JP2003240870A - 電子制御式機械時計 - Google Patents

電子制御式機械時計

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JP2003240870A
JP2003240870A JP2002035928A JP2002035928A JP2003240870A JP 2003240870 A JP2003240870 A JP 2003240870A JP 2002035928 A JP2002035928 A JP 2002035928A JP 2002035928 A JP2002035928 A JP 2002035928A JP 2003240870 A JP2003240870 A JP 2003240870A
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rotor
wheel
electronically controlled
generator
controlled mechanical
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JP2002035928A
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Eiichi Nagasaka
栄一 永坂
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/16Mechanical energy storage, e.g. flywheels or pressurised fluids

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  • Electromechanical Clocks (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 輪列受けの組み立てが容易にでき、かつ、輪
列のトルク伝達効率を良くして持続時間を延ばすことが
できる電子制御式機械時計を提供すること。 【解決手段】 ロータ12、ステータ47,48および
コイル巻線部45,46から構成される磁気回路を有す
る発電機40と、この発電機40に係合される輪列と、
ロータ12および輪列を支持する地板2および輪列受け
と、を備える電子制御式機械時計W2において、ステー
タ47,48とコイル巻線部45,46とは地板2に固
定され、ロータ12と輪列との係合位置はステータ4
7,48よりも地板2側に配置されている。そのため、
トルク伝達効率のいい輪列の配置としながら、発電機4
0の部材を地板2に固定できるため、組み立てやすくで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電機と、この発
電機に係合する輪列とを備えた電子制御式機械時計に関
し、特に発電機と輪列との配置の改良に関する。
【0002】
【背景技術】ゼンマイが解放する時の機械的エネルギを
発電機で電気的エネルギに変換し、その電気的エネルギ
により回転制御手段を作動させて発電機のコイルに流れ
る電流値を制御することにより、輪列に固定される指針
を正確に運針させて正確に時刻を表示する電子制御式機
械時計が知られている。
【0003】この電子制御式機械時計の従来技術とし
て、本出願人が先に開発した特開2001−18671
9号公報に示す技術がある。図4は同公報に開示された
時計の平面図、図5は同時計の断面図である。
【0004】電子制御式機械時計W1は、図示しないゼ
ンマイや香箱歯車等を有する香箱車1を備えており、こ
の香箱車1は、地板2に設けられた支持部材に挿通され
て角穴ネジ5によって固定されている。香箱歯車の回転
は、地板2およびこの地板2と対向配置される輪列受け
3に支持された二番車7〜六番車11を介して増速され
ている。この際、各番車7〜11は各々異なる軸線上に
設けられ、コイルブロック31,32のコイル巻線部3
5,36に重ならない位置に配置され、ゼンマイからの
トルク伝達経路を形成している。また、地板2と輪列受
け3との間には二番受け4が設けられている。
【0005】輪列受け3は、図4に二点鎖線で示される
第1受け体3Aと、一点鎖線で示される第2受け体3B
とに2分割されている。第1受け体3Aは、ほぼ半円形
状とされ、地板2の中心からわずかに離れた位置から外
周寄りに設けられている。この第1受け体3Aは、発電
機30のコア33,34、およびコイル巻線部35,3
6を除くステータ37,38、磁気導通部37b,38
b等を覆っている。
【0006】第2受け体3Bは、第1受け体3Aの反対
側に配置されるとともに、当該第1受け体3Aとの間で
ほぼ円形をなす半円形状に形成されている。二番車〜四
番車7〜9は、上方が第2受け体3Bに、下方が地板2
に支持され、五番車10は、上方が第2受け体3Bに、
下方が二番受け4に支持され、六番車11およびロータ
12は、上方が第1受け体3Aに、下方が地板2に支持
されている。
【0007】なお、二番車7に所定の滑りトルクを有し
て固定された筒かなには図示しない分針が、四番車9に
は図示しない秒針が、筒車には図示しない時針がそれぞ
れ固定されている。そして、これらの時針、分針、秒針
等の各指針により、時刻表示装置が構成されている。
【0008】この電子制御式機械時計W1の発電機30
は、ロータ12およびコイルブロック31,32を含み
構成されている。ロータ12は、ロータかな12a、ロ
ータ磁石12bおよびロータ慣性円板12cを備えてい
る。コイルブロック31,32は、それぞれロータ12
に隣接して配置されるステータ37,38と、当該ステ
ータ37,38に連続して設けられたコア33,34
と、このコア33,34に巻回されたコイル用線によっ
て形成されたコイル巻線部35,36と、コア33,3
4に連続して設けられ、かつ、互いに連結されるコア磁
気導通部37b,38bとを備えて構成されている。
【0009】ステータ37,38は、発電機30の磁気
回路の一部を形成するものであり、ロータ磁石12bを
配置するための半円形状の切欠き(ステータ切欠部)3
7a,38aを有することで、ロータ12の磁束を鎖交
させるようになっている。
【0010】このような発電機30のステータ37,3
8とロータ12とは、図5に示すように、ロータかな1
2aと六番車11の歯車とのかみ合い位置が、発電機3
0のステータ37,38よりも地板2側に位置するよう
に配置されている。そして、発電機30のコイルブロッ
ク31,32を挟み込むように、第1受け体3Aおよび
座板18を配置し、それらの間にわたって貫通する固定
部材19のねじ穴に、座板18側からビス17を螺合さ
せることにより、発電機30のコイルブロック31,3
2は、第1受け体3Aに取り付けられている。さらに、
第1受け体3Aには、ステータ37,38とロータ磁石
12bとの所定の間隔を維持する位置決め部材13が固
定され、ステータ切欠部37a,38aの内側端縁に当
接されている。
【0011】また、ロータ12の慣性円板12cは、ロ
ータかな12aより地板2側に位置し、ロータかな12
aとかみ合う六番車11の歯車は、慣性円板12cより
輪列受け3側(図中上方、つまり時計の裏蓋側)に位置
し、六番車11のかなとかみ合う五番車10の歯車は、
六番車11よりさらに輪列受け3側(上方)に位置し、
五番車10のかなとかみ合う四番車9の歯車は、五番車
10よりさらに輪列受け3側(上方)に位置し、最上方
に配置されている。
【0012】また、輪列受け3の表面(時計の裏蓋側)
には、地板2の外周に沿い、かつ、平面形状が扇形とな
った回転錘15が設けられている。回転錘15は、回転
錘止めねじ29で固定される。この回転錘15は、ゼン
マイを自動的に巻き上げる自動巻き上げ機構20を構成
している。この自動巻き上げ機構20は、伝え受体28
に固定されており、この伝え受体28は、ほぼ円形状に
形成され、第1受け体3Aおよび第2受け体3Bの上方
全面にわたって設けられている。
【0013】第1受け体3A、第2受け体3Bを取り外
す際は、まず、回転錘15と伝え受体28とを取り外
し、その後に、いずれかの受け体3A等、あるいは両方
の受け体3A、3Bを取り外すようになっている。
【0014】このような構造の電子制御式機械時計W1
の発電機30部分のメンテナンスに際しては、回転錘1
5および伝え受体28を取り外し、その後に、輪列受け
3の第1受け体3Aのみを取り外せばよい。これによ
り、ステータ37,38およびコア33,34も取り外
すことができ、発電機30部分のメンテナンス作業を行
える。メンテナンスが終了したら、ステータ37,38
およびコア33,34が取り付けられた第1受け体3A
を取り付ければよい。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
電子制御式機械時計W1では、次に述べる課題がある。
コイルブロック31,32やロータ12等の発電機部材
が予め輪列受け3側に組み込まれた状態で、地板2側の
ピンに支持されるように取り付けられることとなる。こ
の際、比較的重量の大きな発電機部材が輪列受け3上の
偏心した位置に組み込まれバランスが悪いため輪列受け
3を取り付け難く、しかも、輪列受け3の裏側にあるコ
イル巻線部35,36のコイル線の位置が分かり難いた
めコイル線を切ってしまうおそれがある。
【0016】また、輪列受け3の取り付けの際に、ロー
タ12が落下しやすいため、落下しないための措置が必
要とされる。更に、比較的重量の大きな発電機部材が輪
列受け3に固定されることで、輪列受け3に本来必要と
される強度以上の強度が要求されるためコスト増大の原
因となる。
【0017】一方、輪列のトルク伝達効率を上げるため
には、五番車10の中心と六番車11とを平面的に重
ね、六番車11とロータかな12aとの係合位置を地板
2に近い側に配置することが望ましい。このような輪列
の配置としながら、電子制御式機械時計W1の厚さを極
力薄くするためには、前述のように発電機部材を輪列受
け3に組み込む以外に方法がない。
【0018】本発明の目的は、輪列受けの組み立てが容
易にでき、かつ、輪列のトルク伝達効率を良くして持続
時間を延ばすことができる電子制御式機械時計を提供す
ることにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の電子制御式機械
時計は、少なくとも一つ以上のロータ、一つ以上のステ
ータおよび一つ以上のコイル巻線部から構成される磁気
回路を有する発電機と、この発電機に係合される複数の
歯車から構成される輪列と、前記ロータおよび輪列を支
持する地板および輪列受けと、を備える電子制御式機械
時計において、前記ステータとコイル巻線部とは地板に
固定され、前記ロータのかなに噛み合う歯車と前記かな
との係合位置は、前記ステータよりも前記地板側に配置
されていることを特徴とするものである。
【0020】このような構成の本発明においては、トル
ク伝達効率のいい輪列の配置、即ち、各番車間の距離が
小さく、輪列とロータとの係合位置が地板に近い側にあ
る輪列の配置としながら、ステータやコイル巻線部の発
電機部材が地板に固定できるため、発電機部材取り付け
時に誤ってコイル線を切るおそれを少なくし、組み立て
やすくすることができる。更に、輪列受けに発電機部材
を支持させないので、輪列受けは本来必要な強度とすれ
ばよいため、輪列受けを補強することによるコストの増
大を避けることができる。
【0021】この際、前記発電機のステータの位置を決
める位置決め部材は前記地板に配設されていることが好
ましい。このような構成では、地板に固定されたステー
タ切欠部とロータ磁石との間に所定の間隔を維持するた
めの位置決め部材をステータとともに地板に配設できる
ので、輪列受けを取り付ける前にステータの先端の位置
決め作業をすることができるので、作業性が向上する。
【0022】この際、前記位置決め部材に前記輪列の歯
車が入る切欠きが設けられていることが好ましい。この
ような構成では、位置決め部材に設けられた切欠きを貫
通しロータにトルクを伝達する歯車とロータのかなとが
位置決め部材の内側で係合することができ、輪列と発電
機部材との干渉を回避しながらロータにトルクを伝達で
きる。
【0023】この際、前記切欠きが設けられる範囲は、
前記位置決め部材の平面視で周囲の長さの半分以下の範
囲であることが好ましい。このような構成では、ステー
タ切欠部とロータ磁石との間の位置決めを行うためにス
テータ切欠部に内接する部分は、位置決め部材の周囲の
長さのうち切欠き以外の半分以上の部分により支持され
るため、ステータ切欠部とロータ磁石との所定間隔が維
持され、両者の間にコギングトルクが発生せず、電子制
御式機械時計の自起動性が悪くなるという不具合の発生
を抑制することができる。
【0024】この際、前記位置決め部材は2つの部材か
ら構成されることが好ましい。このような構成では、切
欠きを有する位置決め部材の上に番車を配置し、更にそ
れらの上に切欠きを有さない位置決め部材を取り付ける
ことで、輪列及び発電機の各々の部材の取り付け手順が
錯綜せず組み立てが容易にできる。
【0025】この際、前記ロータの慣性円板は、前記ス
テータよりも前記輪列受け側に配置されていることが好
ましい。このような構成では、ステータよりも地板側に
設置された六番車の歯車と、ステータよりも輪列受け側
に設置されたロータの慣性円板との間隔を離すことがで
きるので、互いが接近していた場合に生じる空気粘性の
影響を排除し、電子制御式機械時計の持続時間を延ばす
ことができる。
【0026】この際、前記慣性円板は、前記コイル巻線
部と平面的に重ならないように配置されていることが好
ましい。このような構成では、ロータの慣性円板と、比
較的大きな厚みを有するコイル巻線部とが、平面的に重
ならないことで、ロータの慣性円板の上下位置に適切な
空間を確保できるため、空気粘性の影響を排除でき、電
子制御式機械時計の持続時間を延ばすことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1,2は、本発明の一の実施形態
に係る電子制御式機械時計である。なお、以下の説明で
は既に説明した部材と同じ部材には同一符号を付し、そ
の説明を省略若しくは簡略にする。
【0028】本実施形態の電子制御式機械時計W2は、
前述した電子制御式機械時計W1における発電機30お
よび輪列のレイアウトに関して改良したものであり、図
示しないゼンマイを内蔵した香箱車1からの回転動力
を、機械エネルギ伝達手段である輪列を介して増速して
発電機40に伝達している。図示しない香箱歯車の回転
は、二番車7へ伝達された後、増速されて三番車8へ、
三番車8から二番車7と同心上に設けられた四番車9
へ、さらに順次増速されて五番車10、六番車11、ロ
ータ(七番車)12へと伝達される。
【0029】発電機40は、ロータ12およびコイルブ
ロック41,42を含み磁気回路が構成されている。ロ
ータ12は、図1,2に示すように、ロータかな12
a、2極以上に着磁されたロータ磁石12b、非磁性材
料からなるロータ慣性円板12cを備えている。このロ
ータ慣性円板12cは、香箱車1からの駆動トルク変動
に対しロータ12の回転数変動を少なくするためのもの
である。
【0030】コイルブロック41,42は、それぞれロ
ータ12に隣接して配置されるパーマロイ材からなるス
テータ47,48と、当該ステータ47,48に連続し
て設けられたコア43,44と、このコア43,44に
巻回されたコイル用線によって形成されたコイル巻線部
(コイル)45,46と、コア43,44に連続して設
けられ、かつ、互いに連結されるコア磁気導通部47
b,48bとを備えて構成されている。なお、本実施形
態では、ステータ47、コア43およびコア磁気導通部
47bが、また、ステータ48、コア44およびコア磁
気導通部48bが、それぞれ一体で形成されて地板2に
固定されている。
【0031】ステータ47,48の先端には、ロータ磁
石12bを配置するための半円形状の切欠き(ステータ
切欠部)47a,48aが形成され、このステータ切欠
部47a,48aの内側端縁を当接して、ステータ4
7,48の先端同士の間に所定間隔(ギャップ)を維持
するための位置決め部材53が配置されている。
【0032】図3に、本実施形態に係る位置決め部材5
3を拡大した斜視図を示す。図3において、位置決め部
材53は、第1部材53aおよび第2部材53bの2部
材から構成され、六番車11と対向する側には、円筒状
の第1部材53aの上端の一部が切り欠かれた切欠部5
3cが設けられている。位置決め部材53は、非磁性材
料(例えば、黄銅やリン青銅等)から形成されている。
第2部材53bは、円環状の部材で、第1部材53aの
上部に内側面を当接し支持される。
【0033】切欠部53cは、円筒状の第1部材53a
を平面視したときの円周に対し1/2以下の角度(18
0°以下)の範囲に設けられている。位置決め部材53
の内部には、ロータ12が軸支され、ロータかな12a
とロータ磁石12bとが配置されている。ロータかな1
2aには、切欠部53cを逃げて六番車11の歯車11
aが係合している。
【0034】再度、図2を参照して、位置決め部材53
の第1部材53aは地板2に固定され、ステータ47,
48は、第2部材53bに当接して、ロータ磁石12b
と所定の距離を隔てて配置されている。ロータ磁石12
bの下方にロータかな12aが設けられ、ロータかな1
2aは、ステータ47,48よりも下側(地板2側)に
配置されている。そして、ロータかな12aは、位置決
め部材53の切欠部53cを逃げた六番車11の歯車1
1aと係合している。ロータ慣性円板12cは、ステー
タよりも上側(輪列受け3側)に配置されている。ロー
タ12は、その軸の上下を組軸に支持されるが、上方は
輪列受け3に、下方は位置決め部材53にそれぞれ支持
される。また、ロータ慣性円板12cは、コイル45,
46のコイル巻線部とは平面的に重ならない位置に配置
されている。
【0035】六番車11は、下方を地板2に上方を輪列
受け3に支持される。六番車11と平面的に重なりその
上方に、五番車10が下方を二番受け4に上方を輪列受
け3に支持されている。輪列受け3の上方(時計W2の
裏蓋側)には、伝え受体28が輪列受け3を覆うように
して配置され、この伝え受体28に図示しない自動巻き
上げ機構20が固定されている。
【0036】直列に接続された各コイル45,46は、
起電力発生用、ロータ12の回転検出用および発電機4
0の回転制御用に兼用されている。すなわち、ICから
なる電子回路(図示せず)をコイル45,46の起電力
で駆動し、回転検出および回転制御を行っている。電子
回路は、水晶振動子を駆動する発振回路と、発振回路に
生じたクロック信号を元に時刻信号となる基準周波数信
号を生成する分周回路と、ロータ12の回転を検出する
検出回路と、検出回路で得られた回転周期と基準周波数
信号とを比較してその差分を出力する比較回路と、その
差分に応じて発電機40に制動用の制御信号を送る制御
回路とから構成されている。なお、水晶振動子の代わり
に別種の基準振動源等を用いてクロック信号を発生させ
てもよい。
【0037】各回路は、直列に接続された各コイル4
5,46で生成した電力により駆動されるもので、発電
機40のロータ12が輪列からの回転を受けて一方向に
回転すると、各コイル45,46には交流出力が生じ、
この出力をダイオード、コンデンサからなる昇圧充電回
路により昇圧整流し、この整流された直流電流により制
御回路(電子回路)を駆動する。
【0038】また、各コイル45,46の交流出力の一
部は、ロータ12の回転周期の検出信号として取り出さ
れ、検出回路に入力される。各コイル45,46から出
力された出力波形は、一回転周期毎に正確な正弦波を描
く。従って検出回路は、この信号をA/D変換して時系
列的なパルス信号とし、この検出信号を比較回路により
基準周波数信号と比較し、制御回路ではその差分に応じ
た制御信号を各コイル45,46のブレーキ回路として
機能するショート回路に送る。そして、制御回路からの
制御信号に基づいて、ショート回路は各コイル45,4
6の両端を短絡してショートブレーキをかけてロータ1
2の回転周期を調速する。
【0039】このような本実施形態において、輪列およ
び発電機40の各部材を組み立てるには、予め第1部材
53aが取り付けられた状態の地板2に対し、六番車1
1の歯車11aが第1部材53aの切欠部53cに収ま
るように輪列を組み込み、第2部材53bを第1部材5
3aの上に取り付ける。その後、ステータ切欠部47
a,48aの内部端縁を第2部材53bに当接しながら
位置決めし、ステータ47,48およびコイル45,4
6を取り付け、ロータ12をそのロータかな12aを六
番車11の歯車11aに係合しながら組み込む。最後
に、輪列受け3を各番車およびロータの軸上方を受けな
がら取り付ける。以上の組み立て手順により、輪列およ
び発電機40の各部材が取り付けられる。
【0040】このような本実施形態によれば次のような
効果がある。 1)五番車10の中心と六番車11とが平面的に重な
り、ロータ12と六番車11との係合位置が地板2側に
ある輪列の配置なので、輪列のトルク伝達効率がよく、
持続時間を延ばすことができ、ステータ47,48やコ
イル45,46等の発電機部材は地板2に固定できるた
め、発電機部材取り付け時に誤ってコイル線を切るおそ
れを少なくし、組み立てやすくすることができる。 2)輪列受け3にステータ47,48やコイル45,4
6等の発電機部材を支持させないので、輪列受け3は本
来必要な強度とすればよいので、輪列受け3を補強する
ことによるコスト増大を避けることができる。
【0041】3)地板2に固定されたステータ切欠部4
7a,48aとロータ磁石12bとの間の位置決めをす
る位置決め部材53をステータ47,48とともに地板
2に固定できるので、輪列受け3を取り付ける前にステ
ータ切欠部47a,48aの位置決め作業をすることが
できるので、作業性が向上する。 4)位置決め部材53に六番車11が入る切欠部53c
が設けられているので、位置決め部材53の切欠部53
cを逃げた六番車11の歯車11aとロータかな12a
とが係合でき、輪列と発電機部材との干渉を回避しなが
らトルクを伝達できる。
【0042】5)切欠部53cの範囲は、円筒状の第1
部材53aを平面視したときの円周に対し1/2以下
(180°以下)の角度とされているので、第1部材5
3aの上に円環状の第2部材53bを配置でき、この第
2部材53bによりステータ切欠部47a,48aとロ
ータ磁石12bとの間の位置決めが適切に行われる。従
って、ロータ12とステータ47,48とにコギングト
ルクが発生せず、電子制御式機械時計W2の自起動性が
悪くなるという不具合の発生を抑制することができる。 6)位置決め部材53は、第1部材53aおよび第2部
材53bの2つの部材から構成されているので、切欠部
53cを有する第1部材53aの上に六番車11を配置
し、更にそれらの上に第2部材53bを取り付けること
で、輪列及び発電機40の各々の部材の取り付け手順が
錯綜せず組み立てが容易にできる。
【0043】7)ロータ慣性円板12cは、ステータ4
7,48よりも輪列受け3側に配置されているので、ス
テータ47,48よりも地板2側に設置された六番車1
1と、ステータ47,48よりも輪列受け3側に設置さ
れたロータ慣性円板12cとの間隔を離すことができる
ので、互いが接近していた場合に生じる空気粘性の影響
を排除でき、電子制御式機械時計W2の持続時間を延ば
すことができる。 8)ロータ慣性円板12cは、コイル45,46のコイ
ル巻線部と平面的に重ならないように配置されているの
で、ロータ慣性円板12cの上下位置に適切な空間を確
保できるため、空気粘性の影響を排除でき、電子制御式
機械時計W2の持続時間を延ばすことができる。
【0044】なお、本発明は前述の実施形態に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変
形、改良等は本発明に含まれるものである。例えば、前
述の実施形態において、「空気粘性の影響」という場合
の「空気」は、一般的な空気だけでなく、時計のムーブ
メント内に存在する気体を指し、その気体にはムーブメ
ント内に充填されるヘリウムガス等も含まれる。
【0045】前述の実施形態では、位置決め部材53
は、金属材料から形成される2部材からなるものとした
が一体の部材であってもよいし、プラスチック等の樹脂
材料から射出成形により形成されたものでも可能であ
る。このようにすれば、射出成形により高い加工精度の
位置決め部材が大量に製造でき、製造コストを低減する
ことができる。
【0046】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の電子制御
式機械時計によれば、トルク伝達効率の良い輪列の配
置、即ち、各番車間の距離が小さく、輪列とロータとの
係合位置が地板に近い側にある輪列の配置としたこと
で、電子制御式機械時計の持続時間を延ばすことができ
る。さらに、ステータやコイル巻線部の発電機部材が地
板に固定できるため、発電機部材取り付け時に誤ってコ
イル線を切るおそれを少なくし、組み立てやすくするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る電子制御式機械時
計の要部平面図である。
【図2】 図1の要部断面図である。
【図3】 前記実施形態に係る位置決め部材の斜視図で
ある。
【図4】 従来の発電機を備えた電子制御式機械時計の
平面図である。
【図5】 図4の要部断面図である。
【符号の説明】
2…地板、3…輪列受け、9…四番車、10…五番車、
11…六番車、12…ロータ、12a…ロータかな、1
2b…ロータ磁石、12c…ロータ慣性円板、40…発
電機、45,46…コイル巻線部、47,48…ステー
タ、53…位置決め部材、53a…第1部材、53b…
第2部材、53c…切欠部。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つ以上のロータ、一つ以上
    のステータおよび一つ以上のコイル巻線部から構成され
    る磁気回路を有する発電機と、この発電機に係合される
    複数の歯車から構成される輪列と、前記ロータおよび輪
    列を支持する地板および輪列受けと、を備える電子制御
    式機械時計において、 前記ステータとコイル巻線部とは地板に固定され、前記
    ロータのかなに噛み合う歯車と前記かなとの係合位置
    は、前記ステータよりも前記地板側に配置されているこ
    とを特徴とする電子制御式機械時計。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子制御式機械時計に
    おいて、前記発電機のステータの位置を決める位置決め
    部材は前記地板に配設されていることを特徴とする電子
    制御式機械時計。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の電子制御式機械時計に
    おいて、前記位置決め部材に前記輪列の歯車が入る切欠
    きが設けられていることを特徴とする電子制御式機械時
    計。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の電子制御式機械時計に
    おいて、前記切欠きが設けられる範囲は、前記位置決め
    部材の平面視で周囲の長さの半分以下の範囲であること
    を特徴とする電子制御式機械時計。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれかに記載の電子制
    御式機械時計において、前記位置決め部材は2つの部材
    から構成されることを特徴とする電子制御式機械時計。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の電子制
    御式機械時計において、前記ロータの慣性円板は、前記
    ステータよりも前記輪列受け側に配置されていることを
    特徴とする電子制御式機械時計。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の電子制
    御式機械時計において、前記慣性円板は、前記コイル巻
    線部と平面的に重ならないように配置されていることを
    特徴とする電子制御式機械時計。
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