JP2003043166A - 時 計 - Google Patents

時 計

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JP2003043166A
JP2003043166A JP2001230181A JP2001230181A JP2003043166A JP 2003043166 A JP2003043166 A JP 2003043166A JP 2001230181 A JP2001230181 A JP 2001230181A JP 2001230181 A JP2001230181 A JP 2001230181A JP 2003043166 A JP2003043166 A JP 2003043166A
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Masatoshi Mogi
正俊 茂木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数及び組立作業工数の増加を抑制で
き、意匠性の低下も防止でき、適用できる時計の種類も
限定されない耐磁性能に優れた時計の提供。 【解決手段】 電子制御式機械時計1は、ケース2と、
ケース内に配置されるムーブメント3と、ムーブメント
の上面側に配置される文字板30と、文字板を支持する
文字板受リング40と、文字板をムーブメントに固定す
る文字板足31とを備える。文字板受リング40を磁性
材料で構成し、その外周縁はムーブメント3の外周面よ
りも外側に位置させ、内周縁は文字板足31の内側に位
置させる。文字板を支持する構造部材である文字板受リ
ング40が耐磁部材を兼ねるため、部品点数の増加もな
く、組立作業の工数の増加も無く、その分、コストを低
減でき、耐磁性能を確保した上で時計の小型化を図るこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部磁界の影響を
防止するための耐磁構造を備えた時計に関する。
【0002】
【背景技術】近年、テレビ、オーディオのスピーカ、ノ
ートパソコンや携帯電話機のスピーカ、ハンドバックの
留め金のマグネットなど、日常生活の中で時計に磁気を
及ぼすものが多く存在している。このため、これらの磁
気に近付けて使用しても狂いなどが生じないようにし
た、耐磁性能に優れた時計が開発されている。
【0003】従来の耐磁時計は、ムーブメントの周囲
を、純鉄や鉄ニッケル合金等の高透磁率部材で覆い、時
計が磁場の中に置かれても磁束が高透磁率材を通り、ム
ーブメントに入り込まないようにして、ムーブメントに
磁気を与えない構造を採用している。
【0004】しかしながら、このようなムーブメントを
高透磁率部材で完全に覆うことは、(ア)厚さや直径な
どの時計サイズが大型化してしまう点、(イ)時計重量
が増加してしまう点、(ウ)ムーブメント部分を外部か
ら視認できるようしたスケルトンモデルを作ることがで
きず、商品性が低下する点、といった問題点があった。
このため、耐磁性能を優先する耐磁時計以外では、ムー
ブメントを耐磁部材(高透磁率部材)で完全に覆うこと
は行われていなかった。
【0005】そこで、通常の時計において、耐磁性能を
向上させる場合には、次のような対策を行っていた。す
なわち、(a)裏蓋の内側に耐磁板を貼る対策や、
(b)文字板の裏側に耐磁板を貼る対策や、(c)裏蓋
自体を磁性材料で作る対策や、(d)ムーブメントを保
持する中枠を磁性材料で作る対策を行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記(a)、
(b)の対策のように、耐磁板を貼り付ける場合には、
部品点数が多くなり、時計が厚くなるという問題があっ
た。また、部品点数が増加すると、組立コストが上昇す
るとともに、部品公差や組み込み代が必要となり、スペ
ースが無駄になるという問題もあった。
【0007】また、(c)の対策は、裏蓋自体を磁性材
料で作成するため、加工性が低下し、表面仕上げが通常
の裏蓋に比べて劣り、意匠性が低下するという問題もあ
る。さらに、(d)の対策は、中枠が必要となるため、
ムーブメントを着脱してメンテナンスするために中枠で
はなく機械止め爪を利用した時計には適用できず、適用
できる時計が限定されるという問題があった。
【0008】本発明の目的は、部品点数の増加を抑える
ことができ、組立作業の工数増加も抑えることができ、
意匠性の低下も防止できるとともに、適用できる時計の
種類も限定されることがない耐磁性能に優れた時計を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の時計は、ケースと、このケース内に配置されるムーブ
メントと、ムーブメントの上面側に配置される文字板
と、この文字板を支持する文字板受リングと、文字板を
ムーブメントに固定する文字板足とを備える時計におい
て、前記文字板受リングは磁性材料で構成されるととも
に、その外周縁はムーブメントの外周面よりも外側に位
置され、内周縁は前記文字板足の内側に位置されている
ことを特徴とするものである。
【0010】このような本発明では、文字板受リングが
磁性材料でできているので、文字板受リングで外部磁界
の磁束を吸収し、ムーブメント側に入り込む磁束を少な
くできるので、耐磁性能を向上することができる。その
上、文字板を支持する構造部材である文字板受リングが
耐磁部材を兼ねるため、部品点数の増加もなく、組立作
業の工数の増加も無く、その分、コストを低減できると
ともに、耐磁性能を確保した上で時計の小型化を図るこ
とができる。
【0011】また、ケース内に収納される文字板受リン
グを耐磁部材としたので、裏蓋自体を磁性材料で構成し
た場合のように、時計の表面仕上げが低下することがな
く、意匠性の低下を防止できる。さらに、文字板受リン
グは、ムーブメントを機械止め爪で固定する時計、中枠
で固定する時計のいずれの時計においても用いられるも
のであるため、本発明は時計の種類に関係なく適用で
き、様々な時計において耐磁性能を向上することができ
る。
【0012】その上、文字板受リングを文字板足の内周
側まで延長し、その内周縁が文字板足の内側に位置され
ているので、耐磁部材である文字板受リングで被覆され
るムーブメントの面積を大きくでき、その分、耐磁効果
を向上できる。なお、文字板受リングの内周縁の位置
は、文字板足よりも時計の内側であればよいが、通常
は、文字板の裏側に配置される日車の外周まで延長すれ
ばよい。また、日車を設けない時計においても、部品を
兼用するため、日車が配置されている場合の外周位置ま
で延長すればよいが、より内側まで延長し、文字板受リ
ングで被覆する面積を大きくしてもよい。
【0013】ここで、前記ムーブメントには電磁変換機
が設けられているとともに、前記文字板受リングは、そ
の文字板受リングの許容磁束数が、前記電磁変換機の磁
気回路における許容磁束数よりも大きくなるように、そ
の磁性材料の種類および断面積が設定されていることが
好ましい。なお、許容磁束数とは、文字板受リングや磁
気回路の内部を通過することができる磁束の総量(文字
板受リングや磁気回路中を流すことができる最大磁束
数)を意味し、具体的には文字板受リングを構成する磁
性材料の飽和磁束密度に、文字板受リングの断面積を掛
け合わせたものである。
【0014】また、ムーブメント内の電磁変換機とは、
ムーブメント内に配置されたモータまたは発電機であ
る。具体的には、通常のクオーツ時計等では指針を駆動
するためのモータであり、ゼンマイ等の機械的エネルギ
源により輪列を介して発電機を駆動すると共に、その発
電機の回転周期を制御して輪列に取り付けられた指針を
駆動する電子制御式機械時計では発電機である。また、
回転錘等で駆動される発電機と、この発電機からの電力
で駆動されるモータとを有する自動発電式時計において
は、発電機またはモータの2つの電磁変換機のうち、磁
気回路の許容磁束数が大きいほうの電磁変換機である。
【0015】このような構成によれば、外部磁界が加わ
った際に、その磁束は文字板受リングのほうを流れやす
くなり、モータや発電機に流れることがないため、時計
の耐磁性能をより一層向上することができる。すなわ
ち、文字板受リングの許容磁束数が、ムーブメント内の
電磁変換機における許容磁束数よりも小さい場合でも、
外部磁界による磁束は、電磁変換機よりも外側に配置さ
れた文字板受リング側を主に流れ、文字板受リング側が
飽和した場合にその残りの磁束が電磁変換機側に流れる
ことになるため、文字板受リングを磁性材料で構成しな
い従来に比べれば耐磁性能を向上することができるが、
文字板受リングの許容磁束数を電磁変換機よりも大きく
すれば、耐磁性能をより一層向上することができる。
【0016】また、前記文字板受リングは、ムーブメン
ト内の電磁変換機の磁心よりも飽和磁束密度が大きく、
かつ断面積が大きくされていることが好ましい。文字板
受リングを、電磁変換機の磁心よりも飽和磁束密度が大
きい磁性材料で構成し、かつその断面積を磁心よりも大
きくすれば、文字板受リングの許容磁束数は、必ず電磁
変換機よりも大きくすることができる。従って、文字板
受リングの磁束量を電磁変換機よりも大きくする際の設
計を容易にかつ確実に行うことができる。
【0017】なお、許容磁束数は、その磁性材料の飽和
磁束密度×断面積であるため、電磁変換機の磁心のほう
が、文字板受リングよりも飽和磁束密度が大きい場合で
も、文字板受リングの断面積を大きくすることで、文字
板受リングの許容磁束数を電磁変換機よりも大きくする
ことができる。また、文字板受リングの飽和磁束密度が
電磁変換機の磁心よりも大きい場合には、磁心の断面積
よりも文字板受リングの断面積が小さくても、文字板受
リングの許容磁束数を電磁変換機よりも大きくすること
ができる。従って、文字板受リングは、必ずしも、その
飽和磁束密度および断面積の両方を電磁変換機の磁気回
路つまり磁心よりも大きくする必要はないが、両方とも
大きければ、その許容磁束数を確実に電磁変換機よりも
大きくできる。
【0018】また、前記ムーブメントには電磁変換機が
設けられているとともに、前記文字板受リングの下端
は、前記電磁変換機のロータ磁石が配置されている高さ
位置よりも下方に位置されていることが好ましい。な
お、文字板受リングの下端とは、文字板側が上方、裏蓋
側が下方であるため、文字板受リングにおいて文字板側
とは反対側つまり裏蓋側の端部を意味する。
【0019】ロータ磁石は、時計の厚さ方向、つまり文
字板から裏蓋に向かう方向の回転軸を備えているため、
時計の側面つまりムーブメントの外周面からの外部磁界
に対しては影響を受けやすい。従って、ロータ磁石の側
面部分を被覆するように、磁性材料からなる文字板受リ
ングを配置すれば、ロータ磁石の回転に影響しやすい時
計の側面からの磁界の影響を受けにくくでき、耐磁性能
(シールド効果)をより向上することができる。また、
文字板受リングがロータ磁石部分まで延長されていない
場合には、このようなロータ磁石への外部磁界の影響を
排除するために、文字板受リングとは別に耐磁部材をロ
ータ磁石の外周側面を被覆するように配置しなければな
らないが、本発明によれば、別部材を不要にできるた
め、部品点数の削減による工数・コストを減少すること
ができる。
【0020】なお、文字板受リングは、ロータ磁石だけ
でなく、ステータが配置された高さ位置まで延長されて
いることがより好ましい。ステータの下端はロータ磁石
よりも裏蓋側まで配置されているので、ステータ部分ま
で文字板受リングを配置すればロータ磁石およびステー
タの側面を被覆することができる。これにより、ロータ
磁石のみならず、ステータも外部磁界の影響を受けにく
くでき、耐磁性能をより一層向上できる。
【0021】さらに、ロータに慣性板が取り付けられて
おり、この慣性板がステータよりも裏蓋側に配置されて
いる場合には、文字板受リングはロータ慣性板が配置さ
れた高さ位置まで延長されていることが好ましい。これ
により、慣性板への外部磁界の影響も減少でき、耐磁性
能をより一層向上することができる。
【0022】また、時計としては、前記ムーブメントに
は電磁変換機が設けられているとともに、前記文字板受
リングの下方には耐磁リングが配置され、この耐磁リン
グの下端は、前記電磁変換機のロータ磁石が配置されて
いる高さ位置よりも下方に位置されているものでもよ
い。
【0023】この場合にも、文字板受リングおよび耐磁
リングにより、ロータ磁石の側面が覆われているので、
ロータ磁石への外部磁界の影響を排除することができ
る。この際も、耐磁リングは、ステータさらにはロータ
慣性板よりも下方まで延長されていることが好ましい。
【0024】また、前記文字板受リングは、飽和磁束密
度が1.3T以上の磁性材料で構成されていることが好
ましい。テレビ、電話、オーディオスピーカー等の各種
電磁気製品から発せられる例えば5ガウス程度以上の強
い外部磁界をシールドするには、できるだけ飽和しない
つまり飽和磁束密度が大きなものが必要である。従っ
て、飽和磁束密度が1.3T以上と大きな磁性材料で文
字板受リングを構成すれば、これらの強い外部磁界でも
確実にシールドすることができる。
【0025】また、前記文字板受リングは、保磁力が1
70A/m以下の磁性材料で構成されていることが好ま
しい。耐磁部材は、外部磁界が耐磁部材の保磁力以上に
大きくならなければ、磁気回路のバイパスとして機能せ
ず、シールド効果がでないため、地磁気のような1ガウ
ス以下程度の弱い外部磁界をシールドする場合には、保
磁力も小さくなければならない。従って、文字板受リン
グの保磁力を170A/m以下と小さくすれば、弱い外
部磁界が加わった場合でも、磁気シールド効果を期待す
ることができる。
【0026】前記文字板受リングは、Ni-Fe合金、Co-Fe
合金、Si-Fe合金、純鉄、Fe基アモルファス、ナノ結晶
軟磁性材、フェライト系ステンレスのいずれかの磁性材
料で構成されていることが好ましい。これらの材料は、
表1に示すように、保磁力が170A/m以下と低保磁
力材である一方で、飽和磁束密度は1.3T以上と高い
ので、弱い外部磁界から強い外部磁界まで比較的広い範
囲でシールドできる。また、高飽和磁束密度の材料であ
るため、必要なシールド効果を得るための断面積を小さ
くでき、スペースが限られている時計であっても容易に
組み込むことができる。
【0027】
【表1】
【0028】なお、これらの材料の中では、特にCo-Fe
合金は、磁気的な特性だけでなく、引張強度が高く、機
械的特性にも優れている点で好ましい。但し、高価なた
め、コスト面を優先させた場合には、Co-Fe合金に比べ
て引張強度等の機械的特性は多少劣るが、安価な純鉄等
を用いてもよい。
【0029】また、前記文字板受リングは、磁性体の粉
末を練り込んだ樹脂又はゴムで構成されていてもよい。
文字板受リングを金属ではなく、樹脂(合成樹脂、天然
樹脂)やゴムで構成すれば、文字板受リングに弾性を持
たせることができる。このため、ムーブメントへの文字
板受リングの固定が嵌め込みで行えるので、位置決めの
ための構造(ピンや地板の掘残し等)が不要になり、コ
ストを削減することができる。また、文字板受リングの
がたつきがなくなり、時計を振った際に音がすることが
無くなり、商品性も向上することができる。
【0030】この際、前記文字板受リングは、円周方向
の一部が切断されて平面C型の形状に構成されているこ
とが好ましい。樹脂やゴム製の文字板受リングを平面C
型に構成すれば、文字板受リングをムーブメントに固定
する際に、文字板受リングの切断部を広げるように変形
させてムーブメントに嵌め込むことができ、文字板受リ
ングのムーブメントへの固定を容易に行うことができ
る。さらに、文字板受リングがムーブメントを挟み込む
ので、別途位置決めのための構造を不要にでき、構造が
簡略化されて加工組立作業性も向上できる。
【0031】また、前記文字板受リングは弾性力を有
し、その弾性力でケースに対して圧入されて固定され、
かつ文字板受リングにはムーブメントが圧入されて固定
されていることが好ましい。この場合、文字板受リング
の弾性力により、ケースに対して文字板受リングを介し
てムーブメントを固定することができ、中枠や機械止め
爪等の従来のムーブメントを固定するための部品を不要
にでき、コストを削減できる。その上、文字板受リング
を嵌めたムーブメントをケース内に挿入するだけで、ケ
ースとムーブメントとを固定することができるので、時
計の組立作業を自動化する際のラインの機器を省略で
き、設備費も削減できる。
【0032】さらに、前記文字板受リングの外周または
上下面には、ケースに係合する突部が形成されているこ
とが好ましい。突部が無い場合には、文字板受リング全
周を変形させてケース内に嵌め込んで圧入することで固
定しなければならないが、突部が形成されていれば、文
字板受リングをケース内に嵌め込む際に、突部部分のみ
を変形させればよいため、リング全周を変形させるより
も容易に挿入でき、作業性を向上できる。
【0033】また、前記文字板受リングには、文字板足
が嵌合される穴が形成され、前記文字板の文字板足は、
文字板受リングの穴に嵌合されていることが好ましい。
このような構成によれば、文字板足をムーブメントに固
定する必要が無いため、文字板足を地板に押しつけて固
定するために用いられる偏心ピンも不要にでき、コスト
を削減できる。また、文字板の押し込みや引き上げだけ
で文字板の脱着ができ、文字板の取り付け、取り外し作
業を容易に行うことができる。
【0034】また、前記時計は、機械的エネルギ源と、
エネルギ伝達装置を介して連結される前記機械的エネル
ギ源によって駆動されて誘起電力を発生して電気的エネ
ルギを供給する発電機と、前記エネルギ伝達装置に結合
された指針と、前記電気的エネルギにより駆動されて前
記発電機の回転周期を制御する回転制御装置とを備える
電子制御式機械時計であることが好ましい。
【0035】本発明は、ゼンマイで駆動される機械時
計、アナログクオーツ時計、自動発電式時計などにも適
用できるが、特に電子制御式機械時計に適用することが
好ましい。アナログクオーツ時計は、180度毎のパル
スでモータのロータを駆動するため、外部磁界が加わっ
てロータが揺動した場合も、その動揺を検知して駆動電
流を増してロータを回転させることができる。また、万
一、制御がうまくいかなくても、再度駆動パルスを出し
て回転させるなどで対応でき、外部磁界による止まりや
制御エラー等に対し、対応ができる。同様に、自動発電
式時計のモータはアナログクオーツ時計と同様の理由で
外部磁界の影響を受けにくく、かつ発電機は回転錘によ
り非常に大きなトルクで回転されるので、やはり外部磁
界の影響は殆ど受けない。
【0036】一方、電子制御式機械時計は、持続時間の
確保のために、香箱からロータまで10万倍以上の増速
をしており、香箱からロータへ伝達されるトルクは、非
常に小さい。また、ロータは常時一定速度で回転するよ
うに制御されている。このため、従来の電子制御式機械
時計は、ロータに慣性板を取り付けてロータの慣性を大
きくしたり、ステータに内ノッチを設けてコギングトル
クを小さくしたりして、外部磁界の影響でロータが停止
することを防いでいる。しかしながら、これらの対策を
行っても外部磁界の影響を受ける可能性があるため、確
実な動作を保証するために、ゼンマイが解けてトルクが
小さくなった場合には運針を停止して誤差が発生する前
に利用者が異常に気が付いてゼンマイを巻き上げること
ができるようにしている。このため、持続時間が短くな
っていた。
【0037】これに対し、本発明を電子制御式機械時計
に適用すれば、外部磁界の影響でロータが停止したり、
遅れたりすることを防ぐことができるので、ゼンマイの
トルクが従来よりも小さくなった状態でも運針を続ける
ことができ、その分、持続時間を増やすことができる。
従って、本発明は、様々な時計の中でも、電子制御式機
械時計に適用することが最も好ましい。
【0038】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]以下に、本発明
の第1実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本
実施形態に係る電子制御式機械時計1におけるムーブメ
ント3および文字板受リング40の概略を示す平面図、
図2および図3は、その要部を示す断面図である。な
お、図1において上方向が、電子制御式機械時計の3時
方向に対応している。
【0039】電子制御式機械時計1は、ケース2と、こ
のケース2内に収納されるムーブメント3とを備えた腕
時計である。ケース2を構成する胴4の一方の開口に
は、ガラス5がはめ込まれてガラス縁6により内側から
押さえられている。ケース2の他方の開口は、裏蓋80
により塞がれている。なお、本実施形態では、裏蓋80
は、内部のムーブメント3を視認できるようにガラス8
1と、ガラス縁82とで構成されている。
【0040】ムーブメント3は、図1にも示されるよう
に、機械的エネルギ源としてのゼンマイ10と、ゼンマ
イ10によって駆動されて機械的エネルギを電気的エネ
ルギに変換する発電機20と、ゼンマイ10のトルクを
発電機20に伝達するエネルギ伝達装置としての図示し
ない増速輪列と、増速輪列に連結されて時刻表示を行う
図示しない指針と、前記電気的エネルギにより駆動され
て発電機20の回転周期を制御する回転制御装置(図示
省略)等を備えている。
【0041】発電機20は、輪列から伝達された機械的
エネルギを、誘起電力を発生することで電気的エネルギ
に変換する装置であり、ロータ21およびコイルブロッ
ク(ステータ)22を含んで構成されている。
【0042】また、ムーブメント3の上面側(ガラス5
側)には、文字板30と、日付や曜日などを示すカレン
ダ装置50の日車51とが設けられている。文字板30
は、ムーブメント3上に配置された文字板受リング40
で支持されるとともに、ムーブメント3の地板等に文字
板足31によって固定されている。
【0043】また、カレンダ装置50は、日付が示され
ている日車51と、この日車51を回転させる日回し車
52と、時針に連結して日回し車52を回転させる日回
し中間車53と、日車51の回転動作を規制する日ジャ
ンパ54とを含んで構成されている。さらに、カレンダ
装置50を修正するために、ムーブメント3にはカレン
ダ修正装置60が設けられている。カレンダ修正装置6
0は、リューズ61が取り付けられた巻真62によって
回転されるカレンダ修正伝え車63と、このカレンダ修
正伝え車63の回転を受けて1方向の回転動作をして日
車51を回転させるカレンダ修正車64とを含んで構成
されている。
【0044】このように構成される電子制御式機械時計
1には、外部磁界をシールドするための耐磁部材とし
て、前記文字板受リング40と、耐磁リング70とが設
けられている。すなわち、図1〜図3に示すように、文
字板30の外周部の下面側からムーブメント3の外周面
上部側までは、文字板受リング40が配置されて被覆さ
れ、ムーブメント3の外周面下部側は、耐磁リング70
が配置されて被覆されている。
【0045】なお、図2は、図1におけるII−II線に沿
った断面のうち、電子制御式機械時計1の外周部分の一
部を示した断面図であり、図3は、図1におけるIII −
III線に沿った断面のうち、電子制御式機械時計1の外
周部分の一部を示した断面図である。
【0046】文字板受リング40は、図4にも示すよう
に、文字板30を支持する支持面を有する小径部41
と、この小径部41から外側に突出されたフランジ状の
大径部42とからなる段付きのリング状に形成されてい
る。小径部41には、前記文字板足31が貫通される文
字板足逃げ穴41Aが2カ所に形成されている。また、
大径部42の一部(電子制御式機械時計1の3時方向)
は切り欠かれており、巻真62が干渉しないように巻真
逃げ溝42Aが形成されている。これにより、小径部4
1の内周縁は文字板足31よりも内側に位置されてい
る。具体的には、図2,3に示すように、日車51の外
周に近接する位置まで延長されている。
【0047】この文字板受リング40の大径部42は、
ムーブメント3と胴4との間、つまりムーブメント3の
外周面に沿って配置されており、小径部41および大径
部42間の段部(角部)が胴4の内周面に形成された角
部に当たることで位置決めされている。また、文字板受
リング40の内周面側も、前記小径部41および大径部
42の段部(角部)が、ムーブメント3(具体的には地
板)の角部に当接することで位置決めされている。
【0048】また、耐磁リング70は、図5にも示すよ
うに、文字板受リング40の大径部42と略同じ外径に
形成されて大径部42の下方に配置される大径部71
と、大径部71の下端部から内側に突設された小径部7
2とからなる段付きのリング状に形成されている。大径
部71には、巻真62と干渉しないように切り欠かれた
巻真逃げ溝71Aと、ムーブメント3を胴4に固定する
ための図示しない機械止め爪に干渉しないように切り欠
かれた機械止め爪逃げ溝71Bとが形成されている。
【0049】耐磁リング70の小径部72の内径は、ム
ーブメント3の地板外径よりも小さく、かつ機械落径よ
りも大きくされている。
【0050】前記文字板受リング40は、飽和磁束密度
が1.3T以上でかつ保磁力が170A/m以下の磁性
材料で構成されている。具体的には、Ni-Fe合金(商品
名パーマロイ)、Co-Fe合金(商品名パーメンジュー
ル、セメンジュール)、Si-Fe合金(珪素鋼、珪素
鉄)、純鉄、Fe基アモルファス、ナノ結晶軟磁性材、フ
ェライト系ステンレス等の各種磁性材料が利用できる。
【0051】そして、文字板受リング40を製造するに
あたっては、磁性材料をMIM(金属粉射出成型)法
や、鋳造、鍛造、切削、プレス等の磁性材料の種類など
に応じて適宜選択された各種の製造方法を用いて概略の
形状を作成後、必要に応じて精度の必要な部分を切削、
研削などの仕上げ加工を行って製造している。また、加
工の影響を除くために、その後磁気焼鈍を行っている。
さらに、防錆のためにメッキや樹脂コーティングなどの
防錆処理を施している。
【0052】なお、上記磁性材料の中では、磁気特性お
よび機械強度(引張強度)等の性能面を優先させる場
合、特に、文字板受リング40を薄く形成する場合に
は、機械的特性に優れたCo-Fe合金が好ましい。一方
で、Co-Fe合金は高価であるため、コスト面を考慮すれ
ば、純鉄等のその他の材料が好ましい。純鉄などであっ
ても、多少機械的特性が低下するために文字板受リング
40の厚さ寸法も多少大きくなるが、磁気性能等は遜色
ないため、非常に薄型の時計でなければ、純鉄などの磁
性材料を選択すれば十分である。
【0053】また、耐磁リング70は、要求される磁気
特性等が文字板受リング40と同等であるため、前述し
た文字板受リング40と同様の磁性材料を用いればよ
い。この際、文字板受リング40と同一の磁性材料とし
てもよいし、例えば文字板受リング40がCo-Fe合金
で、耐磁リング70を純鉄にするといったように、異な
る磁性材料で構成してもよい。
【0054】これらの磁性材料の選択は、製造される製
品の規格や磁気シールドに求められる諸条件などを加味
して行えばよい。この際、文字板受リング40を通る許
容磁束数(文字板受リング40の磁性材料の飽和磁束密
度×文字板受リング40の断面積)に、耐磁リング70
を通る許容磁束数(耐磁リング70の磁性材料の飽和磁
束密度×耐磁リング70の断面積)を加えたものが、発
電機20の磁気回路の許容磁束数よりも大きくなるよう
に設定することが好ましい。このため、文字板受リング
40および耐磁リング70は、発電機20の磁心よりも
飽和磁束密度が大きな磁性材料を用い、文字板受リング
40および耐磁リング70の断面積の和が磁心の断面積
よりも大きくなるように設計すればよい。
【0055】このような本実施形態によれば、以下に述
べるような効果が得られる。 (1)文字板受リング40を磁性材料で構成して耐磁部
材としても機能させたので、例えば、文字板30の裏に
ある日車51の外周部分等に別途耐磁板を配置する必要
がない。このため、部品点数を少なくでき、組立作業の
工数の増加も無く、その分、コストを低減できるととも
に、耐磁性能を確保した上で時計1の小型化を図ること
ができる。
【0056】(2)文字板受リング40を磁性材料で構
成せずに、別途耐磁板を配置した場合には、文字板受リ
ング40の部分からの外部磁界の侵入を防止することが
できないため、耐磁性能を向上させることに限界があっ
たが、本実施形態では、文字板受リング40自体を耐磁
部材として利用しているので、その部分からの外部磁界
の侵入を効果的に防止することができ、耐磁性能を向上
することができる。特に、文字板受リング40は、ムー
ブメント3および胴4間にも配置されてムーブメント3
の側面の一部を被覆しているので、文字板受リング40
が耐磁部材でない場合には、ムーブメント3の側面から
の外部磁界の侵入を効果的に防止できないが、本実施形
態では、文字板受リング40が耐磁部材であるため、耐
磁性能を向上することができる。その上、文字板受リン
グ40は、内周縁を文字板足31よりも内側に位置さ
せ、ほぼ日車51の位置まで延長しているので、耐磁部
材である文字板受リング40で被覆できる面積が大きく
なり、その分耐磁性能も向上することができる。
【0057】(3)ケース2内に収納されて外部に露出
しない文字板受リング40を耐磁部材としたので、裏蓋
80自体を磁性材料で構成した場合のように、時計1の
表面仕上げが低下することがなく、時計1の意匠性の低
下を防止できる。その上、裏蓋80を磁性材料にする必
要がないため、裏蓋80にガラス81を設けて裏蓋スケ
ルトンモデルの時計1にすることができ、デザイン性を
向上することができる。
【0058】(4)文字板受リング40の下側に耐磁リ
ング70を配置したので、耐磁性能をより向上すること
ができる。特に、耐磁リング70は裏蓋80近傍まで配
置されているので、ムーブメント3の側面つまり発電機
20の側面側を文字板受リング40および耐磁リング7
0で覆うことができ、ロータ21等に影響を与えやすい
時計1の側面からの外部磁界を効果的にシールドでき、
外部磁界による誤動作の発生を効率よく低減できる。
【0059】(5)文字板受リング40および耐磁リン
グ70の許容磁束数を、発電機20の磁気回路における
許容磁束数よりも大きくなるように設定しているので、
外部磁界が加わった際に、その磁束を確実に文字板受リ
ング40および耐磁リング70側に流すことができ、発
電機20側に侵入することがないため、時計の耐磁性能
をより一層向上することができる。その上、文字板受リ
ング40および耐磁リング70を、飽和磁束密度が1.
3T以上でかつ保磁力が170A/m以下の磁性材料で
構成したので、地磁気のような1ガウス程度の弱い外部
磁界から、テレビ、電話、オーディオスピーカー等の各
種電磁気製品から発せられる5ガウス程度以上の強い外
部磁界までシールドでき、耐磁性能に優れた時計1にす
ることができる。
【0060】(6)文字板受リング40や耐磁リング7
0は、文字板30の裏側やムーブメント3の外周部のデ
ッドスペースとされていた部分に配置できるため、時計
内部の空間を有効に利用できる。このため、裏蓋80の
内面側に耐磁板を貼り付ける場合のように、電子制御式
機械時計1を厚くすることなく耐磁部材40,70を配
置することができ、スペース効率を向上できる。
【0061】(7)文字板受リング40および耐磁リン
グ70は、リング状つまり連続して形成されているの
で、ムーブメント3の外周全周に渡って配置することが
でき、どの位置からの外部磁界も確実にシールドでき
る。また、文字板受リング40および耐磁リング70に
は、巻真逃げ溝42A、71Aが形成されているので、
巻真62に干渉することなくかつ各リング40,70を
上下方向にほぼ密着させて配置でき、配置スペースを有
効に活用することができるとともに、各耐磁部材40,
70を殆ど隙間無く配置できてその隙間部分からの外部
磁界の侵入を防止できるので、耐磁性能をより一層向上
することができる。
【0062】(8)文字板受リング40には、文字板足
逃げ穴41Aが形成されているので、文字板足31の配
置を変更することなく、文字板受リング40を配置する
ことができ、配置スペースを有効に活用することができ
る。
【0063】(9)文字板受リング40および耐磁リン
グ70によって外部磁界のムーブメント3への侵入を効
果的に防止できるので、ロータ21を回転させるトルク
が小さくても、外部磁界によってロータ21が停止して
しまうことを防止できる。このため、外部磁界に対する
余裕が増すため、ゼンマイ10が解けてトルクが小さく
なっても外部磁界でロータ21が停止することなく駆動
を続けることができ、その分、持続時間を増やすことが
できる。
【0064】[第2実施形態]次に、本発明の第2実施
形態を、図6〜9を参照して説明する。なお、以下の各
実施形態および変形例において、前記第1実施形態と同
一もしくは同様の構成部品については、同一の符号を用
い、説明を省略あるいは簡略する。
【0065】第1実施形態では、耐磁部材として文字板
受リング40の他に耐磁リング70を設けていたのに対
し、第2実施形態の電子制御式機械時計1では、耐磁部
材として文字板受リング100のみを設けている。この
ため、磁性材料で構成される文字板受リング100は、
ムーブメント3の側面のほぼ全体を覆うような高さ寸法
に形成されている。すなわち、文字板受リング100
は、文字板受リング40と同様に、小径部101および
大径部102を備えた段付きリング状に形成されてい
る。そして、大径部102の下端は、裏蓋80のガラス
縁82部分つまり第1実施形態の耐磁リング70が配置
されていた部分まで延長されている。
【0066】また、大径部102の側面には、巻真62
が貫通する巻真逃げ穴102Aが形成されている。さら
に、大径部102の下面(裏蓋80側)には、機械止め
爪120に干渉しないように切り欠かれた機械止め爪逃
げ溝102Bが形成されている。同様に、小径部101
には、文字板足逃げ穴41Aが形成されている。このた
め、文字板受リング100の内周縁は、文字板足31よ
りも時計1の内側に位置されていることになる。
【0067】ここで、機械止め爪120は、図6に示す
ように、ムーブメント3に固定された座(回路受け座
等)110に機械止めねじ121でねじ止めされてい
る。但し、機械止め爪120としては、図10に示すよ
うに、ムーブメント3との接合部がケース2との接合部
よりも厚く形成され、ムーブメント3の地板に機械止め
ねじ121で直接ねじ止めされているものを用いてもよ
い。
【0068】機械止め爪120は、胴4の内周面に形成
された係止溝4Aに係合可能とされ、かつ機械止めねじ
121を外すことで係止溝4Aおよびムーブメント3か
ら取り外すことができるようにされている。これによ
り、機械止めねじ121で機械止め爪120を着脱する
ことで、ケース2に対してムーブメント3を繰り返して
着脱できるようにされている。
【0069】前記文字板受リング100の下端(裏蓋8
0側の端部)は、図9に示すように、ロータ21のロー
タ磁石23、コイルブロック22のステータ24,2
5、ロータ21の慣性板26の高さ位置(上下方向の位
置)よりも下方まで延長されている。従って、耐磁部材
である文字板受リング100は、少なくともロータ磁石
23、ステータ24,25、慣性板26の側面を覆うよ
うに配置されている。
【0070】本実施形態においても、文字板受リング1
00の材質は、前記第1実施形態に記載した各種の磁性
材料が利用できる。また、その製造方法も、前記第1実
施形態と同様に、MIM、鋳造、鍛造、切削、プレス等
の各種の製造方法が利用でき、これらは磁性材料の種類
などに応じて適宜選択すればよい。
【0071】このような構成の電子制御式機械時計1で
は、前記第1実施形態において得られた効果(1)〜
(9)と同等の効果が得られる上に、以下に述べるよう
な効果が得られる。 (10)一体の文字板受リング100のみで耐磁性能を確
保しており、別途、耐磁リング70等を設ける必要がな
いため、部品点数をより一層少なくでき、組立作業の工
数も減少できてコストを低減できる。
【0072】(11)ムーブメント3に対し、文字板受リ
ング100、文字板30、指針を組み付けた後、ムーブ
メント3をケース2内に入れて巻真62をセットできる
ので、組立作業性をより一層向上できる。
【0073】(12)耐磁部材を一体の文字板受リング1
00で構成しても、機械止め爪120が配置される機械
止め爪逃げ溝102Bの切り欠き深さが最小で済み、切
り欠きによる耐磁性能の低下を最小限にすることができ
る。
【0074】(13)座110を設けたり、機械止め爪1
20の固定部分を肉厚にすることで高さ位置を調整し、
機械止め爪120が係合されるケース2の係止溝4Aの
位置はケースの裏蓋側に配置できる。従って、文字板受
リング100の機械止め爪逃げ溝102Bの切り欠き深
さを最小限にできる。
【0075】(14)図10に示す機械止め爪120を用
いれば、座110が設けられていない部分でも取り付け
ることができ、機械止め爪120の位置を自由に設定す
ることができる。
【0076】[第3実施形態]次に、本発明の第3実施
形態を、図11,12を参照して説明する。本実施形態
では、飽和磁束密度が1.3T以上でかつ保磁力が17
0A/m以下の磁性体の粉末を練り込んだ樹脂製やゴム
製の文字板受リング200を用いている。
【0077】文字板受リング200は、内周面にムーブ
メント3の地板が嵌合される溝201が形成され、下面
にガラス縁82の突起が嵌合される溝202が形成され
ている。また、文字板受リング200の側面には、胴4
の内周面に当接する係合用突部203が3カ所以上形成
されている。なお、係合用突部203としては、図12
に示すような略円柱状のものに限らず、例えば、リング
200の側面の下端から上端まで連続する凸条に形成さ
れたものでもよい。
【0078】さらに、文字板受リング200の側面に
は、巻真62やスイッチ機能を果たすボタンの位置に対
応して巻真逃げ穴204やボタン逃げ穴205が形成さ
れている。なお、各穴204,205は、穴のみでもよ
いし、穴から下端面まで形成された切り込みを備えるも
のでもよい。
【0079】また、文字板受リング200の上面には、
文字板30の文字板足31が貫通される文字板足逃げ穴
41Aが形成されている。このため、文字板受リング2
00の内周縁は、文字板足31よりも時計1の内側に位
置されていることになる。
【0080】また、文字板受リング200は全周が連続
するリングでもよいが、図12に示すように、その一部
が切断されてCリング状に形成されていてもよい。この
切断部206を形成する場合に、巻真逃げ穴204やボ
タン逃げ穴205を通るように切断部206を形成すれ
ば、切断部206を巻真逃げ穴204やボタン逃げ穴2
05としても兼用できる点で好ましい。
【0081】このような本実施形態では、ムーブメント
3に文字板受リング200を嵌合して取り付ける。この
際、文字板受リング200がCリング状に形成されてい
れば、その切断部206を広げて嵌合すればよい。以上
により、ムーブメント3の側面を包み込むように文字板
受リング200が取り付けられる。この際、溝201に
ムーブメント3の地板が嵌合することで、文字板受リン
グ200に対するムーブメント3の縦方向の相対位置が
決まる。
【0082】そして、文字板受リング200が取り付け
られたムーブメント3をケース2内に圧入し、裏蓋80
をねじ締めや圧入で固定する。すると、文字板受リング
200がケース2および裏蓋80で挟持される。これに
より、文字板受リング200がケース2に対して上下位
置が設定され、同時にムーブメント3の上下位置も決め
られる。また、文字板受リング200は、その弾性力に
よってケース2内周面およびムーブメント3の外周面に
圧着されるので、ケース2に対するムーブメント3の径
方向の位置が決められる。これにより、ケース2に対し
て文字板受リング200を介してムーブメント3が固定
される。
【0083】このような構成の電子制御式機械時計1で
は、前記各実施形態において得られた効果(1)〜(1
1)と同等の効果が得られる上、以下に述べるような効
果が得られる。 (15)樹脂やゴム製の文字板受リング200には、磁性
体の粉末が練り込んであるため、前記各実施形態と同様
に、外部磁界を吸収してムーブメント3への侵入を防止
できるので、耐磁性能を確保することができる。その
上、ムーブメント3の外周を文字板受リング200で被
覆しているので、ロータ21への影響が大きな時計1の
側面からの外部磁界の侵入も効果的に防止することがで
きる。
【0084】(16)文字板受リング200の弾性力を利
用して、ムーブメント3をケース2に固定しているの
で、従来のように、ムーブメント3をケース2に固定す
るための中枠や機械止め爪、機械止め爪が係合されるケ
ース内壁の溝を不要にできる。このため、部品点数を少
なくでき、組立コストを低減することができる。
【0085】(17)文字板受リング200は樹脂やゴム
製であるため、防水や防塵用のパッキングとしても機能
させることができる。このため、裏蓋80とケース2間
や巻真62、ボタン部の密着性を確保するパッキングを
別途設ける必要が無く、部品コストや組立コストを低減
することができる。
【0086】(18)ムーブメント3は、弾性を有する文
字板受リング200を介して支持されているので、時計
1を落下した際の衝撃を文字板受リング200部分であ
る程度吸収することもでき、耐衝撃性能に優れた時計1
にすることができる。
【0087】なお、本発明は、前記各実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成
も含み、以下に示すような変形例なども本発明に含まれ
る。
【0088】例えば、第3実施形態の文字板受リング2
00としては、図13に示すように、ムーブメント3の
外周面に2つのフランジ部、例えば地板と輪列受けが突
出されている場合には、それらの2つのフランジ部を保
持する溝201を上下2カ所に形成された文字板受リン
グ200を用いてもよい。また、図14に示すように、
ムーブメント3の下面側を支持する突起部210を有す
る文字板受リング200を用いてもよい。
【0089】さらに、第3実施形態の文字板受リング2
00は、外周面に係合用突部203が形成されていた
が、このような係合用突部203を文字板受リング20
0の上下面に形成したり、外周面および上下面の両方に
形成してもよい。また、係合用突部203を形成せずに
フラットな外周面にしてもよい。但し、突部が無い場合
には、文字板受リング200の全周を変形させてケース
2内に嵌め込んで圧入することで固定しなければならな
いため、突部203が形成されているほうが、リング全
周を変形させるよりも容易に挿入でき、作業性を向上で
きる点で好ましい。
【0090】また、文字板受リング200は、切断部2
06を設けて平面C字状に形成していたが、切断部20
6を無くしてリング状に形成してもよいし、平面D字状
のDリング形状としてその直線部分の弾性体(ゴム等)
を伸ばしてムーブメント3に嵌合するようにしてもよ
い。
【0091】要するに、文字板受リング200の断面形
状や平面形状は、ムーブメント3やケース2の形状等に
応じて適宜設定すればよい。また、文字板受リング20
0の材質は、ポリアセタール等の各種の合成樹脂、ゴム
等が利用でき、要求される性能やコストを考慮して選択
すればよい。
【0092】また、前記第3実施形態では、文字板受リ
ング200の文字板足逃げ穴41Aを通して文字板足3
1をムーブメント3内に嵌挿して固定していたが、図1
5に示すように、文字板受リング200に嵌合穴220
を形成し、この嵌合穴220に文字板足31を嵌挿して
文字板30を固定してもよい。この場合には、文字板足
31をムーブメント3に固定する必要が無いため、その
固定に用いられる偏心ピンも不要にでき、コストを削減
できる。また、文字板30は、押し込みや引き上げだけ
でムーブメント3に対して脱着でき、文字板30の取り
付け、取り外し作業を容易に行うことができる。
【0093】さらに、樹脂又はゴム製の文字板受リング
200を用いる場合も、機械止め爪を利用してムーブメ
ント3を固定してもよい。但し、文字板受リング200
の弾性力を利用してムーブメント3を固定すれば、部品
数を削減でき、組立作業性も向上できる点で好ましい。
【0094】また、前記第1,2実施形態では、文字板
受リング40,100や耐磁リング70を、飽和磁束密
度が1.3T以上、保磁力が170A/m以下の磁性材
料で構成していたが、飽和磁束密度が1.3T未満の磁
性材料や、保磁力が170A/mよりも大きい磁性材料
を用いてもよい。従って、磁性材料は、Ni-Fe合金、Co-
Fe合金、Si-Fe合金、純鉄、Fe基アモルファス、ナノ結
晶軟磁性材、フェライト系ステンレス以外の磁性材料を
用いてもよく、磁性材料は、時計1に求められる耐磁性
能や文字板受リングとして必要な強度等を考慮して適宜
選択すればよい。
【0095】第2実施形態の文字板受リング100は、
その下端が慣性板26の高さ位置よりも下方まで延長さ
れていたが、ステータ24,25の高さ位置まで延長さ
れたものでもよいし、ロータ磁石23の高さ位置まで延
長されたものでもよい。要するに、少なくともロータ磁
石23の高さ位置まで配置されてロータ磁石23の側面
を覆っていれば、最も外部磁界の影響を受けやすいロー
タ磁石23への外部磁界の侵入を効果的に防止できる利
点がある。
【0096】各文字板受リング40,100,200に
は、文字板足逃げ穴41Aが形成されていたが、文字板
足31を逃がす形状としては、穴ではなく、各リングの
内周縁あるいは外周縁から形成された切り込み(凹部)
によって文字板足31を逃がすように構成してもよい。
要するに、各文字板受リング40,100,200の断
面形状、平面形状は、実施にあたって適宜設定すればよ
い。
【0097】また、前記第1実施形態では、耐磁部材で
ある文字板受リング40および耐磁リング70の許容磁
束数が、発電機20の磁気回路の磁束量総量よりも大き
くなるようにし、第2実施形態では耐磁部材である文字
板受リング100の許容磁束数が、発電機20の磁気回
路における許容磁束数よりも大きくなるようにしていた
が、いずれの実施形態においても、発電機20の許容磁
束数よりも耐磁部材の磁束量のほうが小さくなるように
してもよい。さらに、各耐磁部材の磁束量を、磁気回路
の磁束量よりも大きくする場合には、耐磁部材の飽和磁
束密度および断面積の両方を発電機20の磁気回路つま
り磁心よりも大きくすることが好ましいが、いずれか一
方のみを大きくしてもよい。
【0098】また、前記第1,2実施形態では、ムーブ
メント3を機械止め爪120で固定していたが、本発明
は中枠によって固定する時計にも適用できる。さらに、
本発明の時計としては、電子制御式機械時計1に限ら
ず、ムーブメント3内に電磁変換機としてのモータを有
するアナログクオーツ時計、ムーブメント3内に回転錘
等で駆動される電磁変換機としての発電機と、この発電
機からの電力で駆動される電磁変換機としてのモータと
を有する自動発電式時計等でもよい。さらには、外部磁
界の影響は、ゼンマイなどで駆動される機械時計におい
ても生じるため、本発明の時計にはこのような電磁変換
機を備えない機械時計も含まれる。
【0099】
【発明の効果】以上の述べたように、本発明の時計によ
れば、部品点数の増加を抑えることができ、組立作業の
工数増加も抑えることができ、意匠性の低下も防止でき
るとともに、適用できる時計の種類も限定されることが
なく、耐磁性能を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における電子制御式機械
時計の平面図である。
【図2】図1の要部を示す断面図である。
【図3】図1の要部を示す断面図である。
【図4】第1実施形態における文字板受リングを示す斜
視図である。
【図5】第1実施形態における耐磁リングを示す斜視図
である。
【図6】本発明の第2実施形態における要部を示す断面
図である。
【図7】第2実施形態における要部を示す断面図であ
る。
【図8】第2実施形態における文字板受リングを示す斜
視図である。
【図9】第2実施形態における要部を示す断面図であ
る。
【図10】第2実施形態における機械止め爪の変形例を
示す断面図である。
【図11】本発明の第3実施形態における要部を示す断
面図である。
【図12】第3実施形態における文字板受リングを示す
斜視図である。
【図13】本発明の変形例における要部を示す断面図で
ある。
【図14】本発明の変形例における要部を示す断面図で
ある。
【図15】本発明の変形例における要部を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 電子制御式機械時計 2 ケース 3 ムーブメント 4 胴 4A 係止溝 5 ガラス 6 ガラス縁 10 ゼンマイ 20 発電機 21 ロータ 23 ロータ磁石 24,25 ステータ 26 慣性板 30 文字板 31 文字板足 40 文字板受リング 41 小径部 41A 文字板足逃げ穴 42 大径部 42A 巻真逃げ溝 50 カレンダ装置 51 日車 60 カレンダ修正装置 61 リューズ 62 巻真 70 耐磁リング 71 大径部 71A 巻真逃げ溝 71B 機械止め爪逃げ溝 72 小径部 80 裏蓋 81 ガラス 82 ガラス縁 100 文字板受リング 101 小径部 102 大径部 102A 巻真逃げ穴 102B 機械止め爪逃げ溝 110 座 120 機械止め爪 121 機械止めねじ 200 文字板受リング 203 係合用突部 204 巻真逃げ穴 205 ボタン逃げ穴 206 切断部 210 突起部 220 嵌合穴

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケースと、このケース内に配置されるム
    ーブメントと、ムーブメントの上面側に配置される文字
    板と、この文字板を支持する文字板受リングと、文字板
    をムーブメントに固定する文字板足とを備える時計にお
    いて、 前記文字板受リングは磁性材料で構成されるとともに、
    その外周縁はムーブメントの外周面よりも外側に位置さ
    れ、内周縁は前記文字板足の内側に位置されていること
    を特徴とする時計。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の時計において、 前記ムーブメントには電磁変換機が設けられているとと
    もに、前記文字板受リングは、その文字板受リングの許
    容磁束数が、前記電磁変換機の磁気回路における許容磁
    束数よりも大きくなるように、その磁性材料の種類およ
    び断面積が設定されていることを特徴とする時計。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の時計において、 前記文字板受リングは、ムーブメント内の電磁変換機の
    磁心よりも飽和磁束密度が大きく、かつ断面積も大きい
    ことを特徴とする時計。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の時計
    において、 前記ムーブメントには電磁変換機が設けられているとと
    もに、前記文字板受リングの下端は、前記電磁変換機の
    ロータ磁石が配置されている高さ位置よりも下方に位置
    されていることを特徴とする時計。
  5. 【請求項5】 請求項1から3のいずれかに記載の時計
    において、 前記ムーブメントには電磁変換機が設けられているとと
    もに、前記文字板受リングの下方には耐磁リングが配置
    され、この耐磁リングの下端は、前記電磁変換機のロー
    タ磁石が配置されている高さ位置よりも下方に位置され
    ていることを特徴とする時計。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載の時計
    において、 前記文字板受リングは、飽和磁束密度が1.3T以上の
    磁性材料で構成されていることを特徴とする時計。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれかに記載の時計
    において、 前記文字板受リングは、保磁力が170A/m以下の磁
    性材料で構成されていることを特徴とする時計。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれかに記載の時計
    において、 前記文字板受リングは、Ni-Fe合金、Co-Fe合金、Si-Fe
    合金、純鉄、Fe基アモルファス、ナノ結晶軟磁性材、フ
    ェライト系ステンレスのいずれかの磁性材料で構成され
    ていることを特徴とする時計。
  9. 【請求項9】 請求項1から5のいずれかに記載の時計
    において、 前記文字板受リングは、磁性体の粉末が混入された樹脂
    又はゴムで構成されていることを特徴とする時計。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の時計において、 前記文字板受リングは、円周方向の一部が切断されて平
    面C型の形状に構成されていることを特徴とする時計。
  11. 【請求項11】 請求項9または請求項10に記載の時
    計において、 前記文字板受リングは弾性力を有し、その弾性力でケー
    スに対して圧入されて固定され、かつ文字板受リングに
    はムーブメントが圧入されて固定されていることを特徴
    とする時計。
  12. 【請求項12】 請求項9から11のいずれかに記載の
    時計において、 前記文字板受リングの外周面または上下面には、ケース
    に係合する突部が形成されていることを特徴とする時
    計。
  13. 【請求項13】 請求項9から12のいずれかに記載の
    時計において、 前記文字板受リングには、文字板足が嵌合される穴が形
    成され、前記文字板の文字板足は文字板受リングの穴に
    嵌合されていることを特徴とする時計。
  14. 【請求項14】 請求項1から13のいずれかに記載の
    時計において、 機械的エネルギ源と、エネルギ伝達装置を介して連結さ
    れる前記機械的エネルギ源によって駆動されて誘起電力
    を発生して電気的エネルギを供給する発電機と、前記エ
    ネルギ伝達装置に結合された指針と、前記電気的エネル
    ギにより駆動されて前記発電機の回転周期を制御する回
    転制御装置とを備える電子制御式機械時計であることを
    特徴とする時計。
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