JPH11304951A - 時 計 - Google Patents

時 計

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JPH11304951A
JPH11304951A JP11106798A JP11106798A JPH11304951A JP H11304951 A JPH11304951 A JP H11304951A JP 11106798 A JP11106798 A JP 11106798A JP 11106798 A JP11106798 A JP 11106798A JP H11304951 A JPH11304951 A JP H11304951A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 持続時間を維持しながら薄型化できる時計を
提供することにある。 【解決手段】 香箱車1を支持部材2を介して地板3の
みに支持させた。このため、輪列受14を香箱車1に対
向させる必要がなく、香箱車1に対応した部分を例えば
開口にするなどして香箱車1との干渉を避けることがで
き、輪列受14をより地板3側に寄せて配置して時計の
薄型化できる。また、薄型化にあたって、香箱車1の厚
さ寸法すなわちゼンマイ1aの幅寸法を小さくしなくて
よいため、持続時間を維持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、時計に係り、ゼン
マイおよびテンプを有する機械式時計や、ゼンマイが解
ける時に出力される機械エネルギを発電機で電気エネル
ギに変換し、その電気エネルギで回転制御手段を作動さ
せてロータの回転を制御することにより、輪列に固定さ
れる指針を正確に運針させる電子制御式機械時計に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、ゼンマイの機械エネルギを利
用して指針を運針させる機械式時計が知られている。
【0003】また、近年では、特開平8−5758号公
報に記載されているように、ゼンマイが解放する時の機
械エネルギを発電機で電気エネルギに変換し、その電気
エネルギにより回転制御手段を作動させて発電機のコイ
ルに流れる電流値を制御することにより、輪列に固定さ
れる指針を正確に運針させて正確に時刻を表示する電子
制御式機械時計が提案されている。
【0004】ところで、このような時計においては、常
に薄型化が求められており、これまでにおいても、地板
および輪列受間の香箱車を薄型化して対応したり、ある
いは二番車や四番車を時計(ムーブメント)の中心から
ずらしてレイアウトする等し、香箱車(一番車)、二番
車、および四番車周りの番車の重なりを少なくして薄型
化を図っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、香箱車を薄型
化した場合には、ゼンマイ自身も幅が小さくなるため、
蓄えられるエネルギが減少して持続時間が短くなるとい
う問題が生じる。
【0006】また、二番車や四番車を時計の中心からず
らしてレイアウトした場合には、分針や秒針が結合され
た番車は、香箱車からロータ(あるいはテンプ)までの
トルク伝達経路から外れていまうため、それらの番車の
バックラッシュによって指針ががたつくという問題が生
じる。このため、特にこのような時計では、指針のがた
つきを防止するために、指針が結合された番車を板バネ
等で軸方向に押し付け、車の周方向へのずれを防止して
いるが、このようにすると、板バネの押圧力が抵抗とな
って負荷が大きくなり、やはり持続時間が短くなってし
まう。
【0007】そして、例えば板バネで秒針が結合された
車を軸方向へ押さえたとしても、時計に衝撃が加わった
場合には、秒針のアンバランスによってバックラッシュ
分だけ秒針が先行してしまうので、バックラッシュが詰
められて再び動力が加わるまでに秒針が停止するという
問題もあった。
【0008】本発明の第1の目的は、持続時間を維持し
ながら薄型化できる時計を提供することにある。
【0009】また、本発明の第2の目的は、前述の第1
の目的に加えて、バックラッシュによる指針のがたつき
も防止できる時計を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の時計は、輪列を
介して伝達されるゼンマイの機械エネルギによってその
輪列に結合された指針を運針させる時計であって、ゼン
マイが収容される香箱車の香箱真を地板に対して片持ち
状態に支持することを特徴とするものである。このよう
な本発明においては、香箱車(香箱真)を地板のみで支
持するから、輪列受の香箱車に対応した部分を例えば開
口にするなどして香箱車との干渉を避ければ、その輪列
受をより地板側に寄せて配置することが可能となり、時
計の薄型化が図れる。この際、香箱車すなわちゼンマイ
の幅を変えなくてよいため、持続時間が維持される。こ
れにより、前記第1の目的が達成される。
【0011】また、本発明の時計では、香箱真に嵌合さ
れる角穴車を香箱車と地板との間に配置し、この角穴車
の外周側を内周側よりも地板側に折曲して二番車と筒車
との間に張り出させてもよい。そして、角穴車を香箱真
に設けられた係止部と地板との間で挟持させてもよい。
【0012】一方、本発明の時計は、輪列を介して伝達
されるゼンマイの機械エネルギによってその輪列に結合
された指針を運針させる時計であって、少なくとも秒針
が結合された車をゼンマイのトルク伝達経路中に組み込
まれた中間車とすることを特徴とする。
【0013】このような本発明によれば、秒針が結合さ
れた車を中間車とすると、その車と香箱の重なりが回避
されるから、ゼンマイの幅が維持されると同時に、指針
である秒針を時計の中心に配置しながら薄型化が図れ
る。これにより、前記第1の目的が達成される。加え
て、前記車がトルク伝達経路中に組み込まれるため、そ
の車のバックラッシュが問題とならず、秒針のがたつき
が防止される。これにより、前記第2の目的が達成され
る。
【0014】また、そのような時計においては、トルク
伝達経路中に前記秒針が結合された車と噛み合う中間車
を組み込んでもよく、この際には、中間車を輪列受と二
番受とで支持させることが好ましい。そして、そのよう
な中間車の軸中心を二番車に平面的に重ねることが望ま
しい。
【0015】また、本発明の時計では、ゼンマイの機械
エネルギをロータを介して電気エネルギに変換する発電
機と、変換された電気エネルギにより駆動されて発電機
の回転周期を制御する制御回路とを備えた電子制御式機
械時計とした場合、ロータよりも二つ香箱車側の番車を
二番受と地板とで支持させることが好ましい。
【0016】このような場合には、ロータよりも二つ香
箱車側の番車とロータと噛み合う番車(ロータよりも一
つ香箱車側の番車)との干渉が避けられるため、ロータ
と噛み合う番車の径を大きくでき、ひいてはロータの慣
性板の径寸法を十分に大きくしてロータの回転をより安
定させることが可能である。
【0017】そして、前記ロータよりも二つ香箱車側の
番車の軸中心をロータと噛み合う番車と平面的に重ね、
ムーブメントの小径化を図ってもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0019】〔第1実施形態〕図1は、本実施形態に係
る時計としての電子制御式機械時計の概略を示す平面
図、図2および図3は、その要部の断面図である。
【0020】図1〜図3において、電子制御式機械時計
は、ゼンマイ1a、香箱歯車1b、香箱真1cおよび香
箱蓋1dからなる香箱車1を備えている。ゼンマイ1a
は、外端が香箱歯車1b、内端が香箱真1cに固定され
ている。香箱真1cは、筒状とされて支持部材2に挿通
されることにより、この支持部材2を介して地板3に片
持ち状態に支持され、支持部材2に螺合される角穴ネジ
5で図中の上方に抜けないように押さえ込まれていると
同時に、断面方向にがた(足掻き)を持たせている。こ
のような支持部材2は、地板3側にフランジ部2aを有
し、このフランジ部2aの香箱側(図中上側)の周縁を
カシメることによって地板3に固定され、より倒れ込み
にくくなっている。なお、地板3への支持部材2の固定
方法としては、カシメの他、溶接や鑞付け等であっても
よい。また、支持部材2は地板3と別体の部材である必
要はなく、例えば地板3を金属製とした場合は、地板3
を製作する際の板材を削り残して支持部材2に相当する
形状を地板3に予め一体に設けてもよく、地板3を樹脂
製とした場合には、成形用の型を工夫して支持部材2に
相当する形状を地板3から突出させて地板3と予め一体
に成形してもよい。香箱車1および地板3間には香箱真
1cと一体に回転する角穴車4が配置されている。角穴
車4は、中心穴が四角形状やトラック形状とされ、その
中心穴が香箱真1cの四角形状部分(角取り部)に貫挿
された状態で香箱真1cの係止部1eと地板3とで挟持
されており、いわゆる投げ込み構造で配置されている。
この角穴車4の外周側は絞り加工等によって地板3側に
折曲され、図中の一方側で二番車6と筒車6cとの間に
まで張り出している。
【0021】香箱歯車1bの回転は、二番車6へ伝達さ
れた後、増速されて三番車7(図1)へ、三番車7から
秒針車(中間車)8を介して四十四番車(別の中間車)
9へ、さらに順次増速されて四番車10、五番車11、
六番車12、ロータ13へと伝達される。そして、二番
車6には筒かな6aが、筒かな6aには分針6bが、秒
針車8には秒針8aがそれぞれ固定されている。つま
り、本実施形態では、筒かな6aを介して分針6bが設
けられている二番車6、および秒針8aが設けられてい
る秒針車8のそれぞれは、香箱車1からロータ13まで
のトルク伝達経路中に組み込まれており、運針中は常時
番車の回転方向に香箱からの力を受け、バックラッシュ
が一方向に詰まっている。従って、それら二番車6、秒
針車8のバックラッシュによる分針6b、秒針8aのが
たつきが防止されるようになっている。
【0022】二、五番車6,11は、上方が二番受15
に、下方が地板3に支持され、三、四、六番車7,1
0,12およびロータ13は、上方が輪列受14に、下
方が地板3に支持され、四十四番車9は、上方が輪列受
14に、下方が二番受15に支持されている。そして、
特に五番車6は軸中心が六番車12と重なり、四十四番
車9の軸中心は二番車6と平面的に重なっている(図
1)。地板3の外側(図2,3中下側)には文字板17
が配置され、文字板17と地板3との間にはアモルファ
ス材等の磁性体からなる耐磁板18が介装されている。
【0023】この電子制御式機械時計は、ロータ13、
ステータ21、第1コイルブロック22、第2コイルブ
ロック23、および継手24から構成される発電機20
を備えている。ロータ13は、ロータ磁石13a、ロー
タかな13b、ロータ慣性円板13cを備えている。こ
のうち、ロータ慣性円板13cは、香箱車1から輪列を
介して伝わる駆動トルクの変動に対しロータ13の回転
数変動を少なくするためのものである。ステータ21
は、発電機20の磁気回路の一部を形成するものであ
り、ロータ磁石13aが配置される配置穴21aを有す
ることで、ロータ13の磁束が第1、第2コイルブロッ
ク22,23の各磁心22a,23aに鎖交するように
なっている。第1、第2コイルブロック22,23は、
磁心22a,23aにコイルを巻線したものである。こ
こで、ステータ21、各磁心22a,23a、および継
手24はPCパーマロイ等で構成されている。
【0024】このような発電機20の構成により、ゼン
マイ1aを巻き上げると、ゼンマイ1aが解ける際に出
力されるトルクが香箱車1から六番車12の輪列を介し
てロータ13に伝わり、ロータ13の回転によって各コ
イルブロック22,23に交流電圧が誘起される。
【0025】以上の電子制御式機械時計では、発電機2
0からの交流出力は、昇圧整流、全波整流、半波整流、
トランジスタ整流等からなる整流回路を通して昇圧、整
流されて平滑用コンデンサに充電され、このコンデンサ
からの電力で発電機20の回転を制御する図示しない制
御回路を作動させている。なお、制御回路としては、発
振回路、分周回路、回転検出回路、回転数比較回路、電
磁ブレーキ制御手段等を含む集積回路(IC)によって
構成され、発振回路には水晶振動子が用いられる。
【0026】また、角穴車4を回転させてゼンマイ1a
を巻く方法は、図示しない竜頭に接続された巻真30操
作することにより、キチ車31、丸穴車32、角穴中間
車33を介して行われ、この際、角穴車4の回転方向が
コハゼ4aによって規制されている。また、分針6bお
よび時針を合わせる方法は、同様に巻真30を操作し、
つづみ車34、小鉄車35、日の裏中間車36、日の裏
車37を介して行われ、この際、駆動系は、規制レバー
38を五番車11に当接させることで停止するようにな
っている。なお、小鉄車35を輪列受14側に配置する
他、地板3側に配置してもよく、その場合、小鉄車3
5、筒かな6a、筒車6cの位置に合わせて日の裏車3
7を配置することで日の裏中間車36を省くことができ
る。また、指針合わせの時の竜頭の回転方向と指針の回
転方向との関係を小鉄車35を輪列受14側に配置した
場合と同じにできる。さらに、ゼンマイ1aを巻く方法
は、手巻き機構以外でもよく、例えば回転錘の回転や回
動によりゼンマイ1aを巻き上げる自動巻機構を用いて
もよい。そして、分針6bや時針の時刻表示を合わせる
機構は、周知である機械時計と同様であるため、さらな
る詳細な説明を省略する。
【0027】このような本実施形態によれば、以下のよ
うな効果がある。
【0028】1)本実施形態の電子制御式機械時計で
は、香箱車1が支持部材2を介して地板3のみに支持さ
れているため、輪列受14を香箱車1に対向させる必要
がなく、香箱車1に対応した部分を例えば開口にするな
どして香箱車1との干渉を避けることができ、輪列受1
4をより地板3側に寄せて配置して時計を薄型化でき
る。また、このことにより、図示しない日付表示機構
(カレンダー)や耐磁板18を組み込んでも、厚さ寸法
が従来の日付機構付き、あるいは耐磁板18入りの時計
より大きくなるのを抑えることができる。
【0029】2)薄型化にあたって、香箱車1の厚さ寸
法すなわちゼンマイ1aの幅寸法を小さくしなくてもよ
いため、持続時間を維持することができる。
【0030】3)角穴車4は香箱車1と地板3との間に
配置されているが、このスペースは二番車6を配置する
ためのスペースと共用であり、角穴車4配置用のスペー
スを特別設ける必要がなく、薄型化をより促進できる。
【0031】4)角穴車4は香箱車1と地板3との間に
投げ込み構造で配置されているため、角穴車4を固定す
るための複雑な固定手段を設けなくともよく、さらに薄
型化できる。
【0032】5)角穴車4の外周側は折曲して二番車6
と筒車6cとの間にまでおよんでいるため、角穴車4を
二番車6に干渉させることなくその径寸法を大きくでき
る。従って、ゼンマイ1aを巻き上げる際には、竜頭を
回す力を小さくでき、ゼンマイ1aを容易に巻き上げる
ことができる。
【0033】6)反対に、角穴車4の内周側は地板3か
ら軸方向により離れているため、香箱真1c周りでは地
板3の厚さ寸法を大きくしてその剛性を向上させること
ができ、支持部材2を確実に固定して倒れにくくでき
る。また、前述したように、地板3を金属製や樹脂製と
し、これと一体化した支持部材12を設けた場合にも、
香箱真1c周りの地板厚を大きくすることで同じ効果を
得ることができ、有利である。
【0034】7)支持部材2はフランジ部2aを有して
いるため、このフランジ部2aによって径方向に作用す
る力に抗することができ、支持部材2を一層倒れにくく
できる。
【0035】8)分針6bが設けられている二番車6、
および秒針8aが設けられている秒針車8のそれぞれ
は、ゼンマイ1aのトルク伝達経路中に組み込まれてい
るので、それら二番車6、秒針車8のバックラッシュに
よる分針6b、秒針8aのがたつきを防止できる。
【0036】9)分針6b、秒針8aのがたつきを防止
するのに従来のような板バネを用いる必要がないから、
それによる負荷も生じず、持続時間が短くなる心配もな
い。そして、そのような板バネを秒針車8の軸方向に配
置する必要がないことで時計を薄くできるという効果も
ある。
【0037】10)トルク伝達経路中において、秒針車
8と四番車10との間には四十四番車9が組み込まれて
いるため、それら秒針車8あるいは四番車10のカナ部
分の径寸法を大きくする必要がなく、ムーブメント全体
として小径化できる。また、秒車8も中間車とすること
により、秒車8と香箱の重なりを回避できるから、ゼン
マイ1aの幅を維持できると同時に、秒針8aを時計の
中心に配置しながらより薄型化できる。
【0038】11)四十四番車9および五番車11の一
端側は二番受15で受けられているが、この二番受15
は本来二番車6を受けるために設けられたものであり、
これを四十四番車9、五番車11にも利用することで、
それら専用の受部分を設ける必要がなく、この点でも薄
型化および小径化できる。
【0039】12)二番受15には四十四番車9および
五番車11が組み込まれているため、二番受15の断面
二次モーメントを大きくでき、より丈夫にできる。
【0040】13)四十四番車9および五番車11を二
番受15で受けることにより、その軸中心を二番車6お
よび六番車12にそれぞれ重ねることができ、ムーブメ
ントをより小径化できる。
【0041】14)特に五番車11の軸中心を六番車1
2と重ねることで、六番車12が五番車11と干渉する
ことなくその径寸法を大きくできる。このため、六番車
12とロータ13との間の増速比を大きくできるので、
これと噛み合うロータ13をより高速で回転させて発電
効率を向上させるこができる。また、ロータ13よりも
二つ香箱車1側の番車すなわち五番車11が二番受15
と地板3とで支持されているため、六番車12の径寸法
を確保しながらムーブメントを小径化できると同時に、
ステータ21および慣性円板13cと二番受15との干
渉を避けることができ、ムーブメントをさらに薄型化で
きる。つまり、六番車12を二番受15と地板3との間
や二番受15と輪列受14との間で支持すると、二番受
15とステータ21や慣性円板13cが干渉してしま
う。よって、五番車11を二番受15と地板3とで支持
することが有効である。
【0042】15)六番車12の径寸法を大きくするこ
とにより、さらにロータ13の慣性板13cの径寸法も
大きくできる。このため、ロータ13の重量を大きくせ
ずに慣性を確保できるので、ロータ13をより安定して
回転させることができるとともに、時計の落下等による
ロータ13のほぞ折れや曲がりを防止できる。
【0043】〔第2実施形態〕図4、図5には、第2実
施形態として、本発明を機械式時計に適用した構成が示
されている。なお、本実施形態において、前記第1実施
形態と同様な構成部材には同じ符号を付し、ここでのそ
れらの説明を省略する。
【0044】本実施形態では、四番車10はカンギ車4
1と噛み合い、カンギ車41、アンクル42、テンプ4
3からなる機械式脱進機に動力を伝えており、この脱進
機で時間標準を作り出している。なお、この構造および
原理等は周知技術であるため、詳細な説明を省略する。
また、本実施形態において、規制レバー38が四番車1
0に当接されるように構成されている。なお、図中の符
号44はアンクル受である。他の構成は、第1実施形態
と同じである。
【0045】このような本実施形態でも、1)〜13)
の効果を同様に得ることができる。なお、本発明は、前
記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的
を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形
等も本発明に含まれる。
【0046】例えば、四十四番車9および五番車11の
一端側は二番受15で受けられていたが、それらの番車
9,10が地板3および輪列受14で受けられている場
合でも本発明に含まれる。しかし、前記実施形態のよう
にすることで、薄型化および小径化をより促進できると
いう効果があるので、そうすることが好ましい。
【0047】前記各実施形態では、香箱車1を地板3の
みに支持させることで輪列受14を地板3に近づけ、こ
れによって薄型化を図っていたが、輪列受14の香箱車
1に対応した部分を開口にした際、その分香箱車1すな
わちゼンマイ1aの幅寸法を大きくしてもよく、このよ
うな場合には持続時間を延ばすことができるという効果
がある。
【0048】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
香箱車(香箱真)が地板のみで支持されているため、香
箱車を支持する受部材(輪列受)を不要にできる。従っ
て、輪列受は、香箱車に妨げられることがなく、輪列を
支持するように自由に設計可能になるから、例えば輪列
受の香箱車に対応した部分を開口にするなどして香箱車
との干渉を避けるようにすれば、その輪列受をより地板
側に寄せて配置することができ、時計を薄型化できる。
そして、この際、香箱車すなわちゼンマイの幅寸法を変
えなくてよいため、持続時間を維持できるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る時計の概略を示す
平面図である。
【図2】第1実施形態の要部を示す断面図である。
【図3】第1実施形態の別の要部を示す断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る時計の概略を示す
平面図である。
【図5】第2実施形態の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 香箱車 1a ゼンマイ 1c 香箱真 1e 係止部 3 地板 4 角穴車 6 二番車 6b 分針 6c 筒車 8 秒針車 8a 秒針 9 中間車である四十四番車 11 五番車 12 六番車 13 ロータ 14 輪列受 15 二番受 20 発電機

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 輪列を介して伝達されるゼンマイの機械
    エネルギで前記輪列に結合された指針を運針させる時計
    において、 前記ゼンマイが収容される香箱車の香箱真は、地板に対
    して片持ち状態に支持されていることを特徴とする時
    計。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の時計において、前記香
    箱真に嵌合される角穴車は前記香箱車と前記地板との間
    に配置され、この角穴車の外周側は内周側よりも前記地
    板側に折曲して二番車と筒車との間に張り出しているこ
    とを特徴とする時計。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の時計に
    おいて、前記香箱真に嵌合される角穴車は、前記香箱真
    に設けられた係止部と前記地板との間で挟持されている
    ことを特徴とする時計。
  4. 【請求項4】 輪列を介して伝達されるゼンマイの機械
    エネルギで前記輪列に結合された指針を運針させる時計
    において、 前記指針を構成する少なくとも秒針が結合された車は、
    前記ゼンマイのトルク伝達経路中に組み込まれた中間車
    であることを特徴とする時計。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の時計において、前記ト
    ルク伝達経路中には前記秒針が結合された車と噛み合う
    別の中間車が組み込まれていることを特徴とする時計。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の時計において、前記中
    間車は輪列受と二番受とで支持されていることを特徴と
    する時計。
  7. 【請求項7】 請求項5または請求項6に記載の時計に
    おいて、前記中間車の軸中心は二番車に平面的に重なる
    ことを特徴とする時計。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の時計に
    おいて、前記ゼンマイの機械エネルギをロータを介して
    電気エネルギに変換する発電機と、変換された電気エネ
    ルギにより駆動されて前記発電機の回転周期を制御する
    制御回路とを備えた電子制御式機械時計であるととも
    に、前記ロータよりも二つ香箱車側の番車が二番受と地
    板とで支持されていることを特徴とする時計。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の時計において、前記番
    車の軸中心は前記ロータと噛み合う番車と平面的に重な
    ることを特徴とする時計。
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