JP2015004684A - 多針付電子機器 - Google Patents

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JP2015004684A JP2014178694A JP2014178694A JP2015004684A JP 2015004684 A JP2015004684 A JP 2015004684A JP 2014178694 A JP2014178694 A JP 2014178694A JP 2014178694 A JP2014178694 A JP 2014178694A JP 2015004684 A JP2015004684 A JP 2015004684A
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澤田 亮
Akira Sawada
亮 澤田
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

【課題】機器全体を小型化・薄型化することのできる多針付電子機器を提供する。【解決手段】複数の針のうち、時針輪列機構によって第3のモータ131の回転運動を伝達される時針13の直近に位置する時針用筒車137及び機能針輪列機構によって第4のモータ141の回転運動を伝達される機能針14の直近に位置する機能針用筒車147を歯車支持基板10の表側に配置し、秒針輪列機構を構成する歯車のうち少なくとも秒針11の直近に位置する四番車114及び分針輪列機構を構成する歯車のうち少なくとも分針12の直近に位置する二番車125を歯車支持基板10の裏側に配置した。【選択図】 図2

Description

本発明は、多針付電子機器に関するものである。
従来、秒針、分針、時針等を備えたアナログ式時計等、複数の針を備えた多針付電子機
器が広く普及している。このような多針付電子機器においては、時計全体の薄型化を図る
ために、複数の針を駆動させるための複数組の輪列を平面的に配置する技術が知られてい
る(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−121075号公報
しかしながら、特に腕時計等、小型の電子機器においては、できるだけコンパクトであ
りながら多様な機能を実現することのできる機器が望まれている。このため、多針化、複
雑化と機器全体の小型化という課題を両立させるべく、機器全体の更なる小型化・薄型化
のための工夫が求められている。
この点、多針付きの電子機器においては、針を駆動させるための歯車が最も多くのスペ
ースを占めており、歯車を効率よく実装することができれば、機器全体の更なる小型化・
薄型化を図ることが期待できる。
そこで、本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、多針付電子機器全体
の小型化・薄型化を図ることができる多針付電子機器を提供することを目的とするもので
ある。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の多針付電子機器は、
複数の針と、この複数の針をそれぞれ独立駆動回転させるための複数の駆動モータと、
前記複数の針に前記駆動モータの回転運動を伝達する複数の歯車を備えてなる輪列機構と
、前記複数の歯車を支持する支持基板とを備えている多針付電子機器において、
前記複数の針は、前記支持基板の表側に配置され、異なる輪列機構により異なる前記駆
動モータの回転運動を伝達される時針、分針、秒針を含み、
前記複数の駆動モータは、前記支持基板の裏側に配置され、
前記時針に前記駆動モータの回転運動を伝達する前記輪列機構を構成する複数の歯車の
うち、少なくとも前記時針の直近に位置する歯車は、前記支持基板の表側に配置され、
前記時針に前記駆動モータの回転運動を伝達する前記輪列機構を構成する複数の歯車の
うちの1つの歯車は、表裏にそれぞれの歯車部を有し、前記支持基板の表側と裏側とにお
いてそれぞれの歯車部が異なる歯車と噛み合うように配置され、
前記分針または前記秒針に前記駆動モータの回転運動を伝達する前記輪列機構を構成す
る複数の歯車は、前記支持基板の裏側に配置され、
前記時針に前記駆動モータの回転運動を伝達する前記輪列機構を構成する複数の歯車の
うち前記支持基板の表側に配置された前記表裏にそれぞれの歯車部を有する歯車を除く、
前記表裏にそれぞれの歯車部を有する歯車から前記時針の直近に位置する歯車までの複数
の歯車から構成される輪列機構と、前記分針または前記秒針に前記駆動モータの回転運動
を伝達する複数の歯車から構成される輪列機構とは、前記支持基板を挟んで前記複数の針
の軸を一端として半径方向の所定の範囲に対向配置されていることを特徴としている。
また、請求項2に記載の多針付電子機器は、
複数の針と、この複数の針をそれぞれ独立駆動回転させるための複数の駆動モータと、
前記複数の針に前記駆動モータの回転運動を伝達する複数の歯車を備えてなる輪列機構と
、前記複数の歯車を支持する支持基板とを備えている多針付電子機器において、
前記複数の針は、前記支持基板の表側に配置され、異なる輪列機構により異なる前記駆
動モータの回転運動を伝達される第1の針と第2の針とを含み、
前記複数の駆動モータは、前記支持基板の裏側に配置され、
前記第1の針に前記駆動モータの回転運動を伝達する前記輪列機構を構成する複数の歯
車のうち、少なくとも前記第1の針の直近に位置する歯車は、前記支持基板の表側に配置
され、
前記第1の針に前記駆動モータの回転運動を伝達する前記輪列機構を構成する複数の歯
車のうちの1つの歯車は、表裏にそれぞれの歯車部を有し、前記支持基板の表側と裏側と
においてそれぞれの歯車部が異なる歯車と噛み合うように配置され、
前記第2の針に前記駆動モータの回転運動を伝達する前記輪列機構を構成する複数の歯
車は、前記支持基板の裏側に配置され、
前記前記第1の針に前記駆動モータの回転運動を伝達する前記輪列機構を構成する複数
の歯車のうち前記支持基板の表側に配置された前記表裏にそれぞれの歯車部を有する歯車
を除く、前記表裏にそれぞれの歯車部を有する歯車から前記第1の針の直近に位置する歯
車までの複数の歯車から構成される輪列機構と、前記第2の針に前記駆動モータの回転運
動を伝達する複数の歯車から構成される前記輪列機構とは、前記支持基板を挟んで前記複
数の針の軸を一端として半径方向の所定の範囲に対向配置されていることを特徴としてい
る。
本発明によれば、異なる輪列機構により駆動モータの回転運動を伝達される針のうち、
少なくとも第1の針の直近に位置する歯車が支持基板の表側に配置され、第2の針の直近
に位置する歯車が支持基板の裏側に配置されるため、多針付電子機器の中央部近傍におい
て歯車が支持基板の同一面上に集中することなく分散配置される。
これにより、歯車を効率よく組み込むことができ、多針付電子機器全体の小型化、薄型
化を実現することができる。
本実施形態の指針式時計の秒針輪列機構及び分針輪列の概略構成を示す要部段面図である。 本実施形態の指針式時計の時針輪列機構及び機能針輪列の概略構成を示す要部段面図である。 図1に示す指針式時計の時計ムーブメントを裏面側から見た平面図である。 図1に示す指針式時計の時計ムーブメントを表面側から見た平面図である。 本実施形態の指針式時計に設けられる第2の中間車を示す側面図である。 第1の中間車、第2の中間車、針位置検出車の位置関係を示す平面図である。 図6における矢視VII方向から見た場合の段面図である。 (a)は、針位置検出車の平面図であり、(b)は、針位置検出車の側断面図である。 (a)は、第2の中間車の平面図であり、(b)は、第2の中間車の側断面図である。 (a)は、第1の中間車の平面図であり、(b)は、第1の中間車の側断面図である。 図1における第2の針位置検出機構部分の拡大図である。 図2における第2の針位置検出機構部分の拡大図である。 第2の針位置検出機構の検出位置を発光素子の側から見た拡大図である。 図13における矢視XIV−XIV方向の断面図である。 本実施形態の一変形例の時計ムーブメントを裏面側から見た平面図である。 本実施形態の一変形例の時計ムーブメントを表面側から見た平面図である。 本実施形態の一変形例の指針式時計の秒針輪列機構及び分針輪列の概略構成を示す要部段面図である。 本実施形態の一変形例の指針式時計の時針輪列機構及び機能針輪列の概略構成を示す要部段面図である。 図17に示す指針式時計の時計ムーブメントを裏面側から見た平面図である。 図17に示す指針式時計の時計ムーブメントを表面側から見た平面図である。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
なお、以下では、本発明に係る多針付電子機器が、秒針、分針、時針及び機能針といっ
た複数の針を備え、これらの針を電気的な駆動により回転させて時刻等の表示を行うアナ
ログ式の時計(以下、「指針式時計」という。)である場合について説明するが、本発明
を適用可能な実施形態がこれに限定されるものではない。
先ず、図1から図14を参照しつつ、本発明に係る多針付電子機器としての指針式時計
の一実施形態について説明する。
図1及び図2は、本実施形態における指針式時計をそれぞれ異なる部分で断面した指針
式時計の側断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態における指針式時計100は、複数の針及びこ
の針を動かすための機構を備える時計ムーブメント1と、例えば樹脂等により形成され時
計ムーブメント1を収容するハウジング2とを備えている。
このハウジング2の表面側(視認側:図1及び図2において上側)には、ほぼ円形の薄
板状に形成された文字板21が配置されている。また、文字板21の裏面側(図1及び図
2において下側)には、ソーラーパネル22が配置されている。
文字板21、ソーラーパネル22のほぼ中央部には、それぞれ貫通孔21a,22aが
設けられており、時計ムーブメント1の針(すなわち、秒針11、分針12、時針13、
機能針14)を支持する軸部材(すなわち、秒針軸115、分針軸126、時針筒状部1
38、機能針筒状部148)が、これら貫通孔21a,22aを通してハウジング2の内
部から外部(図1及び図2において上側)に向けて突出している。
また、ハウジング2の裏面側(図1及び図2において下側)には、このハウジング2内
に収容された時計ムーブメント1等を押える押え部材25が嵌め込まれている。
ハウジング2の内部であって、押え部材25の上側(図1及び図2において上側)には
、回路基板26が設けられている。回路基板26上には、図示しない各種電子部品が実装
されている。
ハウジング2の内部であって、時計ムーブメント1の上側(図1及び図2において上側
)には、後述する第1〜第4のモータ111,121,131,141(図3参照)に侵
入する外部からの磁界を阻止する耐磁機能を有する耐磁板23が設けられている。
図3に破線で示すように、耐磁板23は、第1〜第4のモータ111,121,131
,141を覆うように配置されている。なお、耐磁板23は、第1〜第4のモータ111
,121,131,141をほぼ覆う形状となっていればよく、図示例の形状に限定され
ない。
耐磁板23は、例えば、純鉄に近い性質の鉄やパーマロイ等の比透磁率の高い材料で形
成されている。なお、耐磁板23を形成する材料はこれに限定されず、比透磁率の高い材
料(例えば、比透磁率300以上程度)であれば適用することが可能である。
このように、比透磁率の高い材料で形成された耐磁板23を配置することにより、外部
から侵入する磁界を耐磁板23に引き寄せて、第1〜第4のモータ111,121,13
1,141に影響を与えるのを防ぐことができる。
また、耐磁板23とソーラーパネル22との間には、日車押え板24が配置されている
図3は、時計ムーブメント1を裏面側(図1及び図2における下側)から見た平面図で
あり、図4は、時計ムーブメント1を視認側(文字板の設置される側、図1及び図2にお
ける上側)から見た平面図である。
図1から図4に示すように、時計ムーブメント1は、複数の歯車を支持する支持基板で
ある歯車支持基板10を備えている。
歯車支持基板10は、指針式時計100の内部を第1の空間R1と第2の空間R2とに
隔てており、例えば、歯車支持基板10の裏面側(図1及び図2における下側)が第1の
空間R1、歯車支持基板10の表面側(図1及び図2における上側)が第2の空間R2と
なっている。歯車支持基板10は、例えば樹脂等により形成されているが、歯車支持基板
10を形成する材料は、特に限定されない。
また、時計ムーブメント1の裏面側(図1及び図2における下側)には、複数の歯車を
歯車支持基板10との間に挟むようにして支持する輪列受け基板15が設けられている。
なお、図3においては、この輪列受け基板15を取り外した状態を示している。
ここで、図1から図4を参照しつつ、本実施形態における時計ムーブメント1に設けら
れている輪列機構の構成について説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態において時計ムーブメント1は、秒針11、分
針12、時針13、機能針14の4針を備えている。
また、図4に示すように、秒針11を駆動させる第1のモータ111、分針12を駆動
させる第2のモータ121、時針13を駆動させる第3のモータ131、機能針14を駆
動させる第4のモータ141という4つの駆動モータを備えており、これら第1〜第4の
モータ111,121,131,141により、秒針11、分針12、時針13、機能針
14をそれぞれ独立して駆動させるように構成されている。
なお、第1〜第4のモータ111,121,131,141は、例えば2極のステータ
と2極のロータとを有するステッピングモータである。
また、時計ムーブメント1には、第1〜第4のモータ111,121,131,141
の回転運動をそれぞれ秒針11、分針12、時針13、機能針14まで伝達する輪列機構
が設けられている。
第1のモータ111の回転運動を秒針11まで伝達する秒針輪列機構は、第1のモータ
111に設けられているロータ112の歯車部112aと噛み合ってその回転を伝える五
番車113、五番車113の歯車部113aと噛み合って回転する四番車114で構成さ
れている。
この四番車114は、秒針11を支持する軸部材としての秒針軸115に取り付けられ
ており、この秒針軸115を中心として四番車114が回転することにより秒針11が回
転駆動するようになっている。
同様に、第2のモータ121の回転運動を分針12まで伝達する分針輪列機構は、第2
のモータ121に設けられているロータ122の歯車部122aと噛み合ってその回転を
伝える中間車123、中間車123の歯車部123aと噛み合って回転する三番車124
、三番車124の歯車部124aと噛み合って回転する二番車125で構成されている。
この二番車125は、分針12を支持する軸部材としての分針軸126に取り付けられ
ており、この分針軸126を中心として二番車125が回転することにより分針12が回
転駆動するようになっている。
また、第3のモータ131の回転運動を時針13まで伝達する時針輪列機構は、第3の
モータ131に設けられているロータ132の歯車部132aと噛み合ってその回転を伝
える第1の中間車133、第1の中間車133の歯車部133aと噛み合って回転する第
2の中間車134、第2の中間車134の歯車部134aと噛み合って回転する第3の中
間車135、第3の中間車135の歯車部135aと噛み合って回転する第4の中間車1
36、第4の中間車136と噛み合って回転する時針用筒車137で構成されている。
図5は、本実施形態における第2の中間車134の構成を示す側面図であり、図6は、
この第2の中間車134とこれに接続する歯車とを裏面側から見た平面図である。また、
図7は、図6における矢視VII方向から見た要部断面図である。
図5に示すように、本実施形態において第2の中間車134は、その表裏にそれぞれ歯
車部としての小歯車(ピニオンギア)が設けられた第1の歯車であり、歯車支持基板10
の表裏において各小歯車がそれぞれ異なる歯車と噛み合い、これらを同時に駆動させるよ
うになっている。
具体的には、図6及び図7に示すように、歯車支持基板10の裏面側(図1及び図2に
おいて下側)、すなわち、指針式時計100の第1の空間R1内に位置する部分には第1
の小歯車134aが設けられている。また、図7に示すように、歯車支持基板10の表面
側(図1及び図2において上側)、すなわち、指針式時計100の第2の空間R2内に位
置する部分には第2の小歯車134bが設けられている。
本実施形態では、第2の中間車134は、指針式時計100における歯車支持基板10
の裏面側の空間である第1の空間R1内で、第2の歯車としての第1の中間車133と噛
み合い、この第1の中間車133により第3のモータ131の回転運動が当該第2の中間
車134に伝達されるようになっている。
また、第2の中間車134における歯車支持基板10の表面側に設けられている第2の
小歯車134bは、指針式時計100における歯車支持基板10の表面側の空間である第
2の空間R2内で、第3の歯車である第3の中間車135と噛み合っており、これを回転
駆動させるようになっている。
このように、第3の中間車135が歯車支持基板10の表面側に設けられている第2の
小歯車134bと噛み合うように構成されることにより、時針輪列機構は、第2の中間車
134までは歯車支持基板10の裏面側(すなわち、第1の空間R1内)に配置され、第
3の中間車135から先は歯車支持基板10の表面側(すなわち、第2の空間R2内)に
配置されるというように、時針輪列機構の配置がその途中で歯車支持基板10の裏面側か
ら表面側へと移るように構成されている。
また、第2の中間車134における歯車支持基板10の裏面側(図1及び図2において
下側)に設けられている第1の小歯車134aは、後述する第1の針位置検出機構30を
構成する針位置検出車139と噛み合っており、第2の中間車134が回転することによ
り同時に針位置検出車139を回転移動させるようになっている。
なお、第2の中間車134の表裏に設けられる第1の小歯車134a及び第2の小歯車
133bの大きさ、歯数等は特に限定されず、用途に応じて各種の小歯車を設けることが
可能である。
時針用筒車137の中心には、中空管状に構成された軸部材としての筒状部138が立
設されており、筒状部138の先端部には時針13が取り付けられている。筒状部138
の内部には分針軸126が挿通され、分針軸126の中には秒針軸115が挿通されてい
る。
同様に、第4のモータ141の回転運動を機能針14まで伝達する機能針輪列機構は、
第4のモータ141に設けられているロータ142と噛み合ってその回転を伝える第1の
中間車143、第1の中間車143の歯車部143aと噛み合って回転する第2の中間車
144、第2の中間車144の歯車部144aと噛み合って回転する第3の中間車145
、第3の中間車145と噛み合って回転する第4の中間車146、第4の中間車146と
噛み合って回転する機能針用筒車147で構成されている。
第2の中間車144には、第2の中間車134と同様、その表裏に第1の小歯車144
a、第2の144bが設けられている。
本実施形態では、第2の中間車144は、指針式時計100における歯車支持基板10
の裏面側の空間である第1の空間R1内で、第2の歯車としての第1の中間車143と噛
み合い、この第1の中間車143により第3のモータ141の回転運動が当該第2の中間
車144に伝達されるようになっている。
また、第2の中間車144における歯車支持基板10の表面側に設けられている第2の
小歯車144bは、指針式時計100における歯車支持基板10の表面側の空間である第
2の空間R2内で、第3の歯車である第3の中間車145と噛み合っており、これを回転
駆動させるようになっている。
このように、第3の中間車145が歯車支持基板10の表面側に設けられている第2の
小歯車144bと噛み合うように構成されることにより、機能針輪列機構は、第2の中間
車144までは歯車支持基板10の裏面側(すなわち、第1の空間R1内)に配置され、
第3の中間車145から先は歯車支持基板10の表面側(すなわち、第2の空間R2内)
に配置されるというように、機能針輪列機構の配置がその途中で歯車支持基板10の裏面
側から表面側へと移るように構成されている。
また、第2の中間車144における歯車支持基板10の裏面側(図1及び図2において
下側)に設けられている第1の小歯車144aは、後述する第1の針位置検出機構35を
構成する針位置検出車149と噛み合っており、第2の中間車144が回転することによ
り同時に針位置検出車149を回転移動させるようになっている。
なお、第2の中間車144の表裏に設けられる第1の小歯車144a及び第2の小歯車
144bの大きさ、歯数等は特に限定されず、用途に応じて各種の小歯車を設けることが
可能であることは時針輪列機構の場合と同様である。
機能針用筒車147の中心には、中空管状に構成された筒状部148が立設されており
、筒状部148の先端部には機能針14が取り付けられている。
筒状部148の内部には時針用筒車137の筒状部138が挿通されており、機能針が
取り付けられた筒状部148、時針13が取り付けられた時針用筒車137の筒状部13
8、及びこの筒状部138の内部に挿通されている分針軸126、秒針軸115は、同一
の回転軸を中心に回転可能となっている。
本実施形態において、筒状部148を備える機能針用筒車147は、耐磁板23によっ
て支持されており、耐磁板23は、時計ムーブメント1に設けられている複数の歯車の軸
部材うちの少なくとも1つを支持する軸部材支持基板として機能する。
本実施形態では、複数の輪列機構のうち、秒針輪列機構及び分針輪列機構は、歯車支持
基板10よりも下側の第1の空間R1内に位置しており、時針輪列機構を構成する歯車の
うち、時針13の直近の歯車である時針用筒車138を含む第3の中間車135以降の歯
車及び機能針輪列機構を構成する歯車のうち、機能針14の直近の歯車である機能針用筒
車148を含む第3の中間車145以降の歯車が歯車支持基板10よりも上側の第2の空
間R2内に位置している。このため、歯車が時計ムーブメント1の中央部近傍(すなわち
、機能針用筒車148等の軸部材の近傍)で歯車支持基板10の上下いずれかに集中して
重なり合うことを防ぎ、歯車を効率的に分散配置させることができる。
図6及び図7に示すように、第2の中間車134の近傍には、指針式時計100の針位
置を光学的な手法により検出する第1の針位置検出機構30が設けられている。第1の針
位置検出機構30は、光を発光する発光素子31と、この発光素子31からの光を受光す
る受光素子32とを備えている。発光素子31は、例えばLED(発光ダイオード)から
なり、受光素子32は、フォトトランジスタからなる。なお、発光素子31及び受光素子
32の構成はこれに限定されない。
また、図2に示すように、機能針輪列機構の側にも、同様に、発光素子36と受光素子
37とを備える第1の針位置検出機構35が設けられている。
ここで、図6から図10を参照しつつ、針位置検出車138を備える第1の針位置検出
機構30の構成について説明する。なお、時針輪列機構の側に設けられている第1の針位
置検出機構30と機能針輪列機構の側に設けられている第1の針位置検出機構35とは、
ほぼ同様の構成となっているため、図6から図10では時針輪列機構の側に設けられてい
る第1の針位置検出機構30を例として説明し、機能針輪列機構の側に設けられている第
1の針位置検出機構35についてはその説明を省略する。
発光素子31は、例えば耐磁板23の下側面であって、第1の中間車133、第2の中
間車134、針位置検出車139が平面視で重なり合う箇所に設けられている。
一方、受光素子32は、回路基板26上であって、第1の中間車133、第2の中間車
134、針位置検出車139が平面視で重なり合う箇所に設けられている。この受光素子
32は、第1の中間車133、第2の中間車134、針位置検出車139を挟んで上記発
光素子31と対向して配置されている。
本実施形態では、後述する第2の針位置検出機構40とともに、第1の針位置検出機構
30においても針位置検出を行うことにより、針位置検出の精度を高めることができる。
図8(a)は、本実施形態における針位置検出車139の平面図であり、図8(b)は
、針位置検出車139の側断面図である。図8(a)及び図8(b)に示すように、本実
施形態において、針位置検出車139には、発光素子31と受光素子32とを結ぶ光軸上
の光検出位置に対応する回転軌跡上のほぼ対照位置に針位置検出用の第1の光透過孔部1
39a及び第2の光透過孔部139bが設けられている。
また、図9(a)は、本実施形態における第2の中間車134の平面図であり、図9(
b)は、第2の中間車134の側断面図である。図9(a)及び図9(b)に示すように
、本実施形態において、第2の中間車134には、針位置検出用の検出用孔部である第3
の光透過孔部134cが1つ設けられている。
また、図10(a)は、本実施形態における第1の中間車133の平面図であり、図1
0(b)は、第1の中間車133の側断面図である。図10(a)及び図10(b)に示
すように、本実施形態において、第1の中間車133には、針位置検出用の検出用孔部で
ある第4の光透過孔部133bが1つ設けられている。
図6及び図7に示すように、針位置検出用車139の第1の光透過孔部139a又は第
2の光透過孔部139b、第2の中間車134の第3の光透過孔部134c、第1の中間
車133の第4の光透過孔部133bは、第1の中間車133、第2の中間車134、針
位置検出用車139を回転させてある所定位置となったときに、重なり合うようになって
いる。
これらの第1の中間車133、第2の中間車134、針位置検出用車139は、例えば
ユーザが図示しない操作ボタン等を操作することにより針位置検出の指示が入力されると
、自動的に各光透過孔部133b,134c,139a又は139bが重なり合う位置ま
で回転移動するようになっている。そして、これら光透過孔部133b,134c,13
9a又は139bが重なり合う位置まで移動すると、針位置検出機構30の発光素子31
が光を発光させ、この光を受光素子32が受光することにより針位置の検出を行うように
なっている。
なお、針位置の検出を行うタイミングはこれに限定されず、例えば予め針位置検出を行
う時間を設定していた場合には、当該設定時間になったときに自動的に各光透過孔部13
3b,134c,139a又は139bが重なり合う位置まで回転移動して針位置の検出
が行われるようになっていてもよい。
また、図1及び図2に示すように、本実施形態において、指針式時計100は、軸部材
である機能針用筒車147、時針用筒車137の近傍に第2の針位置検出機構40を備え
ている。図11は図1における第2の針位置検出機構40部分を拡大した図であり、図1
2は図2における第2の針位置検出機構40部分を拡大した図である。
図11及び図12に示すように、第2の針位置検出機構40は、第1の針位置検出機構
30,35と同様に、指針式時計100の針位置を光学的な手法により検出するものであ
り、発光素子41と受光素子42とを備えている。発光素子41は第1の針位置検出機構
30の発光素子31と同様にLED(発光ダイオード)からなり、受光素子42は受光素
子32と同様にフォトトランジスタからなる。
受光素子42は、発光素子41と対向する位置に設けられており、発光素子41と受光
素子42とを結ぶ光軸上に検出位置Pが設定されている。
五番車113、四番車114、二番車125、時針用筒車137及び機能針用筒車14
7には、それぞれ、光透過孔部113a,114a,125a,137a及び147aが
設けられており、発光素子41及び受光素子42は、五番車113、四番車114、二番
車125、時針用筒車137及び機能針用筒車147が所定位置まで回転して、光透過孔
部113a,114a,125a,137a及び147aがほぼ検出位置Pに重なり合っ
たときに、検出位置Pにおいて発光素子41が光を発光し、受光素子42がこの光を受光
することにより、針位置の検出を行うようになっている。
図13及び図14に示すように、五番車113、四番車114、二番車125、時針用
筒車137及び機能針用筒車147に設けられた各光透過孔部113a,114a,12
5a,137a及び147aは、歯車の製造精度等に起因して多少のずれがあるため、大
きめに形成されており、多少位置ずれがあっても、発光素子41からの光が受光素子42
まで届くようになっている。これにより、許容限度の範囲内にとどまるような僅かなずれ
であれば、受光素子42が発光素子41からの光を受光することができ、針位置の検出が
できるようになっている。
また、図14に示すように、発光素子41と受光素子42との間に介在する日車押え板
24、耐磁板23、輪列受け基板15には、検出位置Pに対応する位置にそれぞれ貫通孔
24a,23a,15aが形成されており、発光素子41からの光を遮らないようになっ
ている。
本実施形態では、機能針用筒車147を受ける支持基板としても機能する耐磁板23に
設けられた貫通孔23aが、発光素子41からの光を絞り込む絞込み孔として機能するよ
うになっている。
すなわち、例えば、五番車113、四番車114、二番車125、時針用筒車137及
び機能針用筒車147に設けられる光透過孔部113a,114a,125a,137a
及び147aの径が、0.3mm〜0.4mmである場合に、耐磁板23に設けられる貫
通孔23aの径は、0.1mm〜0.2mm程度となっている。
発光素子41と受光素子42とを用いて光学的に針位置の検出を行う場合、歯車の持つ
バックラッシの影響等によって、発光素子41の光を受光素子42が受光してはならない
状態においても、光を検出してしまうという状況が発生することがある。
この点、本実施形態では、耐磁板23に五番車113、四番車114、二番車125、
時針用筒車137及び機能針用筒車147に設けられる光透過孔部113a,114a,
125a,137a及び147aの径よりも小さな径の貫通孔23aを設けることによっ
て、発光素子41からの光を絞り込むことができるので、別部材を設けることなく、受光
素子42による受光精度を向上させることができる。
次に、本実施形態における作用について説明する。
前述のように、本実施形態では、秒針11、分針12、時針13、機能針14がそれぞ
れ、独立の駆動モータ(第1のモータ111、第2のモータ121、第3のモータ131
、第4のモータ141)により、各輪列機構を介して独立して駆動するようになっている

具体的には、第1のモータ111が回転すると、その回転運動が第1のモータ111の
ロータ112の歯車部112aから五番車113に伝えられ、五番車113から四番車1
14に伝えられる。これにより、秒針軸115を中心として四番車114が回転し、秒針
11が文字板21上で回転駆動する。
同様に、第2のモータ121が回転すると、その回転運動が第2のモータ121のロー
タ122の歯車部122aから中間車123に伝えられ、中間車123から三番車124
に伝えられ、さらに三番車124から二番車125に伝えられる。これにより、分針軸1
26を中心として二番車125が回転し、分針12が文字板21上で回転駆動する。
また、第3のモータ131が回転すると、その回転運動が第3のモータ131に設けら
れているロータ132の歯車部132aから第1の中間車133に伝えられ、第1の中間
車133から第2の中間車134に伝えられ、第2の中間車134から第3の中間車13
5、第3の中間車135から第4の中間車136、第4の中間車136から時針用筒車1
37へと伝えられる。これにより、筒状部138を中心として時針用筒車137が回転し
、時針13が文字板21上で回転駆動する。
このとき、第1の中間車133は歯車支持基板10の裏側の第1の空間R1内で第2の
中間車134と噛み合って回転運動を第2の中間車134に伝達し、第3の中間車135
は歯車支持基板10の表側の第2の空間R2内で第2の小歯車134bと噛み合うことに
より第2の中間車134から回転運動の伝達を受ける。これにより、時針輪列機構は第2
の中間車134を境いとして歯車支持基板10の裏側から表側に移動する。
また、第2の中間車134における歯車支持基板10の裏側に設けられている第1の小
歯車134aには、針位置検出車139が噛み合って第2の中間車134の回転に伴って
同時に回転するようになっている。ユーザが針位置検出を指示したとき又は針位置検出す
べき時間として設定されている時間が来たときは、第1の中間車133、第2の中間車1
34、針位置検出車139が所定の位置まで回転移動し、第1の針位置検出機構30の発
光素子31が光を発光させ、受光素子32がこの光を検出することにより時針13の針位
置の検出が行われる。
同様に、第4のモータ141が回転すると、その回転運動が第4のモータ141に設け
られているロータ142の歯車部142aから第1の中間車143に伝えられ、第1の中
間車143から第2の中間車144に伝えられ、第2の中間車144から第3の中間車1
45、第3の中間車145から第4の中間車146、第4の中間車146から機能針用筒
車147へと伝えられる。これにより、筒状部148を中心として機能針用筒車147が
回転し、機能針14が文字板21上で回転駆動する。
このとき、第1の中間車143は歯車支持基板10の裏側の第1の空間R1内で第2の
中間車144と噛み合って回転運動を第2の中間車144に伝達し、第3の中間車145
は歯車支持基板10の表側の第2の空間R2内で第2の小歯車と噛み合うことにより第2
の中間車144から回転運動の伝達を受ける。これにより、機能針輪列機構は第2の中間
車144を境いとして歯車支持基板10の裏側から表側に移動する。
また、第2の中間車144における歯車支持基板10の裏側に設けられている第1の小
歯車には、針位置検出車149が噛み合って第2の中間車144の回転に伴って同時に回
転するようになっている。ユーザが針位置検出を指示したとき又は針位置検出すべき時間
として設定されている時間が来たときは、第1の中間車143、第2の中間車144、針
位置検出車149が所定の位置まで回転移動し、第1の針位置検出機構35の発光素子3
6が光を発光させ、受光素子37がこの光を検出することにより機能針14の針位置の検
出が行われる。
また、指針式時計100は、第2の針位置検出機構40により秒針11、分針12の針
位置の検出、補正を行う。
具体的には、秒針11、分針12の針位置の検出は、五番車113、四番車114、二
番車125、時針用筒車137及び機能針用筒車147が、所定の検出位置Pに各光透過
孔部113a,114a,125a,137a及び147aが重なり合う位置に移動した
ときに、発光素子41が光を発光させ、受光素子42がこの光を検出することによって行
われる。
このとき、機能針用筒車147を支持している耐磁板23に設けられた貫通孔23aが
発光素子41からの光を絞ることにより、周囲から回り込む光を遮蔽して、受光素子42
が精度よく光を検出することができるようになっている。異なる輪列機構により駆動モー
タの回転運動を伝達される針のうち、少なくとも第1の針の直近に位置する歯車が支持基
板の表側に配置され、第2の針の直近に位置する歯車が支持基板の裏側に配置されるため
、多針付電子機器の中央部近傍において歯車が支持基板の同一面上に集中することなく分
散配置される。
以上のように、本実施形態では、時針輪列機構によって第3のモータ131の回転運動
を伝達される時針13の直近に位置する時針用筒車137及び機能針輪列機構によって第
4のモータ141の回転運動を伝達される機能針14の直近に位置する機能針用筒車14
7を歯車支持基板10の表側に配置し、秒針輪列機構を構成する歯車(例えば秒針11の
直近に位置する四番車114)及び分針輪列機構を構成する歯車(例えば分針12の直近
に位置する二番車125)を歯車支持基板10の裏側に配置している。
これにより、歯車が指針式時計100の中央部近傍において、歯車支持基板10のいず
れかの側に集中することがなく、歯車を効率よく組み込むことができる。
また、本実施形態では、第2の中間車134,144の表裏両側に歯車支持基板10の
裏側に位置する第1の小歯車134a,144aと歯車支持基板10の表側に位置する第
2の小歯車134b,144bを設けて、時針13を回転させるための第3の駆動モータ
131、及び機能針14を回転させるための第4の駆動モータ141の回転運動を歯車支
持基板10の裏側に位置する第1の小歯車134a,144aで受けた後、歯車支持基板
10の表側に位置する第2の小歯車134b,144bと噛み合う第4の中間車135,
145にその回転運動を伝達する。
これにより、各時針13に第3の駆動モータ131の回転運動を伝達する時針輪列機構
及び機能針14に第4の駆動モータ141の回転運動を伝達する機能針輪列機構を、途中
で歯車支持基板10の裏側から表側に移動させることができる。これにより、指針式時計
100の内部に歯車を効率よく組み込むことができ、指針式時計100全体の小型化、薄
型化を実現することができる。
また、本実施形態では、針位置検出機構を3組設けているため、より精度の高い針位置
検出及び針位置の補正を行うことができる。
すなわち、特に、本実施形態に示した例のように、秒針11、分針12、時針13、機
能針14という4針をそれぞれ異なる駆動モータ(第1〜第4のモータ111,121,
131,141)によって独立駆動させる場合には、分針12も時針13も機能針14も
細かいステップで運針するため、従来のように発光素子(LED)と受光素子(フォトト
ランジスタ)1組で構成される針位置検出機構を1つ備えるのみでは全ての針を精度よく
完全補正することは困難である。
この点、本実施形態では、秒針11及び分針12の2針については、従来と同様に時計
ムーブメント1の中央近傍において第2の針位置検出機構40の発光素子41(LED)
と受光素子42(フォトトランジスタ)により針位置検出を行い、時針13及び機能針1
4については、この第2の針位置検出機構40とは別にそれぞれ発光素子31,36(L
ED)と受光素子32,37(フォトトランジスタ)からなる第1の針位置検出機構30
,35を設けて、計3組の針位置検出機構30,35,40により、針位置を検出してい
る。これにより、針位置を正確に検出して、針位置の完全補正を実現することができる。
また、前記のように途中で輪列機構を歯車支持基板10の裏側から表側に移動させる役
割を有する第2の中間車134に第1の針位置検出機構30,35において検出に用いら
れる光透過孔部を設けて、針位置の検出に用いている。このため、針位置検出機構を3組
備えるとした場合でも、別途光透過孔部を備える部材を設ける必要がなく、高精度の針位
置検出を省スペースで行うことができる。
また、本実施形態は、秒針11、分針12、時針13、機能針14という複数の針をそ
れぞれ異なる駆動モータ(第1〜第4のモータ111,121,131,141)によっ
て同軸上で独立駆動させる4針同軸独立駆動の構成をとっているため、複数の針を設けた
場合でも、各針をそれぞれ精度よく制御することができ、多針付電子機器に複数の機能を
持たせる高機能化に対応することができる。
なお、本実施形態では、第1の針位置検出機構30,35と第2の針位置検出機構40
とを備えて、この両方によって針位置の検出を行う場合を例示したが、第1の針位置検出
機構30,35を設けることは必須ではなく、第2の針位置検出機構40のみによって針
位置の検出を行うようにしてもよい。この場合には、図15に示すように、針位置検出車
を設けない構成とすることができる。
また、本実施形態では、4つの駆動モータ(第1のモータ111、第2のモータ121
、第3のモータ131、第4のモータ141)全てに被さる形状の耐磁板23を文字板2
1側に1つ設ける例を示したが、耐磁板23の形状や、配置される位置・数等は特に限定
されない。例えば、耐磁板を文字板21側(図1等において上側)のみでなく、回路基板
26側(図1等において下側)にも配置してもよい。
また、時計のケース等が外部からの磁界の侵入を遮蔽するような材料で形成されている
場合等であれば、図16に示すように、特に耐磁板を設けない構成とすることもできる。
また、本実施形態では、秒針11、分針12、時針13、機能針14という4針をそれ
ぞれ異なる駆動モータ(第1〜第4のモータ111,121,131,141)によって
独立駆動させる4針独立駆動の例を示したが、独立駆動させる針の数はこれに限定されず
、例えば、さらに複数の機能針を備える構成としてもよい。
この場合には、時計ムーブメント1の中央部近傍において、歯車支持基板10の上側又
は下側に歯車が集中しないように、輪列機構のほぼ半分については少なくとも針近傍の歯
車が歯車支持基板10の上側に配置されるようにし、残りのほぼ半分については少なくと
も針近傍の歯車が歯車支持基板10の下側に配置されるように構成することが好ましい。
また、針の数が増加した場合には、針位置検出機構の数も増やして、各針の針位置検出
の精度を保つようにすることが好ましい。
また、本実施形態では、すべての針を独立駆動させる例を示したが、複数の針のうちの
一部は同じ駆動モータによって駆動されるように構成してもよい。
さらに、図17から図20に示すように、秒針11、分針12、時針13という3針を
それぞれ異なる駆動モータ(第1〜第3のモータ111,121,131)によって独立
駆動させる3針独立駆動とした場合でも本発明を適用することが可能である。なお、図1
9、図20では、耐磁板23を省略している。
この場合には、例えば、図2に示すように、時針13を駆動させる時針輪列機構の第2
の中間車134の表裏両側に第1の小歯車134a,第2の小歯車134bを設けて、歯
車支持基板10の裏側で受けた第3のモータ131の回転運動を歯車支持基板10の表側
の第3の中間車135に伝達し、第2の中間車134を境として時針輪列機構を歯車支持
基板10の裏側から表側に移動させるように構成する。
なお、図18、図19では図示していないが、第1の小歯車134aと噛み合う位置に
針位置検出車を設け、時針の針位置を検出する第1の針位置検出機構を設けるようにして
もよい。
また、各輪列機構を構成する歯車の配置・数等は、本実施形態で示したものに限定され
ない。
例えば、時針輪列機構を構成する中間車の数は4つに限定されず、さらに多くてもよい
し、3つ以下の歯車で構成してもよい。
また、本実施形態では、時針輪列機構及び機能針輪列機構を構成する第2の中間車13
4,144の表裏両側に小歯車を設けて、この第2の中間車134,144を第1の歯車
として機能させるように構成したが、第2の中間車134,144以外の歯車の表裏両側
に小歯車を設けて、これを第1の歯車として機能させてもよい。
また、本実施形態では、耐磁板23が機能針用筒車147を受ける支持基板を兼ねるよ
うに構成したが、時針用筒車137等、他の歯車を受ける支持基板を兼ねてもよい。
また、本実施形態では、多針付電子機器が、複数の指針を備えた指針式時計である場合
を例として示したが、本発明は、複数の針を備え、歯車によって針に動力を伝達すること
で針を動かす電子機器であれば一般的に適用することが可能であり、指針式時計に限定さ
れない。例えば各種の計器用の多針付電子機器であっても本発明を適用することができる
なお、その他、本発明が上記実施の形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
1 時計ムーブメント
2 ハウジング
11 秒針
12 分針
13 時針
14 機能針
21 文字板
23 耐磁板
26 回路基板
30 第1の針位置検出機構
31 発光素子
32 受光素子
35 第1の針位置検出機構
36 発光素子
37 受光素子
40 第2の針位置検出機構
41 発光素子
42 受光素子
111 第1のモータ
113 五番車
114 四番車
121 第2のモータ
124 三番車
125 二番車
131 第3のモータ
133 第1の中間車
134 第2の中間車
134a 第1の小歯車
134b 第2の小歯車
137 時針用筒車
139 針位置検出車
141 第4のモータ
143 第1の中間車
144 第2の中間車
144a 第1の小歯車
144b 第2の小歯車
147 機能針用筒車
149 針位置検出車
100 指針式時計
前記課題を解決するために、請求項1に記載の多針付電子機器は、
文字板と、この文字板の中央部の貫通孔に配置された軸部材に支持される複数の針と、この複数の針をそれぞれ独立駆動回転させるための複数の駆動モータと、前記複数の針に前記駆動モータの回転運動を伝達する複数の歯車を備えてなる輪列機構とを備えている多針付電子機器において、
前記複数の針は、異なる輪列機構により異なる前記駆動モータの回転運動を伝達される時針、分針、秒針を含み、
前記複数の針に前記駆動モータの回転運動を伝達する前記輪列機構の複数の歯車は、前記文字板の中央部の貫通孔を中心とした所定の帯状領域に配置されていることを特徴としている。
また、請求項3に記載の多針付電子機器は、
文字板と、この文字板の中央部の貫通孔に配置された軸部材に支持される複数の針と、この複数の針をそれぞれ独立駆動回転させるための複数の駆動モータと、前記複数の針に前記駆動モータの回転運動を伝達する複数の歯車を備えてなる輪列機構とを備えている多針付電子機器において、
前記複数の針は、異なる輪列機構により異なる前記駆動モータの回転運動を伝達される第1の針と第2の針とを含み、
前記複数の針に前記駆動モータの回転運動を伝達する前記輪列機構の複数の歯車は、前記文字板の中央部の貫通孔を中心とした所定の帯状領域に配置されていることを特徴としている。

Claims (2)

  1. 複数の針と、この複数の針をそれぞれ独立駆動回転させるための複数の駆動モータと、
    前記複数の針に前記駆動モータの回転運動を伝達する複数の歯車を備えてなる輪列機構と
    、前記複数の歯車を支持する支持基板とを備えている多針付電子機器において、
    前記複数の針は、前記支持基板の表側に配置され、異なる輪列機構により異なる前記駆
    動モータの回転運動を伝達される時針、分針、秒針を含み、
    前記複数の駆動モータは、前記支持基板の裏側に配置され、
    前記時針に前記駆動モータの回転運動を伝達する前記輪列機構を構成する複数の歯車の
    うち、少なくとも前記時針の直近に位置する歯車は、前記支持基板の表側に配置され、
    前記時針に前記駆動モータの回転運動を伝達する前記輪列機構を構成する複数の歯車の
    うちの1つの歯車は、表裏にそれぞれの歯車部を有し、前記支持基板の表側と裏側とにお
    いてそれぞれの歯車部が異なる歯車と噛み合うように配置され、
    前記分針または前記秒針に前記駆動モータの回転運動を伝達する前記輪列機構を構成す
    る複数の歯車は、前記支持基板の裏側に配置され、
    前記時針に前記駆動モータの回転運動を伝達する前記輪列機構を構成する複数の歯車の
    うち前記支持基板の表側に配置された前記表裏にそれぞれの歯車部を有する歯車を除く、
    前記表裏にそれぞれの歯車部を有する歯車から前記時針の直近に位置する歯車までの複数
    の歯車から構成される輪列機構と、前記分針または前記秒針に前記駆動モータの回転運動
    を伝達する複数の歯車から構成される前記輪列機構とは、前記支持基板を挟んで前記複数
    の針の軸を一端として半径方向の所定の範囲に対向配置されていることを特徴とする多針
    付電子機器。
  2. 複数の針と、この複数の針をそれぞれ独立駆動回転させるための複数の駆動モータと、
    前記複数の針に前記駆動モータの回転運動を伝達する複数の歯車を備えてなる輪列機構と
    、前記複数の歯車を支持する支持基板とを備えている多針付電子機器において、
    前記複数の針は、前記支持基板の表側に配置され、異なる輪列機構により異なる前記駆
    動モータの回転運動を伝達される第1の針と第2の針とを含み、
    前記複数の駆動モータは、前記支持基板の裏側に配置され、
    前記第1の針に前記駆動モータの回転運動を伝達する前記輪列機構を構成する複数の歯
    車のうち、少なくとも前記第1の針の直近に位置する歯車は、前記支持基板の表側に配置
    され、
    前記第1の針に前記駆動モータの回転運動を伝達する前記輪列機構を構成する複数の歯
    車のうちの1つの歯車は、表裏にそれぞれの歯車部を有し、前記支持基板の表側と裏側と
    においてそれぞれの歯車部が異なる歯車と噛み合うように配置され、
    前記第2の針に前記駆動モータの回転運動を伝達する前記輪列機構を構成する複数の歯
    車は、前記支持基板の裏側に配置され、
    前記第1の針に前記駆動モータの回転運動を伝達する前記輪列機構を構成する複数の歯
    車のうち前記支持基板の表側に配置された前記表裏にそれぞれの歯車部を有する歯車を除
    く、前記表裏にそれぞれの歯車部を有する歯車から前記第1の針の直近に位置する歯車ま
    での複数の歯車から構成される輪列機構と、前記第2の針に前記駆動モータの回転運動を
    伝達する複数の歯車から構成される前記輪列機構とは、前記支持基板を挟んで前記複数の
    針の軸を一端として半径方向の所定の範囲に対向配置されていることを特徴とする多針付
    電子機器。
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