JPS649623B2 - - Google Patents

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JPS649623B2
JPS649623B2 JP53029030A JP2903078A JPS649623B2 JP S649623 B2 JPS649623 B2 JP S649623B2 JP 53029030 A JP53029030 A JP 53029030A JP 2903078 A JP2903078 A JP 2903078A JP S649623 B2 JPS649623 B2 JP S649623B2
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JP
Japan
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image forming
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photoconductive
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JP53029030A
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Toshuki Komatsu
Yutaka Hirai
Katsumi Nakagawa
Teruo Misumi
Tadaharu Fukuda
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Canon Inc
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Publication date
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Priority to DE2954552A priority patent/DE2954552C2/de
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Priority to US06/269,846 priority patent/US4461819A/en
Priority to US06/565,191 priority patent/US4557990A/en
Priority to US06/565,146 priority patent/US4551405A/en
Priority to US06/763,214 priority patent/US4613558A/en
Priority to US06/872,935 priority patent/US4670369A/en
Priority to HK426/88A priority patent/HK42688A/xx
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Priority to US08/121,252 priority patent/USRE35198E/en
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  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、光(ここでは広義の光で、紫外光
線、可視光線、赤外光線、X線、γ線等を示す)
の様な電磁波を利用して像形成するのに使用され
る電子写真用像形成部材に関する。 従来、電子写真用像形成部材の光導電層を構成
する光導電材料としては、Se、CdS、ZnO等の無
機光導電材料やポリ−Nビニルカルバゾール
(PVK)、トリニトロフルオレノン(TNF)等の
有機光導電材料(OPC)が一般的に使用されて
いる。 面乍ら、これ等の光導電材料を使用する電子写
真用像形成部材に於いては、未だ諸々の解決され
得る可き点があつて、ある程度の条件緩和をし
て、個々の状況に応じて各々適当な電子写真用像
形成部材が使用されているのが実情である。 例えば、Seを光導電層形成材料とする電子写
真用像形成部材は、Se単独では、例えば、可視
光領域の光を利用する場合、その分光感度領域が
狭いのでTeやAsを添加して分光感度領域を拡げ
ることが計られている。 而乍ら、この様な、TeやAsを含むSe系光導電
層を有する電子写真用像形成部材は、確かに分光
感度領域は改良されるが、光疲労が大きくなる為
に、同一原稿を連続的に繰返し、コピーすると複
写画像の画像濃度の低下やバツクグランドの汚れ
(白地部分のカブリ)を生じたり、又、引続き他
の原稿をコピーすると前の原稿の画像が残像とし
て複写される(ゴースト現象)等の欠点を有して
いる。 而も、Se殊にAs、Teは人体に対して極めて有
害な物質であるので、製造時に於いて、人体への
接触がない様な製造装置を使用する工夫が必要で
あつて、装置への資本投下が著しく大きい。更に
は、製造後に於いても、光導電層が露呈している
と、クリーニング等の処理を受ける際、光導電層
表面は直に摺擦される為に、その一部が削り取ら
れて、現像剤中に混入したり、複写機内に飛散し
たり、複写画像中に混入したりして、人体に接触
する原因を与える結果を生む。又、Se系光導電
層は、その表面がコロナ放電に、連続的に多数回
繰返し晒されると、層の表面付近が結晶化又は酸
化を起して光導電層の電気的特性の劣化を招く場
合が少なくない。或いは、又、光導電層表面が露
呈していると、静電潜像の可視化(現像)に際
し、液体現像剤を使用する場合、その溶剤と接触
する為に耐溶剤性(耐液現性)に優れていること
が要求されるが、この点に於いて、Se系光導電
層は必ずしも満足しているとは断言し難い。 これ等の点を改良する為に、Se系光導電層の
表面を、所謂保護層や電気絶縁層等と称される表
面被覆層で覆うことが提案されている。 而乍ら、これ等の改良に関しても、光導電層と
表面被覆層との接着性、電気的接触性及び表面被
覆層に要求される電気的特性や表面性の点に於い
て充分なる解決が成されているとは云い難いのが
現情である。 又、別には、Se系光導電層は、通常の場合真
空蒸着によつて形成されるので、その為の装置へ
の著しい資本投下を必要とし、且つ、所謂の光導
電特性を有する光導電層を再現性良く得るには、
蒸着温度、蒸着基板温度、真空度、冷却速度等の
各種の製造パラメーターを厳密に調整する必要が
ある。 更に、表面被覆層は、光導電層表面に、フイル
ム状のものを接着剤を介して貼合するか、又は、
表面被覆層形成材料を塗布して形成される為に、
光導電層を形成する装置とは別の装置を設置する
必要があつて、設備投資の著しい増大があつて、
昨今の様な減速経済成長期に於いては甚だ芳しく
ない。 又、Se系光導電層は、電子写真用像形成部材
の光導電層としての高暗抵抗を保有する為に、ア
モルフアス状態に形成されるが、Seの結晶化が
約65℃と極めて低い温度で起る為に、製造後の取
扱い中に、又は使用中に於ける周囲温度や画像形
成プロセス中の他の部材との摺接による摩擦熱の
影響を多分に受けて結晶化現象を起し、暗抵抗の
低下を招き易いという耐熱性上にも欠点がある。 一方、ZnO、CdS等を光導電層構成材料として
使用する電子写真用像形成部材は、その光導電層
が、ZnOやCdS等の光導電材料粒子を適当な樹脂
結合剤中に均一に分散して形成されている。こ
の、所謂バインダー系光導電層を有する像形成部
材は、Se系光導電層を有する像形成部材に較べ
て製造上に於いて有利であつて、比較的製造コス
トの低下を計ることが出来る。即ち、バインダー
系光導電層は、ZnOやCdSの粒子と適当な樹脂結
着剤とを適当な溶剤を用いて混練して調合した塗
布液を適当な基体上に、ドクターブレード法、デ
イツピング法等の塗布方法で塗布した後固化させ
るだけで形成することが出来るので、Se系光導
電層を有する像形成部材に較べ製造装置にそれ程
の資本投下をする必要がないばかりか、製造法自
体も簡便且つ容易である。 而乍ら、バインダー系光導電層は、基本的に構
成材料が光導電材料と樹脂結着剤の二成分系であ
るし、且つ光導電材料粒子が樹脂結着剤中に均一
に分散されて形成されなければならない特殊性の
為に、光導電層の電気的及び光導電的特性や物理
的化学的特性を決定するパラメーターが多く、従
つて、斯かるパラメーターを厳密に調整しなけれ
ば所望の特性を有する光導電層を再現性良く形成
することが出来ず歩留りの低下を招き量産性に欠
けるという欠点がある。 又、バインダー系光導電層は、分散系という特
殊性故に、層全体がポーラスになつており、その
為に湿度依存性が著しく、多湿雰囲気中で使用す
ると電気的特性の劣化を来たし、高品質の複写画
像が得られなくなる場合が少なくない。 更には、光導電層のポーラス性は、現像の際の
現像剤の層中への侵入を招来し、離型性、クリー
ニング性が低下するばかりか使用不能を招く原因
ともなり、殊に、液体現像剤を使用すると毛管現
象による促進をうけてそのキヤリアー溶液と共に
現像剤が層中に浸透するので上記の点は著しいも
のとなり、Se系光導電層の場合と同様に光導電
層表面を表面被覆層で覆うことが必要となる。 而乍ら、この表面被覆層を設ける改良も、光導
電層のポーラス性に起因する光導電層表面の凹凸
性故に、その界面が均一にならず、光導電層と表
面被覆層との接着性及び電気的接触性の良好な状
態を得る事が仲々困難であるという欠点が存す
る。 又、CdSを使用する場合には、CdS自体の人体
への影響がある為に、製造時及び使用時に於い
て、人体に接触したり、或いは、周囲環境下に飛
散したりすることのない様にする必要がある。
ZnOを使用する場合には、人体に対する影響は殆
んどないが、ZnOバインダー系光導電層は光感度
が低く、分光感度領域が狭い、光疲労が著しい、
光応答性の悪い等の欠点を有している。 又、最近注目されているPVKやTNF等の有機
光導電材料を使用する電子写真用像形成部材に於
いては、表面が導電処理されたポリエチレンテレ
フタレート等の適当な支持体上にPVKやTNF等
の有機光導電材料の塗膜を形成するだけで光導電
層を形成出来るという製造上に於ける利点及び可
撓性に長けた電子写真用像形成部材が製造出来る
という利点を有するものであるが、他方に於い
て、耐湿性、耐コロナイオン性、クリーニング性
に欠け、又光感度が低い、可視光領域に於ける分
光感度領域が狭く且つ短波長側に片寄つている等
の欠点を有し、極限定された範囲でしか使途に供
されていない。然もこれ等の有機光導電材料の中
には発癌性物質の疑いがあるものもある等、人体
に対してその多くは全く無害であるという保証が
なされていない。 この様に、電子写真用像形成部材の光導電層を
形成する材料として従来から指摘されている光導
電材料を使用した電子写真用像形成部材は、利点
と欠点を併せ持つ為に、ある程度、製造条件及び
使用条件を緩和して各々の使途に合う適当な電子
写真用像形成部材を各々に選択して実用に供して
いるのが現情である。 従つて、上述の諸問題点の解決された優れた電
子写真用像形成部材が得られる様な電子写真用像
形成部材の光導電層を形成する材料としての第3
の材料が所望されている。 その様な材料として最近有望視されているもの
の中にアモスフアスシリコン(以後“a−Si”と
略記する)がある。 a−Si膜は、開発初期のころは、その製造法や
製造条件によつて、その構造が左右される為に
種々の電気的特性・光学的特性を示し、再現性の
点に大きな問題を抱えていた。例えば、初期に於
いて、真空蒸着法やスパツターリング法で形成さ
れたa−Si膜は、ボイド等の欠陥を多量に含んで
いて、その為に電気的性質も光学的性質も大きく
影響を受け、基礎物性の研究材料としてもそれ程
注目されてはいず、応用の為の研究開発もなされ
なかつた。而乍ら、アモルフアスではp、n制御
が不可能とされていたのがa−Siに於いて、1976
年初頭にアモルフアスとしては初めてp−n接合
が実現し得るという報告(Applid Physics
Letter:Vol.28、No.2、15 January 1976)が成
されて以来、大きな関心が集められ、以後上記の
不純物のドーピングによつてp−n接合が得られ
ることに加えて結晶性シリコン(c−Siと略記す
る)では非常に弱いルミセンスがa−Siでは高効
率で観測できるという観点から、例えば米国特許
第4064521号にみられるように主として太陽電池
(光起電器)への応用に研究開発の穂先が向けら
れて来ている。そして該米国特許は、基体にシラ
ン中グロー放電により得たa−Si体を重ね、その
上に金属層と、電極を内包する抗反射層を有して
なる太陽電池を開示している。該米国特許にはま
た、前記a−Si体について、ひと言、それに水素
が存在すれば良好な電子特性に有利であると思わ
れる、と記載されているが、これについてはそれ
以上の開示はなく事実として具体化されたもので
はない。 この様に、これ迄に報告されているa−Si膜
は、太陽電池用として開発されたものであるの
で、その電気的特性・光学的特性の点に於いて、
電子写真感光体の光導電層としては使用し得ない
のが実情である。即ち、太陽電池は、太陽エネル
ギーを電流の形に変換して取り出すので、SN比
が良くて、効率良く電流を取り出すには、a−Si
膜の抵抗は小さくなければならないが余り抵抗が
小さ過ぎると光感度が低下し、SN比が悪くなる
ので、その特性の一つとしての抵抗は105〜108
Ω・cm程度が要求される 而乍ら、この程度の抵抗(暗抵抗:暗所での抵
抗)を有するa−Si膜は、電子写真感光体の光導
電層としては、余りにも抵抗(暗抵抗)が低く過
ぎて、現在、知られている電子写真法を適用する
のでは全く使用し得ない。 又、電子写真感光体の光導電層形成材料として
は、明抵抗(光照射時の抵抗)が暗抵抗に較べて
2〜4桁程度小さいことが要求されるが、従来、
報告されているa−Si膜では精々2桁程度である
ので、この点に於いても従来のa−Si膜では、そ
の特性を充分満足し得る光導電層とは成り得なか
つた。 又、別には、これ迄のa−Si膜に関する報告で
は、暗抵抗を増大させると光感度が低下し、例え
ば暗抵抗が1010Ω・cmでのa−Si膜では、光抵
抗も同程度の値を示すことが示されているが、こ
の点に於いても、従来のa−Si膜は電子写真感光
体の光導電層とは成り得なかつた。 そして、電子写真感光体の光導電層は、上記要
件の外に、静電特性、耐コロナイオン性、耐溶剤
性、耐光疲労性、耐湿性、耐熱性耐摩耗性、クリ
ーニング性等の要件を満足するものでなければな
らない。 a−Siについて報告した文献はいくつか見られ
るが、それ等のいずれにも前述の各種要件を満足
する電子写真感光体の光導電層を示唆するところ
は見当らない。 例えば、Journal of Photographic Science
Vol.25、No.3、pp.127〜27(May/June 1977)
には、グロー放電によるa−Siの製法が報告され
ているが、その製法及び得られるa−Siについて
の具体的開示は全くなく、単に得られるa−Siが
特徴的密度状態と輸送特性を有する光導電物質た
り得ることを記載するにとどまつている。 また、Applied Physics Letters、Vol.30、No.
11、pp.561−563(June 1、1977)には、グロー
放電法で作成した水素化a−Siについての記載は
あるが、膜の厚みと水素の量的関係を開示するに
とどまつている。 更に、Solid States Communications Vol.23
pp.155−158(1977)には、rfスパツター法で作成
した水素化a−Siについて報告されているが、そ
の内容はそうしたa−Siの性状についての試験、
その結果の検討であり、その中でスパツター法で
作成した水素化a−Siの太陽電池材料としての使
用可能性を示唆し、それが暗導電性が非常に低く
したがつて光電池の内部抵抗は非常に高いであろ
うと推測している程度であり、報告の結論のとこ
ろで、“しかしながら水素導入の機能としての光
応答の詳細な挙動は、輸送及び再結合におけるSi
−H反結合状態の役割について新たな問題を提起
する。また、H−補償SiからSi−H合金に至るま
でを含めて、その物質の変化する原子配列及び構
造を注意深く検討する必要があることは明らかで
ある。これが系統的に行われるまでは、ここに述
べたような試験から導き出される結論は、それ等
が示唆する新たな観点に対しての予備的なものと
して考えるべきである。”としているところであ
つて、上述した電子写真感光体の光導電層につい
ては全く触れるところはない。 更にまた、Journal of Electrochemical
Society、Vol.116、No.1、pp.77−81(January、
1969)には、シランガスからアモスフアスシリコ
ン膜を堆積するについての方法、得られたものに
ついての電気抵抗、活性化エネルギー、光学的性
質等が記載されているが、電子写真法への適用に
ついて触れるところは全くなく、また、水素原子
含有量、抵抗値、高感度、SN比の関係等電子写
真法での使用について不可欠な諸要件についての
示唆もない。 本発明は、a−Siに就て電子写真感光体の光導
電層への応用という観点から総括的に鋭意研究検
討を続けた結果、特定のa−Siが、電子写真感光
体の光導電層形成材料として充分使用し得るばか
りでなく、従来の電子写真感光体の光導電層形成
材料と較べてみても殆んどの点に於いて極めて凌
駕している事実を見い出したことに基いて完成せ
しめたものである。 本発明は、製造時に於いては、装置のクローズ
ドシステム化が容易に出来るので、人体に対する
悪影響を避け得ることが出来、又一旦製造された
ものは使用上に際し、人体ばかりかその他の生
物、更には自然環境に対しての影響がなく無公害
であつて、殊に耐熱性、耐湿性に優れ、電子写真
特性が常時安定していて、殆んど使用環境に限定
を受けない全環境型であり、耐光疲労性、耐コロ
ナイオン性に著しく長け、繰返し使用に際しても
劣化現象を起さない電子写真用像形成部材を提供
することを主たる目的とする。 本発明の他の目的は、濃度が高く、ハーフトー
ンが鮮明に出て且つ解像度の高い、高品質画像を
得る事が容易に出来る電子写真用像形成部材を提
供することである。 本発明のもう一つの目的は、光感度が高く、
又、分光感度領域が略々全可視光域を覆つており
暗減衰速度が小さくて光応答性が速く、且つ耐摩
耗性、クリーニング性、耐溶剤性に優れた電子写
真用像形成部材を提供することでもある。 本発明の所期の目的は、光導電層は以降に於い
て詳述する特性を有するa−Si系光導電層とし、
且つ該層中に空乏層を形成した事によつて達成さ
れる。 本発明の電子写真用像形成部材の最も代表的な
構成例が第1図及び第2図に示される。第1図に
示される電子写真用像形成部材1は、支持体2、
a−Si系光導電層3から構成さ、光導電層3は像
形成面となる自由表面4を有し、該層3中には空
乏層5が形成されている。 本発明に於いて、a−Si系光導電層3中に空乏
層5を設けるには、光導電層3を、下記のタイプ
のa−Siの中の少なくとも二種類を選択し、異な
るタイプのものが接合される状態として層形成す
る事によつて成される。 n型a−Si……ドナー(donor)のみを含む
もの、或いは、ドナーとアクセプター
(acceptor)との両方を含み、ドナーの濃度
(Nd)が高いもの。 n+型a−Si……のタイプの中で殊にn型特
性の強い(Ndがより高い)もの。 p型a−Si……アクセプターのみを含むも
の。或いは、ドナーとアクセプターとの両方を
含み、アクセプターの濃度(Na)が高いもの。 p+型a−Si……のタイプの中で殊にp型特
性の強い(Naがより高い)もの。 i型a−Si……NaNd0のもの又は、
NaNdのもの 即ち、空乏層5は、例えば、所望に従つた表面
特性を有する支持体2上に、先ず、i型のa−Si
層を所定の層厚で形成し、次いで該i型のa−Si
層上にp型のa−Si層を形成することによつてi
型a−Si層とp型a−Si層との接合部として形成
される(以後、空乏層5に関して支持体2側のa
−Si層を内部層、自由表面4側のa−Si層を外部
層と称する)。詰り、空乏層5は、異なるタイプ
のa−Si層が接合される様に、光導電層3を形成
した場合に、内部a−Si層と外部a−Si層との境
界遷移領域に形成される。 本発明に於ける空乏層5は、電子写真用像形成
部材に静電像を形成するプロセス中の一工程であ
る電磁波照射工程の際に、照射される電磁波を吸
収して移動可能なキヤリアーを生成する層として
の機能を有する。又、空乏層5は、定常状態で
は、フリーキヤリアーの枯渇した状態となつてい
るので所謂真性半導体としての挙動を示す。 本発明に於いては、光導電層3を構成する層で
ある内部層6と外部層7とが同一材料であるa−
Siで構成され、その接合部(空乏層5)はホモ
(homo)接合となつているので、内部層6と外
部層7とは電気的・光学的に良好な接合が成され
ており、又、内部層・外部層のエネルギーバンド
は滑らかに接合されている。更に空乏層5には、
該層の形成の際に、形成された固有の電界(拡散
電位)(エネルギーバンドの傾き)が存在してい
る。この為に、キヤリアー生成効率が良くなるば
かりか、又、生成しキヤリアーの再結合確率が減
少し、即ち、量子効率が増大し、光応答速度が速
くなり、残留電荷の発生を防ぐという効果が生ず
る。 従つて、本発明に於いては空乏層5内に於い
て、光の様な電磁波の照射によつて生成されたキ
ヤリアーは静電像の形成に有効に働くという利点
が存する。 又、本発明の電子写真用像形成部材は、その特
長をより効果的に利用する為に、静電像を形成す
る際、光導電層3中に形成されている空乏層5
に、逆バイアス(逆方向バイアス)となる様な電
圧が印加される様に帯電極性を選択して、外部層
面に帯電処理が施される。この逆バイアスが空乏
層5に印加されると、空乏層5の層厚は、該層に
印加される電圧の略々1/2乗の大きさで増加する。
例えば、高電圧(104V/cm以上)下では、空乏
層5の厚さは帯電処理を施さない時の厚さに較べ
て、数倍から数十倍にもなる。又、空乏層5への
逆バイアス印加は接合によつて形成された固有の
電界(拡散電位)を更に急峻なものとする。 この事は、先に述べた効果を一層顕著なものと
する。 本発明に於いては、前述した如く、内部層6と
外部層7とが同一材料で形成され、空乏層5は、
内部層6と外部層7の接合によつて形成されるの
で、光導電層3全体が連続した製造工程の下に形
成す事が出来るという利点も存する。 空乏層5の層厚としては、接合させる内部層6
と外部層7の誘電率や両層の接合前のフエルミレ
ベルの差、即ち、接合されるa−Si層を前記の
〜のタイプに制御する為に層中にドーピングさ
れる不純物の密度によつて決定され、殊に不純物
のドーピング量を調整することで数十Å〜数μ迄
変化させる事が出来る。 そして、前述した如く、逆バイアスによる空乏
層5の層厚の拡がりのため逆バイアスをして使用
する場合には、数百Å〜数十μまでにもひろげて
用いることができる。従つて、逆バイアスの程度
によつて空乏層5の層厚は、適宜変化させられ
る。 但し、高電界の逆バイアスを空乏層5上に印加
させる場合、トンネリングやなだれ破壊をおこさ
ない程度に、後述する不純物の濃度と印加電圧を
決定する必要がある。つまり、不純物濃度があま
りに高濃度の場合、比較的低いバイアスでトンネ
リングやなだれ破壊を生じて、空乏層5の充分な
拡がり(電気容量の減少)と空乏層5への充分な
電界を得ることができなくなる。 本発明に於いては、空乏層5は、電磁波を吸収
してキヤリアーを生成する役目を荷うことからす
れば、空乏層5に入射して来る電磁波を可能な限
り吸収する様にする為に層を厚くするのが良い。
而乍ら、他方に於いて、空乏層5に於いて生成さ
れたキヤリアーの再結合確率を低下させる重要因
子である、空乏層5に形成される固有の電界の単
位厚さ当りの強さは、層の厚さに逆比例するの
で、この点に限れば、空乏層5の厚さは薄い方が
良いものとされる。 従つて本発明に於いては、その目的が充分達成
される様にする為に上記2点が考慮される必要が
ある。即ち本発明に於いては電磁波照射によるキ
ヤリアーの生成を大部分空乏層5中で行うので、
像形成部材1に電磁波照射する際の照射方向に従
つて、内部層6と外部層7の何れか一方を、コン
トラストの充分とれた静電像が形成されるのに充
分なキヤリアーが空乏層5中に於いて発生され得
る様に、即ち、照射される電磁波が空乏層5に充
分到達し得る様に形成される必要がある。ところ
で、通常の使用に供される電子写真用形成部材に
於いては照射される電磁波として可視光が採用さ
れている。従つて、a−Siの光吸収係数が波長領
域400〜700mmの範囲で5×105×104cm-1であるか
ら、先の目的を達成する為には、少なくとも帯電
処理が成された際、光照射側の層表面から5000Å
以内に空乏層5の少なくとも一部が存在する様
に、光照射側の層として内部層6又は外部層7の
何れか一方を形成する必要がある。又、該層厚の
下限としては、基本的には、内部層6と外部層7
の接合によつて空乏層5が形成されさえすれば良
いとする点から、薄い方が電磁波の照射量に対す
る空乏層5中でキヤリアー発生効率を増大させる
事が出来るので、製造技術的に可能な限り厚さは
薄くされる。 他方、p型(p+型含)やn型(n+型含)を外
部層として用いる場合、不純物濃度によつてその
暗抵抗は大きく変化するが、そのほとんどが従来
の電子写真的観点からすれば、全く使用できない
ものである。 その理由は、余り抵抗の小さいものでは、静電
像が形成される際に層の横方向への電荷の逃げを
防ぐだけの表面抵抗性がないから使用出来ないと
するものである。 而乍ら、本発明に於いては、前述した空乏層5
への逆バイアスによる空乏層5の層厚の拡がりが
あり、この事実はフリーキヤリアーの掃き出しを
意味しており、このことは外部層が比較的低抵抗
であつても見掛け上高抵抗の舞いをすることにな
り、又逆バイアス方向の帯電は、外部層のフリー
キヤリアーを表面方向へ掃き出させる効果を有す
るために外部層に同様の変化を誘起する。従つ
て、外部層を構成するものとして、上記に説明し
た空乏層の拡がり効果とフリーキヤリアーの掃き
出し効果が、本発明の目的が達成される程に期待
され得るのであれば、従来の電子写真的観点から
すれば、使用出来ないとされていた比較的低抵抗
値を有するものでも使用され得ることを可能とし
ている。 内部層6と外部層7の中の何れか一方である、
電磁波照射側の層でない層、換言すれば、空乏層
5に関して電磁波照射側との反対にある層は、空
乏層5で発生した電荷を効果的に輸送する機能を
荷うと共に、光導電層3の電気容量の大きさに大
いに寄与する様に形成されることも出来る。 この理由から、斯かる層は、製造される像形成
部材の製造コストや製造時間等も含めた経済性も
加味して通常の場合、0.5〜100μ、好適には1〜
50μ、最適には1〜30μの層厚の範囲で形成され
ることが望まれる。又、更には、可撓性の要求さ
れる像形成部材の場合には、他の層や支持体2の
可撓性の程度具合にも関係するが、好適には上限
として30μ以下に形成されるのが望ましいもので
ある。 第1図によつては、本発明の像形成部材の好適
な実施態様に就いて、内部層6と外部層7として
上述の〜のタイプの中の異なる二種類のタイ
プ(即ち、電気的特性の異なる二種類のタイプ)
のa−Si層を選択、例えば、p型とi型、p+型と
p型、n+型とn型、p型とn型等の組合せとし
て選択し、これ等を接合させて、光導電層3を形
成して例を挙げて、従来のに対するその優位性に
就いて説明したが、更に、支持体2側から、p・
i・n・、n・i・pと云う様に上述の〜の
中の三種類の異なるタイプのa−Si層を接合して
光導電層を構成した場合も本発明の良好な実施態
様となり得る。この場合には、光導電層中に空乏
層が二つ存在することになる。 そしてこの場合、二つの空乏層に分割して高電
界を印加できるため大きな電界の印加が可能とな
り、高に表面電位を得ることがより容易となる。 光導電層を支持体側からn・i・p、又はp・
i・nの層構成とした場合には、以下に示す如き
の特長を有する様になると共に種々の電子写真プ
ロセスが適用され得る様になる。 即ち、支持体側からの光導電層中への電荷の注
入を防ぐ効果があり、更には、表面側と支持体側
の両方からの電磁波照射が可能である為、両面同
一画像照射や異なる画像照射による同時add on
方式の画像照射をも可能にする。そして更には、
静電像消去の為の裏面照射(支持体側からの照
射)や後述するNP方式による裏面照射(支持体
側からの電荷注入を促進する)そして耐久性向上
のための裏面照射も可能となる。 本発明の電子写真用像形成部材の光導電層を構
成する層としての上述の〜のタイプのa−Si
層は、後に詳述する様にグロー放電法や反応スパ
ツターリング法等による層形成の際に、n型不純
物(形成されるa−Si層を又はのタイプにす
る)又は、p型不純物(形成されるa−Si層を
又はのタイプにする)、或いは、両不純物を、
形成されるa−Si層中にその量を制御してドーピ
ングしてやる事によつて形成される。 この場合、本発明者等の実験結果からの知見に
よれば、層中の不純物の濃度を1015〜1019cm-3
範囲内に調整することによつて、より強いn型
(又はより強いp型)のa−Si層からより弱いn
型(又はより弱いp型)のa−Si層を形成する事
が出来る。 上記〜のタイプのa−Si層は、グロー放電
法、スパツターリング法、イオンインプランテー
シヨン法、イオンプレーテイング法等によつて形
成される。これ等の製造法は、製造条件、設備資
本投下の負荷程度、製造規模、製造される像形成
部材に所望される電子写真特性等の要因によつて
適宜選択されて採用されるが、所望する電子写真
特性を有する像形成部材を製造する為の制御が比
較的容易である、〜のタイプに制御する為に
a−−Si層中に不純物を導入するのに族又は
族の不純物を置換型で導入することが出来る等の
利点からグロー放電法が好適に採用される。 更に、本発明に於いては、グロー放電法とスパ
ツターリング法とを同一装置系内で併用してa−
Si層を形成しても良い。a−Si層は、本発明の目
的とする電子写真用像形成部材が得られる可く、
その暗抵抗及び光電利得が、例えば、Hを含有さ
せて制御される。ここに於いて、「a−Si層中に
Hが含有されている」ということは、「Hが、Si
と結合した状態」、「Hがイオン化して層中に取り
込まれている状態」又は「H2として層中に取り
込まれている状態」の何れかの又はこれ等の複合
されている状態を意味する。a−Si層へのHの含
有は、層を形成する際、製造装置系内にSiH4
Si2H6等の化合物又はH2の形で導入した後、熱分
解、グロー放電分解等の方法によつて、それ等の
化合物又はH2を分解して、a−Si層中に、層の
成長に併せて含有させても良いし、又、イオンプ
ランテーシヨン法で含有させても良い。 本発明者らの知見によれば、a−Si層中へのH
の含有量は、形成される像形成部材が実際面に於
いて適用され得るか否かを左右する大きな要因の
一つであつて、殊に形成されるa−Si層をp型又
はn型に制御する一つの要素として、極めて重要
であることが判明している。 本発明に於いて、形成される像形成部材を実際
面に充分適用させ得る為には、a−Si層中に含有
されるHの量は通常の場合1〜40原子%である
が、好適には5〜30原子%とされるのが望まし
い。a−Si層中へのH含有量が上記の数値範囲に
限定される理由の理論的裏付は今の処、明確にさ
れておらず推論の域を出ない。而乍ら、数多くの
実験結果から、上記数値範囲外のHの含有量で
は、例えば本発明の像形成部材の光導電層を構成
する内部層又は外部層としての要求に応じた特性
に制御するのが極めて困難である製造された電子
写真用像形成部材は照射される電磁波に対する感
度が極めて低い、又は場合によつては、該感度が
殆んど認められない、電磁波照射によるキヤリア
ーの増加が小さい等が認められ、Hの含有量が上
記の数値範囲内にあるのが必要条件であることが
裏付けられている。a−Si層中へのHの含有は、
例えば、グロー放電法では、a−Siを形成する出
発物質がSiH4、Si2H6等の水素化物を使用するの
で、SiH4、Si2H6等の水素化物が分解してa−Si
層が形成される際、Hは自動的に層中に含有され
るが、更にHの層中への含有を一層効率良く行な
うには、a−Si層を形成する際に、グロー放電を
行なう装置系内にH2ガスを導入してやれば良い。 スパツターリング法による場合にはAr等の不
活性ガス又はこれ等のガスをベースとした混合ガ
ス雰囲気中でSiをターゲツトとしてスパツターリ
ングを行なう際にH2ガスを導入してやるか又は
SiH4、Si2H6等の水素化硅素ガス、或いは、不純
物のドーピングも兼ねてB2H6、PH3等のガスを
導入してやれば良い。 本発明の目的を達成する為にa−Si層中に含有
されるHの量を制御するには、蒸着基板温度又
は/及びHを含有させる為に使用される出発物質
の製造装置系内へ導入する量を制御してやれば良
い。更には、a−Si層を形成した後に、該層を活
性化した水素雰囲気中に晒しても良い。又、この
時a−Si層を結晶温度以下で加熱するのも一つの
方法である。殊にa−Si層の暗抵抗を向上させる
ためには、該加熱処理法は有効な手段である。
又、高強度の光の様な電磁波を照射して、a−Si
層の暗抵抗を向上させる方法も有効な方法であ
る。 a−Si層中にドーピングされる不純物として
は、a−Si層をp型にするには、周期律表第族
Aの元素、例えば、B、Al、Ga、In、Tl等が好
適なものとして挙げられ、n型にする場合には、
周期律表第族Aの元素、例えば、N、P、As、
Sb、Bi等が好適なものとして挙げられる。これ
等の不純物は、a−Si層中に含有される量がppm
オーダーであるので、光導電層を構成する主物質
程その公害性に注意を払う必要はないが出来る限
り公害性のないものを使用するの好ましい。この
様な観点からすれば、形成されるa−Si層の電気
的・光学的特性を加味して、例えば、B、As、
P、Sb等が最適である。この他に、例えば、熱
拡散やインプランテーシヨンによつてLi等がイン
ターステイシアルにドーピングされることでn型
に制御することも可能である。 a−Si層中にドーピングされる不純物の量は、
所望される電気的・光学的特性に応じて適宜決定
されるが、周期律表第族Aの不純物の場合に
は、通常10-6〜10-3原子%、好適には10-5〜10-4
原子%、周期律表第族Aの不純物の場合には、
通常10-8〜10-3原子%、好適には10-8〜10-4原子
%とされるのが望ましい。 これ等不純物のa−Si層中へドーピング方法
は、a−Si層を形成する際に採用される製造法に
よつて各々異なるものであつて、具体的には、以
降の説明又は実施例に於いて詳述される。 第1図に示される電子写真用像形成部材の如
き、光導電層3が自由表面4を有し、該自由表面
4に、静電像形成の帯電処理が施される像形成部
材に於いては、光導電層3と支持体2との間に、
静電像形成の際の帯電処理時に支持体2側からの
キヤリアーの注入を阻止する働きのある障壁層を
設けるのが一層好ましいものである。この様な支
持体2側からのキヤリアーの注入を阻止する働き
のある障壁層を形成する材料としては、選択され
る支持体の種類及び形成される光導電層の電気的
特性に応じて適宜選択されて適当なものが使用さ
れる。その様な障壁層形成材料としては、例え
ば、Al2O3、SiO、SiO2等の無機絶縁性化合物、
ポリエチレン、ポリカーボライト、ポリウレタ
ン、パリレン等の有機絶縁性化合物物Au、Ir、
Pt、Rh、Pd、Mo等の金属である。 支持体2としては、導電性でも絶縁性であつて
も良い。導電性支持体としては、例えば、ステン
レス、Al、Cr、Mo、Au、Ir、Nb、Te、V、
Ti、Pt、Pd等の金属又はこれ等の合金が挙げら
れる。電気絶縁性支持体としては、ポリエステ
ル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロー
ズトリアセテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ
アミド等の合成樹脂のフイルム又はシート、ガラ
ス、セラミツク、紙等が通常使用される。これ等
の電気絶縁性支持体は、好適には少なくともその
一方の表面を導電処理されるの望ましい。 例えば、ガラスであれば、In2O3、SnO2等でそ
の表面が導電処理され、或いはポリエステルフイ
ルム等の合成樹脂フイルムであれば、Al、Ag、
Pb、Zn、Ni、Au、Cr、Mo、Ir、Nb、Ta、V、
Ti、Pt等の金属で真空蒸着、電子ビーム蒸着、
スパツタリング等で処理し、又は前記金属でラミ
ネート処理して、その表面が導電処理される。支
持体の形状としては、円筒状、ベルト状、板状
等、任意の形状とし得、所望によつて、その形状
は決定されるが、連続高速複写の場合には、無端
ベルト状又は円筒状とするのが望ましい。支持体
の厚さは、所望通りの像形成部材が形成される様
に適宜決定されるが、像形成部材として可撓性が
要求される場合には、支持体としての機能が充分
発揮される範囲内であれば、可能な限り薄くされ
る。而乍ら、この様な場合、支持体の製造上及び
取扱い上、機械的強度等の点から、通常は、10μ
以上とされる。 第1図に示す如き、光導電層表面が露呈してい
る層構成の像形成部材であつて、外部層側から電
磁波照射を行うものに於いては、a−Siの屈析率
nが約3.35と比較的大きいので、従来の光導電層
と較べて、電磁波照射の際、光導電層表面で反射
が起り易く、従つて、光導電層に吸収される電磁
波の量の割合が低下し、照射される電磁波の損失
率が大きくなる。この損失率を出来る限り減少さ
せるには、光導電層上に反射防止層を設けると良
い。 反射防止層の形成材料としては、光導電層に悪
影響を与えないこと及び反射防止特性に優れてい
るという条件の他に、更に電子写真的特性、例え
ば、静電像を形成する際の層の横方向への電荷の
流れが生じない様にある程度以上の表面抵抗を有
すること、液体現像法を採用する場合には、耐溶
剤性に優れていること、更には反射防止層を形成
する条件内で、既に形成されている光導電層の特
性を低下させない事等の条件が要求される。 本発明の目的を達成する為の必要条件の一つで
あるa−Si層中に含有されるHの量は前記した数
値範囲であつて、その含有量は、該範囲内におい
て、その層に要求される特性が満足した状態で得
られる可く適宜決定されるが、重要なことは含有
されたHは要求される特性が付与されるのに有効
に寄与する状態で含有されている必要があること
である。 又、本発明の目的を達成する為の必要条件の別
な一つであるa−Si層中にドーピングされる不純
物の濃度は、前記した数値範囲であつて、そのド
ーピング量は、該範囲内において、その層に要求
される特性が満足される状態で得られる可く適宜
決定されるが、特に有効に作用する空乏層が形成
されるには、
【式】なる値が次の範 囲にある様に、Na、Ndの値を決めると一層好ま
しいものである。即ち、所定の逆バイアス電圧が
空乏層に印加された時、なだれ破壊やトンネリン
グ現象が起こらない様に
【式】なる 値の上限は決められ、通常は1018cm-8とされる。
下限としては、形成されるa−Si層中の、単位推
積当りのSiの自由ダングリングボンドの数Nより
も大きな値とされ、好適にはNよりも1/2桁以上、
最適には1桁以上大きな値とされるのが望ましい
ものである。 第1図に示される像形成部材1は、光導電層3
が自由表面4を有する構成のものであるが、光導
電層3表面上には従来のある種の電子写真用像形
成部材の様に、所謂保護層や電気的絶縁層等の表
面被覆層を設けてもよい。その様な表面皮膚層を
有する像形成部材が第2図に示される。 第2図に示される像形成部材8は、第1図にお
ける光導電層3と同様に空乏層11、内部層12
及び外部層13を有する光導電層10上に自由表
面を有す表面被覆14を有する点以外は、構成上
に於いて、第1図に示される像形成部材1と本質
的に異なるものではない。而乍ら表面被覆層14
に要求される特性は、適用する電子写真プロセス
によつて各々異なる。即ち、例えば、特公昭42−
23910公報、同43−24748号公報に記載されている
NP方式の様な電子写真プロセスを適用するので
あれば、表面被覆層14は、電気的絶縁性であつ
て、帯電処理を受けた際の静電荷保持能が充分で
あつて、ある程度以上の厚みがあることが要求さ
れるが、例えば、カールソンプロセスの如き電子
写真プロセスを適用するのであれば、静電像形成
後の明部の電位は非常に小さいことが望ましいの
で表面被覆層14の厚さとしては非常に薄いこと
が要求される。表面被覆14は、その所望される
電気的特性を満足するのに加えて、光導電層10
に化学的・物理的に悪影響を与えないこと、光導
電層10との電気的接触及び接着性、更には耐湿
性、耐摩耗性、クリーニング性等を考慮して形成
される。 表面被覆層14の形成材料として有効に使用さ
れるものとして、その代表的なのは、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリプロ
ピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリアミ
ド、ポリ四弗化エチレン、ポリ三弗化塩化エチレ
ン、ポリ弗化ビニル、ポリ弗化ビニリデン、六弗
化プロピレン−四弗化エチレンコポリマー、三弗
化エチレン−弗化ビニリデンコポリマー、ポリブ
デン、ポリビニルブチラール、ポリウレタン等の
合成樹脂、ジアセテート、トリアセテート等のセ
ルロース誘導体等が挙げられる。これ等の合成樹
脂又はセルロース誘導体は、フイルム状とされて
光導電層10上に貼合されても良く、又、それ等
の塗布液を形成して、光導電層10上に塗布し、
層形成しても良い。表面被覆層14の層厚は、所
望される特性に応じて、又、使用される材質によ
つて適宜決定されるが、通常の場合、0.5〜70μ程
度とされる。殊に表面被覆層14が先述した保護
層としての機能が要求される場合には、通常の場
合、10μ以下とされ、逆に電気的絶縁層としての
機能が要求される場合には、通常の場合10μ以上
とされる。而乍ら、この保護層と電気絶縁層とを
差別する層厚値は、使用材料及び適用される電子
写真プロセス、設計される像形成部材の構造によ
つて、変動するもので、先の10μという値は絶対
的なものではない。 又、この表面被覆層14は、先に述べた如き反
射防止層としての役目も荷わせれば、その機能が
一層拡大されて効果的となる。 次に本発明の電子写真用像形成部材を、グロー
放電法及びスパツターリング法によつて製造する
場合に就ての概要を説明する。 第3図は、インダクタンスタイプグロー放電法
によつて、本発明の電子写真用像形成部材を製造
する為のグロー放電蒸着装置の模式的説明図であ
る。 16はグロー放電蒸着槽であつて、内部にはa
−Si系光導電層を形成する為の基板17が固定部
材18に固定されており、基板17の下部側に
は、基板17を加熱する為のヒーター19が設置
されている。蒸着槽16の上部には、高周波電源
20と接続されている誘導コイル21が巻かれて
おり、前記高周波電源20がONとされると誘導
コイル21に高周波電力が投入されて、蒸着槽1
6内にグロー放電が生起される様になつている。 蒸着槽16の上端部には、ガラス導入管が接続
されており、ガスボンベ22,23,24より
各々のボンベ内のガスが必要時に蒸着槽16内に
導入される様になつている。25,26,27は
各々のフローメーターであつてガスの流量を検知
する為のメーターであり、又、28,29,30
は流入バルブ、31,32,33は流出バルブ、
34は補助バルブである。 又、蒸着槽16の下端部はメインバルブ35を
介してて排気装置(図示されていない)に接続さ
れている。15は、蒸着層10内の真空を破る為
のリークバルブである。 第3図のグロー放電装置を使用して、基板17
上に所望特性の光導電層を形成するには、先ず、
所定の清浄化処理を施した基板17を清浄化面を
上面にして固定部材18に固定する。 基板17の表面を清浄化するには、通常、実施
されている方法、例えば、アルカリ又は酸等によ
る化学的処理法が採用される。又、ある程度清浄
化した後蒸着槽16内の所定位置に設置し、その
上に光導電層を形成する前にグロー放電処理を行
つても良い。この場合、基板17の清浄化処理か
ら光導電層形成迄同一系内で真空を破ることなく
行うことが出来るので、清浄化した基板面に汚物
や不純物が付着するのを避けることが出来る。基
板17を固定部材18に固定したら、メインバル
ブ35を全開して蒸着槽16内の空気を矢印Aで
示す様に排気して、真空度10-5torr程度にす
る。 次に補助バルブ34を全開し、続いて流出バル
ブ31,32,33、流入バルブ28,29,3
0を全開し、フローメーター25,26,27内
も脱気する。その後蒸着槽16内が所定の真空度
に達したら補助バルブ34、流入バルブ28,2
9,30、流出バルブ31,32,33を閉じ
る。続いて、ヒーター19を点火して基板17を
加熱し所定温度に達したら、その温度に保つ。ガ
スボンベ22はa−Siを形成する為の原料ガス用
であつて、例えば、SiH4、Si2H6、Si4H10又は、
それ等の混合物等が貯蔵されている。又、ボンベ
23及びボンベ24は形成するa−Si層を〜
のタイプに制御するのに該層中に不純物を導入す
る為の原料ガス用であつて、PH3、P2H4
B2H6、ASH3等が貯蔵されている。 基板17が所定の温度に達したのを確認した
後、ボンベ22のバルブ36を開け、出口圧ゲー
ジ39の圧を所定圧に調整し、次いで流入バルブ
28を徐々に開けて、フローメーター25内へ例
えばSiH4等のa−Si形成用の原料ガスを流入さ
せる。引き続いて、補助バルブ34を所定位置ま
で開け、次いでピラニーゲージ42の示す値を注
視し乍ら、流出バルブ31を徐々に開けて、ボン
ベ22からの蒸着槽16内に供給されるガスの流
量を調整する。形成されるa−Si層中に強いて前
記した不純物をドーピングしない場合には、蒸着
槽16内にボンベ22よりa−Si形成用の原料ガ
スが導入された時点に於いて、ピラニーゲージ4
2を注視し乍らメインバルブ35を調節して、所
定の真空度、通常の場合は、a−Si層を形成する
際のガス圧で10-2〜3torrに保つ。次いで、蒸着
槽16外に巻かれた誘導コイル21に高周波電源
20により所定周波数、通常の場合は0.2〜30M
Hzの高周波電力を供給してグロー放電を蒸着層1
6内に起すと、a−Si形成用の原料ガス、例え
ば、SiH4ガスが分解して、基板17上にSiが蒸
着されて内部層が形成される。 形成されるa−Si層中に不純物を導入する場合
には、ボンベ23又は24より不純物生成用のガ
スを、a−Si層形成時に蒸着槽16内に導入して
やれば良い。この場合、例えば流出バルブ32を
適当に調節することにより、ボンベ23よりの蒸
着槽16へのガスの導入量を適切に制御すること
が出来る。従つて、形成されるa−Si層中に導入
される不純物の量を任意に制御することが出来る
他、更に、a−Si層の厚み方向に不純物の量を変
化させることも容易に成し得る。 上記の様にして、基板17上に先ず内部層を所
定厚で形成した後、次の様にして外部層を形成し
て光導電層全体を形成する。 先ず第1の例としては内部層をボンベ22から
供給されるa−Si形成用の原料ガスのみを蒸着槽
16内に導入して形成した場合には、外部層を形
成する際、ボンベ22からのa−Si形成用の原料
ガスにボンベ23又はボンベ24からの不純物用
の原料ガスを混合して蒸着槽16内に導入して、
既に形成されている内部層とはタイプの異なる外
部層を形成する。 第2の例としては、内部層を、例えば、ボンベ
22からのa−Si形成用の原料ガスにボンベ23
からの不純物用の原料ガスを混合して蒸着槽16
内に導入して形成した場合には、外部層として
は、ボンベ22からのa−Si形成用の原料ガスの
みか又はボンベ22からのa−Si形成用の原料ガ
スにボンベ24からの不純物用の原料ガスを混合
して蒸着槽16に導入して、既に形成されている
内部層とはタイプの異なる外部層を形成する。 第3の例としては、内部層をボンベ22からの
a−Si形成用の原料ガスと、例えばボンベ23か
らの不純物用の原料ガスとの混合ガスを蒸着槽1
6内に導入して形成した後、内部層を形成した時
とは、a−Si形成用の原料ガスと不純物用の原料
ガスとの混合比を変えた混合ガスを蒸着槽16内
に導入して外部層を形成する。 以上の様な方法によつて、内部層と外部層を形
成することによつて、内部層と外部層との接合部
に空乏層が形成され、本発明の目的とする電子写
真用像形成部材の光導電層が形成されたことにな
る。 光導電層をp・i・n、p+・p・n等の層構
成の様に空乏層を2つ有する様に形成するには上
記の3つの方法を所望に従つて適宜選択して層形
成すれば良いものである。 第3図に示されるグロー放電蒸着装置に於いて
は、Rf(radio frequency)イングクタンスタイ
プグロー放電法が採用されているが、この他、
RFキヤパシタンスタイプ、DC二極タイプ等のグ
ロー放電法も採用される。 形成されるa−Si系光導電層の特性は成長時の
基板温度に大きく依存するのでその制御は厳密に
行うのが好ましい。本発明に於いては基板温度を
通常は50〜350℃、好適には100〜200℃の範囲と
することによつて、電子写真用として有効な特性
を有するa−Si系光導電層が形成される。更に基
板温度はa−Si層形成時に連続的又は断続的に変
化させて所望の特性を得る様にすることも出来
る。又、a−Si層の成長速度もa−Si層の物性を
大きく左右する要因であつて、本発明の目的を達
成するには通常の場合0.5〜100Å/sec好適には
1〜50Å/secとされるのが好ましい。 第4図は、スパツターリング法によつて、本発
明の像形成部材を製造する為の装置の一つを示す
模式的説明図である。 43は蒸着槽であつて、内部には、a−Si系光
導電層を形成する為の基板44が蒸着槽43とは
電気的に絶縁されている導電性の固定部材45に
固定されて所定位置に設置されている。基板44
の下方には、基板44を加熱する為のヒーター4
6が配置され、上方には、所定間隔を設けて基板
44と対向する位置には多結晶又は単結晶シリコ
ンターゲツト47がスパツター用電極48に取り
付けられて配置されている。 基板44が設置されている固定部材45とシリ
コンターゲツト47間には、高周波電源36によ
つて、高周波電圧が印加される様になつている。
又、蒸着槽43には、ボンベ49,50,51,
52が各々、流入バルブ53,54,55,5
6、フローメーター57,58,59,60、流
出バルブ61,62,63,64、補助バルブ6
4を介して接続されており、ボンベ49,50,
51,52より各々必要時に蒸着槽43内に所望
のガスが導入される様になつている。 今、第4図の装置を用いて、基板44上に空乏
層を有するa−Si系光導電層を形成するには先
ず、メインバルブ66を全開して蒸着槽43内の
空気を矢印Bで示す様に、適当な排気装置を使用
して排気し、次いで補助バルブ65、流入バルブ
53〜56、流出バルブ61〜64を全開して蒸
着槽43内を所定の真空度にする。 次に、ヒーター46を点火して基板44を所定
の温度まで加熱する。スパツターリング法によつ
てa−Si系光導電層を形成する場合、この基板4
4の加熱温度は、通常50〜350℃、好適には100〜
200℃とされる。この基板温度は、a−Si層の成
長速度、層の構造、ボイドの存否等を左右し、形
成されたa−Si層の物性を決定する一要素である
ので充分なる制御が必要である。又、基板温度
は、a−Si層の形成時に、一定に保持しても良い
し、又a−Si層の成長と共に上昇又は下降又は上
下させても良い。例えば、a−Si層の形成初期に
於いては、比較的低い温度T1に基板温度を保ち、
a−Si層がある程度成長したらT1よりも高い温
度T2まで基板温度を上昇させながらa−Si層を
形成し、a−Si層形成終期には再びT2より低い
温度T3に基板温度を下げる等して、a−Si層を
形成することが出来る。この様にすることによつ
て、a−Si層の電気的・光学的性質を層厚方向に
一定若しくは連続的に変化させることが出来る。 又、a−Siは、その層成長速度が、他の、例え
ば、Se等に較べて遅いので、形成する層厚が厚
くなると層形成初期に形成されたa−Si(基板側
に近いa−Si)は、層形成終了迄の間に、層形成
初期の特性を変移させる恐れが充分考えられるの
で、層の厚み方向に一様な特性を有するa−Si層
を形成する為には層形成開始から層形成終了時に
亘つて基板温度を上昇させ乍ら層形成するのが望
ましい。この基板温度制御操作はグロー放電法を
採用する場合にも適用される。 基板44が所定の温度に加熱されたことを検知
した後、流入バルブ53〜56、流出バルブ61
〜64、補助バルブ65を閉る。 次に、出口圧ゲージ73を注視し乍ら、バルブ
68を徐々に開けて、ボンベ50の出口圧を所定
圧に調整する。続いて、流入バルブ54を全開し
てフローメーター58内に、例えばArガス等の
雰囲気ガスを流入させる。その後、補助バルブ6
5を全開し、次いでメインバルブ66及び流出バ
ルブ62を調整し乍ら雰囲気ガスを蒸着槽43内
に導入し、所定の真空度に蒸着槽43内を保つ。 次に、出口圧ゲージ72を注視し乍らバルブ6
8を徐々に開けて、ボンベ49の出口圧を調整す
る。続いて、流入バルブ53を全開してフローメ
ーター57内にH2ガスを流入させる。次いでメ
インバルブ66及び流出バルブ61を調節しなが
らH2ガスを蒸着槽43内に導入し所定の真空度
に保つ。このH2ガスの蒸着槽43への導入は、
基板44上に内部層として形成されるa−Si層中
にHを含有させる必要がない場合には省略され
る。H2ガス及びArガス等の雰囲気ガスの蒸着槽
43内への流量は所望する物性のa−Si層が形成
される様に適宜決定される。例えば、雰囲気ガス
とH2ガスとを混合する場合には蒸着槽43内の
混合ガスの圧力としては真空度で、通常は10-3
10-1torr、好適には5×10-3〜3×10-2torrとさ
れる。ArガスはHeガス等の稀ガスに代えること
も出来る。 形成されるa−Si層中に強いて前記した不純物
をドーピングしない場合には、蒸着槽43内に所
定の真空度になるまで、雰囲気ガス及びH2ガス
又は雰囲気ガスが導入された後、高周波電源76
により、所定の周波数及び電圧で、基板44が設
置されている固定部材45とスパツター用電極4
8間に高周波電圧を印加して放電させ、生じた、
例えばArイオン等の雰囲気ガスのイオンでシリ
コンターゲツトをスパツターリングし、基板44
上に内部層としてのa−Si層を形成する。 形成されるa−Si層中に不純物を導入する場合
には、ボンベ50又は51より不純物形成用の原
料ガスを、a−Si層形成時に蒸着槽43内に導入
してやれば良い。この場合の導入法は、第3図に
於いて説明したのと同様である。 上記の様にして基板44上に先ず内部層を所定
厚で形成した後、第3図に於いて説明したのと同
様に内部層上に外部層を形成する。 第4図の説明に於いては、高周波電界放電によ
るスパツターリング法であるが、別の直流電界放
電によるスパツターリング法を採用しても良い。
高周波電圧印加によるスパツターリング法に於い
ては、その周波数は通常0.2〜30MHz好適には5
〜20MHzとされ、又、放電電流密度は通常0.1〜
10mA/cm2、好適には1〜5mA/cm2、とされの
が望ましい。又、充分なパワーを得る為には通常
100〜5000V、好適には300〜5000Vの電圧に調節
されるのが良い。 スパツターリング法によつて、製造する際のa
−Si層の成長速度は、主に基板温度及び放電条件
によつて決定されるものであつて、形成された層
の物性を左右する大きな要因の一つである。本発
明の目的を達成する為のa−Si層の成長速度は、
通常の場合0.5〜100Å/sec、好適には1〜50
Å/secとされるのが望ましい。スパツターリン
グ法に於いてもグロー放電法と同様に不純物のド
ーピングによつて形成されるa−Si層をn型或い
はp型に調整することが出来る。不純物の導入法
は、スパツターリング法に於いてもグロー放電法
と同様であつて、例えば、PH3、P2H4、B2H6
の如き物質をガス状態でa−Si層形成時に蒸着槽
43内に導入して、a−Si層中にP又はBを不純
物としてドーピングする。その他、又、形成され
たa−Si層に不純物をイオンインプランテーシヨ
ン法によつて導入しても良い。 実施例 1 完全にシールドされたクリーンルーム中に設置
された第3図に示す装置を用い、以下の如き操作
によつて電子写真用像形成部材を作製した。 表面が清浄にされた0.2mm厚5cmφのモリブデ
ン板(基板)17を、グロー放電蒸着槽16内の
所定位置にある固定部材18に堅固に固定した。
基板17は、固定部材18内の加熱ヒーター9に
よつて±0.5℃の精度で加温される。温度は、熱
電対(アルメル−カロメル)によつて基板裏面を
直接測定されるようになされた。次いで系内の全
バルブが閉じられていることを確認してからメイ
ンバルブ35を全開して、槽16内が排気され、
約5×10-6torrの真空度にした。その後ヒーター
9の入力電圧を上昇させ、モリブデン基板温度を
検知しながら入力電圧を変化させ、150℃の一定
値になるまで安定させた。 その後、補助バルブ34、ついで流出バルブ3
1,32,33を全開し、フローメーター25,
26,27内も十分脱気真空状態にされた。バル
ブ31,32,33,25,26,27を閉じた
後、シランガス(純度99.999%)ボンベ22のバ
ルブ36を開け、出口圧ゲージ39の圧を1Kg/
cm2に調整し、流入バルブ28を徐々に開けてフロ
ーメーター25内へシランガスを流入させた。引
きつづいて、流出バルブ31を徐々に開け、つい
で補助バルブ34を徐々に開け、ピラニーゲージ
42の読みを注視しながら補助バルブ34の開口
を調整し、槽内が1×10-2torrになるまで補助バ
ルブ34を開けた。槽内圧が安定してから、メイ
ンバルブ35を徐々に閉じピラニーゲージ42の
指示が0.5torrになるまで開口を絞つた。内圧が
安定するのを確認してから、高周波電源20のス
イツチをon状態にして、誘導コイル21に、5M
Hz高周波電力を投入し、槽内16のコイル内部
(槽上部)にグロー放電を発生させ、30Wの入力
電力とした。上条件で基板上にシリコン膜を生長
させ、4時間同条件を保つた後、その後、高周波
電源20をoff状態とし、グロー放電を中止させ
た状態で、ジボランガス(純度99.999%)ボンベ
23のバルブを開き、出口圧ゲージ40の圧を1
Kg/cm2に調整し、流入バルブ29を徐々に開けフ
ローメーター26にジボランガスを流入させた
後、流出バルブ32を徐々に開け、フローメータ
ー26の読みが、シランガスの流量の0.08%にな
る様に流出バルブ32の開口を定め、安定化させ
た。 引き続き、再び高周波電源20をon状態にし
て、グロー放電を再開させた。こうしてグロー放
電を更に1時間持続させた後、加熱ヒーター9を
off状態にし、高周波電源20もoff状態とし、基
板温度が100℃になるのを待つてから流出バルブ
31,32を閉じメインバルブ35を全開にし
て、槽内を10-5torr以下にした後、メインバルブ
35を閉じ槽16内をリークバルブ15によつて
大気圧として基板を取り出した。こうして得られ
たサンプルを像形成部材Aとした。この場合、形
成されたa−Si層の全厚は約6μであつた。 こうして得られた像形成部材Aを帯電露光実験
装置に設置し、6KVで0.2sec間コロナ帯電を行
い、直ちに光像を照射した。光像は、キセノンラ
ンプ光源を用い、フイルター(V−058、東芝社
製)を用いて550nm以下の波長域の光を除いた
光15lux・secを透過型のテストチヤートを通して
照射された。 その後直ちに、荷電性の現像剤(トナーとキ
ヤリアーを含有)を部材A表面にカスケードする
ことによつて、部材A表面上に良好なトナー画像
を得た。部材A上のトナー画像を、+5KVのコロ
ナ帯電で転写紙上に転写した所、解像力に優れ、
諧調再現性のよい鮮明な高濃度の画像が得られ
た。 一方6KVのコロナ放電を行い上記と同様の
条件での露光後、荷電性の現像剤で現像を試み
たが、上記の結果に較べて画像濃度の低いボケた
画像が得られた。 更に6KVの帯電を行い、荷電性現像剤を
使用して、上記のV−058のフイルターの代わり
に、三色フイルターB、G、Rのそれぞれのフイ
ルターを用いた場合、いづれの場合にもほぼ同様
に良好な画像が転写紙上に得られた。 実施例 2 第4図に示す装置を用いて、以下の如き操作に
よつて電子写真用像形成部材を作製した。 表面が清浄された0.2mm厚10×10cmのステンレ
ス板上に、電子ビーム真空蒸着法によつて、厚さ
約800Åの白金薄膜が蒸着されたものを基板とし
て、スパツターリング蒸着槽43内の加熱ヒータ
ー46と電熱対を内蔵した固定部材45上に固定
された。基板44と対向した電極上には、多結晶
シリコン板(純度99.999%)ターゲツト47が基
板44と平行に約4.5cm離されて対向するように
固定された。 槽43内は、メインバルブ66を全開して一旦
5×10-7torr程度まで真空にされ、(このとき、
系の全バルブは閉じられている)、補助バルブ6
5および流出バルブ61,62,63,64が開
らかれ十分に脱気された後、流出バルブ61,6
2,63,64と補助バルブ65が閉じられた。 基板44は、加熱ヒーター電源が入力され、
200℃に保たれた。そして水素(純度99.99995%)
ボンベ49のバルブ68を開け、出口圧力計72
によつて1Kg/cm2に出口圧を調整した。続いて、
流入バルブ53を徐々に開いて、フローメーター
57内に水素ガスを流入させ、続いて、流出バル
ブ61を徐々に開き更に、補助バルブ65を開い
た。 槽43の内圧を、圧力計67で検知しながら流
出バルブ61を調整して5×10-5torrまで流入さ
せた。引き続きアルゴン(純度99.9999%)ガス
ボンベ50のバルブ69を開け、出口圧力計73
の読みが1Kg/cm2になる様に調整された後、流入
バルブ54が開けられ、続いて流出バルブ62が
徐々に開けられ、アルゴンガスを槽内に流入させ
た。槽内圧計67の指示が5×10-4torrになるま
で、流出バルブ62が徐々に開けられ、この状態
で流量が安定してから、メインバルブ66が徐々
に閉じられ、槽内圧が1×10-2torrになるまで開
口が絞られた。続いて、ホスフインガス(純度
99.9995%)ボンベ52のバルブ71を開き、出
口圧ゲージ75を1Kg/cm2に調整し流入バルブ5
6を開き、徐々に流出バルブ64を開けフローメ
ーター60の読みから、水素ガスのフローメータ
ー57の示す流量の約1.0%の流量で流入される
ように流出バルブ64を調整した。フローメータ
ー57,58,60が安定するのを確認してか
ら、高周波電源76をon状態にし、ターゲツト
47および固定部材45間に13.56MHz、500V、
1.6KVの交流電力が入力された。この条件で安定
した放電を続ける様にマツチングを取りながら層
を形成した。この様にして4時間放電を続け内部
層を形成した。その後高周波電源71をoff状態
にし、放電を一旦中止させた。引き続いて流出バ
ルブ61,62,64を閉じメインバルブ66を
全開して槽内ガスを抜き、5×10-7torrまで真空
にした。その後内部層形成の場合と同様に、水素
ガス、Arガスを導入してメインバルブ66の開
口を調節して槽内圧を2×10-2torrとした。続い
て、ジボランガス(純度99.9995%)ボンベ51
のバルブ70を開け、出口圧力を出口圧力ゲージ
74の読みが1Kg/cm2になるように調節し、流入
バルブ、55を開け、流出バルブ63を徐々に開
けて、フローメーター59によつて水素ガス流量
の1.0%の流量となるよう調整された。水素、ア
ルゴン、ジボランのガス流量が安定してから、再
び高周波電源76をon状態にして1.6KV印加し
放電を再開した。この条件で、40分間放電を続け
たのち、高周波電源76をoff状態とし、加熱ヒ
ーター46の電源もoff状態とした。基板温度が
100℃以下になるのを待つて、流出バルブ57,
58,59を閉じ、補助バルブ65を閉じた後、
メインバルブ66を全開して槽内のガスを抜い
た。その後メインバルブ66を閉じてリークバル
ブ77を開いて大気圧リークしてから基板を取り
出した。このサンプルを像形成部材Bとした。 この場合、形成されたa−Si層の厚さは、8μで
あつた。 こうして得られた像形成部材Bを、実施例1と
同様に試験した所、6KVのコロナ帯電、荷
電性現像剤の組み合せの場合に、解像力、諧調
性、画像濃度ともにすぐれた画像が、得られた。 実施例 3 表面が清浄にされた、コーニング7059ガラス
(1mm厚、4×4cm、両面研磨したもの)表面の
一方に、電子ビーム蒸着法によつてITO(In2O3
SnO220:1成型、600℃焼成)を1200Å蒸着した
後500℃酸素雰囲気中で加熱処理されたものを、
実施例1と同様の装置(第3図)の固定部材18
上にITO蒸着面を上面にして設置した。続いて、
実施例1と同様の操作によつてグロー放電槽16
内を5×10-6torrの真空となし、基板温度は170
℃に保たれた後、シランガスが流され、槽内は、
0.8torrに調節された。この時、更にホスフイン
ガスが、シランガスの0.1%となるように、ホス
フインガスボンベ24からバルブ38を通して、
1Kg/cm2のガス圧(出口圧力ゲージ41の読み)
で流入バルブ30、流出バルブ33の調節によつ
てフローメーター27の読みから槽16内にシラ
ンガスと混合流入がされた。ガス流入が安定し槽
内圧が一定となり、基板温度が170℃に安定して
から、実施例1と同様に高周波電源20をon状
態として、グロー放電を開始させた。この条件
で、30分間グロー放電を持続させた後、高周波電
源20をoff状態としてグロー放電を中止させ内
部層の形成を終つた。その後、流出バルブ31,
33を閉じ、補助バルブ34、メインバルブ35
を全開にして、槽中を5×10-6torrまで真空にし
た。その後、補助バルブ34、メインバルブ35
は閉じられ、流出バルブ31を徐々に開け、補助
バルブ34、メインバルブ35を上記した内部層
形成時と同じシランガスの流量状態になる様に復
起された。続いて、再び高周波電源20をon状
態として、グロー放電を再開させ、この状態を8
時間持続させた後、加熱ヒーター9及び高周波電
源20をoff状態として、基板温度100℃になるの
を待つて、流出バルブ31を閉じ、メインバルブ
35と補助バルブ34を全開にして、槽16内を
一旦10-5torr以下にしてから、メインバルブ35
を閉じ、槽16内をリークバルブ15でリークし
基板を取り出した。こうして像形成部材Cを作製
した。形成されたa−Si層の全厚は、約11μであ
つた。こうして得られた像形成部材Cに就て、画
像形成の試験をした。6KVのコロナ帯電、裏
面露光、荷電性現像剤の組み合せで画像形成処
理した場合に実用に供しうる良質な画像を得るこ
とが出来た。 実施例 4 実施例3と同様の、ITOをガラス基板(コーニ
ング7059)上に蒸着した基板を用いて実施例3と
同様の条件と手順で同様の層構成のものを形成し
た後、引き続いて基板加熱ヒーターをon状態に
したままで、高周波電源20をoff状態とした。
続いて、ジボランガスボンベ23のバルブ37を
開け、出口圧ゲージ40の圧を1Kg/cm2に調整
し、流入バルブ29を徐々に開けて、フローメー
ター26内へジボランガスを流入させた。更に流
出バルブ32を徐々に開け、フローメーター26
の読みがシランガスの流量の0.08%になる様に流
出バルブ32の開口を定め、槽内へのシランガス
の流量とともに流量が安定化するのを待つた。続
いて、高周波電源20を再びon状態として、グ
ロー放電を開始させ、この条件でグロー放電を45
分間持続させた後、加熱ヒーター9及び高周波電
源20をoff状態として、基板温度が100℃になる
のを待つた。その後、流出バルブ31,32を閉
じメインバルブ35を全開にして槽16を一旦
10-5torr以下にした後、メインバルブ35を閉じ
て、槽16内をリークバルブ15によつて大気圧
した後、基板を取り出した。こうして像形成部材
Dを得た。形成された全a−Si層の厚さは約12μ
であつた。 こうして得られた像形成部材Dを、実施例1と
同様に帯電露光の実験装置に静置して画像形成の
試験をした所、6KVのコロナ放電、荷電性
現像剤の組み合せの場合に、極めて良質の、コン
トラストの高いトナー画像が転写紙上に得られ
た。 実施例 5 表面がバブ研磨され鏡面状にされた後洗浄され
た0.1mm厚のAl板(4×4cm)上に、電子ビーム
蒸着法によつて2000Å厚のMgF2層が均一に蒸着
された。これを基板として実施例1と同様に第3
図に示す装置の固定部材18上にMgF2蒸着面を
上面にして静置した。 続いて実施例1と同様の操作によつてグロー放
電槽16内及び全ガス流入系を5×10-6torrの真
空となし、基板温度を220℃に保つた。続いて実
施例1と同様の各バルブの操作で槽16内にシラ
ンガスを導入し槽内圧を、1.0torrにした。シラ
ンガス流量及び基板温度が安定した後、高周波電
源20をon状態として、グロー放電を開始させ
た。この条件で、5時間グロー放電を持続させた
後高周波電源20をoff状態としてグロー放電を
中止させた。引き続いて、バルブ38,30,3
3の開口を調節して、ホスフインガスボンベ24
からホスフインガス流量がシランガス流量の0.05
%となるようにフローメーター27の読みを注視
し乍ら安定させて槽16内に導入した。その後、
再び高周波電源20をon状態として、グロー放
電を再開させた。このグロー放電の間、流出バル
ブ33を約10分間の間にシランとの混合比が初期
値0.05%から0.01%増加するように次第に開け
て、1時間グロー放電を持続させた後、高周波電
源20及び加熱ヒーター9がoff状態とされた。
基板温度が100℃以下に自然冷却されるのを待つ
て、流出バルブ31及び33が閉じられ、引き続
きメインバルブ35が全開されて、槽16内は、
10-5torr以下にされた。その後、メインバルブ3
5は閉じられ、リークバルブ15を開けることに
よつて槽16内は大気圧に戻され、層形成された
基板が取り出された。こうして像形成部材Eを得
た。形成されたa−Si層の全厚は約7.5μであつ
た。 得られた像形成部材Eを実施例1と同様に帯電
−露光−現像の試験を行つた所、6KVのコロ
ナ帯電、荷電極の現像剤の組み合せの場合に、
極めて良質な画像を得ることが出来た。 続いて、像形成部材Eは市販の複写機(NP−
L7キヤノン株式会社製を一部改造した実験機)
の感光体用ドラム(感光層のないAlドラム)に
接地されるように固定され、6KV帯電、露光、
現像(荷電性液体現像剤、市販品)、液絞り、
帯電、転写、帯電の工程によつて普通紙上に
良質の画像を得た。又この工程を、くりかえし10
万枚連続コピーしても、全く画質の変化がなかつ
た。 実施例 6 表面が清浄にされた0.1mm厚のAl基板(4×4
cm)が実施例1と同様に第3図に示す装置の固定
部材18上に静置された。続いて実施例1と同様
の操作によつてグロー放電蒸着槽16内及び全ガ
ス流入系を5×10-6torrの真空となし、基板温度
は、250℃に保たれた。実施例1と同様の各バル
ブ操作で槽16内にシランガスが流入され、槽内
圧は0.3torrにされた。 更にジボランガスボンベ23のバルブ37を開
け、出口圧ゲージ40圧を1Kg/cm2に調整し流入
バルブ29を徐々に開け、フローメーター26の
読みがシランガス流量の0.15%になる様に流出バ
ルブ32も徐々にあけられてジボランガスが流入
された。シランガス及びジボランガス共に流量が
安定化し、基板温度が250℃で安定化してから、
高周波電源20をon状態として、槽16内にグ
ロー放電を開始させた。この条件でグロー放電を
30分間行つた後、グロー放電を続けながら、ジボ
ランの流出バルブ32をフローメーター26を注
視しながら徐々に閉じ、シランガス流量に対して
ジボランガス流量が0.05%になるまで開口を絞つ
た。この条件で更にグロー放電を6時間続けた
後、流出バルブ31,32共に閉じ、槽16内を
一旦5×10-6torrまで真空状態にした。続いて、
シランガスが再び同様の条件で流され、槽内16
内は再び0.3torrにされた後、ホスフインガスボ
ンベ24からバルブ38を通して1Kg/cm2のガス
圧で流入バルブ30、流出バルブ33の調節によ
つてフローメーター27の読みから、シランガス
の0.08%となるように槽16内に混合して流入さ
せた。ガス流入が安定してから、高周波電源20
をon状態として、グロー放電を開始させ、45分
間持続させた後、高周波電源20、及び加熱ヒー
ター9をoff状態として後、基板温度が100℃にな
るのを待つて、流出バルブ31,33共に閉じら
れ、メインバルブ35が全開されて槽16が一旦
10-5torr以下にされてからメインバルブ35を閉
じ、リークバルブ15を開いて槽16内を大気圧
に戻してから基板を取り出した。形成されたa−
Si層の全厚は約9μであつた。 こうして得られたサンプルを、サンプル裏面の
Al面を接着テープで目ばりした後更にポリカー
ボネート樹脂の30%トルエン溶液に垂直方向にサ
ンプルを浸漬した後、1.5cm/secの速度で引き上
げてa−Si層上にポリカーボネート樹脂15μ層を
設けた。その後接着テープは除去された。 こうして像形成部材Fを得た。 得られた像形成部材Fを、市販の複写機(NP
−L7キヤノン株式会社製)を改造した実験機の
感光体用ドラム(感光層のないAlドラム)に接
地されるように固定し、7KV1次帯電、露光同
時AC6KV帯電、現像(荷電性液体現像剤)、
液絞り(ローラー絞り)、転写5KV帯電の連結
工程によつて普通紙上に鮮明な画像コントラスト
の高い画像を得た。又この工程をくりかえし10万
枚以上コピーしても、初期の良質な画像を維持し
た。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、本発明の電子写真用像形
成部材の構成の一例を示す模式的構成断面図、第
3図、第4図は本発明の電子写真用像形成部材を
製造する為の装置の一例を示す模式的説明図であ
る。 1,8……電子写真用像形成部材、2,9……
支持体、3,10……光導電層、4……自由表
面、14……表面被覆層、10……表面被覆層、
16,43……蒸着槽、17,44……基板、1
8,45……固定部材、19,46……ヒータ
ー、20,76……高周波電源、22,23,2
4,49,50,51,52……ガスボンベ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 支持体と、1〜40原子%量の水素原子を含む
    アモルフアスシリコンで構成されている光導電層
    とを有し、該光導電層が異なる電気的特性を有す
    る二種類のアモルフアスシリコン層が積層されて
    形成されている空乏層を有することを特徴とする
    電子写真用像形成部材。 2 前記アモルフアスシリコン層は互いに異なる
    伝導型の層である特許請求の範囲第1項に記載の
    電子写真用像形成部材。 3 前記伝導型は、n型、n+型、p型、p+型及
    びi型の中より選択されるものである特許請求の
    範囲第2項に記載の電子写真用像形成部材。 4 前記光導電層には、n型不純物が含有されて
    いる特許請求の範囲第1項に記載の電子写真用像
    形成部材。 5 前記n型不純物は、周期律表第族Aの元素
    である特許請求の範囲第4項に記載の電子写真用
    像形成部材。 6 前記周期律表第族Aの元素はN、P、As、
    Sb及びBiの中より選択されるものである特許請
    求の範囲第5項に記載の電子写真用像形成部材。 7 前記n型不純物の含有量が10-8〜10-3原子%
    である特許請求の範囲第4項に記載の電子写真用
    像形成部材。 8 前記光導電層には、p型不純物が含有されて
    いる特許請求の範囲第1項に記載の電子写真用像
    形成部材。 9 前記p型不純物は、周期律表第族Aの元素
    である特許請求の範囲第8項に記載の電子写真用
    像形成部材。 10 前記周期律表第族Aの元素は、B、Al、
    Ga、In及びTlより選択されるものである特許請
    求の範囲第9項に記載の電子写真用像形成部材。 11 前記光導電層には、1015〜1019cm-3の濃度
    の不純物が含有されている特許請求の範囲第1項
    に記載の電子写真用像形成部材。 12 前記支持体側に、光導電層に接触して障壁
    層が更に設けられている特許請求の範囲第1項に
    記載の電子写真用像形成部材。 13 表面被覆層を更に有する特許請求の範囲第
    1項に記載の電子写真用像形成部材。
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