JPS649327B2 - - Google Patents

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JPS649327B2
JPS649327B2 JP10649479A JP10649479A JPS649327B2 JP S649327 B2 JPS649327 B2 JP S649327B2 JP 10649479 A JP10649479 A JP 10649479A JP 10649479 A JP10649479 A JP 10649479A JP S649327 B2 JPS649327 B2 JP S649327B2
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JP
Japan
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copolymer
propylene
titanium
diene
branched
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Application number
JP10649479A
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English (en)
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JPS5630414A (en
Inventor
Sadao Kitagawa
Isao Okada
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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Priority to DE19803021273 priority patent/DE3021273A1/de
Priority to GB8018995A priority patent/GB2053245B/en
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Priority to US06/339,462 priority patent/US4366296A/en
Publication of JPS649327B2 publication Critical patent/JPS649327B2/ja
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔〕 発明の背景 技術分野 本発明は、プロピレンと特定の分岐1,4―ジ
エンとをランダム共重合させて得られる不飽和共
重合体に関する。 プロピレンの単独重合体またはプロピレンとα
―オレフイン(エチレンを含む)との共重合体
は、その優れた性質の為に広い分野での用途開発
が進んでいることは周知の通りである。 一方、これらの重合体は飽和炭化水素であると
ころから、樹性基に主として由来する接着性、塗
装性、印刷性等において著るしく劣つており、ポ
リプロピレンの大きな欠点として指摘され続けて
きたが、未だその根本的な解決を見ないまま現在
に至つている。 先行技術 α―オレフインと非共役ジエンとの共重合に関
しては多くの発明があるが、その中でも本発明と
特に関連の深い発明には、英国特許第1268149号、
米国特許第3933769号および同3991262号各明細書
に記載されたものがある。 英国特許第1268149号の発明は、非常に微細化
されてコロイド状になつた特殊な三塩化チタン組
成物を重合触媒の遷移金属成分として用いるので
あり、生成共重合体の平均粒子径が0.02〜0.5ミ
クロンのコロイド状であることを特徴とするもの
である。この発明の実施例は全てα―オレフイン
二種と非共役ジエン一種との三元共重合に関する
例のみであり、プロピレンと分岐1,4―ジエン
との二元共重合またはプロピレンと二種の分岐
1,4―ジエンとの三元共重合に関する例示も無
い。また、この発明は薄層コーテイング用の微細
化された共重合体を製造することを目的とするも
のであるので、三塩化チタン触媒成分の調製条件
として四塩化チタンを有機アルミニウム化合物で
還元する際に少量の炭素数6以上のα―オレフイ
ンを存在させている。しかしながら、このような
微細化された三塩化チタン触媒成分を使用する
と、生成不飽和共重合体粒子も著るしく微細化さ
れる。そのため、重合槽内の粘度上昇、重合熱除
去困難、不飽和共重合体の回収困難などの点で工
業的規模での生産に大きな障害が生じる。 米国特許第3933769号および同3991262号による
発明は、炭素数4〜12のα―オレフインとメチル
―1,4ヘキサジエンとの共重合に関するもので
あり、生成共重合体がゴム状であることを特徴と
するものである。 〔〕 発明の概要 要 旨 本発明は前記の点に解決を与えることを目的と
し、プロピレンと特定の分岐1,4―ジエンとの
ランダム共重合体によつてこの目的を達成しよう
とするものである。 従つて、本発明による実質的に樹脂状の不飽和
共重合体は、プロピレンと下式()で表わされ
る分岐1,4―ジエンとのランダム共重合体であ
つて、実質的に下式(′)と下式()とを繰
返し単位とし、分岐1,4―ジエンの含量が0.01
〜30モル%およびメルトインデツクスが0.001〜
500g/10分であるものであること、を特徴とす
るものである。
【式】
【式】 (上記各式中、R1は炭素数8以下のアルキル
基を示し、R2及びR3はそれぞれ独立に水素又は
炭素数8以下のアルキル基を示す。ただし、R2
及びR3がともに水素であることはない。) 効 果 本発明による不飽和共重合体は特定の分岐1,
4―ジエン単位に基く垂下C=C結合を有してい
て、それ自身およびその垂下C=C結合に着目し
ての改質によつてポリプロピレンに固有の欠点が
改善されているが、このような共単量体単位を有
するにもかかわらずポリプロピレン固有のすぐれ
た諸性質が大きく悪化せずに保存されている。 プロピレンの共重合体では共単量体単位の存在
およびその含量の増大によつてポリプロピレンの
すぐれた諸性質が悪化するのが通例であることを
考慮すれば、本発明プロピレン共重合体のこの特
性は思いがけなかつたことというべきである。 〔〕 発明の具体的説明 1 本発明共重合体の定義 本発明による不飽和共重合体は、プロピレン単
位と式()の分岐1,4―ジエンに基く下式
(′)の共単量体単位がランダムに配置された構
造を有する。 共単量体単位(′)は、共重合体中に30モル
%以下、好ましくは0.01〜20モル%、さらに好ま
しくは0.05〜10モル%、含まれる。残りは、実質
的にプロピレン単位からなる。 この共重合体の分子量は、メルトインデツクス
(ASTM D1238法による)で表示した値が500
g/10分以下、好ましくは0.001〜200g/10分、
さらに好ましくは0.1〜100g/10分、に相当する
値である。 本発明で「ランダム共重合体」とは、プロピレ
ン単位と分岐1,4―ジエン単位(′)とが完
全に無秩序に分布している場合の外に、一つの共
重合体分子中または分子間で分岐1,4―ジエン
単位(′)の分布がたとえばテーパー状になつ
ているようなものをも意味する。 2 分岐1,4―ジエン プロピレンと共重合体を形成すべき分岐1,4
―ジエンは、式()で表わされる。 ここで、R1は炭素数8以下、好ましくは5以
下、のアルキル基、R2およびR3はそれぞれ水素
原子または炭素数8以下、好ましくは5以下、の
アルキル基を表わし、R2およびR3が共に水素原
子である場合を除外するものとする。 これらの分岐1,4―ジエンの具体的な例を挙
げると、4―メチル―1,4―ヘキサジエン、5
―メチル―1,4―ヘキサジエン、4―エチル―
1,4―ヘキサジエン、4,5―ジメチル―1,
4―ヘキサジエン、4―メチル―1,4―ヘプタ
ジエン、4―エチル―1,4―ヘプタジエン、5
―メチル―1,4―ヘプタジエン、4―エチル―
1,4―オクタジエン、5―メチル―1,4―オ
クタジエン、4―n―プロピル―1,4―デカジ
エンなどがある。これらの中でも、特に4―メチ
ル―1,4―ヘキサジエンおよび5―メチル―
1,4―ヘキサジエンが好ましい。 これらの分岐1,4―ジエンは、二種または三
種以上の混合物でもよく、特に4―メチル―1,
4―ヘキサジエンと5―メチル―1,4―ヘキサ
ジエンとの混合物(混合比95:5〜5:95程度)
が好適である。 3 本発明共重合体の製造 本発明の不飽和共重合体は、たとえば、プロピ
レンの立体規則性重合用チーグラー・ナツタ触媒
によつて好都合に製造することができる。 これらのチーグラーナツタ触媒の例としては、
三塩化チタンまたはその組成物と有機アルミニウ
ム化合物とから基本的になる組合せ、担体付チタ
ン触媒成分と有機アルミニウム化合物とから基本
的になる組合せなどが代表的である。 1 遷移金属成分 三塩化チタン組成物の好適な例としては、(イ)四
塩化チタンを金属アルミニウムで還元後、例え
ば、芳香族カルボン酸エステルやα,β―不飽和
カルボン酸エステルのような電子供与体と共に共
粉砕して得られる組成物、(ロ)四塩化チタンを有機
アルミニウム化合物で還元後、エーテル類で処理
し、さらに四塩化チタンまたはルイス酸で処理し
て得られる組成物、(ハ)エーテル類の存在下で液状
化した三塩化チタンから析出させて得られる三塩
化チタン組成物などを挙げることができる。 担体付チタン触媒成分の例としては担体、特に
マグネシウム化合物、電子供与体およびチタンの
ハロゲン化合物を必須成分とする成分から製造し
た担体付チタン成分を挙げることができる。好ま
しい担体付チタン触媒成分の具体例を次に列挙す
る。 (1) 塩化マグネシウムなどのマグネシウム化合物
と芳香族カルボン酸エステルなどの電子供与体
とを共粉砕あるいは不活性溶媒の存在下または
不存在下に反応させたのち、チタン化合物と共
粉砕させて、あるいは不活性溶媒の存在下また
は不存在下に懸濁させて得られた接触固体粉
末。 (2) (イ)チタン化合物と電子供与体との反応物と(ロ)
マグネシウム化合物とを共粉砕などによつて反
応させて得られる固体粉末。 (3) チタン化合物と電子供与体とチタン化合物と
を同時に共粉砕などによつて反応させて得られ
る固体粉末。 (4) ヒドロキシ塩化マグネシウムとエチルアルミ
ニウムジクロリドとの固体反応生成物(以下担
体と略記する)と、芳香族カルボン酸エステ
ルとの共粉砕生成物に四塩化チタンを担持させ
たもの。 (5) 担体と、芳香族カルボン酸エステルと四塩
化チタンとの錯体とを共粉砕したもの。 (6) (5)で得られる共粉砕生成物をハロゲン化炭化
水素中、ハロゲン、インターハロゲン化合物、
一塩化イオウ、二塩化イオウ、五塩化リンなど
のハロゲン化合物で処理したもの。 (7) 担体と芳香族アシルハライドとの共粉砕物
を、四塩化チタン及びエーテル類又はアルコキ
シ化合物で処理したもの。 (8) 担体とアルコキシシランとの共粉砕物を四
塩化チタン及びホスフエート類、ホスフアイト
類などで処理したもの。 (9) 担体の代りに、担体をシロキサン化合物
と反応させて得られる固体生成物(担体)を
用いて(4)〜(8)の方法で得られるもの。 (10) 担体の代りに実質的に無水の塩化マグネシ
ウム(担体)を用いて(4)〜(8)の方法で得られ
るもの。 (11) 共粉砕時に四塩化ケイ素、三塩化アルミニウ
ム、五塩化リン、三塩化アンチモン、四塩テル
ルなどのハロゲン化物を加え、(4)〜(10)の方法で
得られるもの。 (12) 共粉時にトリメチルシロキシアルミニウムジ
クロリドなどのシロキシアルミニウム化合物を
加え、(4)〜(10)の方法で得られるもの。 (13) 共粉時にシロキサン化合物を加え、(4)〜(10)
の方法で得られるもの。 (14) グリニヤール化合物とSi―H結合をもつた
化合物、アルコール又はフエノール類、シロキ
サン類などとの反応生成物をSi―ハロゲン結合
をもつた化合物と反応させて得られる固体(担
体)に、四塩化チタンを反応させ、次いでカ
ルボン酸エステルと反応させて得られる固体、
など。 これらの中でも、特に(9),(10),(11),(12),(13

で得られる担体付チタン触媒成分が好ましい。 上述の遷移金属成分(三塩化チタン組成物及び
担体付チタン触媒成分ともに)の平均粒径は1ミ
クロン〜100ミクロン程度であるのが普通である。 2 還元剤成分 チーグラー・ナツタ触媒のもう一方の成分であ
る周期律表第〜第族金属の有機金属化合物ま
たは水素化物としては、同表第族金属の化合
物、特にアルミニウム化合物が好んで用いられ
る。有機アルミニウム化合物の例としては下式で
表わされる化合物を挙げることができる。 R4 oAlX3-o ここでR4は炭素数1〜10程度の炭化水素残基、
Xは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜15程度
のアルコキシ基、アリールオキシ基、またはシロ
キシ基を表わし、nは0<n≦3で表わされる数
である。 これらの有機アルミニウム化合物の具体的な例
を挙げると次の通りである。(イ)トリメチルアルミ
ニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチ
ルアルミニウム、トリイソプレニルアルミニウ
ム、トリ―n―ヘキシルアルミニウムなどのトリ
アルキルアルミニウム、(ロ)ジエチルアルミニウム
クロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、
ジ―n―プロピルアルミニウムクロリドなどのジ
アルキルアルミニウムハライド、(ハ)ジエチルアル
ミニウムヒドリド、ジイソブチルアルミニウムヒ
ドリドなどのジアルキルアルミニウムヒドリド、
(ニ)メチルアルミニウムセスキクロリド、エチルア
ルミニウムセスキクロリド、n―プロピルアルミ
ニウムセスキクロリドなどのアルキルアルミニウ
ムセスキハライド、(ホ)メチルアルミニウムジクロ
リド、エチルアルミニウムジクロリド、イソプロ
ピルアルミニウムジクロリドなどのアルキルアル
ミニウムジハライド、(ヘ)ジエチルアルミニウムエ
トキシド、ジエチルアルミニウム(2,6―ジ―
tert―ブチル)フエノキシドなどのジアルキルア
ルミニウムアルコキシドまたはアリールオキシ
ド、(ト)ジエチルアルミニウムトリメチルシロキシ
ドなどのジアルキルアルミニウムシロキシドな
ど。これらの有機アルミニウム化合物は水もしく
はアミン類と反応させたものでもよい。また、こ
れらの有機アルミニウム化合物は一種でもよく、
二種以上の混合物でもよい。 3 第三触媒成分 遷移金属成分および還元成分の他に、触媒の第
三成分として種々の目的で、例えば立体規則性の
向上の為に各種の化合物を添加することも可能で
ある。この第三成分としては、電子供与性の化合
物、ヨウ素などが好んで用いられる。電子供与性
化合物の例としては、(イ)メタクリル酸メチル、安
息香酸エチル、トルイル酸エチル、アニス酸エチ
ルなどのカルボン酸エステル、(ロ)ジエチルスルフ
イド、ジブチルスルフイドなどのスルフイド類、
(ハ)ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラ
ヒドロフランなどのエーテル類、(ニ)シクロヘプタ
トリエン、シクロペンタジエン、シクロオクタト
リエンなどの還状ポリエン化合物、(ホ)トリエチル
ホスフイン、トリフエニルホスフインなどのホス
フイン類、(ヘ)トリエチルホスフインオキシド、ト
リフエニルホスフインオキシドなどのホスフイン
オキシド類、(ト)ヘキサメチルリン酸トリアミドな
どのリン酸アミド類、(チ)トリエチルアミン、トリ
フエニルアミン、ピリジン、N,N―ジメチルア
ニリンなどのアミン類、(リ)トリエチルアンチモ
ン、トリフエニルアンチモンなどの有機アンチモ
ン化合物、(ヌ)トリエチルホスフエート、トリフエ
ニルホスフエートなどのホスフエート類、(ル)
トリエチルホスフアイト、トリフエニルホスフア
イトなどのホスフアイト類、(オ)トリエチルアミン
オキシド、トリフエニルアミンオキシドなどのア
ミンオキシド類、などを挙げることができる。こ
れらの中でも安息香酸エチル、トルイル酸エチ
ル、アニス酸エチルなどの芳香族カルボン酸エス
テルが特に好んで用いられる。 4 重合条件 重合条件は、プロピレンをチーグラー・ナツタ
触媒を用いて単独重合または他のα―オレフイン
と共重合する条件を使用することができる。たと
えば、重合温度は0〜200℃、好ましくは室温〜
150℃、圧力は常圧〜100Kg/cm2程度、好ましくは
常圧〜50Kg/cm2程度である。 水素による分子量制御は、驚くべきことに、共
単量体としてエチリデンノルボルネルや1,4―
ヘキサジエンを用いた場合に較べて著るしく容易
である。 ランダム共重合体を得るためには重合等に両単
量体が存在していることが必要であるが、両単量
体の量比は経時的に一定である必要はない。従つ
て、たとえば、一つの共重合体分子中または分子
間で分岐1,4―ジエン単位(′)の分布がテ
ーパー状となつている共重合体を製造する場合に
は、重合系でのプロピレンと分岐1,4―ジエン
との量比を経時的に変化させればよい。 重合様式も特に制限はなく、具体的には、たと
えば、不活性溶媒を用いるスラリー法または溶液
法、実質的に液体媒体を用いずにプロピレン媒体
中で重合する液相無溶媒重合法、あるいは、単量
体を実質的にガス状に保つて重合を行なう気相法
などがある。 本発明共重合体をスラリー法で製造する場合に
は、特定の共単量体を使用することに相当して次
のような効果を享受することができる。 立体規則性チーグラー・ナツタ触媒を用いてプ
ロピレンと分岐1,4―ジエン()とをスラリ
ー状で共重合させた場合は、生成共重合体の嵩密
度の低下が殆んど無く、また溶媒として用いた炭
化水素(たとえばヘプタン)に溶解する重合体の
生成量が少い為に、重合スラリー性状が良好であ
る。従つて、スラリー重合の場合には共重合によ
る生産性の低下は少く、製造プロセスも簡単であ
ることが該共重合体製造上の大きな特徴となつて
いる。 4 本発明不飽和共重合体の特徴 本発明の不飽和共重合体は垂下C=C結合を有
しているので、C=C結合に基づく各種の反応
(たとえば、C=C結合への付加反応、アリル位
への置換反応など)によつて種々の改質が容易で
ある。すなわち、改質により、架橋させたり、接
着性、印刷性、塗装性等を付与することができ、
従来ポリプロピレンの未解決であつた欠点を大幅
に改善することができる。 また、立体規則性チーグラー・ナツタ触媒を用
いて製造した本発明の不飽和共重合体は物性上の
大きな特徴もいくつか有している。 まず第一に、プロピレンとα―オレフインとの
共重合体では、共単量体の含量が増加するに従つ
て密度および結晶化度は低下するのが通例である
が、本発明による不飽和共重合体では、式()
で表わされる分岐1,4―ジエン含量が増加して
も、驚くべきことに密度の低下は著るしく小さ
く、結晶化度の低下も殆んど無く、分岐1,4―
ジエン含量が数モル%程度まではむしろ向上の傾
向すらある。 第二に、たとえば、剛性、引張り強・伸度、耐
衝撃性などの力学的性質は分岐1,4―ジエンの
含量が数モル%程度まではプロピレンの単独重合
体に較べて大きな低下がみられない。 従つて、本発明の不飽和共重合体は単独である
いは他のプロピレン系樹脂との組成物の形で使用
して、従来のプロピレン系樹脂の用途と同様な用
途に用いることができる。また、プロピレン系樹
脂以外の重合体、たとえばエチレン系樹脂との組
成物の形で使用することも勿論可能である。しか
も、C=C結合に基づく改質を行なうことによ
り、接着性、塗装性、印刷性等を付与したり、架
橋ポリオレフインを製造することも可能となつ
て、従来のポリオレフインにない新しい用途の展
開も可能となる。 5 実験例 実施例 1 (1) 三塩化チタン組成物の調製 ヘキサン0.6リツトルおよび四塩化チタン0.15
リツトルの入つた2リツトルフラスコに、撹拌下
(160rpm)にジエチルアルミニウムクロリド
0.173リツトルをヘキサン0.45リツトルに溶解さ
せた溶液を、フラスコ内温度が1℃になるように
保つて4時間かけて滴下した。滴下終了後、撹拌
下に1℃で15分間保持し、次いで1時間内に65℃
に昇温し、この温度で1時間撹拌した。生成固体
を液相から分離し、ヘキサン0.5リツトルで5回
洗浄した。 次に、この固体をヘキサン1.7リツトル中に懸
濁させ、ジイソアミルエーテル0.26リツトルを添
加して、35℃で1時間撹拌した。固体反応物を液
相から分離し、25℃のヘキサン0.5リツトルで5
回洗浄した。 この固体反応物を四塩化チタン40容量%のヘキ
サン溶液0.85リツトルに懸濁させ、65℃で2時間
撹拌した。固体生成物を液相から分離し、ヘキサ
ン0.5リツトルで5回洗浄して、三塩化チタン組
成物を得た。 (2) 不飽和共重合体の製造 10リツトルオートクレーブにn―ヘプタン2.5
リツトルおよび4―メチル―1,4―ヘキサジエ
ンと5―メチル―1,4―ヘキサジエンの8:2
混合物(以下この混合物をメチル―1,4―ヘキ
サジエンと略称する)2.5リツトルを仕込み、ジ
エチルアルミニウムクロリド40gと上記三塩化チ
タン組成物4.28gとをこの順で加え、水素を標準
状態で1.5リツトルに相当する量加え、プロピレ
ンを圧入して全圧が1Kg/cm2になるように17〜20
℃で15分間保つたのち、60℃に昇温し、プロピレ
ンをさらに圧入して全圧を6Kg/cm2に保つて1.5
時間重合を行なつた。 重合後、n―ブタノール1リツトルを加えて60
℃で30分間触媒の不活性化処理したのち、遠心分
離により固体の共重合体を回収し、真空乾燥し
て、2.5Kgの共重合体を得た。この固体共重合体
の嵩密度は0.52g/ml、沸騰n―ヘプタン抽出残
は96.4重量%、赤外吸収スペクトル法によるメチ
ル―1,4―ヘキサジエン含量は3.9モル%、
DSCによる融点(ピーク値)は150℃であつた。 この共重合体の諸性質を表1に示す。 一方、重合スラリーの液を濃縮して、無定形
の重合体16.7gを回収した。 参考例 1 メチル―1,4―ヘキサジエンを用いないで、
n―ヘプタン5リツトルを用いる他は全て実施例
1と同じ方法でプロピレンの単独重合を行なつ
た。このポリプロピレンの諸性質を表1に示す。 実施例 2 (1) 担体付チタン成分の調製 オキシ塩化マグネシウム100gをn―ヘキサン
1.5リツトルのスラリーとし、エチルアルミニウ
ムジクロリド205mlを加え、加熱して6時間反応
させた。固体生成物を分離し、これにヘキサメチ
ルジシロキサン150mlを加え、加熱して4時間還
流させて固体担体を得た。 この固体担体20g、安息香酸エチル9ml、およ
びトリメチルシロキシアルミニウムジクロリド3
gを振動ミルで12時間共粉砕し、得られた粉末8
gを1,2―ジクロルエタン40mlのスラリーと
し、四塩化チタン40mlを加えて、80℃で2時間反
応させた。固体生成物をヘキサンで充分洗浄し
て、担体付チタン成分を得た。 この担体付チタン成分には、チタンが2.3重量
%含まれていた。 (2) 不飽和共重合体の製造 1リツトルオートクレーブに、n―ヘプタンと
メチル―1,4―ヘキサジエンとの合計が0.5リ
ツトルになるように仕込み、トリエチルアルミニ
ウム300mg、p―トルイル酸エチルをトリエチル
アルミニウム1モルに対して0.26モルに相当する
量、および上記担体付チタン成分61mgをこの順で
加え、水素を標準状態で100mlに相当する量加え
た。プロピレンを圧入して全圧を1Kg/cm2に保
ち、15〜20℃で15分反応させたのち60℃に昇温
し、プロピレンをさらに圧入して全圧を7Kg/cm2
にして1.5時間重合を行なつた。 生成重合体の諸性質を表2に示す。
【表】
【表】
【表】 実施例 3 1リツトルオートクレーブにn―ヘプタン0.25
リツトルおよびメチル―1,4―ヘキサジエン
0.25リツトルを仕込み、ジエチルアルミニウムク
ロリド6.0gと実施例1で調製した三塩化チタン
組成物0.60gとをこの順で加え、水素を標準状態
で0.07リツトルに相当する量を加え、プロピレン
を圧入して全圧が1Kg/cm2になるように17〜20℃
で15分間保つたのち、60℃に昇温し、プロピレン
をさらに圧入して全圧を4Kg/cm2に保つて3時間
重合を行なつた。 重合終了後、常法により反応混合物を処理し
て、嵩密度0.50g/ml、メルトインデツクス0.2
g/10分、融点150℃、メチル―1,4―ヘキサ
ジエン含量8.4モル%の共重合体粉末186gを得
た。この共重合体粉末の沸騰n―ヘプタン抽出残
は87.9重量%であつた。また、液から無定形の
重合体5.0gを回収した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 プロピレンと下式()で表わされる分岐
    1,4―ジエンとのランダム共重合体であつて、
    実質的に下式(′)と下式()とを繰返し単
    位とし、分岐1,4―ジエンの含量が0.01〜30モ
    ル%およびメルトインデツクスが0.001〜500g/
    10分であるものであることを特徴とする、熱可塑
    性の実質的に樹脂状の不飽和共重合体。 【式】【式】 (上記各式中、R1は炭素数8以下のアルキル
    基を示し、R2及びR3はそれぞれ独立に水素又は
    炭素数8以下のアルキル基を示す。ただし、R2
    及びR3がともに水素であることはない。)
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