JP2752397B2 - プロピレンランダム共重合体 - Google Patents

プロピレンランダム共重合体

Info

Publication number
JP2752397B2
JP2752397B2 JP29798888A JP29798888A JP2752397B2 JP 2752397 B2 JP2752397 B2 JP 2752397B2 JP 29798888 A JP29798888 A JP 29798888A JP 29798888 A JP29798888 A JP 29798888A JP 2752397 B2 JP2752397 B2 JP 2752397B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copolymer
mol
propylene
catalyst
methyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP29798888A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02145611A (ja
Inventor
志朗 後藤
貞雄 北川
泰彦 根上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP29798888A priority Critical patent/JP2752397B2/ja
Publication of JPH02145611A publication Critical patent/JPH02145611A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2752397B2 publication Critical patent/JP2752397B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 利用分野 本発明は、プロピレン系の新しいランダム共重合体に
関する。さらに詳しくは、本発明は、プロピレンおよび
特定のジエンを必須成分とする不飽和炭素結合を有する
ランダム共重合体に関する。
従来の技術 プロピレンの単独重合体または共重合体(以下、これ
らを総称してプロピレン重合体ということがある)は、
その優れた性質の為に広い分野での用途開発が進んでい
ることは周知の通りである。
一方、これらの重合体は、本質的に飽和の炭化水素で
あるところから、化学反応性に乏しくてグラフト反応や
架橋反応等に制限があり、また主として極性基に由来す
る接着性、塗装性、印刷性等において著しく劣っている
という問題点があることも知られている。
このような点に解決を与えることを目的として種々の
発明が提案されているが、その中でも本発明と特に関連
の深いと考えられるものとしては、特開昭55−165907
号、特開昭56−30414号、特開昭56−36508号、特開昭62
−115007号、特開昭62−115008号各公報に記載されたも
のがある。これらの発明は、プロピレンと1,4−ジエン
との共重合に関するものであり、この共重合体は、側鎖
に不飽和二重結合を有するところから反応性ポリプロピ
レンとして注目されている。
しかしながら、本発明者らの知る限りでは、これらの
発明には、1,4−ジエン類の共重合性が必ずしも高くな
いので、高価な1,4−ジエン化合物を大量に使用する必
要があり、また、反応性の低い1,4−ジエン化合物を重
合系中に大量に装入する必要があるので、触媒使用量に
対する共重合体生産量(すなわち触媒活性)が低く、触
媒コストが高くなりがちであるという問題点がある。
〔発明の概要〕
要 旨 本発明は、これらの問題点に解決を与えることを目的
とするものであって、プロピレンと特定の分岐ジエンと
の共重合体を提供することによって、この目的を達成し
ようとするものである。
従って、本発明によるプロピレンランダム共重合体
は、下記の(1)〜(4)によって定義されること、を
特徴とするものである。
(1)チーグラー型高立体規則性重合触媒の存在下に共
重合させて得られた融点がDSCによる融解のピーク温度
で100〜160℃の範囲にあるものであること。
(2)メルトフローレートが0.01〜200g/10分であるこ
と。
(3)X線回折法による結晶化度が20%以上であるこ
と。
(4)下記の繰り返し単位(I)〜(III)からなり、
それぞれの含量が(I)84〜99.5モル%、(II)0〜15
モル%、および(III)0.5〜15モル%、であること。
効 果 本発明によって得られる樹脂は、その反応性を利用し
て広範な応用が可能であり、たとえば塗装可能な自動車
や家電製品用の外装または内装部品およびその表皮材、
表面に印刷可能なびん、フイルム、シートなどの容器、
包装材、架橋発泡体、耐熱性電線被覆材、ゴム製品の補
強材などの他、各種官能基の導入やポリマーのグラフト
へ応用される。
〔発明の具体的説明〕
1.重合触媒 本発明によるプロピレンランダム共重合体は、チーグ
ラー型高立体規則性重合触媒の存在下に共重合を行なっ
て得られた融点がDSCによる融解のピーク温度で100〜16
0℃の範囲にあるものである。そのようなチーグラー型
高立体規則性重合触媒としては、例えば本発明では、還
元型の高活性三塩化チタン組成物とジアルキルアルミニ
ウムハライドとから形成されるもの、あるいはチタン、
マグネシウム、ハロゲンおよび電子供与体を必須成分と
する固体状チタン触媒成分と有機アルミニウム化合物と
から形成されるものを用いることができる。前者のチー
グラー型高立体規則性重合触媒の成分として用いられる
高活性三塩化チタン組成物の好適な例としては、例えば
四塩化チタンを有機アルミニウム化合物等で還元後、錯
化剤で処理し、さらに熱処理、粉砕処理、あるいは四塩
化チタンなどのルイス酸による化学処理によって活性化
したもの、錯化剤で液状化した三塩化チタンから析出さ
せ、好ましくはそれを四塩化チタンなどのルイス酸で化
学処理によって活性化したものを例示することができ
る。このような還元型の高活性三塩化チタン組成物につ
いては、特開昭47−34478号、同48−64170号、同51−15
1787号、同52−40348号、同52−138083号、同52−49996
号、同52−140922号、同52−147590号各公報に記載のも
のをそのままあるいは適当な改変を加えて用いることが
できる。
ジアルキルアルミニウムハライドの例を挙げると、ジ
エチルアルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニ
ウムクロライド、ジ−n−プロピルアルミニウムクロラ
イド、ジ−n−ヘキシルアルミニウムクロライド等があ
る。
この触媒には、種々の目的で、例えば立体規則性の向
上の為に、この二成分の他に第三成分として各種の化合
物を添加することも可能である。このような化合物とし
ては、例えばエーテル類、アミン類、ケトン類、カルボ
ン酸エステル類、カルボン酸アミド類、トリアルキルホ
スフィン類、トリアリールホスフィン類、トリアリール
ホスファイト類、リン酸アミド類、ケイ酸エステル類な
どの電子供与体が好適である。
一方、後者の触媒を構成するチタン、マグネシウム、
ハロゲンおよび電子供与体を必須成分とする固体状チタ
ン触媒成分としては、特開昭59−80406、同59−14520
6、同61−197607、同61−204202、同61−211312、同61
−213207、同61−213210、同61−213211、同61−25461
0、同61−266413、同61−271304、同62−72702、同62−
187706、同62−187707、同62−236805、同62−236806、
同62−246906、同62−257906、同62−297303、同63−39
901、同63−83105、同63−89513、同63−92615、同63−
97605、同63−156806、同63−156807号各公報に記載さ
れている触媒成分が好ましい。
チタン、マグネシウム、ハロゲンおよび電子供与体を
必須成分とする固体状チタン触媒成分の共触媒として用
いる有機アルミニウム化合物の具体例としては、一般式
▲R3 3-n▼AlXnまたは▲R4 3-m▼Al(OR5(ここでR
3およびR4は炭素数1〜20程度の炭化水素残基または水
素、R5はR4と同一または異ってもよい炭素数1〜20程度
の炭化水素残基、Xはハロゲン、nおよびmはそれぞれ
0n2、0m1の数である。)で表わされるも
のがある。具体例には、(イ)トリアルキルアルミニウ
ム、例えばトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミ
ニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルア
ルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルア
ルミニウム等、(ロ)アルキルアルミニウムハライド、
例えばジエチルアルミニウムモノクロライド、ジイソブ
チルアルミニウムモノクロライド、エチルアルミニウム
セスキクロライド、エチルアルミニウムジクロライド
等、(ハ)ジアルキルアルミニウムハイドライド、例え
ばジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルア
ルミニウムハイドライド等、(ニ)アルキルアルミニウ
ムアルコキシド、例えばジエチルアルミニウムエトキシ
ド、ジエチルアルミニウムブトキシド、ジエチルアルミ
ニウムフェノキシド等、があげられる。
これら(イ)〜(ハ)の有機アルミニウム化合物に他
の有機金属化合物、例えば▲R7 3-a▼Al(OR8(1
a3、R7およびR8は、同一または異なってもよい炭
素数1〜20程度の炭化水素残基である。)で表わされる
アルキルアルミニウムアルコキシドを併用することもで
きる。例えば、トリエチルアルミニウムとジエチルアル
ミニウムエトキシドとの併用、ジエチルアルミニウムモ
ノクロライドとジエチルアルミニウムエトキシドとの併
用、エチルアルミニウムジクロライドとエチルアルミニ
ウムジエトキシドとの併用、トリエチルアルミニウムと
ジエチルアルミニウムエトキシドとジエチルアルミニウ
ムクロライドとの併用があげられる。これらの有機金属
化合物の使用量は、特に制限はないが、固体触媒成分に
対して、重量比で0.5〜1000の範囲内が好ましい。重合
体の立体規則性改良のため、重合時にエーテル、エステ
ル、アミンなどの電子供与性化合物を添加共存させるこ
ともできる。
2.ランダム共重合体の製造 既に詳述したような触媒に、プロピレンと6−メチル
−1,6−オクタジエンまたは7−メチル−1,6−オクタジ
エン(以下、分岐1,6−ジエンと略称する)および必要
に応じてエチレンを混合接触させることにより本発明の
ランダム共重合体が得られる。系中の各モノマーの量比
は経時的に一定である必要はなく、各モノマーを一定の
混合比で供給することも便利であるし、供給するモノマ
ーの混合比を経時的に変化させることも可能である。ま
た共重合反応比を考慮してモノマーのどれか、特に分岐
1,6−ジエン類を分割添加することもできる。
分岐1,6−ジエン類は、6−メチル1,6−オクタジエン
および7−メチル−1,6−オクタジエンの1種または2
種の混合物として系内に供給して使用することができ
る。特に、反応性を制御する上では1種類の分岐1,6−
ジエンを使用することが好ましく、7−メチル−1,6−
オクタジエンが特に好ましい。
重合様式は、触媒成分と各モノマーが効率よく接触す
るならば、あらゆる様式がとり得る。具体的には、不活
性溶媒を用いるスラリー法、不活性溶媒を実質的に用い
ずプロピレンおよび分岐1,6−ジエン類を溶媒として用
いるスラリー法、あるいは実質的に液体溶媒を用いず各
モノマーを実質的にガス状に保つ気相法などが採用でき
る。
重合条件は、採用するプロセスにより必ずしも同一で
はないが、一般的には、重合温度は30〜150℃、好まし
くは40〜100℃、特に好ましくは50〜80℃、であり、重
合圧力は0〜90kg/cm2G、好ましくは0〜60kg/cm2G、特
に好ましくは1〜50kg/cm2G、が適当である。
また、活性の向上、溶媒可溶性副生ポリマーの削減ま
たは融点降下の防止などを目的として共重合を行なう前
に予じめプロピレンを単独で重合させた触媒を用いるこ
とも好ましい。この時のプロピレン単独重合部の全共重
合体に占める割合は、通常10重量%以下、好ましくは5
重量%以下、で充分であり、製品ポリマー中にプロピレ
ン単独重合体に基づくDSCのピークが認められない程度
であることが好ましい。
この場合、プロピレン単独重合時の重合温度は、その
後に行なわれる共重合の温度と同等か、それより低い温
度であることが一般的である。従って、プロピレン単独
重合時の温度は、0〜70℃、好ましくは5〜50℃、であ
る。圧力は通常、常圧〜20kg/cm2G、好ましくは常圧〜5
kg/cm2G、を採用できるが、目的共重合体に対するプロ
ピレン単独重合部の割合が上記所定の範囲内であるよう
ならば必ずしもこれに限定されない。
共重合体の分子量は、重合系中に水素を添加すること
によって制御することができる。
3.共重合体 (1)組成 本発明によって得られる共重合体は、ランダム共重合
体であって、(I)プロピレン由来の繰り返し単位、す
なわち が84〜99.5モル%、好ましくは87〜99.5モル%、(II)
エチレン由来の繰り返し単位、すなわちCH2−CH2
0〜15モル%、好ましくは0〜8モル%、および(II
I)分岐1,6−ジエン由来の繰り返し単位、すなわち が0.5〜15モル%、好ましくは0.5〜8モル%、とからな
るものである。ここで、「からなる」とは、上記三成分
以外の合目的的な他成分ないし不可避的に共存する他成
分を含みうることを示すものである。また、本発明によ
る共重合体はランダム共重合体であるから、繰り返し単
位(I)〜(III)がランダムに(すなわち無作為に)
配列されてなるものである。
プロピレン単位が84モル%未満では結晶性が低下しす
ぎて、ゴム状物質となるので好ましくない。一方、この
単位が99.5モル%を越えると分岐1,6−ジエン単位の含
有率が低くなりすぎて本発明の意図する側鎖不飽和結合
に基づく反応性が充分発揮されなくなる。
分岐1,6−ジエン単位は、6−メチル−1,6−オクタジ
エンおよび7−メチル−1,6−オクタジエン単位を併有
する場合は両単位の和としてあらわされる。分岐1,−ジ
エン単位が0.5モル%未満では上記と同様な理由から充
分な反応性が得られない。一方、15モル%を越えると結
晶性が下がりすぎるので好ましくない。
本発明においてエチレン単位は、共重合体の用途に応
じて共重合体に要求される物性、たとえば透明性、柔軟
性、融点を調整あるいは向上させる目的で必要に応じて
任意に導入されるものである。従って、エチレン単位の
含量は、共重合体の用途、その他の状況に応じて適宜決
定される。しかしエチレン単位含量が15モル%を越える
と結晶性の点で満足できる共重合体は得られないことが
ふつうである。
従って、好ましい組成は、プロピレン単位が87〜99.5
モル%、エチレン単位が0〜8モル%、分岐1,6−ジエ
ン単位が0.5〜8モル%であり、特に好ましくは、プロ
ピレン単位が90〜99モル%、エチレン単位が0.5〜6モ
ル%、分岐1,6−ジエン単位が1〜6モル%である。
(2)分子量 本発明の共重合体の分子量は、JIS K−6758に準拠
して230℃、2.16kg荷重で測定したメルトフローレート
(MFR)が0.01〜200g/10分、好ましくは0.02〜100g/10
分、特に好ましくは0.05〜50g/10分、に相当する分子量
である。この範囲未満では成形が困難であり、この範囲
を越えると力学的物性の低下が著しくて、いずれも好ま
しくない。
(3)融点 本発明の共重合体の融点は、DSCによる融解のピーク
温度で、100〜160℃、好ましくは110℃〜155℃、特に好
ましくは120℃〜150℃、の範囲である。この範囲未満で
は、プロピレン系樹脂のもつ耐熱性を発揮しえず、更に
はゴム状物質となるので、好ましくない。
(4)結晶化度 本発明の共重合体のX線回析法による結晶化度は、20
重量%以上、好ましくは30〜55重量%、の範囲である。
この範囲未満ではプロピレン系樹脂のもつ耐熱性を発揮
しえない。
〔実験例〕
以下に、実験例により本発明をさらに具体的に説明す
る。これらの実験例はスラリー重合法により重合したも
のであるが、本発明の実施態様はこの方法に限られるこ
とはない。
下記の実施例および比較例において用いた実験法は以
下の通りである。
(1)MFR(230℃、2.16kg) JIS K−6758〔g/10分〕 (2)結晶化度 X線回折法 (3)三点曲げ弾性率 JIS K−7203〔kg/cm2〕 (4)引張破断点応力、伸度 JIS K−6758〔kg/cm2〕〔%〕 (5)引張降伏点応力 JIS K−6758〔kg/cm2〕 (6)アイゾット衝撃強度 JIS K−7110〔kg・cm/cm〕 (7)融点 DSCピーク値〔℃〕 (8)コモノマー組成 1H−NMR〔モル%〕 実施例1 〔担体付触媒の調製〕 充分に乾燥し、窒素置換した0.4リットルのボールミ
ルに12mmφのステンレス鋼製ボールを40個充填し、これ
にMgCl2を20g、フタル酸ジヘプチルを15.5ミリリットル
導入して回転ボールミルで48時間粉砕した。粉砕終了
後、ドライボックス内で混合粉砕組成物をミルより取り
出した。続いて、充分に窒素置換したフラスコに、粉砕
組成物を8.8グラム導入し、さらにn−ヘプタン25ミリ
リットルとTiCl425ミリリットルを導入して100℃で3時
間反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで充分に洗浄
した。得られた固体成分〔成分(i)〕の一部分をとり
出して組成分析したところ、Ti含量は、3.01重量パーセ
ントであった。
次に、充分に窒素置換したフラスコに充分に精製した
n−ヘプタンを50ミリリットル導入し、これに上記で得
た成分(i)を5グラム、次いで成分(ii)として を1.1ミリリットル導入し、30℃で2時間接触させた。
接触終了後、n−ヘプタンで充分に洗浄し、成分(A)
とした。
〔共重合体の製造〕
容量1リットルのオートクレーブに、7−メチル−1,
6−オクタジエン70mlとn−ヘプタン350mlを仕込み、ト
リエチルアルミニウム0.9gおよび前述の方法で調製した
担体付触媒0.18gをこの順で加えた。次いで水素100Nml
を加えた後、プロピレンを圧入しながら昇温し、65℃、
3kg/cm3(ゲージ圧)において2時間重合を行なった。
共重合後、n−ブタノールで触媒を不活性化した後、触
媒残渣を水で抽出し、遠心分離により固体の共重合体を
回収し、乾燥した。得られた共重合体は250gであり、嵩
密度は0.49g/ccであった。
この共重合体のFMRは11g/10分、DSCによる融解ピーク
は151℃、X線回折法による結晶化度は37.5重量%であ
った。また、1H−NMRによる7−メチル−1,6−オクタジ
エンの含有量は2.3モル%であり、7−メチル−1,6−オ
クタジエンモノマーユニットの連鎖は無く、ランダム共
重合体であることが確認された。
この共重合体を成形後、力学的物性を測定した結果、
三点曲げ弾性率は8600kg/cm2、引張降伏点応力は260kg/
cm2、引張破断点応力は350kg/cm2、引張破断点伸度は、
500%、アイゾッド衝撃強度は4.6kg・cm/cmであった。
一方、共重合体スラリーを遠心分離して得た溶液を濃
縮して、無定形の重合体3.1gを回収した。この結果、触
媒活性は1406g/g・触媒であり、可溶性重合体の副生率
は1.2重量%であった。
実施例2 実施例1において、7−メチル−1,6−オクタジエン
の仕込み量を100ml、n−ヘプタンの仕込み量を320mlと
した点以外は実施例1と同様にして共重合を実施し、固
体の共重合体を回収した。得られた共重合体は220gであ
った。一方、可溶性の重合体は13.2gであった。
この結晶性共重合体のMFRは16g/10分、DSCによる融解
ピークは149℃、結晶化度は34.0重量%、7−メチル−
1,6−オクタジエンの含有量は3.5モル%であり、ジエン
ユニットの連鎖は無かった。
この共重合体の成形品の力学的物性は、三点曲げ弾性
率が7100kg/cm2、引張降伏点応力が220kg/cm2、引張破
断点応力が440kg/cm2、引張破断点伸度が750%、アイゾ
ッド衝撃強度は9.8kg・cm/cmであった。
実施例3 容量1リットルのオートクレーブに、7−メチル−1,
6−オクタジエン400mlを仕込み、ジエチルアルミニウム
クロライド0.9gと丸紅ソルベイ社製三塩化チタン0.28g
とをこの順序で加えた。次いで水素300N・mlを加えた
後、プロピレンで全圧を3kg/cm2(ゲージ圧)とし、こ
の状態を25℃で20分間保持した。その後、プロピレンを
圧入しながら昇温を開始し、55℃、9.5kg/cm2(ゲージ
圧)において、4時間共重合を行なっ。得られた固体共
重合体は179gであり、可溶性重合体は57gであった。
この結晶性共重合のMFRは4.1g/10分、DSCによる融解
ピークは148℃、結晶化度は32.1重量%、7−メチル−
1,6−オクタジエンの含有量は4.6モル%であり、ジエン
ユニットの連鎖は無かった。
この共重合体の成形品の力学的物性は、三点曲げ弾性
率が5570kg/cm2、引張降伏点応力が190kg/cm2、引張破
断点応力が440kg/cm2、引張破断点伸度が780%、アイゾ
ッド衝撃強度は14kg・cm/cmであった。
実施例4 実施例1において、担体付触媒の量を0.10gに変更
し、かつ65℃、3kg/cm2(ゲージ圧)到達時にエチレン
の装入を開始し、共重合の間にエチレンを8.0g装入した
以外は、実施例1と全く同様にして共重合を実施した。
得られた固体共重合体は253g、可溶性重合体は19gであ
った。
この結晶性共重合体のMFRは4.2g/10分、DSCによる融
解ピークは132℃、結晶化度は28.5重量%、エチレンの
含有量は4.9モル%、7−メチル−1,6−オクタジエンの
含有量は2.2モル%であり、ジエンユニットの連鎖は無
かった。
この共重合体の成形品の力学的物性は、三点曲げ弾性
率が3500kg/cm2、引張降伏点応力が170kg/cm2、引張破
断点応力が430kg/cm2、引張破断点伸度が850%、アイゾ
ッド衝撃強度は試料が破断せず測定不能であった。
比較例1 実施例2において、7−メチル−1,6−オクタジエン
のかわりに4−メチル−1,4−ヘキサジエンと5−メチ
ル−1,4−ヘキサジエンの8:2(モル比)混合物を使用し
た以外は、実施例2と全く同様にして共重合を実施し
た。得られた固体共重合体は61g、可溶性重合体は1.1g
であった。
この結晶性共重合体のMFRは6.7g/10分、DSCによる融
解ピークは154℃、結晶化度は47.8重量%、7−メチル
−1,6−オクタジエンの含有量は1.7モル%であり、ジエ
ンユニットの連鎖は無かった。
この共重合体の成形品の力学的物性は、三点曲げ弾性
率が9700kg/cm2、引張降伏点応力が354kg/cm2、引張破
断点応力が405kg/cm2、引張破断点伸度が650%、アイゾ
ッド衝撃強度は2.8kg・cm/cmであった。
この結果から、本発明の方法が、共重合性に優れ、触
媒活性も格段に高く、しかも力学的物性が同等以上であ
ることが判る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の(1)〜(4)によって定義される
    ことを特徴とする、プロピレンランダム共重合体。 (1) チーグラー型高立体規則性重合触媒の存在下に
    共重合させて得られた融点がDSCによる融解のピーク温
    度で100〜160℃の範囲にあるものであること。 (2) メルトフローレートが0.01〜200g/10分である
    こと。 (3) X線回折法による結晶化度が20%以上であるこ
    と。 (4) 下記の繰り返し単位(I)〜(III)からな
    り、それぞれの含量が(I)84〜99.5モル%、(II)0
    〜15モル%、および(III)0.5〜15モル%、であるこ
    と。
JP29798888A 1988-11-25 1988-11-25 プロピレンランダム共重合体 Expired - Fee Related JP2752397B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29798888A JP2752397B2 (ja) 1988-11-25 1988-11-25 プロピレンランダム共重合体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29798888A JP2752397B2 (ja) 1988-11-25 1988-11-25 プロピレンランダム共重合体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02145611A JPH02145611A (ja) 1990-06-05
JP2752397B2 true JP2752397B2 (ja) 1998-05-18

Family

ID=17853681

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29798888A Expired - Fee Related JP2752397B2 (ja) 1988-11-25 1988-11-25 プロピレンランダム共重合体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2752397B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9010887D0 (en) * 1990-05-15 1990-07-04 Ici Plc Olefin copolymers

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02145611A (ja) 1990-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0094818B1 (en) Propylene-ethylene copolymers for high-rigidity moulded products and process for producing the copolymers
EP0038119B1 (en) Process for producing terpolymers of propylene, ethylene and another alpha-olefin, and terpolymers produced by the process
US4304890A (en) Method for producing propylene copolymers using a catalyst activated prior to copolymerization
JPS6150088B2 (ja)
JPH04337308A (ja) ブロック共重合体の製造方法
US4550145A (en) Process for the production of propylene block copolymers by a three step method
US3798288A (en) Ethylene/propylene block copolymers
JPH0632829A (ja) オレフィン重合用触媒系、この重合のための方法及び得られたポリマー
EP0178631B1 (en) Olefinic block copolymers
US5081190A (en) Block copolymer of propylene and a process for the production thereof
JP2752397B2 (ja) プロピレンランダム共重合体
JPH0417967B2 (ja)
JPH11511805A (ja) 高透明性で高柔軟性の弾性プラスチックポリオレフィン組成物
JPS6150087B2 (ja)
JPS61171715A (ja) プロピレン共重合体の製造法
JPH0762097B2 (ja) 結晶性ポリプロピレン樹脂組成物及びその製造方法
JPH0680101B2 (ja) プロピレンのブロツク共重合体の製造方法
KR100431272B1 (ko) 불균일계 촉매를 이용한 프로필렌/에틸렌 블록 공중합체의제조방법
JPH01272612A (ja) プロピレン共重合体組成物の製造方法
JPS62115008A (ja) 不飽和共重合体の製造法
WO1993002116A1 (en) Process for the preparation of particle form ethylene-propylene copolymers
JPH0645660B2 (ja) 不飽和共重合体
JP3281132B2 (ja) 架橋ポリオレフィンの製造方法
JP3338089B2 (ja) プロピレンランダム共重合体の製造法
JP2746392B2 (ja) プロピレンブロック共重合体の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees