JPS649117B2 - - Google Patents

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JPS649117B2
JPS649117B2 JP1020782A JP1020782A JPS649117B2 JP S649117 B2 JPS649117 B2 JP S649117B2 JP 1020782 A JP1020782 A JP 1020782A JP 1020782 A JP1020782 A JP 1020782A JP S649117 B2 JPS649117 B2 JP S649117B2
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JP
Japan
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wire
oxygen
plating
welding
steel
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JP1020782A
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JPS58128294A (ja
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Tomoyuki Suzuki
Osamu Hatsutori
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Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K35/00Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
    • B23K35/40Making wire or rods for soldering or welding

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Nonmetallic Welding Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は送給性のすぐれた銅メツキ処理を行つ
た全自動および半自動溶接用鋼ワイヤに関する。 (従来の技術) 一般にCO2ガスシールド溶接、MIG溶接などに
は0.8〜2.4mmφの銅メツキした溶接用鋼ワイヤが
使用されている。これらの溶接用ワイヤは通常ス
プールやボビンに巻装された状態で、あるいはペ
イルパツクと呼ばれる円筒容器に装填された状態
で溶接に供させられる。これらのワイヤが使用さ
れるときは、溶接機の付属装置である送給機に設
置され、送給ローラを通り3〜20mにおよぶフレ
キシブルコンジツトチユーブ、溶接トーチ、コン
タクトチツプを通じ、溶接が行われる例が多い。 この他、走行台車にワイヤスプールなどを搭載
し、コンジツトチユーブを使用しない装置も使用
されているが、これは前記した設置形式のものに
比べて、装置が複雑でしかも大型化しかつ溶接領
域が限定される等の欠点があり用途が限られてい
る。 さてフレキシブルコンジツトチユーブを用いる
溶接ワイヤの送給方式としてはプツシユ式、プル
式、プツシユプル式の3種類あるが、取扱いの簡
便な、プツシユ式の使用比率が高い。しかしプツ
シユ式の送給機のコンジツトチユーブは通常3m、
広領域の溶接を行う場合には20m程度の長さのも
のが使用され、この時ワイヤ送給性の問題が生じ
る。溶接ワイヤには一定速度で供給されることが
求められるものである。しかしワイヤはフレキシ
ブルコンジツトの案内管であるライナー、トー
チ、チツプとの間の接触抵抗およびフレキシブル
コンジツトチユーブの屈曲部とを通りぬけるため
の抵抗力などが作用する。フレキシブルコンジツ
トチユーブが直線状態である現場作業はほとんど
なく、屈曲状態下で使用されるのが普通であり、
屈曲部が多いほどまた屈曲半径が小さいほど屈曲
部通りぬけの抵抗力は大きい。しかして、前記の
如き溶接ワイヤとの接触抵抗力に打克つ力でワイ
ヤは押進せしめられ送給されるものであるが、接
触抵抗が大きくなると溶接ワイヤの送給速度が不
均一になりついには送給停止の自体が生じるよう
になる。このため、溶接アークの不安定、ビード
形状の不揃、融合不良、アンダーカツトの発生な
ど種々の溶接欠陥を生ずるようになる。 (発明が解決しようとする課題) 最近、溶接作業の複雑化、高速化、広範囲化に
伴いフレキシブルコンジツトライナーとの摩擦抵
抗力が小さく、送給が円滑でかつ安定し、常に定
速送給されうる溶接用ワイヤ、すなわち送給性が
安定な溶接用ワイヤが強く要求されるようになつ
た。 従来、ワイヤの送給性を改善するために、送給
機の送給パワーを高めるかあるいはワイヤ自体の
送給性を向上させることが行われてきた。例えば
ワイヤ自体の送給性の向上を図るべくワイヤの表
面に液状の潤滑油を塗布し、ワイヤ表面の潤滑能
を上げ、送給抵抗の軽減を図る方法が知られてい
るが必ずしも安定した送給性を示すものは得られ
なかつた。その理由は液状の潤滑剤を銅メツキを
行つたワイヤ表面に均一にかつ安定した状態で塗
布することは困難であり、所定の性能を得るため
潤滑油を多量に塗布せざるを得なかつたからであ
る。また必要以上に多量に塗布されたワイヤの表
面の潤滑油は溶接部の材質変化を生ぜしめたりあ
るいは溶接作業性に悪影響をおよぼすのみであつ
た。その他ワイヤの表面を強制的に加圧し、表面
粗度を変え接触抵抗を軽減する方法などもあるが
その効果は前記した潤滑油の塗布による送給性の
改善の効果と大同小異であり、未だ満足すべきも
のではない。 (課題を解決するための手段) 本発明者等は、従来技術では液状潤滑剤を銅メ
ツキワイヤ表面に強固に塗布、付着させることが
できないという点に鑑み、できるだけ少い液状潤
滑剤を安定した状態で付着させ、有効に送給抵抗
の軽減に利用することを、ワイヤ表面のメツキ層
に亀裂を与えることで解決した。 すなわち本発明の要旨は、メツキした自動また
は半自動溶接用鋼ワイヤにおいて、ワイヤ表面に
メツキ層の亀裂を有し、メツキ層下部の鋼表面か
ら0.1mm深さの層に存在する酸素が、0.1mmを越え
る内部よりも50〜400ppmに増量しており、さら
に該ワイヤ表面に液状潤滑剤を有することを特徴
とする溶接用細径鋼ワイヤにある。 ここで本発明に係るワイヤの酸素、即ちメツキ
層下部の鋼表面から0.1mm深さの層に存在する酸
素を定量する方法について述べる。 まず酸素の分析方法であるが、本発明の酸素分
析は「不活性ガス融解熱伝導度法」(JIS Z2613
−1976)で行つた。この分析方法によると分析対
象物に含有されている酸素化合物、介在酸化物、
固溶酸素などの種々の存在形態のなかの酸素を定
量することが出来る。通常その濃度をppmmで表
示する。 まずワイヤの総酸素(ppm)(A)を求める。ワイ
ヤの総酸素(A)とは本発明製品である溶接用細径鋼
ワイヤをそのまま前記の方法で酸素分析した値で
あり、ワイヤの有する酸素を平均濃度(ppm)と
して求めたものである。 次にワイヤの鋼素地の酸素(B)を求める。これは
本発明製品である溶接用細径鋼ワイヤのメツキ層
及び該メツキ層と鋼ワイヤとの境界部並びにその
近傍の0.1mmまでの深さの部分を研磨、酸洗など
で除去したあとの鋼ワイヤ素地部分の酸素であ
り、ワイヤ製造時の伸線、焼鈍など加工の影響に
起因する酸素変化のないものである(製鋼法、脱
酸方式によりほぼ一定値である)。 メツキ表面酸素(C)とは本発明製品である溶接用
細径鋼ワイヤのメツキ表面上に存在する潤滑剤な
どに含まれる酸素であり、これは前記総酸素(A)か
ら、本発明製品である溶接用細径鋼ワイヤを脱脂
洗浄した後定量して得られた酸素(E)を差し引いて
求められる。 このように測定された総酸素(A)、鋼素地の酸素
(B)およびメツキ表面酸素(C)から、本発明のメツキ
層下部の鋼表面から0.1mm深さの層に存在する酸
素(ppm)(D)を(A)−〔(B)+(C)〕の計算から求める
ことが出来る。 本発明の溶接用細径鋼ワイヤの最大の特徴はメ
ツキ層と鋼素地との間の鋼ワイヤ表面から0.1mm
深さまでのワイヤ表層部分の酸素(D)を50〜
400ppmと増量規定したことにある(以下、この
酸素(D)を中間層の増加酸素と称する)。 通常、溶接用ワイヤの製造は、原線を脱スケー
ル後、一次伸線、焼鈍、洗浄、メツキ、二次伸
線、潤滑油塗布、の各工程を経て巻装される。熱
延で生じた原線表面の多量の酸化スケール層は、
その後の伸線性を著しく劣化させる為、機械的、
化学的手段やこれらを組み合わせた方法により脱
スケールされる。焼鈍は、一次伸線で加工硬化し
た線材の軟化を目的として、定置炉や連続炉中に
所定の温度で一定時間保持される。焼鈍後の線材
表面に少なからず付着している伸線潤滑剤の残存
物や場合によつては焼鈍中に生成する酸化スケー
ルは、メツキ性を低下するものとして洗浄除去さ
れる。洗浄は酸による脱脂が一般的におこなわれ
る。 このようにワイヤにおける酸素、即ち総酸素(A)
の存在形態は、大別するとワイヤの鋼表面から
0.1mmを越えた内部の素地の酸素(B)、各製造工
程段階毎の条件因子、即ち脱スケールの程度、伸
線潤滑剤の種類と量、焼鈍雰囲気が保持温度や時
間、洗浄工程における酸の種類と酸洗液の濃度、
温度、時間などで決まる鋼の表面から0.1mmの深
さまでの層に存在する、即ち中間層の増加酸素
(D)、塗布潤滑剤の種類、塗布量などで決まるメ
ツキ表面酸素(C)の3つの形態がある。特に(D)の中
間層の増加酸素は、主に焼鈍工程の雰囲気条件
(窒素ガス、水素ガス、空気、燃焼ガス、窒素ガ
スと水素ガスの混合ガス)、温度(650〜850℃)、
時間(5分〜6時間)およびメツキ前の洗浄工程
における酸洗量の程度によつて決められ、これら
の諸条件を任意に組合せて所望の酸素値とする。 従来のワイヤにおいては、銅メツキは鋼素地と
の密着性が良好なものがよいという常識的な考え
で製造されており、焼鈍における酸化を極力防止
し、また銅メツキの前に鋼表面の酸化物や酸化層
などを十分な洗浄を行つて除去するのが通例であ
る。この場合メツキ層下部の鋼表面から0.1mmの
深さの層に存在する酸素(D)の、即ち中間層の増加
酸素は50ppm未満である。 このような方法で製造されるワイヤは、銅メツ
キ後に伸線し製品サイズに調製されるものである
が、素地と銅メツキの密着性にすぐれているため
銅メツキ層の亀裂は生じないものであり、ダイス
マークなど何らかの原因で外部から加えられる凹
部があるのみで平滑なメツキ表面となるものであ
る。このようなメツキ表面は潤滑油の保持能力が
悪く、潤滑油を塗布しても滴状に付着するばかり
でワイヤ送給性上の問題を誘発しやすいものであ
つた。 ところが本発明の如くメツキ層下部の鋼表面か
ら0.1mm深さの層の酸素(D)を50〜400ppmに積極的
に増加させ、鋼の素地とメツキ層の間に酸化物を
含む中間層を介在させるとメツキ後の伸線工程に
おいて中間層酸化物の脆性的挙動により、上部の
メツキ層そのものに亀裂が発生するようになる。
このような表面に液状潤滑油を作用させるとメツ
キ層亀裂にミクロ的な含油状態が生成し、これに
よつてワイヤ表面の潤滑能が向上し、フレキシブ
ルコンジツトチユーブ内面との摩擦力を極めて小
さくすることができ、この結果極めて良好なワイ
ヤ送給性を得ることができた。 このような中間層の酸素(D)が400ppmを越える
場合は、鋼素地とメツキ層の間に酸化物が過剰に
存在する状態である。この場合メツキ後の伸線加
工でメツキ層の亀裂と同時にメツキのはくりが発
生する。このようなワイヤは使用時にメツキはく
り物がコンジツトライナー内に集積しワイヤの送
給性劣化の原因となつた。 このような理由でメツキ層下で鋼表面から0.1
mmの深さまでの層に存在する酸素(D)を50〜
400ppmと限定したものであるが、この時酸素は
鋼素地上に粒界酸化物として存在することが判つ
た。この酸素が50ppmに達しないのは、ほぼ粒界
酸化物を除去した場合でまた400ppmを越えるの
は粒界および粒内酸化物が残留する場合であり、
メツキはくりが発生するときは鋼酸化物および銅
メツキと完全な三重構造となつた場合であること
が判つた。 本発明の溶接用ワイヤは銅メツキを行つた0.8
〜2.4mmφのワイヤ径を有するもので、中間層の
増加酸素(D)の適正な範囲は50〜400ppmである。
また本発明の液状潤滑油とは油脂、鉱物油および
湿式伸線用潤滑剤などであり、これら潤滑剤中に
添加されている界面活性剤を含むものである。 前記したメツキ層下で鋼表面から0.1mmの深さ
までの層に存在する前述の中間層の増加酸素(D)、
潤滑油の付着量とワイヤの送給抵抗を示す送給モ
ータの負荷電流値に関する実施例を第1図および
第2図に示す。 第1図は1.2mmφの銅メツキワイヤにおいて潤
滑油の油溶性成分が0.4〜0.5g/ワイヤ10Kgと比
較的少ない付着量の実施例を示すもので、中間層
の増加酸素(D)50〜400ppmの範囲で良好なことが
明らかである。 また第2図は潤滑油の付着量と送給性において
本発明ワイヤが従来ワイヤよりも良好なことを示
すものである。 さらに第3図は本発明ワイヤの表面状態を示す
金属顕微鏡写真(倍率×160)であり(a)は従来ワ
イヤで中間層の増加酸素が32ppm、(b)は本発明ワ
イヤで中間層の増加酸素が250ppmのワイヤであ
る。 この実施例のワイヤはC0.10%、Si0.85%、
Mn1.65%の溶接用ワイヤ(JIS Z 3312YCW―
2)の例である。 次に本発明ワイヤの製造方法の一例を説明す
る。原線径5〜6mmφを使用して溶接用ワイヤ
(0.5〜2.4mmφ)を製造する場合、製品の具備す
べき適正な引張強さを得る意味で、線引加工によ
り加工硬化した線材を軟化させるために中間焼鈍
を行う。この時焼鈍炉内のガス雰囲気、温度およ
び時間を調製し鋼ワイヤ素地に薄い酸化物を形成
させる。 この線材の中間焼鈍で中間層の増加酸素(D)の調
製を行うものである。焼鈍線材のワイヤ径は1.2
mmφのJIS Z3312 YCW―1の製品ワイヤを製造
することを前提に2.4mmφである。線材の重量を
約1トンとしてボビン巻き形状とした。焼鈍炉は
雰囲気をコントロールできる電熱を加熱源とする
定置式のベル型焼鈍炉とした。焼鈍は保持温度
730℃、保持時間5時間としている。 焼鈍用線材の表面状態および焼鈍雰囲気ガス組
成の調製で線材表面の酸化程度を調整した。 まず第1図の中間層の増加酸素40ppmの例は焼
鈍用線材を予め脱脂洗浄し線材表面の伸線用潤滑
剤を完全に除去した場合である。焼鈍ガス雰囲気
は窒素ガスを混合した混合ガス雰囲気とし焼鈍ガ
スの露点を−20℃以下に調整したものである。 第1図中本発明の範囲内にある中間層の増加酸
素310ppmのものは焼鈍線材は線引きのままとし
た場合である。即ち線材の表面には線引きに使用
した潤滑剤を残留させた状態とした。焼鈍ガス雰
囲気は窒素ガスのみの雰囲気とし、焼鈍ガスの露
点を0℃に調整したものである。使用している窒
素ガスそのものは露点−40℃以下であるが、加湿
することで焼鈍ガスの露点を調整したものであ
る。 最後に第1図の本発明範囲外の中間層の増加酸
素500ppmの例は焼鈍線材は線引きのままとして、
窒素ガス焼鈍雰囲気とし焼鈍ガスの露点を40℃に
調整したものである。この場合には線材の表面部
分を過剰に酸化させている。 これらおよび本発明の中間層の増加酸素
208ppmの例を加え、製品ワイヤ径1.2mmφの酸素
量を第1表にまとめて示す。
【表】 このように酸化物層は強固で薄いことが肝要で
厚さ約0.1mm以下とするのがよく焼鈍加工前に線
材に残留する潤滑剤によつて酸化させる程度であ
る。これら酸化物は素線上で粒界、粒内酸化物と
して形成させるものである。ついで銅メツキ前の
酸洗処理など酸化物除去処理は、軟化焼鈍時に生
成させた強固で薄い酸化物のうち、素線表面の粒
内酸化物は除去するが、粒界酸化物が残留するメ
ツキ前処理を行う。これら粒界酸化物が中間層の
増加酸素50〜400ppmとなるものである。 このような状態で銅メツキを行うと、メツキ銅
は鋼素地の粒内では素地に密着するが、粒界は酸
化物と橋渡したメツキの付着状態が得られる。次
いでメツキ後の伸線を行うと、鋼の素地、粒界酸
化物、および銅メツキの伸び率の差、および粒界
酸化物の脆性的挙動によつてメツキ層に亀裂が生
じるものである。従つてメツキ層の亀裂の生成は
メツキ後の加工度に関係するものであつて加工度
10%以上が必要である。 第4図は同一の焼鈍ワイヤを用い、種々の酸洗
を行い中間層の増加酸素(D)を変化させてメツキ後
の加工度によるメツキ亀裂の発生状況を示すもの
で、メツキ後の加工度は10%以上、中間層の増加
酸素(D)は50〜400ppmの範囲が適正であることが
判る。この時メツキ亀裂の幅は0.001〜0.03mmの
範囲になる。なお、実験に用いたワイヤはC0.11
%、Si0.75%、Mn1.56%、Ti+Zr0.24%のJIS Z
3312 YCW―1の溶接用ワイヤである。焼鈍は
N2ガス雰囲気で700℃×5hr行つたもので焼鈍ワ
イヤ径を変えて行つたものである。またメツキの
厚さは0.1〜2μm(ミクロン)とした。 メツキ層の亀裂は、メツキ層そのものの亀裂で
あつて、メツキ後の粒界酸化物の脆性的挙動で伸
線加工により生成するものであつて、外圧を加え
生成させた表面疵とは全く異質なものである。ま
たメツキ層の亀裂内には液状潤滑剤を付着させて
あるので耐錆性には全く問題がない。 本発明の効果を要約すると次の通りである。 (1) ワイヤ表面のメツキ層に亀裂があり、亀裂内
に液状潤滑剤を保持しているので、ワイヤの表
面はミクロ的な含油状態となつているのでワイ
ヤ表面の潤滑能が極めて良好であるため、コン
ジツトライナーとの接触抵抗が軽減される。こ
の結果送給抵抗そのものも低く、変動範囲が狭
くなりワイヤ送給性が安定する。ワイヤ送給性
の安定・均一化によりアークは安定し、ビード
形状の不揃、融合不良などの溶接欠陥が生じな
い。 (2) メツキ亀裂内に液状潤滑剤が安定した状態で
保持されるため液状潤滑剤は最小限のワイヤ付
着量で安定した給送性が得られる。過剰な油滑
剤によるピツト、ブローホールなどの溶接欠陥
の発生がなく、すぐれた溶接作業性が達成され
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は溶接鋼ワイヤの中間層の増加酸素と送
給抵抗との関係を示す図、第2図は液状潤滑剤の
付着量(g/ワイヤ10Kg)と送給抵抗との関係を
示す図、第3図は本発明ワイヤの表面状態を示す
金属顕微鏡写真(倍率×160)でaは従来ワイヤ、
bは本発明ワイヤ、第4図はメツキ後の伸線加工
度(断面積減少率)と中間層の増加酸素との関係
を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 メツキした自動または半自動溶接用鋼ワイヤ
    において、ワイヤ表面にメツキ層の亀裂を有し、
    メツキ層下部の鋼表面から0.1mm深さの層に存在
    する酸素が、0.1mmを越える内部よりも50〜
    400ppmに増量しており、さらに該ワイヤ表面に
    液状潤滑剤を有することを特徴とする溶接用細径
    鋼ワイヤ。
JP1020782A 1982-01-27 1982-01-27 溶接用細径鋼ワイヤ Granted JPS58128294A (ja)

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