JPS645762Y2

JPS645762Y2 -

Info

Publication number: JPS645762Y2
Application number: JP1983117334U
Authority: JP
Priority date: 1983-07-29
Filing date: 1983-07-29
Publication date: 1989-02-14
Also published as: JPS6026109U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、防水カバーを備えた自動車用前照灯
に関するものである。

従来のこの種の前照灯は、例えば第１図に示す
ように、ハウジングｄとレンズｌによつて画成さ
れた灯室内に反射鏡ｃを傾動可能に取付けると共
に、その反射鏡ｃの内部にバルブホルダーｂを介
してバルブａを装着し、フイラメントの断線等に
よつてバルブａを交換する場合には、ハウジング
ｄの後部に形成した周縁部ｅからバルブａを取り
外すことができるようにしている。またハウジン
グｄの後部には、その内部に雨水等が浸入しない
ようにする為、防水カバーｆを被覆させている。
該防水カバーｆは、主部ｇと、該主部ｇの中央部
に形成した筒状部ｈと、主部ｇの外周に形成した
スカート部ｉとからなり、前記筒状部ｈをバルブ
ａの口金a′に嵌合すると共に、前記スカート部ｉ
をハウジングｄの周縁部ｅに嵌合して傾斜面ｊま
で張り出させ、主部ｇが周縁部ｅ及びバルブ口金
a′の間を塞ぐことにより、灯室内に雨水等が浸入
するのを防水することができるようになつてい
る。そして防水カバーｆのスカート部ｉには、そ
の下部に万一ハウジングｄ内に浸入した水を排水
する為の水抜き部ｋを形成している。該水抜き部
ｋはこれをつまみ上げた時に、その部分のスカー
ト部ｉとハウジング周縁部ｅによつて画成される
空間部から灯室内の水を排水することができるよ
うに構成されており、第１図では単に排水機能の
みをもつものであるが、第２図に示すように、ハ
ウジングｄの内部と外部とを通気させる為の呼吸
穴としての機能を兼ねさせたものである。

ところで、上記に示す従来例は、ハウジングｄ
の周縁部ｅが円筒形状で、それに対応して防水カ
バーｆも周縁部ｅと同心の円形状に形成し、その
防水カバーに水抜き部を形成しているため、防水
カバーを取付けるには方向性を考慮しなければな
らず、ユーザーがバルブａを交換した際、防水カ
バーｆを天地逆にして組付けるなどの該組付けを
することがあり、このため水抜き部ｋより灯室内
に水が浸入することがある。

本考案は、上記の如き従来技術の問題点を改善
し、防水カバーの組付けの方向性をなくして、水
抜きを行なうことができる自動車用前照灯を提供
せんとするものである。

以下、本考案の実施例を第３図及び第４図につ
いて説明する。

この実施例は、第３図に示すように、ケース１
と、そのケース１内に傾動可能に配設した反射鏡
２と、該反射鏡２に装着したバルブ３と、ケース
１の後部を被覆した防水カバー４とを備えてい
る。

具体的に述べると、前記ケース１は、その前面
にレンズ５を配設しており、例えばハウジングか
らなつている。該ケース１の後部には、後方に向
うに従つて次第に縮径させた筒状の傾斜面１１を
形成すると共に、該傾斜面１１の後端にさらに後
方に延びて開口端に外方に向う隆起条を有する周
縁部１２を形成している。前記反射鏡２は、ケー
ス１内に図示しない支持手段によつて傾動可能に
取付けて、ケース１及びレンズ５によつて画成さ
れた灯室７に配設されている。そしてバルブ３は
その口金３ａをバルブホルダー６を介して反射鏡
２に装着して、前記灯室７内に配設されている。
前記防水カバー４はゴム製の成形品であつて、第
３図に示すように、環状の主部４１と、該主部４
１の中央部内側に突設した筒状部４２と、主部４
１の外周に形成したスカート部４３とからなつて
いる。そして、前記筒状部４２をバルブ口金３ａ
に嵌合すると共に、前記スカート部４３をケース
１の周縁部１２に嵌合してその傾斜面１１まで張
り出させ、前記主部４１が周縁部１２及びバルブ
口金３ａの間を塞いでいる。なお防水カバー４に
は、第３図では図示していないが、第４図に示す
ように、室７の内部と外部とを通気させる為の呼
吸穴４４を形成することがある。

本考案においては、前記の如く、防水カバー４
を全周同一の円形状にすると共に、ケース１の傾
斜面１１の下部に水抜き用階段部１３を形成す
る。即ち、前記水抜き用階段部１３は、第３図に
示すように、傾斜面１１の下部においてその内面
と外面とが一様の肉厚で傾斜面に沿つて適度の段
差をなしかつ適宜の巾をもつて形成されており、
ケース１に被覆した防水カバーの前記水抜き用階
段部１３に対応するスカート部４３の一部をつま
み上げると、そのスカート部４３の一部と周縁部
１２との嵌合が解除されることによつてケース内
の雨水を排水することができるようになつてい
る。

防水カバー４をケース１に被覆するには、防水
カバー４の筒状部４２をバルブ口金３ａに、か
つ、スカート部４３をレンズ取付部材１の周縁部
１２に夫々嵌合するだけでて行うことができる。
すなわち、ケース１に水抜き用階段部１３を設け
ているので、防水カバーの組付けに際し、防水カ
バーの方向性を全く考慮することなく防水カバー
４を取付けることができる。従つて、組立作業者
は勿論の他、ユーザーでも防水カバー４の取付け
を簡単にかつ確実に行うことができる。

また何れの実施例とも、階段状水抜き部１３を
傾斜面１１の内外面に設けたので、その下側から
の噴水は階段の平面部に当つてはね返えり、洗車
時などの浸水に対する品質の向上をかかることが
できる。

なお、前記の実施例は、ケース１がハウジング
をなしてその内方に反射鏡２を収納した反射鏡収
納タイプのものを例示したが、本考案において
は、必らずしもそれに限定されるものではなく、
例えば、前面レンズを取付けたりリフレクタをケ
ースとし、そのリフレクタの後部に防水カバーを
被覆させた前照灯ユニツトタイプのものにも適用
することができる。

以上述べたように、本考案は、防水カバーを全
周同一の円形状にすると共に、ケースの傾斜面の
下部に階段状水抜き部を形成したので、防水カバ
ーとケースとを位置合せする必要がなくなり、ユ
ーザーであつても、ケースに対する防水カバーの
組付けを簡単かつ容易に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の自動車用前照灯の一例を示す断
面図、第２図は同じく従来の自動車用前照灯の他
の例を示す断面図である。第３図は本考案による
自動車用前照灯の一実施例を示す断面図、第４図
は本考案による自動車用前照灯の他の実施例を示
す断面図である。１……ケース、１１……傾斜面、１２……周縁
部、１３……水抜き用階段部、２……反射鏡、３
……バルブ、４……防水カバー、４１……主部、
４２……筒状部、４３……スカート部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

前面にレンズを配設しかつ後部に傾斜面及び周
縁部を形成したケースと、該ケース及び前記レン
ズによつて画成された灯室内に配設したバルブ
と、前記ケースの後部を被覆した防水カバーとを
備え、かつ該防水カバーのスカート部がケースの
周縁部に嵌合して傾斜面まで張り出す前照灯にお
いて、前記ケースには傾斜面の下部にその傾斜面
に沿つて段差をなす水抜き用階段部を内外面に亘
つて形成すると共に、防水カバーのスカート部を
全周同一の円形状に形成し、防水カバーをケース
に被覆する際の位置合せを不必要ならしめたこと
を特徴とする自動車用前照灯。