JPS645726B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は硬質プラスチツク材料のグロメツトが
複数の絶縁された電気導体を収容する室と、所定
寸法の孔を設けた隔壁パネル等に取付けるための
手段とを有している型のグロメツト組立体に関す
る。

このようなグロメツト組立体は例えば米国特許
第4289924号に開示されており、このグロメツト
組立体は２つの硬質プラスチツクシエルを包含
し、これらのシエルは一束のケーブルのまわりに
組立てられて、硬質プラスチツクのグロメツトを
形成し、このグロメツトはその后シーラントが注
入される。これらのシエルはフランジセグメント
も包含し、これらのフランジセグメントはボスを
有する取付けフランジを形成し、これらが孔あき
隔壁パネルにボルト等によつてグロメツト組立体
を取付けるのに用いられる。このグロメツト組立
体はパネルの面に対してシールを行うガスケツト
を包含する。

本発明は孔あきパネルにこの種のグロメツト組
立体を固難な組立条件においても改良され、かつ
確実な取付けを達成せんとするものである。

この課題を解決するために、本発明によるグロ
メツト組立体は、パネル孔に挿入することがで
き、この孔を通つて延びるように寸法付けられた
後部を備え、それによりパネル孔内に水平かつ垂
直に実質的に位置決めされるシヤンクと、このシ
ヤンクの後端に設けてあつて、シヤンクの後部を
パネル孔内に位置決めするときの助けとなるフラ
ンジと、シヤンクの壁から延在しかつフランジか
ら離間しており、孔に隣接したパネルの縁部と係
合する剛性突起と、前端をシヤンクの剛性突起と
反対側の壁に取付けてあつて、フランジに向つて
後方に突出する可撓性アームと、この可撓性アー
ムに設けてあつて孔に隣接したパネルの縁部と係
合する少なくとも１つのラツチ突起と、シヤンク
の両壁に形成してあり、フランジから離間しそれ
と略平行な一対のスロツトと、これら一対のスロ
ツト内へと摺動でき、孔に隣接したパネルの両縁
部と係合し、それによりグロメツト組立体をパネ
ルに対してしつかり取付けた状態に保持するＵ字
型リテナとを包含することを特徴とするものであ
る。

シヤンクをパネル縁部と係合させ、つぎにシヤ
ンクをパネル孔の所定位置へと回動させることに
よつてパネルの取付けが容易となる。特に手さぐ
りすなわち困難な組立作業でパネル取付けが容易
になる。

好ましくは、シヤンクの後部にガスケツトが取
付けてあり、それによりパネルそう入後のシヤン
クへのリテナの取付けにより、パネルへの留めが
強固になると共にパネルの面でのシールが良好と
なる。

以下、本発明を添付図を参照しながら説明す
る。

第１，２図は孔あき隔壁パネル１２に取付けた
本発明によるグロメツト組立体１０を示してい
る。

このグロメツト組立体１０は２つのスナツプ組
立したシエル１４，１６と、ケーブルクリツプ１
８と、ガスケツト２０とリテナ２２とを包含す
る。

シエル１４，１６は硬質プラスチツク材料、た
とえばポリアミドプラスチツク（ナイロン）で作
つてあり、一束のケーブル（図示せず）のまわり
に組込むようになつている。ケーブルクリツプ１
８はシエル１４の中空部内に装着してあつてケー
ブルを分離するようになつている。シエル１４，
１６はそのスナツプ組立を容易にする構造によつ
て互に取付けてある。一層詳しく云えば、シエル
１４はその前端（挿入端）の所に２つの横方向出
張り２４を有し、これらの出張り２４がシエル１
６の前端にある２つの長手方向出張り２６と協働
し、またさらに、シエル１４はその後端に一対の
直立ラツチアーム２８を有し、これらのラツチア
ームはシエル１６の後端にある一対の横方向ニブ
３０と協働するようになつている。シエル１４，
１６は、前端で横方向出張り２４の下に長手方向
出張り２６を引つかけ、つぎにシエル１４，１６
を衝合位置に回動させ、その結果、後端にあるラ
ツチアーム２８がニブ３０の上にスナツプし、シ
エルを互にロツクすることによつて組立てられ
る。このスナツプ組立および保持特性そのものは
本発明を特徴づけるものではない。

シエル１４，１６はいつしよに室３４を有する
硬質プラスチツクグロメツト３２を形成し、この
室３４はケーブルクリツプ１８を収容し、入口３
６を通して注入されたシーラントで満たされ得る
ようになつており、したがつて、シーラントが室
３４を通る一束のケーブル（図示せず）のための
流体密シールを形成し、これらのケーブルは例え
ば前記米国特許第4289924号に開示のケーブルク
リツプ１８によつて室３４内で分離される。

本願の新規なグロメツト組立体１０は孔あき隔
壁パネル１２に取付けるための手段を包含する。

シエル１４，１６は一緒になつて前端（挿入
端）の所にシヤンク３８を有するグロメツト３２
を形成している。シヤンク３８の前部にはテーパ
が付いていてパネル孔４０に挿入しやすいように
なつており、後部４２は孔４０を実質的に満たす
ような形状となつており、このようにして、シヤ
ンク３８は孔４０に水平方向かつ垂直方向に位置
決めされる。グロメツト３２はシヤンク３８の後
端にあるフランジ４３と衝合する。シヤンク３８
のテーパ付き前部は底壁および側壁よりもかなり
テーパのきつい頂壁を有しているので、後述する
ようにシヤンク３８を引き起した状態（cocked
position）で後側からパネル孔４０に挿入し、緊
密に保持される位置へと回動させ得る。

シヤンク３８の底壁は剛性突起４４を有し、こ
の剛性突起はフランジ４３から離間しているパネ
ル１２の孔４０に隣接した下方縁部を受け入れる
スロツト４５を形成している。この剛性突起４４
は凸状のカム面４６を有し、このカム面はパネル
１２の下方縁部と係合し、この下方縁部をスロツ
ト４５内により深く案内するようになつている。

シヤンク３８の頂壁には可撓性アーム４８が形
成してあり、この可撓性アームはその前端をシヤ
ンクに取付けてあり、フランジ４３に向つて後方
に突出している。可撓性アーム４８はパネル１２
の上方縁部と係合することが出来る２つの長手方
向に離間した突起５０，５２を有する。

シヤンク３８の側壁は、各々、垂直のスロツト
５４を有し、このスロツトはフランジ４３から離
間し、それに平行である。スロツト５４のフラン
ジ４３から遠い方の側部は上端にテーパが付いて
おり、リテナ２２をスロツト５４内に案内するよ
うになつている。スロツト５４の１つはリテナ２
２をシヤンク３８上の所定位置にロツクする突起
５６（第４図）を有する。

リテナ２２は平らなＵ字型ボデー５８を包含
し、このボデーはＵ字型の周フランジ５９を有す
る。この周辺フランジ５９はフランジ４３に向つ
て突出し、リテナ２２がＵ字型ボデー５８にある
ノツチ６０と突起５４とが係合することによつて
所定位置にロツクされたときパネル孔を囲む縁部
と係合する。Ｕ字型フランジ５８の底端は６２の
所でテーパが付いていてリテナ２２をスロツト５
４に挿入しやすいようにしている。

組み立てのために、グロメツト３２がケーブル
の束のまわりに組み立てられ、この時ガスケツト
２０はシヤンク３８上に位置しフランジ４３に対
向して横たわる。室３４は入口３６を通してシー
ラントを充填される。

つぎに、グロメツト３２とガスケツト２０はシ
ヤンク３８を引き起し状態で孔４０内に下向きに
挿入することによつてパネル１２に組み込まれ、
従つて、第６図に示すように、パネル１２の下方
縁部が剛性突起４４とガスケツト２０との間でス
ロツト４５に受け入れられる。凸面４６はパネル
の縁部をスロツト４５内により深く案内し、弾力
のあるガスケツト２０が撓んでパネル１２に対し
てグロメツト３２を引き起した状態で受け入れ
る。

パネル１２の下方縁部がスロツト４５に正しく
配置されると、グロメツト３２がこの縁部のまわ
りに第３図に示す直立位置まで回動させられ、こ
の位置で、可撓性アーム４８の突起５２がパネル
１２の上方縁部と係合する。つぎに、リテナ２２
が、Ｕ字型ボデー５８の脚をシヤンク側壁のスロ
ツト５４内にすべり込ませることによつてシヤン
ク３８に組込まれる。このリテナ２２は、グロメ
ツト３２がパネル１２にしつかりと留められ、ガ
スケツト２０が圧縮されてフランジ４３とパネル
１２の前面との間に良好なシールを形成するのを
保証する。

多くの用途において、パネル孔４０はアクセス
しにくいし、グロメツト３２およびガスケツト２
０のパネル１２への取付けは困難な即ち手さぐり
の組み立て作業となる。上述の組み立て手順によ
れば、ひとたびパネルの下方縁部がスロツト４５
に配置されたならば組み立ては比較的容易とな
る。

グロメツト３２は可撓性アーム４８上の他の突
起５０によつて与えられる一時保持するという特
徴を有し、困難な即ち手さぐりの組み立て作業を
容易にする。困難な作業条件の下では、グロメツ
ト３２およびガスケツト２０が、第７図に示すよ
うに突起５０がパネル１２の上方縁部と係合する
一時保持位置に向つてパネルの下方縁部上で回動
すれば良いだけである。リテナ２２はこの一時保
持位置においてスロツト５４内に挿入出来、つぎ
にリテナ２２をさらに組み立て動作することによ
つて、自動的にグロメツト３２を直立位置にもつ
て行き、ガスケツト２０のところで良好な面シー
ルを確保しながらグロメツトを所定位置にしつか
りと保持することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は孔あき隔壁パネルに取付けた、本発明
によるグロメツト組立体の一実施例を示す断片側
面図である。第２図は第１図に示すグロメツト組
立体およびパネルの断片正面図である。第３図は
第２図の３−３線にほぼ沿つた矢印方向の断片断
面図である。第４図は第３図の４−４線にほぼ沿
つた矢印方向の断片断面図である。第５図は第１
ないし４図に示すグロメツト組立体の展開斜視図
であり、ガスケツトを省略した図である。第６，
７図は孔あきパネルにグロメツト組立体を部分的
に取付けた２つの位置を示す側面図である。 ＜主要部分の符号の説明＞、１０……グロメツ
ト組立体、１２……孔あき隔壁パネル、１４，１
６……シエル、１８……ケーブルクリツプ、２０
……ガスケツト、２２……リテナ、２４，２６…
…出張り、２８……ラツチアーム、３８……シヤ
ンク、４０……パネル孔、４３……フランジ、４
４……剛性突起、４５……スロツト、４８……可
撓性アーム、５０，５２……突起、５４……スロ
ツト、５６……突起。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 硬質プラスチツク材料のグロメツト３２が、
   複数の絶縁される電気導体を収容するための室３
   ４と、所定寸法の孔を設けた隔壁パネル１２等に
   取付けるための手段４５，５２とを包含するグロ
   メツト組立体において、前記隔壁パネルの孔に挿
   入でき、該孔を通つて延びて該孔に水平かつ垂直
   方向に実質的に位置決めするように寸法付けられ
   た後部４２を備えるシヤンク３８と、該シヤンク
   の後端に設けてあつて前記パネル孔に前記シヤン
   クの後部を位置決めする助けとなるフランジ４３
   と、前記シヤンクの壁から延在し、かつ前記フラ
   ンジから離間しており、前記孔に隣接した隔壁パ
   ネルの縁部に係合する剛性突起４４と、前端を前
   記シヤンクの前記剛性突起と反対側の壁に取付け
   てあつてフランジに向つて後方に突出する可撓性
   アーム４８と、該可撓性アームに設けてあつて前
   記孔に隣接したパネルの縁部と係合する少なくと
   も１つのラツチ突起５２と、前記シヤンクの両壁
   に形成してあり、前記フランジから離間しそれと
   略平行な一対のスロツト５４と、該一対のスロツ
   ト内へと摺動することができ、前記孔に隣接した
   パネルの両縁部と係合し、それによりグロメツト
   組立体を前記パネルにしつかり取付けた状態に保
   持する部分５９を備えるＵ字型リテナ２２とを包
   含することを特徴とするグロメツト組立体。 ２ 特許請求の範囲第１項記載のグロメツト組立
   体において、前記シヤンクの後部に前記フランジ
   と照合してガスケツト２０が取付けてあり、これ
   が組立時にパネルと係合することを特徴とするグ
   ロメツト組立体。 ３ 特許請求の範囲第１項または第２項記載のグ
   ロメツト組立体において、前記剛性突起と前記フ
   ランジとの間にスロツト４５が形成してあり、前
   記孔に隣接した隔壁パネルの縁部を受入れ、前記
   シヤンクは前記隔壁パネルの該縁部まわりで前記
   孔内へと回動できるテーパ付き前部を包含し、該
   テーパ付き前部が前記孔内へと回動したとき前記
   可撓性アームの前記ラツチ突起が前記孔に隣接し
   た隔壁パネルの縁部と係合することを特徴とする
   グロメツト組立体。 ４ 特許請求の範囲第３項記載のグロメツト組立
   体において、前記剛性突起は、前記孔に隣接した
   前記隔壁パネルの前記縁部と係合し、該縁部を前
   記スロツト内へと案内する凸状のカム面４６を包
   含することを特徴とするグロメツト組立体。 ５ 特許請求の範囲第３項または第４項記載のグ
   ロメツト組立体において、前記可撓性アームに一
   対の長手方向に離間したラツチ突起が設けてあ
   り、該ラツチ突起の１つが前記シヤンクの回動の
   間に一時的な保持位置を与えることを特徴とする
   グロメツト組立体。