JPS643876Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、テーパー周面を有すると共に、大径
端面と周面にわたる流路を有する閉子を、バルブ
本体に回転自在に内嵌させ、前記閉子の小径端面
に連設した操作軸を前記バルブ本体の上方に突出
配置してケースで囲み、前記バルブ本体にその内
部の流路に連通する貫通孔を形成し、前記操作軸
の突出方向に延出した立上り管を前記貫通孔に接
続し、前記立上り管の上端にコツク付ホース接続
具を設けたアングル型バルブに関する。

従来、第８図に示すように、バルブ本体０３を
長く形成して、バルブ本体０３の端部０６に立上
り管０７を取付け、立上り管０７とその上端の接
続具を閉子操作軸のケースの横側に配置したり、
第９図に示すように、バルブ本体０３に接続した
袖管０８の突出管部０８ａに立上り管０７を取付
け、立上り管０７とその上端の接続具を閉子操作
軸のケース０９の横側に配置し、立上り管０７を
利用して、需要先への供給管に対する定期的な漏
洩検査に際しての供給管内の検圧や内部流体の大
気放散、封入等を任意に行えるようにしていた。

しかし、上記アングル型バルブはマンホールＨ
内に設置されることが多く、立上り管０７とその
上端の接続具が閉子操作軸のケースの横側に位置
するために、大径のマンホールＨが必要になり、
かつ、立上り管０７に対する防食処理が必要にな
り、設備経費が高くなる欠点があつた。

本考案の目的は、漏洩検査等のための立上り管
を有するアングル型バルブを、小径のマンホール
内に設置できるように、かつ、立上り管の防食処
理を省略できるように改造する点にある。

本考案の特徴構成は、バルブ本体に形成した貫
通孔の上端を、閉子操作軸のケースの周壁下部の
内側に配置し、前記貫通孔に接続した立上り管を
前記ケースの内部に配置し、前記立上り管上端の
コツク付ホース接続具を前記ケースの上側で前記
閉子操作軸の近くに配置したことにあり、その作
用効果は次の通りである。

つまり、立上り管を閉子操作軸のケース内に配
置すると共に、接続具をそのケースの上側で閉子
操作軸の近くに配置することによつて、前述の従
来技術に比してアングル型バルブの操作部を収容
させるマンホールに必要な直径を十分に減少で
き、マンホール自体及びマンホール設置に要する
経費を十分に節減できる。

その上、立上り管をケース内に配置してあるか
ら、立上り管やその接続部に対する防食処理を省
略でき、このことによつても設置時の経費を節減
できる。

その結果、マンホール内設置に際して経済的に
有利な、漏洩検査等のための立上り管を有するア
ングル型バルブを提供できるようになつた。

次に、第１図ないし第６図により実施例を示
す。第１図で示すように、回転操作軸１１を上下
に鉛直又はほぼ鉛直に姿勢させた状態で、その回
転軸芯方向の下端面と周面とで夫々開口するほぼ
Ｌ字形の流路１を有し、かつこの流路１の下端面
開口１Ａ側ほど漸次大径となるテーパー周面２Ａ
を有する閉子２が、前記テーパー周面２Ａに対応
するテーパー状の擢り合せ面３Ｂ及び前記閉子流
路１の周面開口１Ｂに対応する流路４を有するバ
ルブ本体３内に回転操作自在に収納保持されてい
るアングル型バルブにおいて、前記閉子２の上端
小径側端面に対向するバルブ本体３の蓋板部分３
Ａに、前記バルブ本体３内の流路４に連通する状
態で上下方向の貫通孔５が穿設形成されたもので
ある。

そして、このように構成されたアングル型バル
ブは、第２図で示すように本管Ｐから大口需要先
へ流体を分岐供給する際にその分岐箇所に設置使
用されるが、このとき該バルブの直上方相当位置
の地表面部にコンクリート壁体Ｗで囲まれたマン
ホールＨが構成され、このマンホールＨ内に駆動
開閉用の減速ケース９が設けられているととも
に、このケース９とバルブ本体３との間に、閉子
回転操作軸１１及びその上端にカツプリング１２
を介して直結した延長用操作軸１３を囲繞するよ
うに筒状保護ケース１０がその上下をともにフラ
ンジ接合する状態に固定連結されてあり、この保
護ケース１０の周壁に第３図、第４図で示すよう
な外方への周壁下部１０Ａが形成され、この周壁
下部１０Ａ内面に沿わせる状態の上下姿勢に挿入
した検圧や流体の放散、封入用の小口径立上り管
７の下端部を前記バルブ本体３に形成の貫通孔５
に螺嵌接続し、かつ上端部を前記減速ケース９の
上方にまで貫通突出させ、もつて、分岐された大
口需要先への流体供給管P₁に対する定期的な漏
洩検査の実行に際して必要な検圧やその流体供給
管P₁内の残留流体の大気放散、通常の場合より
もやや高圧の流体を供給管P₁内に封入する作業
を、前記立上り管７及び貫通孔５を通じて行なう
ことができるように施工する。

第３図中１４は前記閉子２をそれの回転操作軸
１１を介して上方に引上げることで閉子２とバル
ブ本体３との間のシール性を増進すべく働く皿バ
ネであり、１５は前記立上り管７の上端部に付設
された検圧用コツク付ホース接続具であつて、こ
れは第５図で明示のような構成の簡易着脱式バル
ブ機構１６を介して付設されている。

第５図中１７は前記立上り管７の上端に螺合接
続の雄筒部材でその内部にはスプリング１８によ
り閉弁方向に付勢された自動弁１９が組込まれて
いる。２０は前記雄筒部材１７に対して上方から
の押込み操作とそれに外嵌させた操作筒２１のス
ライド操作とによりボール２２を内外に移動させ
て、雄筒部材１７に対して係合連結及び係合解除
自在に構成された雄筒部材で、これには係合連結
時、前記自動弁１９をスプリング１８に抗して開
弁させる突起２３が内蔵されているとともに、こ
れに前記コツク付ホース接続具１５がねじ接続さ
れている。そして、減速ケース９内の伝動機構等
にトラブルがあつた場合のケース蓋９Ａの取外し
時に、雄筒部材２０側を一緒に取外せるように構
成されている。

第７図は第４図に代る別実施例であつて、前記
筒状保護ケース１０に形成した貫通孔内に立上り
管７を配置してもよい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るアングル型バルブの実施例
を示し、第１図は縦断面図、第２図は使用場所を
説明する概略平面図、第３図は使用状態の縦断面
図、第４図は第３図−線での横断面図、第５
図は第３図の要部拡大縦断面図、第６図はバルブ
設置上の設計条件を説明するための概略図、第７
図は別実施例で第４図に対応する横断面図、第８
図、第９図は各々従来バルブの設置使用状態の縦
断面図である。 １……流路、２……閉子、３……バルブ本体、
４……流路、５……貫通孔、７……立上り管、
９，１０……ケース、１０Ａ……周壁下部、１
１，１３……操作軸、１５……コツク付ホース接
続具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. テーパー周面を有すると共に、大径端面と周面
   にわたる流路１を有する閉子２を、バルブ本体３
   に回転自在に内嵌させ、前記閉子２の小径端面に
   連設した操作軸１１，１３を前記バルブ本体３の
   上方に突出配置してケース９，１０で囲み、前記
   バルブ本体３にその内部の流路４に連通する貫通
   孔５を形成し、前記操作軸１１，１３の突出方向
   に延出した立上り管７を前記貫通孔５に接続し、
   前記立上り管７の上端にコツク付ホース接続具１
   ５を設けたアングル型バルブであつて、前記貫通
   孔５の上端を前記ケース１０の周壁下部１０Ａの
   内側に配置し、前記立上り管７を前記ケース９，
   １０の内部に配置し、前記コツク付ホース接続具
   １５を前記ケース９，１０の上側で前記操作軸１
   ３の近くに配置してあるアングル型バルブ。