JPS64335Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、地下鉄やトンネル内において用いら
れる剛体架線の支持金具に関するものである。

従来剛体架線の支持金具は、架線の高さおよび
左右位置を調整する機構部と、線路曲線部におい
て架線にカントをつけるための機構部とが別々に
設けられているため、全体が大型化し、これに対
応するためトンネル空間を大きくとらなければな
らないという問題点があつた。

本考案は、従来の剛体架線支持装置における上
記のような問題点に着目してなされたもので、架
線の高さおよび左右位置調整機構と角度調整機構
とを一体化することによつて上記問題点を解消す
ることを目的とするものである。

以下図について本考案の実施例を説明する。取
付金具１は、縦断面コ字状で、開放部を下に向
け、架線Ｔの延線方向に直交する方向に配置さ
れ、碍子Ｉを介してトンネルの天井Ｓに固着され
ている。取付金具１の両側には、１対の水平方向
の長孔１ａ，１ａが形成されている。

保持金具２は、縦断面コ字状で、開放部を上に
向け取付金具１へ嵌め合されている。保持金具２
の両端上部には、上板２ｂ，２ｂが設けられ、そ
れの中央には調整ボルト３が螺挿されロツクナツ
ト４で止められている。保持金具２の両側には、
取付金具１の水平の長孔１ａ，１ａと交さする位
置に、１対の垂直の長孔２ａ，２ａが形成され、
長孔１ａ，２ａの交さ部にはボルト５が挿通さ
れ、これとナツト６とにより保持金具２と取付金
具１とを締め付けている。保持金具２の下部には
ホルダ２ｃが設けられ、これが剛体架線Ｔを支持
している。

次に作用を説明する。剛体架線Ｔの取付けにあ
たつては、あらかじめ保持金具２と嵌め合せた取
付金具１を碍子Ｉの下部に固着し、調整ボルト３
をねじ込んで保持金具２の高さを調整すると共
に、保持金具２を左右に移動させて左右位置を調
整する。調整ボルト３の左右のねじ込み量を異な
らしめれば保持金具２を傾斜させ架線Ｔにカント
をつけることができる。

以上説明してきたように、本考案は水平長孔１
ａを有する取付金具１と、水平長孔１ａと交さす
る縦方向の長孔２ａを有する保持金具２とを組み
合せ、両長孔１ａ，２ａの交さ部にボルト５を挿
通して取付金具１と保持金具２とを締め付ける構
成としたため、極めて簡単な構造で大きな取付ス
ペースを要しない剛体架線の支持装置を提供する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は正面図、第２図は第１図−断面図
である。 １……取付金具、１ａ……長孔、２……保持金
具、２ａ……長孔、５……ボルト、Ｔ……剛体架
線。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 天井に取り付けられる碍子下に、線路延線方向
   に直交するように固着され、両側に相互間隔をお
   いて１対の水平長孔を具えた取付金具と、 下部に剛体架線を保持し、両側には前記取付金
   具の水平長孔と重なる１対の縦方向の長孔を具え
   た保持金具と、 前記取付金具の水平長孔と前記保持金具の縦方
   向の長孔との交さ部に挿通され前記両金具を締め
   付けるボルトとを具備した剛体架線支持装置。