JPS64194Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「考案の目的」 （産業上の利用分野） 本考案は、電気炊飯器、電子炊飯ジヤー、電子
ジヤー等（以下、単に炊飯器という）における外
蓋の構造に関するものである。

（従来の炊飯器） 第１図及び第２図は、いずれも従来の炊飯器に
設けられた外蓋を示すものであつて、第１図は外
蓋閉止用レバーユニツト４の取付状況を示す側断
面図、第２図は外蓋開閉用ヒンジユニツト６の取
付状況を示す側断面図である。前記外蓋は、表板
１と断熱材３と裏板２とが互いにサンドイツチ状
に重ね合わされて成る。前記表板１と裏板２との
結合は、表板１における内曲外周壁１ｂの下端部
に設けられた環状折返端１ａを、裏板２の外周面
に刻設された周溝２ａに無理嵌めすることによつ
て行われていた。第１図に示す如く、前記レバー
ユニツト４は、炊飯器本体側のフツク７に対して
レバー４ａが係合、離脱するように揺動可能に保
持するものであつた。また、第２図に示す如く、
前記ヒンジユニツト６は、炊飯器本体側に対して
枢支ピン５により外蓋の開閉を支持するものであ
つた。

ところで、表板１に対するレバーユニツト４及
びヒンジユニツト６の取付構造は、表板１の内曲
外周壁１ｂに対してビス等により直接締結される
ものであつた。また、レバーユニツト４及びヒン
ジユニツト６は、それぞれが互いに向かい合うよ
うにして設けられた対向先端寄り部分が、それぞ
れ、表板１の中心部へ向かつて舌片状に延設され
ており、該対向先端寄り部分の下面で表板１に固
着されるようになつていた。

（考案が解決しようとする課題） 従来の炊飯器は、レバーユニツト４及び／又は
ヒンジユニツト６の対向先端寄り部分が、その組
立セツト時に表板１の上面に沿つて接合しないこ
とや、長年の使用により上方へ反り上がることが
あつた。そして、この反り上がりによつて表板１
との間にできた隙間内にゴミや水垢などが付着す
る不都合があつた。

本考案は、上記の如き事情に鑑みてなされたも
のであつて、表板に対するレバーユニツト及びヒ
ンジユニツトの取り付けが堅牢にでき、前記表板
にゴミや水垢が付着することのない、電気炊飯器
等の新規な外蓋構造（以下、本案構造という）を
提供することを目的とする。

「考案の構成」 （課題を解決するための手段） 本案構造の要旨とするところは、外蓋閉止用レ
バーユニツトと、該レバーユニツトとは別体の外
蓋開閉用ヒンジユニツトとを、少なくとも当該い
ずれかのユニツトの長さ寸法以上離して外蓋の前
端部と後端部とに対向的に具備させて成る電気炊
飯器等の外蓋構造において、前記レバーユニツト
の対向先端寄り部分の少なくとも一箇所及び／又
は前記ヒンジユニツトの対向先端寄り部分の少な
くとも一箇所と、裏板とを、前記表板を介在保持
した状態でビス止めし、該ビス止めは前記表板と
裏板との間に所定間隔を保持する如く前記レバー
ユニツト若しくはヒンジユニツト及び／又は裏板
に一体成形された突起に締結し、前記各ユニツト
の対向先端寄り部分を前記表板の上面に当接させ
た点にある。

（作用） レバーユニツト及びヒンジユニツトは、表板の
上面部において互いに向かい合うようにして設け
られたそれぞれの対向先端寄り部分が、裏板に対
して締結されるものである。そのため、いずれの
ユニツトも、その対向先端寄り部分が、組立セツ
ト時や長年の使用後に上方へ反り上がるようなこ
とはない。また、各ユニツトは、裏板に対する締
結部分に所定間隔を保持する如く成されているも
のであるから、この間隔に形成され得る隙間が両
者間の締め代として活かされることとなる。その
ため、各ユニツトの下面を表板上面へ、より密着
させ易くなる。しかも、前記の締結力は、各ユニ
ツトの対向先端寄り部分が、表板を裏板へ向かつ
て弾性的に押圧するように作用するから、該表板
と裏板との固定を兼ねるようになると共に、その
固定状態も確実且つ堅牢なものとなる。

（実施例） 以下、本考案を、その実施例を示す図面に基づ
いて説明すると次の通りである。

第３図及び第４図は、いずれも本案構造を示す
ものであつて、第３図は外蓋閉止用レバーユニツ
ト１２の取付状況を示す側断面図、第４図は外蓋
開閉用ヒンジユニツト１８の取付状況を示す側断
面図である。表板８と裏板９との結合構造は従来
と同様であり、表板８において、その内曲外周壁
８ｂの下端部に設けられた環状折返端８ａを、裏
板９の外周面に刻設された周溝９ａに無理嵌めし
てある。

第３図に示すように、前記表板８の前端部に対
するレバーユニツト１２の取付構造は、次の如く
である。すなわち、該レバーユニツト１２には、
後述するヒンジユニツト１８へ向かうように延設
された対向先端寄り部分の下面に、ビス締結用の
突起１２ｂが垂設されている。また、裏板９に
は、前記レバーユニツト１２の突起１２ｂに対応
する位置に、ビス挿通孔９ｂを備えた突起（符号
なし）が突設されている。そして、レバーユニツ
ト１２における突起１２ｂの突出量と、裏板９に
おける突起の突出量とを加算した量は、表板８の
肉厚と断熱材１９の肉厚とを加算した寸法よりも
若干小さくなるように形成されている。そのた
め、表板８と断熱材１９と裏板９とをサンドイツ
チ状に重ね合わせ、該表板８の貫通孔８ｃを介し
てレバーユニツト１２の突起１２ｂを挿入させた
場合には、該突起１２ｂと裏板９の突起との間
に、所定間隔をもつた隙間が形成され得ることと
なる。前記レバーユニツト１２、表板８、断熱材
１９、裏板９の相互固定は、該裏板９の下向き面
側からビス１３を捩じ込むことで行われる。とこ
ろで、前記表板８に対するレバーユニツト１２の
固定は、該表板８の内曲外周壁８ｂの内側に止め
板１４を設け、該止め板１４へビス１５を締結さ
せることで、レバーユニツト１２を側部からも固
定するようにしてもよい。なお、第３図中に示す
符号１２ａは、レバーユニツト１２に設けられた
レバーであつて、炊飯器本体の側壁１０へ取り付
けられたフツク１１との間で係合、離脱が可能な
ようになつている。

一方、第４図に示すように、前記表板８の後端
部に対するヒンジユニツト１８の取付構造は、上
記した如き表板８に対する前記レバーユニツト１
２の取付構造と略々同様である。すなわち、該ヒ
ンジユニツト１８には、前記レバーユニツト１２
へ向かうように延設された対向先端寄り部分の下
面に、ビス締結用の突起１８ａが垂設されてい
る。また、裏板９には、前記ヒンジユニツト１８
の突起１８ａに対応する位置に、ビス挿通孔９
b′を備えた突起（符号なし）が突設されている。
そしてまた、ヒンジユニツト１８における突起１
８ａの突出量と、裏板９における突起の突出量と
を加算した量は、表板８の肉厚と断熱材１９の肉
厚とを加算した寸法よりも若干小さくなるように
形成されている。従つて、レバーユニツト１２の
場合と同様に、ヒンジユニツト１８の突起１８ａ
と裏板９の突起との間にも、所定間隔をもつた隙
間が形成され得ることとなる。前記表板８に対す
るヒンジユニツト１８の固定について、該表板８
の内曲外周壁８ｂの側部からビス１５′を用いて
固定してもよいことも亦、レバーユニツト１２の
場合と同様である。なお、第４図中に示す符号１
７は、炊飯器本体の側壁１０へ取り付けられたヒ
ンジ台１６に対して、ヒンジユニツト１８を揺動
可能に保持する枢支ピンである。

「考案の効果」 以上の説明で明らかなように、本考案に係る電
気炊飯器等の外蓋構造によれば、レバーユニツト
及びヒンジユニツトは、表板上において互いに向
かい合うようにして設けられたそれぞれの対向先
端寄り部分が、裏板に対して締結されている。そ
のため、いずれのユニツトも、その対向先端寄り
部分が組立セツト時に表板に沿わないことや、長
年の使用によつて上方へ反り上がるようなことは
なく、そのため、表板の上面において、ゴミや水
垢などが付着して見苦しくなるようなことはな
い。また、各ユニツトは、裏板に対する締結部分
に所定間隔が保持されるように成されているもの
であるから、この間隔に形成され得る隙間が両者
間の締め代として活かされることとなり、そのた
め、各ユニツトの下面を表板上面に対して、より
密着させ易くなる。しかも、前記の締結力は、各
ユニツトの対向先端寄り部分が、表板を断熱材及
び裏板へ向かつて弾性的に押圧するような作用を
誘発し、そのため、表板、断熱材、裏板及び各ユ
ニツトの相互固定が兼ねられ、且つ各ユニツト相
互の固定状態も確実且つ堅牢なものとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はいずれも従来の炊飯器に設
けられた外蓋を示すものであつて、第１図は外蓋
閉止用レバーユニツトの取付状況を示す側断面
図、第２図は外蓋開閉用ヒンジユニツトの取付状
況を示す側断面図、第３図及び第４図はいずれも
本案構造を示すものであつて、第３図は外蓋閉止
用レバーユニツトの取付状況を示す側断面図、第
４図は外蓋開閉用ヒンジユニツトの取付状況を示
す側断面図である。 ８……表板、９……裏板、１２……レバーユニ
ツト、１８……ヒンジユニツト、１２ｂ……レバ
ーユニツトにおける対向先端寄り部分の裏面側に
設けられた締結用突起、１８ａ……ヒンジユニツ
トにおける対向先端寄り部分の裏面側に設けられ
た締結用突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外蓋閉止用レバーユニツトと、該レバーユニツ
   トとは別体の外蓋開閉用ヒンジユニツトとを、少
   なくとも当該いずれかのユニツトの長さ寸法以上
   離して外蓋の前端部と後端部とに対向的に具備さ
   せて成る電気炊飯器等の外蓋構造において、前記
   レバーユニツトの対向先端寄り部分の少なくとも
   一箇所及び／又は前記ヒンジユニツトの対向先端
   寄り部分の少なくとも一箇所と、裏板とを、前記
   表板を介在保持した状態でビス止めし、該ビス止
   めは前記表板と裏板との間に所定間隔を保持する
   如く前記レバーユニツト若しくはヒンジユニツト
   及び／又は裏板に一体成形された突起に締結し、
   前記各ユニツトの対向先端寄り部分を前記表板の
   上面に当接させたことを特徴とする電気炊飯器等
   の外蓋構造。