JPS6411103B2 - - Google Patents
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- JPS6411103B2 JPS6411103B2 JP23335384A JP23335384A JPS6411103B2 JP S6411103 B2 JPS6411103 B2 JP S6411103B2 JP 23335384 A JP23335384 A JP 23335384A JP 23335384 A JP23335384 A JP 23335384A JP S6411103 B2 JPS6411103 B2 JP S6411103B2
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Landscapes
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、カラーテレビ用受像管に用いられる
シヤドウマスク材に関する。 従来カラーテレビ受像管用シヤドウマスクとし
ては低炭素リムド冷延鋼板が用いらていたが、非
金属介在物によるエツチング穿孔欠陥やプレス成
形時のストレツチヤーストレインの問題があるた
め、その多くは低炭素A1キルド冷延鋼板に代つ
ている。しかし、この低炭素A1キルド鋼におい
ても、いくつかの問題を有しており、その一つが
シヤドウマスクの温度上昇に伴う加熱膨張であ
る。即ち、カラー受像管を動作させる場合、シヤ
ドウマスクの開孔を通過する電子ビームは全体の
１／３以下であり、残りの電子ビームはシヤドウマ
スクに射突し、シヤドウマスクは時として80℃に
も達する程に加熱される。この結果、シヤドウマ
スクは熱膨張を生じ色純度を劣化させる。このた
めシヤドウマスク材自体の熱膨張係数の小さい、
Fe―Ni系インバータ合金の使用が考えられてい
るが、未だ工業的問題点がすべて克服されたわけ
ではない。その一つに通常のインバー合金はA1
キルド鋼にくらべエツチング速度がおそく、また
エツチング穿孔時に穴づまりや孔形状不良等の穿
孔欠陥を生じ易いという問題が挙げられる。また
インバー合金は焼純しても耐力が高く、プレス成
形後のスプリングバツクにより充分な球面成形性
が得られないという問題もある。 本発明者らはかかる点に鑑み、種々の研究を行
つた結果、低Ｃのインバー合金に微量Crを添加
し、さらにＯ含有量を制御することでエツチング
速度が改良され、エツチング穿孔性が改善されさ
らにプレス成形性が改善されることを見いだした
ものであり、その要旨とするころは重量％でＣ；
0.030％以下，Si；0.01〜0.30％，Mn；0.1〜1.0
％，Cr；0.1〜1.0％，Ni；35.0〜37.0％，残部Fe
及び不可避不純物からなるエツチング穿孔性に優
れたシヤドウマスク材と重量％でＣ；0.030％以
下，Si；0.01〜0.30％，Mn；0.1〜1.0％，Cr；0.1
〜1.0％，Ｏ；0.005％以下，Ni；35.0〜37.0％，
残部Fe及び不可避不純物からなるエツチング穿
孔性に優れたシヤドウマスク材にある。 次に本発明における成分の限定理由を述べる。 Ｃ：Ｃが0.030％を超えると鉄炭化物の生成が著
しく、これがエツチング穿孔性を阻害し穿孔欠
陥の原因となる。よつてＣは0.030％以下とす
る。 Si：Siは脱酸剤として添加する。Siが0.01％より
少ないと脱酸効果が少なく、非金属介在物が多
くなるためエツチング穿孔欠陥を生じ易い。ま
た0.30％を超えて含有すると合金の硬さを増す
ためシヤドウマスク材には適さない。よつて、
その成分範囲を0.01〜0.30％とする。 Mn：Mnは脱酸及び熱間加工性を付与するため
含有するが、0.1％より少ないと脱酸効果少な
く、また熱間加工性に劣る。また、Mnは焼鈍
後の耐力の低下に効果があり、その効果は0.1
％以上で現われる。1.0％を超えて含有すると
合金の硬さが増し、シヤドウマスク材には適さ
ない。よつて、その成分範囲を0.1〜1.0％とす
る。 Ni：Niは熱膨張係数を決定する重要な成分であ
る。Niが35.0％より少ない又は37.0％を超える
と熱膨張係数が高くなり色ずれの問題が生じ
る。よつて、その成分範囲を35.0〜37.0％とす
る。 Cr：Crが0.1％より少ないとエツチング速度が遅
い。また、CrもMnと同様に焼鈍後の耐力の低
下の効果があり、その効果が0.1％以上の添加
で現われる。一方Crが1.0％を超えると熱膨張
係数が大きくなり色ずれの原因となる。よつ
て、その成分範囲を0.1〜1.0％とする。 Ｏ：Ｏが0.005％超えると合金内の酸化物系介在
物の生成が著しく、エツチング穿孔時の欠陥発
生の原因になる。よつてＯは0.005％以下とす
る。 以上のような成分のインバー合金を製造する方
法としてVIM（真空誘導溶解法）、またAOD（ア
ルゴン―酸素脱炭法）、VOD（真空―酸素脱酸法）
等の炉外製錬による方法、さらにはESR（エレク
トロスラグ溶解法）等の２次製錬を行方法などを
採用できる。 鋳造は造塊法を用いるか又は連続鋳造で行う。 合金中に含まれる脱酸成分としては、Al，
Mg，Co，ｐ等を0.10％以下含有することはさし
つかえない。 このようにして製造されたシヤドウマスク材は
その目的とするところの低熱膨張性をそこなうこ
となく、よりエツチング穿孔性に優れておりその
改善効果は大きい。 実施例 供試材はVOD炉外精錬後鋳造―熱間加工―酸
洗―冷間圧延―焼鈍―冷間圧延の工程で製造し、
板厚0.15mmの冷延材としたものである。 この供試材の成分を第１表に示す。 この供試材のエツチング穿孔性（速度）を比較
するために脱脂後塩化第２鉄を主成分とする液に
浸漬し、単位面積当りの腐食減量を求めた。ま
た、レジスト塗布、現象を経て塩化第２鉄を主成
分とするエツチング液にて穿孔し穿孔欠陥の発生
状況も調査した。 さらにエツチング穿孔後のフラツトマスクに
1000℃10分間の焼鈍を施し所定のマスク形状ヘプ
レス成形しプレス成形性を調査した。 腐食減量及び穿孔欠陥の発生率の測定結果を第
１表に併記した。第１表から明らかなように本発
明合金Ａ〜Ｇは一定時間における腐食減量がすべ
て6.0mg／cm2以上であり、比較合金Ｈ〜Ｌの4.8〜
5.7より大きくエツチング速度での改善が認めら
れる。また本発明合金Ａ〜Ｄにおいては穿孔欠陥
率もすべて１％以下でプレス成形性も良好であり
極めて良好な結果を示している。 【表】
シヤドウマスク材に関する。 従来カラーテレビ受像管用シヤドウマスクとし
ては低炭素リムド冷延鋼板が用いらていたが、非
金属介在物によるエツチング穿孔欠陥やプレス成
形時のストレツチヤーストレインの問題があるた
め、その多くは低炭素A1キルド冷延鋼板に代つ
ている。しかし、この低炭素A1キルド鋼におい
ても、いくつかの問題を有しており、その一つが
シヤドウマスクの温度上昇に伴う加熱膨張であ
る。即ち、カラー受像管を動作させる場合、シヤ
ドウマスクの開孔を通過する電子ビームは全体の
１／３以下であり、残りの電子ビームはシヤドウマ
スクに射突し、シヤドウマスクは時として80℃に
も達する程に加熱される。この結果、シヤドウマ
スクは熱膨張を生じ色純度を劣化させる。このた
めシヤドウマスク材自体の熱膨張係数の小さい、
Fe―Ni系インバータ合金の使用が考えられてい
るが、未だ工業的問題点がすべて克服されたわけ
ではない。その一つに通常のインバー合金はA1
キルド鋼にくらべエツチング速度がおそく、また
エツチング穿孔時に穴づまりや孔形状不良等の穿
孔欠陥を生じ易いという問題が挙げられる。また
インバー合金は焼純しても耐力が高く、プレス成
形後のスプリングバツクにより充分な球面成形性
が得られないという問題もある。 本発明者らはかかる点に鑑み、種々の研究を行
つた結果、低Ｃのインバー合金に微量Crを添加
し、さらにＯ含有量を制御することでエツチング
速度が改良され、エツチング穿孔性が改善されさ
らにプレス成形性が改善されることを見いだした
ものであり、その要旨とするころは重量％でＣ；
0.030％以下，Si；0.01〜0.30％，Mn；0.1〜1.0
％，Cr；0.1〜1.0％，Ni；35.0〜37.0％，残部Fe
及び不可避不純物からなるエツチング穿孔性に優
れたシヤドウマスク材と重量％でＣ；0.030％以
下，Si；0.01〜0.30％，Mn；0.1〜1.0％，Cr；0.1
〜1.0％，Ｏ；0.005％以下，Ni；35.0〜37.0％，
残部Fe及び不可避不純物からなるエツチング穿
孔性に優れたシヤドウマスク材にある。 次に本発明における成分の限定理由を述べる。 Ｃ：Ｃが0.030％を超えると鉄炭化物の生成が著
しく、これがエツチング穿孔性を阻害し穿孔欠
陥の原因となる。よつてＣは0.030％以下とす
る。 Si：Siは脱酸剤として添加する。Siが0.01％より
少ないと脱酸効果が少なく、非金属介在物が多
くなるためエツチング穿孔欠陥を生じ易い。ま
た0.30％を超えて含有すると合金の硬さを増す
ためシヤドウマスク材には適さない。よつて、
その成分範囲を0.01〜0.30％とする。 Mn：Mnは脱酸及び熱間加工性を付与するため
含有するが、0.1％より少ないと脱酸効果少な
く、また熱間加工性に劣る。また、Mnは焼鈍
後の耐力の低下に効果があり、その効果は0.1
％以上で現われる。1.0％を超えて含有すると
合金の硬さが増し、シヤドウマスク材には適さ
ない。よつて、その成分範囲を0.1〜1.0％とす
る。 Ni：Niは熱膨張係数を決定する重要な成分であ
る。Niが35.0％より少ない又は37.0％を超える
と熱膨張係数が高くなり色ずれの問題が生じ
る。よつて、その成分範囲を35.0〜37.0％とす
る。 Cr：Crが0.1％より少ないとエツチング速度が遅
い。また、CrもMnと同様に焼鈍後の耐力の低
下の効果があり、その効果が0.1％以上の添加
で現われる。一方Crが1.0％を超えると熱膨張
係数が大きくなり色ずれの原因となる。よつ
て、その成分範囲を0.1〜1.0％とする。 Ｏ：Ｏが0.005％超えると合金内の酸化物系介在
物の生成が著しく、エツチング穿孔時の欠陥発
生の原因になる。よつてＯは0.005％以下とす
る。 以上のような成分のインバー合金を製造する方
法としてVIM（真空誘導溶解法）、またAOD（ア
ルゴン―酸素脱炭法）、VOD（真空―酸素脱酸法）
等の炉外製錬による方法、さらにはESR（エレク
トロスラグ溶解法）等の２次製錬を行方法などを
採用できる。 鋳造は造塊法を用いるか又は連続鋳造で行う。 合金中に含まれる脱酸成分としては、Al，
Mg，Co，ｐ等を0.10％以下含有することはさし
つかえない。 このようにして製造されたシヤドウマスク材は
その目的とするところの低熱膨張性をそこなうこ
となく、よりエツチング穿孔性に優れておりその
改善効果は大きい。 実施例 供試材はVOD炉外精錬後鋳造―熱間加工―酸
洗―冷間圧延―焼鈍―冷間圧延の工程で製造し、
板厚0.15mmの冷延材としたものである。 この供試材の成分を第１表に示す。 この供試材のエツチング穿孔性（速度）を比較
するために脱脂後塩化第２鉄を主成分とする液に
浸漬し、単位面積当りの腐食減量を求めた。ま
た、レジスト塗布、現象を経て塩化第２鉄を主成
分とするエツチング液にて穿孔し穿孔欠陥の発生
状況も調査した。 さらにエツチング穿孔後のフラツトマスクに
1000℃10分間の焼鈍を施し所定のマスク形状ヘプ
レス成形しプレス成形性を調査した。 腐食減量及び穿孔欠陥の発生率の測定結果を第
１表に併記した。第１表から明らかなように本発
明合金Ａ〜Ｇは一定時間における腐食減量がすべ
て6.0mg／cm2以上であり、比較合金Ｈ〜Ｌの4.8〜
5.7より大きくエツチング速度での改善が認めら
れる。また本発明合金Ａ〜Ｄにおいては穿孔欠陥
率もすべて１％以下でプレス成形性も良好であり
極めて良好な結果を示している。 【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 １ 重量％でＣ；0.030％以下、Si；0.01〜0.30
％、Mn；0.1〜1.0％、Cr；0.1〜1.0％、Ni；35.0
〜37.0％、残部Fe及び不可避不純物からなるエツ
チング穿孔性に優れたシヤドウマスク材。 ２ 重量％でＣ；0.030％以下、Si；0.01〜0.30
％、Mn；0.1〜1.0％、Cr；0.1〜1.0％、Ｏ；0.005
％以下、Ni；35.0〜37.0％、残部Fe及び不可避不
純物からなるエツチング穿孔性に優れたシヤドウ
マスク材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23335384A JPS61113747A (ja) | 1984-11-07 | 1984-11-07 | シヤドウマスク材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23335384A JPS61113747A (ja) | 1984-11-07 | 1984-11-07 | シヤドウマスク材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61113747A JPS61113747A (ja) | 1986-05-31 |
| JPS6411103B2 true JPS6411103B2 (ja) | 1989-02-23 |
Family
ID=16953815
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23335384A Granted JPS61113747A (ja) | 1984-11-07 | 1984-11-07 | シヤドウマスク材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61113747A (ja) |
Families Citing this family (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0610323B2 (ja) * | 1990-04-21 | 1994-02-09 | 東洋鋼鈑株式会社 | 低熱膨張型シャドウマスク用素材およびその製造法 |
| US5562783A (en) * | 1992-01-24 | 1996-10-08 | Nkk Corporation | Alloy sheet for shadow mask |
| US5456771A (en) * | 1992-01-24 | 1995-10-10 | Nkk Corporation | Thin Fe-Ni alloy sheet for shadow mask |
| US5620535A (en) * | 1992-01-24 | 1997-04-15 | Nkk Corporation | Alloy sheet for shadow mask |
| EP0561120B1 (en) * | 1992-01-24 | 1996-06-12 | Nkk Corporation | Thin Fe-Ni alloy sheet for shadow mask and method for manufacturing thereof |
| JP2871414B2 (ja) * | 1993-08-27 | 1999-03-17 | 日本鋼管株式会社 | プレス成形性に優れたシャドウマスク用合金薄板およびその製造方法 |
| US5453138A (en) * | 1992-02-28 | 1995-09-26 | Nkk Corporation | Alloy sheet |
| DE69319153T2 (de) * | 1993-05-31 | 1998-11-12 | Nippon Kokan Kk | Legierung für Schattenmaske und Verfahren zu dessen Herstellung |
Family Cites Families (13)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5058977A (ja) * | 1973-09-19 | 1975-05-22 | ||
| JPS5068650A (ja) * | 1973-10-19 | 1975-06-09 | ||
| JPS5347998A (en) * | 1976-10-13 | 1978-04-28 | Toshiba Corp | Magnetic alloy for magnetic shielding |
| JPS55131155A (en) * | 1979-04-02 | 1980-10-11 | Daido Steel Co Ltd | High strength low thermal expansion alloy |
| JPS5644749A (en) * | 1979-09-21 | 1981-04-24 | Kawasaki Steel Corp | Fe-ni invar alloy of low thermal expansion having excellent resistance to weld high temperature crack |
| JPS5729557A (en) * | 1980-07-26 | 1982-02-17 | Nisshin Steel Co Ltd | Improved invar alloy |
| JPS5934225B2 (ja) * | 1981-06-15 | 1984-08-21 | 川崎製鉄株式会社 | 耐溶接高温割れ性に優れたＦｅ−Ｎｉ系低熱膨張アンバ−型合金 |
| JPS5861222A (ja) * | 1981-10-08 | 1983-04-12 | Nippon Steel Corp | 高Ｎｉ合金の製造方法 |
| JPS5881926A (ja) * | 1981-11-07 | 1983-05-17 | Toyo Kohan Co Ltd | シヤドウマスク用素材の製造法 |
| JPS6058779B2 (ja) * | 1981-12-11 | 1985-12-21 | 新日本製鐵株式会社 | 溶接性・耐食性の優れた高Ｎｉ合金 |
| JPS5927435A (ja) * | 1982-08-05 | 1984-02-13 | Toshiba Corp | カラ−受像管 |
| JPS5959861A (ja) * | 1982-09-29 | 1984-04-05 | Toshiba Corp | 管内部品 |
| JPH0245691B2 (ja) * | 1982-12-15 | 1990-10-11 | Kawasaki Steel Co | Shadomasukugenbannoseizohoho |
-
1984
- 1984-11-07 JP JP23335384A patent/JPS61113747A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61113747A (ja) | 1986-05-31 |
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| JPS6411103B2 (ja) | ||
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