JPS6410620B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS6410620B2 JPS6410620B2 JP58059680A JP5968083A JPS6410620B2 JP S6410620 B2 JPS6410620 B2 JP S6410620B2 JP 58059680 A JP58059680 A JP 58059680A JP 5968083 A JP5968083 A JP 5968083A JP S6410620 B2 JPS6410620 B2 JP S6410620B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- napped
- rubbing
- fluff
- raised
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 26
- 229920000642 polymer Polymers 0.000 claims description 6
- 238000012545 processing Methods 0.000 claims description 6
- 238000006748 scratching Methods 0.000 description 7
- 230000002393 scratching effect Effects 0.000 description 7
- 208000035874 Excoriation Diseases 0.000 description 6
- 238000005299 abrasion Methods 0.000 description 6
- 239000000835 fiber Substances 0.000 description 6
- 210000004209 hair Anatomy 0.000 description 6
- 239000004814 polyurethane Substances 0.000 description 4
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 206010035039 Piloerection Diseases 0.000 description 3
- 239000008358 core component Substances 0.000 description 3
- 229920001971 elastomer Polymers 0.000 description 3
- 239000004744 fabric Substances 0.000 description 3
- 238000004898 kneading Methods 0.000 description 3
- 230000005371 pilomotor reflex Effects 0.000 description 3
- 229920002635 polyurethane Polymers 0.000 description 3
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 description 3
- 239000005060 rubber Substances 0.000 description 3
- 239000003190 viscoelastic substance Substances 0.000 description 3
- 244000043261 Hevea brasiliensis Species 0.000 description 2
- 239000004793 Polystyrene Substances 0.000 description 2
- 239000004372 Polyvinyl alcohol Substances 0.000 description 2
- 239000000306 component Substances 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 238000009981 jet dyeing Methods 0.000 description 2
- 229920003052 natural elastomer Polymers 0.000 description 2
- 229920001194 natural rubber Polymers 0.000 description 2
- 239000004745 nonwoven fabric Substances 0.000 description 2
- 229920000728 polyester Polymers 0.000 description 2
- 229920002223 polystyrene Polymers 0.000 description 2
- 229920002451 polyvinyl alcohol Polymers 0.000 description 2
- 238000012805 post-processing Methods 0.000 description 2
- 239000011347 resin Substances 0.000 description 2
- 229920005989 resin Polymers 0.000 description 2
- 238000005406 washing Methods 0.000 description 2
- 229920000181 Ethylene propylene rubber Polymers 0.000 description 1
- YCKRFDGAMUMZLT-UHFFFAOYSA-N Fluorine atom Chemical compound [F] YCKRFDGAMUMZLT-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229920000459 Nitrile rubber Polymers 0.000 description 1
- 239000005062 Polybutadiene Substances 0.000 description 1
- XSTXAVWGXDQKEL-UHFFFAOYSA-N Trichloroethylene Chemical group ClC=C(Cl)Cl XSTXAVWGXDQKEL-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229920006311 Urethane elastomer Polymers 0.000 description 1
- 239000003082 abrasive agent Substances 0.000 description 1
- 239000006061 abrasive grain Substances 0.000 description 1
- 229920000800 acrylic rubber Polymers 0.000 description 1
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 description 1
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 description 1
- 230000001680 brushing effect Effects 0.000 description 1
- 229920005549 butyl rubber Polymers 0.000 description 1
- 238000004140 cleaning Methods 0.000 description 1
- 239000002131 composite material Substances 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 230000002542 deteriorative effect Effects 0.000 description 1
- 239000000986 disperse dye Substances 0.000 description 1
- 238000005108 dry cleaning Methods 0.000 description 1
- 239000013013 elastic material Substances 0.000 description 1
- 239000011737 fluorine Substances 0.000 description 1
- 229910052731 fluorine Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 1
- 230000000704 physical effect Effects 0.000 description 1
- 235000015047 pilsener Nutrition 0.000 description 1
- 229920001084 poly(chloroprene) Polymers 0.000 description 1
- 229920000058 polyacrylate Polymers 0.000 description 1
- 229920002857 polybutadiene Polymers 0.000 description 1
- 239000005077 polysulfide Substances 0.000 description 1
- 229920001021 polysulfide Polymers 0.000 description 1
- 150000008117 polysulfides Polymers 0.000 description 1
- 229920003225 polyurethane elastomer Polymers 0.000 description 1
- 230000001737 promoting effect Effects 0.000 description 1
- 229920002379 silicone rubber Polymers 0.000 description 1
- 239000004945 silicone rubber Substances 0.000 description 1
- 238000002791 soaking Methods 0.000 description 1
- 239000004575 stone Substances 0.000 description 1
- 229920003048 styrene butadiene rubber Polymers 0.000 description 1
- 229920003051 synthetic elastomer Polymers 0.000 description 1
- 239000012209 synthetic fiber Substances 0.000 description 1
- 229920002994 synthetic fiber Polymers 0.000 description 1
- 239000005061 synthetic rubber Substances 0.000 description 1
- 238000002054 transplantation Methods 0.000 description 1
- 239000002759 woven fabric Substances 0.000 description 1
Classifications
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D06—TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D06C—FINISHING, DRESSING, TENTERING OR STRETCHING TEXTILE FABRICS
- D06C11/00—Teasing, napping or otherwise roughening or raising pile of textile fabrics
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Textile Engineering (AREA)
- Treatment Of Fiber Materials (AREA)
- Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
Description
本発明は、ドレープ性を有しながら、しかも使
用時に毛羽が脱落しない立毛シートを得る方法に
関する。 立毛シートは、スエード調、ヌバツク調、毛皮
調等の種々の形態を有し、その外観の優雅さによ
り、近年高級品としての用途が多い。立毛シート
は、一般に繊維布帛にポリウレタン等の高分子弾
性体を含浸したものを基材としているため比較的
硬い風合のものが大量に生産されているが、用途
によつてはドレープ性を要求されることもある。
しかし、直ちにドレープ性を有する立毛シートを
得るには、複雑な工程を経る必要があり、更にそ
の工程設定に多大な努力が必要である。 従来、比較的硬い風合を有するシートを後加工
で必要に応じて柔軟にし、ドレープ性を生じさせ
る方法として揉み処理方法がある。しかしなが
ら、かくの如く揉み処理した立毛シートは、構造
がルーズとなるため、固定されないで浮いた毛羽
が発生することが多い。この毛羽は、立毛シート
を使用している間に除々に脱落し、立毛シートの
本来有する表面品位が劣るばかりでなく、立毛シ
ートと接触する物に毛羽が付着したりして、トラ
ブルが多かつた。特に、立毛シートを衣料用とし
て着用した場合、重ね着した時に他の衣服に付く
と見苦しい、洗濯時も同様に困る等のトラブルが
あつた。 このような毛羽抜け、脱落を防止するために、
従来、樹脂、接着剤で毛羽の根本を固定する手段
が講じられているが、この技術では毛羽シートの
風合が硬くなつたり表面品位の低下を招いたりす
る欠点があつた。 また、他の手段として製造工程で洗浄を強化し
たり、毛を植えたブラシでブラツシングする処理
が施されていたが、これらの技術では毛羽を十分
に除去できなかつたり、洗浄を強化することによ
り逆に物性低下を招き、毛羽の脱落を助長する欠
点を有していた。 本発明者らは、これらの問題を解決すべく鋭意
検討した結果、ドレープ性が付与されながらも、
使用時毛羽脱落のない立毛シートを得る方法を見
出すに至つた。 本発明の骨子は次のとおりである。 すなわち、立毛シートを揉み処理して立毛毛羽
を浮き出させた後、立毛シートの立毛部を乾燥状
態でサンドペーパー、または高分子弾性体からな
る突起構造物を用い擦過処理して抜けやすい状態
または切断されやすい状態にある立毛毛羽を除去
することを特徴とする立毛シートの処理法であ
る。 以下、さらに詳しく本発明の立毛シートの処理
方法について説明する。 本発明でいう立毛シートとは、少くとも一面に
立毛を有するシートであり、部分的に立毛を有す
るものも含む。 立毛部は、天然繊維または合成繊維から形成さ
れる。基材は、不織布、編地、織物、これらの複
合物のいずれでもよいが、ポリウレタン、合成ゴ
ム等の樹脂を含浸した不織布が好ましい。立毛シ
ートの形態は、スエード様、ヌバツク様、フアー
様、ビロード様等いずれでもよい。立毛を形成す
るには、起毛、植毛いずれの手段を用いてもよ
い。 本発明の方法は、立毛部が1デニール以下、好
ましくは0.5デニール以下、特に好ましくは0.2デ
ニール以下の繊維から形成されている高級立毛シ
ートの表面部位を良好にするために有効である。 本発明では、立毛シートを先ず揉み処理する。
揉み処理とは、乾燥状態、湿潤状態、液体中での
浸漬状態等において、立毛シートに動的な作用の
加わるすべての処理をいう。たとえば、湯練り、
ドライクリーニング、タンブラー加工、ストーン
ウオツシング等の処理がある。この揉み処理によ
り、立毛シートは構造がルーズになり、ドレープ
性が付与される。 本発明は、次いで立毛シートの立毛部を擦過処
理する。本発明の擦過処理とは、通常サンドペー
パーを用いての起毛処理または立毛を短かくする
研削処理とは異なり、立毛シートの立毛部に擦過
体を接触させ立毛部の抜け易い状態または切断さ
れ易い状態にある毛羽を除去する処理のことであ
り、擦過処理の前と後でのシートの厚さはほとん
ど変化しないのである。 擦過体としては、サイドペーパー、または高分
子粘弾性体からなる突起物が用いられる。 サンドペーパーは粒度を特に限定しないが、細
い粒度、たとえば180メツシユ以上、特に200メツ
シユ以上が好ましい。細い粒度のサンドペーパー
ならば砥粒先端が立毛シートの表面のみに接触
し、脱落し易い状態にある毛羽を除去することが
できる。このため、メツシユ数200以上のサンド
ペーパーを用いるのが好ましい。メツシユ数180
未満のサンドペーパーを用いると、サンドペーパ
ーの砥粒先端が立毛シートの内部にまでくい込
み、研削作用が生じ、毛羽除去の効果が少ないば
かりか、逆に使用時に脱落するような不安定な毛
羽が発生し易くなるので好ましくない。 本発明は擦過体として、サンドペーパーの他、
高分子粘弾性体の突起物を用いる。 高分子粘弾性体として天然ゴム、合成天然ゴ
ム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、
クロロプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、
エチレンプロピレンゴム、アクリルゴム、ウレタ
ンゴム、シリコンゴム、フツ素ゴム、多硫化ゴム
等が適当である。表面に突起を有する構造とは表
面に無数の突起物が均一または不均一に散在する
構造であり、その突起物は擦過時に立毛部の繊維
を引き出しやすい形または繊維に対する抵抗が大
きくなる形を有すればよい。 擦過の方法としては、擦過体をロール方式また
はベルト方式で高速走行させて立毛シートの立毛
部に接触させる。効果を高めるには接触角、擦過
時の張力或いは擦過時の抵抗を大にする方がよ
い。 本発明の擦過処理方法には、立毛シートの立毛
を伏せる方向(順目方向)に擦過する方法と、立
毛シートの立毛を起す方向(逆方向)に擦過する
方法とがある。順目方向には、2〜6回擦過する
のが好ましい。1回ならば、十分擦過効果が得ら
れず、また7回以上ならば立毛が短かくなるので
好ましくない。逆方向には、1〜5回擦過するの
が好ましい。6回以上ならば立毛が短かくなるの
で好ましくない。更に、順目方向に擦過する工程
と、逆方向に擦過する工程とを組合せるとより効
率よく脱落し易い毛羽を除去することができるの
で好ましい。順目方向と逆方向の総回数は10回以
下が好ましい。11回以上ならば、立毛が短くなる
ため好ましくない。 本発明によれば、立毛シートに揉み処理を施し
た結果、浮いた毛羽を擦過処理を施すことにより
予め除去することができるので、使用時、特に実
着用時も、毛羽の脱落するというトラブルをも解
消でき、表面品位の優れた立毛シートが得られ
る。従つて、揉み処理と擦過処理という後加工に
より簡単に比較的硬い立毛シートからドレープ性
がありながらも、毛羽落ちのない高級感のある優
雅な立毛シートを得ることができる。 実施例 1 ポリエステルを芯成分としポリスチレンを海成
分とした高分子配列体において、芯成分と海成分
の重量比が70:30で繊維1本あたり16本の芯成分
が配向存在した3d×51mmのステープルを使用し
パンチングフエルトを形成した。該フエルトを蒸
熱で24%面積収縮させポリウレタンを含浸し凝固
した後、トリクロールエチレンでポリスチレンを
抽出した。該シートをサンドペーパーで研削し毛
羽立てた後、液流染色機で染色し、次の条件で揉
み加工及び擦過処理を行なつた。 揉み加工;タンブラー装置75℃×5分擦過処理 シートの処理速度;5m/分 擦過体;320メツシユのサンドペーパー 擦過体の表面速度;300m/分 擦過の方向と回数;立毛の方向に対し順目方向と
逆方向に交互2回づつ処理 次表に示すように揉み加工及び擦過処理したも
のは風合が柔軟で、かつ実着用において毛羽の抜
け脱落がほとんどない高級立毛シートが得られ
た。
用時に毛羽が脱落しない立毛シートを得る方法に
関する。 立毛シートは、スエード調、ヌバツク調、毛皮
調等の種々の形態を有し、その外観の優雅さによ
り、近年高級品としての用途が多い。立毛シート
は、一般に繊維布帛にポリウレタン等の高分子弾
性体を含浸したものを基材としているため比較的
硬い風合のものが大量に生産されているが、用途
によつてはドレープ性を要求されることもある。
しかし、直ちにドレープ性を有する立毛シートを
得るには、複雑な工程を経る必要があり、更にそ
の工程設定に多大な努力が必要である。 従来、比較的硬い風合を有するシートを後加工
で必要に応じて柔軟にし、ドレープ性を生じさせ
る方法として揉み処理方法がある。しかしなが
ら、かくの如く揉み処理した立毛シートは、構造
がルーズとなるため、固定されないで浮いた毛羽
が発生することが多い。この毛羽は、立毛シート
を使用している間に除々に脱落し、立毛シートの
本来有する表面品位が劣るばかりでなく、立毛シ
ートと接触する物に毛羽が付着したりして、トラ
ブルが多かつた。特に、立毛シートを衣料用とし
て着用した場合、重ね着した時に他の衣服に付く
と見苦しい、洗濯時も同様に困る等のトラブルが
あつた。 このような毛羽抜け、脱落を防止するために、
従来、樹脂、接着剤で毛羽の根本を固定する手段
が講じられているが、この技術では毛羽シートの
風合が硬くなつたり表面品位の低下を招いたりす
る欠点があつた。 また、他の手段として製造工程で洗浄を強化し
たり、毛を植えたブラシでブラツシングする処理
が施されていたが、これらの技術では毛羽を十分
に除去できなかつたり、洗浄を強化することによ
り逆に物性低下を招き、毛羽の脱落を助長する欠
点を有していた。 本発明者らは、これらの問題を解決すべく鋭意
検討した結果、ドレープ性が付与されながらも、
使用時毛羽脱落のない立毛シートを得る方法を見
出すに至つた。 本発明の骨子は次のとおりである。 すなわち、立毛シートを揉み処理して立毛毛羽
を浮き出させた後、立毛シートの立毛部を乾燥状
態でサンドペーパー、または高分子弾性体からな
る突起構造物を用い擦過処理して抜けやすい状態
または切断されやすい状態にある立毛毛羽を除去
することを特徴とする立毛シートの処理法であ
る。 以下、さらに詳しく本発明の立毛シートの処理
方法について説明する。 本発明でいう立毛シートとは、少くとも一面に
立毛を有するシートであり、部分的に立毛を有す
るものも含む。 立毛部は、天然繊維または合成繊維から形成さ
れる。基材は、不織布、編地、織物、これらの複
合物のいずれでもよいが、ポリウレタン、合成ゴ
ム等の樹脂を含浸した不織布が好ましい。立毛シ
ートの形態は、スエード様、ヌバツク様、フアー
様、ビロード様等いずれでもよい。立毛を形成す
るには、起毛、植毛いずれの手段を用いてもよ
い。 本発明の方法は、立毛部が1デニール以下、好
ましくは0.5デニール以下、特に好ましくは0.2デ
ニール以下の繊維から形成されている高級立毛シ
ートの表面部位を良好にするために有効である。 本発明では、立毛シートを先ず揉み処理する。
揉み処理とは、乾燥状態、湿潤状態、液体中での
浸漬状態等において、立毛シートに動的な作用の
加わるすべての処理をいう。たとえば、湯練り、
ドライクリーニング、タンブラー加工、ストーン
ウオツシング等の処理がある。この揉み処理によ
り、立毛シートは構造がルーズになり、ドレープ
性が付与される。 本発明は、次いで立毛シートの立毛部を擦過処
理する。本発明の擦過処理とは、通常サンドペー
パーを用いての起毛処理または立毛を短かくする
研削処理とは異なり、立毛シートの立毛部に擦過
体を接触させ立毛部の抜け易い状態または切断さ
れ易い状態にある毛羽を除去する処理のことであ
り、擦過処理の前と後でのシートの厚さはほとん
ど変化しないのである。 擦過体としては、サイドペーパー、または高分
子粘弾性体からなる突起物が用いられる。 サンドペーパーは粒度を特に限定しないが、細
い粒度、たとえば180メツシユ以上、特に200メツ
シユ以上が好ましい。細い粒度のサンドペーパー
ならば砥粒先端が立毛シートの表面のみに接触
し、脱落し易い状態にある毛羽を除去することが
できる。このため、メツシユ数200以上のサンド
ペーパーを用いるのが好ましい。メツシユ数180
未満のサンドペーパーを用いると、サンドペーパ
ーの砥粒先端が立毛シートの内部にまでくい込
み、研削作用が生じ、毛羽除去の効果が少ないば
かりか、逆に使用時に脱落するような不安定な毛
羽が発生し易くなるので好ましくない。 本発明は擦過体として、サンドペーパーの他、
高分子粘弾性体の突起物を用いる。 高分子粘弾性体として天然ゴム、合成天然ゴ
ム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、
クロロプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、
エチレンプロピレンゴム、アクリルゴム、ウレタ
ンゴム、シリコンゴム、フツ素ゴム、多硫化ゴム
等が適当である。表面に突起を有する構造とは表
面に無数の突起物が均一または不均一に散在する
構造であり、その突起物は擦過時に立毛部の繊維
を引き出しやすい形または繊維に対する抵抗が大
きくなる形を有すればよい。 擦過の方法としては、擦過体をロール方式また
はベルト方式で高速走行させて立毛シートの立毛
部に接触させる。効果を高めるには接触角、擦過
時の張力或いは擦過時の抵抗を大にする方がよ
い。 本発明の擦過処理方法には、立毛シートの立毛
を伏せる方向(順目方向)に擦過する方法と、立
毛シートの立毛を起す方向(逆方向)に擦過する
方法とがある。順目方向には、2〜6回擦過する
のが好ましい。1回ならば、十分擦過効果が得ら
れず、また7回以上ならば立毛が短かくなるので
好ましくない。逆方向には、1〜5回擦過するの
が好ましい。6回以上ならば立毛が短かくなるの
で好ましくない。更に、順目方向に擦過する工程
と、逆方向に擦過する工程とを組合せるとより効
率よく脱落し易い毛羽を除去することができるの
で好ましい。順目方向と逆方向の総回数は10回以
下が好ましい。11回以上ならば、立毛が短くなる
ため好ましくない。 本発明によれば、立毛シートに揉み処理を施し
た結果、浮いた毛羽を擦過処理を施すことにより
予め除去することができるので、使用時、特に実
着用時も、毛羽の脱落するというトラブルをも解
消でき、表面品位の優れた立毛シートが得られ
る。従つて、揉み処理と擦過処理という後加工に
より簡単に比較的硬い立毛シートからドレープ性
がありながらも、毛羽落ちのない高級感のある優
雅な立毛シートを得ることができる。 実施例 1 ポリエステルを芯成分としポリスチレンを海成
分とした高分子配列体において、芯成分と海成分
の重量比が70:30で繊維1本あたり16本の芯成分
が配向存在した3d×51mmのステープルを使用し
パンチングフエルトを形成した。該フエルトを蒸
熱で24%面積収縮させポリウレタンを含浸し凝固
した後、トリクロールエチレンでポリスチレンを
抽出した。該シートをサンドペーパーで研削し毛
羽立てた後、液流染色機で染色し、次の条件で揉
み加工及び擦過処理を行なつた。 揉み加工;タンブラー装置75℃×5分擦過処理 シートの処理速度;5m/分 擦過体;320メツシユのサンドペーパー 擦過体の表面速度;300m/分 擦過の方向と回数;立毛の方向に対し順目方向と
逆方向に交互2回づつ処理 次表に示すように揉み加工及び擦過処理したも
のは風合が柔軟で、かつ実着用において毛羽の抜
け脱落がほとんどない高級立毛シートが得られ
た。
【表】
実施例 2
実施例1で得られた染色後のシートをタンブラ
ーM/Cで90℃×4分揉み加工した後、次の条件
で擦過処理した。 擦過体;次表に示す シート処理速度;5m/分 擦過体表面速度;200m/分 擦過の方向と回数;立毛の方向に対し順日方向と
逆方向に交互2回づつ処理
ーM/Cで90℃×4分揉み加工した後、次の条件
で擦過処理した。 擦過体;次表に示す シート処理速度;5m/分 擦過体表面速度;200m/分 擦過の方向と回数;立毛の方向に対し順日方向と
逆方向に交互2回づつ処理
【表】
注) 〓はサンドペーパーのメツシユ数
表に示すように#150以上のサンドペーパーま
たはゴムで擦過したものは毛羽の脱落が少なく、
かつ風合、表面品位良好な立毛シートが得られ
た。 実施例 3 0.12デニールのポリエステル繊維のステープル
からなるパンチングフエルトにポリビニールアル
コールを含浸し、乾燥した後、ポリウレタンを含
浸し凝固させてから、ポリビニールアルコールを
熱水で抽出乾燥した。該シートをサンドペーパー
で研削し毛羽立てて、液流染色機で柔軟剤を添加
した90℃の熱水で30分間湯ねり処理を行なつた。
得られたシートを次の条件で擦過処理した後、分
散染料で染色した。 擦過体 擦過体の速度次表に示す シート処理速度;10m/分 擦過方向と回数;立毛方向に対し逆方向に1回、
順目方向に4回処理
表に示すように#150以上のサンドペーパーま
たはゴムで擦過したものは毛羽の脱落が少なく、
かつ風合、表面品位良好な立毛シートが得られ
た。 実施例 3 0.12デニールのポリエステル繊維のステープル
からなるパンチングフエルトにポリビニールアル
コールを含浸し、乾燥した後、ポリウレタンを含
浸し凝固させてから、ポリビニールアルコールを
熱水で抽出乾燥した。該シートをサンドペーパー
で研削し毛羽立てて、液流染色機で柔軟剤を添加
した90℃の熱水で30分間湯ねり処理を行なつた。
得られたシートを次の条件で擦過処理した後、分
散染料で染色した。 擦過体 擦過体の速度次表に示す シート処理速度;10m/分 擦過方向と回数;立毛方向に対し逆方向に1回、
順目方向に4回処理
【表】
#240のサンドペーパーまたは突起物のある高
分子粘弾性体で擦過処理したものは毛羽脱落がな
く、風合が柔軟で表面品位良好な立毛シートが得
られた。突起物のない高分子粘弾性体で擦過処理
したもの、または擦過処理しないものは、実着用
時毛羽脱落が多く商品化し得るものではなかつ
た。また湯ねり処理を省略したものは風合が硬く
満足な商品が得られなかつた。
分子粘弾性体で擦過処理したものは毛羽脱落がな
く、風合が柔軟で表面品位良好な立毛シートが得
られた。突起物のない高分子粘弾性体で擦過処理
したもの、または擦過処理しないものは、実着用
時毛羽脱落が多く商品化し得るものではなかつ
た。また湯ねり処理を省略したものは風合が硬く
満足な商品が得られなかつた。
Claims (1)
- 1 立毛シートを揉み処理して立毛毛羽を浮き出
させた後、立毛シートの立毛部を乾燥状態でサン
ドペーパー、または高分子弾性体からなる突起構
造物を用い擦過処理して抜けやすい状態または切
断されやすい状態にある立毛毛羽を除去すること
を特徴とする立毛シートの処理法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58059680A JPS59187665A (ja) | 1983-04-05 | 1983-04-05 | 立毛シ−トの処理法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58059680A JPS59187665A (ja) | 1983-04-05 | 1983-04-05 | 立毛シ−トの処理法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59187665A JPS59187665A (ja) | 1984-10-24 |
JPS6410620B2 true JPS6410620B2 (ja) | 1989-02-22 |
Family
ID=13120155
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58059680A Granted JPS59187665A (ja) | 1983-04-05 | 1983-04-05 | 立毛シ−トの処理法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59187665A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101168893B (zh) * | 2006-10-26 | 2010-05-12 | 陈惠扬 | 一种消除织物飞毛的方法及采用该方法的一种织物消毛机 |
EA025743B1 (ru) | 2010-09-30 | 2017-01-30 | Као Корпорейшн | Нетканый материал и впитывающее изделие, содержащее такой материал |
JP6156999B2 (ja) * | 2013-11-07 | 2017-07-05 | 花王株式会社 | 起毛不織布の製造方法 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS53114975A (en) * | 1977-03-17 | 1978-10-06 | Asahi Chemical Ind | Leather like nonnwoven fabric structure |
JPS5455665A (en) * | 1977-10-07 | 1979-05-02 | Toray Industries | Plush sheet material and production |
JPS5653283A (en) * | 1979-10-01 | 1981-05-12 | Teijin Ltd | Production of nuvac like artificial leather |
JPS56107079A (en) * | 1980-01-21 | 1981-08-25 | Kuraray Co | Raised laminate sheet |
JPS5729637A (en) * | 1980-07-28 | 1982-02-17 | Toray Industries | High grade leather like artificial cloth |
JPS58186661A (ja) * | 1982-04-21 | 1983-10-31 | 東レ株式会社 | 立毛シ−トの処理方法 |
JPS59187664A (ja) * | 1983-04-04 | 1984-10-24 | 東レ株式会社 | 立毛シ−トの処理方法 |
-
1983
- 1983-04-05 JP JP58059680A patent/JPS59187665A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59187665A (ja) | 1984-10-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPS6410620B2 (ja) | ||
JP4321185B2 (ja) | 幅方向にストレッチ性を有する人工皮革の製造方法 | |
JPS5930955A (ja) | 布「はく」の毛羽出し処理方法 | |
KR920001429B1 (ko) | 인조스웨드(Suede)의 제조방법 및 장치 | |
JPS58186661A (ja) | 立毛シ−トの処理方法 | |
JPS59187664A (ja) | 立毛シ−トの処理方法 | |
JPH0637752B2 (ja) | スエード調シートの仕上法 | |
JPS60146069A (ja) | 立毛シ−トの処理方法 | |
JPS6157433B2 (ja) | ||
JPH0120273B2 (ja) | ||
JPS6132432B2 (ja) | ||
JPH0424481Y2 (ja) | ||
JPS59204967A (ja) | 立毛布帛の風合改良方法 | |
JPS5812392B2 (ja) | 立毛を有する織編物の製造方法 | |
JPS6347856Y2 (ja) | ||
JPS6242076B2 (ja) | ||
JPS5842307B2 (ja) | ヒヨウメンリツモウジヨウタイリヨウコウナ ヒカクシ−トザイリヨウノ セイホウ | |
JP3400275B2 (ja) | 皮革様シートのリラックス処理方法 | |
JPS60252776A (ja) | 立毛を有する織編物の表面改良加工方法 | |
JPH05163665A (ja) | ストーンウォッシュ調絹織編物の製造方法 | |
JPS5855258B2 (ja) | ゴクボソシヨクモウオリモノ オヨビ ソノセイホウ | |
JPH0551877A (ja) | スエード調布帛の製造方法 | |
JPH1072764A (ja) | 耐水性を良くした柔軟で短毛状の毛羽立ちをした綿スパンレース不織布及びその加工品 | |
JPH05279955A (ja) | 起毛布帛の製造方法 | |
JPS63135570A (ja) | スエ−ド調立毛布帛の製造方法 |