JPS6132432B2 - - Google Patents

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JPS6132432B2
JPS6132432B2 JP10610076A JP10610076A JPS6132432B2 JP S6132432 B2 JPS6132432 B2 JP S6132432B2 JP 10610076 A JP10610076 A JP 10610076A JP 10610076 A JP10610076 A JP 10610076A JP S6132432 B2 JPS6132432 B2 JP S6132432B2
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JP
Japan
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fibers
solvent
polymer
suede
fiber
Prior art date
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Expired
Application number
JP10610076A
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English (en)
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JPS5331887A (en
Inventor
Toshikazu Kudose
Koji Hoashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
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Publication of JPS5331887A publication Critical patent/JPS5331887A/ja
Publication of JPS6132432B2 publication Critical patent/JPS6132432B2/ja
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  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)
  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は皮革様立毛シートの仕上方法に関する
ものである。スエード或はベロア革を模倣した毛
羽立つた表面の皮革様立毛シートは、(1)ポリ塩化
ビニルなどの重合体溶液の塗布層を加熱、発泡さ
せ該重合体の糸引き現象を利用して該層を加熱下
に引裂く方法、(2)合成重合体の溶液層を湿式凝固
して或は合成重合体を乾式発泡せしめて多孔質構
造層にした後、表皮層を研削または引裂く方法、
(3)織布、編布、不織布などの繊維集合体に重合体
を必要により付与したのち、該表面を研削して毛
羽を生成させる方法、などにより製造されてい
る。そして、特に(3)の方法により製造された皮革
様立毛シートは風合が革に類似して良好なうえに
チヨークマーク性にも優れ、近年、皮革様立毛シ
ートとして重要な位置を示すようになつた。 しかし、前記(3)の方法により得られる皮革様立
毛シートは、通常、その風合を良好とならしめる
ため繊維と重合体の接合がほとんどないか、ある
いは接合があつても極めて弱いため、表面の毛羽
の脱落が起きるという欠点があつた。そして、こ
の傾向は特に極細繊維或いは、極細繊維束により
構成された立毛においてその毛羽の脱落が激し
く、このことは関係者の解決すべき大きな課題の
一つであつた。 而して本発明の目的は該毛羽の脱落の激しい皮
革様立毛シートの表面毛羽の脱落を防止する仕上
方法を提供することにある。そして、本発明の他
の目的は該仕上方法を採用することにより、従来
の皮革様立毛シートに比し、風合や外観などの感
覚的性能においてより優れた皮革様立毛シートを
提供することにある。 かかる本発明の目的は驚ろくべきことに、繊維
集合体とそこに含有せる弾性重合体とから構成さ
れた繊維立毛面を有する起毛シートの表面に、弾
性重合体を溶解する能力のある溶媒であつてかつ
立毛繊維の非溶剤である液体を表面より付与し、
弾性重合体の1部を溶解または膨潤させた後、再
固化せしめることにより繊維立毛の根元部分にお
いて固着させて、次いで起毛処理および/または
整毛処理をするという簡便な方法にて著しく改良
されることが認められた。 本発明の方法に従えば、表面毛羽の脱落が著し
く防止されるほか、スエード表面の発色性及び染
色堅牢度、特に摩擦堅牢度が1級以上向上する、
又スエード状物の形態安定性、特に洗濯収縮率が
1%以上改善される、スエード状物の充実感が向
上する、立毛に腰がでる、など多くの優れた効果
がもたらされる。 本発明における繊維集合体とは不織布、織布、
編布などの繊維を主体とするシート状物質であ
り、特にこれが不織布であるときは本発明の効果
が最も顕著である。 用いられる繊維としては通常の繊維が使用可能
であり、木綿、麻、羊毛、レーヨン、アセテー
ト、ナイロン、ポリエステル、ポリアクリロニト
リル、ビニロン、ポリエチレン等の天然或は人造
繊磯がそのまま使用でき、その形態も通常繊維、
異型断面繊維、、海島状断面繊維など何でも使用
可能である。特に、本発明においては毛羽を構成
する繊維が0.5デニール以下、好ましくは約0.3〜
0.0001デニールの範囲にある細い繊維であり、
且、該細繊維が約5〜3000本集束されて、集束さ
れた全体の繊度が約0.5〜15デニールの範囲内に
ある極細繊維集束体繊維を採用する場合には毛羽
の脱落防止はもちろんのこと該極細繊維からなる
立毛の欠点である毛羽の腰を強くし、且つ柔軟性
を保持したまま全体に充自感をも持たせることが
可能であり好ましい。 かかる極細繊維集束体繊維は少なくとも2種以
上の互いに異なる性質を有する重合体より混合、
或は複合紡糸法等により海島状繊維を形成し、繊
維集合体とした後、該繊維の海成分を除去するこ
とにより容易に得られる。また他の方法としては
機械的或は化学的作用により繊維を割裂処理する
ことによつても得られる。 上記繊維集合体に含有せる重合体としては一般
に合成皮革に使用されるバインダーなり何でも使
用可能であり、例えば天然ゴム、スチレン―ブタ
ジエン共重合体、アクリロニトリル―ブタジエン
共重合体、ナイロン、ポリアクリル酸樹脂、ポリ
塩化ビニル、ポリウレタンエラストマー、、その
他の合成ゴム或はこれらの混合物などが使用され
る。しかるに、本発明において単に毛羽の脱落防
止効果のみを期待せずに、同時に触感、外観的向
上をも期待する場合は少なくとも該バインダー成
分としてポリウレタンエラストマーが50重量%以
上、好ましくは80重量%以上含有せることが好ま
しい。この場合、該ポリウレタンエラストマーに
は、他の成分として、少なくとも0.5重量%以
上、特に1重量%以上、ポリ塩化ビニル、ポリビ
ニルホルマール、ポリアクリル酸メチル、ポリメ
タクリル酸メチル、塩化ビニリデン―アクリロニ
トリル共重合体、塩化ビニル―酢酸ビニル共重合
体から選ばれる一種類以上が含有されていること
が好ましい。 繊維集合体にバインダーとして重合体を含有せ
しめる方法はエマルジヨン、溶液等、何でも良く
また凝固沈積せしめる方法も湿式法、乾式法など
何でも採用できるが、凝固方法についてはバイン
ダー重合体の溶剤と非溶剤で凝固した重合体多孔
構造を有する繊維質シートが特に本発明の表面処
理方法を採用した場合、全体のバランスにおいて
柔軟性を保持したままの充実感を得る上で好まし
い。また、この場合繊維質材料とそこに含有せる
重合体の量との関係も重要で、繊維質材料100重
量部に対し含有せる重合体の量は20〜150重量部
であることが好ましく、通常の皮革様シートの重
合体含有量よりも、やや低めの30〜100重量部の
範囲内であることが最も好適である。 本発明において処理されるべき立毛を有するス
エード調シートの好ましい製造法は例えば特公昭
46−41235号、特願昭50−141313号、特開昭50−
53503号で記載されるようなもので、2種以上の
重合体より得られた混合繊維を乾式法または湿式
法でウエブを形成するか、あるいはフイラメント
を巻き取ることなく捕集面上に集積してシート状
に形成せしめる必要によりニードルパンチングし
て得た繊維集合体に前記の重合体を含有沈積せし
め、次いで混合繊維中の一成分を除去するか、或
は混合繊維を物理的、又は化学的処理により処定
の極細繊維束とし、次いで起毛処理することによ
り得られる。しかし、本発明においてはこの方法
に限定されることなく立毛されたスエード調シー
トであり、重合体が含有され、且つその構成繊維
が極細繊維よりなつていればいかなるものも有効
である。 表面毛羽に付与する液体は、繊維絡合体を形成
する繊維に対して非溶剤でありかつ付与した重合
体の溶剤であればよく、例えば、ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド、ジエチルホルム
アミド、ジメチルスルホキサイド、ジオキサン、
テトラヒドロフラン、ギ酸、m―クレゾール、シ
クロヘキサノンなどがあるが、これらは場合に応
じて適宜選択すればよい。この液体には、可塑
剤、柔軟剤、染料など加えることもできる。 液体の付与量は約20〜50g/m2であるが、その
最適量は皮革様シート物質の材質、表面毛羽の状
態、溶剤が良溶剤であるか貧溶剤であるか、液体
の組成などの条件により変わるので場合に応じて
決めるのが最も良い。液体の付与方法としてはロ
ール塗布法、グラビア塗布法、スプレー法、表面
浸漬法などがあり、いずれの方法を採用すること
も可能である。 また、該液体には該液体と相溶性がありかつ皮
革様シート物質に対して非溶剤となる液体、例え
ば、水、低級アルコール、エチレングリコール、
などを一部混合して用いることも可能であるし、
これらの非溶剤をあらかじめ皮革様シート物質の
内部層に一部含ませておくことも好ましい。 特に前者は本発明の表面処理の処理効果を好み
に応じてコントロールする上で有効であり、通
常、液体に対し1重量%以上50重量%以下の範囲
内で付与される。また後者は本発明の処理が内部
にまで浸透し、皮革様シート物の内部の構造変化
を生起する恐れがある場合、特に有効に用いられ
る。 本発明においては該液体はあくまでもその処理
効果をスエード調シートの表層部にとどめること
が要求され、少なくとも付与した処理液の80重量
%以上がスエード調シートの厚み方向の半分で分
割した際、表層部側に処理されるべきであり、通
常、処理液の80重量%以上が見掛けの表層部(表
面より厚みの20%以内の部分)において処理され
るものである。ここで、本発明における厚みの測
定は平板法による1平方センチメートル当り1g
の荷重を掛けて測定された値である。 付与した液体の除去法としては、熱風下に乾燥
することが簡単でありまた効果も大なのでもつと
も好ましいが、非溶剤例えば水などの中に浸漬し
除去するいわゆる湿式法による方法も可能であ
る。 本発明におけるスエード調シート物の製造法で
は、任意の段階で通常の染色処理、揉み処理など
の仕上処理や各種処理剤による処理を施すことが
でき、本発明の液体処理を施した後、さらに起
毛、整毛処理が行なわれる。 起毛、整毛方法の例としては、サンドペーパ
ー、サンドクロス、サンドネツト、サンドロー
ル、ブラシ、針布、砥石などがあるが、立毛の点
でサンドペーパーを用いるのが特に好ましい。 なおこの起毛・整毛処理は、本発明の主旨から
して明らかなように、弾性重合体を実質的に研削
除去することのない程度の条件で行なわなければ
ならない。この起毛・整毛処理が弾性重合体を研
削除去するほど強い場合には、立毛繊維の根元部
分を固定している弾性重合体が削り取られること
となり、立毛繊維の根元部分を固定したことが全
く意味のないこととなる。 本発明に係わる皮革様シート物質には、さらに
通常の染色処理、揉み処理なども施される。 以下に実施例を挙げて本発明を説明する。 実施例 1 平均繊度0.05デニール繊維本数約20本のミクロ
フイブリル繊維集束繊維とポリウレタンエラスト
マーの湿式多孔質重合体とよりなる表面毛羽を有
するスエード状物に、ジメチルホルムアミド90重
量%、水10重量%よりなる液体をスプレー法にて
約40g/m2塗布し、80℃熱風下に乾燥したのちサ
ンドペーパーで表面起毛処理し茶色に染色して得
たスエード状物は立毛に腰があり毛羽の脱落が非
常に少なく表面に接着テープを貼りつけついで剥
離したところ剥離面には毛羽はほとんど付着して
いなかつた。 一方、ジメチルホルムアミド90重量%、水10重
量%よりなる液体を付与しない以外は上記と全く
同じ方法により作つたスエード状物は、毛羽の脱
落がはげしく、上記と同様に試験した接着テープ
の剥離面にはかなりの毛羽が付着していた。 得られたスエード調シートの各種物性値を比較
して第1表に示した。
【表】 実施例 2 ナイロンの極細繊維と湿式法で得た多孔質構造
のポリウレタンエラストマー、ポリ塩化ビニルと
よりなるスエード状物に、該スエード状物に対し
約50重量%の水を含ませ、ついでテトラヒドロフ
ラン80重量%、ジメチルホルムアミド20重量%よ
りなる液体をスプレー法にて約35g/m2になるよ
うに付与し、ついで熱風下に乾燥し、さらに表面
にブラシ掛けして表面毛羽を有するスエード状物
を得、ついで黒色に染色し、最後に揉み加工を施
した。 得られたスエード状物の表面毛羽は発色性もよ
くさらに表面毛羽の脱落も少ないものであつた。 一方、前記テトラヒドロフラン80重量%、ジメ
チルホルムアミド20重量%よりなる液体を付与し
ない以外は上記と全く同じ方法により作つたスエ
ード状物は、表面毛羽の脱落が非常にあり製造と
して欠点のあるものであつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 繊維質材料とそこに含有せる弾性重合体とか
    ら構成された繊維立毛表面を有するスエード調シ
    ートを仕上げるに際し、該スエード調シートの表
    面に弾性重合体の溶剤であつてかつ繊維の非溶剤
    である液体を付与し、弾性重合体の一部を溶解ま
    たは膨潤させた後、再固化せしめて繊維立毛の根
    元を締めつけ、次いで弾性重合体を実質的に研削
    することなく起毛処理および/または整毛処理す
    ることを特徴とする繊維立毛スエードの仕上方
    法。 2 繊維立毛が少なくとも複数本の単繊維が集束
    されて構成されている特許請求の範囲第1項記載
    の仕上方法。 3 単繊維の繊度が0.5〜0.0001デニールの極細
    繊維が集束されて構成されている特許請求の範囲
    第2項記載の仕上方法。 4 弾性重合体がポリウレタンエラストマーを主
    体とする多孔質重合体で構成されている特許請求
    の範囲第1〜3項のいずれかに記載の仕上方法。 5 付与する液体が弾性重合体の溶剤と、該溶剤
    とは相溶性がありかつ重合体および繊維の非溶剤
    ないし貧溶剤を全体の50%以下の範囲で混合した
    組成液である特許請求の範囲第1項記載の仕上方
    法。
JP10610076A 1976-09-03 1976-09-03 Process of wool fibre set up sued finish Granted JPS5331887A (en)

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JPS57191371A (en) * 1981-05-11 1982-11-25 Kuraray Co Production of thin suede like fabric excellent in durability
JPH062985B2 (ja) * 1985-07-22 1994-01-12 東レ株式会社 シ−ト状物の処理法
US4951366A (en) * 1989-02-07 1990-08-28 Geller George R Method for modifying fabrics to produce varied effects

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