JPS59187664A - 立毛シ−トの処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、立毛シート中の脱落し易い状態にある毛羽を
除去する方法に関する。

立毛シートで、柔軟な風合のものが要求されることが多
々ある。しかし、柔軟な風合の立毛シートは、その内部
構造がルーズであるため、使用時に毛羽が脱落し易い。

特に、実着用時に脱落した毛羽が他の衣服に付いたりす
ると、立毛シート本来の品格が低下するという欠点があ
った。また最近は極細繊維を使用した立毛シートの開発
が盛んであり、衣料用としては柔軟な風合い、ドレープ
性をもたせるため、該立毛シートを構成する繊維、或い
はポリウレタンの種類を変更しだシ繊維とポリウレタン
との結合状態をコントロールする工夫がなされているが
、これらによって更に毛羽抜け、脱落が助長されてこの
ような立毛シートが本来もっていた高級感を損っていた
。

従来この毛羽の抜は防止や、脱落防止のため樹脂、接着
剤で立毛の根本を固定する手段が構しられているが、こ
の技術では立毛シートの風合いが硬くなったり、立毛が
へたってしまう欠点があった。

また他の手段として製造工程で洗浄を強化したり、毛を
植えたブラシでブラッシングする処理が施されていたが
、これらの技術では毛羽を十分に除去できなかったシ、
洗浄を強化することによシ逆に物性低下を招き、毛羽の
脱落を助長する欠点を有していた。

本発明の目的は、予め立毛シート中の脱落し易い状態に
ある毛羽を除去し、使用時の毛羽脱落を少なくシ、品位
の高い立毛シートを得ることにある。

本発明は、上記目的を達成するために、メツシュ数１８
０以上のサンドペーパーヲ用イ、シかも下記式（Ｉ）を
満足する条件で、立毛シートの立毛部を擦過処理するも
のである。

ここで、ｖｐはペーパー速度、すなわちサンドペーパー
の走行速度、ｖｓはシート処理速度、すなわち、立毛シ
ートの走行速度であシ、その各単位を一致させる。Ｍは
サンドペーパーメツシュ数である。また、 本発明は、立毛シートの立毛部を適度の抵抗（負荷）で
擦過することにより、立毛部の抜は易い状態、切断され
やすい状態にある毛羽を除去し、使用時の毛羽の抜け、
脱落を防止する画期的なものである。

以下、本発明について詳細に述べる。

本発明でいう立毛シートとは、少くとも一面に立毛を有
するシートであり、部分的に立毛な有するものも含む。

立毛部は天然繊維または合成繊維から形成きれる。基材
は、不織布、網地、織物、これらの複合物のいずれでも
よいが、ポリウレタン、合成ゴム等の樹脂を含浸した不
織布が好ましい。

立毛シートの形態は、スェード様、ヌバック様、ファ一
様、ビロード等いずれでもよい。立毛を形成するには、
起毛、植毛いずれの手段を用いてもよい。

本発明の方法は、立毛部が１デニール以下、好ましくは
０，５デニール以下、特に好寸しくけ０．２デニール以
下の繊維から形成されている高級立毛シートの表面品位
を良好にするために有効である。

本発明の処理方法は、風合を柔軟にするだめに組織を粗
くしたシ、繊維と樹脂との結合を弱めたり、シリコーン
等の滑シを促進する樹脂を付与したシして、内部構造が
ルーズにされた立毛シートに特に有効である。内部構造
がルーズならば、組織、樹脂等で固定されていない立毛
が存在したシ、固定が緩い立毛が存在したシするため、
立毛シートを使用すると、これらの立毛が、毛羽となっ
て脱落し易くなるからである。

特に、衣料用の立毛シートは、着用時、摩擦、屈曲等の
動作を伴うだめ、毛羽の脱落が著しいので、本発明の処
理方法の適用は顕著な効果を呈する。

本発明は、立毛シートの立毛部を特定の条件で擦過処理
する。本発明の擦過処理とは、通常サンドペーパーを用
いての起毛処理または立毛を短かくする研削処理とは異
なり、立毛シートの立毛部に擦過体を接触させ立毛部の
抜は易い状態または切断され易い状態にある毛羽を除去
することである。擦過処理の前と後でのシートの厚さは
ほとんど変化しないのである。

擦過体としてメツシュ数１８０以上のサンドペーパーを
用いる。かくの如き細い粒度のサンドペーパーであると
、砥粒先端が立毛シートの表面のみに接触し、脱落し易
い状態にある毛羽を除去することができる。このため、
メツシュ数２００以上、特に２４０メツシュ以上のサン
ドペーパーを用いるのが好ましい。メツシュ数１８０以
下のサンドペーパーを用いると、サンドペーパーの砥粒
先端が立毛シートの内部にまでくい込み、研削作用が生
じ、毛羽除去の効果が少ないばかりか、逆に使用時に脱
落するような不安定な毛羽が発生し易くなるので好まし
くない。擦過処理する方法としては、擦過体をロール方
式まだはベルト方式で走行させて、立毛シートの立毛部
に接触させる。この場合、擦過時の抵抗（負荷）を適度
にする必要がある。擦過時の抵抗（負荷）は、前記した
擦過係数で表わされうる。擦過係数が５．０以上ならば
、サンドペーパーの走行が不安定で、処理斑が生じ、立
毛シートの表面品位が低下するので好ましくない。擦過
係数Ａが５．０以下ならば、好ましくは０．５〜４．５
ならばサンドペーパーの走行が安定で、均一に立毛シー
トの立毛部を擦過することができるので、表面品位に優
れ、しかも使用時毛羽の脱落のない立毛シートを得るこ
とができる。

擦過係数Ａの下限は、特になく、極めて小さな数値（例
えば０．６）でも、擦過の効果が得られるととが判明し
ている。

ペーパー速度は機器により異なシ特に限定されないが、
例えばろ０〜８００７７１７分が好ましい。６０ｍ／分
以下ならば、生産性、操業性が低下するので好ましい。

８　Ｄ　Ｏｍ７分以上ならば、研削作用が生じ立毛が短
かくなる傾向が生じるため好ましくない。

シート処理速度は、生産性の向上のため、高速度が好ま
しいが、本発明の擦過効果を得るだめに前記式（Ｉ）を
満足する必要がある。

本発明の擦過処理方法には、立毛シートの立毛を伏せる
方向（順目方向）に擦過する方法と立毛シートの立毛を
起す方向（逆方向）に擦過する方法とがある。順目方向
には２〜６回擦過するのが好ましい。１回ならば、充分
擦過効果が得られず、丑だ７回以上ならば、立毛が短か
くなるので好１しくない。逆方向には、１〜５回擦過す
るのが好ましい。６回以上ならは立毛が短かくなるので
好ましくない。

更に、順目方向に擦過する工程と、逆方向に擦過する工
程とを組合せるとより効率よく脱落し易い毛羽を除去す
ることができるので好ましい。順目方向と逆方向の総回
数は１０回以下が好ましい。１１回以上ならば、立毛が
短かくなるだめ好ましくない。

本発明によれば、立毛シートに存在する脱落し易い毛羽
を擦過処理により予め除去できるので、立毛シートの使
用時、特に着用時に毛羽が脱落するというトラブルを解
消することができる０ まだ本発明の擦過処理は、立毛部の抜は易い状態まだは
切断され易い状態にある毛羽を除去し、しかも、立毛シ
ートの固定された立毛はそのままであるため、立毛シー
トが本来布する優れた品質、たとえば優雅な外観、柔軟
な風合等を保持できる。このため、高品質の立毛シート
を処理するのに適している。

次に本発明方法を実施例にて説明するが、特にこれらに
限定されない。

実施例１ ０．１３デニールのポリエステル繊維のステープルから
なるパンチングフェルトに架橋型シリコーンを含浸し、
硬化後さらにポリウレタンを含浸し、凝固させてサンド
ペーパーで研削して毛羽室てた後、液流染色機にて染色
した。このようにして得られた製品を次の条件で擦過処
理した。

ペーパー速度　：　２００　ｍ／ｍｉｎシート処理速度
：１Ｑ　７？Ｚ　／　ｍｉｎ擦過処理方向と回数：製品
の立毛方向に対し、順目方向と逆方向に交〃 ２回づつ処理。

ペーパーメツシュと製品評価結果を表−Ｉ　Ｋ示す。

表−１ペーパーメツシュと毛羽脱落状態〔注〕　※毛羽
脱落状態は、Ｔ／Ｃブロードのワイシャツの上に各テス
ト品を実着用し、８ＨＲ着用後ワイシャツへの毛羽付着
量で評価した。×→△→○の順に毛羽付着量が少なく良
いことを示す。

１８０〜８００メツシユのペーパーで処理シタものは、
ボリューム感のある表面品位を有し、ソフトでドレープ
性があり、かつ毛羽脱落が殆んどない高級立毛シートが
得られた。

実施例２ 実施例１で得た染色前の立毛シートを次の条件で擦過処
理し、その後液流染色機で染色した。

得られた製品の評価を表−２に示す。

擦過処理条件 擦過処理機：ローラーサンダータイプのパフＭ／Ｃ ペーパーメツシュ： ）表−２に示す ペーパー速度　　。

シート処理速度：　５　ｍ　／　ｍｉｎ処理方向と回数
：立毛方向に対し、順目方向゛と逆方向に交互２回づつ
処 擦過指数０，５〜５．０のものはいずれも毛羽脱落が少
なく表面品位良好なものが得られた。擦過指数６．０以
上のものは製品厚みが０．０２〜０、０５　ｍＡ薄くな
り、毛羽脱落が多く、立毛も短かくなった。

実施例６ ポリエステルを芯成分とし、ポリスチレンを海成分とし
だ高分子配列体において芯成分と海成分の重量比が７０
：３０で、繊維庸あたり１６本の芯成分が配向存在しだ
３ｄＸ５１Ｂのステープルを使用し、パンチングフェル
トを形成した。該フェルトを蒸熱で２４％面積収縮させ
、ポリウレタンを含浸し、凝固させた後、トリクロール
エチレンでポリスチレンを抽出した。

該シートをサンドペーパーで研削し毛羽室てた後、液流
染色機で染色し、タンブラ−で７５℃５分間もみ加工し
た。このようにして得られた製品を実施例２と同一条件
で擦過処理した。その結果を表−６に示す。

手続ネ…正轡 特許庁長官　　若　杉　和　夫　殿 １、特許出願の表示 昭和５８年　特許願　第５７８４１＠ ２、発明の名称 立毛シートの処即方法 ５、補正により増加する発明の数　０ ６、補正の対象 明細書の［発明の詳細な説明］の欄 ７、補正の内容 （１）明細書箱２頁４行目 「柔軟な」を「柔軟な」とする。

（２）同第４頁１４行目 「ビロード等」を「ビロード様等」とする。

（３）同第６頁１０行目 １１８０以下」を「１８０未満」とする。

（４）同第６頁２０行目〜第７頁３行目［サンドペーパ
ーの・・・・・・好ましくない。］を「研削作用が生じ
毛羽除去の効果が少なくなるばかりか逆に使用時に脱落
するような不安定ｔ１毛羽が発生しやすくなるので好ま
しくない。」とする。

（５）同第７頁３行目および９行目 「１１ｉ！擦係数Ａ」を［！擦係数」とする。

（６）同第７頁１５行目 「好ましい」を「好ましくない。」とする。

（７）同第１２頁１表−２」中「ペーパーメッシュ１８
０１ペーパー速度５００および６００ｊの１表面品位」
の各項 「立毛やや短かい」を「立毛短かい」とする。

２−

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 メツシュ数１８０以上のサンドペーパーを用い、しかも
   下記式を満足する条件で、立毛シ゛−トの立毛部を擦過
   処理することを特徴とする立毛シートの処理方法 （ただし、■ｐはペーパー速度、■ｓはシート処理速度
   、およびＭはサンドペーパーメツシュ数である。）