JPS6396063A - 易開封性容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は易開封性容器に関するものである。さらに詳し
くいえば、本発明は、食品類の包装用、特に加熱殺菌包
装用として好適に用いられる、蓋材を強固にヒートシー
ルでき容器内側からの圧力に対する耐圧力が高く密封性
に優れるとともに、しかも開封剥離性に優れた易開封性
容器に関する。

〔従来の技術〕

従来、食品類などの包装のために、フランジ付容器が多
用されており、容器に内容物を充填したのち、蓋材をヒ
ートシールするごとにより密封されている。しかし、こ
のようにして形成されるピー１−シール容器は、ヒート
シール強度を高くして密封性を高くすると、内容物を使
用するときの開封性が悪く、刃物などでの開封が必要と
なり、一方開封性を良くするために適度なシール強度の
材料を選択すると、温度、圧力、時間などのヒートシー
ル条件や充填物などの夾雑物によりシール性が大幅に変
わり、一定の接着力が得られず密封性が低下するため、
特にレトルトなどの加熱殺菌など内圧が高くなる包装に
は用いられないという欠点がある。

これらの問題点を解決するものとして実開昭５３−１４
８７４２号公報には、多層蓋材の下蓋に環状の切り込み
を設け、蓋を剥がす際に下蓋を切断して剥離性を容易に
する考案が記載されている。

しかしながら、この考案においては、多層蓋材の下蓋の
外縁から切り込みまでの間隔を大きくすることで密封性
を出しており、開封後に蓋材の下蓋の切り込みより内側
の部分が容器開口部の内側に張り出た状態で残り、使用
感が悪いという問題点がある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明はこれらの問題点を改善し、開封後に蓋材が容器
開口部に残ることがなく、使用感が良好で、密封性に優
れ、かつ使用時の剥離開封性が良好な、強固なシール性
と易開封性を備えた易開封性容器を提供しようとするも
のである。

ｃ問題点を解決するだめの手段〕 すなわち、本発明は容器本体と該容器本体のフランジ部
でヒートシールされる多層蓋材とからなる容器において
、該多層蓋材の層間接着力を該フランジ部と該多層蓋材
との接着力よりも小さくなるように構成するとともに、
ヒートシール部の内側のフランジ部に非ヒートシール部
を設り、かつ該非ヒートシール部」二の多層１４４内層
に環状の切断線を設けたことを特徴とする易開封性容器
を提供するものである。

以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。

第１図は本発明の易開封性容器の一実施態様の部分断面
図である。（１，２）は多層蓋材で、１は蓋材外層、２
は蓋材内層である。３は容器本体である。４はフランジ
部であり、内容物を充填したのち多層蓋材で蓋をし、容
器本体３とフランジ部４でタイトにヒートシールする。

５はヒートシール部で、容器本体と多層蓋材は容器のフ
ランジ部で難剥離ヒートシールされている。６は環状の
切断線、７はつまみ部８におりる切断綿である。

ヒートシール部５の内側のフランジ部には非ヒートシー
ル部９が設けられており、この非ｉニー１−シール部９
の上の多層蓋材内層２に切断線６が設けられている。ヒ
ートシール部の内側婦人と切断線６の間には１〜１０龍
好ましくは２〜１０ｍｍの間隙ｔが設けられている。こ
のような間隙ｔを有する容器蓋材を内側から剥離した場
合、図のＡ点に応力が集中し内側からの剥離強度が外側
からの剥離強度より大きくなり、耐圧力が高く密封性が
良くなる。

ここで、容器本体のフランジ部と多層蓋材内層との接着
力については、難剥離性を有することが必要で、その層
間剥離強度は通常１．５　ｋｇ／　１５　ｖｎａ以上（
引張速度３０　ａｍ／ｍ　ｉ　ｎ、以下同じ）、好まし
くは２．３　ｋｇ／　１５　ｍ以上にすることが望まし
い。一方、多層蓋材の層間接着力は、容器本体のフラン
ジ部と多層蓋材内層との接着力より小さくすることが必
要で、その層間剥離強度は通常１　ｋｇ／　Ｉ　５　ｔ
ｍ以下、好ましくは０．７ｋｇ／１５ｍ１以下とするこ
とが望ましい。

また、非ヒートシール部を設けるにはヒートシールの位
置を制御することによって行ってもよいが、容器本体の
フランジ部４またば多層蓋材の内層２のヒートシール部
５の内側に熱非融着層を形成して、ヒートシールリング
によりフランジ部と多層蓋材をヒートシールした場合に
もこの部分がシールされないようにしたり、フランジ部
内縁に傾斜面または段差面等の非ヒートシール面を設け
、多層蓋材内層の切断線が、この非フランジ面上方に位
置するようにしてヒートシールすれば、ｔの長さを正確
に制御することができる。したがってヒートシール部の
内側端と切断線の間には一定の間隔を設けることができ
る。この熱非融着層はフランジ部と多層蓋材をヒートシ
ールした際にフランジ部と多層蓋材との熱融着を防止す
るものであれば材質は制限されない。８は開封を容易に
するだめのつまみ部である。７は切断線であり、開封時
の多層蓋材内層の剥離開始を容易にするために設けられ
たものであり、本発明の易開封１／１容器においては必
須なものではない。

第２図は第１図のヒートシールした多層蓋材を剥離する
ところを示す部分断面図である。切断綿７で多層蓋材層
間剥離が起こった後、切断線６で多層蓋材内層が切断し
、多層蓋材が剥がされる。

切断線６と切断線７０間の多層蓋材の内層が、容器本体
のフランジ部４に融着した状態で残っている。

本発明の易開封性容器のフランジ部の外縁部には強度、
剛性、使用感などからリブやカールがあってもよい。本
発明の易開封性容器は多層蓋材の層間剥離により開封を
行うため、これらの補強部材を設けても、平面フランジ
を有する容器と同様に容易に蓋材を剥離することができ
る。

本発明において、多層蓋材内層に設けられる切断線７は
多層蓋材を剥がず際にフランジ面内で内層を切断するだ
めのもので、この切断線は通常、環状の切り込みとして
設けられているが、多Ｎ蓋材を剥がずときに多層蓋材内
層を容易に切断できるものであればどのようなものでも
よく、内層に接する層（２層構造の場合は外層）まで切
断されていても、内層の一部だけ切断されていてもよい
。

また、この切断線は円、三角形、四角形など、容器の形
状に応じて環状にフランジ内周に全周にわたって設けて
もよいし、一部は残しておいてもよい。多層蓋材の一部
を剥がさず残すようにしてＦａｌｌがずような場合には
、そこの部分だり切断線を入れないようにする。

切断線の形成方法としては加熱環状体の押しつけ法によ
るもの、環状刃の押し込み法によるもの、超音波加工、
切削刃による切１！ｊ＋Ｉ　ｊｔｒ目二によるもの、レ
ーザー加工などによるもの、せん断力によるずれによる
もの、またはこれらの組み合わせによるものなどがある
。また、切断線内側部分に内層を有さない蓋材であって
もよい。

本発明の易開封性容器の形状は特に限定されるものでは
ないが、通常、円、四角などであり、この形状のフラン
ジ部に沿って環状にヒートシールされる。また、カップ
状であっても１−レー状であってもよい。

本発明の多層蓋材（１，２）は第１図では２層フィルム
となっているが、２層フィルムであっても２層以−ヒの
多層フィルムであってもいずれでもよく、特に制限はな
い。多層フィルムを用いた場合について説明すると、プ
ラスチックの単層フィルム、多層フィルム、紙、アルミ
箔、またはこれらの複合材料等からなる基材（外層）と
、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−α−オレ
フィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等から
なる容器本体の内層との易ヒートシール性を有する樹脂
からなるシーラント層（内層）とからなっているものが
好適に用いられる。

また、切断線の形成を加熱手段により行う場合は、多層
蓋材の形状を損なわないよう、外層の材料を内層の材料
より高い融点、軟化点を有するものとすることが好まし
い。例えば内層の材料をポリエチレン系樹脂とし、外層
の材料を紙、アルミ箔またはポリプロピレン、ナイロン
、ポリエステルなどの耐熱性樹脂等とすることが好まし
い。

なお、本発明の易開封性容器にあっては、多層蓋材に剥
離層を存する本発明の特徴を有する限り、多層蓋材また
は容器本体の内側に必要に応じて、シール層など他の層
を有していてもよい。

この多層蓋材の形成方法としては、（１）多層材料を用
いる方法、（２）あらかじめ、容器開口部に等しい穴加
工したシールフィルムを蓋基材に貼りつける方法、（３
）ヒートシール時に蓋）］法＋１と容器本体の間に穴加
工したシールフィルム、をはさんでヒートシールする方
法、（４）ヒートシール時に蓋材基材と容器本体の間に
ドーナツ状のシール（Ａをはさんでヒートシールする方
法等がある。

多層材料により形成する場合、前記した剥１Ｔｉ１１性
を有する組み合わせの樹脂を用いて、共押出成形したり
、さらに、樹脂フィルムや、紙、アルミ箔などの基材を
組み合わせ、ラミネート加工によって得られた多層材料
に、上記した方法で切断線を設ける。

本発明の易開封性容器における容器本体は、その材質、
層構成、製造方法などに何ら制限されるものではなく、
容器のフランジ部において蓋材が強固に結合されればよ
（、その結合方法についても、ヒートシール、接着剤な
ど何ら制限されるものではない。

容器に用いられる樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂
、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル
系樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリア
クリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン樹脂、無機充填剤
を５〜７０重量％混合樹脂など、あるいはこれらの混合
物がある。これらの樹脂には、必要により熱可塑性のエ
ラストマー、不飽和カルボン酸またはその誘導体によっ
て変性された変性ポリオレフィン、各種添加剤が配合さ
れる。

これらの樹脂は、シートの熱成形、射出成形、ブロー成
形、射出ブロー成形などによって単層、多層の容器に成
形される。

また、紙、金属、あるいは樹脂との複合容器は接着、巻
締などにより容器に成形される。

いずれにしても、通常の容器としては、蓋材内層と易ヒ
ートシール性で、強い接着力が得られる容器内層を有す
るものが用いられる。この容器としては、形状は制限さ
れず、カップ状、トレー状であってもよい。

なお、本発明の易開封性容器において、多層蓋材または
容器本体の内層に熱非融着層を設ける場合、熱非融着層
を形成するために用いられる材質としては先に説明した
ように特に制限はなく、高融点熱可塑性樹脂や熱硬化性
樹脂などであり、例えば、ポリアミド樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ボリアミドル硝化綿共重合体、硝化綿−シリコ
ン樹脂共重合体、シリコン樹脂、ウレタン樹脂、アミノ
アルキッド樹脂、ワックスなどを使用することができ、
その厚みは１〜５１ｔｍ程度が好ましい。この熱非融着
層の形成は塗布、印刷、特にグラビア印刷、貼着等によ
り行われる。

〔作用〕

本発明の易開封性容器に物品を充填あるいは装入し、多
層蓋材をヒートシールしたものを開封するときは以下の
ような動作で節りｌに開封することができる。

例えば、第１図において、つまみ部８を−１一方にもち
あげると切断線７のところで多層燕（Ａの内層２と外層
１の間で層間’？ｉｌｌ離が開始し、切断線６のところ
まで多層蓋材の層間剥離が進行し、切断線６のところで
多層蓋材の内層が切断され、多層蓋材が剥がされる。切
断線６はフランジ部４上の多層蓋材内層に設けられてい
ることから、第２図に示す如く、多層蓋材内層の容器本
体上に残る部分がフランジ部より内側に張り出すことが
なく、開封後の使用感は良好である。そして、ヒートシ
ールの剥離強度を高くしても剥離が可能となるため、ボ
イル、レトルト処理に耐える耐熱性、使用感共に良好な
容器となる。

さらに、熱非融着層を設けた場合または非ヒートシール
面上方に多層蓋材内層の切断線がくるようにヒートシー
ルした場合には、多層蓋材と容器本体をヒートシールす
る際、前記ｔの長さを一定にすることができ、ヒートシ
ール作業を極めて容易に行うことができる。

また多層蓋材はリブ、カール等容器本体の形状に関係な
く剥離することができる。

〔実施例〕

次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本
発明はこれらの例によってなんら限定されるものではな
い。

実施例１ 高密度ポリエチレンシートより圧空成形によりフランジ
付容器（６０＋ｕφｌ×４０■−旧を得た。

この容器に内層が高密度ポリエチレン、外層がポリプロ
ピレン８０重量％と低密度ポリエチレン２０重量％の混
合樹脂層からなり、加熱刃により切断線６を形成した蓋
材をｔ　＝　２ｍｎになるようにヒートシールした。

このようにして形成された容器から多ＮＭ材を剥離した
ところ、多層蓋材の層間で剥１１ｉ１１Ｌ、続いて切断
線のところで蓋材が切断し容易に開封することができ、
また開封力も安定していた。

〔発明の効果〕

本発明により、シール強度が高く、密封性に優れ、容器
にリブ等があっても開封が容易で、開封力が安定してい
る上に、開封後の使用感も良好であり、しかも耐熱性が
良好で、ボイルやレトル１−処理が可能であるなど、優
れた特徴を有している易開封性容器を得ることができる
。しかも蓋材の内層として易ヒートシール性の樹脂を設
けるだけで容器本体の材質等に関係なく広く利用できる
ため、その実用的価値は極めて大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の易開封性容器の一実施態様の部分断面
図であり、第２図は第１図の易開封性容器を開封する際
の部分断面図である。 図中、符号（１，２）は多層蓋材、１は多層蓋材外層、
２は多層蓋材内層、３は容器本体、４はフランジ部、５
はヒートシール部、６および７は切断線、８はつまみ部
、９は非ヒートシール部である。 第１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、容器本体と該容器本体のフランジ部でヒートシール
   される多層蓋材とからなる容器において、該多層蓋材の
   層間接着力を該フランジ部と該多層蓋材との接着力より
   も小さくなるように構成するとともに、ヒートシール部
   の内側のフランジ部に非ヒートシール部を設け、かつ該
   非ヒートシール部上の多層蓋材内層に環状の切断線を設
   けたことを特徴とする易開封性容器。