JPH11171250A - 繰り返し開閉可能な密封プラスチック容器 - Google Patents

繰り返し開閉可能な密封プラスチック容器

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JPH11171250A
JPH11171250A JP36165497A JP36165497A JPH11171250A JP H11171250 A JPH11171250 A JP H11171250A JP 36165497 A JP36165497 A JP 36165497A JP 36165497 A JP36165497 A JP 36165497A JP H11171250 A JPH11171250 A JP H11171250A
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heat
plastic container
container
sealed
easy
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JP36165497A
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Nobuo Hirakawa
叙夫 平川
Tsunehisa Namiki
恒久 並木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ヒートシールされた蓋材を開封した後にも蓋材
と容器本体を再度密封することができ、繰り返し開閉し
た場合にも良好な密封性を有するカップ、トレー等のプ
ラスチック容器を提供する。 【解決手段】フランジ部を有する容器本体と蓋材からな
るプラスチック容器において、蓋材を外層樹脂層、粘着
性樹脂中間層及び内層ヒートシール性樹脂層により構成
し、容器本体の少なくともフランジ部をヒートシール性
樹脂により構成し、容器本体と蓋材はフランジ部でヒー
トシールされており、蓋材の内層ヒートシール性樹脂層
にはヒートシール部に沿って易開封加工部を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フランジ部を有す
る容器本体と蓋材からなり、繰り返し開閉することがで
き、しかも密封性に優れたトレー、カップ等のプラスチ
ック容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フランジ部を有するプラスチック
容器本体と蓋材をフランジ部でヒートシールしたカッ
プ、トレー等のプラスチック容器は知られており、これ
ら容器の蓋材の開閉機構についても、種々提案されてい
る。しかしながら、これらのプラスチック容器は、一度
蓋材を開封した場合には、再度容器を蓋材で密封するこ
とはできないものであり、開封した内容物は一度で使い
切ることが必要であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来技術の欠点を解消し、ヒートシールされた蓋材を開封
した後にも蓋材と容器本体を再度密封することができ、
繰り返し開閉した場合にも良好な密封性を有するカッ
プ、トレー等のプラスチック容器を提供することを目的
とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は下記の構成をとるものである。 1.フランジ部を有する容器本体と蓋材からなるプラス
チック容器において、蓋材は外層樹脂層、粘着性樹脂中
間層及び内層ヒートシール性樹脂層により構成され、容
器本体の少なくともフランジ部はヒートシール性樹脂に
より構成され、容器本体と蓋材はフランジ部でヒートシ
ールされており、蓋材の内層ヒートシール性樹脂層には
ヒートシール部に沿って易開封加工部が設けられたもの
であることを特徴とする繰り返し開閉可能な密封プラス
チック容器。 2.易開封加工部がヒートシール部の両側に設けられた
ものであることを特徴とする1に記載の繰り返し開閉可
能な密封プラスチック容器。 3.粘着性樹脂中間層を介した層間接着力(外層樹脂層
と粘着性樹脂中間層との層間剥離強度、又は粘着性樹脂
中間層と内層ヒートシール性樹脂層との層間剥離強度、
もしくは粘着性中間樹脂層における凝集破壊強度)が、
ヒートシールされた容器本体と蓋材の層間接着力よりも
小さくなるように構成したことを特徴とする1又は2に
記載の繰り返し開閉可能な密封プラスチック容器。 4.ヒートシール部の外側に設ける易開封加工部が、ヒ
ートシール部の端面から0〜3mm離間した位置に設け
られたものであることを特徴とする1〜3のいずれか1
項に記載の繰り返し開閉可能な密封プラスチック容器。 5.ヒートシール部の内側に設ける易開封加工部が、ヒ
ートシール部の端面から1〜5mm離間した位置に設け
られたものであることを特徴とする1〜4のいずれか1
項に記載の繰り返し開閉可能な密封プラスチック容器。 6.易開封加工部が蓋材のフランジ部の一部に設けられ
たものであることを特徴とする1〜5のいずれか1項に
記載の繰り返し開閉可能な密封プラスチック容器。 7.易開封加工部が切り込みにより形成されたものであ
ることを特徴とする1〜6のいずれか1項に記載の繰り
返し開閉可能な密封プラスチック容器。 8.易開封加工部が薄肉弱化部を設けることにより形成
されたものであることを特徴とする1〜6のいずれか1
項に記載の繰り返し開閉可能な密封プラスチック容器。 9.易開封加工部がレーザー加工により形成されたもの
であることを特徴とする1〜6のいずれか1項に記載の
繰り返し開閉可能な密封プラスチック容器。 10.蓋材にタブを設けたことを特徴とする1〜9のい
ずれか1項に記載の繰り返し開閉可能な密封プラスチッ
ク容器。 11.ヒートシール部及び/又はその近辺に内容物の改
ざん防止処置を施したことを特徴とする1〜10のいず
れか1項に記載の繰り返し開閉可能な密封プラスチック
容器。
【0005】
【発明の実施の形態】次に、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1及び図2は、本発明を
カップ状の容器に適用した1例を示す図である。図1は
容器の斜視図、そして図2は図1の容器の開閉部の拡大
断面図である。これらの図において、符号1はプラスチ
ック容器、符号2は容器本体、符号3は蓋材、符号4は
外層樹脂層、符号5は内層ヒートシール性樹脂層、符号
6は粘着性樹脂中間層、符号7はヒートシール部、そし
て符号8及び9は易開封加工部を表す。
【0006】このプラスチック容器1は、外層樹脂層4
及び内層ヒートシール性樹脂層5からなる2層構造の積
層体により構成された容器本体2と、外層樹脂層4、粘
着性樹脂中間層6及び内層ヒートシール性樹脂層5から
なる3層構造の積層体により構成された蓋材3からな
る。容器本体2と蓋材3は、容器本体2の上面に設けた
フランジ部10で容器全周面にわたってヒートシールさ
れている。
【0007】蓋材3の一部にはつまみ部となるタブ11
が設けられ、タブ11の基部においては、ヒートシール
部7をはさんで内層ヒートシール性樹脂層5に、ミシン
目による易開封加工部8及び9が設けられている。この
プラスチック容器では、蓋材3の外層樹脂層4と粘着性
樹脂中間層6との層間接着力が、ヒートシール部7にお
ける蓋材の内層樹脂層5と容器本体の内層樹脂層5との
層間接着力よりも小さくなるように構成する。この容器
を開封するには、蓋材3のタブ11を手でつまみ引張る
と、図2に点線の矢印で示したように、容器は外側易開
封加工部8、粘着性樹脂中間層6、内側易開封加工部9
の順に開封される。
【0008】外側易開封加工部8はタブ11の基部のみ
に設け、内側易開封加工部9はこの例では蓋材3のフラ
ンジ内周部全周にわたって形成してあるが、内側易開封
加工部9は必ずしも蓋材3のフランジ内周部全周にわた
って形成する必要はなく、フランジ内周部の一部に未加
工部を残して蓋材3が完全にははがれないようにしても
よい。内容物の一部を取り出した後に蓋材3を容器のフ
ランジ部10に手等で押圧すれば、容器は粘着性樹脂中
間層6により再度密封することができ、その後繰り返し
開閉しても良好な密封性は保持される。
【0009】図3及び図4は、本発明をカップ状の容器
に適用した他の例を示す図であり、図3は容器の斜視
図、そして図4は図3の容器のフランジ部の拡大断面図
である。これらの図において、各符号は図1及び図2と
同じものを表す。このプラスチック容器1は、単層のヒ
ートシール性樹脂層5により構成された容器本体2と、
外層樹脂層4、粘着性樹脂中間層6及び内層ヒートシー
ル性樹脂層5からなる3層構造の積層体により構成され
た蓋材3からなる。容器本体2と蓋材3は、容器本体2
の上面に設けたフランジ部10で容器全周面にわたって
ヒートシールされている。
【0010】この容器では、蓋材3の全周にわたってヒ
ートシール部7をはさんで内層ヒートシール性樹脂層5
に、薄肉弱化部による易開封加工部8及び9が設けられ
ており、どこからでも開封することが可能である。この
容器では、図1及び図2の容器と同様に、蓋材3の外層
樹脂層4と粘着性樹脂中間層6との層間接着力が、ヒー
トシール部7における蓋材の内層樹脂層5と容器本体の
内層樹脂層5との層間接着力よりも小さくなるように構
成する。易開封加工部8及び9は、必ずしも蓋材3のフ
ランジ内周部全周にわたって形成する必要はなく、フラ
ンジ内周部の一部に未加工部を残して蓋材3が完全には
はがれないようにしてもよい。内容物の一部を取り出し
た後に蓋材3を容器のフランジ部10に手等で押圧すれ
ば、容器は粘着性樹脂中間層6により再度密封すること
ができ、その後繰り返し開閉しても良好な密封性は保持
される。
【0011】本発明のプラスチック容器1では、容器本
体2と蓋材3をヒートシールした後に最初に開封するま
では、容器1はヒートシール部7により密封されてい
る。したがって、プラスチック容器の貯蔵や輸送時に容
器に外圧がかかり容器の内容物等によって容器1と蓋材
2の接合部を内側から押し拡げようとする力が働いた場
合にも、この力は結合力の大きいヒートシール部7に作
用するので蓋材2が開くことはなく、密封性が保たれ
る。ヒートシール部7の内側(収納部側)に設ける易開
封加工部9の位置を、図2及び図4に示すようにヒート
シール部7の端面から収納部側に、例えば1〜5mm程
度ずらした位置に設けた場合には、このような密封性の
保持をより確実なものとすることができるので好まし
い。ヒートシール部7の外側に設ける易開封加工部8の
位置はヒートシール部7の端面から0〜3mm離間した
位置に設けることが好ましい。
【0012】本発明のプラスチック容器では、易開封加
工部8及び9は刃物、砥石等による機械的加工のほか、
レーザー加工等通常の方法により形成することができ
る。易開封加工部は、通常はヒートシール部に沿ってそ
の両側に設けるが、フランジ部の最外側をヒートシール
し、ヒートシール部7の内側のみに易開封加工部9を設
け、タブ11により開封するように構成してもよい。ま
た、ヒートシール部7及び/又はその近辺に最初に開封
するまでにプラスチック容器の内容物が改ざんされるの
を防止するために、開封済確認シールを添着する等内容
物の改ざんを防止するための処置を施してもよい。
【0013】本発明のプラスチック容器は、蓋材3を外
層樹脂層4、粘着性樹脂中間層6及び内層ヒートシール
性樹脂層5からなる積層体により構成し、蓋材3の内層
ヒートシール性樹脂層5に易開封加工部8及び9を設け
ることを特徴とするものである。本発明者らは、容器本
体2側に粘着性中間樹脂層を設けることについても検討
したが、容器本体に粘着性樹脂層を設けた場合には、容
器本体をカップ、トレー等の形状に成形する際に、粘着
性樹脂層のフクレやはく離が生じることがあり好ましく
ない。また、容器本体の成形時のフクレやはく離を防止
するために接着強度の大きい粘着性樹脂を使用した場合
には、蓋材の開封性が悪くなり手で蓋材を開封すること
ができなくなる。本発明では、蓋材に粘着性樹脂中間層
と、易開封加工部を設けた内装ヒートシール性樹脂層を
設けることによって、はじめてヒートシールされた蓋材
を容易に開封することができ、しかも開封した後にも蓋
材と容器本体を再度密封することが可能であり、繰り返
し開閉した場合にも良好な密封性を有するカップ、トレ
ー等のプラスチック容器を得ることができたものであ
る。
【0014】上記の例では、容器本体2全体を単層又は
複層の均一なプラスチック材料により構成したが、容器
本体2のフランジ部10のみを外層樹脂層4と内層ヒー
トシール性樹脂層5からなる2層構造の積層体により構
成し、容器本体の他の部分(収納部)はヒートシール性
のない外層樹脂層により構成するようにしてもよい。
【0015】本発明のプラスチック容器において、蓋材
や容器本体の外層樹脂層を構成する材料としては特に制
限はないが、通常はプラスチック材料を使用する。外層
樹脂層を構成するのに適したプラスチック材料として
は、例えば結晶性ポリプロピレン、結晶性プロピレン−
エチレン共重合体、結晶性ポリブテン−1、結晶性ポリ
4−メチルペンテン−1、低−、中−、或いは高密度ポ
リエチレン、環状オレフィン共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体(EVA)、EVAケン化物、エチレン
−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、イオン架橋オ
レフィン共重合体(アイオノマー)等のポリオレフィン
類;ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体等の
芳香族ビニル共重合体;ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン樹脂等のハロゲン化ビニル重合体;ポリアクリル系樹
脂;アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニ
トリル−スチレン−ブタジエン共重合体の如きニトリル
重合体;ナイロン6、ナイロン66、パラまたはメタキ
シリレンアジパミドの如きポリアミド類;ポリエチレン
テレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート等
のポリエステル類;各種ポリカーボネート;フッ素系樹
脂;ポリオキシメチレン等のポリアセタール類等の熱可
塑性樹脂を挙げることができる。外層樹脂層は、通常は
これらのプラスチック材料からなる未延伸の、或いは一
軸又は二軸延伸したフイルム又はシートにより構成され
る。
【0016】外層樹脂層は、これらのプラスチックフイ
ルム又はシートを単層で、又は2種以上を積層して構成
することができ、また、これらのプラスチックフイルム
又はシートの1種又は2種以上と、アルミニウム等の金
属箔、紙、セロファン等を貼合せて構成することも出来
る。特に、ガスバリヤー性を必要とする内容物の場合に
は、ポリ塩化ビニリデン樹脂層、EVAケン化物の層、
アルミニウムや酸化珪素などの金属酸化物の蒸着膜を有
する樹脂層、アルミニウム等の金属箔を含む積層体を使
用することが好ましい。これらの積層体を製造する際に
は、各層間に必要に応じてエポキシ系樹脂、ウレタン系
樹脂、ポリエチレンイミン系樹脂等からなるアンカー剤
を介在させることもできる。
【0017】プラスチック容器の蓋材又は容器本体を構
成するフイルム又はシートに剛性や断熱性等を付与する
ために、各種合成樹脂の発泡体からなるフイルム又はシ
ートを使用することもでき、また各種合成樹脂に酸化チ
タン、炭酸カルシウム、カーボン等の添加剤を充填した
フイルム又はシートを使用することもできる。プラスチ
ックフイルム又はシートを単層とするか、又はどのよう
な層構成のものとするかは、プラスチック容器に充填す
る内容物の性状に応じて選択すればよい。
【0018】本発明の密封プラスチック容器において、
内層ヒートシール性樹脂層を構成する材料としては、ヒ
ートシール性を有するプラスチック材料はいずれも使用
することができる。内層ヒートシール性樹脂層を構成す
るのに適したプラスチック材料としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、
環状オレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合
体等のポリオレフィン類、アクリル系樹脂等が挙げられ
る。粘着性樹脂中間層を構成する材料としては特に制限
はないが、通常は天然ゴム、天然ゴム変性物、合成ゴム
等のゴム系樹脂、(変性)ポリオレフィン系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、アクリル系樹脂等が使用される。
【0019】プラスチック容器の形状としては、特に制
限はなく、トレーやカップ、ボックス等の各種形状の密
封性容器類が挙げられる。プラスチック容器に収納する
内容物としては特に制限はないが、ビスケット、キャン
ディ、せんべい、ポテトチップ等の菓子類、海苔、けず
り節等の乾燥食品、ハム、チーズ等の食品、調味料、洗
剤等が挙げられ、これらを密封性を保ちながら一度で使
い切れない量を収納するのに適している。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明のプラスチック容
器をさらに説明するが、これらの実施例は本発明を限定
するものではない。 (実施例1〜6、及び比較例1〜9)容器の全周縁部に
巾10mmのフランジ部を有する外径80mm、高さ2
5mm、厚さ1mmのポリプロピレン(PP)製の円形
容器本体と、外層樹脂層として厚さ25μmのPET、
粘着性樹脂中間層として厚さ20μmのアクリル系樹
脂、内層ヒートシール性樹脂層として厚さ30μmのP
Pを積層した蓋材により、図3及び図4に示すカップ状
の容器を作製した。蓋材中のPET/粘着性樹脂中間層
としては、粘着性樹脂付きPETフイルム〔商品名「ス
ーパーテック PET25(A) 11LL」リンテッ
ク(株)製〕を使用した。
【0021】蓋材の内層樹脂層となるPPには、積層前
にヒートシール予定位置に沿ってミシン目状の切り込み
により易開封加工部を形成し、円形容器のフランジ部と
10mm幅で180℃で2秒間ヒートシール行い密封容
器を得た。蓋材のヒートシール部の内側(収納部側)及
び外側に設けるミシン目状の切り込みの、ヒートシール
部端面からの距離を変更したものを作製し、得られた密
封容器の密封性、開封性、再封性及び落下試験について
検討した。結果を表1に示す。落下試験はJIS規格Z
0238に基づき、容器内に70gの水を充填し、80
cmの高さから落下させることにより行った。表1にお
いて切り込み位置欄の−は、切り込みを設けなかったこ
とを示す。また、落下試験の○は破損しなかった事を示
し、×はフランジ部分から破損したことを示す。開封性
の評価は開封性が良好なものを○、開封しないものを×
で示した。再封性は良好なものを○、しわがより再封性
が不良なものを×で示した。
【0022】
【表1】
【0023】ヒートシールの内側(収納部側)に切り込
みがないもの(比較例1、4及び7)では粘着樹脂中間
層/PP間で層間はく離が生じ開封できなかった。内側
の切り込み位置がヒートシール端面と同じ位置(0m
m)にあるもの(比較例2、5及び8)では、落下試験
時にすべてフランジ部から破損した。内側の切り込み位
置がヒートシール端面から大きく離れたもの(比較例
3、6及び9)では、再封時にしわがよるために再封す
る事ができなかった。また実施例4の容器のシール強度
について180度はく離強度を測定したところ、粘着性
樹脂を介したフイルムの層間接着力は0.5kg/15
mm幅であり、ヒートシール面の層間接着力は1.3k
g/15mm幅であった。
【0024】(比較例10)実施例4において、ヒート
シール部の外側に設ける易開封加工部の位置をヒートシ
ールの端面から4mmに変更した他は、実施例4と同様
にして密封容器を作製したところ、手で開封することが
できなかった。
【0025】(比較例11)実施例4において、粘着性
樹脂中間層に代えて、2液型ウレタン系接着剤〔主剤:
タケネートA3210、硬化剤:タケラックA307
2:ともに武田薬品工業(株)製〕を使用した他は、実
施例4と同様にして密封容器を作製した。この容器を開
封したところ、ヒートシールしたPP層間で開封し、再
封性がなかった。このときの180度はく離強度を測定
したところ、接着剤を介した層間接着力は1.5kg/
15mm幅で、ヒートシール面の層間接着力は1.3k
g/15mm幅であった。
【0026】(実施例7)厚さ12μmのPET、厚さ
8μmのアルミニウム箔、厚さ20μmのPP、厚さ2
0μmのアクリル系樹脂、厚さ30μmのPPを積層し
て蓋材を構成した。この蓋材では、PET/アルミニウ
ム箔/PPが外層樹脂層を構成するものであるが、蓋材
中のPP/粘着性樹脂中間層としては、粘着性樹脂付き
PPフイルム〔商品名「スーパーテック PP−20
7HL」リンテック(株)製〕を使用した。この蓋材
と、容器全周縁部に幅5mmのフランジ部を有する一辺
70mm、高さ25mm、厚さ1mmのPP製正方形容
器本体により、正方形のカップ状の容器を作製した。
【0027】蓋材の内層樹脂層となるPP層には、積層
後にヒートシール予定位置のヒートシール端面から内側
(収納部側)2mm、外側1mmの位置にCO2 レーザ
ーにより薄肉弱化部を設け、易開封加工部とした。この
易開封加工部は蓋材のフランジ部全周の約3/4にわた
ってコの字状に形成し、約1/4は未加工のまま残し、
開封時に蓋材が完全にはがれないようにした。この蓋材
と容器本体のフランジ部を5mm幅で、180℃で2秒
間ヒートシールを行い、密封プラスチック容器を得た。
この容器は、実施例1〜6の容器と同様に落下試験で破
損せず、良好な密封性、開封性及び再封性を示した。
【0028】
【発明の効果】上記構成をとることによって、本発明の
密封プラスチック容器は次のような顕著な効果を奏す
る。1.プラスチック容器の蓋材は、最初に開封するま
ではヒートシール部により密封されており、密封性にす
ぐれる。2.簡単に蓋材を開封することができ、開封後
も蓋材は粘着性樹脂中間層により密封されるので、繰り
返し開閉した場合にも良好な密封性が保たれる。3.プ
ラスチック容器を形成するのに特別な材料や工程を必要
とせず、通常の装置、工程により安価に製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をカップ状の容器に適用した1例を示す
斜視図である。
【図2】図2の容器の蓋材をヒートシールした状態を示
す拡大断面図である。
【図3】本発明をカップ状の容器に適用した他の例を示
す斜視図である。
【図4】図3の容器の蓋材をヒートシールした状態を示
す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 カップ状容器 2 容器本体 3 蓋材 4 外層樹脂層 5 内層ヒートシール性樹脂層 6 粘着性樹脂中間層 7 ヒートシール部 8、9 易開封加工部 10 フランジ部 11 タブ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フランジ部を有する容器本体と蓋材から
    なるプラスチック容器において、蓋材は外層樹脂層、粘
    着性樹脂中間層及び内層ヒートシール性樹脂層により構
    成され、容器本体の少なくともフランジ部はヒートシー
    ル性樹脂により構成され、容器本体と蓋材はフランジ部
    でヒートシールされており、蓋材の内層ヒートシール性
    樹脂層にはヒートシール部に沿って易開封加工部が設け
    られたものであることを特徴とする繰り返し開閉可能な
    密封プラスチック容器。
  2. 【請求項2】 易開封加工部がヒートシール部の両側に
    設けられたものであることを特徴とする請求項1に記載
    の繰り返し開閉可能な密封プラスチック容器。
  3. 【請求項3】 粘着性樹脂中間層を介した層間接着力
    が、ヒートシールされた容器本体と蓋材の層間接着力よ
    りも小さくなるように構成したことを特徴とする請求項
    1又は2に記載の繰り返し開閉可能な密封プラスチック
    容器。
  4. 【請求項4】 ヒートシール部の外側に設ける易開封加
    工部が、ヒートシール部の端面から0〜3mm離間した
    位置に設けられたものであることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の繰り返し開閉可能な密封プ
    ラスチック容器。
  5. 【請求項5】 ヒートシール部の内側に設ける易開封加
    工部が、ヒートシール部の端面から1〜5mm離間した
    位置に設けられたものであることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれか1項に記載の繰り返し開閉可能な密封プ
    ラスチック容器。
  6. 【請求項6】 易開封加工部が蓋材のフランジ部の一部
    に設けられたものであることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれか1項に記載の繰り返し開閉可能な密封プラス
    チック容器。
  7. 【請求項7】 易開封加工部が切り込みにより形成され
    たものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    1項に記載の繰り返し開閉可能な密封プラスチック容
    器。
  8. 【請求項8】 易開封加工部が薄肉弱化部を設けること
    により形成されたものであることを特徴とする請求項1
    〜6のいずれか1項に記載の繰り返し開閉可能な密封プ
    ラスチック容器。
  9. 【請求項9】 易開封加工部がレーザー加工により形成
    されたものであることを特徴とする請求項1〜6のいず
    れか1項に記載の繰り返し開閉可能な密封プラスチック
    容器。
  10. 【請求項10】 蓋材にタブを設けたことを特徴とする
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の繰り返し開閉可能
    な密封プラスチック容器。
  11. 【請求項11】 ヒートシール部及び/又はその近辺に
    内容物の改ざん防止処置を施したことを特徴とする請求
    項1〜10のいずれか1項に記載の繰り返し開閉可能な
    密封プラスチック容器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010013116A (ja) * 2008-07-01 2010-01-21 Daiwa Can Co Ltd タブ付き蓋材およびその製造方法
JP2012012086A (ja) * 2010-07-01 2012-01-19 Kyodo Printing Co Ltd 包装袋
JP2019043661A (ja) * 2017-09-06 2019-03-22 共同印刷株式会社 蓋付容器
JP2020075725A (ja) * 2018-11-05 2020-05-21 凸版印刷株式会社 易開封機能つきカップ型容器

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