JPS638075B2 - - Google Patents
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- JPS638075B2 JPS638075B2 JP58073535A JP7353583A JPS638075B2 JP S638075 B2 JPS638075 B2 JP S638075B2 JP 58073535 A JP58073535 A JP 58073535A JP 7353583 A JP7353583 A JP 7353583A JP S638075 B2 JPS638075 B2 JP S638075B2
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Description
この発明は、鋳鉄の高速フライス切削やNi基
の耐熱合金用の切削工具、あるいは耐摩耗工具な
どとして用いた場合に著しくすぐれた耐摩耗性を
示すサイアロン基セラミツクスに関するものであ
る。 近年、切削工具用および耐摩耗工具用材料とし
て、窒化けい素(以下Si3N4で示す)基セラミツ
クスが注目されているが、このセラミツクスは、
Si3N4が共有結合性の強い化合物であることか
ら、焼結性が悪く、したがつてその製造に際して
はホツトプレス法を用いる場合が多く、この場合
複雑な形状のものを製造することは難しく、かつ
生産性の低いものとなる。 さらに、Si3N4よりも焼結性が高く、かつ耐熱
衝撃性および耐酸化性などにもすぐれた、β−
Si3N4格子のSiの一部をAlで、Nの一部をOで置
換した化合物、すなわち組成式: Si6-zAlzOzN8-z(ただしO<z≦4.3)、 で表わされるβ−サイアロンを主成分とするサイ
アロン基セラミツクスを、切削工具や耐摩耗工具
として用いる試みもなされているが、このサイア
ロン基セラミツクスは、靭性は高いものの硬さが
ロツクウエル硬さAスケールで92程度とあまり高
くないため、所望の耐摩耗性を示さないのが現状
である。 そこで、本発明者等は、上述のような観点か
ら、上記のβ−サイアロンを主成分とする従来サ
イアロン基セラミツクスに着目し、これに、これ
のもつ良好な焼結性を損なうことなく、高硬度を
付与し、もつてすぐれた耐摩耗性を確保すべく研
究を行なつた結果、 (a) 上記のβ−サイアロンと共に、α−Si3N4格
子のSiの一部をAlで、Nの一部をOで置換し、
さらに同格子間にLi,Na,Ca,Mg,Y,お
よび希土類元素のうちの1種または2種以上
(以下、これらの元素を総合してMで示す)が
侵入し固溶した構造をもつ化合物、すなわち組
成式: Mx(Si,Al)12(O,N)16(ただしO<x≦
2)、 で表わされるα−サイアロンを共存させると、
この結果のセラミツクスは、硬さが向上し、す
ぐれた耐摩耗性をもつようになること。 なお、この場合α−サイアロンとβ−サイア
ロンの比率(α/β)は、容量比で、5/95〜
25/75とするのがよく、これは、α−サイアロ
ンの割合が5未満では所望の硬さ向上効果が得
られず、一方25を越えた割合になると靭性が低
下するようになり、例えば鋳鉄の高速フライス
切削では欠損する場合を生じるという理由にも
とづくものであること。 また、β−サイアロンは、上記のように組成
式:Si6-zAlzOzN8-zで表わされ、O<z≦4.3
の条件を満足する必要があり、これは、zの値
が4,3を越えた組成は存在しないという理由
によるものであるが、この範囲内でもzが大き
くなると、セラミツクス中に粗大な巣が発生し
やすくなると共に、強度も低下するようになる
ので、望ましくはO<z≦2.0が好ましいこと。 さらに、α−サイアロンは、上記のように、
組成式:Mx(Si,Al)12(O,N)16で表わされ、
O<x≦2の条件で存在するのが望ましく、こ
れはxが2を越えた組成になると、Mを格子間
隙に侵入した状態で完全に固溶させることがで
きないという理由にもとづくものであること。
なお、α−サイアロンにおけるSi,Al,O,
およびNの比率は、Mの種類とxの値により変
化し、正負の価数が等しくなるように定まるも
のと推定されること。 (b) 上記(a)のα−サイアロンとβ−サイアロンと
が共存するセラミツクスに、結合相形成成分と
して、上記Mに含まれる元素、Si、およびAl
の酸化物および窒化物のうちの1種または2種
以上(以下、これらを総称して金属の酸・窒化
物という)を含有させると、これらの結合相形
成成分は、低融点を有し、したがつて焼結時に
液相を形成して焼結を促進し、かつ焼結後はサ
イアロンの粒界部にガラス質または結晶質とし
て存在するようになることから、セラミツクス
は十分に緻密化し、より高い強度をもつように
なること。 なお、この場合、上記結合相形成成分の含有量
は、10容量%超〜20容量%とするのがよく、これ
は、その含有量が10容量%以下では所望の高密度
化をはかることができず、一方20容量%を越えて
含有させるとセラミツクスの強度が低下するよう
になるという理由によるものであること。 以上(a)および(b)に示される知見を得たのであ
る。 したがつて、この発明は、上記知見にもとづい
てなされたものであつて、 結合相形成成分として、下記Mに含まれる元
素、Si、およびAlの酸化物および窒化物のうち
の1種または2種以上:10容量%超〜20容量%、
を含有し、残りがα−サイアロンとβ−サイアロ
ンおよび不可避不純物からなり、かつ前記β−サ
イアロンは、組成式: Si6-zAlzOzN8-z(ただしO<z≦4.3) で表わされる組成を有し、また前記α−サイアロ
ンは、組成式: Mx(Si,Al)12(O,N)16 (ただしO<x≦2、M:Li,Na,Ca,Mg,
Y,希土類元素のうちの1種または2種以上を示
す)で表わされる組成を有し、さらに上記α−サ
イアロン/β−サイアロンの容量比が5/95〜
25/75の範囲にある耐摩耗性のすぐれたサイアロ
ン基セラミツクスに特徴を有するものである。 また、この発明のセラミツクスは、原料粉末と
して、 Si3N4粉末+Al2O3粉末+AlN粉末、 Si3N4粉末+SiO2粉末+AlN粉末、 Si2ON2粉末+AlN粉末、 以上〜のいずれかに組合せたαおよびβ−
サイアロン形成化合物粉末(ただしSi3N4はα相
含有率の高いものが好ましい)、 α−サイアロンに固溶し、また結合相も形成し
得るMの酸化物および窒化物粉末を用意し、 これら原料粉末を、所定組成に配合し、この場
合β−サイアロンの組成式から計算されるものよ
りAlおよびNが多くなるように配合し、混合し、 ついで、この混合粉末を、1550〜1800℃の範囲
内の温度でホツトプレスするか、あるいは前記混
合粉末より成形した圧粉体を前記温度で焼結する
ことによつて製造することができる。 なお、上記の焼結は、通常の状態で行なつても
よいが、この場合焼結後のセラミツクスの表面変
質層の厚みが厚くなるので、圧粉体をSi3N4粉末
中に埋め込んで焼結するのが好ましい。また焼結
は、焼結中にSi3N4が分解するのを抑制するため
にN2を含有した雰囲気で行なう必要があり、こ
の場合N2とH2、またはN2とArなどの混合ガス
でもよいが、N2だけの雰囲気とした方が好まし
い。さらに、雰囲気圧力は、0.9気圧程度でもよ
いが、1気圧が好ましく、さらに1気圧以上なら
ば一層好ましいが、この場合には特別な焼結炉が
必要となる。また、焼結温度は、上記のように
1550〜1800℃でよいが、好ましくは1650〜1750℃
の範囲内の温度がよい。 さらに、焼結後のセラミツクスに必要に応じて
熱間静水圧焼結を施すと、より一段と緻密化が進
行するようになる。 つぎに、この発明のセラミツクスを実施例によ
り具体的に説明する。 実施例 1 原料粉末として、平均粒径:0.8μmのSi3N4(α
相含有率:90容量%)粉末およびCaO粉末、同
0.6μmのα−Al2O3粉末およびMgO粉末、同1.5μ
mのAlN粉末、いずれも同1.0μmを有するLi2O粉
末、Na2O粉末、およびY2O3粉末、同1.1μmの
Er2O3粉末を用意し、これらの原料粉末を、それ
ぞれ第1表に示される配合組成に配合し、湿
の耐熱合金用の切削工具、あるいは耐摩耗工具な
どとして用いた場合に著しくすぐれた耐摩耗性を
示すサイアロン基セラミツクスに関するものであ
る。 近年、切削工具用および耐摩耗工具用材料とし
て、窒化けい素(以下Si3N4で示す)基セラミツ
クスが注目されているが、このセラミツクスは、
Si3N4が共有結合性の強い化合物であることか
ら、焼結性が悪く、したがつてその製造に際して
はホツトプレス法を用いる場合が多く、この場合
複雑な形状のものを製造することは難しく、かつ
生産性の低いものとなる。 さらに、Si3N4よりも焼結性が高く、かつ耐熱
衝撃性および耐酸化性などにもすぐれた、β−
Si3N4格子のSiの一部をAlで、Nの一部をOで置
換した化合物、すなわち組成式: Si6-zAlzOzN8-z(ただしO<z≦4.3)、 で表わされるβ−サイアロンを主成分とするサイ
アロン基セラミツクスを、切削工具や耐摩耗工具
として用いる試みもなされているが、このサイア
ロン基セラミツクスは、靭性は高いものの硬さが
ロツクウエル硬さAスケールで92程度とあまり高
くないため、所望の耐摩耗性を示さないのが現状
である。 そこで、本発明者等は、上述のような観点か
ら、上記のβ−サイアロンを主成分とする従来サ
イアロン基セラミツクスに着目し、これに、これ
のもつ良好な焼結性を損なうことなく、高硬度を
付与し、もつてすぐれた耐摩耗性を確保すべく研
究を行なつた結果、 (a) 上記のβ−サイアロンと共に、α−Si3N4格
子のSiの一部をAlで、Nの一部をOで置換し、
さらに同格子間にLi,Na,Ca,Mg,Y,お
よび希土類元素のうちの1種または2種以上
(以下、これらの元素を総合してMで示す)が
侵入し固溶した構造をもつ化合物、すなわち組
成式: Mx(Si,Al)12(O,N)16(ただしO<x≦
2)、 で表わされるα−サイアロンを共存させると、
この結果のセラミツクスは、硬さが向上し、す
ぐれた耐摩耗性をもつようになること。 なお、この場合α−サイアロンとβ−サイア
ロンの比率(α/β)は、容量比で、5/95〜
25/75とするのがよく、これは、α−サイアロ
ンの割合が5未満では所望の硬さ向上効果が得
られず、一方25を越えた割合になると靭性が低
下するようになり、例えば鋳鉄の高速フライス
切削では欠損する場合を生じるという理由にも
とづくものであること。 また、β−サイアロンは、上記のように組成
式:Si6-zAlzOzN8-zで表わされ、O<z≦4.3
の条件を満足する必要があり、これは、zの値
が4,3を越えた組成は存在しないという理由
によるものであるが、この範囲内でもzが大き
くなると、セラミツクス中に粗大な巣が発生し
やすくなると共に、強度も低下するようになる
ので、望ましくはO<z≦2.0が好ましいこと。 さらに、α−サイアロンは、上記のように、
組成式:Mx(Si,Al)12(O,N)16で表わされ、
O<x≦2の条件で存在するのが望ましく、こ
れはxが2を越えた組成になると、Mを格子間
隙に侵入した状態で完全に固溶させることがで
きないという理由にもとづくものであること。
なお、α−サイアロンにおけるSi,Al,O,
およびNの比率は、Mの種類とxの値により変
化し、正負の価数が等しくなるように定まるも
のと推定されること。 (b) 上記(a)のα−サイアロンとβ−サイアロンと
が共存するセラミツクスに、結合相形成成分と
して、上記Mに含まれる元素、Si、およびAl
の酸化物および窒化物のうちの1種または2種
以上(以下、これらを総称して金属の酸・窒化
物という)を含有させると、これらの結合相形
成成分は、低融点を有し、したがつて焼結時に
液相を形成して焼結を促進し、かつ焼結後はサ
イアロンの粒界部にガラス質または結晶質とし
て存在するようになることから、セラミツクス
は十分に緻密化し、より高い強度をもつように
なること。 なお、この場合、上記結合相形成成分の含有量
は、10容量%超〜20容量%とするのがよく、これ
は、その含有量が10容量%以下では所望の高密度
化をはかることができず、一方20容量%を越えて
含有させるとセラミツクスの強度が低下するよう
になるという理由によるものであること。 以上(a)および(b)に示される知見を得たのであ
る。 したがつて、この発明は、上記知見にもとづい
てなされたものであつて、 結合相形成成分として、下記Mに含まれる元
素、Si、およびAlの酸化物および窒化物のうち
の1種または2種以上:10容量%超〜20容量%、
を含有し、残りがα−サイアロンとβ−サイアロ
ンおよび不可避不純物からなり、かつ前記β−サ
イアロンは、組成式: Si6-zAlzOzN8-z(ただしO<z≦4.3) で表わされる組成を有し、また前記α−サイアロ
ンは、組成式: Mx(Si,Al)12(O,N)16 (ただしO<x≦2、M:Li,Na,Ca,Mg,
Y,希土類元素のうちの1種または2種以上を示
す)で表わされる組成を有し、さらに上記α−サ
イアロン/β−サイアロンの容量比が5/95〜
25/75の範囲にある耐摩耗性のすぐれたサイアロ
ン基セラミツクスに特徴を有するものである。 また、この発明のセラミツクスは、原料粉末と
して、 Si3N4粉末+Al2O3粉末+AlN粉末、 Si3N4粉末+SiO2粉末+AlN粉末、 Si2ON2粉末+AlN粉末、 以上〜のいずれかに組合せたαおよびβ−
サイアロン形成化合物粉末(ただしSi3N4はα相
含有率の高いものが好ましい)、 α−サイアロンに固溶し、また結合相も形成し
得るMの酸化物および窒化物粉末を用意し、 これら原料粉末を、所定組成に配合し、この場
合β−サイアロンの組成式から計算されるものよ
りAlおよびNが多くなるように配合し、混合し、 ついで、この混合粉末を、1550〜1800℃の範囲
内の温度でホツトプレスするか、あるいは前記混
合粉末より成形した圧粉体を前記温度で焼結する
ことによつて製造することができる。 なお、上記の焼結は、通常の状態で行なつても
よいが、この場合焼結後のセラミツクスの表面変
質層の厚みが厚くなるので、圧粉体をSi3N4粉末
中に埋め込んで焼結するのが好ましい。また焼結
は、焼結中にSi3N4が分解するのを抑制するため
にN2を含有した雰囲気で行なう必要があり、こ
の場合N2とH2、またはN2とArなどの混合ガス
でもよいが、N2だけの雰囲気とした方が好まし
い。さらに、雰囲気圧力は、0.9気圧程度でもよ
いが、1気圧が好ましく、さらに1気圧以上なら
ば一層好ましいが、この場合には特別な焼結炉が
必要となる。また、焼結温度は、上記のように
1550〜1800℃でよいが、好ましくは1650〜1750℃
の範囲内の温度がよい。 さらに、焼結後のセラミツクスに必要に応じて
熱間静水圧焼結を施すと、より一段と緻密化が進
行するようになる。 つぎに、この発明のセラミツクスを実施例によ
り具体的に説明する。 実施例 1 原料粉末として、平均粒径:0.8μmのSi3N4(α
相含有率:90容量%)粉末およびCaO粉末、同
0.6μmのα−Al2O3粉末およびMgO粉末、同1.5μ
mのAlN粉末、いずれも同1.0μmを有するLi2O粉
末、Na2O粉末、およびY2O3粉末、同1.1μmの
Er2O3粉末を用意し、これらの原料粉末を、それ
ぞれ第1表に示される配合組成に配合し、湿
【表】
【表】
(*印:本発明範囲外)
式ボールミルにて72時間混合した後、乾燥し、つ
いでこの混合粉末をホツトプレス用黒鉛型に充填
し、大気中、圧力:200Kg/cm2、焼結温度:1700
℃、保持時間:1時間の条件にてホツトプレス焼
結することによつて本発明セラミツクス1〜10お
よび比較セラミツクス1,2をそれぞれ製造し
た。 なお、比較セラミツクス1,2は、いずれも構
成成分のうちのいずれかの成分含有量(第1表に
※印を付したもの)がこの発明の範囲から外れた
組成をもつものである。 この結果得られた本発明セラミツクス1〜10お
よび比較セラミツクス1,2について、顕微鏡観
察およびX線回折などにより組成を調べると共
に、硬さ(ロツクウエル硬さAスケール)を測定
し、さらに、これよりSNG432に則した切削チツ
プを切り出し、 被削材:インコネル718の丸棒、 切削速度:200m/min、 切込み:1.5mm、 送り:0.2mm/rev.、 切削時間:5min、 の条件でNi基耐熱合金の切削試験を行ない、さ
らに、 工具形状:直径160mmφのDNカツター、 被削材:FC25の幅150mm×長さ400mmの寸法をも
つた鋳鉄角材、 切削速度:400m/min、 切込み:2mm、 一刃当りの送り:0.8mm/刃、 切削回数:5パス(400mm/パス)、 切削状態:上記カツターに切削チツプ1枚を取
りつけ、カツター中心と被削材の幅の中心と
を一致させて切削、 の条件で鋳鉄フライス切削試験を行ない、切刃の
逃げ面摩耗幅を測定した。これらの結果を第1表
に示した。また、第1表には、比較の目的で、市
販のAl2O3基セラミツクスの同一条件による試験
結果も示した。 第1表に示される結果から、本発明セラミツク
ス1〜10は、いずれも高い硬さと、すぐれた耐摩
耗性を示すのに対して、α−サイアロンの存在し
ない比較セラミツクス1は耐摩耗性の劣るもので
あり、また結合相形成成分の含有量がこの発明の
範囲から高い方に外れた比較セラミツクス2およ
び市販のAl2O3基セラミツクス1,2は、いずれ
も耐摩耗性が劣るために満足な切削を行なうこと
ができないものであつた。 上述のように、この発明のセラミツクスは、高
硬度を有し、かつ実用に際してはすぐれた耐摩耗
性を示すので、これを切削工具や耐摩耗工具など
として用いた場合には著しく長期に亘つてすぐれ
た性能を安定的に発揮するのである。
式ボールミルにて72時間混合した後、乾燥し、つ
いでこの混合粉末をホツトプレス用黒鉛型に充填
し、大気中、圧力:200Kg/cm2、焼結温度:1700
℃、保持時間:1時間の条件にてホツトプレス焼
結することによつて本発明セラミツクス1〜10お
よび比較セラミツクス1,2をそれぞれ製造し
た。 なお、比較セラミツクス1,2は、いずれも構
成成分のうちのいずれかの成分含有量(第1表に
※印を付したもの)がこの発明の範囲から外れた
組成をもつものである。 この結果得られた本発明セラミツクス1〜10お
よび比較セラミツクス1,2について、顕微鏡観
察およびX線回折などにより組成を調べると共
に、硬さ(ロツクウエル硬さAスケール)を測定
し、さらに、これよりSNG432に則した切削チツ
プを切り出し、 被削材:インコネル718の丸棒、 切削速度:200m/min、 切込み:1.5mm、 送り:0.2mm/rev.、 切削時間:5min、 の条件でNi基耐熱合金の切削試験を行ない、さ
らに、 工具形状:直径160mmφのDNカツター、 被削材:FC25の幅150mm×長さ400mmの寸法をも
つた鋳鉄角材、 切削速度:400m/min、 切込み:2mm、 一刃当りの送り:0.8mm/刃、 切削回数:5パス(400mm/パス)、 切削状態:上記カツターに切削チツプ1枚を取
りつけ、カツター中心と被削材の幅の中心と
を一致させて切削、 の条件で鋳鉄フライス切削試験を行ない、切刃の
逃げ面摩耗幅を測定した。これらの結果を第1表
に示した。また、第1表には、比較の目的で、市
販のAl2O3基セラミツクスの同一条件による試験
結果も示した。 第1表に示される結果から、本発明セラミツク
ス1〜10は、いずれも高い硬さと、すぐれた耐摩
耗性を示すのに対して、α−サイアロンの存在し
ない比較セラミツクス1は耐摩耗性の劣るもので
あり、また結合相形成成分の含有量がこの発明の
範囲から高い方に外れた比較セラミツクス2およ
び市販のAl2O3基セラミツクス1,2は、いずれ
も耐摩耗性が劣るために満足な切削を行なうこと
ができないものであつた。 上述のように、この発明のセラミツクスは、高
硬度を有し、かつ実用に際してはすぐれた耐摩耗
性を示すので、これを切削工具や耐摩耗工具など
として用いた場合には著しく長期に亘つてすぐれ
た性能を安定的に発揮するのである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 結合相形成成分として、下記Mに含まれる元
素、Si、およびAlの酸化物および窒化物のうち
の1種または2種以上:10容量%超〜20容量%、
を含有し、残りがα−サイアロンとβ−サイアロ
ンおよび不可避不純物からなり、かつ前記β−サ
イアロンは、組成式: Si6-zAlzOzN8-z(ただし0<z≦4.3) で表わされる組成を有し、また前記α−サイアロ
ンは、組成式: Mx(Si,Al)12(O,N)16 (ただし0<x≦2、M:Li,Na,Ca,Mg,
Y,希土類元素のうちの1種または2種以上を示
す)で表わされる組成を有し、さらに上記α−サ
イアロン/β−サイアロンの容量比が5/95〜
25/75の範囲にあることを特徴とする耐摩耗性の
すぐれたサイアロン基セラミツクス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58073535A JPS59199581A (ja) | 1983-04-26 | 1983-04-26 | 耐摩耗性のすぐれたサイアロン基セラミツクス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58073535A JPS59199581A (ja) | 1983-04-26 | 1983-04-26 | 耐摩耗性のすぐれたサイアロン基セラミツクス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59199581A JPS59199581A (ja) | 1984-11-12 |
JPS638075B2 true JPS638075B2 (ja) | 1988-02-19 |
Family
ID=13521016
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58073535A Granted JPS59199581A (ja) | 1983-04-26 | 1983-04-26 | 耐摩耗性のすぐれたサイアロン基セラミツクス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59199581A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4239409A1 (en) | 2022-03-03 | 2023-09-06 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Composition for forming metal oxide film, patterning process, and method for forming metal oxide film |
EP4276535A1 (en) | 2022-05-10 | 2023-11-15 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Composition for forming metal oxide film, patterning process, and method for forming metal oxide film |
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JP2736386B2 (ja) * | 1988-04-07 | 1998-04-02 | 株式会社豊田中央研究所 | 窒化珪素質焼結体 |
JP2719941B2 (ja) * | 1988-11-24 | 1998-02-25 | 日本特殊陶業株式会社 | 窒化珪素焼結体 |
JPH0383865A (ja) * | 1989-08-25 | 1991-04-09 | Toyota Central Res & Dev Lab Inc | 窒化珪素質焼結体およびその製造方法 |
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JP5219019B2 (ja) * | 2006-12-22 | 2013-06-26 | Ntn株式会社 | 自在継手、自在継手用トルク伝達部材およびその製造方法 |
US8376624B2 (en) | 2007-06-27 | 2013-02-19 | Ntn Corporation | Rolling contact member and rolling bearing |
EP2211067A4 (en) | 2007-10-18 | 2011-11-02 | Ntn Toyo Bearing Co Ltd | ROLLING ELEMENT AND BEARING BEARING |
JP2019063921A (ja) * | 2017-09-29 | 2019-04-25 | 島根県 | サイアロン工具 |
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JPS58185484A (ja) * | 1982-02-26 | 1983-10-29 | ル−カス・インダストリ−ズ・パブリツク・リミテツド・カンパニ− | セラミック物質の製造法 |
JPS58204875A (ja) * | 1982-02-22 | 1983-11-29 | ケンナメタル・インコ−ポレイテツド | セラミツク材料および製造方法 |
-
1983
- 1983-04-26 JP JP58073535A patent/JPS59199581A/ja active Granted
Patent Citations (2)
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59199581A (ja) | 1984-11-12 |
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