JPS6372585A - インクジエツト防染方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、インクジェット方式による防染方法、更に詳
しくは布帛の防染甲を変化させて多彩なｌａ柄を形成で
きるインクジェット防染方法に関する。

（従来の技術） 従来、布帛および下漬は処理した布帛に防染糊を印捺し
、次いで顕色を行う、いわゆる防染方法および上記糊中
において布帛への染着を妨げられない色素を加えて防染
と同時に防染部に染色も行う着色防染方法は広く行われ
ている。

（発明が解決しようとしている問題点）しかしながら、
従来の一般的な防染（着色防染も含む）方法は、防染用
のプリント版を作成する必要があり、これらの版、例え
ば、防染用版胴やスクリーン版の作成が高価であり、か
なりの量を生産しない限りコストが合わないという問題
がある。また、一般にプリント布の模様の流行期間が短
いため、その都度製版するのは更にコストアップなり、
それらの流行に迅速に対応できず、大量の在庫をかかえ
ることがあるという重大な問題がある。

また、従来の防染方法で使用する防染糊は、各種の防染
機に適合させるために非常に高粘度の糊状とする必要が
あるため、種々の水溶性バインダーや各種充填剤等を併
用する必要があり、そのため防染部の端部がシャープに
防染されず、防染模様に精確さが欠けるという問題や、
防染後これらの副成分を除去するために多くの煩雑な後
処理を必要とする問題があった。

このような問題点を解決する方法として、インクジェッ
ト方式による着色防染方法が提案されている（特開昭６
１−６３６５号公報参照）。該方法は、防染剤を含有す
るインクと非還元分解性の染料を含むインクとを別々に
着色布帛に且つ同一箇所に付与して着色防抜染を行うも
のである。

この方法によれば上述の問題はある程度解決されるもの
の、布帛は水分によって伸縮性があること、インクジェ
ット方式によるインクドツトは微少であること等の点か
ら、還元性インクと染料インクとを正確に布帛の同一箇
所に付与することが困難であり、従って着防模様に斑点
や色むらが生じ易いという欠点がある。

また同一点にインクドツトが正確に重なった場合であっ
ても１重なりによるインク■増大に伴うインクのにじみ
の問題が新たに発生する。

更に従来の防染方法では、防染される部分は一様に防染
されるため、形成される図柄が単調であるという欠点が
ある。

従って１本発明の目的は、上述の如き従来の一般的な防
染方法における経済的な問題、精確なプリントが得られ
ないという問題、更に、形成される図柄が単調であると
いう間屈を同時に解決し得るインクジェット方式による
防染方法を提供することである。

このような本発明の目的および他の目的は以Ｆの本発明
によって達成される。

（発明の開示） すなわち、本発明は、防染剤を含有するインクをインク
ジェット方式により、布帛または下漬処理した布帛にパ
ターン状に付与する過程および該布帛を染料で染色する
過程を有するインクジェット防染方法において、インク
の付与条件を変化させることを特徴とするインクジェッ
ト防染方法である。

本発明を更に説明すると、本発明の主たる特徴は、従来
の防染方法における各種の印捺方法に代えて、インクジ
ェット方式を採用し、且つ防染剤として従来の如き高粘
度の防染糊を調製する必要のない、仔機酸、還元剤、酸
化剤等の防染剤を含有した液体を防染インク、すなわち
インクジェット用インクとして用いた点にある。

また、ｈ色防染の場合は従来の二液タイプのインクジェ
ット防抜染方法に代えて、−液タイプのインクジェット
方式を採用し、２種のインクとは賃なり、防染剤により
布帛への染着を妨げられない色素を併有する着色防染イ
ンク、すなわち−液タイプのインクを用いた点にある。

また第二の主たる特徴は、防染あるいは着色防染時にお
いて、インクの付与条件を変化させて防染部分の防染率
を変化させた点である。

−本発明者の詳細な研究によれば、インクジェット方式
により防染あるいは着色防染を行うに当っては、前記第
一の特徴点により種々の利点が生じるものであったが、
防染あるいは着色防染される部分は、図柄全体において
一様であり、形成される図柄が単調であった。本発明者
は、インクジェット方式による防染あるいは着色防染の
場合には、従来のシルクスクリーン方式等とは異なリ、
防染インクあるいは着色防染インクの付与は極めて簡単
であり、且つそれらの付与量、インク中の防染剤の濃度
、あるいは防染剤の種類を変更することが非常に８防で
あり、このようなインクの付写条件を変更することによ
って、布帛にインクが付与された部分において全て防染
するのではなく、必要に応じてそれらの防染率を変える
ことができ、従って濃色（殆ど防染されない領域）−中
程度の濃度（ある程度防染された領域）−淡色（大部分
が防染された領域）−白色（全て防染された領域）の如
く、布帛の防染率のコントロールが自由にでき、その結
果、従来の図柄の単調性という間匙を解決され、多彩な
図柄が形成されることを知見したものである。

本発明の第一の過程で使用し、本発明を第一に特徴づけ
るインクジェット方式とは、インクをノズルより効果的
に芝脱させて、射程体である布帛にインクを付与し得る
方法であれば、いかなる方法でもよく、それらの方法の
代表的なものは、例えば、アイイーイーイー　トランス
　アクションズ　オン　インダストリイー　アプリケイ
ションズ（ＩＥＥＥ　　Ｔｒａｎｓ　ａｃｔｉｏｎｓ　
ｏｎ　　Ｉｎｄｕｓｔｒｙ＾ｐｐｌｉｃａＬｉｏｎｓ）
　　Ｖｏｌ、Ｉ＾−１３、Ｎｏ、＋　（１９７７年２．
３月号）、日１！エレクトロニクスの１９７６年４月１
９日号、１９７３年１月２９日号および１９７４年５月
６日号に記載されている。これらに記載の方法は、本発
明の防染方法に好適なものであり、その幾つかを説明す
るさ、先ず静電吸引方法があり、この方法では、ノズル
とノズルの数ｍｕｍ前方に置いた加速電極との間に強電
界を学えて、ノズルよりインクを粒子化して次々に引出
し、引出したインクが偏向電極間を飛翔する間に情報信
号を偏向電極に与えて記録する方法と、インク粒子を偏
向することなく、情報信号に対応してインク粒子を噴射
する方法とがあり、いずれも本発明の防染方法に有効で
ある。

第二の方法としては、小型ポンプでインクに高圧を加え
、ノズルを水晶振動子等でＪｉ１ｊ４的に振動させるこ
とにより、強制的に微少インク粒子を噴射する方法であ
り、噴射されたインク粒りは噴射と同時に、情報信号に
応じて帯電させる。帯電したインク粒子は偏向電極板間
を通過する際、帯電量に応じて偏向される。この方法を
利用した別の方法としてマイクロドツトインクジェット
方式と称される方法もあり、この方法では、インク圧力
、励振条件をある範囲の適正値に保ち、ノズル先端より
大小二種類のインク液滴を発生し、この中小径液滴のみ
を記録により利用するものである。この方法の特徴は、
従来並みの太いノズル口径でも微少液滴群を得ることが
できる点にある。

第三の方法としてはピエゾ素子方法があり、この方法で
は、インクに加える圧力手段として、他方法の如くポン
プの様な機械的手段でなく、ピエゾふ了・を利用する。

ピエゾ素子に電気信号を与えて機械的変位を生じさせる
ことにより、インクに圧力を加え、ノズルより噴射させ
る方法である。

また、特開昭５４−５９９３６号公報に記載されている
方法で、熱エネルギーの作用を受けたインクが急激な体
積変化を生じ、この状態変化による作用力によって、イ
ンクをノズルから吐出させるインクジェット方式も有効
に使用することができる。

以Ｅの如きインクジェット方式により、後述する防染イ
ンクあるいは一液タイブの着色防染インクを、布帛（こ
の布帛は、染着していないが付着している染料を有して
いてもよい）または下積処理した布帛にインクの付写条
件を変化させつつパターン状に付与し、次いで必要に応
じて乾燥し、更に通常の防染用染料により染色を行うこ
とによって、パターン状に付与されたインクの存在する
部分の染色をインクの付与条件に従ワて防止し、且つイ
ンクの存在しない部分および防染剤の量の少ない部分を
インクの付写条件に従って染色する。このようにして形
成された図柄の防染部分はすべて白色に防染されるとい
うのではなく、インクの付与条件に従って完全に防染さ
れた部分と１部防染され、１部染色された部分からなる
図柄となっている。また、着色防染の場合は、同時にイ
ンク中に含まれている耐防染剤性の色素がインクの付与
条件に従って防染部に染着し、別の色相の摸様が形成さ
れる。引き続いて水洗、湯洗、ソーピング等の通常の後
処理を続けることによって、繊維に染着しなかった染料
あるいはそれらの分解物等が除去され、防染率の異なる
防染および着色防染が完了する。

本発明で使用し、本発明を第二に特徴づける防染インク
とは、従来の防染剤に使用されている如き酸、還元剤、
酸化剤等の防染剤の水溶液を主体として、これにインク
ジェット記録適性を付与したものである。

本発明に使用するインクにおいて使用できる防染剤とし
ては、従来の防染用染料の繊維に対する染着または発色
を妨害できる材料であればいずれも使用することができ
、例えば、好ましいものとして、クエン酸、酒石酸、シ
ュウ酸、グリコール酸等の有機酸、ｆ＆酸アルミニウム
その他の酸性塩等の酸性物質、ｍ−ニトロベンゼンスル
ホン酸ソーダ、〇−またはｐ−ニトロドルオールスルホ
ン酸ソーダ、ｍ−ニトロペンゾールスルホン酸のカルシ
ウムまたは亜鉛等の塩、ｍ−ニトロアントラセンスルホ
ン酸等の酸化剤、ナトリウムハイドロサルファイド（Ｎ
ａ２ｓ２ｏＪ、無水Ｈ２ＳＯ２と１１．５０３の混合ナ
トリウム塩、ナトリウムスルホキシレート・ホルムアル
デヒド複合物、亜ｉ酸水素ナトリウム・ホルムアルデヒ
ド複合物、カルシウムハイドロサルファイド、亜鉛スル
ホキシレート・ホルムアルデヒドセコンダリー塩、亜鉛
スルホキシレート・ホルムアルデヒド・プライマリ−塩
、！１！鉛スルホキシレート・アセトアルデヒド、セチ
ルトリメチルアンモニウムプロミド、オクタデシルピリ
ジニウムプロミド、ビニルピロリドンの重合体、塩化第
一スズ、酢酸スズ等を主成分とする還元剤である。

これらの化合物は当業者によって、市場から容易に人手
できるものであって、被防染布帛の袖類、防染用染料の
柚類によって適宜選択し、且つ使用し得るものである。

本発明で使用するインクジェット防染用インクは、上記
の如き防染剤を媒体中に約０．１〜３０重量％の濃度に
溶解または分散して使用する。インク用の媒体としては
、水単独、好ましくは水と有機溶剤との混合液を使用す
る。使用する有機溶剤としては、例えば、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、ｎ−プロピルアルコール、イ
ソプロピルアルコール、ｎ−ブチルアルコール、ｓｅｃ
　−ブチルアルコール、ｔｅｒｔ−ブチルアルコール、
イソブチルアルコール等の炭素＠１〜４のアルキルアル
コール類； ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミ
ド類： アセトン、ジアセトンアルコール等のケトンまたはケト
アルコール類： テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類： ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等
のポリアルキレングリコール類；エチレングリコール、
プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチ
レングリコール、１．２．６−ヘキサントリオール、チ
オジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレング
リコール等のアルキレン基が２〜６個の炭素原子を含む
アルキレングリコール類： グリセリン： エチレングリコールモノメチル（またはエチル）エーテ
ル、ジエチレングリコール千ツメチル（またはエチル）
エーテル、トリ、エチレングリコール蕎ツメチル（また
はエチル）エーテル等の多価アルコールの低級モノアル
キルエーテル類；トリエチレングリコールジメチル（ま
たはエチル）エーテル、テトラエチレングリコールジメ
チル（またはエチル）エーテル等の多価アルコールの低
級ジアルキルエーテル類： Ｎ−メチル−２−ピロリドン、１．３−ジメチル−２−
イミダゾリジノン等が挙げられる。

上記の如き媒体は単独でも混合物として使用できるが、
最も好ましい媒体組成は、水と１種以上の有機溶剤から
なり、該溶剤が少なくとも１種の水溶性高沸点有機溶剤
、例えば、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、グリセリン等の多価アルコールを含有するものであ
る。

本発明で使用するインクの必須成分は上記の通りである
が、その他従来公知の各種の分散剤、界面活性剤、粘度
調整剤、表面張力″Ｊ４整剤、蛍光増白剤等を必要に応
じて添加することができる。

例えば、ポリビニルアルコール、セルロース類、水溶性
樹脂等の粘度調整剤：カチオン、アニオンあるいはノニ
オン系の各種界面活性剤、ジェタノールアミン、トリエ
タノールアミン類等の表面張力調整剤；緩衝液によるｐ
）ｌ調整剤、防カビ剤等を挙げることができる。

また、インクを帯電するタイプのインクジェット方式に
使用される防染インクを調合する為には、塩化リチウム
、塩化アンモニウム、塩化ナトリウムの無機塩類等の比
抵抗調整剤が添加される。尚、熱エネルギーの作用によ
って防染インクを吐出させるタイプのインクジェット方
式に通用する場合には、熱的な物性値（例えば、比熱、
熱膨張係数、熱伝導率等）が調整されることもある。

以上の如き本発明で使用する防染インクは、特にその粘
度を約３０ｃｐｓ以ド、そして表面張力を約３５〜６５
　ｄｙｎｅ／ｃｍの範囲（いずれも２５℃）に調節する
ことによって、最も優れたインクジェット通性を得るこ
とができる。

本発明に使用する防染用インクは、基本的には上記の如
き成分および性状からなり、前記の如きインクジェット
方式により、布帛にパターン状に付与し、次いで染色工
程および後処理により各種の防染率の異なる防染模様を
形成するものである。

また本発明の別の実ＩＭ悪様では、上記に示した防染用
インク中にインク中の防染剤によって影響されない染料
または顔料を溶解または分散させておいて、布帛をイン
クの付与条件を変化させてパターン状に防染するととも
に防染部を別の色相に染色する着色防染に有用な防染方
法である。

このような方法に使用するインク中の耐防染剤性染料と
しては、従来の着色防染技術において良く知られている
耐防染剤性の塩基性染料、直接染料、酸性染料、反応染
料、反応分散型染料、分散染料、建染染料、可溶性建染
染料、アゾイック染料、硫化染料、酸化染料、各種顔料
等から布帛の種類に応じて選択して使用すればよい。

このような耐防染剤性染料は、本発明に使用する防染イ
ンク中に約０．１〜１５重量％の濃度に溶解あるいは分
散させることによって、好適に防染率の異なる着色防染
を行うことができる。

本発明方法が着色防染である場合は、従来の二液タイプ
の着色防染とは異なり、−液タイプであり、この−液タ
イプの場合には、使用するインク中に防染剤と耐防染剤
性の染料または顔料とを併有するため、インクの安定性
が特に重要であり、このような安定性を向上させるため
には、使用する染料または顔料に従ってインクのｐＨ１
粘度。

表面張力、濃度等の各種物性を適切にコントロールする
ことが好ましい。こわらの各種物性のコントロールは使
用する防染剤、染料その他のインク成分等によって一様
ではないが、前記の防染に使用するインクで示した各杓
化合物によりそわぞれ使用する成分の種類等に応じて、
その都度実験的に安定イ１を晶めるファクターを求めて
決定すればよい。

本発明の防染方法は、当初に述べたインクジェット方式
により、前述した防染インクを後述の如き布帛や丁れ１
処理布帛に一液的に且つインクの付す８条件を変化させ
てパターン状に付与し、インクの付与条件に従って白色
〜部分的防染あるいは着色防染することを特徴としてお
り、インクの付与条件を変化させる好ましい方法として
は、例えば、 （１）インクの付与量を変化させ、比較的多量に何年さ
れた部分は十分に防染され、インク付与量の減少に従っ
て防染率を低下させて、後の染色過程で部分的に染色可
能にする方法。例えば、具体的には、吐出エネルギーを
変化させるようにプリンターの駆動印加電圧を調整した
り、ノズル径の異なる複数ノズルを用いる等の手法があ
る。

（２）防染剤濃度の異なるａＷＸのインクを付与して上
記（１）と同様に防染率を変化させる方法。

（３）防染力の異なる防染剤を使用して、上記（１）と
同様に防染率を変化させる方法。

（４）上記方法を組み合わせる方法。

等が有用である。

このような本発明で使用する布帛とは、木綿、羊毛、絹
、麻等の天然繊維、キュプラ、レーヨン等の再生繊維、
アクリル、ナイロン、ポリエステル、ビニロン、ポリプ
ロピレン、アセテートレーヨン等の合成繊維等からなる
織布あるいは不織布あるいは上記の如き繊維からなる混
紡の織布あるいは不織布である。また本発明によりアゾ
イック防染を行う場合はこれらの布帛は、アゾイック系
上清剤で′Ｆｔｉ１処理されたものである。これらの布
帛のうちで特に好ましいのはセルロース系および再生セ
ルロース系の布帛であり、これらセルロース系の布帛は
、布帛自体が親水性を有するため、水性インクの吸収性
が良好であり、布帛がインクの付与条件に従って正確に
防染されるので、繊細な図柄が形成できる。これに対し
て、親水性の低いノ１１帛の場合には水性インクの吸収
性が劣る点から、付与されたインクが滲んだり、流れた
りして繊細な図柄を形成できない場合もある。勿論この
ような欠点は、布帛を親水性化したり、インクの成分を
変更することにより解決することができる。

このような布帛は予め、従来の防染および着色防染技術
において良く知られている耐防染剤性に優れた塩基性染
料、直接染料、酸性染料、反応染料、反応分散型染料、
分散染料、建染染料、可溶性建染染料、硫化染料、媒染
染料、酸化染料、アゾイック染料、各種顔料等によって
、染色される色相とは異なる色相に、あるいは同一色相
であるときは濃度に差をつけて染色しておいてもよい。

このようにすれば、防染部は単なる防染とならず、有色
の防染部となり、着色防染と同様な効果を奏する。また
防染処理後に全体あるいは１部を同様に染色してもよい
のは当然である。更に上記の如き布帛には、後に染色す
べき染料を付着させておいてもよい。このような場合に
は、防染インクの付与後にこれらの染料を染着させる処
理を行うことになる。例えば、反応染料やアゾイック染
料を用いた場合に好ましい方法である。

以上の如くして防染インクを付与条件を変えて付与され
た布帛の染色方法自体は、し）ずれも従来公知の方法に
準じて防染用染料で染色することによって行われる。防
染用染料はいずれも従来公知の防染用染料が使用でき、
具体的には、例えば、塩基性染料、直接染料、酸性染料
、反応染料、反応分散型染料、分散染料、建染染料、可
溶性建染染料、硫化染料、媒染染料、酸化染料、アゾイ
ック染料、各種顔料等が挙げられる。これらの中から使
用した布帛や防染剤に応じて適当な防染性を有するもの
を選択して使用する。これらの染料の中では、特に直接
染料、反応染料、アゾイック染料、建染染料が好ましく
、使用する防染インクが水性であることから、防染イン
ク中の防染剤が後に染色される染料に対して良好な反応
性を有し、インクの付与条件に従って優れた防染性を示
す。

以上の如き本発明によれば、インクジェット方式により
防染インクをインクの付着条件を変化させて布帛にパタ
ーン状に付与し、次いで必要に応じて乾燥し、更に通常
の防染用染料で染色処理を行うと、パターン状に付与さ
れたインクの存在する部分の染色がインクの付与条件に
従って防止され且つインクの存在しない部分および防染
剤の少ない部分のみを染色される。また、着色防染の場
合は、同時にインク中に含まれている耐防染剤性の染料
または顔料が防染部に染着し、別の色相の模様が形成さ
れる。引き続いて水洗、湯洗、ソーピング等の通常の後
処理を続けることによって。

繊維に染着しなかった染料あるいはそれらの分解物等が
除去され、白抜〜部分的防染および着色防染が達成され
る。

以上の如き本発明によれば、防染剤を溶液として１１つ
インクジェット記録通性を付与した防染インクとして使
用し、且つこのようなインクをインクジェット方式によ
って、布帛または下漬は処理した布帛に適用して白抜〜
部分的防染あるいは着色防染を行うものであるため、従
来の防染方法の如く高価なプリント版等の作成が不要で
あり、インクジェット記録装置に連結したコンピュータ
ーによって容易且つ什怠に各種の画像が作成でき、直ち
にその画像を防染に使用できるので、プリント布の模様
の短い流行期間にいつでも追従でき、必ずしも大量生産
しなくてもコストが合うことになり、少量多線生産が可
能となった。

また５従来方法の如く、高粘度の防染糊や二液タイプの
インクを使用することは不要であるので、これら高Ｖｉ
度の防染糊や二液タイプのインクに基づく種々の間逆点
、特に形成される模様の色むらや不要の新患およびにじ
み等が生じるという間刈点も生じることがない。

また、本発明においては、防染インクの付与にあたって
、インクジェット方式を利用する点から、これらのイン
クの付与条件を任意に変化させることが容易にできるの
で、布帛を任意の防染率に防染ｒｉＴ能であるため、完
全防染の部分から１部防染に至る＠囲で種々の防染が可
能であり、その結果染料を（ｆ効に利用することから非
掌に多彩な防染図柄を形成でき、従来技術の図柄の単調
性という聞届が解決された。

次に実施例を↑げて本発明を史に具体的に説明する。な
ｊ３、文中、部または％とあるのは特に断りのない限り
重量基準である。

参考例１（実施例に用いる防染インクの調製）グリセリ
ン　　　　　　　　　　　　１２部Ｎ−メチル−２−ピ
ロリドン　　　　　１２部水　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　７６部上記全成分を２時間撹拌し
、ベースインクとした。次にベースインク１００部に対
して下記第１表に示した防染剤、色材等を加え３時間攪
拌後、フロロボアフィルターＥＰ−１ｏｏ（商品名；住
友電工製）にて濾過して本発明の実施例および比較例に
用いるインク（Ａ−１）を得た。

尚、７！Ｓ１表に各インクの２５℃における物性値も同
時に示した。

γＪ　　１　−＋−Ｌ インクＡ 酒石酸　　　　　　　　　　　　　　　５部（表面張力
＝５５、粘度＝２．３） インクＢ 酒石酸　　　　　　　　　　　　　　　３部（表面張力
＝５５、粘度＝２．１） インクＣ 的石酸　　　　　　　　　　　　　　　　１部（表面張
力＝５６、粘度＝２．０） インクＤ ナトリウムハイドロサルファイド （商品名；ハイドロサルファイド Ｒコンク、チバガイギー製）　　　　　　８部難還元脱
色性直接染料 （商品名；　Ｋａｙａｒｕｓ　Ｌｉｇｈｔ　Ｙｅｌｌｏ
ｗ　Ｆ８Ｇ。

日本化薬製）　　　　　　　　　　　　３部（表面張力
＝５２、粘度＝２．９） インクＥ ナトリウムハイドロサルファイド （商品名：ハイドロサルファイト Ｒコンク、チバガイギー製）　　　　０．５部難還元脱
色性直接染料 （商品名；にａｙａｒｕｓ　Ｌｉｇｈｔ　Ｙｅｌｌｏｗ
　Ｆ８Ｇ、日本化薬製）　　　　　　　　　　　　３部
（表面張力＝５５．粘度＝２．１） インクＦ ｍ−二トロベンゼンスルフオン酸 ソーダ　　　　　　　　　　　　　　１０部（表面張力
＝５６．粘度＝２．５） 不２乞且 ｍ−二トロベンゼンスルフオン酸 ソーダ　　　　　　　　　　　　　　　５部（表面張力
＝５６、粘度＝２．３） インクＨ ｍ−ニトロベンゼンスルフォン酸 ソーダ　　　　　　　　　　　　　　２部（表面張力＝
５６、粘度＝２．１） インクＩ クエン酸　　　　　　　　　　　　　　　３部（表面張
力；５５、粘度＝２．１） 尚、表面張力（ｄｙｎｅ／ｃＩ１１）は、ＫＹＯＷＡ　
ＣＢＶＰ　５ＩＪＲＦ＾ＣＥＴＥＮＳ　ＩＯＭＥＴεＲ
＾−１（東＠！電波工業製）にて２５℃５℃チル、、粘
ｆｆ（ｃｐｓ）は、ＶＩＳＣＯＮＩ（：　ＥＬＤ（東京
計器製）にて２５℃で謂定した。

参考例２（比較例に用いる防染インクの調製）参考例１
中に示したインク（Ｄ）および（Ｅ）に含有する！Ｉ還
元脱色性直接染料に代えで易退元脱色性直接染料（商品
名；にａｙａｒｕｓ　５ｕｐｒａ　ＹｅｌｌｏｗＲＬ、
日本化薬製）を用いた以外はインク（Ｄ）および（Ｅ）
の調製と全く同様に処理して本発明の比較に用いるイン
ク（Ｊ）および（Ｋ）を待た。

参考例３（下漬布帛の調製） Ｃ，１，アゾイックカップリングコンポーネント１Ｂ（
ＷＲ品名；　Ｎａｐｈｔｈｏｉｄｅ　ＡＤ、住友化学製
）　　　　　　　　　　　　　１＠ロート油（５０％）
　　　　　　　　　　　１．５部水酸化ナトリウム水溶
液（３５％）　　　１．５部沸騰水　　　　　　　　　
　　　　　　１５部上記全成分を混合し、更に冷水を８
１部加えて下漬液とした。

上記下漬液に綿１００％サテン布地を浴比１：２０で３
０℃、１５分間の条件で浸し、マングルにて布地を乾燥
時の約１．８倍程度の重量になるようきつく絞って本発
明の実施例および比較例で使用するＦｔｌ’ｌ布帛（イ
）を得た。

参考例４（顕色液の調製） Ｃ，１，アゾイックジアゾコンポーネント１３（商品名
；　Ｆａｓｔ　５ｃａｒｌｅｔ　ＲＣＢａ５ｅ。

ヘキスト製）　　　　　　　　　　　　　２部塩酸（３
２％）　　　　　　　　　　　　１．８部熱湯　　　　
　　　　　　　　　　　　２部上記全成分を攪拌し、冷
水３６部を加えて１０℃に調整する。予め少量の水で溶
解した亜硝酸ソーダ（固形分で０．６８部）を注入し、
約１０分間でジアゾ化する。

濾過後、顕色直前に酢酸ソーダ１．３４部、酢酸５０％
水溶液０．９４部、冷水９５４部を加えて攪拌し、本発
明の実施例および比較例で使用する顕色液（１）を得た
。

実施例１ ピエゾ素子を利用したインクジェットプリンターＰＪ−
１０８０Ａ　（商品名；キャノン製、以下プリンター（
甲）と言う。）４本のノズルのうち３本に参考例１中で
示したインク（ＡＮＣ）をそれぞれ搭載し、参考例３の
染色布帛（イ）に対して各ノズルから直線上に各３００
個のドツトを１０列印捺した。

乾燥後、参考例４の顕色液（！）　にて浴比１：２０で
２０分間処理しマングルにて絞った。３０分間放置後、
十分に水洗し、希塩酸で短時間の処理を行った後、再び
水洗を繰返した。

（７ｆ；　　　　果ン インク（Ａ）による防染部は完全に白色防染されたが、
インクＣＢ）、（Ｃ）となるに従って防染率が低ドして
中間的な防染となった。すなわち、有機酸１度の異なる
インクを複数用いることで防染模様の多様化が達成でき
た。

また１０列の直線状防染部分はエツジが極めてシャープ
であり、且つ目視では殆ど判別できない程度の同一性を
示した。従来の版を用いた防染方法に比較して正確さお
よび再現性の点で明らかに優れていた。

実施例２（防染例） 熱エネルギーを利用したインクジェットプリンターＢＪ
−８０（商品名：キヤノン製、以下プリンター（乙）と
云う。）にまず参考例１中のインク（Ｂ）を搭載し、参
考例３の染色布帛（イ）に対し１０本のノズルから直線
上に各１００ドツトの印捺をした。次にインク（Ｂ）に
代えてインク（Ｉ）を用いて同様な印捺を平行して行っ
た。

乾燥後、実施例１と同様な顕色処理を行った。

インク（Ｂ）とインク（１）は還元剤濃度が等しいが、
防染率はインク（Ｂ）の場合の方が高かった。すなわち
、有機酸の種類の異なるインクを複数用いることで防染
模様の多様化が達成できた。

また直線状防染部分はいずれもエツジが極めてシャープ
であり、正確さおよび再現性の点で優れていた。

実施例３（五色防染例） プリンター（甲）の４本ノズルのうち２本に参４例１中
で示したインク（Ｄ）および（Ｅ）をそれぞれ搭載し、
参考例３の染色布帛（イ）に対して各ノズルから直線上
に各３００個のドツトを１０列印捺した。乾燥後、実施
例１と同様な顕色処理を行った。

（結　　果） インクＣＤ）による着色防染部は鮮明な黄色に着色防染
されたがインク（Ｅ）による着色防染部は一部アシイツ
ク染料が顕色し、完全に防染されておらずオレンジ色と
なった。すなわち、還元剤濃度の異なる着色防染インク
を複数用いることで、防染模様の多様化が達成できた。

また着色防染部の形状は実施例１と同様であり、正確さ
および再現性とも良好であワた。

実施例４ プリンター（甲）の４本ノズルのうち３本に参考例１中
で示したインク（Ｆ〜Ｈ）をそれぞれ搭載し、綿７０％
およびポリエステル３０％の混紡ブロード地に対して各
ノズルから直線上に各３００個のドツトを１０列印捺し
た。

乾ｍ？＆、苛性ソーダおよびハイドロサルファイドにて
還元した建染染料＋ｎｄａｎｔｈｒｅｎ　Ｂｒｏｗｎ　
Ｒ−Ｍ（商品名；バイエル製）の水溶液をパディング処
理し、１２０℃にて１０分のスチーミング処理を行いソ
ーピングした。

（１４：ｉ　　　果） インク（Ｆ）による防染部は完全に白色防染されたがイ
ンク（Ｇ）、（Ｈ）となるに従って防染率が低下して中
間的な防染となった。すなわち、酸化剤濃度の異なるイ
ンクを複数用いることで防染模様の多様化が達成できた
。

実施例５ プリンター（乙）に参考例１中のインク（Ｂ）を搭載し
、参考例３の染色布帛（イ）に対し１０本のノズルから
直線上に各１００ドツトの印捺を行フた。この場合、熱
エネルギーによってインクを吐出させるヒーターにかか
る電圧を泗定したところ２４Ｖであった。

次にヒーターにかかる電圧を２２Ｖおよび２６Ｖに設定
してインク付与量を変化させ同様な印捺を平行して行っ
た。、乾燥後、実施例１と同様な顕色処理を行った。

（結　　果） 防染部を観察すると電圧が増すにつわ、防染部のドツト
が大きくなり防染率も高くなワた。すなわち、防染イン
クのインク付与量も変化させることで防染模様の多様化
が達成できた。

比較例 実施例３におけるインク（Ｄ）および＜Ｅ）に代えて参
考例２に示したインク（Ｊ）および（Ｋ）を使用した以
外は実施例３と同様な処理を行なった。

（結　果） 本例は実施例３と同様に着色防染をねらったが、インク
中に併用する染料の選択を誤ったため竿に白色防染した
だけで着色防染はできなかった。

（発明の効果） 本発明は一液による複数の付与条件を用いたインクジェ
ット記録方法による防染方法（着色防染方法も含む。）
を提供するものである。

本発明によれば従来の版による防染方法における経済的
な問題と１６確なプリントが得られないという問題を同
時に解決するばかりか、二液によるインクジェット防抜
染方法による斑点や色むらが生じ易いという問題、並び
に滲みの問題をも解決することになり、従来の防染方法
では１ｊＪられなかった微細模様を製版工程なしに得る
ことが可能となる。

またインク何年条件を変化させることがら柚々の防染が
可能であり、非常に多彩な防染図柄が形成でき、従来技
術の図柄の単調性という問題が解決された。

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. （１）防染剤を含有するインクをインクジェット方法に
   より、布帛または下漬剤で処理された布帛にパターン状
   に付与する過程および該布帛を染料で染色する過程を有
   するインクジェット防染方法において、インクの付与条
   件を変化させることを特徴とするインクジェット防染方
   法。
2. （２）インクの付与を、インク付与量を変化させて行う
   特許請求の範囲第（１）項に記載のインクジェット防染
   方法。
3. （３）インクの付与を、インクの防染剤濃度を変化させ
   て行う特許請求の範囲第（１）項に記載のインクジェッ
   ト防染方法。
4. （４）インクの付与を、防染剤の種類を変化させて行う
   特許請求の範囲第（１）項に記載のインクジェット防染
   方法。
5. （５）防染剤を含有するインクが、防染剤に対して難分
   解性であり且つ布帛との染色反応を妨げられない色素を
   併有する特許請求の範囲第（１）項に記載のインクジェ
   ット防染方法。
6. （６）防染剤が、有機酸である特許請求の範囲第（１）
   項に記載のインクジェット防染方法。
7. （７）防染剤が、還元剤である特許請求の範囲第（１）
   項に記載のインクジェット防染方法。
8. （８）防染剤が、酸化剤である特許請求の範囲第（１）
   項に記載のインクジェット防染方法。