JP2506618B2 - インクジエツト着色抜染方法 - Google Patents

インクジエツト着色抜染方法

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JP2506618B2 JP61157790A JP15779086A JP2506618B2 JP 2506618 B2 JP2506618 B2 JP 2506618B2 JP 61157790 A JP61157790 A JP 61157790A JP 15779086 A JP15779086 A JP 15779086A JP 2506618 B2 JP2506618 B2 JP 2506618B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、インクジェット方式による着色抜染方法に
関し、更に詳しくは還元脱色性の異なる2種以上の染料
により地染めされた染色生地のインクジェット着色抜染
方法に関する。
(従来の技術) 従来、生地に還元脱色性染料により地染めを行い、次
いで還元剤を含有する捺染糊を印捺して行う抜染方法お
よび還元剤と難還元性色材とを併有する着色抜染糊を印
捺して色抜きと同時に異なる色相の染色を行う、いわゆ
る着色抜染方法は広く行われている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、従来の一般的な方法は、抜染用のプリ
ント版を作成する必要があり、これらの版、例えば、抜
染用版胴やスクリーン版の作成が高価であり、かなりの
量を生産しない限り、コストが合わない。また、一般に
プリント布の模様の流行期間が短いため、その都度製版
するのは更にコストアップとなり、それらの流行に迅速
に対応できず、大量の在庫をかかえることがあるという
重大な問題がある。
また、従来の抜染方法で使用する抜染糊は、各種の抜
染機に適合させるために非常に高粘度の糊状とする必要
があるため、種々の水溶性バインダーや各種充填剤等を
併用する必要があり、そのため抜染部の端部がシャープ
に抜染されず、抜染模様に精確さが欠けるという問題
や、再現性のある抜染が難しいという欠点があった。更
に抜染後これらの副成分を除去するために多くの煩雑な
後処理を必要とする問題があった。
このような問題点のうち着色抜染に関する問題点を解
決する方法として、インクジェット方式による抜染方法
が提案されている(特開昭61−6365号公報参照)。該方
法は、還元剤を含有するインクと非還元分解性の染料を
含むインクとを別々に着色生地に且つ同一箇所に付与し
て着色抜染を行うものである。この方法によれば上述の
問題はある程度解決されるものの、生地は水分によって
伸縮性があること、インクジェット方式によるインクド
ットは微細であること等の点から、還元性インクと染料
インクとを正確に生地の同一箇所に付与することが困難
であり、従って抜染模様に斑点や色むらが生じ易いとい
う欠点がある。
従って、本発明の目的は、上述の如き従来の一般的な
着色抜染方法における経済的な問題と精確なプリントが
得られないという問題を同時に解決し得るインクジェッ
ト方式による着色抜染方法を提供することである。
このような本発明の目的および他の目的は以下の本発
明によって達成される。
(発明の開示) すなわち、本発明は、還元脱色性の異なる2種以上の
染料を以て染色した、綿又はポリエステルを含む染色生
地に対し、還元剤を含有し、25℃における粘度が6.0cps
以下であり、且つ表面張力が35〜56dyne/cmの範囲にあ
るインクをインクジェット方式により付与して、前記染
色生地を抜染することを特徴とするインクジェット着色
抜染方法である。
本発明を更に詳細に説明すると、本発明の主たる特徴
の1つは、従来の着色抜染方法およびインクジェット方
式による着色抜染方法における染色生地に代えて、還元
脱色性の異なる2種以上の染料により染色された綿又は
ポリエステルを含む生地を用いた点であり、且つ他の特
徴の1つは、このような染色生地に対して還元剤を含有
する特定の物性を有するインクをインクジェット方式に
より付与して着色抜染を行う点である。
以上の如き本発明の方法によれば、還元剤を含有する
インクの付与された染色生地の部分は、そのインク中の
還元剤により抜染されるが、生地は還元脱色性の異なる
2種以上の染料により染色されているため、生地の染料
は全部脱色される訳ではなく、還元脱色性の大な染料の
みが脱色され、その結果として還元脱色性の小さい染料
(難還元脱色性染料)はそのまま残り、従来の着色抜染
と同様な着色抜染模様が形成される。この本発明方法に
おいては還元脱色性の異なる2種以上の染料が同一色相
のものであれば、生地上に濃淡模様が形成され、一方、
2種以上の染料が異なる色相のものであれば、異なる色
相の着色模様が形成される。すなわち、本発明方法によ
れば、単に還元剤を含有するインクを付与するのみで、
着色抜染が十分に達成されるものである。
従って、以上の如き本発明方法によれば、使用するイ
ンクは主として還元剤の水溶液であるので低粘度のもの
でよく、従来技術の如き高粘度の着色抜染糊に起因する
種々の問題点は解決される。また従来の二液タイプのイ
ンクジェット方式による着色抜染方法に比較すれば、使
用するインクは単一のインク、すなわち一液のタイプの
インクでよく、従って二液タイプのインクを使用するこ
とに起因する種々の問題点も解決された。
本発明において使用し、本発明を特徴づけるインクジ
ェット方式とは、インクをノズルより効果的に離脱させ
て、射程体である生地にインクを付与し得る方式であれ
ば、いかなる方式でもよく、それらの方式の代表的なも
のは、例えばアイイーイーイー トランス アクション
ズ オン インダストリィー アプリケイションズ(IE
EE Trans−actions on Industry Applications)Vol.
IA−13、No.1(1977年2、3月号)、日経エレクトロニ
クスの1976年4月19日号、1973年1月29日号および1974
年5月6日号に記載されている。これらに記載の方式
は、本発明の着色抜染方法に好適なものであり、その幾
つかを説明すると、先ず静電吸引方式があり、この方式
では、ノズルとノズルの数mm前方に置いた加速電極との
間に強電界を与えて、ノズルよりインクを粒子化し次々
に引出し、引出したインクが偏向電極間を飛翔する間に
情報信号を偏向電極に与えて記録する方式と、インク粒
子を偏向することなく、情報信号に対応してインク粒子
を噴射する方式とがあり、いずれも本発明の着色抜染方
法に有効である。
第二の方式としては、小型ポンプでインクに高圧を加
え、ノズルを水晶振動子等で機械的に振動させることに
より、強制的に微少インク粒子を噴射する方式であり、
噴射されたインク粒子は噴射と同時に、情報信号に応じ
て帯電させる。帯電したインク粒子は偏向電極板間を通
過する際、帯電量に応じて偏向される。この方式を利用
した別の方式としてマイクロドットインクジェット方式
と称される方式もあり、この方式では、インク圧力、励
振条件をある範囲の適正値に保ち、ノズル先端より大小
二種類のインク液滴を発生し、この中小径液滴のみを記
録により利用するものである。この方式の特徴は、従来
並みの太いノズル口径でも微少液滴群を得ることができ
る。
第三の方式としてはピエゾ素子方式があり、この方式
では、インクに加える圧力手段として、他方式の如くポ
ンプの様な機械的手段でなく、ピエゾ素子を利用する。
ピエゾ素子に電気信号を与えて機械的変位を生じさせる
ことにより、インクに圧力を加え、ノズルより噴射させ
る方式である。
また、特開昭547−59936号公報に記載されている方法
で、熱エネルギーの作用を受けたインクが急激な体積変
化を生じ、この状態変化による作用力によって、インク
をノズルから吐出させるインクジェット方式も有効に使
用することができる。
以上の如きインクジェット方式により、後述する着色
抜染インクを還元脱色性の異なる2種以上の染料で地染
めした各種の織布等の生地(染料は、織布等に染着した
ものでも、染着前の単に付着したものでもよい。以下同
じ)にパターン状に付与し、次いで必要に応じて乾燥
し、例えば、100℃程度の温度で10〜30分間程度スチー
ム処理(場合によってはアルカリ雰囲気下)することに
よって、パターン状に付与されたインク中の還元剤が地
染めの織布等に染着している染料のうち、還元脱色性の
大な染料を還元脱色あるいは分解脱色し、所望の濃淡模
様あるいは色相の異なる抜染模様あるいはその組合せが
形成される。引き続いて水洗、湯洗、ソーピング等の通
常の後処理を続けることによって、分解あるいは還元さ
れた染料あるいは分解物等が除去され、着色染料が完了
する。
本発明で使用する一液タイプの着色抜染インクとは、
従来の抜染剤に使用されている如き還元剤を含む水溶液
に液安定性およびインクジェット記録適性を付与したも
のである。
本発明において使用できる還元剤としては、生地に染
着している還元脱色性の大な染料を還元して脱色できる
還元剤であればいずれも使用することができ、例えば、
好ましいものとしてナトリウムハイドロサルファイト
(Na2S2O4)、無水H2SO2とH2SO3の混合ナトリウム塩、
ナトリムスルホキシレート・ホルムアルデヒド複合物、
亜硫酸水素ナトリウム・ホルムアルデヒド複合物、カル
シウムハイドロサルファイト、亜鉛スルホキシレート・
ホルムアルデヒドセコンダリー塩、亜鉛スルホキシレー
ト・ホルムアルデヒド・プライマリー塩、亜鉛スルホキ
シレート・アセトアルデヒド、セチルトリメチルアンモ
ニウムブロミド、オクタデシルピリジニウムブロミド、
ビニルピロリドンの重合体、塩化第一スズ、酢酸スズ等
を主成分とするものである。これらの化合物は当業者に
よって市場から容易に入手でき、且つ使用し得るもので
ある。
本発明で使用する着色抜染インクは上記の如き還元剤
を0.1〜30重量%の濃度に媒体中に溶解または分散させ
たものである。
インク用の媒体としては、水単独、好ましくは水と有
機溶剤との混合液を使用する。使用する有機溶剤として
は、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n
−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−
ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブ
チルアルコール、イソブチルアルコール等の炭素数1〜
4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセト
ンアルコール等のケトンまたはケトアルコール類;テト
ラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリア
ルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリ
コール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコー
ル、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等の
アルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレング
リコール類;グリセリン;エチレングリコールモノメチ
ル(またはエチル)エーテル、ジエチレングリコールモ
ノメチル(またはエチル)エーテル、トリエチレングリ
コールモノメチル(またはエチル)エーテル等の多価ア
ルコールの低級モノアルキルエーテル類;トリエチレン
グリルジメチル(またはエチル)エーテル、テトラエチ
レングリコールジメチル(またはエチル)エーテル等の
多価アルコールの低級ジアルキルエーテル類;N−メチル
−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン等が挙げられる。
上記の如き媒体は単独でも混合物としても使用できる
が、最も好ましい媒体組成は、水と1種以上の水溶性有
機溶剤からなり、該水溶性溶剤が少なくとも1種の水溶
性高沸点有機溶剤、例えば、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、グリセリン等の多価アルコールを含
有するものである。
本発明で使用する着色抜染インクの必須成分は上記の
通りであるが、その他従来公知の各種の分散剤、界面活
性剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、蛍光増白剤、難還
元脱色性材料等を必要に応じて添加することができる。
例えば、ポリビニルアルコール、セルロース類、水溶
性樹脂等の粘度調整剤;カチオン、アニオンあるいはノ
ニオン系の各種界面活性剤、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン類等の表面張力調整剤;緩衝液による
pH調整剤、防カビ剤等を挙げることができる。
また、インクを帯電するタイプのインクジェット記録
方法に使用される粉砕インクを調合する為には、塩化リ
チウム、塩化アンモニウム、塩化ナトリウムの無機塩類
等の比抵抗調整剤が添加される。尚、熱エネルギーの作
用によって抜染インクを吐出させるタイプのインクジェ
ット方式に適用する場合には、熱的な物性値(例えば、
比熱、熱膨張係数、熱伝導率等)が調整されることもあ
る。
以上の如き本発明で使用する着色抜染インクは、特に
その粘度を約6.0cps以下、そして表面張力を約35〜56dy
ne/cmの範囲(いずれも25℃)に調節することによっ
て、最も優れたインクの安定性を得ることができる。
本発明において使用する着色抜染インクは、基本的に
は上記の如き成分および性状からなり、本発明ではこの
ような着色抜染インクを前記の如きインクジェット方式
により、還元脱色性の異なる2種以上の染料によって地
染めした綿又はポリエステルを含む染色生地にパターン
状に付与し、生地に染着している染料のうち還元脱色性
の高い染料のみを脱色して着色抜染するものである。
本発明の着色抜染方法は、以上の如きインクジェット
記録方法により上記の如き着色抜染用インクを還元脱色
性の異なる2種以上の染料で地染めした綿又はポリエス
テルを含む染色生地にパターン状に付与し、着色抜染す
ることを特徴としており、このような方法の方法が適用
される綿又はポリエステルを含む染色生地とは、還元脱
色性の異なる2種以上の染料によって予め全体的にある
いは部分的に染色された生地であり、このような還元脱
色性の異なる2種以上の染料としては、従来の抜染ある
いは着色抜染技術において良く知られている塩基性染
料、直接染料、酸性染料、反応染料、反応分散型染料、
分散染料、建染染料、可溶性建染染料、硫化染料、媒染
染料、酸化染料、各種顔料等から種々の還元脱色性のも
のを選択し、それらをその還元脱色性が互いに異なるよ
うに2種以上組合せて使用し、且つ地染め織布等の種類
に応じて選択して使用すればよい。これらの還元脱色性
の異なる2種以上の染料は2種以上であればいずれの数
の組合せでもよく、2種または同一系統あるいは同一色
相のものに限定されることはなく、例えば、同一色相の
ものであれば濃淡模様が形成され、一方、色相の異なる
ものであれば、異なる色相の着色抜染模様が形成され
る。また2種以上の染料の使用量は、いずれの染料もが
それなりの濃度に染色できるものであればよく、特に限
定されないが、一般的には2種の染料の場合には重量比
1:10〜10:1程度の使用量が好ましい。
以上の如き本発明によれば、還元剤を水溶液として且
つインクジェット記録適性を付与した一液タイプの着色
抜染インクとして使用し、且つこのようなインクをイン
クジェット方式によって、還元脱色性の異なる2種以上
の染料を併有する染色液によっえ地染めした綿又はポリ
エステルを含む生地に一液的に適用して着色抜染を行う
ものである。従って、従来の着色抜染方法の如く高価な
プリント版等の作成が不要であり、インクジェット記録
装置に連結したコンピューターによって容易且つ任意に
各種の画像が作成でき、直ちにその画像を着色抜染に使
用できるので、プリント布の模様の短い流行期間にいつ
でも追従でき、必ずしも大量生産しなくてもコストが合
うことになり、少量多種生産が可能となった。
また、従来方法の如く、高粘度の着色抜染糊や二液タ
イプのインクを使用することは不要であるので、これら
高粘度の着色抜染糊や二液タイプのインクに基づく種々
の問題点、特に形成される模様の色むらや不要の斑点等
が生じるという問題点も生じることがない。
次に参考例、実施例および比較例を挙げて本発明を更
に具体的に説明する。なお、文中、部または%とあるの
は特に断りのない限り重量基準である。
参考例1(実施例用着色抜染インクの調製) ナトリウムスルホキシレート・ホルムアルデヒド複合体
(商品名 レドールC、住友化学工業製) 16部 グリセリン 5部 トリエチレングリコール 15部 テトラエチレングリコールジメチルエーテル 10部 尿素 2部 水 52部 上記全成分を3時間攪拌後、フロロポアフィルターFP
−100(商品名、住友電工製)にて濾過して本発明で使
用する着色抜染インク(A)を得た。このインクの25℃
における粘度は6.0cpsであり、表面張力は50dyne/cmで
あった。
参考例2(実施例用着色抜染インクの調製) ナトリウムハイドロサルファイト(商品名 ハイドロサ
ルファイトRコンク、チバガイギー製) 10部 グリセリン 5部 ジエチレングリコール 20部 酸化チタン 5部 水 60部 上記全成分をアルミナ製ボールミルにて約10時間分散
化を行った後、フロロポアフィルターFP−1000(商品
名)(住友電工製)にて粒径10μm以上の粗大粒子を除
去して、本発明で使用する着色抜染インク(B)を得
た。このインクの25℃における粘度は3.2cpsであり、表
面張力は56dyne/cmであった。
参考例3(実施例に用いる染色生地の調製) 還元脱色性反応染料(商品名 Sumifix Brill.Yellow H
−3G、住友化学製) 1部 難還元脱色性反応染料(商品名 sumifix Brill.Blue H
−3R、住友化学製) 1部 塩化ナトリウム 6部 無水炭酸ナトリウム 2部 水 90部 上記全成分を混合した染浴に、綿100%サテン布地を
浴比1:50で浸し、80℃で20分間の浸染処理を行い、充分
なソーピング処理を繰返し、本発明で使用する染色生地
(イ)を得た。
参考例4(実施例に用いる染色生地の調製) 還元脱色性直接染料(商品名 Kayarus Supra Brown GT
L、日本化薬製) 2部 難還元脱色性直接染料(商品名 Kayarus Light Yellow
F8G、日本化薬製) 1部 無水炭酸ナトリウム 2部 硫酸ナトリウム 10部 水 85部 上記全成分を混合した染浴に綿70%、ポリエステル30
%の混紡ブロード布地を浴比1:50で浸し、85℃で60分間
の浸染処理を行い、充分なソーピング処理を繰返し、本
発明で使用する染色生地(ロ)を得た。
参考例5(実施例に用いる染色生地の調製) 還元脱色性分散染料(商品名 Kayalon polyester Red
BD−S、日本化薬製) 1.5.部 難還元脱色性分散染料(商品名 Kyalon polyester Blu
e T−S、日本化薬製) 1.5部 尿素 5 部 アルギン酸ナトリウム 0.2部 分散剤(商品名 Disrol SH、日本乳化剤製) 0.2部 水 92 部 上記全成分を混合した染浴にポリエステル100%のブ
ロード布地をパジング処理し、サーモゾル法(中間乾燥
70℃5分間、熱処理200℃、60秒間)により染色を行
い、常法による還元洗浄の後、本発明で使用する染色生
地(ハ)を得た。
参考例6(比較例に用いる染色生地の調製) 参考例3における難還元脱色性反応染料(商品名 Su
mifix Brill.Blue H−3R、住友化学製)の代わりに還元
脱色性反応染料(商品名 Sumifix Navy Blue GS、住友
化学製)を用いた以外は参考例3と同様な処理を行い、
比較例に用いる染色生地(ニ)を得た。
参考例7(比較例に用いる染色生地の調製) 参考例3における還元脱色性反応染料(商品名 Sumi
fix Brill.Yellow H−3G、住友化学製)の代わりに難還
元脱色性反応染料(商品名 Sumifix Brill.Red H−
B、住友化学製)を用いた以外は参考例3と同様な処理
を行い、比較例に用いる染色生地(ホ)を得た。
参考例8(比較例に用いる染色生地の調製) 参考例5におけるポリエステル100%のブロード布地
の代わりに、トリアセテート100%のブロード布地を使
用した以外は参考例5と同様に処理し、比較例に用いる
染色生地(ヘ)を得た。
参考例9(比較例に用いる染色生地の調製) ナイロンタフタを下記の染浴を用いて浴比1:50で90℃
30分間地染めし、比較例に用いる染色生地(ト)を得
た。
染浴; リツサミンレッド4B(I.C.I.社製、酸性染料、抜染剤
に対して安定な染料) 1部 C.I.アシッドブラック 110(抜染剤に対して不安定な
染料) 8部 酢酸(48%) 1cc/ 参考例10(比較例用着色抜染インクの調製) 参考例2におけるグリセリンの代わりに、ポリエチレ
ングリコール(分子量6,000)を使用した以外は、参考
例2と同様に処理して比較例に用いるインク(C)を得
た。このインクの25℃における粘度は10cpsであり、表
面張力は55dyne/cmであった。
実施例 参考例1〜2の各着色抜染インク(A〜B)を、特開
昭54−59936号公報に記載されている方法による熱エネ
ルギーを利用したインクジェットプリンター(甲)BJ−
80(キヤノン製、商品名)およびピエゾ素子を利用した
インクジェットプリンター(乙)PJ−1080A(キヤノン
製、商品名)に搭載して10本のノズルで、参考例3〜5
の各染色生地(イ〜ハ)に対して各ノズルとも100ドッ
トの直線状の印捺を行った。
その後、100℃にて20分間のスチーム処理を行い中性
洗剤にて十分に水洗を繰返した。乾燥後、印捺部を観察
したところ、印捺部は十分に着色抜染していた。
また10本の直線状着色抜染部分はエッジが極めてシャ
ープであり、且つ目視では、殆ど判別できない程度の同
一性を示した。従来の版を用いた着色抜染方法に比べて
精確さ、再現性の点で明らかに優れていた。
比較例1 染色生地を参考例6〜7の染色生地(ニ〜ホ)に代え
た以外は実施例と全く同様な方法にて着色抜染処理を行
った。
(結果) 染色生地(ニ)の場合は、印捺部が単に白抜けしただ
けであり、染色生地(ホ)の場合は、印捺部に変化がみ
られず、いずれの場合も着色抜染できなかった。
比較例2(着色抜染) プリンター(乙)の4本ノズルのうち1本に参考例1
のインク(A)を、残り3本のノズルのうち1本には、
染料を含むインク[還元剤によって分解しない直接染料
Kayarus Supra Blue FERL(日本化薬製)5部、ジエチ
レングリコール30部および水70部からなる染料溶液を1
μmのフイルターで濾過したインク]を搭載して、電気
信号により同一点にドットが重なる用にして400ドット
を印捺した。使用した生地は、参考例3で示した染浴中
に難還元脱色性反応染料(商品名 Sumifix Brill.Blue
H−3R、住友化学製)を加えなかった以外は、参考例3
と全く同様に処理した生地である。乾燥後、100℃にて
の20分間のスチーム処理を行いソーピングした。
(結果) 400の印捺ドット部は、着色抜染されていたが、抜染
部のドットの形状は全てが真円形でなく一部楕円形状に
なったものがあった。また、円形の場合でも繊維に沿っ
てヒゲ状の滲みが生じていりものがあり、本発明の一液
タイプの着色抜染法に比して再現性および滲み等の点で
劣った結果となった。
比較例3 染色生地を参考例8〜9の染色生地(ヘ〜ト)に代え
た以外は実施例と全く同様な方法にて着色抜染処理を行
った。
(結果) 400の印捺ドット部は、着色抜染されていたが、ドッ
トによりある程度のバラツキが認められた。又、抜染部
のドットの形状は全て真円形ではなく一部楕円形状にな
ったものがあった。又、円形の場合でも繊維に沿ってヒ
ゲ状の滲みが生じているものがあり、本発明に用いる被
染色布帛の着色抜染に比して再現性および滲み等の点で
劣った結果となった。
比較例4 着色抜染インクを参考例10のインク(C)に代えた以
外は実施例と全く同様な方法にて着色抜染処理を行っ
た。
(結果) 100ドットの直線状の印捺の際、一部にヨレが認めら
れ、柄にもよるが、吐出の安定性の点で問題があった。
又、ドットの滲みの問題はなかったが、抜染の程度が異
なり、再現性が不十分であった。
比較例5 着色抜染インクを参考例10のインクにおいてポリエチ
レングリコールを分子量4000のものにして調製したイン
ク(D)(表面張力55dyne/cm、粘度7cps)に代えた以
外は実施例と全く同様な方法にて着色抜染処理を行っ
た。
(結果) 100ドットの直線状の印捺の際、一部にヨレが認めら
れ、柄にもよるが、吐出の安定性の点で問題があった。
又、ドットより滲みの問題はなかったが、インクの浸透
性が不十分で抜染の程度が異なり、再現性が不十分であ
った。
比較例6 着色抜染インクを参考例1のインクAに、アセチノー
ルEH(商品名 川研ファインケミカル製)を0.5部添加
したインク(E)(表面張力33dyne/cm、粘度6cps)に
代えた以外は実施例と全く同様な方法にて着色抜染処理
を行った。
(結果) 100ドットの直線状の印捺の際、一部にヨレが認めら
れ、柄にもよるが、吐出の安定性の点で問題があった。
又、抜染の再現性の問題は比較的少なかったが、ドット
の滲みにバラツキがあり、又、抜染部のドットの形状は
全て真円形ではなく一部楕円形状になったものがあっ
た。又、円形の場合でも繊維に沿ってヒゲ状の滲みが生
じているものがあった。
比較例7 着色抜染インクを参考例1のインクにおいて、グリセ
リンを10部とし、テトラエチレングリコールジメチルエ
ーテルを5部にして調製したインク(F)(表面張力
(58dyne/cm、粘度6cps)に代えた以外は実施例と全く
同様な方法にて着色抜染処理を行った。
(結果) 100ドットの直線状の印捺の際、一部にヨレが認めら
れ、柄にもよるが、吐出の安定性の点で問題があった。
又、ドットの滲みの問題はなかったが、インクの浸透性
が不十分で抜染の程度が異なり、再現性が不十分であっ
た。
(発明の効果) 本発明はインクジェットによる着色抜染方法を電気信
号により容易に行う方法を提供するものであり、従来の
版による着色抜染法では得られない繊維且つ鮮明な高級
柄を各種の生地上に製版工程なしに達成することができ
る。また本発明は一液タイプであるため二液タイプのイ
ンクジェット着色抜染法に比して、着色塗染柄の再現
性、精確性の面で格段に優れた方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−6365(JP,A) 特開 昭57−16985(JP,A) 特開 昭49−125684(JP,A) 実開 昭60−99081(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】還元脱色性の異なる2種以上の染料を以て
    染色した、綿又はポリエステルを含む染色生地に対し、
    還元剤を含有し、25℃における粘度が6.0cps以下であ
    り、且つ表面張力が35〜56dyne/cmの範囲にあるインク
    をインクジェット方式により付与して、前記染色生地を
    抜染することを特徴とするインクジェット着色抜染方
    法。
  2. 【請求項2】前記染料が、互いに色相を異にする染料で
    ある特許請求の範囲第(1)項に記載のインクジェット
    着色抜染方法。
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