JPH1161016A - インクジェットプリント用インクの製造支援方法及びそれにより製造されたインクジェットプリント用インク並びにそれにより作製されたプリント物 - Google Patents

インクジェットプリント用インクの製造支援方法及びそれにより製造されたインクジェットプリント用インク並びにそれにより作製されたプリント物

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JPH1161016A
JPH1161016A JP21886497A JP21886497A JPH1161016A JP H1161016 A JPH1161016 A JP H1161016A JP 21886497 A JP21886497 A JP 21886497A JP 21886497 A JP21886497 A JP 21886497A JP H1161016 A JPH1161016 A JP H1161016A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高堅牢度のプリントを行うことができ、吐出
安定性の良好なインクジェットプリント用インクの製造
支援方法を提供すること。 【解決手段】 染料濃度を、染料以外のいずれかの配合
物の配合量を変えることにより幾通りかに変化させ、プ
リント後の堅牢度を基準値以上とするインクを選出して
その染料濃度範囲を透光度により選定し、該透光度範囲
内の透光度を有するインクにおいて、吐出安定性を良好
とするインクを選出して、前記インクの各配合物の配合
割合に則ってインクを製造することを特徴とするインク
ジェットプリント用インクの製造支援方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リント用インクの製造支援方法及びそれにより製造され
たインクジェットプリント用インク並びにそれにより作
製されたプリント物に関し、より詳細には、高堅牢度の
プリント物を得ることが可能であって且つ吐出安定性の
良好なインクジェットプリント用インクの製造支援方法
及びそれにより製造されたインクジェットプリント用イ
ンク並びにそれにより作製されたプリント物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の捺染は、模様を切り抜いた型紙
をスクリーンに張りつけ、これを連続的に循環させなが
ら布帛面に当てて、上から捺染のりを塗布する方法、
銅ロールの表面に沈み彫りの模様を彫刻し、この彫った
凹所に捺染のりを塗り込んで、これを布帛の表面に転写
する方法等によって行われていた。これら工程は煩雑で
あることから、近年では、前記捺染方法に対して、紙用
途として著しい発展を遂げているインクジェット記録方
式を布帛類に応用・展開する動きが活発化してきてい
る。
【0003】従来の捺染による方法においても、インク
ジェット記録方式を応用・展開した方法においても、ま
ず問題となるのは、いかにして高堅牢度のプリント物を
得るかといったことである。これは、本来プリント物
は、汗をかいたり洗濯したりする衣服であったり、風雨
に晒される旗であったり、日光や蛍光灯の下で長時間放
置されるクロス類であったりと、様々な用途に使用され
るものであることを第一に認識する必要があるためであ
って、プリント物にあっては各種繊維へのインクの着色
度合い、すなわち堅牢度の高さが最重要要因なのであ
り、この要因を満足しないものは、その実用性、汎用性
が著しく低いものとならざるを得ないためである。
【0004】インクジェットプリント用インクとして
は、従来から様々のものが考えられているにもかかわら
ず、そのほとんどが吐出ノズルの目詰まりを起こさせな
いことを第一の目標とするあまり、前記インクを用いた
プリント物を高堅牢度とすることに関しては目的意識が
薄いのが現状であった。
【0005】また、特に合成繊維は今後とも様々な種類
のものが開発されることが予想され、インクジェットプ
リント方法も、インクの吐出方法、ノズル口径等が今後
様々に変化してゆくものと推測される。こうした中、分
散染料、反応染料、酸性染料、カチオン染料のいずれの
染料においても既存のものを用いることによりインクジ
ェットプリントに適するインクを製造する製造支援方法
の確立は益々その要求が高くなることが予想される。従
来はこうした要求に対処し得るインクジェットプリント
用インク、またその製造支援方法に関して何ら確立され
ていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題を解
決するためのものであり、インクジェットプリンタに用
いても高堅牢度のプリントを行うことができ、吐出安定
性の良好なインクジェットプリント用インクの製造支援
方法及びそれにより製造されたインクジェットプリント
用インク並びにそれにより作製されたプリント物を提供
することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達
成するために鋭意研究を重ねた結果、染料と溶剤の極め
て特異的な組み合わせを行ったり、用いる染料やその他
の配合物に特定の構造を有するものを用いたりすること
なく、一般に市販されている染料やその他の配合物を用
いて上記した課題を解決し得るインクジェットプリント
用インクを得るのに、既存の分散染料、既存の反応染
料、既存のカチオン染料、既存の酸性染料のいずれかの
染料を用いて目的とするインクジェットプリント用イン
クを得るインクジェットプリント用インクの製造支援方
法を開発し、本発明を完成するに至った。
【0008】例えばポリエステル繊維に代表される各種
合成繊維に対応する分散インクを、各種繊維へのインク
の固着度合、すなわち堅牢度を満足し、吐出安定性を良
好とするものとするために、インクジェットプリントに
最適な数値的範囲をインク中の分散染料濃度上に発見
し、同様にコットン繊維に代表される各種植物繊維に対
応する反応インク、シルク繊維に代表される各種動物性
繊維に対応する酸性インク、アクリル繊維に代表される
各種繊維に対応するカチオンインクを、それぞれ堅牢度
を満足し、吐出安定性を良好とするものとするために、
インクジェットプリントに最適な数値的範囲をインク中
の各染料濃度上に発見し、染料濃度を透光度によって規
定して、該透光度範囲内の透光度を有するインクの配合
割合に則ってインクを製造することで、堅牢度の問題
と、吐出安定性の問題を解決し得るインクとすることに
成功した。
【0009】尚、前記インクにあっては各種繊維へのイ
ンクの染色度合、すなわち印字品位をある程度満足する
ことも必要であるが、印字品位を満足するものがすなわ
ち堅牢度を満足するとは限らない一方、堅牢度を満足し
得るものはすなわち印字品位をも満足するとの認識に基
づき、本発明においては堅牢度を良好とすることを第一
に考えた。
【0010】ここで、前記したインクの固着度合とは、
染色後の後処理工程を経て繊維にインクが結合する際の
結合状態のことをいい、前記したインクの染色度合とは
染色時に布帛表面にインクが載っている際の状態をいう
ものとする。
【0011】各インク中における染料濃度を規定する際
の指標としては、従来から染料の配合割合により規定す
る方法等が提案されているが、実際に染料として一般に
市販されているものとしては粉末状のものや液体状のも
のがあり、各々の色濃度は染料形態によって全く異なる
ため、汎用性のある染料濃度の規定は困難であった。そ
こで本発明者は前記染料濃度を光の透光度によって規定
すれば、汎用性のある規定ができるとの確信を得た。
【0012】以下、上記した課題を解決するために本発
明者がとった手段について説明するが、本発明において
は、基本4色としてイエロー(yellow)、マゼン
ダ(mazenda)、シアン(cyan)、ブラック
(black)の4原色について説明し、場合によって
はそれぞれを単にY、M、C、Bと記すこととする。
【0013】分散インク、反応インク、カチオンイン
ク、酸性インクの一般的な基本構成材料としては、従来
から以下のものが知られている。 <分散インク>分散染料、水等の水性液媒体、分散剤、
尿素、防腐剤、その他 <反応インク>反応染料、水等の水性液媒体、分散剤、
尿素、防腐剤、浸透剤、消泡剤、その他 <カチオンインク>カチオン染料、水等の水性液媒体、
尿素、防腐剤、緩染剤、溶解剤 <酸性インク>酸性染料、水等の水性液媒体、尿素、防
腐剤、溶解剤
【0014】このような基本構成の内、染料濃度を左右
する物質としては、水等の水性液媒体が考えられ、分散
インクにあっては、水性液媒体の他、その次に配合量の
多い分散剤が考えられる。
【0015】上記した考え方に基づいて完成された請求
項1記載のインクジェットプリント用インクの製造支援
方法は、染料、水性液媒体、及びその他の配合物の配合
割合が既知であるインクにおける染料濃度を、染料以外
のいずれかの配合物の配合量を変えることにより幾通り
かに変化させ、変化させた各染料濃度を有する各インク
の透光度を測定すると共に、前記インクのうち、プリン
ト後の堅牢度を基準値以上とするインクを選出してその
染料濃度範囲を透光度により選定し、該透光度範囲内の
透光度を有するインクにおいて、吐出安定性を良好とす
るインクを選出してその透光度範囲を選定し、これによ
って選定された、プリント後の堅牢度を基準値以上と
し、吐出安定性を良好とし得る透光度範囲内の透光度を
有するインクを、インクジェットプリント用インクとし
て採用するとともに、前記インクの各配合物の配合割合
に則ってインクを製造することを特徴としている。
【0016】また、請求項2に係るインクジェットプリ
ント用インクの製造支援方法は、染料、水性液媒体、及
びその他の配合物の配合割合が既知であるインクにおけ
る染料濃度を、染料以外のいずれかの配合物の配合量を
変えることにより幾通りかに変化させ、変化させた各染
料濃度を有する各インクのうち、プリント後の堅牢度を
基準値以上とするインクを選出し、選出されたインクの
染料濃度範囲内の染料濃度を有するインクにおいて、吐
出安定性を良好とするインクを選出して、これにより選
出されたインクの透光度を測定することにより、選出さ
れた前記インクの染料濃度範囲を透光度範囲として規定
し、この、プリント後の堅牢度を基準値以上とし、吐出
安定性を良好とし得る透光度範囲内の透光度を有するイ
ンクを、インクジェットプリント用インクとして採用す
るとともに、前記インクの各配合物の配合割合に則って
インクを製造することを特徴としている。
【0017】さらに請求項3に係るインクジェットプリ
ント用インクの製造支援方法は、請求項1又は請求項2
に記載のインクジェットプリント用インクの製造支援方
法において選定された、プリント後の堅牢度を基準値以
上とし、吐出安定性を良好とし得る透光度範囲を基準と
して、インクシェットプリンタのノズル口径に応じた透
光度範囲を選出し、該選出された透光度範囲内の透光度
を有するインクの各配合物の配合割合に則ってインクを
製造することを特徴としている。
【0018】インクの染料濃度を変化させるにあたって
配合量を変える、染料以外の配合物としては、水性液媒
体や分散剤が挙げられ、プリント後の堅牢度としては、
耐光、耐洗濯、耐汗、耐摩擦、耐ドライクリーニング、
耐水の堅牢度が挙げられ、これら堅牢度がいずれもJI
S規格にて4級以上であるインクジェットプリント用イ
ンクとするのが好ましい。染料としては、分散染料、反
応染料、カチオン染料、酸性染料のうちのいずれかを用
いる場合が考えられる。
【0019】また本発明の請求項8に係るインクジェッ
トプリント用インクは、染料として分散染料が用いら
れ、イエローを呈するインクジェットプリント用インク
であって、光の吸収極大波長における透光度が0.07
3〜0.106の範囲内であることを特徴としており、
請求項9に係るインクジェットプリント用インクは、染
料として分散染料が用いられ、マゼンダを呈するインク
ジェットプリント用インクであって、光の吸収極大波長
における光の透光度が0.478〜0.786の範囲内
であることを特徴としており、請求項10に係るインク
ジェットプリント用インクは、染料として分散染料が用
いられ、シアンを呈するインクジェットプリント用イン
クであって、光の吸収極大波長における光の透光度が
0.015〜0.116の範囲内であることを特徴とし
ており、請求項11に係るインクジェットプリント用イ
ンクは、染料として分散染料が用いられ、ブラックを呈
するインクジェットプリント用インクであって、光の吸
収極大波長における光の透光度が0.052〜0.05
4の範囲内であることを特徴としている。
【0020】また、本発明の請求項12に係るインクジ
ェットプリント用インクは、染料として反応染料が用い
られ、イエローを呈するインクジェットプリント用イン
クであって、光の吸収極大波長における透光度が0.0
40〜0.430の範囲内であることを特徴としてお
り、請求項13に係るインクジェットプリント用インク
は、染料として反応染料が用いられ、マゼンダを呈する
インクジェットプリント用インクであって、光の吸収極
大波長における光の透光度が0.103〜0.600の
範囲内であることを特徴としており、請求項14に係る
インクジェットプリント用インクは、染料として反応染
料が用いられ、シアンを呈するインクジェットプリント
用インクであって、光の吸収極大波長における光の透光
度が0.123〜0.564の範囲内であることを特徴
としており、請求項15に係るインクジェットプリント
用インクは、染料として反応染料が用いられ、ブラック
を呈するインクジェットプリント用インクであって、光
の吸収極大波長における光の透光度が0.160〜0.
346の範囲内であることを特徴としている。
【0021】さらに本発明の請求項16に係るインクジ
ェットプリント用インクは、染料としてカチオン染料が
用いられ、イエローを呈するインクジェットプリント用
インクであって、光の吸収極大波長における透光度が
0.013〜0.660の範囲内であることを特徴とし
ており、請求項17に係るインクジェットプリント用イ
ンクは、染料としてカチオン染料が用いられ、マゼンダ
を呈するインクジェットプリント用インクであって、光
の吸収極大波長における光の透光度が0.008〜0.
700の範囲内であることを特徴としており、請求項1
8に係るインクジェットプリント用インクは、染料とし
てカチオン染料が用いられ、シアンを呈するインクジェ
ットプリント用インクであって、光の吸収極大波長にお
ける光の透光度が0.061〜0.430の範囲内であ
ることを特徴としており、請求項19に係るインクジェ
ットプリント用インクは、染料としてカチオン染料が用
いられ、ブラックを呈するインクジェットプリント用イ
ンクであって、光の吸収極大波長における光の透光度が
0.060〜0.180の範囲内であることを特徴とし
ている。
【0022】また、本発明の請求項20に係るインクジ
ェットプリント用インクは、染料として酸性染料が用い
られ、イエローを呈するインクジェットプリント用イン
クであって、光の吸収極大波長における透光度が0.0
74〜0.218の範囲内であることを特徴としてお
り、請求項21に係るインクジェットプリント用インク
は、染料として酸性染料が用いられ、マゼンダを呈する
インクジェットプリント用インクであって、光の吸収極
大波長における光の透光度が0.303〜0.376の
範囲内であることを特徴としており、請求項22に係る
インクジェットプリント用インクは、染料として酸性染
料が用いられ、シアンを呈するインクジェットプリント
用インクであって、光の吸収極大波長における光の透光
度が0.117〜0.812の範囲内であることを特徴
としており、請求項23に係るインクジェットプリント
用インクは、染料として酸性染料が用いられ、ブラック
を呈するインクジェットプリント用インクであって、光
の吸収極大波長における光の透光度が0.147〜0.
644の範囲内であることを特徴としている。
【0023】上記したようなインクジェットプリント用
インクを用い、上記したようなプリント方法により製作
されたプリント物にあっては、耐光、耐洗濯、耐汗、耐
摩擦、耐ドライクリーニング、耐水における堅牢度がJ
IS規格において4級以上のプリント物とすることが可
能である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るインクジェッ
トプリント用インクの製造支援方法及びそれにより製造
されたインクジェットプリント用インク並びにそれによ
り作製されたプリント物の実施の形態を、染料として分
散染料を用いたインク(以下、分散インクと記す)の場
合を例として説明する。実施の形態に係る分散インク
は、少なくとも下記の〜を配合することを基本と
し、場合によってはを配合してなるものとする。 分散染料・・・アントラキノン系、アゾ系、ニトロ
ジフェニルアミン系、メチン系、アミノケトン系、ケト
イミン系等の染料及びこれらの混合染料等が挙げられる
が、粉末状または液体状の分散染料として市販されてい
るものを使用可能である。例えばスミカロン染料(住友
化学工業(株)製)等が例示できる。
【0025】 分散剤・・・リグニンスルホン酸、ナ
フタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、シエファ
ー酸・クレゾール、重亜硫酸ナトリウム・ホルムアルデ
ヒド縮合物、βナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド
縮合物、メチルナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド
縮合物、ドデシルベンゼンスルホン酸、アルキルジフェ
ニルエーテルジフェニルエーテルジスルホン酸、ラウリ
ル硫酸、アルキルナフタレンスルホン酸、ジアルキルス
ルホコハク酸、ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル硫酸、ポリエチレンオキサイドジスルホン酸、ポリ
スチレンスルホン酸、スチレン=アクリル酸共重合体、
スチレン=マレイン酸共重合体等が挙げられるが、市販
されているものを使用可能である。例えばディスパーT
L(明成化学工業(株)製)、スミポン(住友化学工業
(株)製)等が例示できる。
【0026】 水性液媒体・・・水の他、水と下記の
水溶性の有機溶媒との混合物を使用可能である。前記水
溶性の有機溶媒の例としては、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピル
アルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルア
ルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルア
ルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジ
メチルホルムアルデヒド、ジメチルアセトアミド等のア
ミド類、アセトン、ジアセトンアルコール等のケトンま
たはケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ブチレング
リコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキ
サントリオール、チオエチレングリコール、ヘキシレン
グリコール、ジエチレングリコール、1,5−ペンタン
グリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含
むアルキレングリコール類;グリセリン、エチレングリ
コールメチル(またはエチル)エーテル、ジエチレング
リコールメチル(またはエチル)エーテル、トリエチレ
ングリコールメチル(またはエチル)エーテル等の多価
アルコールの低級アルキルエーテル類;N−メチル−2
−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン等が挙げられる。上記の中でも少なくとも1種の高沸
点有機溶剤、例えばエチレングリコール、プロピレング
リコール、グリセリン等の多価アルコールと水との混合
物がさらに好ましい。
【0027】 その他・・・本発明のインクジェット
プリント用分散染料系インクの主要成分は上記〜の
通りであるが、その他、各種の公知の粘度調整剤、表面
張力調整剤、蛍光増白剤、消泡剤を必要に応じて添加し
てもよい。例えば、ポリビニルアルコール・セルロース
類・水溶性樹脂等の粘度調整剤、ジエタノールアミン・
トリエタノールアミン等の表面張力調整剤、緩衝液によ
るpH調整剤、防カビ剤、乾燥防止剤としての尿素等の
ヒドロトロピー剤等が挙げられる。
【0028】乾燥防止剤としては尿素の他、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチル
エーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル等
のグリコール類を挙げることができる。
【0029】また、防腐剤や消泡剤を加えてもよい。防
腐剤としては、2−(4−チアゾリル)ベンゾイミダゾ
ール、2−ベンゾイミダゾールカルバミン酸メチル等の
イミダゾール系、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−
オン、2−n−オクチル−イソチアゾリン−3−オン等
のチアゾール系、ヨード系、ニトリル系、フェノール
系、ハロアルキルチオ系、ピリジン系、トリアジン系、
ブロム系等が挙げられる。消泡剤としては、例えば、ポ
リエーテル変性シリコーンからなるシリコーン系、プル
ロニック型エチレンオキサイド低モル付加物からなるプ
ルロニック系、及び2−エチルヘキサノール等のアルコ
ール系消泡剤が挙げられるが、市販の防腐剤を用いても
よい。例えばネオシントール2073(神東塗料(株)
製)等が例示できる。このような各種添加剤は、後述す
る発明の効果を阻害しない範囲で添加することができ、
その添加総量は、通常1重量%以下である。また、染料
を分散させるため以外の目的のために、インク成分とし
て各種の分散剤や界面活性剤等を必要に応じて添加して
もよい。
【0030】実施の形態に係る分散インクは、分散染料
(上記)、この分散染料を分散する分散剤(上記
)、水性液媒体(上記)及び場合によってその他の
添加物(上記)を、従来公知の分散方法や混合方法等
を用いることにより製造されたものとなる。
【0031】実施の形態に係るインクを製造するにあた
っては、下記の製造支援方法を採る。 (1)まず、既存のインクに於ける色の4原色であるY
(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)、B(ブ
ラック)のうち、どの色を製造するか選定する。ここ
で、インクジェットプリントする際の出力方法とノズル
の口径についても選定する。インクジェットプリントす
る際の出力方法としては、ノズル内に発熱抵抗素子を埋
め込み、その発熱によりインクを沸騰させ、その泡の圧
力によりインクを吐出させるバブルジェット方式、圧電
素子に電気信号を加えて変形させ、インク室の体積変化
を励起してインク粒子を飛ばすパルス方式、超音波振動
しているノズルからインクを加圧連続噴射させて粒子化
し、粒子を荷電量に制御一定電界中を通過偏向させ、記
録、非記録粒子に分けて記録する荷電制御方式等が挙げ
られ、インクジェットプリンタは、コンティニアスタイ
プ、オンデマンドタイプ(ピエゾ方式、サーマル方式)
の種々のタイプのプリンターから必要に応じて選択でき
る。また、ノズルの口径としては現在10〜40μm が
一般的である。
【0032】(2)次に、既存のインクに於ける各Y、
M、C、Bの染料濃度を左右する物質(以下、濃度決定
物質と記す)を選定する。この時、水等の水性液媒体は
あらゆるインクにおいて濃度決定物質となる可能性が高
い。また、分散インクの場合は、分散剤も濃度決定物質
となり得る。
【0033】(3)前記既存のインクにおける各配合物
の配合割合を分析確認する。
【0034】(4)次に染料濃度を規定するにあたって
の基準単位を定める。前記既存のインクに可視光線であ
るところの400〜700nmの波長の光をあて、透光
度の測定試験を行って、最も透光度が小さくなる波長、
すなわち最も光が吸収される波長(吸収極大波長)を見
つけ出す。これは、染料濃度が同一の場合であっても波
長毎に光の吸収率が異なるため、光の吸収極大波長にお
ける数値を基準単位とすることが最も好ましいと考えら
れるためである。ここで、透光度tはI/I0 (I:透
過光の強さ、I0 :入射光の強さ)で表される。この透
光度tは吸光度Aと次のような関係にある。 A=logI0 /I=−logt=abc(a:物質の
吸光係数、b:光の経路長、c:物質の濃度) すなわち吸光度Aは物質の濃度に比例し、染料濃度が高
くなるほど吸光度も大きい値を示すこととなる。逆に透
光度は染料濃度が高くなるほど小さい値を示すこととな
る。
【0035】(5)既存のインクの配合割合のうちの濃
度決定物質量として例えば水性液媒体の配合量を変化さ
せて、様々の染料濃度のインクを作製し、それぞれのイ
ンクの透光度を測定する。その際、インクの染料濃度の
変化に伴う透光度の変化率を求めておけば、染料濃度か
らの透光度の換算又は概算、又は透光度からの染料濃度
の換算又は概算が可能となる。
【0036】(6)(5)で作成した各染料濃度を有す
る各インクにおいて、耐光、耐洗濯、耐汗、耐摩擦、耐
ドライクリーニング、耐水の各堅牢度をいずれも満足し
得るインクの染料濃度範囲を透光度により規定する。
尚、各堅牢度に対しては、JIS規格において4級以上
のものを堅牢度が良好であるとする。堅牢度の判断方法
としては、プリントして発色させた製品に関して所定の
試験方法及び区分により1〜5級のいずれの級に属する
かを判断し、所定級以上のものを堅牢度が良好であると
する方法が一般的である。上記した手順に沿って決定さ
れた本発明に係るインクジェットプリント用インクは、
少なくとも前記した耐光、耐洗濯、耐汗、耐摩擦、耐ド
ライクリーニング、耐水の堅牢度が良好なインクであ
る。
【0037】(7)(6)で規定した透光度範囲内の透
光度を有するインクを、(1)で決定したノズルから吐
出させ、ノズルからの吐出安定性をみる。吐出安定性の
判定基準を設定し、該判定基準に則って吐出安定性が良
好である分散インクの透光度範囲を選定する。
【0038】吐出安定性の判定基準としては、例えばイ
ンクをインクジェットプリンタに充填して布帛上にプリ
ントを行い、該プリントを行っている間の目詰まりを目
視によって行い、一定時間内に目詰まりが発生しない場
合を吐出安定性が良好であるとする方法や、一定面積以
上を目詰まりなくプリントすることができる場合を吐出
安定性が良好であるとする方法や、印字品位が優れる又
は良好である場合を吐出安定性が良好であるとする方法
の他、プリントを行った後、熱処理することにより発色
させて1枚目の布に対する1000枚目の布の最大吸収
波長におけるK/S値の比率を求め、該比率が所定値以
上である場合に吐出安定性が良好であるとする方法等が
考えられる。
【0039】明らかにノズル目詰まりを生じた結果吐出
による印写不能となった場合は吐出安定性が不良である
と判断するのは勿論である。また、インクをインクジェ
ットプリンタに充填した状態で放置し、ノズル先端付近
での固形物の付着による目詰まりが発生するまでの時間
が所定時間以内である場合も吐出安定性が不良であると
判断する。
【0040】ここで、前記印字品位により吐出安定性を
判断する場合は、例えば長方形の印字物のエッジ部分の
直線性を目視により判定し、次に示すような判定基準の
もと目詰まりしにくい最も染料濃度の低いインクを判断
すればよい。 判定基準 優れる :殆どにじみがなく直線性に優れる。 良好 :僅かににじみがあり、やや直線性に欠ける。 吐出安定性の判断方法は、上記したように様々考えれ、
各々の方法毎に判断基準が異なるが、上記した手順に沿
って決定された本発明に係るインクジェットプリント用
インクは、少なくとも選択した判断基準に則った判定に
おいて吐出安定性が良好なインクである。
【0041】このようにして選定された透光度範囲を有
するインクは、前記透光度範囲に対応する分散染料濃度
を有しており、換言すれば分散染料濃度範囲によって選
定されたインクであると言える。濃度決定物質の配合量
や、その他の配合物の配合割合はこの段階までに明らか
になっているため、前記配合割合に則ってインクを製造
すれば、各種堅牢度を基準値以上とし、吐出安定性も良
好なインクを製造することができる。
【0042】本発明に係るインクの製造支援方法におい
ては染料として分散染料、反応染料、カチオン染料、酸
性染料のいずれを用いる場合であっても同様の方法を採
用することができる。また、本実施の形態においては濃
度決定物質として例えば水性液媒体を選択し、その配合
量を変化させたが、何らこれに限定されるものでなく、
例えば分散インクの場合は分散剤の配合量を濃度決定物
質量として変化させて、上記(1)〜(7)の場合と同
様に、目的とするインクを製造してもよい。さらに、堅
牢度をいずれも基準値以上とし、吐出安定性を良好とし
得るインクを染料濃度によって選定した後、該選定され
たインクのみにおいて透光度を測定し、目的とするイン
クの透光度範囲を規定してもよい。
【0043】このように、本発明に係るインクジェット
プリント用インクの製造支援方法によれば、配合する染
料やその他の配合品に何ら特別な構成のものを用いずと
も、明らかに耐光、耐洗濯、耐汗、耐摩擦、耐ドライク
リーニング、耐水における堅牢度が良好で、吐出安定性
の良好なインクジェットプリント用インクを製造するこ
とができる。その際、透光度により染料濃度範囲を規定
するので、用いる染料の状態等に左右されることがな
く、普遍的な規定方法とあるということができる。
【0044】この製造支援方法により製造されたインク
ジェットプリント用インクは、ノズル口径、染料、その
他配合物等を、前記製造支援方法を採るにあたって選定
したものに合わせた場合に前記した効果を発揮すること
ができるのであるが、ノズル口径、染料、その他配合物
等に、前記選定したものと違うものを用いる場合であっ
ても、前記製造支援方法において選定した透光度範囲を
基準として、適する透光度範囲の選定を行えばよいの
で、基準なしに製造する場合よりも格段に時間と労力を
省くことができ、コストを削減することができる。
【0045】また、本発明に係るインクジェットプリン
ト用インクによれば、インクジェットプリンタにて高堅
牢度のプリント物を得ることができるため、プリント物
が、汗をかいたり洗濯したりする衣服であったり、風雨
に晒される旗であったり、日光や蛍光灯の下で長時間放
置されるクロス類であったりと、様々な用途に使用され
るものであっても、実用性、汎用性に優れたものとする
ことができる。また、吐出安定性が良好な状態でスムー
ズにプリントを行うことができるため、インクジェット
記録方式による利点を大いに応用することができ、従来
の捺染による方法と比較して小ロットの製品生産が可能
となり、ファッションの多様化に迅速に対応することが
できる。
【0046】
【実施例及び比較例】実際に実施例として、基本4色
(Y、M、C、B)の色を呈するインクであって、高堅
牢度で、吐出安定性の良好なインクを製造した例につい
て以下に説明する。染料としては、分散染料、反応染
料、カチオン染料、酸性染料を用い、それぞれを用いた
分散インク、反応インク、カチオンインク、酸性インク
を製造した。
【0047】<分散インクの製造>まず、既存の分散イ
ンクとして、以下の表1に示す配合からなる分散インク
を用いた。尚、分散染料としては、Y(イエロー)にSu
mikaron Yellow S-6G liquidを、M(マゼンダ)にSumi
karon Brilliant Red S-BLF liquidを、C(シアン)に
Sumikaron Turquoise Blue S-GL double liquid を、B
(ブラック)にSumikaronBlack S-BGL(N) conc.liquid
(いずれも住友化学工業(株)製)を用いた。また、分
散剤としてはディスパーTL(明成化学工業(株)製)
を、水性液媒体としては水を、防腐剤としてはビオサイ
ト800K(タイショーテクノス(株)製)をそれぞれ用い
た。尚、表1中の数字は全て、インクに対する重量%を
単位としている。
【0048】
【表1】
【0049】次に、表1に示す配合において、濃度決定
物質として水の配合量を増減させ、様々の分散染料濃度
の分散インクを作製し、それぞれを、オンデマンドタイ
プ(サーマル方式)のインクジェットプリンタのカート
リッジを介して口径が30μm の吐出ノズルに案内し、
該吐出ノズルからインクを吐出させて対象生地にプリン
トを行い、プリント物の堅牢度を調べた結果を下記の表
2〜5に示す。表中には、分散染料濃度毎に透光度を測
定した結果も併記しておく。
【0050】尚、表中の透光度は、マクベスアイカラー
CE3000(マクベス社)を用い、SCI(試料の表
面光沢を含む)、SAVout(測定窓は大窓)、UV
in(光源から発せられた光の紫外線領域をフィルタで
カットしない)といった条件の基、表中の試料を、Y、
C、Bに関しては1000倍に希釈し、Mに関しては5
000倍に希釈したものに対して測定して得た数値であ
り、最も透光度が小さくなる波長すなわち特定の吸収極
大波長において測定した数値である。前記吸収極大波長
は、分散インクの場合、Yに関しては、440nm、M
に関しては580nm、Cに関しては700nm、Bに
関しては560nmがそれぞれの吸収極大波長であっ
た。ここで、表1に示した既存の分散インクは表2〜5
中の(Y、M、C、B)−mに相当し、ハイフン後のア
ルファベット順が早いものほど分散染料濃度は濃い。
【0051】また、堅牢度は、耐光、耐洗濯、耐汗、耐
摩擦、耐ドライクリーニング、耐水の計6つの堅牢度に
対して以下の方法により測定した。 耐光堅牢度・・・JIS L 0842 第3露光法による。
4級以上が適正とされる。 耐洗濯堅牢度・・・JIS L 0844A2号による。4級
以上が適正とされる。 耐汗堅牢度・・・JIS 0848 A 法による。酸性、ア
ルカリ製のいずれにおいても4級以上が適正とされる。 耐摩擦堅牢度・・・JIS L 0849 試験機II形によ
る。4級以上が適正とされる。 耐ドライクリーニング堅牢度・・・JIS L 0860(パ
ークロルエチレン)による。4級以上が適正とされる。 耐水堅牢度・・・JIS L 0846による。4級以上が適
正とされる。
【0052】尚、上記堅牢度を測定するに際し、本実施
例では下記の如き工程によりプリント物を作製した。 (プリント対象布帛の前処理)ポリエチレンテレフタレ
ート50d/18fを経糸に、ポリエチレンテレフタレ
ート50d/18fを緯糸に用い、経糸密度110本/
インチ、緯糸密度85本/インチで織成した平織物を準
備し、この織物を公知の方法で糊抜、精錬、ヒートセッ
ト加工した。その後、この織物に15%ペーストのグア
系ガム60%と10%ペーストの変成C.M.C 20%と1
0%ペーストのカルボキシメチル澱粉20%からなる液
をパッティングし、マングルで絞り率35%に絞った
後、120℃にて2分間乾燥して実験用布帛とした。
【0053】(プリント条件)上記前処理布帛を用い
て、各実施例に係るインクをノバジェットII(エンキャ
ド社製・オンデマンド型サーマル方式のプリンタ)でプ
リントを行った。吐出ノズルの口径は30μm であり、
プリンタの解像度は300dpiである。 (プリント物の後処理法)まず、プリントした生地を高
圧で蒸すことにより発色を行う。蒸し温度は130〜1
35℃程度であり、蒸し時間は30分程度である。この
後一旦水洗いした後、湯洗いし、再度水洗いし、これを
乾燥してプリント物を完成した。
【0054】本発明に係るインクジェットプリント用イ
ンクをポリエステル系繊維にプリントする場合の前処理
としては、何らこれに限定されるものでなく、布帛にデ
ンプン類(デンプン、可溶性デンプン、水溶性デンプン
誘導体等)、水溶性のセルロース誘導体(カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチル
セルロース等)、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴ
ム、ガム類(ローカストビーンガム、グアーガム等)、
水溶性タンパク(ゼラチン、にかわ等)、水溶性の合成
高分子化合物(ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニル
アルコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリ
ドン、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、4級
化水溶性カチオンポリマー等)等の捺染用糊剤を付与
し、滲みを防止するようにするしてもよい。かかる布帛
を用いて上記のインクジェットプリントを行った後、布
帛を熱処理すれば分散染料が繊維に固着するようにな
る。
【0055】上記本発明に係るプリント方法において使
用する布帛を構成する素材としては、分散染料で染色可
能な繊維を含有するものであればよく、中でも、ポリエ
ステル、アセテート、トリアセテート等を含有するもの
が好ましい。さらにその中でもポリエステルを含有する
ものが特に好ましい。上記繊維は、織物、編物、不織布
等いずれの形態であってもよい。
【0056】本発明に係るプリント方法に用いる布帛
は、分散染料で染色可能な繊維の混紡率が100%のも
のが好適であるが、混紡率が30%以上、好ましくは5
0%以上であれば、分散染料で染色可能な繊維と他の素
材との混紡織物又は混紡不織布等を使用することができ
る。他の素材としては、例えば、レーヨン、綿、ポリウ
レタン、アクリル、ナイロン、羊毛、絹等が挙げられ
る。
【0057】尚、表2〜5中、堅牢度が4級以上になる
場合を○とし、3級になる場合を△とし、2級以下にな
る場合を×とした。また、総合評価では、全ての堅牢度
が4級以上になる場合を○とし、いずれか一つでも4級
未満になる場合を×として記した。
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】
【表5】
【0062】表2〜5に示すように、基本4色のいずれ
においても、堅牢度が良好となるインクには、最吸収波
長において、ある特定の透光度範囲が存在することがわ
かる。例えばYの場合は透光度が0.055〜0.12
2の範囲のインクが、Mの場合は透光度が0.395〜
0.815の範囲のインクが、Cの場合は透光度が0.
011〜0.205の範囲のインクが、Bの場合は透光
度が0.021〜0.086の範囲のインクが、プリン
ト物を高堅牢度とし得るインクである。
【0063】次に、前記した透光度範囲内の透光度を有
するインクにおいて、吐出安定性を調べた結果を下記の
表6、7に示す。尚、吐出安定性の判定は、プリント対
象生地に1平方メートル以上連続してプリント可能であ
った場合を吐出安定性が良好(○)とし、連続プリント
可能な面積が1平方メートルのうち50%以上100%
未満であった場合を吐出安定性がやや劣る(△)とし、
連続プリント可能な面積が1平方メートルのうち50%
未満であった場合を吐出安定性が劣る(×)とした。
【0064】
【表6】
【0065】
【表7】
【0066】表6、7から明らかなように、基本4色に
いずれにおいても、吐出安定性が良好となるインクに
は、ある特定の透光度範囲が存在することがわかる。例
えばYの場合は透光度が0.073〜0.106の範囲
のインクが、Mの場合は透光度が0.478〜0.78
6の範囲のインクが、Cの場合は透光度が0.015〜
0.116の範囲のインクが、Bの場合は透光度が0.
052〜0.054の範囲のインクが、吐出安定性の良
好なインクである。
【0067】これらの結果から、染料として分散染料を
含有し、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックを呈す
るインクジェットプリント用インクであって、光の吸収
極大波長における透光度がそれぞれ、0.073〜0.
106の範囲、0.478〜0.786の範囲、0.0
15〜0.116の範囲、0.052〜0.054の範
囲である分散インクをカートリッジを介して吐出ノズル
に案内し、該吐出ノズルからインクを吐出させて対象生
地にプリントを行った場合、高堅牢度のプリント物を良
好な吐出安定性のもと得ることができることがわかっ
た。
【0068】<反応インクの製造>まず、既存の反応イ
ンクとして、以下の表8に示す配合からなる反応インク
を用いた。尚、反応染料としては、Y(イエロー)にSu
mifix Yellow 2GL Spesial liquid 50% を、M(マゼン
ダ)にSumifix Brilliant Red BS liqiod 25% を、C
(シアン)にSumifix Turquoise Blue G liquid を、B
(ブラック)にSumifix Black ENS liquid(いずれも住
友化学工業(株)製)を用いた。
【0069】
【表8】
【0070】次に、表8に示す配合において、濃度決定
物質として水の配合量を増減させ、様々の反応染料濃度
の反応インクを作製し、それぞれを、カートリッジを介
して口径が30μm の吐出ノズルに案内し、該吐出ノズ
ルからインクを吐出させて対象生地にプリントを行い、
プリント物の堅牢度を調べた結果を下記の表9〜12に
示す。表中には、反応染料濃度毎に透光度を測定した結
果も併記しておく。尚、表中の透光度の測定装置や堅牢
度の判定方法等は、分散インクの場合と同様であり、透
光度測定の際のインクの希釈率は、Y、M、C、Bのい
ずれも5000倍とした。吸収極大波長は、反応インク
の場合、Yに関しては、420nm、Mに関しては52
0nm、Cに関しては660nm、Bに関しては600
nmがそれぞれの吸収極大波長であった。
【0071】ここで、既存の反応インクは表9〜12中
の(Y、M、C、B)−mに相当し、ハイフン後のアル
ファベット順が早いほど反応染料濃度は濃い。
【0072】また、堅牢度は、分散インクの場合と同様
に耐光、耐洗濯、耐汗、耐摩擦、耐ドライクリーニン
グ、耐水の計6つの堅牢度に対して測定した。各測定方
法及びプリント物の作製方法等に関しては分散インクの
場合と同様である。
【0073】
【表9】
【0074】
【表10】
【0075】
【表11】
【0076】
【表12】
【0077】表9〜12に示すように、基本4色のいず
れにおいても、堅牢度が良好となるインクには、最吸収
波長において、ある特定の透光度範囲が存在することが
わかる。例えばYの場合は透光度が0.008〜0.7
28の範囲のインクが、Mの場合は透光度が0.034
〜0.692の範囲のインクが、Cの場合は透光度が
0.001〜0.989の範囲のインクが、Bの場合は
透光度が0.049〜0.418の範囲のインクが、プ
リント物を高堅牢度とし得るインクである。
【0078】次に、前記した透光度範囲内の透光度を有
するインクにおいて、吐出安定性を調べた結果を下記の
表13、14に示す。尚、吐出安定性の判定方法等は分
散インクの場合と同様である。
【0079】
【表13】
【0080】
【表14】
【0081】表13、14から明らかなように、基本4
色にいずれにおいても、吐出安定性が良好となるインク
には、ある特定の透光度範囲が存在することがわかる。
例えばYの場合は透光度が0.040〜0.430の範
囲のインクが、Mの場合は透光度が0.103〜0.6
00の範囲のインクが、Cの場合は透光度が0.123
〜0.564の範囲のインクが、Bの場合は透光度が
0.160〜0.346の範囲のインクが、吐出安定性
の良好なインクである。
【0082】これらの結果から、染料として反応染料を
含有し、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックを呈す
るインクジェットプリント用インクであって、光の吸収
極大波長における透光度がそれぞれ、0.040〜0.
430の範囲、0.103〜0.600の範囲、0.1
23〜0.564の範囲、0.160〜0.346の範
囲である反応インクをカートリッジを介して吐出ノズル
に案内し、該吐出ノズルからインクを吐出させて対象生
地にプリントを行った場合、高堅牢度のプリント物を良
好な吐出安定性のもと得ることができることがわかっ
た。
【0083】<カチオンインクの製造>まず、既存のカ
チオンインクとして、以下の表15に示す配合からなる
カチオンインクを用いた。尚、カチオン染料としては、
Y(イエロー)にTellow T-RLHを、M(マゼンダ)にBr
ill.Red 4GH 200%を、C(シアン)にPure Blue 5GH 20
0%を、B(ブラック)にBlack BH liquid (いずれも保
土ヶ谷化学工業(株)製)を用い、緩染剤としてはメイ
ラピット(明成化学工業(株)製)を、溶解剤としては
グリエシンA((株)ヘキストジャパン製)を用いた。
【0084】
【表15】
【0085】次に、表15に示す配合において、濃度決
定物質として水の配合量を増減させ、様々のカチオン染
料濃度のカチオンインクを作製し、それぞれを、カート
リッジを介して口径が30μm の吐出ノズルに案内し、
該吐出ノズルからインクを吐出させて対象生地にプリン
トを行い、プリント物の堅牢度を調べた結果を下記の表
16〜19に示す。表中には、カチオン染料濃度毎に透
光度を測定した結果も併記しておく。
【0086】尚、表中の透光度の測定装置や堅牢度の判
定方法等は、分散インクの場合と同様であり、透光度測
定の際の希釈率は、Y、C、Bに関しては5000倍と
し、Mに関しては10000倍とした。吸収極大波長
は、カチオンインクの場合、440nm、Mに関しては
520nm、Cに関しては660nm、Bに関しては6
20nmがそれぞれの吸収極大波長であった。ここで、
既存のカチオンインクは表16〜19中の(Y、M、
C、B)−mに相当し、ハイフン後のアルファベット順
が早いほどカチオン染料濃度は濃い。
【0087】また、堅牢度は、分散インクの場合と同様
に耐光、耐洗濯、耐汗、耐摩擦、耐ドライクリーニン
グ、耐水の計6つの堅牢度に対して測定した。各測定方
法及びプリント物の作製方法等に関しては分散インクの
場合と同様である。
【0088】
【表16】
【0089】
【表17】
【0090】
【表18】
【0091】
【表19】
【0092】表16〜19に示すように、基本4色のい
ずれにおいても、堅牢度が良好となるインクには、最吸
収波長において、ある特定の透光度範囲が存在すること
がわかる。例えばYの場合は透光度が0.008〜0.
830の範囲のインクが、Mの場合は透光度が0.00
6〜0.802の範囲のインクが、Cの場合は透光度が
0.001〜0.526の範囲のインクが、Bの場合は
透光度が0.051〜0.189の範囲のインクが、プ
リント物を高堅牢度とし得るインクである。
【0093】次に、前記した透光度範囲内の透光度を有
するインクにおいて、吐出安定性を調べた結果を下記の
表20、21に示す。尚、吐出安定性の判定方法等は分
散インクの場合と同様である。
【0094】
【表20】
【0095】
【表21】
【0096】表20、21から明らかなように、基本4
色にいずれにおいても、吐出安定性が良好となるインク
には、ある特定の透光度範囲が存在することがわかる。
例えばYの場合は透光度が0.013〜0.660の範
囲のインクが、Mの場合は透光度が0.008〜0.7
00の範囲のインクが、Cの場合は透光度が0.061
〜0.430の範囲のインクが、Bの場合は透光度が
0.060〜0.180の範囲のインクが、吐出安定性
の良好なインクである。
【0097】これらの結果から、染料としてカチオン染
料を含有し、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックを
呈するインクジェットプリント用インクであって、光の
吸収極大波長における透光度がそれぞれ、0.013〜
0.660の範囲、0.008〜0.700の範囲、
0.061〜0.430の範囲、0.060〜0.18
0の範囲であるカチオンインクをカートリッジを介して
吐出ノズルに案内し、該吐出ノズルからインクを吐出さ
せて対象生地にプリントを行った場合、高堅牢度のプリ
ント物を良好な吐出安定性のもと得ることができること
がわかった。
【0098】<酸性インクの製造>まず、既存の酸性イ
ンクとして、以下の表22に示す配合からなる酸性イン
クを用いた。尚、酸性染料としては、Y(イエロー)に
ラルーンブリリアントイエロー(粉末状、日本チバガイ
ギー)を、M(マゼンダ)にレッドBB(粉末状、住友
化学工業(株)製)を、C(シアン)にスカイブルー
G、ターキスブルー5G(いずれも粉末状、住友化学工
業(株)製)を、B(ブラック)にAIZEN ANILON ブラ
ック AWN New liquid (保土ヶ谷化学工業(株)製)を
用いた。
【0099】
【表22】
【0100】次に、表22に示す配合において、濃度決
定物質として水の配合量を増減させ、様々の酸性染料濃
度の酸性インクを作製し、それぞれを、カートリッジを
介して口径が30μm の吐出ノズルに案内し、該吐出ノ
ズルからインクを吐出させて対象生地にプリントを行
い、プリント物の堅牢度を調べた結果を下記の表23〜
26に示す。表中には、酸性染料濃度毎に透光度を測定
した結果も併記しておく。
【0101】尚、表中の透光度の測定装置や堅牢度の判
定方法等は、分散インクの場合と同様であり、透光度測
定の際のインクの希釈率は、Y、Mに関しては1000
倍とし、C、Bに関しては5000倍とした。各々の酸
性インクには最も透光度が小さくなる波長すなわち特定
の吸収極大波長が存在する。Yに関しては、400n
m、Mに関しては540nm、Cに関しては640n
m、Bに関しては580nmがそれぞれの吸収極大波長
である。ここで、既存の酸性インクは表23〜26中の
(Y、M、C、B)−mに相当し、ハイフン後のアルフ
ァベット順が早いほど酸性染料濃度は薄い。
【0102】また、堅牢度は、分散インクの場合と同様
に耐光、耐洗濯、耐汗、耐摩擦、耐ドライクリーニン
グ、耐水の計6つの堅牢度に対して測定した。各測定方
法及びプリント物の作製方法等に関しては分散インクの
場合と同様である。
【0103】
【表23】
【0104】
【表24】
【0105】
【表25】
【0106】
【表26】
【0107】表23〜26に示すように、基本4色のい
ずれにおいても、堅牢度が良好となるインクには、最吸
収波長において、ある特定の透光度範囲が存在すること
がわかる。例えばYの場合は透光度が0.048〜0.
238の範囲のインクが、Mの場合は透光度が0.19
6〜0.399の範囲のインクが、Cの場合は透光度が
0.083〜0.945の範囲のインクが、Bの場合は
透光度が0.093〜0.786の範囲のインクが、プ
リント物を高堅牢度とし得るインクである。
【0108】次に、前記した透光度範囲内の透光度を有
するインクにおいて、吐出安定性を調べた結果を下記の
表27、28に示す。尚、吐出安定性の判定方法等は分
散インクの場合と同様である。
【0109】
【表27】
【0110】
【表28】
【0111】表27、28から明らかなように、基本4
色にいずれにおいても、吐出安定性が良好となるインク
には、ある特定の透光度範囲が存在することがわかる。
例えばYの場合は透光度が0.074〜0.218の範
囲のインクが、Mの場合は透光度が0.303〜0.3
76の範囲のインクが、Cの場合は透光度が0.117
〜0.812の範囲のインクが、Bの場合は透光度が
0.147〜0.644の範囲のインクが、吐出安定性
の良好なインクである。
【0112】これらの結果から、染料として酸性染料を
含有し、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックを呈す
るインクジェットプリント用インクであって、光の吸収
極大波長における透光度がそれぞれ、0.074〜0.
218の範囲、0.303〜0.376の範囲、0.1
17〜0.812の範囲、0.147〜0.644の範
囲である酸性インクをカートリッジを介して吐出ノズル
に案内し、該吐出ノズルからインクを吐出させて対象生
地にプリントを行った場合、高堅牢度のプリント物を良
好な吐出安定性のもと得ることができることがわかっ
た。
【0113】本実施例の工程において、上記した透光度
範囲内の透光度を有するインクを作製するにあたって用
いた各配合物やその配合割合は既知であるため、既知の
配合物及び配合割合に則ってインクを製造すればよく、
目的とするインクを数値的に規定することができるた
め、インク製造に要する時間や労力を格段に減らすこと
ができ、コストを削減することができる。ノズル口径や
インクジェットプリンタの様式等を変えた場合も、上記
により得られた透光度範囲を基準として同様の製造方法
によりインクを製造すればよいため、インク製造に要す
る時間や労力を格段に減らすことができ、コストを削減
することができる。このように、本発明は基準値を設定
してインクを製造する製造支援方法を提供するものであ
り、様々の条件にも柔軟に対応することの可能な、汎用
性のある支援方法の確立を成しえたものである。
【0114】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るイン
クジェットプリント用インクの製造支援方法によれば、
配合する染料やその他の配合品に何ら特別な構成のもの
を用いずとも、明らかに目詰まりしにくく、耐光、耐洗
濯、耐汗、耐摩擦、耐ドライクリーニング、耐水の堅牢
度がいずれも良好なインクジェットプリント用インクを
製造することができる。その際、透光度により染料濃度
範囲を規定するので、用いる染料の状態等に左右される
ことなく汎用性のある規定方法とすることができる。
【0115】また、本発明に係るインクジェットプリン
ト用インクによれば、インクジェットプリンタにてノズ
ル目詰まりを起こすことなくスムーズにプリントを行う
ことができるため、従来の捺染による方法と比較して小
ロットの製品生産が可能となり、ファッションの多様化
に迅速に対応することができる。また、高堅牢度の製品
を得ることができるため、本発明に係るプリント物であ
る前記製品が、汗をかいたり洗濯したりする衣服であっ
たり、風雨に晒される旗であったり、日光や蛍光灯の下
で長時間放置されるクロス類であったりと、様々な用途
に使用されるものであっても、実用性、汎用性に優れる
製品とすることができる。

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 染料、水性液媒体、及びその他の配合物
    の配合割合が既知であるインクにおける染料濃度を、染
    料以外のいずれかの配合物の配合量を変えることにより
    幾通りかに変化させ、変化させた各染料濃度を有する各
    インクの透光度を測定すると共に、前記インクのうち、
    プリント後の堅牢度を基準値以上とするインクを選出し
    てその染料濃度範囲を透光度により選定し、該透光度範
    囲内の透光度を有するインクにおいて、吐出安定性を良
    好とするインクを選出してその透光度範囲を選定し、こ
    れによって選定された、プリント後の堅牢度を基準値以
    上とし、吐出安定性を良好とし得る透光度範囲内の透光
    度を有するインクを、インクジェットプリント用インク
    として採用するとともに、前記インクの各配合物の配合
    割合に則ってインクを製造することを特徴とするインク
    ジェットプリント用インクの製造支援方法。
  2. 【請求項2】 染料、水性液媒体、及びその他の配合物
    の配合割合が既知であるインクにおける染料濃度を、染
    料以外のいずれかの配合物の配合量を変えることにより
    幾通りかに変化させ、変化させた各染料濃度を有する各
    インクのうち、プリント後の堅牢度を基準値以上とする
    インクを選出し、選出されたインクの染料濃度範囲内の
    染料濃度を有するインクにおいて、吐出安定性を良好と
    するインクを選出して、これにより選出されたインクの
    透光度を測定することにより、選出された前記インクの
    染料濃度範囲を透光度範囲として規定し、この、プリン
    ト後の堅牢度を基準値以上とし、吐出安定性を良好とし
    得る透光度範囲内の透光度を有するインクを、インクジ
    ェットプリント用インクとして採用するとともに、前記
    インクの各配合物の配合割合に則ってインクを製造する
    ことを特徴とするインクジェットプリント用インクの製
    造支援方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のインクジ
    ェットプリント用インクの製造支援方法において選定さ
    れた、プリント後の堅牢度を基準値以上とし、吐出安定
    性を良好とし得る透光度範囲を基準として、インクシェ
    ットプリンタのノズル口径に応じた透光度範囲を選出
    し、該選出された透光度範囲内の透光度を有するインク
    の各配合物の配合割合に則ってインクを製造することを
    特徴とするインクジェットプリント用インクの製造支援
    方法。
  4. 【請求項4】 インクの染料濃度を変化させるにあたっ
    て配合量を変える、染料以外の配合物が、水性液媒体で
    あることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記
    載のインクジェットプリント用インクの製造支援方法。
  5. 【請求項5】 インクの染料濃度を変化させるにあたっ
    て配合量を変える、染料以外の配合物が、分散剤である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の
    インクジェットプリント用インクの製造支援方法。
  6. 【請求項6】 プリント後の堅牢度として、耐光、耐洗
    濯、耐汗、耐摩擦、耐ドライクリーニング、耐水の堅牢
    度を選択し、堅牢度の基準値としてJIS規格における
    4級を選択する請求項1〜5の何れかの項に記載のイン
    クジェットプリント用インクの製造支援方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかの製造支援方法
    により製造されてなる、染料として分散染料、反応染
    料、カチオン染料、酸性染料のうちのいずれかを用いた
    インクジェットプリント用インク。
  8. 【請求項8】 染料として分散染料が用いられ、イエロ
    ーを呈するインクジェットプリント用インクであって、
    光の吸収極大波長における透光度が0.073〜0.1
    06の範囲内である請求項7記載のインクジェットプリ
    ント用インク。
  9. 【請求項9】 染料として分散染料が用いられ、マゼン
    ダを呈するインクジェットプリント用インクであって、
    光の吸収極大波長における光の透光度が0.478〜
    0.786の範囲内である請求項7記載のインクジェッ
    トプリント用インク。
  10. 【請求項10】 染料として分散染料が用いられ、シア
    ンを呈するインクジェットプリント用インクであって、
    光の吸収極大波長における光の透光度が0.015〜
    0.116の範囲内である請求項7記載のインクジェッ
    トプリント用インク。
  11. 【請求項11】 染料として分散染料が用いられ、ブラ
    ックを呈するインクジェットプリント用インクであっ
    て、光の吸収極大波長における光の透光度が0.052
    〜0.054の範囲内である請求項7記載のインクジェ
    ットプリント用インク。
  12. 【請求項12】 染料として反応染料が用いられ、イエ
    ローを呈するインクジェットプリント用インクであっ
    て、光の吸収極大波長における透光度が0.040〜
    0.430の範囲内である請求項7記載のインクジェッ
    トプリント用インク。
  13. 【請求項13】 染料として反応染料が用いられ、マゼ
    ンダを呈するインクジェットプリント用インクであっ
    て、光の吸収極大波長における光の透光度が0.103
    〜0.600の範囲内である請求項7記載のインクジェ
    ットプリント用インク。
  14. 【請求項14】 染料として反応染料が用いられ、シア
    ンを呈するインクジェットプリント用インクであって、
    光の吸収極大波長における光の透光度が0.123〜
    0.564の範囲内である請求項7記載のインクジェッ
    トプリント用インク。
  15. 【請求項15】 染料として反応染料が用いられ、ブラ
    ックを呈するインクジェットプリント用インクであっ
    て、光の吸収極大波長における光の透光度が0.160
    〜0.346の範囲内である請求項7記載のインクジェ
    ットプリント用インク。
  16. 【請求項16】 染料としてカチオン染料が用いられ、
    イエローを呈するインクジェットプリント用インクであ
    って、光の吸収極大波長における透光度が0.013〜
    0.660の範囲内である請求項7記載のインクジェッ
    トプリント用インク。
  17. 【請求項17】 染料としてカチオン染料が用いられ、
    マゼンダを呈するインクジェットプリント用インクであ
    って、光の吸収極大波長における光の透光度が0.00
    8〜0.700の範囲内である請求項7記載のインクジ
    ェットプリント用インク。
  18. 【請求項18】 染料としてカチオン染料が用いられ、
    シアンを呈するインクジェットプリント用インクであっ
    て、光の吸収極大波長における光の透光度が0.061
    〜0.430の範囲内である請求項7記載のインクジェ
    ットプリント用インク。
  19. 【請求項19】 染料としてカチオン染料が用いられ、
    ブラックを呈するインクジェットプリント用インクであ
    って、光の吸収極大波長における光の透光度が0.06
    0〜0.180の範囲内である請求項7記載のインクジ
    ェットプリント用インク。
  20. 【請求項20】 染料として酸性染料が用いられ、イエ
    ローを呈するインクジェットプリント用インクであっ
    て、光の吸収極大波長における透光度が0.074〜
    0.218の範囲内である請求項7記載のインクジェッ
    トプリント用インク。
  21. 【請求項21】 染料として酸性染料が用いられ、マゼ
    ンダを呈するインクジェットプリント用インクであっ
    て、光の吸収極大波長における光の透光度が0.303
    〜0.376の範囲内である請求項7記載のインクジェ
    ットプリント用インク。
  22. 【請求項22】 染料として酸性染料が用いられ、シア
    ンを呈するインクジェットプリント用インクであって、
    光の吸収極大波長における光の透光度が0.117〜
    0.812の範囲内である請求項7記載のインクジェッ
    トプリント用インク。
  23. 【請求項23】 染料として酸性染料が用いられ、ブラ
    ックを呈するインクジェットプリント用インクであっ
    て、光の吸収極大波長における光の透光度が0.147
    〜0.644の範囲内である請求項7記載のインクジェ
    ットプリント用インク。
  24. 【請求項24】 請求項7〜23の何れかの項に記載の
    インクジェットプリント用インクを用いプリントされ
    た、耐光、耐洗濯、耐汗、耐摩擦、耐ドライクリーニン
    グ、耐水の堅牢度がいずれもJIS規格にて4級以上の
    プリント物。
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