JPS6368514A - 植物性ポリペプチドの誘導体を含有する化粧料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は新規な化粧料に関するものである。

（従来技術とその欠点） ４級アンモニウム誘導体類は化粧料、特にヘアリンスに
使用され、毛髪への吸着性に優れ毛髪の柔軟性、光沢、
平滑性を改良する効果を持つ。

その中でも塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウ
ム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等は古くか
ら用いられてきた。

最近、更にその効果を上げるため、コラーゲン、ケラチ
ン等の動物性蛋白質の加水分解物を４級アンモニウム化
したものも提案されている。

しかし、コラーゲン、ケラチン等の動物性蛋白質を加水
分解して得たポリペプチド、及びその４級アンモニウム
誘導体は程度の差はあるが動物臭をまぬかれることがで
きず、特に最近の化粧料の香料の添加をやめたり少なく
したりする傾向の中において問題となっている。

（発明の目的） 毛髪の柔軟性、光沢、平滑性を向上する効果が大きく皮
膚に対してもエモリエント性を有し、しかも動物臭のな
い４級アンモニウム誘導体を含んだ化粧料を提供するこ
とを目的とする。

（発明の構成及び効果） 従来、化粧料に配合できるポリペプチドの原料蛋白質と
してはコラーゲン、エラスチン、ケラチン、絹等が上げ
られ、これらは汎用化粧料原料集にも記載されていて、
この業界に広く知られていた。

従って、これらの４級アンモニウム誘導体も合成され、
既に公開されている。

しかし、これらにはすべてそれぞれに特有の動物臭があ
るのが問題であった。

この動物臭は肉食の多い欧米人にはあまり気にならない
もののようであるが、日本人には不快感を持つ人が多い
。

このような欠点をなくすため、本発明者等は種々検討し
、植物種子菌属のポリペブタイドを使用することで解決
することを見出した。

しかし、植物性蛋白質は動物性のように高濃度で得るこ
とが困難で、それを加水分解して得られるポリペプチド
を化粧料に配合する技術は殆ど知られていなかった。

本発明者等は植物性蛋白質の一種である大豆蛋白質の酵
素による加水分解物の製造方法を確立し、既に植物性加
水分解プロティン「ハイＹロソイ２０００ＳＦ　Ｊと言
う商品名でフレグランスジャーナル患７５、１７１　（
１９８５）に公表した。

この製造技術を基礎として鋭意研究の結果到達したのが
本発明である。

本発明の構成について下記に詳しく説明する。

まず、植物性蛋白質の選定であるが、やはり蛋白質濃度
の高いものが好ましい。

しかし、植物種子の中で最も高濃度に蛋白質を含有する
ものの一つである大豆においてもその含有率は４０％程
度である。

大豆から油脂を絞り、或いは抽出した残渣は蛋白質に関
して見れば種子蛋白質の濃縮物である。

又、小麦の場合には更に蛋白質含量は少なく澱粉の含有
量が多い。

強力小麦粉を徐々に水洗すると澱粉が流出し、グルテン
が残る。

このグルテンは蛋白質濃度が高く、本発明に言う種子蛋
白質の濃縮物に相当する。

このように、植物種子から油脂を絞り、或いは抽出し、
又、水処理、微生物処理等によって澱粉、糖類等を除去
したものが本発明の種子蛋白質の濃縮物であり・動物性
蛋白原料の場合と大きく相違している点である。

本発明に好適に使用される植物種子としては大豆、小麦
、とうもろこし、アーモンド等が上げられる。

次に加水分解であるが、これには大別して三方法がある
。

即ち、酵素、酸、及びアルカリによる加水分解である。

ｌ！ｉｌｉ［素による加水分解の場合使用できる酵素は
プロテアーゼに属するもので例えばペプシン、パパイン
、トリプシンのようなものでも細菌菌属のものでもよい
。

但し、加水分解に際してはその酵素に適したｐＨ及び温
度条件を選ぶ必要がある。

酸分解の場合には塩酸、硫酸、リン酸、硝酸等が使用で
き、アルカリ分解の場合には、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸ナトリウム等が使用できる。

本発明の加水分解はそのいずれでもよい。

加水分解後のポリペブタイドの平均分子量は５００〜１
０，０００であればよいが、１　、０００〜５，０００
であれば更に好ましい。

又、単位アミノ酸まで分解されたものがある程度混合し
ていてもやむを得ない。

平均分子量が小さすぎると化粧料に配合したときの効果
が少なく、又、大きすぎると水溶性が悪くなる。

このようにしてできた加水分解物水溶液の４級アンモニ
ウム化に先立って必要ならイオン交換樹脂による脱イオ
ン処理、濃縮、希釈、或いは活性炭等による脱色、脱臭
等の処理を行う。

４級アンモニウム化は３−クロロ−２−ヒドロキシプロ
ピルトリメチルアンモニウム塩をポリペプチドと反応さ
せて行う。

この塩としては塩酸塩に限定はしないが、普通塩酸塩の
水溶液が市販されていて好適に使用できる。

反応はポリペプチドのアミノ基の水素原子と３−クロロ
−２−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩の
３泣面の塩素原子から塩化水素が生成する反応であり、
ポリペプチドの１０〜４０％の水溶液に常温〜５０℃で
攪拌しながら、３−クロロ−２−ヒドロキシプロピルジ
メチルアンモニウム塩を徐々に滴下すれば進行する。

この際、反応溶液はｐｌ！９〜１２程度のアルカリ性に
保たなければならない。

アルカリ性にするためには水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム等のアルカリの添加が必要である。

滴下完了後２４時間程度放置すれば反応はほぼ完全に進
行する。

反応後、溶液を塩酸、硫酸、リン酸等の酸を使用するか
、或いはイオン交換樹脂を使用してほぼ中性に戻す。

この液に防腐剤等を加えてそのまま化粧料原料にしても
よいし、或いは凍結乾燥等の方法で乾燥し粉末化して化
粧料原料にすることもできる。

このようにして製造した天然植物種子蛋白質の加水分解
物の４級トリメチルアンモニろム誘導体を化粧料に配合
する場合の化粧料は、例えばヘアリンス、或いはコール
ドパーマ液のような毛髪様化粧料でもよいし、又、化粧
水、クリーム乳液類のような皮膚用のものでもよい。

その配合量は固型分で０．５〜１５％程度が好ましい。

ただ、その他配合原料にアニオン界面活性剤を含む時に
は水不溶性の沈澱を生ずる場合があるので処方の作成に
は注意を要する。

（実施例１） 食品用脱脂大豆粉１００部を２，０００部の水に分散さ
せ、水酸化ナトリウムでｐＨを７．０に調整した。

これにシスティン１部とパパイン１部を加え、４０℃で
８時間加水分解した。

この間ｐＨが下がるので、２時間毎に水酸化ナトリウム
でｐＨ７になるように調整した。

加水分解後７０℃で３０分間加熱し、酵素の活性を失わ
せた。

冷却後、濾過して濾液を７０℃減圧下で濃縮した。

この時、わずかに沈澱が生じたので再濾過した。

再濾過後の固型分濃度は３８％でポリペプチドの平均分
子量４，０００であった（ＩＡ液）。

この液１００部を反応容器に入れ４０℃で攪拌しなカラ
、３−クロロ−２−ヒドロキシプロピルトリメチルアン
モニウムクロライドの５０％水溶液１２部を２０分間か
けて滴下し、その量刑に水酸化ナトリウム水溶液を滴下
し、反応後のｐＨが１０．０〜１）．０になるように調
整した。

その後、４０℃で６時間攪拌を続けその間もｐＨ調整を
行った。

その後、攪拌を止め、常温で２日間放置した。

最終ｐＨは１０．１であった。

この液に塩酸と水を加え濾過し、ｐｌ＋６．５　、固型
分濃度２５％になるよう調整した（ＩＢ液）。

（実施例２） 食品用強力小麦粉から水洗法によって澱粉質を除去しグ
ルテンを得た。

このグルテンは固型分３２％、水分６８％でその固型分
中の粗蛋白質は７６％であった。

このグルテン１００部に濃塩酸（３５％）°２０部を加
え攪拌しながら８０℃で５時間加水分解を行った。

冷却後、濾過し弱塩基性アニオン交換樹脂で中和した後
、固型分が３８％になるよう濃縮した（２Ａ液）。

２Ａ液中のポリペプチドの平均分子量は２．５００であ
った。

これを実施例１と同方法で４級アンモニウム化し、固型
分２５％の液とした（２Ｂ液）。

（実施例３） 平均分子Ｍ　４．０００のコラーゲン加水分解物（３八
）と、その４級アンモニウム化物（３Ｂ）と、実施例１
゜２のＩＡ、　ＩＢ、　２Ａ、　２Ｂの６種類をそれぞ
れ固型分２％になるよう水溶液とし、洗滌乾燥した入毛
を５分間処理し、更に同条件で水洗乾燥後の状態を稠べ
た。

［− （表中二〇−良好、△−普通、×−不良）（実施例４） 次の処方で■、■、２種のヘアリンスを製造した。

れぞれ使用させたところ、洗い°上がり後の柔軟性、平
滑性、光沢には■、■の間で差は殆ど認められなかった
が、■にはわずかに動物臭があり、■にはそれが認めら
れなかった。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）天然植物種子の蛋白質を濃縮して得られる物質を
   加水分解して得た水溶性のポリペプチドの水溶液に３−
   クロロ−２−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウ
   ム塩を反応させて得られる植物性ポリペプチド４級トリ
   メチルアンモニウム誘導体を含有することを特徴とする
   化粧料。