JPS6367539B2 - - Google Patents
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- JPS6367539B2 JPS6367539B2 JP708582A JP708582A JPS6367539B2 JP S6367539 B2 JPS6367539 B2 JP S6367539B2 JP 708582 A JP708582 A JP 708582A JP 708582 A JP708582 A JP 708582A JP S6367539 B2 JPS6367539 B2 JP S6367539B2
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Description
本発明は半導体を要素とする機器のリード材用
銅合金、特にリード材として価格が安く、従来の
コバールと同等以上の強度及び耐熱性を有し、は
るかに優れた導電性及び熱伝導性を有する銅合金
に関するものである。 一般にIC、LSI等の半導体を要素とする機器は
何れも半導体ペレツト、アイランドリード(リー
ドフレーム)及びボンデイングワイヤーによつて
構成されたものをハーメチツクシール、セラミツ
クシール又はプラスチツクシールにより封止した
もので、種々の型式のものが用いられており、こ
れ等機器のリード材には次のような特性が要求さ
れている。 (1) 熱及び電気の伝導性が良いこと。 (2) 耐熱性が優れていること。 (3) 曲げ加工性が良いこと。 (4) 強度が優れていること。 従来半導体機器のリード材にはコバール(Cu
−Ni−Co合金)、42のアロイ(Fe−Ni合金)、
Cu−Sn−P合金、アロイ194(Cu−Fe−Zn−P
合金)等が用いられ、コバール及び42アロイは強
度及び耐熱性が優れている反面、導電性及び熱伝
導性が劣り、価格が高いものであり、Cu−Sn−
P合金及びアロイ194は導電性及び熱伝導性が優
れ、価格も比較的安い反面、強度及び耐熱性が劣
るものであつた。 近年、半導体素子及び集積回路の分野における
封止技術の進歩により、リード材には価格の高い
コバールや42アロイからの比較的価格の安い銅系
材料への転換が行なわれているが、前記Cu−Sn
−P合金やアロイ194を始め、何れも強度及び耐
熱性が劣るため、その改善が強く望まれている。 本発明はこれに鑑み種々研究の結果、価格が安
く、従来のコバールと同等以上の強度と耐熱性を
有し、はるかに優れた導電性と熱伝導性の優れた
半導体機器のリード材用銅合金を開発したもの
で、Zn0.5〜3.0wt%(以下wt%を単に%と略
記)、Sn1.6〜3.0%、Fe0.5〜3.0%、P0.005〜0.2
%、残部Cuからなることを特徴とするものであ
る。 即ち、本発明は通常のCu地金にZn、Sn、Feを
添加することにより強度及び耐熱性を向上せし
め、これにPを添加して合金の鋳塊品質を向上
し、かつ導電率の回復を計り、リード材として要
求される導電性と熱伝導性を得たものである。 このような本発明合金においてZn、Sn、Fe及
びPの含有量を上記の如く限定したのは次の理由
によるものである。 即ちZn含有量を0.5〜3.0%、Sn含有量を1.6〜
3.0%及びFe含有量を0.5〜3.0%としたのは、これ
等添加元素の何れかの含有量が下限未満では所望
の耐熱性が得られず、また上限を越えると導電性
及び熱伝導性の低下が著しくなるためである。 またP含有量を0.005〜0.2%としたのは、P含
有量が0.005%未満では建全な鋳塊が得られず、
かつ導電性及び熱伝導性の回復が認められず、
0.2%を越えると合金の加工性が著しく損なわれ
るためである。 以下、本発明合金を実施例について詳細に説明
する。 黒鉛ルツボを用いてCuを溶解し、その湯面を
木炭粉末で被覆した状態でZn、Sn及びFe母合金
を順次添加し、最後のP母合金を添加し、これを
鋳造して第1表に示す組成の巾150mm、厚さ25mm
長さ200mmの鋳塊を得た。これ等鋳塊を一面あた
り2.5mm面削した後、カラーチエツク法による表
面状況から鋳塊品質を判定し、その結果を第1表
に併記した。尚、表面欠陥のないものを〇印、そ
の他のものを×印で表わした。 また面削した鋳塊をそれぞれ再加熱して熱間圧
延により厚さ8mm、巾150mmとし、これを冷間圧
延と焼鈍を繰返し、最終加工率40%の厚さ0.3mm
の板に仕上げ、これ等の板について曲げ性、耐熱
性、引張強さ、導電率を測定した。これ等の結果
を第2表に示す。尚、比較のため第1表に示す従
来のリード材について同様の特性を測定し、その
結果を第2表に併記した。 導電率及び引張強さの測定は、JIS−H0505、
JIS−Z2241に基づいて行なつた。また耐熱性は
前記圧延板よりJIS−Z2201に示される引張試験
片を切り出し、これをアルゴン雰囲気中で500℃
の温度に5分間加熱処理した後、引張試験を行な
い、その引張強さが加熱処理前の引張強さに比較
して低下率が20%以内のものを耐熱性が良好とい
うことで〇印、それ以外のものを耐熱性が悪いと
いうことで×印により表わした。また曲げ加工性
は前記圧延板より巾10mm、長さ50mmの短冊型試験
片を切り出し、その中央部で180゜の密着曲げ試験
を行ない、曲げ部の状態を観察して割れやしわの
ない平滑なものを曲げ性が良好ということで〇
印、割れ等の欠陥が発生したものを曲げ性が悪い
ということで×印、その中間のものを△印で表わ
した。
銅合金、特にリード材として価格が安く、従来の
コバールと同等以上の強度及び耐熱性を有し、は
るかに優れた導電性及び熱伝導性を有する銅合金
に関するものである。 一般にIC、LSI等の半導体を要素とする機器は
何れも半導体ペレツト、アイランドリード(リー
ドフレーム)及びボンデイングワイヤーによつて
構成されたものをハーメチツクシール、セラミツ
クシール又はプラスチツクシールにより封止した
もので、種々の型式のものが用いられており、こ
れ等機器のリード材には次のような特性が要求さ
れている。 (1) 熱及び電気の伝導性が良いこと。 (2) 耐熱性が優れていること。 (3) 曲げ加工性が良いこと。 (4) 強度が優れていること。 従来半導体機器のリード材にはコバール(Cu
−Ni−Co合金)、42のアロイ(Fe−Ni合金)、
Cu−Sn−P合金、アロイ194(Cu−Fe−Zn−P
合金)等が用いられ、コバール及び42アロイは強
度及び耐熱性が優れている反面、導電性及び熱伝
導性が劣り、価格が高いものであり、Cu−Sn−
P合金及びアロイ194は導電性及び熱伝導性が優
れ、価格も比較的安い反面、強度及び耐熱性が劣
るものであつた。 近年、半導体素子及び集積回路の分野における
封止技術の進歩により、リード材には価格の高い
コバールや42アロイからの比較的価格の安い銅系
材料への転換が行なわれているが、前記Cu−Sn
−P合金やアロイ194を始め、何れも強度及び耐
熱性が劣るため、その改善が強く望まれている。 本発明はこれに鑑み種々研究の結果、価格が安
く、従来のコバールと同等以上の強度と耐熱性を
有し、はるかに優れた導電性と熱伝導性の優れた
半導体機器のリード材用銅合金を開発したもの
で、Zn0.5〜3.0wt%(以下wt%を単に%と略
記)、Sn1.6〜3.0%、Fe0.5〜3.0%、P0.005〜0.2
%、残部Cuからなることを特徴とするものであ
る。 即ち、本発明は通常のCu地金にZn、Sn、Feを
添加することにより強度及び耐熱性を向上せし
め、これにPを添加して合金の鋳塊品質を向上
し、かつ導電率の回復を計り、リード材として要
求される導電性と熱伝導性を得たものである。 このような本発明合金においてZn、Sn、Fe及
びPの含有量を上記の如く限定したのは次の理由
によるものである。 即ちZn含有量を0.5〜3.0%、Sn含有量を1.6〜
3.0%及びFe含有量を0.5〜3.0%としたのは、これ
等添加元素の何れかの含有量が下限未満では所望
の耐熱性が得られず、また上限を越えると導電性
及び熱伝導性の低下が著しくなるためである。 またP含有量を0.005〜0.2%としたのは、P含
有量が0.005%未満では建全な鋳塊が得られず、
かつ導電性及び熱伝導性の回復が認められず、
0.2%を越えると合金の加工性が著しく損なわれ
るためである。 以下、本発明合金を実施例について詳細に説明
する。 黒鉛ルツボを用いてCuを溶解し、その湯面を
木炭粉末で被覆した状態でZn、Sn及びFe母合金
を順次添加し、最後のP母合金を添加し、これを
鋳造して第1表に示す組成の巾150mm、厚さ25mm
長さ200mmの鋳塊を得た。これ等鋳塊を一面あた
り2.5mm面削した後、カラーチエツク法による表
面状況から鋳塊品質を判定し、その結果を第1表
に併記した。尚、表面欠陥のないものを〇印、そ
の他のものを×印で表わした。 また面削した鋳塊をそれぞれ再加熱して熱間圧
延により厚さ8mm、巾150mmとし、これを冷間圧
延と焼鈍を繰返し、最終加工率40%の厚さ0.3mm
の板に仕上げ、これ等の板について曲げ性、耐熱
性、引張強さ、導電率を測定した。これ等の結果
を第2表に示す。尚、比較のため第1表に示す従
来のリード材について同様の特性を測定し、その
結果を第2表に併記した。 導電率及び引張強さの測定は、JIS−H0505、
JIS−Z2241に基づいて行なつた。また耐熱性は
前記圧延板よりJIS−Z2201に示される引張試験
片を切り出し、これをアルゴン雰囲気中で500℃
の温度に5分間加熱処理した後、引張試験を行な
い、その引張強さが加熱処理前の引張強さに比較
して低下率が20%以内のものを耐熱性が良好とい
うことで〇印、それ以外のものを耐熱性が悪いと
いうことで×印により表わした。また曲げ加工性
は前記圧延板より巾10mm、長さ50mmの短冊型試験
片を切り出し、その中央部で180゜の密着曲げ試験
を行ない、曲げ部の状態を観察して割れやしわの
ない平滑なものを曲げ性が良好ということで〇
印、割れ等の欠陥が発生したものを曲げ性が悪い
ということで×印、その中間のものを△印で表わ
した。
【表】
【表】
第1表及び第2表から明らかなように、本発明
合金No.1〜No.10は何れも鋳塊品質が良好で、曲げ
性及び耐熱性が優れており、引張強さは63〜70
Kg/mm2、導電率は30〜40%IACSを示し、従来の
アロイ194(No.20)及び燐青銅(No.21)と比較し、
導電率は劣るも曲げ性、耐熱性及び強度が著しく
改善され、特に従来のコバールと比較しても同等
の曲げ性及び耐熱性を示し、かつ同等以上の強度
とはるかに優れた導電性(熱伝導性)を有するこ
とが判る。 これに対し、Sn、Zn、Feの何れかの含有量が
本発明合金の組成範囲より少ない比較合金No.11〜
No.13では所望の耐熱性が得られず、特に急激に軟
化する傾向を示し、Sn、Zn、Feの何れかの含有
量が本発明合金の組成範囲より多い比較合金No.15
〜No.17では曲げ加工性が悪く、導電性も低下して
いる。またP含有量が本発明合金の組成範囲より
少ない比較合金No.14及び比較合金No.18では何れも
曲げ性及び耐熱性が悪く、導電性も低下し、特に
P含有量の少ない比較合金No.14では鋳塊品質も悪
いことが判る。 このように本発明合金は価格が安く、従来のコ
バールと同等以上の特性を有し、特に導電性はは
るかに優れており、半導体機器のリード材として
顕著な効果を奏するものである。
合金No.1〜No.10は何れも鋳塊品質が良好で、曲げ
性及び耐熱性が優れており、引張強さは63〜70
Kg/mm2、導電率は30〜40%IACSを示し、従来の
アロイ194(No.20)及び燐青銅(No.21)と比較し、
導電率は劣るも曲げ性、耐熱性及び強度が著しく
改善され、特に従来のコバールと比較しても同等
の曲げ性及び耐熱性を示し、かつ同等以上の強度
とはるかに優れた導電性(熱伝導性)を有するこ
とが判る。 これに対し、Sn、Zn、Feの何れかの含有量が
本発明合金の組成範囲より少ない比較合金No.11〜
No.13では所望の耐熱性が得られず、特に急激に軟
化する傾向を示し、Sn、Zn、Feの何れかの含有
量が本発明合金の組成範囲より多い比較合金No.15
〜No.17では曲げ加工性が悪く、導電性も低下して
いる。またP含有量が本発明合金の組成範囲より
少ない比較合金No.14及び比較合金No.18では何れも
曲げ性及び耐熱性が悪く、導電性も低下し、特に
P含有量の少ない比較合金No.14では鋳塊品質も悪
いことが判る。 このように本発明合金は価格が安く、従来のコ
バールと同等以上の特性を有し、特に導電性はは
るかに優れており、半導体機器のリード材として
顕著な効果を奏するものである。
Claims (1)
- 1 Zn0.5〜3.0wt%、Sn1.6〜3.0wt%、Fe0.5〜
3.0wt%、P0.005〜0.2wt%、残部Cuからなる半
導体機器のリード材用銅合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP708582A JPS58123844A (ja) | 1982-01-20 | 1982-01-20 | 半導体機器のリ−ド材用銅合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP708582A JPS58123844A (ja) | 1982-01-20 | 1982-01-20 | 半導体機器のリ−ド材用銅合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58123844A JPS58123844A (ja) | 1983-07-23 |
JPS6367539B2 true JPS6367539B2 (ja) | 1988-12-26 |
Family
ID=11656247
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP708582A Granted JPS58123844A (ja) | 1982-01-20 | 1982-01-20 | 半導体機器のリ−ド材用銅合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58123844A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61186441A (ja) * | 1985-02-13 | 1986-08-20 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 高力高耐熱性銅合金の製造方法 |
JPS6299429A (ja) * | 1985-10-25 | 1987-05-08 | Kobe Steel Ltd | 剪断加工性に優れるリ−ドフレ−ム材 |
-
1982
- 1982-01-20 JP JP708582A patent/JPS58123844A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58123844A (ja) | 1983-07-23 |
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