JPS636486B2 - - Google Patents

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JPS636486B2
JPS636486B2 JP6254682A JP6254682A JPS636486B2 JP S636486 B2 JPS636486 B2 JP S636486B2 JP 6254682 A JP6254682 A JP 6254682A JP 6254682 A JP6254682 A JP 6254682A JP S636486 B2 JPS636486 B2 JP S636486B2
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aqueous solution
sio
water
metal oxide
gel
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JP6254682A
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JPS58181718A (ja
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Sanji Kondo
Shin Koga
Masayoshi Adachi
Masayuki Kaneko
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Kunimine Industries Co Ltd
Original Assignee
Kunimine Industries Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は粘土鉱物サポナイトに類似した構造を
有する新規合成珪酸塩ならびにその製造方法に関
する。この新規物質は高い陽イオン交換能、水中
で卓越した膨潤性ならびにゲル形成性を有し、さ
らには金属多核錯体や各種有機化合物を包接する
など特殊機能を有する。これらの特性に基づい
て、この新規物質は多くの用途をもつ。本発明を
実施することによつて得られる生成物はサポナイ
ト類の次の化学式を有する合成珪酸塩である。 〔(SiO2a・(MgO)b・(Al2O3c/2・(OH)4-d
・Fdx-・My+ x/y(1) ここに〔 〕内は結晶格子成分、Mはアルカリ
金属カチオン、アルカリ土類金属カチオンおよび
アンモニウムイオンからなる群から選んだ少くと
も1個のイオン、a、b、c、d、xおよびyは
以下の値をもつ。 6≦a≦7.5 4.5≦b≦6 0.5≦c≦3.5 0≦d≦4 0.5≦x≦1.0 1≦y≦2 サポナイトは粘土鉱物群スメクタイトの一員で
ある。スメクタイトという語は、モンモリロナイ
ト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイ
ト、ヘクトライト、ゾーコナイトの如きを包括す
るモンモリロナイト群鉱物と呼ばれていた粘土鉱
物群について適用された用語であり、そのすべて
が三層構造を有するフイロケイ酸塩に属する。 モンモリロナイトはスメクタイトの代表的な粘
土鉱物の一員であつて、ベントナイト粘土岩から
抽出されて製品化されている。その他のスメクタ
イトとして製品化されているものに、ヘクトライ
トやサポナイトがある。ベントナイトは広く世界
各地から産出するのに比較し、ヘクトライトやサ
ポナイト鉱末は極めて限定された地域に見出され
ているに過ぎない。しかるに、ヘクトライトやサ
ポナイトが利用されているのは、それらの膨潤能
やゲル形成能が、モンモリロナイトよりも高いこ
と、ならびに、着色汚染がモンモリロナイトほど
に進んでおらず淡色であることなどの理由によ
る。しかしながら、これらの天然産粘土から抽出
されたスメクタイトは、土壌中の好ましからぬ物
質、たとえば腐植質、鉄イオンの如き着色金属イ
オン、ガラス質などによつて汚染されており、製
品の用途や商業的価値を低下させている。スメク
タイトの有用特性を保持させて、これらの汚染を
除去し、無色の製品を得る技術は未だ成功されて
いない。それ故に、汚染が比較的に進んでいない
鉱床からの粘土を原料として上記スメクタイトが
製品化されているものの、十分な無着色のものは
得られていないのが現状である。第二の問題は、
天然物である故に、組成、構造、欠陥等の材料特
性における変動が大であるため、高度な精密素材
としての適性を欠いていることで、膨潤格子を有
すること、層状構造を有すること、陽イオン交換
能を有すること、各種の金属多核イオンや有機陽
イオン、有機極性化合物などを包接する能力のあ
ることなど極めて特異な機能を有するにもかかわ
らず、新有機性変性粘土として活用されている例
はあるが、スメクタイトが所有している上述の如
き機能は未だ十分に利用されるに至つていない。 本発明の目的は、天然産粘土からのスメクタイ
トに見られるような欠点を有しない無着色無汚染
の新規合成珪酸塩を提供することであり、他の目
的は精密素材として満足し得る設計された材料特
性を有する新規合成珪酸塩を提供することであ
り、さらに、他の目的は、当該生成物の結晶格子
構成金属元素は、クラーク数第9位までの豊富な
元素からなるケイ酸アルミニウム・マグネシウム
であるサポナイト類似の新規合成珪酸塩を安価に
提供することである。 人工スメクタイトの合成は従来から試みられて
来ている。それらの方法を一般的に述べれば、結
晶格子成分となる金属酸化物、金属水酸化物また
は、および金属酸化物の水和ゲルを所定のモル比
に仕込み、さらに交換性陽イオン成分を添加し、
オートクレーブ内で水の臨界温度以下の自生圧下
で水熱反応を行なう方法が取られている。グラン
キストおよびポラツク(Clays and Clay
Minerals Monograph No.9、Earth Science
Series、150、Pergamon Press 1960年発行)、
ニユーマン(特公昭46−813)、近藤(特開昭48−
96499)らは、ヘクトライトに類似した構造を有
する人工スメクタイトを合成する方法を提案して
おり、とくにニユーマンの発明に基づいた生成物
はラポナイト(Laponite)なる商品名でラポル
テ・インダストリーズ社(英国)により製品化さ
れ市場に提供された。 しかるに、ヘクトライトは結晶格子成分とし
て、資源的に希少であるクラーク数第27位のリチ
ウムを含んでおり、かつ、リチウムは近年、電子
材料やフアイン・セラミツクス分野で益々その重
要性を高めていて極めて高価であるために、ヘク
トライト様人工スメクタイト製品は極めて高価な
ものとなつてしまつている。グランキストは、ま
た、強電解質を含んだ水溶液中で卓越した膨潤性
ならびにゲル形成性を有する新規物質ならびにそ
の製造方法を提案している(米国特許第3855147
号、1974年12月7日)。グランキストの発明を実
施することによつて得られる新規物質は、サポナ
イト様結晶格子間に水和酸化マグネシウム相が内
部的に会合した構造を有するものであり、むしろ
クロライト類似の長周期粘土鉱物に近い人工鉱物
となつている。 従つて、上記グランキストの発明に基づく新規
物質は、水和酸化マグネシウムをアクセサリー相
としてもつ合成サポナイト組成物であつて、本発
明者らによつて達成された新規合成珪酸塩とは異
なる物質である。 結晶格子構成金属成分がサポナイトと同じくケ
イ素、アルミニウム、マグネシウムであるスメク
タイトの他の成員に、モンモリロナイトおよびバ
イデライトがある。さて、モンモリロナイト、バ
イデライトおよびサポナイトの差異は以下に明ら
かである。 ラルフ・イー・グリム著:クレーミネラロジ
ー、第2版、第86ページ(McGraw Hill Book
Company、1968年発行)によれば、上記3種の
スメクタイトの化学式についてロスおよびヘンド
リツクスの提案を紹介し以下のとおりである。 モンモリロナイト バイデライト または サポナイト または 上式から明らかなとおり、モンモリロナイトは
アルミナ八前体層のアルミニウムの一部がマグネ
シウムによつて同型置換した格子を有し、バイデ
ライトはケイ酸四面体におけるケイ素の一部がア
ルミニウムによつて同型置換した格子を有し、八
面体層はアルミナからなる。サポナイトはバイデ
ライトと同じくケイ酸四面体層におけるアルミニ
ウム置換を含むが、八面体層はマグネシアから成
るか、マグネシウムの一部がアルミニウムによつ
て同型置換した格子を含んでいることによつて差
別されるのである。また、モンモリロナイトとバ
イデライトは2−八面体型スメクタイトに属し、
サポナイトは3−八面体型スメクタイトに属す
る。両者の区別は粉末X線回折法によつて容易に
識別することができ、Cu−Kα線を用いた場合の
回折角(2θ゜)が、(nk)反射の(33、06)につい
て、2−八面体型では約62度に、3−八面体型で
は約61度に現われる。 さて、本発明によつて得られる新規合成珪酸塩
は前記化学式(1)で明らかなとおり、アルミニウム
は四面体層ケイ素の置換だけであつてもよく、八
面体層マグネシウムの置換を伴つていてもよい。
さらにその置換量は、式(5)および(6)に示された値
である必要はなく、3−八面体型構造を生成し得
る範囲として式(1)に与えられた範囲であればよ
く、また、水酸基の一部または全部がフツ素イオ
ンで置換されていてもよい。 本発明を達成するための方法について以下に述
べる。本発明の新規合成珪酸塩の製造方法は次の
段階の工程から成る。先ず第1に、ケイ素、マグ
ネシウムおよびアルミニウムの酸化物の水和ゲル
(以下に金属酸化物水和ゲルと称す)を調製し、
第2に該ゲルに交換性カチオン成分および要すれ
ばフツ素イオンを添加して出発ゲル組成物スラリ
ーを調製し、第3に該スラリーを水熱反応に処し
てサポナイト様合成珪酸塩を生成させ、第4に該
水熱反応処理物を乾燥し粉砕することによつて本
発明組成物を得ることができる。 第1の金属酸化物水和ゲルの調製は本発明を達
成する上において最も重要な工程である。該金属
酸化物水和ゲルは本質的に無定形であつて、かつ
最終的に生成させるべき合成珪酸塩の化学組成に
対応したモル比から構成されていなければならな
い。硫酸マグネシウムあるいは塩化マグネシウム
の如き水溶性マグネシウム塩の水溶液を撹拌しな
がら、これに別に調製した新鮮なアンモニア性水
ガラス水溶液を滴下し、次いで硫酸アルミニウム
または塩化アルミニウムの如き水溶性アルミニウ
ム塩の水溶液を滴下し、滴下終了後さらに十分な
時間、撹拌を行なつたのち、好ましくは一夜放置
して熟成したのち、過、洗浄をくり返えして副
生塩を除去する。このようにして得られた金属酸
化物水和ゲルは粉末X線回折で無定形である。マ
グネシウム塩、アルミニウム塩、水ガラスおよび
アンモニアの仕込量の計算は次式の反応式を基準
として求めることができる。 b・MgX2/z+{a/n(SiO2oNaO+(2b+3c−
2a/n)NH4OH}+c/2Al2X6/z →(SiO2a・(MgO)b・(Al2O3c/z・mH2O+2a/n
・zNazX+(2b+3c/z−2a/n・z)(NH4zX ここにXはSO2- 4またはCl-であり、zはそれら
の負電荷数、nは水ガラス中の酸化ナトリウム対
シリカのモル比である。 該金属酸化物水和ゲルを調製する上において、
上述した各原料物質の添加順序を忠実に実施する
こと、ならびに、添加終了後の反応系のPHを少な
くとも約9.5以上に、好ましくは約10ないし約11
になるよう過剰のアンモニアまたはアルカリを加
えて調整することが望ましい。本発明者らの研究
によれば上記添加順序を変えたり、あるいはPHが
低い場合には金属イオンの共沈が十分でなく、生
成ゲルは所期のモル比からの偏差が著しく大とな
つてしまうのである。かかる不完全モル比の金属
酸化物水和ゲルを出発ゲル組成物スラリーとな
し、水熱反応を行なつた場合には、生成物は無視
し得ない量の無定形物質を爽雑した貧弱な粘土様
物質しか得られないのである。 さて、上記反応式は、あくまで反応の仕込計算
の基準を与えるに過ぎないことを理解すべきであ
る。該金属酸化物水和ゲルの生成について作用す
る因子は、主として溶解度積と、金属原子と酸素
原子間との親和力の二つであつて、これらの両因
子がからみあつて上記反応に作用するのである。
従つて、系のPHは各金属の溶解度が十分に小さく
なる範囲であること、ならびに、陽電荷が小さく
かつイオン半径の大きい金属イオンとアンモニア
性水ガラスとを優先的に反応させることによつ
て、望ましいモル比の金属酸化物水和ゲルが得ら
れるのである。しかしながら副生塩をを除くため
の洗浄によつて、なお若干の成分の溶脱損失があ
り、それ故に厳密には金属酸化物水和ゲルのモル
比構成が変動する。本発明者らの実験によれば、
上記反応式に基づき、PHを10および11に調整して
共沈させた場合の生成した金属酸化物水和ゲルに
ついて化学分析を行ない、表1に示す結果が得ら
れた。
【表】 したがつて、金属酸化物水和ゲル (SiO2a(MgO)b(Al2O3c/2・mH2O の反応物の仕込量または仕込量比a:b:cをα
×a:β×b:γ×cとすると、溶脱損失に対応
した仕込補正係数α、β、γの範囲は、上記表1
の実験結果に基づき 1.10≦α≦1.32、好ましくは1.12≦α≦1.25 1.12≦β≦1.82、好ましくは1.14≦β≦1.70 1.03≦γ≦1.30、好ましくは1.05≦γ≦1.15 と置くことができる。 溶脱損失によつて、金属酸化物水和ゲルにおけ
る各金属酸化物のモル比の変動を最小に抑えるた
めには、反応仕込に際して、上記仕込補正係数を
それぞれの原料に乗じて求められた量を実際の仕
込量とすることによつて達成することができる。 第2工程の出発ゲル組成物スラリーは第1工程
で得た金属酸化物水和ゲルのケーキに水を加え、
撹拌してスラリー状となし、これに、アルカリ金
属の水酸化物、炭酸塩、フツ化物またはそれらの
混合物の水溶液を加えて十分に撹拌することによ
つて調製することができる。スラリーの固形分濃
度は水熱反応させた場合、十分な撹拌が継続でき
る程度に高い濃度が望ましく、およそ4%ないし
20%、好ましくは6%ないし15%となるようにす
ればよい。アルカリ金属イオンについては、普通
にはナトリウムイオンであつてもよく、これは、
また、交換性カチオン成分であるから、その添加
量は式(1)のxによつて与えられるが、水熱反応速
度を高めるために2倍量までの添加は許容され
る。しかし、それよりも過剰量を添加するとゼオ
ライトの副生を伴なうので好ましくない。フツ素
イオンの添加も、また、水熱反応速度を高めるの
に役立つ。 第3工程の水熱反応は、上記第2工程で調製し
た出発ゲル組成物スラリーをステンレス製オート
クレーブに仕込み、100℃ないし350℃の温度で自
生圧下で撹拌しながら反応を遂行すればよい。一
般に温度が低いと合成珪酸塩の生成に長時間を要
し、温度が高いほど短時間である。反応の終点
は、生成物の粉末X線回折図が3−八面体型スメ
クタイトのそれに一致し、かつ、スメクタイトの
(001)反射が鮮明であり、ゼオライトの如き副生
化合物に基づく反射が認められない条件で選ぶこ
とができる。 第4工程の乾燥および粉砕は、上記第3工程で
得られた水熱反応処理物をオートクレーブから取
り出し、60℃以上350℃以下の温度で、105ないし
110℃乾燥減量が3%ないし10%の範囲となるま
で乾燥し、次いでハンマーミルの如き衝撃粉砕機
で粉砕すればよい。 本発明を実施することによつて生成した新規合
成珪酸塩の一般的な特性は、次の項目から目的に
応じて選び、あるいはそれらを組合せて実施する
ことにより評価することができる。 (1) 化学分析 (2) X線回折(粉末および定方位法) (3) 赤外線吸収スペクトル分析 (4) 示差熱重量分析 (5) 陽イオン交換容量(CECと略す) (6) メチレンブルー吸着量 (7) 比表面積(窒素ガス吸着法) (8) 膨潤力(日本薬局方、化粧品原料基準試験
法) (9) 水分散系のレオロジー解析 (10) 色調 などである。 次に実施例を挙げて本発明を説明する。 実施例 1 5のポリエチレン製ビーカに、19.95%の硫
酸マグネシウム水溶液645gと水1を入れ、デ
イスパーで撹拌しておく。別に3号水ガラス(シ
リカ28.21%、酸化ナトリウム9.16%、SiO2
Na2Oモル比3.17)283gを水1.5に加えて希釈
溶液となし、これに12.5%アンモニア水454gを
加えて均一に混合したアンモニア性水ガラス水溶
液を、上記の硫酸マグネシウム水溶液に60分間か
けて滴下する。続いて21.55%の硫酸アルミニウ
ム水溶液317gに水500mlを加えた硫酸アルミニウ
ム水溶液を30分で滴下し、さらに1時間撹拌す
る。一夜放置した後、過、水洗を5回くり返え
して金属酸化物水和ゲルのケーキを得る。このよ
うにして得たケーキ全量を5のポリエチレン製
ビーカーに入れ、水を加えて全量を1.5となし
デイスパーで十分に撹拌してスラリーとなしてか
らフツ化ナトリウム7.0gを少量の水に溶解して
加え、さらに1時間撹拌したのち、撹拌機付ステ
ンレス製オートクレーブに仕込み、300℃、87
Kg/cm2ゲージ圧で20時間水熱反応させる。反応終
了後、常温に冷却してからオートクレーブ内容物
を取り出し、フツ素樹脂塗装したホツトプレート
上に拡げて80℃で乾燥したのち、ラボミルで粉砕
し本発明製品115gを得た。 本実施例における原料の仕込比は、a=6.66、
b=5.34、c=2.0、d=0.830、x=0.830に相当
する。 本実施例で得た本発明製品は鮮明なスメクタイ
トの(001)反射を有する3−八面体型スメクタ
イトと同定される粉末X線回折図を示した。ま
た、本発明製品ならびに市販スメクタイト製品に
ついて特性を比較した結果は表1のとおりであ
る。
【表】 表1に示したとおり、本発明製品は純白色であ
つて、スメクタイト様の一般特性値も高度の値を
示している。さらに、これらの試料について蒸留
水を用いて4%懸濁液を調整し、その流動学的性
質を回転粘度計の一種であるFann VGメーター
で測定した結果を表2に示す。
【表】 表2から明らかなとおり、本発明製品の懸濁液
は極めて高い降伏値とゲル強度を有し、水系に対
するゲル化剤として優れた性能を有する。さら
に、その懸濁液は無色で半透明であつて、本発明
製品を応用した製品の色彩を全く汚染する心配が
ない。 (1) バンダービルト社(米国)製品 (2) クニミネ工業株式会社製品 実施例 2 5のポリエチレン製ビーカーに15.45%濃度
の塩化マグネシウム水溶液658gと水0.5を入
れ、デイスパーで撹拌しながら、3号水ガラス
(シリカ28.21%、酸化ナトリウム9.16%、SiO2
Na2Oモル比3.17)283gに同量の水を加えて希釈
した水ガラス水溶液と12.5%濃度のアンモニア水
500gとを混合して得たアンモニア性水ガラス水
溶液を60分間かけて加える。次いで、13.98%濃
度の塩化アルミニウム水溶液382gを30分かかつ
て加える。さらに1時間撹拌し一夜放置熟成した
のち、実施例−1と同様に操作して金属酸化物水
和ゲルのケーキを得る。このケーキに水1と4
gの水酸化ナトリウムを水70mlに溶解して加え、
撹拌してスラリー状にした。このようにして得た
スラリーのPHは10.27であつた。以下、実施例−
1と同様に操作して水熱反応を行ない、本発明製
品122gを得た。 本実施例における原料の仕込比は、a=6.66、
b=5.34、c=2.0、d=0、x=0.5に相当する。 本実施例で得た本発明製品は、3−八面体型ス
メクタイトと同定される粉末X線回折図を示し、
下記の一般特性を有していた。 色調 純白色 膨潤力 36ml/2g PH(2%) 8.95 CEC 87.8ミリ当量/100g 本発明製品はフツ素不含物であり、化粧品、ト
イレトリー等の水系デイスパージヨンの濃稠化剤
やゲル化剤に特に適している。 実施例 3 原料物質の仕込量を次の通りとして、実施例1
と同様に操作した。 19.95%硫酸マグネシウム水溶液 604g 3号水ガラス(実施例1と同品) 260g 25%アンモニア水 190g 21.55%硫酸アルミニウム水溶液 87g フツ化ナトリウム 6g 生成物の収量は120gであつた。 本実施例で得た生成物は次のキヤラクターおよ
び特性を有し、水系に対し特に優れた濃稠化能を
有する。 a=7.34 b=6.00 c=0.66 d=0.856 x=0.856 色調 純白色 膨潤力 100ml/1.9g(105ml/2g) PH(2%) 9.47 CEC 74.4ミリ当量 粉末X線回折:3−八面体型スメクタイトと同定
できる回折像 2.5%の水系分散液の流動学的性質(25℃): 見掛粘度(cp) 20 塑性粘度(cp) 4.5 降伏値(1b/100ft2) 31 10秒後ゲル強度(1b/100ft2) 32 10分後ゲル強度(1b/100ft2) 64 実施例 4 原料物質の仕込量を次のとおりとして実施例1
と同様に操作した。 19.95%硫酸マグネシウム水溶液 483g 3号水ガラス(実施例1と同品) 218g 25%アンモニア水 250g 21.55%硫酸アルミニウム水溶液 435g フツ化ナトリウム 6.2g 生成物の収量は119gであつた。 生成物の特性は次のとおりであつた。 色調 純白色 膨潤力 30ml/2g PH(2%) 8.56 CEC 85.9ミリ当量 粉末X線回折 3−八面体型スメクタイトと同定
できる回折像 実施例 5 0.2規定の水酸化ナトリウム水溶液5.55Kgを0.2
規定の塩化アルミニウム9.00Kgに30分かかつて滴
下し十分に撹拌したのち室温で6日間放置する。
この溶液は、始め白濁しているがやがて透明とな
り、アルミニウムヒドロキシドのオリゴマー化が
完成する(このオリゴマーのOH/Alモル比は
1.85である)。 別に実施例1と同様に操作して得た本発明製品
300gを水30に分散させて分散液を調整し、こ
れをデイスパーで撹拌しながら上記アルミニウム
ヒドロキシドのオリゴマー水溶液を注入して1時
間撹拌した後、一夜放置する。この反応液を常法
により、過、洗浄をくり返えして得たケーキを
60℃で乾燥し、アルミニウムヒドロキシド・オリ
ゴマー・複合体350gを得た。 次に該複合体の一部を電気炉で400℃、16時間
加熱し脱水酸基処理をなし、電気炉より取り出
し、酸化アルミニウム層間複合体となした。 本品を粉末X線回折したところ、上記層間複合
体の(001)面間隔は16.08Åであり、窒素ガス吸
着法により測定した比表面積は160m2/gであつ
た。 以上の結果から、本発明によつて得られる3−
八面体型スメクタイトに類似した合成珪酸塩は、
天然のモンモリロナイトと同様にアルミニウムヒ
ドロキシド・オリゴマーと層間複合体を生成し、
加熱脱水酸基反応により、大きな表面積構造を有
するところのスメクタイト様三層格子層間にアル
ミナを介在させた微細多孔体を生成する性能を有
することが明らかである。このような微細多孔体
は、各種吸着剤、吸収剤、触媒、触媒担体として
有用である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 少なくとも20ml/2gの水中膨潤力と60ミリ
    当量/100gないし130ミリ当量/100gの範囲の
    陽イオン交換容量を有し、3−八面体型スメクタ
    イト類似の構造から成る次の化学式で示される新
    規合成珪酸塩。 〔(SiO2a・(MgO)b・(Al2O3c/2・(OH)4-d
    ・Fdx-・My+ x/y ここに〔 〕内は結晶格子成分、Mはアルカリ
    金属カチオン、アルカリ土類金属カチオンおよび
    アンモニウムイオンからなる群から選んだ少くと
    も1個のイオン、a、b、c、d、xおよびyは
    以下の値をもつ。 6≦a≦7.5 4.5≦b≦6 0.5≦c≦3.5 0≦d≦4 0.5≦x≦1 1≦y≦2 2 マグネシウム塩水溶液にアンモニア性水ガラ
    ス水溶液を加え、次いでアルミニウム塩水溶液を
    加え、PHを約9.5ないし約11の範囲に保つて生成
    した沈殿物を水洗・過して無定形の金属酸化物
    水和ゲルケーキを調製する第1工程、該金属酸化
    物水和ゲルケーキにアルカリ金属の水酸化物、炭
    酸塩、フル化物またはそれらの混合物水溶液を加
    えて出発ゲル組成物スラリーとする第2工程、該
    出発ゲル組成物スラリーをオートクレーブ中で
    100℃以上、350℃以下の温度で自生圧力下で水熱
    反応処理する第3工程、および該水熱処理物を
    105℃ないし110℃の乾燥減量が3%ないし10%の
    範囲となるように乾燥したのち粉砕する第4工程
    より成ることを特徴とする化学式 〔(SiO2a・(MgO)b・(Al2O3c/2・(OH)4-d
    ・Fdx-・My+ x/y ここに〔 〕内は結晶格子成分、Mはアルカリ
    金属カチオン、アルカリ土類金属カチオンおよび
    アンモニウムイオンからなる群から選んだ少くと
    も1個のイオン、a、b、c、d、xおよびyは
    以下の値をもつ。 6≦a≦7.5 4.5≦b≦6 0.5≦c≦3.5 0≦d≦4 0.5≦x≦1 1≦y≦2 で示される新規合成珪酸塩の製造方法。 3 次の化学式により行われる金属酸化物水和ゲ
    ル生成の第1工程において、 b・MgX2/z+{a/n(SiO2oNa2O+(2b+3c
    −2a/n)NH4OH}+c/2Al2X6/z →(SiO2a・(MgO)b・(Al2O3c/2・mH2O+2a/n
    ・zNazX+(2b+3c/z−2a/n・z)(NH4zX ここにXはSO2- 4またはCl-であり、zはXの負
    電荷数、nは水ガラス中の酸化ナトリウム対シリ
    カのモル比である。 反応物の仕込量または仕込量比a:b:cをα
    ×a:β×b:γ×cとし係数α、β、γの範囲
    を 1.10≦α≦1.32好ましくは1.12≦α≦1.25 1.12≦β≦1.82好ましくは1.14≦β≦1.70 1.03≦γ≦1.30好ましくは1.05≦γ≦1.15 とすることを特徴とする特許請求の範囲第2項記
    載の新規合成珪酸塩の製造方法。
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