JP4160116B2 - マグネシオシリケート - Google Patents

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Description

技術分野
この発明はマグネシオシリケート化合物、特に硬水軟化剤または洗剤ビルダーとして使用できるマグネシオシリケート化合物に関する。該マグネシオシリケート化合物は他の用途、例えば重金属類や他の汚染物の分離等にも使用できる。
背景技術
最近になって、低リン酸塩含有洗剤組成物やリン酸塩不含洗剤組成物が指向されるようになっている。このために多数の非リン酸塩洗剤ビルダーおよび硬水軟化剤が開発されている。NaゼオライトA(合成アルミノシリケートNaAlSiO4)は多年にわたって大量に使用されている。この合成物はトリポリリン酸ナトリウム(STPP)に比べてカルシウム除去能の点では同等の効果を示すが、マグネシウムの除去能の点では有効ではない。最近、このアルミノシリケートゼオライトはゼオライトP(ヨーロッパ特許出願第0384070号および同第0565364号各明細書参照)と組み合わせて改良された交換速度を示すビルダーとして市販されるようになっている。
硬水を効果的に軟化して一般にNaゼオライトAよりも優れたマグネシウム除去能を示す可溶性シリケートを用いる方法も知られている。結晶性の層状ナトリウムシリケートSKS−6(Na2Si25)がヘキストAG社によって開発されて市販されている(米国特許第4664839号、同第4950310号および同第5308596号各明細書参照)。また、ヘキストAG社によってカネマイト(kanemite)構造を有する結晶性ナトリウムシリケート(NaH Si25・xH2O)が開発されている(ヨーロッパ特許出願第0627383号明細書参照)。
最近、次の無水組成を有する合成アルカリマグネシオシリケートが花王株式会社から提供されている(ヨーロッパ特許出願第0630855号明細書参照):
xM2O・ySiO2・zM’O
[式中、MはNaおよび/またはKを示し、M’はCaおよび/またはMgを示し、y/xは1.4〜2.1の値を示し、z/xは0.001〜1.0の値を示し、M2O中のK/Naは0〜80であり、M’O中のMg/Caは0〜100である]。ヨーロッパ特許出願第0630855号明細書に記載されているような鎖状シリケート構造を有するこの種の物質は高いカルシウム結合能を有しており、硬水軟化剤やアルカリ調整剤として有用であることが示されている。さらに、この種の物質は良好な防湿性を有するので特に有用なものとされている(特開平7−330325号公報参照)。
以下において説明するように、次の一般式で表される合成アルカリマグネシオシリケート化合物が従来から報告されている:
2-2XMg1-XSi1+X4
[式中、Mはアルカリ金属を示す]
しかしながら、これらの結晶性の高い化合物が硬水軟化剤や洗剤ビルダーとして有用であることは確認されていない。
Na2MgSiO4[R.D.シャノン、Phys.Chem.Miner.、第4巻、第139頁〜第148頁(1979年)]、Na4Mg2Si310[C.M.フォリスら、J.Appl.Cryst.、第12巻、第405頁〜第406頁(1979年)]およびK2MgSiO4[E.W.レダー、Am.J.Sci.、第249巻、第224頁〜第248頁(1951年);A.S.ベレズノイら、Izvestiya Akademiii Nauk SSSR、Neorganicheskie Materialy、第12巻、第1653頁〜第1658頁(1976年)]はこれらの文献中においてはシリカ多形体クリストバライトの構造と密接に関連する構造を有するものとして記載されている(図1参照)。また、一般式M2-2XMg1-XSi1+X4(M=K、x=0.5)で表される化合物、即ちKMg0.5Si1.54で表される化合物がシリカ多形体トリジマイト(tridymite)の構造(図2参照)と密接に関連する構造を有することが報告されている[E.W.レダー、Am.J.Sci.第249巻、第224頁〜第248頁(1951年)]。
トリジマイトとクリストバライトはいずれもSiO2組成を有しており、角に結合したSiO4四面体の3次元的フレーム構造を含む。
アルミノシリケート同族体からの類推により、上記のクリストバライトとトリジマイトと同類の化合物はクリストバライト構造とトリジマイト構造の充填誘導体(stuffed derivative)[M.J.ブエルガー、American Mineralogist、第39巻、第600頁〜第614頁(1954年)]、即ち、充填シリカ多形体同類構造として記述することができる。この構造においては、各々のシリケートフレーム構造中のケイ素カチオンの半分までがマグネシウムカチオンによって置換される。電荷平衡[Si4+<−−>Mg2++2M+(M:アルカリ金属原子)]のために必要なアルカリカチオンは各々のフレーム構造中の間隙を占める(図1および図2参照)。従って、これらの物質は「充填クリストバライト」および「充填トリジマイト」と呼ぶことができる。その他の充填シリカ多形体同類構造を有するものには「充填石英」が含まれる。
充填シリカ多形体同類構造を有する上記の全てのアルカリマグネシオシリケートは非常に良好な結晶性と規則構造を有する生成物の形成を促進する反応条件下にいて合成原料を処理することによって調製することができる。
発明の概要
本発明者は充填シリカ多形体同類構造を有するものを含む新規なマグネシオシリケート化合物がカルシウム結合能、マグネシウム結合能およびカルシウム結合速度の点で硬水軟化剤や洗剤ビルダーとして有用であることを究明した。前記の既知の充填シリカ多形体同類構造を有するマグネシオシリケートはこれらの特性の一部の点では有用であるが、これらの特性のすべての点は満足しない。
本発明によれば、次の特性および広域X線粉末回折ピークをd−面間隔11〜17Åにおいて示す充填シリカ多形体同類構造もしくは層状構造を有するマグネシオシリケート化合物が提供される:
(a)室温下でのカルシウム結合能(CBC);少なくとも10mg CaO/g、
(b)室温下でのマグネシウム結合能(MBC);少なくとも10mg MgO/g、
(c)室温下でのカルシウム結合速度(CBR)(3g/Lの添加量で約100ppmのCa2+溶液からCa2+の半分の量を除去するのに要する時間);300秒未満。
本発明は、広域X線粉末回折の特性ピークがd−面間隔11〜17Å(好ましくは12〜16Å)であらわれる層状構造もしくは充填シリカ多形体同類構造を有するマグネシオシリケート、特に不完全な結晶性と実質上不規則なフレーム構造カチオンを有するマグネシオシリケートが水溶液中において非常に高いカルシウム結合能(CBC)とマグネシウム結合能(MBC)および比較的高いカルシウム結合速度(CBR)を有するという知見に基づくものである。この明細書において、CBCは無水マグネシオシリケート1gあたりのCaOのmg数で表示し、MBCは無水マグネシオシリケート1gあたりのMgOのmg数で表示する(いずれも室温下での値である)。本発明による化合物の有利なCBCは少なくとも20、好ましくは少なくとも50であり、多くの態様においては少なくとも100である。本発明による化合物の有利なMBCは少なくとも15、好ましくは少なくとも40であり、多くの態様においては少なくとも90である。調製が十分におこなわれるならば、本発明による化合物は少なくとも150のCBCおよび/または少なくとも140のMBCを有する。本明細書において、CBRは室温において3g/Lの添加量で約100ppmのCa2+を含有する溶液から半分のCa2+を除去するのに要する時間で表示する。本発明による化合物の有利なCBRは200秒未満、好ましくは100秒未満、より好ましくは50秒未満、特に20秒未満であり、最も好ましくは10秒未満である。
本発明による化合物の吸油量(OA)(無水物100gあたりの油量)は少なくとも50g、好ましくは少なくとも70g、より好ましくは少なくとも100gである。
CBC、MBC、CBRおよびOAの測定法を以下に説明する。
本発明によるマグネシオシリケート化合物は次式で表される組成によって特徴づけられる:
aMgbAlcSi1-(b+c)d
[式中、M=アルカリ金属(HまたはNH4によって部分的に置換されていてもよい)、0.0<a<2.0、0.0<b<0.7、0.0≦c≦0.3、1.15<d<3.0、c<b;(Mg+Al+Si)は1または複数の他の元素T(B、Be、Zn、Ga、Fe、Ge、AsおよびPから選択される)によって部分的に置換されていてもよい(但し、T/(Mg+Al+Si)<0.1およびMg>0);格子間原子Mは1または複数の他の元素A(アルカリ土類金属、遷移金属および希土類元素から選択される)によって部分的に置換されていてもよい(但し、A/M<0.2);構造中に組み込まれていない不純物としての鉱物または化合物は組成中には含まれない]
この種の不純物としての鉱物または化合物としてはTiO2−アナターゼおよびSiO2−石英等が例示される。
好ましくは、0.4<a<1.4、0.2<b<0.6、0.0≦c≦0.2、1.5<d<2.5およびT/(Mg+Al+Si)<0.05である。より好ましくは、0.6<a<1.3、0.35<b<0.6、0.0≦c≦0.1、1.65<d<2.25およびT/(Mg+Al+Si)<0.02である。Mg/Ca≦100およびSi/(Mg+Ca)<1.4であるのが有利である。
上記の組成から明らかなように、格子間カチオンはKまたはNa+であってもよく[例えば、Na2MgSiO4、Na4Mg2Si310、K2MgSiO4およびKMg0.5Si1.54]、あるいは他のアルカリ金属カチオン、例えばLi+、RbまたはCs+であってもよい。アルカリ金属カチオンは1または複数の1価カチオン、例えばNH4 +またはH+によって部分的に置換されていてもよい。これらの化合物は格子間1価カチオンの一部が多価カチオン、例えばアルカリ土類金属カチオン、遷移金属カチオンおよび希土類元素カチオンによって置換されるようにして調製してもよい。格子間サイトは2種またはそれよりも多くの前記カチオンによって占められていてもよい。しかしながら、アルカリ金属カチオン、特にNa+またはK+が好ましい格子間カチオンである。
本発明によるマグネシオシリケート化合物の合成に使用してもよい原料、例えば重炭酸塩、炭酸塩、カルボン酸塩、硝酸塩および水酸化物の未反応アニオンは上記構造中には組み込まれていないと考えられるので、これらのアニオンは上記実験式には表示していない。
以下に説明するように、本発明による充填シリカ多形体同類構造を有する化合物は水性相中での反応によって調製してもよいが、固体状態での反応によって容易に調製することができる。従って、本発明は、マグネシオシリケート出発原料または酸化マグネシウム含有物と酸化ケイ素含有物との混合原料をアルカリ金属酸化物含有原料と固体状態で反応させることを含む、充填シリカ多形体同類構造を有する本発明によるマグネシオシリケート化合物の製造方法も提供する。
上記製法には多くの固体状態での合成反応法が利用でき、以下においては格子間カチオンがアルカリ金属カチオンの場合の調製法を例示する。これらの反応法は約1000℃もしくはそれよりも低い温度で実施するのが好ましいが、約400℃〜約800℃でおこなうのがより好ましい。1000℃よりも高い温度を採用してもよいが、この場合には反応時間を短縮することにより、規則構造を有する結晶性の高い生成物であってCBRが300秒を越える化合物の生成を防ぐようにすべきである。充填シリカ多形体同類構造を有する本発明によるマグネシオシリケートを首尾よく合成するためには、上記の比較的低い温度において反応を促進する前駆体成分となる反応性出発原料を用いるのが有利である。比較的緩やかな反応条件下では結晶性が比較的低くて実質的に不規則なフレーム構造を有する化合物が生成する。このような条件下での製法の特徴は、本発明による充填シリカ多形体同類構造を有する化合物に比較的高いCBRが付与されることである。
好ましくは、本発明による層状構造を有するマグネシオシリケート化合物は広域X線粉末回折においてd−面間隔約12Å〜約16Åで特性ピークを示す。
本発明による層状構造を有するマグネシオシリケート化合物は水性相中での反応によって調製するのが有利であり、この反応法による該化合物の製法にはマグネシオシリケート出発原料または酸化マグネシウム含有物と酸化ケイ素含有物の混合原料をアルカリ金属酸化物含有物を用いて水性相中で処理する工程が含まれる。
このような反応法は約100℃〜約300℃において密閉容器内でおこなうのが好ましいが、より好ましくは反応温度を約150℃〜約200℃にする。この反応は300℃よりも高温および/または高圧の条件下でおこなってもよいが、この場合には反応時間を短縮させることによって本発明による化合物が確実に生成するようにすべきである。
本発明による層状構造を有するマグネシオシリケート化合物を首尾よく合成するためには、上記の比較的低い温度条件下において反応を促進する前駆体成分となる出発原料を用いるのが有利である。
本発明による充填シリカ多形体同類構造または層状構造を有するマグネシオシリケート化合物を比較的緩やかな反応条件下での上記方法による調製を促進するためには、ナノメーター単位のユニットセル上に混在するマグネシウム原子とケイ素原子を含有するマグネシオシリケート鉱物を出発原料として使用するのが有利である。表面積が大きなマグネシオシリケート鉱物を比較的緩やかな好ましい条件下で処理することによって、大きな表面積と非常に高いCBRを有する本発明による反応性マグネシオシリケート化合物が得られる。
マグネシオシリケートフィロシリケートは一般にこれらの化合物を製造するための適当な出発原料である。本発明において「マグネシオシリケートフィロシリケート」はその組成中にアルミニウムよりも多くのマグネシウムを含有するフィロシリケートを意味し、マグネシウムを少し含有するアルミノシリケートフィロシリケートとは区別される。
この種のマグネシオシリケートフィロシリケートには粘土鉱物であるサポナイト、タルクおよびクリソタイルが含まれる。最も好ましいフィロシリケートはサポナイトまたはタルクである。これらの出発原料中のケイ素とマグネシウムの含有量は広範囲にわたるが、充填シリカ多形体同類構造または層状構造を有する結晶性マグネシオシリケートを合成するためには、この種の原料はいずれもマグネシオシリケートの適当な出発原料となる。
反応性出発原料としてマグネシオシリケート鉱物を使用する別の利点は該鉱物が天然に豊富に存在し、単位コストが比較的低いことである。
アルカリ金属の種々の塩や水酸化物はアルカリ金属カチオン源となる適当な反応性出発原料である。1000℃まで加熱することによって分解してアルカリ金属酸化物を生成する大部分のアルカリ金属塩は適当な出発原料であるが、アルカリ金属のハロゲン化物や硫化物は適当ではない。
活性形態のシリカ(例えば、シリカゲル、コロイドシリカ)および活性形態のマグネシウム(例えば、硝酸マグネシウム6水和物、塩基性炭酸マグネシウム)の混合物を本発明の上記製法におけるマグネシオシリケートの出発原料として使用してもよい。
層状構造を有する本発明によるマグネシオシリケート化合物が充填シリカ多形体同類構造を有するマグネシオシリケート化合物から水性相中で形成されることも判明した。
従って本発明によれば、充填シリカ多形体同類構造を有するマグネシオシリケート化合物を水溶液を用いて処理することを含む、本発明による層状構造を有するマグネシオシリケートの製造方法が提供される。
このリンス処理に用いる水溶液は蒸留水であってもよいが、例えばNaのような溶解した化学種を少量または多量に含有する水溶液であってもよい。この処理によって出発物質の組成が変化し、例えばM/Mg比が著しく低下し、Si/Mg比がわずかに低下する。
この場合、充填シリカ多形体同類構造を有するマグネシオシリケート化合物は本発明によるものが好ましい。
この方法は室温でおこなってもよい。好ましい態様においては、充填シリカ多形体同類構造を有するマグネシオシリケート化合物を水溶液中に分散させ、残存固形分を上澄み液から分離して乾燥させる。この分散と分離過程は約20分未満、好ましくは約10分未満でおこなう。分離された残存固形分は約100℃未満、好ましくは約60℃未満の温度でおこなう。また、分離過程は遠心分離または濾過によっておこなってもよい。
また、本発明によれば、本発明によるマグネシオシリケート化合物を硬水軟化剤および/または洗剤ビルダーとしての使用法が提供される。
さらに本発明によれば、本発明によるマグネシオシリケート化合物および界面活性剤を含有する洗剤組成物が提供される。
さらにまた、本発明によれば、本発明によるマグネシオシリケート化合物および所望によるバインダーを含有する成形体が提供される。この種の成形体はマグネシオシリケート化合物を硬水軟化剤として用いるための常套の形態であってもよい。
【図面の簡単な説明】
充填シリカ多形体同類構造を有するマグネシオシリケートおよびその水性誘導体並びにこれらの使用法および製造法の種々の態様を添付図に基づく実施例によって説明する。
図1は高クリストバライト(SiO2)と理想的なNa2MgSiO4の立方晶系の<110>方向へ投影した多面体表示図である。
図2は高トリジマイト(SiO2)と理想的なKMg0.5Si1.54の<110>方向へ投影した多面体表示図である。
図3〜図6は実施例1〜13で調製されたマグネシオシリケート化合物a〜mのX線回折(XRD)図である。XRDのデータはCuKα照射によって得た。不純鉱物または副生成物のピークは星標で示す。
発明の詳細な説明
充填シリカ多形体同類構造を有する本発明によるマグネシオシリケート化合物の構造と組成
充填シリカ多形体同類構造を有するマグネシオシリケート化合物はその構造と組成によって特徴づけられる。
充填シリカ多形体同類構造を有する種々のマグネシオシリケート化合物の構造はX線粉末回折によって最も明確に特徴づけられる。問題なく調製されたこの種の化合物はX線粉末回折図において充填シリカ多形体に特徴的な回折ピークを示す。充填シリカ多形体同類構造を有する種々のマグネシオシリケートの特徴的な回折図は実施例1〜11で調製された化合物a〜kに関する図3〜図5にみられる。これらの図に対応する情報を表1に示す。
Figure 0004160116
クリストバライト同類構造を有するナトリウムマグネシオシリケートはX線粉末回折の主要なピークまたはピーク群がd−面間隔4.30±1.5Åおよび2.64±0.22Åに同時にあらわれることによって特徴づけられる。これらのピークまたはピーク群は高クリストバライトのX線粉末回折図の111ピークおよび220ピークにそれぞれ関連する。
クリストバライト同類構造を有するカリウムマグネシオシリケートはX線粉末回折の主要なピークまたはピーク群がd−面間隔2.73±0.15Åにあらわれると共により弱いピークまたはピーク群がd−面間隔4.44±0.10Åにあらわれることによって特徴づけられる。これらのピークまたはピーク群は高クリストバライトのX線粉末回折図の220ピークおよび111ピークにそれぞれ関連する。
トリジマイト同類構造を有するカリウムマグネシオシリケートはd−面間隔3.11±0.20ÅにあらわれるX線粉末回折の主要なピークの存在によって特徴づけられる。このピークは高トリジマイトのX線粉末回折ピーク220に関連する。
充填シリカ多形体同類構造を有するマグネシオシリケートのXRD図は出発原料と反応条件の選択によって左右される。また、該XRD図は、出発物質として天然物を使用する場合には、未反応原料、副生成物(例えば、MgO、Na2SiO3)または不純鉱物(例えば、石英、カルサイト、ドロマイトおよび長石)の存在によって複雑になることがある。
これらのマグネシオシリケート化合物および以下に説明する層状構造を有する本発明によるマグネシオシリケート化合物はこれらの組成によっても特徴づけられる。
最広義の態様においては、マグネシオシリケートは次の無水組成を有する:
aMgbAlcSi1-(b+c)d
[式中、M=アルカリ金属(所望よりHまたはNH4によって部分的に置換されていてもよい)、0.0<a<2.0、0.0<b<0.7、0.0≦c≦0.3、1.15<d<3.0、c<b]
この一般式においては四面体原子(Mg+Al+Si)が四面体フレーム構造のそのような位置を占めることができる他の元素T(B、Be、Zn、Ga、Fe、Ge、AsまたはP)によって部分的に置換されていてもよいことは考慮されていない。この最広義の態様においてはT/(Mg+Al+Si)<0.1およびMg>0である。また、この一般式においては、格子間原子Mが該構造のそのような格子間サイトを占めることができる他の元素A(アルカリ土類金属、遷移金属または希土類元素)によって部分的に置換されていてもよいことは考慮されていない。最広義の態様においてはA/M<0.2である。さらにこの一般式においては該構造に組み込まれていない化合物または不純鉱物(例えば、TiO2−アナターゼ、SiO2−石英)は考慮されていない。
より好ましい態様においては、マグネシオシリケートは次の無水組成を有する:
aMgbAlcSi1-(b+c)d
[式中、0.4<a<1.4、0.2<b<0.6、0.0≦c≦0.2、1.5<d<2.5およびc<b]。
これより好ましい態様においてはT/(Mg+Al+Si)<0.05、A/M<0.2およびMg>0である。この一般式においても該構造に組み込まれていない化合物または不純鉱物(例えば、TiO2−アナターゼ、SiO2−石英)は考慮されていない。
最も好ましい態様においては、マグネシオシリケートは次の無水組成を有する: MaMgbAlcSi1-(b+c)d
[式中、0.6<a<1.3、0.35<b<0.6、0.0≦c≦0.1、1.65<d<2.25およびc<b]。この最も好ましい態様においてはT/(Mg+Al+Si)<0.02、A/M<0.2およびMg>0である。この一般式においても、該構造に組み込まれていない化合物または不純鉱物(例えば、TiO2−アナターゼ、SiO2−石英)は考慮されていない。
マグネシオシリケートカチオン交換化合物の合成に用いてもよい未反応アニオン、例えば、炭酸塩アニオン、重炭酸塩アニオン、硝酸塩アニオン等は該構造中には組み込まれていないと考えられるので、これらのアニオンは実験式には含まれていない。
実施例1〜13で調製されたシリカ多形体同類構造を有するマグネシオシリケート化合物の組成分析とこれから誘導された構造式を以下の表2に示す。
Figure 0004160116
充填シリカ多形体構造を有する本発明によるマグネシオシリケート化合物の合成
充填シリカ多形体構造を有するマグネシオシリケート化合物の2種類の一般的な合成法について説明する。
1.第1の製法にはアルカリ金属塩とマグネシウム含有フィロシリケートとの固体状態での反応が含まれる。この方法によってこれらのマグネシオシリケートを首尾よく合成するための調製条件は使用するマグネシウム含有フィロシリケートによって左右される。
多くのアルカリ金属塩とアルカリ金属水酸化物およびすべてのマグネシウム含有フィロシリケートがこの方法の出発原料として適しているが、好ましい出発原料のなかから選択したアルカリ金属炭酸塩とフィロシリケートタルクを用いた製造法を例示する。
この製法におけるアルカリ金属炭酸塩(M2CO3)とタルク(Mg3Si410(OH)2)のモル比は0.1〜4.5:1、好ましくは2〜3:1である。
反応は大気圧下で高温において、充填シリカ多形体同類構造を有するマグネシオシリケート化合物が生成するのに十分な時間おこなう。タルクとアルカリ金属炭酸塩を均一に混合し、該混合物を450℃〜800℃まで加熱して全てのタルクを反応させる。反応温度が約450℃の場合には出発原料が生成物中に残存する可能性がある。好ましい反応条件は550℃〜700℃で0.5〜24時間である。得られる固体状生成物の大部分は充填シリカ多形体同類構造を有するマグネシオシリケート化合物である。
2.第2の製法には反応性形態のシリカ、マグネシウム塩およびアルカリ金属塩をゲル合成法によって混合した後、該混合物を固体状態で反応させることが含まれる。
この方法によってマグネシオシリケートを首尾よく合成するための調製条件は使用するマグネシウム塩とアルカリ金属塩によって左右される。
多くのマグネシウム塩とアルカリ金属塩および活性形態のシリカがこの方法の出発原料として適しているが、好ましい出発原料のなかから選択したアルカリ金属硝酸塩、硝酸マグネシウムおよびコロイドシリカを用いた製造法を例示する。
この第2の製法においては、コロイドシリカ(SiO2)と硝酸マグネシウム(Mg(NO3)2)とアルカリ金属硝酸塩(MNO3)のモル比は一般的には約1:1:2であるが、先に説明した組成の範囲内において実質的に変化させてもよい。コロイドシリカの代わりに他の活性形態のシリカ、例えば可溶性アルカリ金属シリケートを使用してもよい。
硝酸マグネシウムとアルカリ金属硝酸塩を少量の水に溶解させ、これにコロイドシリカを添加することによって反応は進行する。反応混合物を均一化した後、水をゆっくりと蒸発させて得られるゲルを大気圧下で高温において、本発明による充填シリカ多形体同類構造を有するマグネシオシリケート化合物が生成するのに十分な時間さらに反応させる。即ち、ゲルは450℃〜800℃において、充填シリカ多形体同類構造を有するマグネシオシリケート化合物がXRDで確認されるまで加熱する。好ましい反応条件は550℃〜700℃で6時間〜2日間である。
充填シリカ多形体同類構造を有する本発明によるマグネシオシリケート化合物を合成するための特別な条件例
反応成分を反応させて充填シリカ多形体同類構造を有するマグネシオシリケートを合成するための特別な条件例を以下に示す。
実施例1.タルク(≦2.5μm)200gを水0.53リットルに分散させ、これに市販のNa2CO3(170g)を水0.50リットルに溶解させた溶液をゆっくりと添加し、得られたスラリーを激しく20分間撹拌した。このスラリーをスプレードライヤーを用いて脱水させた(導入温度:250℃)。噴霧乾燥した反応混合物を600℃で16時間加熱した。クリストバライト同類構造を有する生成物のXRD図を図3(化合物α)に示す。
実施例2.ワゼロー(西部オーストラリア)から入手したサポナイト500gを水2.0リットルに分散させ、これに市販のNa2CO3(330g)を水0.75リットルに溶解させた溶液をゆっくりと添加し、このスラリーを激しく20分間撹拌した。このスラリーをスプレードライヤーを用いて脱水させた(導入温度:250℃)。噴霧乾燥した反応混合物を550℃で3.5時間加熱した。クリストバライト同類構造を有する生成物のXRD図を図3(化合物b)に示す。
実施例3.硝酸カリウム5.737gを水5mlに50℃で溶解させ、この溶液にワゼロー(西部オーストラリア)から入手したサポナイト5g添加し、撹拌モーターを用いて十分に均一化させ、得られたペーストを100℃での脱水処理に付した。この反応混合物を600℃で21時間加熱した。単純立方晶系であるクリストバライト同類構造を有する生成物のXRD図を図3(化合物c)に示す。
実施例4.硝酸カリウム3.214gと硝酸マグネシウム6水和物4.07gを水10mlに50℃で溶解させ、この溶液をLudox AM[デュポン社製コロイドシリカ(SiO231.9wt%)]8.98gに加えた。混合後、直ちに生成したゲルを130℃での脱水処理に付した。この乾燥混合物を800℃で2日間加熱した。トリジマイト同類構造を有するこの生成物のXRD図を図3(化合物d)に示す。
実施例5.出発原料としてタルク(≦20μm)を使用する以外は実施例1と同様にして得られたクリストバライト同様構造を有する生成物のXRD図を図4(化合物e)に示す。
実施例6.部分的に薄片状にしたタルク(比表面積:18m2g-1)200gを水0.6リットルに分散させ、これに市販のNa2CO3(170g)を水0.6リットルに溶解させた溶液をゆっくりと添加し、スラリーを激しく20分間撹拌した。得られたスラリーをスプレードライヤーを用いる脱水処理に付した(導入温度:275℃)。噴霧乾燥した反応混合物を550℃で16時間加熱した。クリストバライト同類構造を有する生成物のXRD図を図4(化合物f)に示す。
実施例7.部分的に薄片状にしたタルク(比表面積:18m2g-1)100gを水0.3リットルに分散させ、これに市販のNa2Co3(68g)を水0.24リットルに溶解させた溶液をゆっくりと添加し、スラリーを激しく20分間撹拌した。得られたスラリーをスプレードライヤーを用いる脱水処理に付した(導入温度:275℃)。噴霧乾燥した反応混合物を550℃で16時間加熱した。クリストバライト同類構造を有する生成物のXRD図を図4(化合物g)に示す。
実施例8.ボールミルで粉砕したタルク(比表面積:45m2g-1)120gを水0.36リットルに分散させ、これに市販のNa2CO3(102g)を水0.36リットルに溶解させた溶液を添加し、このスラリーを激しく20分間撹拌した。得られたスラリーをスプレードライヤーを用いる脱水処理に付した(導入温度:275℃)。噴霧乾燥した反応混合物を550℃で16時間加熱した。クリストバライト同類構造を有する生成物のXRD図を図4(化合物h)に示す。
実施例9.タルク(≦25μm)200gを水0.5リットルに分散させ、これに市販のNa2CO3(85g)を水0.25リットルに溶解させた溶液をゆっくりと添加し、このスラリーを激しく20分間撹拌した。得られたスラリーをスプレードライヤーを用いる脱水処理に付した(導入温度:250℃)。噴霧乾燥した反応混合物を600℃で16時間加熱した。クリストバライト同類構造を有する生成物(少量の未反応タルクを含有する)のXRD図を図5(化合物i)に示す。
実施例10.クリソタイル[呼称組成:Mg3Si25(OH)4](0.5g)を炭酸ナトリウム0.6gと共に十分に粉砕し、この混合物を500℃で16時間反応させた。反応生成物を再粉砕し、さらに650℃で4日間反応させた後、800℃で4日間反応させた。クリストバライト同類構造を主要な相とする生成物のXRD図を図5(化合物j)に示す。
実施例11.部分的に薄片状にしたタルク(比表面積:18m2g-1)100gを水0.3リットルに分散させ、これに市販のNa2CO3(42.5g)と市販のK2CO3・1.5H2O(66.2g)を溶解させた溶液をゆっくりと添加し、このスラリーを激しく20分間撹拌した。得られたスラリーをスプレードライヤーを用いる脱水処理に付した(導入温度:275℃)。噴霧乾燥した反応混合物を500℃で16時間加熱した。クリストバライト同類構造を有する生成物のXRD図を図5(化合物k)に示す。
層状構造を有する本発明によるマグネシオシリケート化合物の構造と組成
層状構造を有するマグネシオシリケート化合物の構造はX線粉末回折によって最も明確に特徴づけられる。首尾よく調製されたこの種の化合物はd−面間隔11〜17Åに対応する特徴的なプロードな回折ピークを示すX線粉末回折図を与える。この種の化合物の特徴的な回折図を図6(実施例12で調製された化合物1および実施例12で調製された化合物m)に例示する。好ましくは、特徴的なブロードな回折ピークはd−面間隔12〜16Åに対応する。
層状構造を有する本発明によるマグネシオシリケート化合物の組成は充填シリカ多形体同類構造を有するマグネシオシリケート化合物に関連して先に説明した。
実施例12および13において調製された層状構造を有するマグネシオシリケート化合物の組成分析とこれらから誘導される構造式に関するデータは表2に示す。
層状構造を有する本発明によるマグネシオシリケート化合物の合成
層状構造を有するマグネシオシリケート化合物の2種類の一般的な合成法について説明する。
1.第1の製造法は充填シリカ多形体構造を有するマグネシオシリケート化合物を水を用いて処理することを含む方法である。この場合、該出発化合物を水にしばらく分散させ、残存する固形分を遠心分離または濾過によって上澄み液から分離させた後、乾燥させる。好ましい処理時間は約20分未満、特に約10分未満であり、得られた固体状生成物の乾燥温度は好ましくは約100℃未満、特に約60℃未満である。
すすぎ処理に用いる水は蒸留水であってもよく、あるいは溶解化学種、例えばNa等を少量または多量に含有する水溶液であってもよい。このすすぎ処理によって出発物質の組成が変化し、Na/Mg比は著しく小さくなるが、Si/Mg比はわずかに小さくなる。しかしながら、得られる組成は前述の広い組成の範囲内にある。
2.第2の製造法はマグネシオシリケート出発原料または酸化マグネシウム含有物と酸化ケイ素含有物との混合物をアルカリ金属酸化物含有物を用いる水性反応に付すことを含む。この反応は密閉容器内において100℃〜300℃、好ましくは150℃〜200℃でおこなう。
アルカリ金属酸化物含有物は好ましくは空気中で約1000℃以下の温度において分解してアルカリ金属酸化物を生成するものであって、重炭酸塩・炭酸塩・カルボン酸塩、硝酸塩および水酸化物から成る群から選択される1種または2種以上を用いるのがより好ましい。
この方法の好ましい態様においては、マグネシオシリケート出発原料はフィロシリケート鉱物を含有し、フィロシリケート鉱物としてはタルクまたはサポナイトを用いるのがより好ましい。
層状構造を有する本発明によるマグネシオシリケート化合物を合成するための特別な反応条件例
層状構造を有するマグネシオシリケート化合物を合成するための第1の製法例は次の通りである。
実施例12.実施例6において調製された生成物1.0gを蒸留水40mlに分散させ、遠心分離によって上澄み液から固形分を分離させた(全所要時間:約10分間)。固体を40℃で乾燥させることによって白色粉末0.82g得た。得られたマグネシオシリケート化合物のXRD図においてはd−面間隔約12.5Åにおいてブロードな主要ピークがあらわれ、充填シリカ多形体同類構造を有する出発原料に起因する残余ピークもあらわれた[図6(化合物1)参照]。
層状構造を有するマグネシオシリケート化合物を合成するための第2の製法例は次の通りである。
実施例13.NaOH1.483gを水3mlに溶解させ、この溶液にケイ酸ナトリウム溶液3.703gを添加した。この溶液とタルク1.264gを乳鉢に入れ乳棒を用いて十分に粉砕して粘稠性スラリーを得た。このスラリーをテフロンで裏打ちされた密閉耐圧容器内に入れて185℃〜190℃で1週間加熱した。生成した固体を耐圧容器から取り出し、約50mlの水を用いてすすいだ後、40℃で乾燥させた。得られたマグネシオシリケート化合物のXRDにおいてはd−面間隔約15.0Åにブロードな主要ピークがあらわれ、出発原料中の未反応クロライトに起因するシャープな残余ピークもあらわれた[図6(化合物m)参照]。
単一体の調製
本発明によるマグネシオシリケート化合物の用途、特に硬水軟化剤としての用途に対しては、単一体(monolithic body)を調製するのが望ましい。固体状態での反応によって製造されるこの種の化合物の場合には、このような単一体は、固体状態での反応の前に乾燥反応混合物を圧縮することによって得られる。このようにして硬い多孔質体を調製することができる。この単一体の硬さを高めるためにはバインダーを配合してもよい。
このような調製法の一例を次に示す。
実施例14.実施例1に記載のようにして噴霧乾燥した反応混合物1gを一軸プレスを用いて2000kgm-2で30分間圧縮することによって単一体状ペレットを形成させた。このペレットを650℃で16時間反応させることによって硬質ペレット(理論密度の52%)を得た。
カルシウム結合能
本発明においては、カルシウム結合能(CBC)は2種の異なった方法によって決定した。CBCは室温においてマグネシオシリケート化合物1gによって取り込まれるCaOのmg数で測定した。
方法A
マグネシオシリケート化合物が硬水軟化剤または洗剤ビルダーとしての有用性を有することを明らかにするためにヘンケル社の英国特許GB 1 473 201号およびユニレバー社のヨーロッパ特許EPO 384 070 A2号各明細書に記載の方法と類似の方法を用いた。試験化合物0.1gをCa2+を202ppm含有する水溶液100mlに懸濁させ(必要な場合には、NaOHの希薄溶液を用いてpHを10に調整した)、この懸濁液を20℃で15分間撹拌し、固形分を遠心分離によって除去する。水溶液中に残存するCa2+の濃度をカルシウム選択性電極を用いて測定した・
種々のマグネシオシリケート化合物および比較のための市販の洗剤ビルダーについて試験し、得られた結果を以下の表3に示す。実施例1〜14で調製されたマグネシオシリケート化合物はいずれも室温において10mg CaOよりも高いCBCを示した。
Figure 0004160116
方法B
実際の洗濯液の状態により近似させるためにEP0 384 070 A2号明細書に記載の方法に類似する方法により、0.01MのNa+が存在する条件下でのカルシウム結合能を比較した。試験化合物0.1gをCa2+を202ppm含有する0.01MのNaCl溶液100ml中に懸濁させ(必要な場合にはNaOH希薄溶液を用いたpHを10に調整した)、この懸濁液を20℃で15分間撹拌し、固形分を遠心分離によって除去した。水溶液中に残存するCa2+の濃度をカルシウム選択性電極を用いて測定した。
種々のマグネシオシリケート化合物および比較のための市販の洗剤ビルダーについて試験し、得られた結果を以下の表4に示す。
Figure 0004160116
マグネシウム結合能
マグネシウム結合能は室温においてマグネシオシリケート化合物1gによって取り込まれるMgOのmg数として測定した。
方法C
マグネシオシリケート化合物が硬水軟化剤または洗剤ビルダーとしての有用性を有することを明らかにするために、前記の方法Aに類似する方法Cによってマグネシウム結合能(MBC)を測定した。試験化合物0.1gを200ppmのMg2+を含有する水溶液100mlに懸濁させ(必要な場合にはNaOHの希薄溶液を用いてpHを10に調整した)、この懸濁液を20℃で15分間撹拌し、遠心分離によって固形分を除去した。水溶液中に残存するMg2+の濃度を原子吸光分析によって測定した。
種々のマグネシオシリケート化合物および比較のための市販の洗剤ビルダーについて試験し、得られた結果を以下の表5に示す。上記の実施例1〜14で調製されたマグネシオシリケート化合物は室温においていずれも10mgMgOよりも高いMCBを示した。
Figure 0004160116
カルシウム結合速度(CBR)
カルシウム結合速度は室温において約100ppmのCa2+を含有する水溶液1リットルあたりマグネシオシリケート3gを添加したときにCa2+の半分の量が取り込まれるのに要する時間として測定した。
方法D
マグネシオシリケート化合物が硬水軟化剤または洗剤ビルダーとしての有用性を有することを明らかにするためにカルシウム結合速度(CBR)を測定した。水溶液からのCa2+の除去速度を定量するために方法Dを用いた。即ち、この方法においては、試験化合物0.15gを水約1mlに懸濁させ、この懸濁液を、0.01MのNaCl、0.1MのKClおよび約100ppmのCa2+を含有する溶液に撹拌下で添加し、この撹拌溶液中のCa2+の濃度をカルシウム選択性電極を用いて時間の関数として測定した。
種々のマグネシオシリケート化合物および比較のための市販の洗剤用ビルダーについて試験をおこない、得られた結果を以下の表6に示す。上記の実施例1〜13で調製されたマグネシオシリケート化合物はいずれも室温で300秒未満のCBRを示した。
Figure 0004160116
吸油量(OA)
吸油量はEPO 565 364 A1号明細書にも記載されているASTMのスパチュラによるこすりおとし法D281に従って測定した。この試験はあまに油と試験物質を滑らかな表面上においてスパチュラを用いてこすりつけ混練させ、スパチュラで切断しても破断もしくは分離しない硬いパテ状ペーストを形成させることに基づく。吸油量は乾燥試験物質100gあたりの油量(g)によって表示される。
種々のマグネシオシリケート化合物および比較のための市販の洗剤ビルダーについて試験し、得られた結果を以下の表7に示す。
Figure 0004160116
洗剤組成物における使用
マグネシオシリケート化合物の洗剤ビルダーとしての有用性を明らかにするために市販のビルダーであるゼオライト4Aおよびトリポリリン酸ナトリウム(STPP)との比較試験をおこなった。試験に供した3種の組成物を以下の表8に示す。
洗剤分野の当業者には容易に理解されるように、他のマグネシオシリケート化合物を含有するその他の組成物も洗剤組成物として試験に供してもよい。比較例としてEPA 0 384 070号および対応する米国特許各明細書(これらの記載内容も本明細書の一部を成す)に開示されている洗剤組成物(これらの組成物もマグネシオシリケート化合物を含有する洗剤組成物に適宜適用することができる)について言及する。
Figure 0004160116
布地片(swatch)を用いる比較洗濯試験の結果
以下の比較試験においてはFOM71 L AB洗濯機−エクストラクター(フロント・ローディング:7kg容量)を使用した。表8に示した3種の洗剤組成物は一回の洗濯あたり15リットルの水に対して8g/L使用した。
使用した2種類の布地片は5つの区画(ホワイト、カーボンブラック/オイル、血液、チョコレート・ミルク、レッドワイン)を含むEMPA105およびホワイト綿布である。
これらの2種類の布地小片の各々は洗剤組成物A〜Cの各々を用いて以下の4通りの条件下で別々に洗濯した:
1.軟水(17mg/L CaCO3)、20℃
2.硬水(135mg/L CaCO3)、20℃
3.軟水(17mg/L CaCO3)、60℃
4.硬水(135mg/L CaCO3)、60℃
比較試験の結果を以下の表9〜12に示す。これらの表においては、各々の布地片上の各々の区画の色と性能のランクを視覚的に評価できるように表示した。
これらの比較試験の結果は、マグネシオシリケートがNaゼオライトAと十分に比較し得る性能を有しているので、リン酸塩不含洗剤用ビルダーとして有用であることを裏付けるものである。
当該分野の当業者には明らかなように、本発明は前述の例示的な態様以外の態様に変形および修正できる。従って、本発明には本発明の技術的思想の範囲内におけるこのような変形態様や修正態様の全てが包含される。また、本発明には本明細書において個別的もしくは一般的に言及または指摘した全ての工程、特徴、組成および化合物並びにこれらの工程または特徴の2以上の組合せのいずれかもしくは全てが包含される。
Figure 0004160116
Figure 0004160116
Figure 0004160116
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Claims (47)

  1. 次の特性および充填シリカ多形体同類構造を有するマグネシオシリケート化合物:
    (a)室温下でのカルシウム結合能(CBC);少なくとも10mg CaO/g、
    (b)室温下でのマグネシウム結合能(MBC);少なくとも10mg MgO/g、
    (c)室温下でのカルシウム結合速度(CBR)(3g/Lの添加量で100ppmのCa2+溶液からCa2+の半分の量を除去するのに要する時間);300秒未満。
  2. 広域X線粉末回折ピークをd−面間隔11〜17Åにおいて示す層状構造を有し、請求項1記載のマグネシオシリケート化合物を水性溶液で処理することによって調製されるマグネシオシリケート化合物であって、層状構造および次の特性を有するマグネシオシリケート化合物:
    (a)室温下でのカルシウム結合能(CBC);少なくとも10mg CaO/g、
    (b)室温下でのマグネシウム結合能(MBC);少なくとも10mg MgO/g、
    (c)室温下でのカルシウム結合速度(CBR)(3g/Lの添加量で100ppmのCa2+溶液からCa2+の半分の量を除去するのに要する時間);300秒未満。
  3. 次の無水組成を有する請求項1または2記載のマグネシオシリケート化合物:
    aMgbAlcSi1-(b+c)d
    [式中、M=アルカリ金属(HまたはNH4によって部分的に置換されていてもよい)、0.0<a<2.0、0.0<b<0.7、0.0≦c≦0.3、1.15<d<3.0、c<b;(Mg+Al+Si)は1または複数の他の元素T(B、Be、Zn、Ga、Fe、Ge、AsまたはPから成る群から選択される)によって部分的に置換されていてもよい(但し、T/(Mg+Al+Si)<0.1およびMg>0);格子間原子Mは1または複数の他の元素A(アルカリ土類金属、遷移金属および希土類元素から成る群から選択される)によって部分的に置換されていてもよい(但し、A/M<0.2);構造中に組込まれていない不純鉱物は組成中には含まれない]
  4. 0.4<a<1.4、0.2<b<0.6、0.0≦c≦0.2、1.5<d<2.5およびT/(Mg+Al+Si)<0.02の条件を満たす請求項3記載のマグネシオシリケート化合物。
  5. 0.6<a<1.3、0.35<b<0.6、0.0≦c≦0.1、1.65<d<2.25およびT/(Mg+Al+Si)<0.02の条件を満たす請求項4記載のマグネシオシリケート化合物。
  6. Mg/Ca≦100およびSi/(Mg+Ca)<1.4の条件を満たす請求項3記載のマグネシオシリケート化合物。
  7. MがKおよび/またはNaから選択される請求項3記載のマグネシオシリケート化合物。
  8. X線粉末回折の主要なピークもしくはピーク群がd−面間隔4.30±0.15Åおよび2.6±0.22Åにおいて同時にあらわれる請求項1記載のマグネシオシリケート化合物。
  9. X線粉末回折の主要なピークもしくはピーク群がd−面間隔2.73±0.15Åにあらわれると共に弱いピークもしくはピーク群がd−面間隔4.44±0.10Åにあらわれる請求項1記載のマグネシオシリケート化合物。
  10. X線粉末回折の主要なピークがd−面間隔3.11±0.20Åにあらわれる請求項1記載のマグネシオシリケート化合物。
  11. 広域X線粉末回折ピークがd−面間隔12〜16Åにあらわれる請求項2記載のマグネシオシリケート化合物。
  12. 室温でのCBCが少なくとも20mg CaO/gである請求項1または2記載のマグネシオシリケート化合物。
  13. 室温でのCBCが少なくとも50mg CaO/gである請求項12記載のマグネシオシリケート化合物。
  14. 室温でのCBCが少なくとも100mg CaO/gである請求項12記載のマグネシオシリケート化合物。
  15. 室温でのCBCが少なくとも150mg CaO/gである請求項12記載のマグネシオシリケート化合物。
  16. 室温でのMBCが少なくとも15mg MgO/gである請求項1または2記載のマグネシオシリケート化合物。
  17. 室温でのMBCが少なくとも40mg MgO/gである請求項16記載のマグネシオシリケート化合物。
  18. 室温でのMBCが少なくとも90mg MgO/gである請求項16記載のマグネシオシリケート化合物。
  19. 室温でのMBCが少なくとも140mg MgO/gである請求項16記載のマグネシオシリケート化合物。
  20. 室温でのCBRが200秒未満である請求項1または2記載のマグネシオシリケート化合物。
  21. 室温でのCBRが100秒未満である請求項20記載のマグネシオシリケート化合物。
  22. 室温でのCBRが50秒未満である請求項20記載のマグネシオシリケート化合物。
  23. 室温でのCBRが20秒未満である請求項20記載のマグネシオシリケート化合物。
  24. 室温でのCBRが10秒未満である請求項20記載のマグネシオシリケート化合物。
  25. 100g(無水状態)あたりの吸油量(OA)が少なくとも50gである請求項1または2記載のマグネシオシリケート化合物。
  26. 100g(無水状態)あたりの吸油量(OA)が少なくとも70gである請求項25記載のマグネシオシリケート化合物。
  27. 100g(無水状態)あたりの吸油量(OA)が少なくとも100gである請求項25記載のマグネシオシリケート化合物。
  28. マグネシオシリケート鉱物を出発原料として調製される請求項1または2記載のマグネシオシリケート化合物。
  29. マグネシオシリケート出発原料または酸化マグネシウムと酸化ケイ素を含有する混合原料をアルカリ金属酸化物含有物と固体状態で反応させることを含む、請求項1記載のマグネシオシリケート化合物の製造方法。
  30. 反応を1000℃またはそれ以下でおこなう請求項29記載の方法。
  31. 反応を450℃〜800℃でおこなう請求項30記載の方法。
  32. アルカリ金属酸化物含有物が空気中で1000℃以下の温度において分解してアルカリ金属酸化物を生成する請求項29記載の方法。
  33. アルカリ金属酸化物含有物が重炭酸塩、炭酸塩、カルボン酸塩、硝酸塩および水酸化物から選択される1または複数の成分である請求項32記載の方法。
  34. アルカリ金属酸化物含有物がKおよび/またはNaを含有する請求項29記載の方法。
  35. マグネシオシリケート出発原料がフィロシリケート鉱物を含有する請求項29記載の方法。
  36. フィロシリケート鉱物がタルクおよび/またはサポナイトから選択される請求項35記載の方法。
  37. 請求項1記載の充填シリカ多形体同類構造を有するマグネシオシリケート化合物を水性溶液を用いて処理することを含む、広域X線粉末回折ピークがd−面間隔11〜17Åであらわれる層状構造を有するマグネシオシリケート化合物の製造方法。
  38. 充填シリカ多形体同類構造を有するマグネシオシリケート化合物が少なくとも20mg CaO/gのCBC(室温)、少なくとも15mg MgO/gのMBC(室温)および200秒未満のCBR(室温)を有する請求項37記載の方法。
  39. 充填シリカ多形体同類構造を有するマグネシオシリケート化合物を水性溶液中に分散させ、残存固体を上澄み液から分離させて乾燥させる請求項37記載の方法。
  40. 分散と分離工程を20分未満でおこなう請求項39記載の方法。
  41. 分散と分離工程を10分未満でおこなう請求項39記載の方法。
  42. 分離される残存固体の乾燥を100℃未満の温度でおこなう請求項39記載の方法。
  43. 分離される残存固体の乾燥を60℃未満の温度でおこなう請求項39記載の方法。
  44. 請求項1または2記載のマグネシオシリケート化合物の硬水軟化剤としての使用方法。
  45. 請求項1または2記載のマグネシオシリケート化合物の洗剤ビルダーとしての使用方法。
  46. 請求項1または2記載のマグネシオシリケート化合物および界面活性剤を含有する洗剤組成物。
  47. 請求項1または2記載のマグネシオシリケート化合物および所望によるバインダーを含有する成形体。
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