JPS6364247B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、継目無鋼管等の製造工程で使用する
圧延機の圧延ロールを組込んだロール台車の組替
装置に関するものである。

継目無鋼管等の製造工程においては、各種の圧
延機（穿孔機、拡管機等）が使用されているが、
これら圧延機の圧延ロールは、常時高温の加工材
料に圧接されているため比較的消耗が早く、また
表面に傷が発生することもある。このため、圧延
ロールを時々交換する必要があり、また圧延機に
よつては加工材料の大きさに応じて圧延ロールを
交換する場合もある。圧延ロールの交換は、入替
作業や調整等に長時間を要するため、予かじめ圧
延ロールを組込んだ多数のハウジングを準備して
おき、今迄使用していたハウジングを天井クレー
ンで吊上げて移動し、新らしいハウジングを天井
クレーンで入替えてセツトしている。

しかしながら、このような従来の組替方法では
ハウジングの交換にやはり多くの人手と時間を要
し、その上天井クレーンを専有するため他の作業
に使用できない欠点があつた。このため、特殊な
ハウジング組替装置として、専用のガントリーク
レーンを設置することもあるが、設備費がきわめ
て高額になるため実用的でなかつた。

本発明は、上記のような従来の問題点を解決す
るためになされたもので、ロールを組込んだロー
ル台車の組替作業を短時間かつ自動的に行なう組
替装置を提供するものである。以下図面により本
発明を説明する。

第１図は本発明実施例の正面図、第２図はその
平面図である。なお、本実施例においては、８組
の圧延ロールを交互に45゜傾けてＸ型に配置した
圧延機を示してある。両図において、１ａ〜１ｑ
は状のロール台車ハウジングで、ロール台車１
ａに示すように、チヨツク１１ａ，１２ａにとり
つけられた圧延ロール１３ａ，１４ａが対向配置
されており、下方にはローラ１５ａを備えてい
る。なお、１６ａは圧延ロール１３ａ，１４ａの
駆動軸の連結部である。２ａ〜２ｑはロール台車
１ａ〜１ｑの移動台車で、移動台車２ｋに示すよ
うに、モータ２１ｋ、減速機２２ｋ等を備えてお
り、下方にはロール２３ｋが装着されている。こ
の各移動台車２ａ〜２ｑと各ロール台車１ａ〜１
ｑとは、リンク２４ａ〜２４ｑによりそれぞれ連
結されている。

４ａ，４ｂは基台で、基盤３上に所定の間隔を
隔てゝ固定されている。５ａ，５ｂは基台４ａ，
４ｂ上に所定の間隔Ｄを隔てゝ対向配置された摺
動台で、両摺動台５ａ，５ｂの間には空間部Ｓが
形成されている。この摺動台５ａ，５ｂは、モー
タ、油圧機構等からなる駆動機構（図示せず）に
より、基台４ａ，４ｂ上を第２図の矢印ａ，ｂ方
向（互いに反対方向）に所定の距離ｌだけ平行移
動できるように構成されている。

またこの摺動台５ａ，５ｂの上面には、第２図
に示すようにそれぞれ横方向に等間隔に溝または
レール等（以下レールという）５１ａ〜５１ｑが
設けられており、このレール５１ａ〜５１ｑに
は、それぞれロール台車１ａ〜１ｑおよび移送台
車２ａ〜２ｑがレール５１ａ〜５１ｑに沿つて移
動しうるように載置されている。なお、このレー
ル５１ａ〜５１ｑは、この圧延機に必要なロール
台車の数の２倍の数、即ち、本実施例では片側に
４台のロール台車が必要なので、摺動台５ａ，５
ｂにはレールがそれぞれ８条ずつ設けてある。

５２ａ〜５２ｑは支持台で、一端が摺動台５
ａ，５ｂに近接し、摺動台５ａのレール５１ａ，
５１ｈおよび摺動台５ｂのレール５１ｊ〜５１ｑ
とそれぞれ１つおきに対向し、かつ摺動台５ａ，
５ｂに対してほぼ45゜の角度で基盤３または基台
４ａ，４ｂにとりつけられている。またこの支持
台５２ａ〜５２ｑには摺動台５ａ，５ｂに設けた
レール５１ａ〜５１ｑとほゝ同じ形状のレール５
３ａ〜５３ｑが、第１図に示すように半径の大き
い弧状に設けられている。６ａ，６ｂは圧延ロー
ルの駆動系で、基台３に据付けたモータ６１ａ，
６１ｂ、減速機６２ａ，６２ｂ、駆動軸６３ａ，
６３ｂおよび連結部６４ａ，６４ｂ等からなつて
いる。

上記のように構成した本発明装置においては、
ロール台車１ａ，１ｃ，１ｅ，１ｇおよび１ｊ，
０ｌ，１ｎ，１ｑは、一つおきに交互に支持台５
２ａ〜５２ｑ上に送り出されてＸ状の圧延機を構
成している。この状態で、加工材料は第２図の左
側矢印方向から圧延機に送り込まれ、圧延ロール
で圧延されたのち、右側の矢印方向に送り出出さ
れる。一方、摺動台５ａ，５ｂ上の各ロール台車
１ｂ，１ｄ，１ｆ，１ｈおよび１ｉ，１ｋ，１
ｍ，１ｐの圧延ロールは、新らしいものに交換さ
れて整備が完了しており、いつでも使用できる状
態にある。

以下本発明装置によるロール台車の組替要領に
ついて説明する。先ず、今迄使用していたロール
台車と駆動系の連結部を外し、各移動台車２ａ，
２ｃ，２ｅ，…２ｑを作動して各ロール台車１
ａ，１ｃ，１ｅ，…１ｑを摺動台５ａよび５ｂに
引き上げる。この状態で一方の摺動台５ａを矢印
ａ方向また他方の摺動台５ｂを矢印ｂ方向にそれ
ぞれｌだけ摺動させ、予備のロール台車１ｂ，１
ｄ，１ｆ，…１ｑが載せられているレール５１
ｂ，５１ｄ，５１ｆ，…５１ｐを支持台５２ａ，
５２ｃ，…５２ｑのレール５３ａ，５３ｃ，…５
３ｑと一致させる。次に移動台車２ｂ，２ｄ，２
ｆ…２ｐを作動させてロール台車１ｂ，１ｄ，１
ｆ，…１ｐをそれぞれ支持台５２ａ，５２ｃ，５
２ｑ上に送り出して所定の位置に固定し、連結部
１６ａを駆動軸６３ａ，６３ｂの連結部６４ａ，
６４ｂに連結すれば、各圧延ロール１３ａ，１４
ａ，…は所定の位置に配置される。

なお、摺動台５ａ，５ｂ上に引き上げられた今
迄使用していた各ロール台車は、適当な時期にロ
ールを交換しておけば、次のロール台車の交換の
際に摺動台車を上記と反対方向に移動させて、新
らしいロール台車に交換できる。

上記の説明では、ロール台車をそれぞれ45゜傾
けて交互に配設した場合について述べたが、ロー
ル台車を水平に配置する圧延機にも本発明を適用
できる。また、８台のロール台車を交互に配設し
た場合を示したが、本発明はこれに限定するもの
ではなく、２台以上のロール台車を使用する圧延
機にすべて実施できる。さらに、モータで駆動す
る移動台車によりロール台車を移動させる場合に
ついて説明したが、移動台車の代りに油圧機構そ
の他の機構を用いてもよい。

以上詳述したように、本発明によれば天井クレ
ーンは全く必要なく、短時間にかつ自動的にロー
ラ台車を組立でき、しかも設備費も安価で済むの
で、２台以上のロール台車からなる圧延機を備え
た圧延設備に実施して効果大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例の正面図、第２図はその
平面図である。 １ａ，１ｂ，１ｃ，…：ロール台車、１３ａ，
１４ａ：ロール、２ａ，２ｂ，２ｃ，…：移動台
車、４ａ，４ｂ：基台、５ａ，５ｂ：摺動台。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 必要なロール台車の２倍の数のレールが設け
   られ、基盤又は該基盤上に設けた基台上に所定の
   間隔を隔てて対向配置されて互いに反対方向に平
   行移動する一対の摺動台と、 圧延ロールが組込まれ前記摺動台のレールに搭
   載されて摺動台の移動方向と直交する方向に移動
   するロール台車と、 前記摺動台の間に該摺動台に近接しかつ該摺動
   台のレールの１つおきに交互に前記基盤又は基台
   に取付けられた支持台とからなり、 前記一対の摺動台に搭載したロール台車の少な
   くとも各１台以上を前記支持台上に前進させて圧
   延機を構成し、前記ロール台車を交換するときは
   前記前進させたロール台車を摺動台上に後退させ
   たのち該摺動台を互いに反対方向に移動させ、摺
   動台上に搭載された別のロール台車を前記支持台
   上に前進させることを特徴とする圧延機のロール
   組替装置。