JPS6354770B2 - - Google Patents
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- JPS6354770B2 JPS6354770B2 JP58129210A JP12921083A JPS6354770B2 JP S6354770 B2 JPS6354770 B2 JP S6354770B2 JP 58129210 A JP58129210 A JP 58129210A JP 12921083 A JP12921083 A JP 12921083A JP S6354770 B2 JPS6354770 B2 JP S6354770B2
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Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
- Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)
- Manufacture Of Switches (AREA)
Description
〔発明の属する技術分野〕
本発明は電気接点材料、とくにAg―SnO2―
In2O3系接点材料の製造方法に関する。 〔従来技術とその問題点〕 電磁接触器はじめとする低圧開閉器具類の電気
接点には主としてAg―金属酸化物系の材料が使
用されている。これらの中でも、とくにAg―
CdO合金は、接点に要求される三つの主要な特
性、すなわち耐消耗性、耐溶着性および低接触抵
抗性をバランスよく具備しているために、従来か
ら各方面で広く用いられているが、Cdが人体に
有害であることから、Ag―CdO接点の製造およ
び使用に関して公害問題が懸念され、これに代替
できる接点材料の研究が進められている。その結
果、Cdを含まないAg―金属酸化物系の接点材料
としてAg―SnO2,Ag―In2O3,Ag―ZnO2,Ag
―Bi2O3およびこれらの複合からなる接点が開発
されているが、中でもAg―SnO2―In2O3系接点
は、Ag―CdOとほぼ同等またはそれに勝る接点
特性を有するとみなされ、一部で実用化が始まつ
ている。 現在得られているAg―SnO2―In2O3系接点の
金属Sn含有量は3〜11重量%、金属In含有量は
1〜6重量%であり、その他に微量のBi,Ni,
Znなどが添加され酸化物として存在しているの
が普通である。 この接点材料の製造方法としては、通常Ag―
Sn―In合金を所定の配合比として溶解鋳造した
後、圧延加工を施して板状とし、これを酸素分圧
1Kg/cm2以上の酸化性雰囲気中で300〜750℃の温
度範囲に数十ないし数百時間保持して内部酸化さ
せるのであるが、この合金は大気中で内部酸化さ
せることが極めて困難であつて、高圧処理をしな
ければならず、しかも内部酸化処理に非常に長い
時間を要することが一つの欠点となつている。ま
たAg―SnO2―In2O3接点は、Sn,Inおよびその
他の添加元素の含有量が増加するのに伴つて、接
点の耐消耗性、耐溶着性などは向上するが、接点
表面にSnO2被覆が形成されやすくなるために、
接触抵抗については悪化する傾向となり、接点内
部では酸化物濃縮組織が生じやすくなつて、均一
な内部酸化組織が得られないばかりでなく、内部
酸化処理中に亀裂の発生やその他の障害も多く、
このような接点材料はその後の加工性も悪い。 Ag―SnO2―In2O3系接点材料の異なる製造方
法に粉末冶金法がある。ここの方法は焼結法とも
言われ、金属単体粉末、金属酸化物粉末などを原
料として加圧、熱処理するものであるから、製造
工程は省力化できるが、得られた接点材料の合金
組織が比較的粗大なものとなり、良好な接点特性
をもつた材料になり難いという欠点がある。 上記のような問題に対して、本発明者らは、接
点材料の組成と内部酸化法を研究した結果、Sn
が10〜15重量%、Inが2〜6重量%、残部がAg
からなる合金の粉末とすれば、大気中で内部酸化
処理することができ、さらに接点の接触抵抗の増
加を抑制するためにAg粉末を単独で添加し、焼
結成形することにより得られた良好な特性を有す
る接点の発明を特願昭56―197172号(特開昭58−
96836号)により出願中である。 しかしながら、電磁接触器の実用上の観点から
は、さらに接点特性の向上が望まれる情況もあ
り、その対策として、上記発明のAgの単独添加
部に対して、さらに金属酸化物を加えることによ
り、接点の耐消耗性、耐溶着性を改善することが
考えられるのであるが、この際酸化物量の増加に
起因して接触抵抗値は悪化する傾向にあるので、
このような接点特性値との相反関係を克服しなけ
ればならないという問題がある。 〔発明の目的〕 本発明は上述の点に鑑みてなされたものであ
り、その目的は耐消耗性、耐溶着性が向上し、し
かも低接触抵抗性が保持されるAg―SnO2―
In2O3系接点材料の製造方法を提供することにあ
る。 〔発明の要点〕 本発明はSnが10〜15重量%、Inが2〜6重量
%、残部がAgからなる合金粉末を大気中内部酸
化したもの100重量部に対して、Ag粉末28〜125
重量部と、さらに、Sb2O3,Bi2O3,ZnO,Fe2O3
などの金属酸化物粉末の少くとも1種を総量で
0.5〜3重量部とを添加し、粉末冶金法により電
気接点材料を成形するものである。 〔発明の実施例〕 以下本発明を実施例に基づき説明する。 まずアトマイズ法によりAg―11重量%Sn―4.5
重量%In合金を直径150μm以下の粉末状とし、こ
の合金粉末を大気中で700℃、16時間の内部酸化
処理する。内部酸化によつてこの合金の組成は
SnO2が13重量%、In2O3が5重量%となる。次に
このAgを含む金属酸化物粉末と粒径が−325メツ
シユの電解Ag粉および試薬特級品の各種金属酸
化物粉末、すなわち、Sb2O3,Bi2O3,ZnO,
Fe2O3をそれぞれ添加し、ボールミルを用いて16
時間混合した。これらの混合粉末を成形圧3ton/
cm2、焼結は大気中800℃、2時間、さらに熱間プ
プレスを7ton/cm2、550℃で9秒保持という条件
で厚さ1〜1.5mmで4mm角の接点材料とした。 以上の過程において、本発明により得られる接
点材料はAg―13重量%SnO2−5重量%In2O3か
らなるAg―酸化物合金と、純Agと金属酸化物単
体の三つの粉末の混合焼結体となるが、以下この
三つの構成材料のそれぞれの役割を説明する。本
発明者らの発明になる特開昭58−55546号公報に
記載されているように、このAg―酸化物合金の
みでも良好な接点特性を示すが、これにさらに
Agを加えると接点材料の組織の中で、添加され
たAgの部分が三次元的に連続した構成となり、
Agに富む部分がアーク発生時の熱を容易に拡散
させるので、接点表面の温度上昇を緩和させる。
このAg―酸化物合金にさらにAgを添加した接点
材料については本発明者らの発明として特願昭56
−197172号により出願中である。本発明でさらに
添加混合するSb2O3,Bi2O3,ZnO,Fe2O3の金属
酸化物の役割は単独添加したAgマトリツクス中
に分散させて接点の耐消耗性、耐溶着性を改善す
るためである。この金属酸化物としてSb2O3,
Bi2O3,ZnO,Fe2O3を選定したのは予備実験の
結果、これらが接点材料の大気中焼結に際して化
学的に安定であり、得られる接点の電気伝導性を
殆ど損うことがなく、総合的な接点特性の向上に
寄与することがわかつたからであり、例えば
Cr2O3,PbO,MoO3,WO3などについても実験
したが、好ましい結果は得られなかつた。なお添
加すべき金属酸化物を合金からの内部酸化法をと
らずにはじめから金属酸化物粉末として用いたの
は、内部酸化の進行が不均一となり接点の接触抵
抗に対して悪い影響を及ぼすことがないように配
慮したからである。 本発明におけるAg―Sn―In合金の内部酸化粉
末と、Ag粉と、金属酸化物粉末の配合割合は、
内部酸化粉末100重量部に対して、Ag粉末が28〜
125重量部とし、Sb2O3,Bi2O3,ZnO,Fe2O3な
どの金属酸化物粉末はそれぞれ一種添加とし0.5
〜3重量部の範囲内とした。これらの添加量は互
に関連があるが、Ag粉末は28重量部未満では得
られる接点の接触抵抗が高く、125重量部を超え
ると耐溶着性が低下するようになり、金属酸化物
粉末が0.5重量部未満では接点の耐消耗性、耐溶
着性が改善されず、3重量部を超えて加えると、
接触抵抗が増加することがわかつたからである。
なお添加すべき金属酸化物は前記の適切な範囲内
にあれば、1種のみでもよいし、2種以上の複合
添加でもよい。 このようにして得られた本発明による接点材料
の導電率と硬さの値を第1表に示したが、比較の
ためにAg―13重量%SnO2―5重量%In2O3粉末
にAg粉末と金属酸化物粉末のいずれをも添加し
ないものと、Ag粉末のみを配合量を変えて添加
したもの、および従来用いられているAg―CdO
系接点についての値も併記してある。Ag―CdO
系接点はAg―Cd合金を溶解加工した後内部酸化
したものである。
In2O3系接点材料の製造方法に関する。 〔従来技術とその問題点〕 電磁接触器はじめとする低圧開閉器具類の電気
接点には主としてAg―金属酸化物系の材料が使
用されている。これらの中でも、とくにAg―
CdO合金は、接点に要求される三つの主要な特
性、すなわち耐消耗性、耐溶着性および低接触抵
抗性をバランスよく具備しているために、従来か
ら各方面で広く用いられているが、Cdが人体に
有害であることから、Ag―CdO接点の製造およ
び使用に関して公害問題が懸念され、これに代替
できる接点材料の研究が進められている。その結
果、Cdを含まないAg―金属酸化物系の接点材料
としてAg―SnO2,Ag―In2O3,Ag―ZnO2,Ag
―Bi2O3およびこれらの複合からなる接点が開発
されているが、中でもAg―SnO2―In2O3系接点
は、Ag―CdOとほぼ同等またはそれに勝る接点
特性を有するとみなされ、一部で実用化が始まつ
ている。 現在得られているAg―SnO2―In2O3系接点の
金属Sn含有量は3〜11重量%、金属In含有量は
1〜6重量%であり、その他に微量のBi,Ni,
Znなどが添加され酸化物として存在しているの
が普通である。 この接点材料の製造方法としては、通常Ag―
Sn―In合金を所定の配合比として溶解鋳造した
後、圧延加工を施して板状とし、これを酸素分圧
1Kg/cm2以上の酸化性雰囲気中で300〜750℃の温
度範囲に数十ないし数百時間保持して内部酸化さ
せるのであるが、この合金は大気中で内部酸化さ
せることが極めて困難であつて、高圧処理をしな
ければならず、しかも内部酸化処理に非常に長い
時間を要することが一つの欠点となつている。ま
たAg―SnO2―In2O3接点は、Sn,Inおよびその
他の添加元素の含有量が増加するのに伴つて、接
点の耐消耗性、耐溶着性などは向上するが、接点
表面にSnO2被覆が形成されやすくなるために、
接触抵抗については悪化する傾向となり、接点内
部では酸化物濃縮組織が生じやすくなつて、均一
な内部酸化組織が得られないばかりでなく、内部
酸化処理中に亀裂の発生やその他の障害も多く、
このような接点材料はその後の加工性も悪い。 Ag―SnO2―In2O3系接点材料の異なる製造方
法に粉末冶金法がある。ここの方法は焼結法とも
言われ、金属単体粉末、金属酸化物粉末などを原
料として加圧、熱処理するものであるから、製造
工程は省力化できるが、得られた接点材料の合金
組織が比較的粗大なものとなり、良好な接点特性
をもつた材料になり難いという欠点がある。 上記のような問題に対して、本発明者らは、接
点材料の組成と内部酸化法を研究した結果、Sn
が10〜15重量%、Inが2〜6重量%、残部がAg
からなる合金の粉末とすれば、大気中で内部酸化
処理することができ、さらに接点の接触抵抗の増
加を抑制するためにAg粉末を単独で添加し、焼
結成形することにより得られた良好な特性を有す
る接点の発明を特願昭56―197172号(特開昭58−
96836号)により出願中である。 しかしながら、電磁接触器の実用上の観点から
は、さらに接点特性の向上が望まれる情況もあ
り、その対策として、上記発明のAgの単独添加
部に対して、さらに金属酸化物を加えることによ
り、接点の耐消耗性、耐溶着性を改善することが
考えられるのであるが、この際酸化物量の増加に
起因して接触抵抗値は悪化する傾向にあるので、
このような接点特性値との相反関係を克服しなけ
ればならないという問題がある。 〔発明の目的〕 本発明は上述の点に鑑みてなされたものであ
り、その目的は耐消耗性、耐溶着性が向上し、し
かも低接触抵抗性が保持されるAg―SnO2―
In2O3系接点材料の製造方法を提供することにあ
る。 〔発明の要点〕 本発明はSnが10〜15重量%、Inが2〜6重量
%、残部がAgからなる合金粉末を大気中内部酸
化したもの100重量部に対して、Ag粉末28〜125
重量部と、さらに、Sb2O3,Bi2O3,ZnO,Fe2O3
などの金属酸化物粉末の少くとも1種を総量で
0.5〜3重量部とを添加し、粉末冶金法により電
気接点材料を成形するものである。 〔発明の実施例〕 以下本発明を実施例に基づき説明する。 まずアトマイズ法によりAg―11重量%Sn―4.5
重量%In合金を直径150μm以下の粉末状とし、こ
の合金粉末を大気中で700℃、16時間の内部酸化
処理する。内部酸化によつてこの合金の組成は
SnO2が13重量%、In2O3が5重量%となる。次に
このAgを含む金属酸化物粉末と粒径が−325メツ
シユの電解Ag粉および試薬特級品の各種金属酸
化物粉末、すなわち、Sb2O3,Bi2O3,ZnO,
Fe2O3をそれぞれ添加し、ボールミルを用いて16
時間混合した。これらの混合粉末を成形圧3ton/
cm2、焼結は大気中800℃、2時間、さらに熱間プ
プレスを7ton/cm2、550℃で9秒保持という条件
で厚さ1〜1.5mmで4mm角の接点材料とした。 以上の過程において、本発明により得られる接
点材料はAg―13重量%SnO2−5重量%In2O3か
らなるAg―酸化物合金と、純Agと金属酸化物単
体の三つの粉末の混合焼結体となるが、以下この
三つの構成材料のそれぞれの役割を説明する。本
発明者らの発明になる特開昭58−55546号公報に
記載されているように、このAg―酸化物合金の
みでも良好な接点特性を示すが、これにさらに
Agを加えると接点材料の組織の中で、添加され
たAgの部分が三次元的に連続した構成となり、
Agに富む部分がアーク発生時の熱を容易に拡散
させるので、接点表面の温度上昇を緩和させる。
このAg―酸化物合金にさらにAgを添加した接点
材料については本発明者らの発明として特願昭56
−197172号により出願中である。本発明でさらに
添加混合するSb2O3,Bi2O3,ZnO,Fe2O3の金属
酸化物の役割は単独添加したAgマトリツクス中
に分散させて接点の耐消耗性、耐溶着性を改善す
るためである。この金属酸化物としてSb2O3,
Bi2O3,ZnO,Fe2O3を選定したのは予備実験の
結果、これらが接点材料の大気中焼結に際して化
学的に安定であり、得られる接点の電気伝導性を
殆ど損うことがなく、総合的な接点特性の向上に
寄与することがわかつたからであり、例えば
Cr2O3,PbO,MoO3,WO3などについても実験
したが、好ましい結果は得られなかつた。なお添
加すべき金属酸化物を合金からの内部酸化法をと
らずにはじめから金属酸化物粉末として用いたの
は、内部酸化の進行が不均一となり接点の接触抵
抗に対して悪い影響を及ぼすことがないように配
慮したからである。 本発明におけるAg―Sn―In合金の内部酸化粉
末と、Ag粉と、金属酸化物粉末の配合割合は、
内部酸化粉末100重量部に対して、Ag粉末が28〜
125重量部とし、Sb2O3,Bi2O3,ZnO,Fe2O3な
どの金属酸化物粉末はそれぞれ一種添加とし0.5
〜3重量部の範囲内とした。これらの添加量は互
に関連があるが、Ag粉末は28重量部未満では得
られる接点の接触抵抗が高く、125重量部を超え
ると耐溶着性が低下するようになり、金属酸化物
粉末が0.5重量部未満では接点の耐消耗性、耐溶
着性が改善されず、3重量部を超えて加えると、
接触抵抗が増加することがわかつたからである。
なお添加すべき金属酸化物は前記の適切な範囲内
にあれば、1種のみでもよいし、2種以上の複合
添加でもよい。 このようにして得られた本発明による接点材料
の導電率と硬さの値を第1表に示したが、比較の
ためにAg―13重量%SnO2―5重量%In2O3粉末
にAg粉末と金属酸化物粉末のいずれをも添加し
ないものと、Ag粉末のみを配合量を変えて添加
したもの、および従来用いられているAg―CdO
系接点についての値も併記してある。Ag―CdO
系接点はAg―Cd合金を溶解加工した後内部酸化
したものである。
【表】
第1表から、導電率と硬さは、単独添加する
Agの量によつて異なるが同時添加される金属酸
化物の影響は殆どないことがわかる。 次に本発明により得られた接点を定格電流50A
の電磁接触器に組込んで、下記条件により接点試
験を行うとともに、5000回開閉した接点間に50A
の電流を通電して、そのときの温度上昇値を測定
し、さらに投入容量試験を実施して閉路電流値を
求めた。 負荷電圧:AC220V,3φ,50Hz 負荷電流:210A,5∞(0.1秒通電) 力 率:cos=0.35 開閉頻度:360回/時間 得られた結果を第2表に示すが、第2表の試料
No.は第1表に示したものと対応関係を表わしてい
る。すなわちNo.1〜No.7は本発明による接点であ
り、No.8〜No.12は比較のために用いた接点であ
る。第2表における温度上昇値は電気用品取締法
による規格値が端子部で55℃、接点部で100℃以
下となつている。閉路電流は溶着を開始する電流
Agの量によつて異なるが同時添加される金属酸
化物の影響は殆どないことがわかる。 次に本発明により得られた接点を定格電流50A
の電磁接触器に組込んで、下記条件により接点試
験を行うとともに、5000回開閉した接点間に50A
の電流を通電して、そのときの温度上昇値を測定
し、さらに投入容量試験を実施して閉路電流値を
求めた。 負荷電圧:AC220V,3φ,50Hz 負荷電流:210A,5∞(0.1秒通電) 力 率:cos=0.35 開閉頻度:360回/時間 得られた結果を第2表に示すが、第2表の試料
No.は第1表に示したものと対応関係を表わしてい
る。すなわちNo.1〜No.7は本発明による接点であ
り、No.8〜No.12は比較のために用いた接点であ
る。第2表における温度上昇値は電気用品取締法
による規格値が端子部で55℃、接点部で100℃以
下となつている。閉路電流は溶着を開始する電流
以上説明してきたごとく、Cdを含まない低圧
開閉器具などに用いる接点材料として、大気中で
内部酸化処理の可能なAg―13重量%SnO2―5重
量%In2O3接点が基本的に良好な特性を示し、さ
らに接触抵抗の増加を抑制しつつ、接点性能を向
上させるために、上記合金粉末にAg粉末を単独
で添加し、焼結成形することが有効であるが、同
時に金属酸化物も添加して、この接点特性をなお
助長することができる本発明の方法は、金属酸化
物として、本発明に対して極めて適切なSb2O3,
Bi2O3,ZnO,Fe2O3を単独もしくは組合わせ用
いることにより、接触抵抗の増加、すなわち接点
の温度上昇を適度に抑えて、接点の寿命を伸ばす
ことに成功したものであり、実器において接点責
務を十分に果し得る優れた接点を製造することが
できる。しかも本発明による製造方法は、Agの
添加量に応じて、添加すべき金属酸化物の種類、
組合せおよび添加量などを適当に定めることによ
り、得られる接点の特性を所望の値に制御できる
という利点もある。
開閉器具などに用いる接点材料として、大気中で
内部酸化処理の可能なAg―13重量%SnO2―5重
量%In2O3接点が基本的に良好な特性を示し、さ
らに接触抵抗の増加を抑制しつつ、接点性能を向
上させるために、上記合金粉末にAg粉末を単独
で添加し、焼結成形することが有効であるが、同
時に金属酸化物も添加して、この接点特性をなお
助長することができる本発明の方法は、金属酸化
物として、本発明に対して極めて適切なSb2O3,
Bi2O3,ZnO,Fe2O3を単独もしくは組合わせ用
いることにより、接触抵抗の増加、すなわち接点
の温度上昇を適度に抑えて、接点の寿命を伸ばす
ことに成功したものであり、実器において接点責
務を十分に果し得る優れた接点を製造することが
できる。しかも本発明による製造方法は、Agの
添加量に応じて、添加すべき金属酸化物の種類、
組合せおよび添加量などを適当に定めることによ
り、得られる接点の特性を所望の値に制御できる
という利点もある。
Claims (1)
- 1 Sn10〜15重量%、In2〜6重量%、残部Agか
らなる合金粉末を内部酸化したもの100重量部に
対して、Ag粉末を28〜125重量部と、さらに
Sb2O3,Bi2O3,ZnO,Fe2O3粉末のうち、少くと
も一種を総量で0.5〜3重量部とを配合し、これ
らの混合粉末を焼結成形することを特徴とする電
気接点材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58129210A JPS6021304A (ja) | 1983-07-15 | 1983-07-15 | 電気接点材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP58129210A JPS6021304A (ja) | 1983-07-15 | 1983-07-15 | 電気接点材料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6021304A JPS6021304A (ja) | 1985-02-02 |
JPS6354770B2 true JPS6354770B2 (ja) | 1988-10-31 |
Family
ID=15003852
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58129210A Granted JPS6021304A (ja) | 1983-07-15 | 1983-07-15 | 電気接点材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6021304A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1302134C (zh) * | 2003-12-28 | 2007-02-28 | 西安工程科技学院 | 纳米SnO2/Fe2O3共混掺杂银基电接触合金及其制备工艺 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06104873B2 (ja) * | 1986-07-08 | 1994-12-21 | 富士電機株式会社 | 銀―金属酸化物系接点用材料及びその製造方法 |
JP7084730B2 (ja) * | 2017-02-01 | 2022-06-15 | Dowaエレクトロニクス株式会社 | 銀合金粉末およびその製造方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4883391A (ja) * | 1972-02-12 | 1973-11-07 | ||
JPS5446110A (en) * | 1977-09-20 | 1979-04-11 | Sumitomo Electric Ind Ltd | Material for electrical contact point material and its preparation |
JPS5763652A (en) * | 1981-05-30 | 1982-04-17 | Chugai Electric Ind Co Ltd | Electrical contact material |
JPS5896836A (ja) * | 1981-12-07 | 1983-06-09 | Fuji Electric Corp Res & Dev Ltd | 電気接点材料 |
-
1983
- 1983-07-15 JP JP58129210A patent/JPS6021304A/ja active Granted
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS4883391A (ja) * | 1972-02-12 | 1973-11-07 | ||
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CN1302134C (zh) * | 2003-12-28 | 2007-02-28 | 西安工程科技学院 | 纳米SnO2/Fe2O3共混掺杂银基电接触合金及其制备工艺 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6021304A (ja) | 1985-02-02 |
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