JPS6360106B2 - - Google Patents
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- JPS6360106B2 JPS6360106B2 JP54145816A JP14581679A JPS6360106B2 JP S6360106 B2 JPS6360106 B2 JP S6360106B2 JP 54145816 A JP54145816 A JP 54145816A JP 14581679 A JP14581679 A JP 14581679A JP S6360106 B2 JPS6360106 B2 JP S6360106B2
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Description
この発明は接点材料に関するものである。
加工性等に富む接点材料は、これまでつぎのよ
うにして製造されていた。すなわち、Ag―Sn合
金をアトマイズ法等によつて微粒子化し、さらに
内部酸化を施してSnを選択的に酸化させること
によりSnO2にしてAg中に均一分散させる。つい
で、これを焼結したのち熱間押出しして線材と
し、さらに圧延することにより接点材料を製造す
ることが行われていた。このようにして得られた
接点材料は、加工性は良好であるが耐溶着性に欠
けるという問題を有していた。他方、耐溶着性に
富む接点材料は、これまでつぎのようにして製造
されていた。すなわち、Agと固溶せず、かつ耐
熱性の高いW,WC,Moなどの金属粉末と、Ag
粉末とを所定の形状に成形したのち焼結すること
により接点材料を製造することが行われていた。
このようにして得られた接点材料は、耐溶着性は
良好であるが、加工性に欠け、接触抵抗が大きい
という問題を有していた。 この発明者らは、耐溶着性および加工性に富
み、接触抵抗の小さい接点材料を得るために研究
した結果、銀と、酸化錫と、WC、ZrB2、LaB6
およびTiNからなる群から選ばれた少なくとも
一つの金属化合物を主成分とする接点材料であつ
て、前記酸化錫が、錫に換算して銀と錫との合計
量の3〜12重量%を占め、前記選ばれた少なくと
も一つの金属化合物が、前記銀と、前記酸化錫
と、前記選ばれた少なくとも一つの金属化合物の
合計量の0.5〜5.0重量%を占めているとともに前
記金属化合物の融点が前記銀の融点よりも高くな
つているようにすると、所期の目的を達成するこ
とを見いだしこの発明を完成した。 すなわち、この発明は、銀と、酸化錫と、
WC、ZrB2、LaB6およびTiNからなる群から選
ばれた少なくとも一つの金属化合物を主成分とす
る接点材料であつて、前記酸化錫が、錫に換算し
て前記銀との合計量の3〜12重量%を占め、前記
金属酸化物が、前記銀および酸化錫との合計量の
0.5〜5.0重量%を占めていることを特徴とする接
点材料を要旨とするものである。 そして、酸化錫の含有量が、錫に換算して銀と
錫との合計量の3重量%(以下「%」と略す)未
満になると、酸化錫使用の効果が現れず、逆に12
%を超えると接点材料として必要な電導性に乏し
くなる。したがつて、酸化錫の含有量は、酸化錫
を錫に換算して(Sn基準で)銀と錫との合計量
の3〜12%を占めるように選ぶことが必要であ
る。 また、WC、ZrB2、LaB6およびTiNからなる
群から選ばれた少なくとも一つの金属化合物の含
有量が、銀と、酸化錫と、金属化合物の合計量の
0.5%未満になると効果が余り現れず、逆に5.00
%を超えると、接点の消耗および変形が大きくな
る。したがつて、WC、ZrB2、LaB6およびTiN
からなる群から選ばれた少なくとも一つの金属化
合物の含有量は、銀と、酸化錫と、上記の選ばれ
た少なくとも一つの金属化合物の合計量の0.5〜
5.0%を占めるように選ぶことが必要である。 このような組成をもつ接点材料は、通常つぎの
ようにして製造される。すなわち、所定配合の
Ag―Sn合金を内部酸化してAg―SnO2粉末をつ
くり、これと、所定量の窒化物、炭化物、ホウ化
物とを混合して焼結することにより製造される。 以上のように、この発明の接点材料は、銀と、
酸化錫と、TiN(窒化物)、WC(炭化物)、ZrB2お
よびLaB6(ホウ化物)からなる群から選ばれた少
なくとも一つの化合物を主成分とするものであつ
て、酸化錫が、錫に換算して銀と錫との合計量の
3〜12%を占め、WC、ZrB2、LaB6およびTiN
からなる群から選ばれた少なくとも一つの金属化
合物が、銀と、酸化錫と、上記の選ばれた少なく
とも一つの金属化合物の合計量の0.5〜5.0%を占
めているため、耐溶着性および加工性に富み、し
かも接触抵抗も小さいのである。 つぎに、実施例について説明する。 〔実施例 1〕 Ag94%、Sn6%の組成をもつAg―Sn合金をア
トマイズ法により処理して粒径10〜100μの微粉
末状にした。ついで、この微粉末を酸素雰囲気中
において、700℃で20時間内部酸化した。その結
果、微粉末状のAg―SnO2が得られた。つぎに、
Ag―SnO2粉末とWC粉末(250メツシユ以下)
を、Ag―SnO2粉末99%,WC粉末1%の割合で
混合したのち焼結し、ついで熱間押出しした。こ
のあと得られた線材を冷間圧延して接点材料を得
た。 〔実施例 2〕 実施例1と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつ
くり、これとWC(250メツシユ以下)を、Ag―
SnOに粉末95%、WC粉末5%の割合で混合し
た。これ以降は実施例1と同様にして接点材料を
得た。 〔実施例 3〕 Ag88%、Sn12%の組成であるほかは、実施例
1と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとWC(250メツシユ以下)を、Ag―SnOに粉末
95%、WC粉末5%の割合で混合した。これ以降
は実施例1と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 4〕 Ag97%、Sn3%の組成であるほかは、実施例
1と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとWC(250メツシユ以下)を、Ag―SnO2粉末
99%、WC粉末1%の割合で混合した。これ以降
は実施例1と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 5〕 Ag97%、Sn3%の組成であるほかは、実施例
1と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとWC(250メツシユ以下)を、Ag―SnOに粉末
99.5%、WC粉末0.5%の割合で混合した。これ以
降は実施例1と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 6〕 Ag88%、Sn12%の組成をもつAg―Sn合金を
アトマイズ法により処理して粒径10〜100μの微
粉末状にした。ついで、この微粉末を酸素雰囲気
中において、700℃で20時間内部酸化した。その
結果、Ag―SnO2の微粉末が得られた。つぎに、
Ag―SnO2粉末とZrB2粉末(250メツシユ以下)
を、Ag―SnO2粉末99%、ZrB2粉末1%の割合で
混合したのち焼結し、ついで熱間押出しした。そ
のあと、得られた線材を冷間圧延して接点材料を
得た。 〔実施例 7〕 Ag97%、Sn3%の組成であるほかは実施例6
と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、これ
とZrB2(250メツシユ以下)を、Ag―SnO2粉末99
%、ZrB2粉末1%の割合で混合した。これ以降
は実施例6と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 8〕 Ag88%、Sn12%の組成であるほかは、実施例
6と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとZrB2(250メツシユ以下)を、Ag―SnO2粉末
95%、ZrB2粉末5%の割合で混合した。これ以
降は実施例6と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 9〕 Ag97%、Sn3%の組成であるほかは、実施例
6と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとZrB2(250メツシユ以下)を、Ag―SnO2粉末
99.5%、ZrB2粉末0.5%の割合で混合した。これ
以降は実施例6と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 10〕 実施例6と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつ
くり、これとLaB6(250メツシユ以下)を、Ag―
SnO2粉末97%、LaB6粉末3%の割合で混合し
た。これ以降は実施例6と同様にして接点材料を
得た。 〔実施例 11〕 Ag97%、Sn3%の組成であるほかは、実施例
6と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとLaB6(250メツシユ以下)を、Ag―SnO2粉
末99%、LaB6粉末1%の割合で混合した。これ
以降は実施例6と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 12〕 Ag88%、Sn12%の組成であるほかは、実施例
6と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとLaB6(250メツシユ以下)を、Ag―SnO2粉
末95%、LaB6粉末5%の割合で混合した。これ
以降は実施例6と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 13〕 Ag97%、Sn3%の組成であるほかは、実施例
6と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとLaB6(250メツシユ以下)を、Ag―SnO2粉
末99.5%、LaB6粉末0.5%の割合で混合した。こ
れ以降は実施例6と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 14〕 Ag90%、Sn10%の組成をもつAg―Sn合金を
アトマイズ法により処理して粒径10〜100μの微
粉末状にした。ついで、この微粉末を酸素雰囲気
中において、700℃で20時間内部酸化した。その
結果、Ag―SnO2の微粉末が得られた。つぎに、
Ag―SnO2粉末とTiN粉末(250メツシユ以下)
を、Ag―SnO2粉末99%、TiN粉末1%の割合で
混合したのち焼結し、ついで熱間押出しした。そ
のあと、得られた線材を冷間圧延して接点材料を
得た。 〔実施例 15〕 Ag97%、Sn3%の組成であるほかは実施例14
と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、これ
とTiN(250メツシユ以下)を、Ag―SnO2粉末99
%、TiN粉末1%の割合で混合した。これ以降
は実施例14と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 16〕 Ag88%、Sn12%の組成であるほかは、実施例
14と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとTiN(250メツシユ以下)を、Ag―SnO2粉末
95%、TiN粉末5%の割合で混合した。これ以
降は実施例14と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 17〕 Ag97%、Sn3%の組成であるほかは、実施例
14と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとTiN(250メツシユ以下)を、Ag―SnO2粉末
99.5%、TiN粉末0.5%の割合で混合した。これ
以降は実施例14と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 18〕 Ag94%、Sn6%の組成であるほかは、実施例
14と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとWC(250メツシユ以下)およびZrB2(250メツ
シユ以下)を、Ag―SnO2微粉末98%、WC粉末
1%、ZrB2粉末1%の割合で混合した。これ以
降は実施例14と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 19〕 Ag94%、Sn6%の組成であるほかは、実施例
14と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとWC(250メツシユ以下)およびLaB6(250メ
ツシユ以下)を、Ag―SnO2微粉末97%、WC粉
末2%、LaB6粉末1%の割合で混合した。これ
以降は実施例14と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 20〕 Ag90%、Sn10%の組成であるほかは、実施例
14と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとWC(250メツシユ以下)およびTiN(250メツ
シユ以下)を、Ag―SnO2微粉末98%、WC粉末
1%、TiN粉末1%の割合で混合した。これ以
降は実施例14と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 21〕 Ag90%、Sn10%の組成であるほかは、実施例
14と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとZrB2(250メツシユ以下)およびLaB6(250メ
ツシユ以下)を、Ag―SnO2微粉末97%、ZrB2粉
末2%、LaB6粉末1%の割合で混合した。これ
以降は実施例14と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 22〕 Ag94%、Sn6%の組成であるほかは、実施例
14と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとZrB2(250メツシユ以下)およびTiN(250メ
ツシユ以下)を、Ag―SnO2微粉末98%、ZrB2粉
末1%、TiN粉末1%の割合で混合した。これ
以降は実施例14と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 23〕 Ag94%、Sn6%の組成であるほかは、実施例
14と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとLaB6(250メツシユ以下)およびTiN(250メ
ツシユ以下)を、Ag―SnO2微粉末99%、LaB6
粉末0.5%、TiN粉末0.5%の割合で混合した。こ
れ以降は実施例14と同様にして接点材料を得た。 以上の実施例で得られた接点材料の組成および
耐溶着性等を、Ag90%、Sn10%の組成の合金か
ら得られたAg―SnO2粉末のみを用いて得られた
接点材料(比較例1)、および、このAg―SnO2
微粉末99.995%にWC粉末(250メツシユ以下)
0.005%を混合して実施例1と同様に、焼結、熱
間押出、冷間圧延して得た接点材料(比較例2)
の耐溶着性等と対照して次表に示した。比較例と
くらべ、実施例の接点材料の性能は、消耗量、接
触抵抗性はほぼ同等であるが、耐溶着特性が優れ
ていることがわかる。
うにして製造されていた。すなわち、Ag―Sn合
金をアトマイズ法等によつて微粒子化し、さらに
内部酸化を施してSnを選択的に酸化させること
によりSnO2にしてAg中に均一分散させる。つい
で、これを焼結したのち熱間押出しして線材と
し、さらに圧延することにより接点材料を製造す
ることが行われていた。このようにして得られた
接点材料は、加工性は良好であるが耐溶着性に欠
けるという問題を有していた。他方、耐溶着性に
富む接点材料は、これまでつぎのようにして製造
されていた。すなわち、Agと固溶せず、かつ耐
熱性の高いW,WC,Moなどの金属粉末と、Ag
粉末とを所定の形状に成形したのち焼結すること
により接点材料を製造することが行われていた。
このようにして得られた接点材料は、耐溶着性は
良好であるが、加工性に欠け、接触抵抗が大きい
という問題を有していた。 この発明者らは、耐溶着性および加工性に富
み、接触抵抗の小さい接点材料を得るために研究
した結果、銀と、酸化錫と、WC、ZrB2、LaB6
およびTiNからなる群から選ばれた少なくとも
一つの金属化合物を主成分とする接点材料であつ
て、前記酸化錫が、錫に換算して銀と錫との合計
量の3〜12重量%を占め、前記選ばれた少なくと
も一つの金属化合物が、前記銀と、前記酸化錫
と、前記選ばれた少なくとも一つの金属化合物の
合計量の0.5〜5.0重量%を占めているとともに前
記金属化合物の融点が前記銀の融点よりも高くな
つているようにすると、所期の目的を達成するこ
とを見いだしこの発明を完成した。 すなわち、この発明は、銀と、酸化錫と、
WC、ZrB2、LaB6およびTiNからなる群から選
ばれた少なくとも一つの金属化合物を主成分とす
る接点材料であつて、前記酸化錫が、錫に換算し
て前記銀との合計量の3〜12重量%を占め、前記
金属酸化物が、前記銀および酸化錫との合計量の
0.5〜5.0重量%を占めていることを特徴とする接
点材料を要旨とするものである。 そして、酸化錫の含有量が、錫に換算して銀と
錫との合計量の3重量%(以下「%」と略す)未
満になると、酸化錫使用の効果が現れず、逆に12
%を超えると接点材料として必要な電導性に乏し
くなる。したがつて、酸化錫の含有量は、酸化錫
を錫に換算して(Sn基準で)銀と錫との合計量
の3〜12%を占めるように選ぶことが必要であ
る。 また、WC、ZrB2、LaB6およびTiNからなる
群から選ばれた少なくとも一つの金属化合物の含
有量が、銀と、酸化錫と、金属化合物の合計量の
0.5%未満になると効果が余り現れず、逆に5.00
%を超えると、接点の消耗および変形が大きくな
る。したがつて、WC、ZrB2、LaB6およびTiN
からなる群から選ばれた少なくとも一つの金属化
合物の含有量は、銀と、酸化錫と、上記の選ばれ
た少なくとも一つの金属化合物の合計量の0.5〜
5.0%を占めるように選ぶことが必要である。 このような組成をもつ接点材料は、通常つぎの
ようにして製造される。すなわち、所定配合の
Ag―Sn合金を内部酸化してAg―SnO2粉末をつ
くり、これと、所定量の窒化物、炭化物、ホウ化
物とを混合して焼結することにより製造される。 以上のように、この発明の接点材料は、銀と、
酸化錫と、TiN(窒化物)、WC(炭化物)、ZrB2お
よびLaB6(ホウ化物)からなる群から選ばれた少
なくとも一つの化合物を主成分とするものであつ
て、酸化錫が、錫に換算して銀と錫との合計量の
3〜12%を占め、WC、ZrB2、LaB6およびTiN
からなる群から選ばれた少なくとも一つの金属化
合物が、銀と、酸化錫と、上記の選ばれた少なく
とも一つの金属化合物の合計量の0.5〜5.0%を占
めているため、耐溶着性および加工性に富み、し
かも接触抵抗も小さいのである。 つぎに、実施例について説明する。 〔実施例 1〕 Ag94%、Sn6%の組成をもつAg―Sn合金をア
トマイズ法により処理して粒径10〜100μの微粉
末状にした。ついで、この微粉末を酸素雰囲気中
において、700℃で20時間内部酸化した。その結
果、微粉末状のAg―SnO2が得られた。つぎに、
Ag―SnO2粉末とWC粉末(250メツシユ以下)
を、Ag―SnO2粉末99%,WC粉末1%の割合で
混合したのち焼結し、ついで熱間押出しした。こ
のあと得られた線材を冷間圧延して接点材料を得
た。 〔実施例 2〕 実施例1と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつ
くり、これとWC(250メツシユ以下)を、Ag―
SnOに粉末95%、WC粉末5%の割合で混合し
た。これ以降は実施例1と同様にして接点材料を
得た。 〔実施例 3〕 Ag88%、Sn12%の組成であるほかは、実施例
1と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとWC(250メツシユ以下)を、Ag―SnOに粉末
95%、WC粉末5%の割合で混合した。これ以降
は実施例1と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 4〕 Ag97%、Sn3%の組成であるほかは、実施例
1と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとWC(250メツシユ以下)を、Ag―SnO2粉末
99%、WC粉末1%の割合で混合した。これ以降
は実施例1と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 5〕 Ag97%、Sn3%の組成であるほかは、実施例
1と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとWC(250メツシユ以下)を、Ag―SnOに粉末
99.5%、WC粉末0.5%の割合で混合した。これ以
降は実施例1と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 6〕 Ag88%、Sn12%の組成をもつAg―Sn合金を
アトマイズ法により処理して粒径10〜100μの微
粉末状にした。ついで、この微粉末を酸素雰囲気
中において、700℃で20時間内部酸化した。その
結果、Ag―SnO2の微粉末が得られた。つぎに、
Ag―SnO2粉末とZrB2粉末(250メツシユ以下)
を、Ag―SnO2粉末99%、ZrB2粉末1%の割合で
混合したのち焼結し、ついで熱間押出しした。そ
のあと、得られた線材を冷間圧延して接点材料を
得た。 〔実施例 7〕 Ag97%、Sn3%の組成であるほかは実施例6
と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、これ
とZrB2(250メツシユ以下)を、Ag―SnO2粉末99
%、ZrB2粉末1%の割合で混合した。これ以降
は実施例6と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 8〕 Ag88%、Sn12%の組成であるほかは、実施例
6と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとZrB2(250メツシユ以下)を、Ag―SnO2粉末
95%、ZrB2粉末5%の割合で混合した。これ以
降は実施例6と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 9〕 Ag97%、Sn3%の組成であるほかは、実施例
6と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとZrB2(250メツシユ以下)を、Ag―SnO2粉末
99.5%、ZrB2粉末0.5%の割合で混合した。これ
以降は実施例6と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 10〕 実施例6と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつ
くり、これとLaB6(250メツシユ以下)を、Ag―
SnO2粉末97%、LaB6粉末3%の割合で混合し
た。これ以降は実施例6と同様にして接点材料を
得た。 〔実施例 11〕 Ag97%、Sn3%の組成であるほかは、実施例
6と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとLaB6(250メツシユ以下)を、Ag―SnO2粉
末99%、LaB6粉末1%の割合で混合した。これ
以降は実施例6と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 12〕 Ag88%、Sn12%の組成であるほかは、実施例
6と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとLaB6(250メツシユ以下)を、Ag―SnO2粉
末95%、LaB6粉末5%の割合で混合した。これ
以降は実施例6と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 13〕 Ag97%、Sn3%の組成であるほかは、実施例
6と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとLaB6(250メツシユ以下)を、Ag―SnO2粉
末99.5%、LaB6粉末0.5%の割合で混合した。こ
れ以降は実施例6と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 14〕 Ag90%、Sn10%の組成をもつAg―Sn合金を
アトマイズ法により処理して粒径10〜100μの微
粉末状にした。ついで、この微粉末を酸素雰囲気
中において、700℃で20時間内部酸化した。その
結果、Ag―SnO2の微粉末が得られた。つぎに、
Ag―SnO2粉末とTiN粉末(250メツシユ以下)
を、Ag―SnO2粉末99%、TiN粉末1%の割合で
混合したのち焼結し、ついで熱間押出しした。そ
のあと、得られた線材を冷間圧延して接点材料を
得た。 〔実施例 15〕 Ag97%、Sn3%の組成であるほかは実施例14
と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、これ
とTiN(250メツシユ以下)を、Ag―SnO2粉末99
%、TiN粉末1%の割合で混合した。これ以降
は実施例14と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 16〕 Ag88%、Sn12%の組成であるほかは、実施例
14と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとTiN(250メツシユ以下)を、Ag―SnO2粉末
95%、TiN粉末5%の割合で混合した。これ以
降は実施例14と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 17〕 Ag97%、Sn3%の組成であるほかは、実施例
14と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとTiN(250メツシユ以下)を、Ag―SnO2粉末
99.5%、TiN粉末0.5%の割合で混合した。これ
以降は実施例14と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 18〕 Ag94%、Sn6%の組成であるほかは、実施例
14と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとWC(250メツシユ以下)およびZrB2(250メツ
シユ以下)を、Ag―SnO2微粉末98%、WC粉末
1%、ZrB2粉末1%の割合で混合した。これ以
降は実施例14と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 19〕 Ag94%、Sn6%の組成であるほかは、実施例
14と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとWC(250メツシユ以下)およびLaB6(250メ
ツシユ以下)を、Ag―SnO2微粉末97%、WC粉
末2%、LaB6粉末1%の割合で混合した。これ
以降は実施例14と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 20〕 Ag90%、Sn10%の組成であるほかは、実施例
14と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとWC(250メツシユ以下)およびTiN(250メツ
シユ以下)を、Ag―SnO2微粉末98%、WC粉末
1%、TiN粉末1%の割合で混合した。これ以
降は実施例14と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 21〕 Ag90%、Sn10%の組成であるほかは、実施例
14と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとZrB2(250メツシユ以下)およびLaB6(250メ
ツシユ以下)を、Ag―SnO2微粉末97%、ZrB2粉
末2%、LaB6粉末1%の割合で混合した。これ
以降は実施例14と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 22〕 Ag94%、Sn6%の組成であるほかは、実施例
14と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとZrB2(250メツシユ以下)およびTiN(250メ
ツシユ以下)を、Ag―SnO2微粉末98%、ZrB2粉
末1%、TiN粉末1%の割合で混合した。これ
以降は実施例14と同様にして接点材料を得た。 〔実施例 23〕 Ag94%、Sn6%の組成であるほかは、実施例
14と同様にしてAg―SnO2の微粉末をつくり、こ
れとLaB6(250メツシユ以下)およびTiN(250メ
ツシユ以下)を、Ag―SnO2微粉末99%、LaB6
粉末0.5%、TiN粉末0.5%の割合で混合した。こ
れ以降は実施例14と同様にして接点材料を得た。 以上の実施例で得られた接点材料の組成および
耐溶着性等を、Ag90%、Sn10%の組成の合金か
ら得られたAg―SnO2粉末のみを用いて得られた
接点材料(比較例1)、および、このAg―SnO2
微粉末99.995%にWC粉末(250メツシユ以下)
0.005%を混合して実施例1と同様に、焼結、熱
間押出、冷間圧延して得た接点材料(比較例2)
の耐溶着性等と対照して次表に示した。比較例と
くらべ、実施例の接点材料の性能は、消耗量、接
触抵抗性はほぼ同等であるが、耐溶着特性が優れ
ていることがわかる。
【表】
【表】
なお、上記の溶着回数等は、接点材料を
ASTM試験機に掛け、下記の条件で試験したも
のである。 電圧:AC 100V,電流:40A 開閉回数:1Hz 10万回,接触力:200g 開離力:350g 接点形状:可動側 5mmφ,6mmR,球 :固定側 5mmφ,フラツト
ASTM試験機に掛け、下記の条件で試験したも
のである。 電圧:AC 100V,電流:40A 開閉回数:1Hz 10万回,接触力:200g 開離力:350g 接点形状:可動側 5mmφ,6mmR,球 :固定側 5mmφ,フラツト
Claims (1)
- 1 銀と、酸化錫と、WC、ZrB2、LaB6および
TiNからなる群から選ばれた少なくとも一つの
金属化合物を主成分とする接点材料であつて、前
記酸化錫が、錫に換算して前記銀との合計量の3
〜12重量%を占め、前記金属酸化物が、前記銀お
よび酸化錫との合計量の0.5〜5.0重量%を占めて
いることを特徴とする接点材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14581679A JPS5669336A (en) | 1979-11-10 | 1979-11-10 | Contact material |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14581679A JPS5669336A (en) | 1979-11-10 | 1979-11-10 | Contact material |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5669336A JPS5669336A (en) | 1981-06-10 |
JPS6360106B2 true JPS6360106B2 (ja) | 1988-11-22 |
Family
ID=15393794
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14581679A Granted JPS5669336A (en) | 1979-11-10 | 1979-11-10 | Contact material |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5669336A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5969906U (ja) * | 1982-11-01 | 1984-05-12 | 王子油化合成紙株式会社 | つかいすておむつ |
KR100434881B1 (ko) * | 1999-12-30 | 2004-06-07 | 주식회사 포스코 | 직류 전류용 전기접점 소자의 제조방법 |
CN104946957B (zh) * | 2014-03-31 | 2017-07-25 | 三菱电机株式会社 | 一种环保型纳米掺杂Ag/SnO2电触头材料的制备方法 |
CN105458273A (zh) * | 2015-11-26 | 2016-04-06 | 浙江工业大学 | 高能球磨法促进Ag-Sn合金粉氧化的方法 |
-
1979
- 1979-11-10 JP JP14581679A patent/JPS5669336A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5669336A (en) | 1981-06-10 |
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