JPS63500179A - エチレンと無水マレイン酸との共重合体を含む熱可塑性組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 エチレンと無水マレイン酸とから構成 される共重合体を含む熱可塑性組成物 およびこの組成物から得られる工業物品本発明は特に優れた接着性を有するフィ ルムを製造するためのエチレンと無水マレイン酸とをベースとした共重合体を含 む熱可塑性組成物に関するものである。この組成物はさらに無機充填剤を含むこ とができ、且つ耐衝撃性の向上した工業物品を作るのに利用できる。

本発明は、先ず第」に、１００　Ｍ歪部当り、エチレンを構成要素とし密度が０ ．９０５から０．９４５の間にある少なくとも一種の重合体または共重合体（Ａ ）を１がら９３重量部含む熱可塑性組成物であって、 さらに、エチレンと無水マレイン酸とをベースとした少なくとも一種の共重合体 （Ｂ）を７から９９重重量含むことを特徴とする組成物を提供する。

上記で用いた「エチレンを構成要素とした重合体または共重合体」という表現は フリーラジカル重合によって得られるエチレンのホモポリマー、あるいはチグラ ー触媒の存在下で得られるエチレンと少なくとも３つの炭素原子を有する少なく とも一種のα−オレフィンとの共重合体、あるいはエチレンと少量の少なくとも 一種の極性コモノマー、例えば、特に酢酸ビニル、アルキルアセテートおよびメ タクリレート（ここで、アルキル基は１から６の炭素原子を有する）あるいは− 酸化炭素とのフリーラジカル共重合体として理解すべきである。これらのフリー ラジカル法によって得られるホモポリマーまたは共重合体は一般に０．９１０か ら０．９３５の間の密度を有している。上記ポリマー（Ａ）の結晶化度は、十分 な熱安定性を有する組成物を得るという観点から、少なくとも３０％であるのが 好ましい。

上記共重合体（Ｂ）は例えば高温高圧下でエチレンと無水マレイン酸とを直接共 重合するか、公知の任意方法でポリエチレンに無水マレイン酸をグラフトするか によって得ることができる。さらに、この共重合体はアクリル酸またはメタクリ ル酸の少なくとも一種のエステルがら誘導される基を含むことができる。この場 合には、文献ＰＲ−Ａ−２，４９８，６０９号、ＰＲ−Ａ−２，５６９，４１１ 号およびＰＲ−Ａ−２，５６９，４１２号に記載の条件下等での三元重合による かあるいはエチレンと少なくとも一種のアクリル酸またはメタクリル酸のエステ ルとの共重合体に無水マレイン酸をグラフトさせることによって得ることができ る。

この共重合体（Ｂ）は、 エチレンから誘導される基を８３から９８．７モル％、アクリル酸またはメタク リル酸の少なくとも一種のエステルから誘導される基を１から１４モル％、無水 マレイン酸から誘導される基を０．３から３モル％含むのが好ましい。

ＡＳＴＭ　１２３ｇ規格の標準状態（１９０℃、サンプル２．１６Ｋｇ）で測定 した上記共重合体（Ｂ）の流動性指数は０．５から２００ｄｇ／分の間にあるの が好ましい。

本発明の組成物の中で、１００重量部当り、上記重合体（Ａ）を６７から９３部 と共重合体（Ｂ）を７から３３部含む組成物は、さらに上記重合体＜Ａ）および （Ｂ）の混合物１００重量部当り少なくとも一種の無機充填剤を１００重量部ま で含むことができる。この充填剤はガラス繊維、ガラスピーズ、雲母、タルク、 クレー、例えばカルシウムのアルミン酸およびシリケート、アルミナ、アルミナ 水和物、カーボンブラック、炭素またはボロン繊維、アスベスト、マグネシウム またはカルシウムの酸化物、水酸化物、炭酸塩および硫酸塩、鉄の酸化物、アン チモン、亜鉛、二酸化チタン、硫酸バリウム、ベントナイト、ケイソウ土類、カ オリン、シリカ、石英、長石から選択することができる。

本発明の組成物の中で、１００重量部当り、重合体（Ａ）を１から６７重量部と 、共重合体（Ｂ）を３３から９９重量部とを含む組成物は特にフィルムに加工す るためのものである。

満足できる特性範囲を有する組成物を得るためには、重合体（Ａ）の標準流動性 指数に対する共重合体（Ｂ）の標準流動性指数の比は１から４００の間にあるの が好ましい。

本発明による組成物は以下から選ばれた方法に従って作ることができる： 重合体（Ａ）と（Ｂ）を必要に応じて入れる無機充填剤とともに公知任意の手段 、特に混練機または押出機によって同時混合するか、 無機充填剤を含む組成物の場合には、組成物の任意２成分のマスターバッチと組 成物の第３成分とを混合するか、組成物が無機充填剤を含む場合には、ポリマー （Ａ）と共重合体ＣＢ）で予め被覆した無機充填剤とを混合する。この被覆はｆ ＠機充填剤を共重合体（Ｂ）の溶液に入れ、次いで溶剤を蒸発させて行われる。

共重合体（Ｂ）の溶液として、共重合体（Ｂ）を５から１２の炭素原子を有する 脂肪族、脂環式および芳香族炭化水素、ケトン、塩素化炭化水素、アセテートお よびエーテルのポリオールの中から選択した溶媒に共重合体（Ｂ）の濃度が１５ 重量％未満となるように溶解させるのが好適である。

本発明は、次に、上記組成物を加工して得られる少なくとも一種の製品を含む工 業的物品を提供する。我々が関係するのは基本的に接着性を有するフィルム（こ の場合、共重合体（Ｂ）の流動指数は０．０５から３０ｄｇ／分の間に選ぶのが 好ましい）か、特に自動車分野および家庭用および工業用物品の製造に要求され る特性への適用に満足できる改良された耐衝撃性を有する成形された充填物であ る。

本発明の組成物は寸法安定性が高いため、この組成物を押出しブロー成形して得 られるフィルム（この厚さは一般に１５から２００μｍの間にある）は例えば１ １０℃から１３０℃の間の温度の反復露出に耐えなければならない積層体を作る のに用いることができる。このフィルムは例えばコロナ放電処理のような後処理 を行うことができる。

このフィルムは複合構造物品の構成部分を構成できる。例えば、環状ノズルまた はプレートを用いた共押出しによって得られる多層フィルムのような場合であっ て、本フィルム以外の層は例えば低密度フリーラジカルポリエチレン、高密度ポ リエチレン、ポリプロピレン、ポリアミドあるいはエチレンと加水分解された酢 酸ビニルとの共重合体のような熱可塑性材料のフィルムで構成される。

以下、本発明を実施例で説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。

製品の特性を測定するために用いた規格は以下のとおりである： 標準流動指数＋　ＡＳＴＭ　０１２３８−７３規格１９０℃、２．１６Ｋｇで測 定し、ｄｇ／分で表示。

シャルピー衝撃抵抗：　ＩｓＯＲ１７９規格４　Ｘ　６　Ｘ　５０ｍｍ’の寸法 の溝なし試験片で、以下の例外を除いて、測定し、ｋ　Ｊ　／ｍ”で表示。

実施例１〜５ 以下の原料を熱混練して組成物を調整した：（Ａ１）のＸ重量部：　０．９２６ の密度と０．１８ｄｇ／分の標準流動指数とを有するブチルアクリレートを０， ４４モル％含むエチレン／ブチルアクリレート共重合体、 （Ｂ）の（１００−ｘ　）重量部：エチレンから誘導された基を９２．３モル％ と、エチルアクリレートから誘導された基を６．７モル％と、無水マレイン酸か ら誘導された基を１モル％とを含む、２０６ｇ／分の標準流動指数を有する三元 共重合体。

得られた組成物の特徴は第１表に示しである。ビカ一温度はＡＳＴＭ　Ｄ　１５ ２５規格により測定し、℃で表わした。ＳＤはＡＳＴＭＤ　１２０４規格に従っ て１１５℃で測定した寸法安定性で、％で表わした。ＲＲはＭＰａで表わした破 断強度であり、ＡＲは％で表わした破断伸びであり、これら２つの値はＡＳＴＭ 　Ｄ　６３８規格に従ってめた。ＴＳＣはＡＳＴＭ　０２５７８に従ってめた臨 界表面張力である。実施例１と５は比較例である。

実施例３の組成物は押出しブロー成形によって膜厚５ｏμｍのフィルムにした。

このフィルムはポリウレタンポリエーテル発泡体とポリプロピレン織布をカレン ダー加工によって１４５℃でヒートシールするのに用いた。ＡＳＴＩ、ｌ　Ｄ　 ９０３−４９規格に従って以下の剥離力をめた： 織布とフィルムの間　：　１３Ｎ　／　５　ｃｍフィルムき発泡体の間：８Ｎ１ ５ｃｍ 上記フィルムをさらに４５ダイン／ｃｍでコロナ放電処理した時のフィルムと発 泡体との間の剥離力は、１３Ｎ１５ｃｍであった。

重合体（Ａ１）のみのフィルム（同じ膜厚）は、フィルムと発泡体との間の剥離 力が２Ｎ１５ｃｍであった。

実施例６および７ 以下の原料を熱混練して組成物を調整した：（Ａ２）のＸ重量部：　０．９４５ の密度と０．１８ｄｇ／分の標準流動指数とを有し、チグラー型触媒によって得 られたエチレン／１−ブテン共重合体、 実施例１〜５に記載の三元共重合体（Ｂ）の（１００−ｘ　）重量部。

この組成物のビカ一温度と溶融温度Ｆ（℃で表示）は第■表に示しである。実施 例６は比較例である。

実施例７の組成物を押出しブロー成形でフィルム〔膜厚５０μｍ〕にした。この フィルムはポリウレタン−ポリエーテル発泡体とポリプロピレン織布とのカレン ダー加工による１４５℃でのヒートシールに用いた。ＡＳＴＭ　Ｄ　９０３−４ ９規格に従って以下の剥離力の測定値をめた。： 織布とフィルムの間　：　ＩＯＮ１５ｃｍフィルムと発泡体の間：　５．５Ｎ１ ５ｃｍ重合体（Ａ２）のみのフィルム（膜厚は同じ）の、フィルムと発泡体との 間の剥離力は、ｌＮ１５ｃｍであった。

実施例８〜１２ 以下の原料を熱混練して組成物を調整した：（Ａ３）のＸ重量部：フリーラジカ ル法で得られた標準流動指数３ｄｇ／分のエチレンのホモポリマー、（Ｂ）の（ １００−ｘ　）重量部：エチレンから誘導された基を９７．９モル％と、ブチル アセテートから誘導された基を１．２モル％と、無水マレイン酸から誘導された 基を０．９モル％とを含み且つ標準流動指数が４ｄｇ／分であるターポリマー。

この組成物を圧延板から押出して膜厚３５μｍのフィルムにし、２９７℃で］、 ＯＯｍ／分の速度で移動するアルミニウム箔上に被覆した。この基材に対する上 記組成物の接着性はＡＳＴＭｌｌ　９０３−４９規格に従って測定した縦方向寸 法での剥離力ＦＰＬで評価し、Ｎ　／　１５ｍｍで表示した（重合体ウェブの巾 は２５ｍｍでなく１５ｍｍ）。結果は第■表に示しである。実施例８と１２は比 較のために掲げた。

以下の原料からなる組成物を調整した：水出願人がＬＯＴＲＥＸ　ＰＧ　０４５ ６の商標で市販している密度が０．９４０で流動指数が４ｄｇ／分のエチレン／ １−ブテンの共重合体５０重量部、 サフィーアルカン（ＳＡＦＩＣ−ＡＬＣＡＮ）が）ＩＹ［ＩＲＡＬ　７１０の商 品名で市販している水和アルミナ５０重量部。

この組成物は１８０℃の温度でカレンダー混和機で１５分混和して作った。この 混合物を用いて、厚さ４ｍｍの板を圧縮成形し、次いでそれを４　Ｘ　６　Ｘ５ ０ｍｍの棒に切った。これらの棒について測定したシャルピー衝撃強度は一３０ ℃で７．８ｋＪ／ｍ’であった。

実施例１４ 実施例１３の操作条件下で、以下組成の組成物を作った：実施例１３で用いたエ チレン／１−ブテン共重合体４５重量部、実施例１３で用いた水和アルミナ５５ 重量部。この水和アルミナはエチレン８５．９モル％と、エチルアクリレ−目３ モル％と、無水マレイン酸１．１モル％とで構成される流動指数が７．８ｄｇ／ 分の三元共重合体で予め被覆した。水和アルミナに対するターポリマーの重量比 は９／９１である。

実施例１３と同じく測定したこの組成のシャルピー衝撃強度は一３０℃で５５ｋ Ｊ／ｍ’であった。

国静調査報告 ＡＮＮＥＸ　Ｔｏ　Ｔｈｒ；　ｒＮＴＥＲＮＡＴＩＯＮＡＬ　５ＥＡＲＣＨＲＥ ？ＯＲＴ　○Ｎ

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. １．１００重量部当り、エチレンを構成要素とし０．９０５から０．９４５の密 度を有する少なくとも一種の重合体または共重合体（Ａ）を１から９３重量部含 む熱可塑性組成物であって、さらに、エチレンと無水マレイン酸とから構成され る少なくとも一種の共重合体（Ｂ）を７から９９重量部含むことを特徴とする熱 可塑性組成物。
2. ２．上記重合体（Ａ）がエチレンと少なくとも３つの炭素原子を有する少なくと も一種のα−オレフィンとの共重合体であることを特徴とする請求の範囲第１項 記載の熱可塑性組成物。
3. ３．上記重合体または共重合体（Ａ）がフリーラジカル重合法で得られ且つ密度 が０．９１０から０．９３５の間にあることを特徴とする請求の範囲第１項記載 の熱可塑性組成物。
4. ４．上記共重合体（Ｂ）がアリル酸またはメタクリル酸の少なくとも一種のエス テルから誘導された基をさらに含むことを特徴とする請求の範囲第１項から第３ 項のいずれか一項に記載の熱可塑性組成物。
5. ５．上記共重合体（Ｂ）が、 エチレンから誘導された基を８３から９８．７モル％と、アクリル酸またはメタ クリル酸の少なくとも一種のエステルから誘導された基を１から１４モル％と、 無水マレイン酸から誘導された基を０．３から３モル％と、を含むことを特徴と する請求の範囲第４項記載の熱可塑性組成物。
6. ６．上記共重合体（Ｂ）の標準流動性指数が０．５から２００ｄｇ／分の間にあ ることを特徴とする請求の範囲第１項から第５項のいずれか一項に記載の熱可塑 性組成物。
7. ７．１００重量部当り、上記重合体（Ａ）を６７から９３重量部、上記共重合体 （Ｂ）を７から３３重量部含むことを特徴とする請求の範囲第１項から第６項い ずれか一項に記載の熱可塑性組成物。
8. ８．上記重合体（Ａ）と（Ｂ）との混合物の１００重量部当り少なくとも一種の 無機充填材を１００重量部までの比率で含むことを特徴とする請求の範囲第７項 記載の熱可塑性組成物。
9. ９．１００重量部当り、上記重合体（Ａ）を１から６７重量部、上記共重合体（ Ｂ）を３３から９９重量部含むことを特徴とする請求の範囲第１項から第６項の いずれか一項に記載の熱可塑性組成物。
10. １０．上記重合体（Ａ）の結晶化度が少なくとも３０％であることを特徴とする 請求の範囲第１項から第９項のいずれか一項に記載の熱可塑性組成物。
11. １１．上記重合体（Ａ）の標準流動性指数に対する上記共重合体（Ｂ）の標準流 動性指数の比が１から４００の間にあることを特徴とする請求の範囲第９項記載 の熱可塑性組成物。
12. １２．実質的に本明細書に記載された熱可塑性組成物。
13. １３．実施例２〜４、７〜１１および１４に関して実質的に記載された熱可塑性 組成物。
14. １４．請求の範囲第１項から第１３項記載の組成物を加工することによって得ら れる少なくとも一種の製品を含む工業的物品。