JPH05194802A - 樹脂組成物 - Google Patents
樹脂組成物Info
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- JPH05194802A JPH05194802A JP4207959A JP20795992A JPH05194802A JP H05194802 A JPH05194802 A JP H05194802A JP 4207959 A JP4207959 A JP 4207959A JP 20795992 A JP20795992 A JP 20795992A JP H05194802 A JPH05194802 A JP H05194802A
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Abstract
汚染のないプロピレンを主成分とする樹脂組成物を提供
する。 【構成】 (a)プロピレン及び/又はブテン−1成分
含有率が50重量%以上である非晶質ポリオレフィン
20〜80重量%及び(b)結晶性ポリプロピレン 8
0〜20重量%を含有してなる樹脂組成物である。
Description
し、更に詳しくは、常温域での柔軟さと高温域での十分
な機械的強度を兼ね備えた新規な軟質ポリプロピレン樹
脂組成物に関する。
質樹脂としては、可塑剤を含む軟質塩化ビニル樹脂が多
く用いられてきた。しかし、軟質塩化ビニル樹脂には、
可塑剤やモノマーのブリードアウトによる毒性の問題、
また焼却時の塩化水素の発生による酸性雨の問題等社会
的問題要因を抱えた状態にある。
軟質樹脂としては、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エ
チレン・エチルアクリレート共重合体、アイオノマー、
線状低密度ポリエチレン、極低密度ポリエチレン、エチ
レン・プロピレン共重合体等エチレンを主体とするもの
がある。しかし、これらのエチレンを主体とする軟質樹
脂は、柔軟性と機械的強度のバランスに欠ける。即ち、
常温近辺での柔軟性が十分である樹脂は、約80℃近辺
で既に機械的強度が低下する傾向にあり、一方、約80
℃近辺での機械的強度に優れる樹脂は、常温近辺での柔
軟性に欠けるという欠点がある。
樹脂の軟質化が、プロピレンとエチレンとをランダムに
共重合することにより融点を低下させ、十分な機械的強
度を維持しつつ、柔軟性をもたせるということで行われ
ている。しかし、現在の技術ではエチレン濃度は、高々
5〜6重量%までしか高めることができず、ポリプロピ
レン樹脂で軟質塩化ビニル樹脂に匹敵する柔軟性をもた
せることは難しい。
うな状況を鑑み、軟質塩化ビニル樹脂以外の軟質樹脂組
成物、特に、常温域から高温域まで柔軟性と機械的強度
に富む樹脂組成物の提供を目的とする。また、本発明
は、コスト的利点を有し、各種用途、例えば、包装用フ
ィルムやシート、土木・建築分野における建材用シー
ト、自動車・建築分野におけるカーペット裏打ち材、ケ
ーブルの絶縁体、繊維、テープ用基材に好適に用いられ
る材料である樹脂組成物の提供を目的とする。発明者ら
は、上記目的のため鋭意研究を重ねた結果、特定組成を
有する非晶質ポリオレフィンと結晶性ポリプロピレンを
所定の比率で配合してなる軟質ポリプロピレン樹脂組成
物が、上記目的に適合することを見出し、本発明を完成
した。
プロピレン及び/又はブテン−1成分含有率が50重量
%以上である非晶質ポリオレフィン 20〜80重量%
及び(b)結晶性ポリプロピレン 80〜20重量%を
含有してなる樹脂組成物が提供される。
れ、プロピレン及び/又はブテン−1を含有する非晶質
ポリマーと結晶性ポリプロピレンとを所定の比率で配合
することにより、ポリプロピレンの本来的な機械的強度
を保持しつつ、柔軟性に富んだ樹脂組成物を得ることが
できる。
発明の(a)成分の非晶質ポリオレフィンは、プロピレ
ン及び/又はブテン−1成分含有率が50重量%以上で
ある非晶性のオレフィンポリマーであればよい。例え
ば、非晶性のポリプロピレンやプロピレンと他のα−オ
レフィンとの共重合体を用いることができる。本発明の
(a)成分の非晶質ポリオレフィンのプロピレン及び/
又はブテン−1成分含有量が50重量%未満の場合は、
(b)成分の結晶性ポリプロピレンとの相溶性が低下す
るので好ましくない。
結晶融解熱量が所定以下であることが好ましい。即ち、
非晶質ポリオレフィンがプロピレン・ブテン−1共重合
体の場合には、結晶融解熱量が10 Joule/g未満である
ことが好ましく、非晶質ポリオレフィンがプロピレン・
エチレン共重合体の場合には、結晶融解熱量が20 Jou
le/g以下であることが好ましい。結晶融解熱量が上記範
囲外では、柔軟性が劣り好ましくない。
た。即ち、この結晶融解熱量は、示差走査型熱量計によ
る重合体の完全溶融状態の比熱曲線を低温側に直接外挿
して得られる直線をベースラインとして計算される値で
ある。その測定は、示差走査型熱量計として、島津製作
所製:DSC−50を用い、サンプル量を約10mg、
測定雰囲気を窒素雰囲気とし、熱量標準としてインジウ
ムを使用して行なった。また、加熱プログラムは次の通
りであった。すなわち、サンプルを50℃/分の昇温速
度で210℃まで昇温し210℃で5分間放置後、10
℃/分の降温速度で−42℃まで冷却し、−42℃で5
分間放置する。その後20℃/分の昇温速度で−40℃
から200℃まで測定を行なった。
ンは、更に、沸騰n−ヘプタン不溶分、即ち、沸騰n−
ヘプタンによるソックスレー抽出不溶分が70重量%以
下、好ましくは60重量%以下、特に好ましくは10重
量%以下のものが望ましい。沸騰n−ヘプタン不溶分が
70重量%より大きいと、非晶質部分の比率が少なくな
り得られる樹脂組成物に目的とする充分な柔軟性を付与
することができない。また、上記した(a)成分の非晶
質ポリオレフィンは、好ましくは数平均分子量が1,0
00〜200,000、好ましくは1,500〜10
0,000である。ここで、沸騰n−ヘプタン不溶分の
測定は、ソックスレー抽出方式を採用し、3〜5mm角
のサイコロ状のサンプルを約2g用いて行なった。本発
明において、上記非晶質ポリオレフィンは、1種または
2種以上を組合わせて用いることができる。
リプロピレン製造時に副生するアタクチックポリプロピ
レンを用いてもよいし、原料から生産して用いてもよ
い。また、プロピレンと他のα−オレフィンとの共重合
体は、所定のプロピレン成分を含有するように原料から
目的生産して用いることができる。目的生産する場合、
例えば、塩化マグネシウムに担持したチタン担持型触媒
とトリエチルアルミニウムを用いて水素の存在下/また
は水素の不存在下で原料モノマーを重合して得ることが
できる。供給の安定性及び品質の安定性の観点から、目
的生産された所定の非晶質ポリオレフィンを使用するの
が好ましい。また、該当する好適な市販品があれば、適
宜市販品を選択して用いることができる。
ンとして、具体的には、上記プロピレン成分含有量等所
定の特性を有するポリプロピレン、プロピレン・エチレ
ン共重合体、プロピレン・ブテン−1共重合体、プロピ
レン・ブテン−1・エチレン−3元共重合体、プロピレ
ン・ヘキセン−1・オクテン−1−3元共重合体、プロ
ピレン・ヘキセン−1・4−メチルペンテン−1−3元
共重合体等のプロピレン成分が主成分である非晶性ポリ
オレフィンが挙げられる。非晶質ポリオレフィンが、プ
ロピレン・エチレン共重合体の場合には、エチレン成分
含有量が0〜30重量%、好ましくは1〜20重量%の
ものが望ましい。エチレン成分含有量が、30重量%よ
り大きくなると、得られる樹脂組成物が柔らかくなりす
ぎ、また表面粘着性が大きくなり取扱上不都合が生じ好
ましくない。また、プロピレン・ブテン−1共重合体の
場合には、ブテン−1成分含有量が0〜50重量%、好
ましくは1〜50重量%、特に好ましくは10〜50重
量%のものが望ましい。ブテン−1成分含有量が、50
重量%より大きくなると、得られる樹脂組成物の軟化点
が低くなり過ぎ好ましくない。
フィンとして、ブテン−1成分を10〜50重量%含有
するプロピレン・ブテン−1共重合体が、引張伸び、反
撥弾性率、凝集力が大きいことから好適に用いることが
できる。例えば、アメリカのレキセン(Rexene)
社のレクスタック(REXTAC)等の市販品を用いる
ことができる。
ンは、押出成形、射出成形、ブロー成形用等として通常
市販されているポリプロピレンを含む、沸騰n−ヘプタ
ン不溶性のアイソタクチックポリプロピレンをいう。こ
の場合、プロピレン単独重合体でもよく、また、立体規
則性を有するアイソタクチックポリプロピレンと他のα
−オレフィンとの共重合体であってもよい。上記結晶性
ポリプロピレンは、市販品を用いてもよいし、また製造
して用いてもよい。結晶性ポリプロピレンの製造は、特
に制限されるものでなく、従来の結晶性ポリプロピレン
の製造方法の中から適宜選択して適用することができ
る。
用いられるα−オレフィンとしては、炭素数2〜8のα
−オレフィン、例えば、エチレン、ブテン−1、ペンテ
ン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1等
が好ましい。これらの中でも、特に、エチレンまたはブ
テン−1が好適である。
プロピレンとして、好ましくは、プロピレン単独重合
体、エチレン成分を1〜30重量%、好ましくは2〜2
5重量%含有するプロピレン・エチレンのランダム共重
合体またはブロック共重合体、ブテン−1を1〜20重
量%含有するプロピレン・ブテン−1のランダム共重合
体またはブロック共重合体が挙げられる。これらの中、
本発明の樹脂組成物のフィルムやシート等の用途からエ
チレンまたはブテン−1とプロピレンとの共重合体が、
特に好ましい。上記(b)成分の結晶性ポリプロピレン
は、1種または2種以上を組合わせて用いることができ
る。
/または(b)は、変性したものを使用することができ
る。上記(a)または(b)を、例えば、アクリル酸、
メタアクリル酸、エタアクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸及び/またはそれ
らのエステル、酸無水物、金属塩等のその誘導体を用い
て変性して用いることができる。これら変性物のうち、
無水マレイン酸、無水イタコン酸により変性されたもの
が好適に用いられ、より好適には無水マレイン酸により
変性されたものが用いられる。
(b)成分を配合する樹脂組成物の調製方法は、特に制
限されるものでなく、従来のポリプロピレン組成物の製
法で慣用されている方法、例えば、ニーダー、バンバリ
ーミキサー、ロール等の混練機、一軸または二軸押出機
等を用いて加熱溶融混練して行うことができる。また、
本発明においては、所望に応じて各種添加剤、補強材、
充填材、例えば、耐熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、
帯電防止剤、滑剤、核剤、難燃剤、顔料または染料、ガ
ラス繊維、炭素繊維、炭酸カルシウム、硫酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、マイカ、タル
ク、クレー等を添加することができる。更にまた、その
他の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、ゴム類等
を、必要に応じて配合することができ、また、これらを
架橋配合させることもできる。
び(b)成分を、(a)成分の含有量が20〜80重量
%、好ましくは25〜75重量%となるような比率で配
合して得ることができる。(a)成分含有量が20重量
%未満では常温でのショア硬度Hs(23℃) が60を超
え、十分な柔軟性を得ることができない。一方、(a)
成分含有量が80重量%を超えると23℃でのショア硬
度Hs(23℃) が8未満となり、常温で柔らか過ぎ、引張
弾性率(80 ℃) が30kg/cm2 未満となり形状を十
分に保持することができず、機械的強度も維持できなく
なる。
(a)及び(b)とを配合して得られ、好ましくは、シ
ョアD硬度Hs(23℃)が8以上で60以下であり、引張
弾性率(80 ℃) が30kg/cm2 以上で2,000k
g/cm2 未満の範囲となるように調製する。また、更
に、ショアD硬度Hs(23℃)と引張弾性率(80 ℃) の常
用対数値yとが、次式(1)及び(2)を満足する場合
は、常温近辺での柔軟性が更に良好であり、80℃近辺
での機械的強度の低下もなく、柔軟性と機械的バランス
に優れたものとなり特に好ましい。 10≦Hs(23℃) ≦55 …(1) y≧0.04163Hs(23℃) +0.8665 …(2)
(23℃)及び引張弾性率(80 ℃) は、下記の方法により
測定した。樹脂組成物をプレス温度180℃、プレス圧
100kg/cm2 を用い、予熱2分、プレス1分、冷
却3分でプレス成形して厚さ2mmのシートに成形す
る。 (ショアD硬度Hs(23℃))上記のようにして得られた
シート23℃の恒温室で調整後、を6枚重ね上から硬度
計を押しつけ、5秒後の値を測定した。
得られたシートをJIS2号型ダンベルで打ち抜き引張
試験片を得た。得られた断面積Scm2 の試験片を、8
0℃の恒温槽中で、クロスヘッド速度50mm/分、チ
ャック間5cm、チャートスピード50cm/分により
引張試験を行い、チャック間の変位をチャートで読み取
りながら、2%変形時の引張荷重Xkgを測定した。得
られた結果から、引張弾性率(80 ℃) を下式(3)によ
り算出した。 引張弾性率(80 ℃) (kg/cm )=X/S /2/100=100X/2S …(3)
での柔軟性に優れ、且つ80℃付近での機械的強度も高
く、従来の軟質ポリマーを使用しているフィルム、シー
ト、ビン、パイプ、繊維状物、多孔性フィルム及びその
他一般成形品用樹脂として、単独で用いることができ、
これらの成形は、押出成形、射出成形、ブロー成形、プ
レス成形、延伸等の一般的成形方法を適用することがで
きる。本発明の樹脂組成物の単層で成形されたフィル
ム、シート、ブロービンは、各種用途に用いることがで
きる。
化ビニルとの積層体、ポリプロピレン、ポリエチレン、
ナイロン、ポリエステル等との積層体、織布や不織布と
の積層体等の他のポリマー等との複合体としても用いる
ことができる。例えば、結晶性ポリプロピレン/本発明
樹脂組成物、結晶性ポリプロピレン/本発明樹脂組成物
/結晶性ポリプロピレン、結晶性ポリプロピレン/本発
明樹脂組成物/ポリエチレン等の多層体として表面粘着
性の防止、表面硬度の向上を図ることができる。また、
上記多層体に更にガスバリヤー性の良好な樹脂、例え
ば、クラレ(株)製の商品名エバールを積層して選択的
ガス透過性を付与し、多層フィルム、多層シート、多層
ビンに成形することができる。更にまた、発泡体として
用いてもよい。また、本発明の樹脂組成物からなる成形
品は、塗装、蒸着等の公知の表面処理を施すことができ
る。
る。但し、本発明は下記実施例により制限されるもので
ない。なお、以下の実施例において、融点は、差動走査
熱量計(DSC)を用い、昇温速度10℃/分、ヘリウ
ム通気100ミリリットル/分にて測定した。
社製のプロピレン/ブテン−1の重量比が65/35で
数平均分子量Mn6500、結晶融解熱量が7.2 Jou
le/g、沸騰n−ヘプタン不溶分が5重量%のプロピレン
・ブテン−1共重合体である商品名REXTAC RT
2780を用い、成分(b)の結晶性ポリプロピレンと
して宇部興産(株)製の商品名ポリプロピレンRF35
5B(MFR=2.7、エチレン含有量4重量%)を用
い、表1に示した組成比で180℃に加熱したステンレ
スビーカー中で溶融攪拌混合して、樹脂組成物を得た。
得られた組成物を、前記した方法でショアD硬度Hs(23
℃)、引張弾性率(80℃) 及び融点を測定した。その結
果を表1に示した。
レンの重量比が85/15で数平均分子量Mn710
0、結晶融解熱量が4.7 Joule/g、沸騰n−ヘプタン
不溶分が0.7重量%のプロピレン・エチレン共重合体
である商品名REXTAC RT2585を、また、成
分(b)としてユニオンポリマー(株)製のポリプロピ
レンで商品名FM801(MFR=9、エチレン含有量
5.7重量%)を、それぞれ表2に示した組成比で用い
た以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。得
られた組成物を、実施例1と同様にショアD硬度Hs(23
℃)、引張弾性率(80 ℃) 及び融点を測定した。その結
果を表2に示した。
T2780を用い、成分(b)に実施例5で用いた商品
名FM801を、それぞれ表3に示した組成比で用いた
以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。得ら
れた組成物を、実施例1と同様にショアD硬度Hs(23
℃)、引張弾性率(80 ℃) 及び融点を測定した。その結
果を表3に示した。
ンRF355Bのみを樹脂として用い、前記した試料片
の製法と同様にして2mm厚さのシートを作成した。得
られたシートを用い、実施例1と同様にしてショアD硬
度Hs(23℃)、引張弾性率(80 ℃) 及び融点を測定し
た。その結果を表4に示した。
した以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。
得られた組成物を、実施例1と同様にしてショアD硬度
Hs(23℃)、引張弾性率(80 ℃) 及び融点を測定した。
その結果を表4に示した。
みを樹脂として用い、前記した試料片の製法と同様にし
て2mm厚さのシートを作成した。得られたシートを用
い、実施例1と同様にしてショアD硬度Hs(23℃)、引
張弾性率(80 ℃) 及び融点を測定した。その結果を表4
に示した。
(VLDPE)商品名Z517(MI=2.0g/10
分、密度=0.906g/cm3 )(比較例5)、出光
石油化学工業(株)製の高密度ポリエチレン(HDP
E)商品名640UF(MI=0.05g/10分、密
度=0.955g/cm3 )(比較例6)、宇部興産
(株)製の線状低密度ポリエチレン(LLDPE)商品
名FA120N(MI=1.0g/10分、密度=0.
920g/cm3 )(比較例7)、宇部興産(株)製の
低密度ポリエチレン(LDPE)商品名L719(MI
=7.5g/10分、密度=0.918g/cm3 )
(比較例8)、宇部興産(株)製のエチレン・酢酸ビニ
ル共重合体(EVA)商品名V315(MI=17g/
10分、酢酸ビニル濃度15重量%)(比較例9)、宇
部興産(株)製のホモポリプロピレン(PP)商品名J
109(MFR=9g/10分)(比較例10)をそれ
ぞれ単独で用いて、比較例1と同様にして2mm厚さの
シートを作成した。得られたシートを用い、実施例1と
同様にしてショアD硬度Hs(23℃)、引張弾性率(80
℃) 及び融点を測定した。その結果を表5に示した。
物が常温での柔軟性を有すると共に80℃での引張弾性
率が30kg/cm2 以上となることがわかる。また、
上記実施例及び比較例の結果に基づき、横軸にショアD
硬度Hs(23℃)を、縦軸に引張弾性率(80 ℃) を採り、
片対数グラフとして図1に表示した。この結果、本発明
の樹脂組成物は上記(1)及び(2)式を満足し、柔軟
性と機械的強度のバランスに優れていることも分かる。
なお、表1〜表5に、引張弾性率(80 ℃) の常用対数値
yと、図1に表示された直線Zに対応する上記(2)式
の右辺(0.04163Hs(23℃)+0.8665)の
値を示した。
ピレンにプロピレン及び/又はブテン−1成分を主成分
とする非晶性ポリオレフィンを配合して構成され、従来
の軟質樹脂の主流である軟質塩化ビニルのような環境汚
染の問題を生起することがない。更に、ポリプロピレン
の機械的強度を維持しつつ、柔軟性を有し、機械的強度
と柔軟性のバランスがよく工業上極めて有用である。
アD硬度Hs(23℃)と引張弾性率(80 ℃) のとの関係を
表示したグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 (a)プロピレン及び/又はブテン−1
成分含有率が50重量%以上である非晶質ポリオレフィ
ン 20〜80重量%及び(b)結晶性ポリプロピレン
80〜20重量%を含有してなる樹脂組成物。 - 【請求項2】 非晶質ポリオレフィンが、結晶融解熱量
20 Joule/g以下である請求項1記載の樹脂組成物。 - 【請求項3】 ショアD硬度Hs(23℃) と80℃におけ
る引張弾性率(80℃) の常用対数値yとが次式(1)及
び(2)を満足する請求項1記載の樹脂組成物。 10≦Hs(23℃) ≦55 …(1) y≧0.04163Hs(23℃) +0.8665 …(2)
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