JPH06218892A - 積層フィルム - Google Patents

積層フィルム

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JPH06218892A
JPH06218892A JP1084193A JP1084193A JPH06218892A JP H06218892 A JPH06218892 A JP H06218892A JP 1084193 A JP1084193 A JP 1084193A JP 1084193 A JP1084193 A JP 1084193A JP H06218892 A JPH06218892 A JP H06218892A
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layer
film
butene
propylene
weight
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Application number
JP1084193A
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English (en)
Inventor
Iwao Tsuruya
巌 鶴谷
Takafumi Manabe
孝文 真鍋
Hisao Emoto
向雄 江本
Isao Nagayasu
功 永安
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
UBE REKISEN KK
Ube Corp
Original Assignee
UBE REKISEN KK
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ブリードアウトや焼却に問題のある軟質塩化
ビニルに代る透明性、ヘイズ、グロス等が良好であり、
柔軟性、耐熱性、腰の強さ、機械的強度等に優れるフィ
ルムの提供を目的とする。 【構成】 (A)ブテン−1またはブテン−1およびプ
ロピレン(但し、プロピレン成分含有率が50重量%以
上を除く)成分含有率が50重量%以上の非晶質のポリ
オレフィンを20〜100重量%と結晶性ポリプロピレ
ンを80〜0重量%含有してなる樹脂組成物からなる
層、及び(B)結晶性ポリプロピレン樹脂からなる層と
が、少なくとも2層に積層されるフィルムで、かつ、両
外面層の少なくとも1層が前記(B)層により構成され
てなる積層フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は少なくとも2層からなる
積層フィルムに関する。更に詳しくは、軟質塩化ビニル
フィルムやビニロンフィルムに匹敵し得る軟質フィルム
として、透明性、柔軟性、耐熱性、腰の強さ、機械的強
度特に耐衝撃性と耐引裂き性を兼ね備えた積層フィルム
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、軟質フィルムとしては可塑剤を含
む軟質塩化ビニルフィルムが多く用いられてきた。しか
し、軟質塩化ビニル樹脂は、可塑剤やモノマーのブリー
ドアウトによる毒性や転移の問題、また焼却時の塩化水
素の発生による酸性雨の問題等の社会的要因を抱えた状
態にある。
【0003】一方、上記軟質塩化ビニルフィルムに似た
軟質フィルムとしては、エチレン・酢酸ビニル共重合
体、低密度ポリエチレン、アイオノマー等エチレンを主
体とするものがある。しかし、これらのエチレンを主体
とする軟質フィルムは、透明性、ヘイズ、グロス等の点
で軟質塩化ビニルフィルムに劣る上、耐熱性や腰の強さ
に劣るという欠点もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うな状況に鑑み、透明性、ヘイズ、グロス等が良好であ
り、柔軟性、耐熱性、腰の強さ、機械的強度等に優れる
フィルムの提供を目的とする。また、本発明は上記のよ
うな特徴から、各種用途、例えば、食品包装、繊維包装
等の包装用フィルム、輸液バッグ等のメディカル用途、
金属保護フィルム、粘着テープの基材、土木・建築分野
における建材用フィルム等に好適に用いられるフィルム
の提供を目的とする。発明者らは、上記目的のため鋭意
研究を重ねた結果、特定組成を有する非晶質ポリオレフ
ィン、又は該非晶質ポリオレフィンと結晶性ポリプロピ
レンを所定の比率で配合してなる層と、プロピレン樹脂
からなる層とから構成される積層フィルムで、積層プロ
ピレン樹脂からなる層がフィルムの最外層の少なくとも
1層を構成するフィルムが、上記目的に適合することを
見出し、本発明を完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、(A)
ブテン−1またはブテン−1およびプロピレン(但し、
プロピレン成分含有率が50重量%以上を除く)成分含
有率が50重量%以上の非晶質のポリオレフィンを20
〜100重量%と結晶性ポリプロピレンを80〜0重量
%含有してなる樹脂組成物からなる層、及び(B)結晶
性ポリプロピレン樹脂からなる層とが、少なくとも2層
に積層されるフィルムで、かつ、両外面層の少なくとも
1層が前記(B)層により構成されてなる積層フィルム
が提供される。なお、本発明者らは、特願平3−241
238号として(A)プロピレン成分含有率が50重量
%以上の非晶質のポリオレフィンを20〜100重量%
と結晶性ポリプロピレンを80〜0重量%含有してなる
樹脂組成物からなる層及び(B)結晶性ポリプロピレン
からなる層とが少なくも3層に積層されるフィルムで、
且つ、両外面層が前記(B)層により構成されてなる積
層フィルム。なる発明を出願した。その後、さらに研究
を進め本発明を完成した。
【0006】
【作用】本発明の積層フィルムは、上記のように構成さ
れブテン−1またはブテン−1およびプロピレン(但
し、プロピレン成分含有率が50重量%以上を除く)成
分含有率が50重量%以上の非晶質ポリオレフィンと結
晶性ポリプロピレンとからなる層と、プロピレン樹脂か
らなる層とを、共押出し又はラミネート等で積層複合化
することにより、透明性、ヘイズ、グロスに優れ、かつ
柔軟性と耐熱性、腰の強さ及び機械的強度特に耐衝撃性
と耐引裂き性に優れたフィルムとなる。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の(A)層に用いられる非晶質のポリオレフィン
(以下、「非晶質ポリオレフィン」という。)は、ブテ
ン−1またはブテン−1およびプロピレン(但し、プロ
ピレン成分含有率が50重量%以上を除く)成分含有率
が50重量%以上である非晶質のオレフィンポリマーで
あればよい。例えば、非晶性のポリブテン−1あるいは
プロピレンやブテン−1とエチレン又は他のα−オレフ
ィンとの共重合体を用いることができる。非晶質ポリオ
レフィンのブテン−1またはブテン−1およびプロピレ
ン成分含有量が50重量%未満の場合は、結晶性ポリプ
ロピレンとの相溶性が低下するので好ましくない。
【0008】上記非晶質ポリオレフィンとは、沸騰n−
ヘプタン不溶分、すなわち、沸騰n−ヘプタンによるソ
ックスレー抽出不溶分が70重量%以下、好ましくは6
0重量%以下のものである。沸騰n−ヘプタン不溶分が
70重量%より大きいと、非晶質部分の比率が少なくな
り得られるフィルムに目的とする充分な柔軟性を付与す
ることができない。また、上記した(A)層の非晶質ポ
リオレフィンは、好ましくは数平均分子量が1,000
〜200,000、更に好ましくは1,500〜10
0,000である。数平均分子量が200,000を超
えるとフィルム成形が難しく、1,000未満では機械
的強度が低下する。本発明において、上記非晶質ポリオ
レフィンは、1種又は2種以上を組合わせて用いること
ができる。
【0009】プロピレン又はブテン−1と他のα−オレ
フィンとの共重合体は、所定のプロピレン又はブテン−
1成分を含有するように原料から生産して用いることが
できる。また、目的生産する場合、例えば、塩化マグネ
シウムに担持したチタン担持型触媒とトリエチルアルミ
ニウムを用いて水素の存在下/又は水素の不存在下で、
原料モノマーを重合して得ることができる。原料供給の
安定性及び品質の安定性の観点から、目的生産された所
定の非晶質ポリオレフィンを使用するのが好ましい。ま
た、該当する好適な市販品があれば、適宜市販品を選択
して用いることができる。
【0010】本発明の(A)層の非晶質ポリオレフィン
として、具体的には、ブテン−1またはブテン−1およ
びプロピレン(但し、プロピレン成分含有率が50重量
%以上を除く)成分含有率が50重量%以上の成分含有
量等所定の特性を有するポリブテン−1、ブテン−1・
エチレン共重合体、プロピレン・ブテン−1共重合体、
プロピレン・ブテン−1・エチレン−3元共重合体、ブ
テン−1・ヘキセン−1・オクテン−1−3元共重合
体、ブテン−1・ヘキセン−1・4−メチルペンテン−
1−3元共重合体等のブテン−1、ブテン−1およびプ
ロピレン成分が主成分(但し、プロピレン成分含有率が
50重量%以上を除く)である非晶質ポリオレフィンが
挙げられる。
【0011】本発明の(A)層の非晶質ポリオレフィン
として具体的に、ブテン−1を主成分とするブテン−1
・プロピレン・エチレン三元共重合体であるヒュルス社
製、商品名ベストプラスト508,608,520等、
また、ブテン−1を主成分とするブテン−1・プロピレ
ン共重合体としてレキセン社製92035,92036
等を挙げることができる。
【0012】本発明の(A)層に用いられる結晶性ポリ
プロピレンは、押出成形、射出成形、ブロー成形用等と
して通常市販されているポリプロピレンを包含し、沸騰
n−ヘプタン不溶性のアイソタクチックポリプロピレン
をいう。この場合、プロピレン単独重合体でもよく、ま
た、立体規則性を有するアイソタクチックポリプロピレ
ンと他のα−オレフィンとの共重合体であってもよい。
上記結晶性ポリプロピレンは、市販品を用いてもよい
し、また製造して用いてもよい。結晶性ポリプロピレン
の製造方法は、特に制限されるものでなく、従来の結晶
性ポリプロピレンの製造方法の中から適宜選択して適用
することができる。
【0013】また、結晶性ポリプロピレンとの共重合に
用いられるα−オレフィンとしては、炭素数2〜8のα
−オレフィン、例えば、エチレン、ブテン−1、ペンテ
ン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1等
が好ましい。これらの中でも、特に、エチレン又はブテ
ン−1が好適である。
【0014】本発明において、上記結晶性ポリプロピレ
ンとして、好ましくは、プロピレン単独重合体、エチレ
ン成分を30重量%以下、好ましくは1〜25重量%含
有するプロピレン・エチレンのランダム共重合体又はブ
ロック共重合体、ブテン−1を20重量%以下含有する
プロピレン・ブテン−1のランダム共重合体又はブロッ
ク共重合体が挙げられる。これらの内、本発明の樹脂組
成物のフィルムやシート等の用途からエチレン又はブテ
ン−1とプロピレンとの共重合体が、特に好ましい。上
記(A)層の結晶性ポリプロピレンは、1種又は2種以
上を組合わせて用いることができる。
【0015】更にまた、本発明における(A)層の非晶
質ポリオレフィン及び/又は結晶性ポリプロピレンは、
変性したものを使用することができる。上記非晶質ポリ
オレフィン又は結晶性ポリプロピレンを、例えば、アク
リル酸、メタアクリル酸、エタアクリル酸、マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸及び/
又はそれらのエステル、酸無水物、金属塩等のその誘導
体、不飽和物のアミド、アミノ化合物、グリシジルメタ
アクリレート、ヒドロキシメタアクリレート等を用いて
変性して用いることができる。これらの変性物のうち、
無水マレイン酸、無水イタコン酸により変性されたもの
が好適に用いられ、より好適には無水マレイン酸により
変性されたものが用いられる。
【0016】本発明において、(A)層の非晶質ポリオ
レフィンと結晶性ポリプロピレンとが配合された樹脂組
成物の調製方法は、特に制限されるものでなく、従来の
ポリプロピレン組成物の製法で慣用されている方法、例
えば、ニーダー、バンバリーミキサー、ロール等の混練
機、一軸又は二軸押出機等を用いて加熱溶融混練して行
うことができる。また、本発明においては、上記(A)
層を構成する樹脂組成物に所望に応じて各種添加剤、充
填材、例えば、耐熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、帯
電防止剤、滑剤、核剤、難燃剤、顔料又は染料、炭酸カ
ルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化マグ
ネシウム、マイカ、タルク、クレー等を添加することが
できる。更にまた、その他の熱可塑性樹脂、熱可塑性エ
ラストマー、ゴム類等を、必要に応じて配合することが
でき、また、これらを架橋配合させることもできる。特
に難燃性を付与する際には、水酸化マグネシウム、マグ
ネシウムの炭酸塩が多層フィルムに対して、20〜60
重量部添加される。
【0017】本発明の(A)層の樹脂組成物は、上記非
晶質ポリオレフィン単独、又は上記非晶質ポリオレフィ
ンと結晶性ポリプロピレンとからなり、非晶質ポリオレ
フィンを20〜100重量%、好ましくは25〜100
重量%となるように配合して得ることができる。非晶質
ポリオレフィンが20重量%未満では、十分な柔軟性を
得ることができない。
【0018】本発明の(B)層に用いられる結晶性ポリ
プロピレン樹脂としては、(A)層に使用される結晶性
ポリプロピレン樹脂が使用される。
【0019】特に、軟質フィルムの特徴を出すために
は、融点が150℃以下のプロピレン系ランダム共重合
体が好ましい。
【0020】本発明の積層フィルムは、上記した(A)
層及び(B)層を、通常、交互に積層して構成され、積
層する(A)層及び(B)層の積層数は特に制限されな
いが、少なくとも2層から構成され、最外層、すなわ
ち、両外面を形成する層の少なくとも1層が上記(B)
層で構成されるようにする。例えば、(B)/(A)
や、(B)/(A)/(B)や、(B)/(A)/
(B)/(A)/(B)のような積層組合わせで積層フ
ィルムを構成することができる。
【0021】本発明において、(A)層はフィルム全体
に柔軟性を付与することに寄与するとともに、結晶性ポ
リプロピレンを含有することでフィルムの耐熱性及び腰
の強さも出すことができる。ただし、使用する非晶質ポ
リオレフィンは表面粘着性が強く、特に低分子量である
と表面粘着性が著しい。一方、(B)層はフィルムの強
度及び耐熱性に寄与するとともに、表面粘着性がほとん
どないため、上記したように(B)層が少なくとも一方
の外層を構成するようにし、(A)層は内層側を構成す
ることで、少なくとも一方は表面粘着性がなく柔軟なフ
ィルムとすることができる。また、本発明の積層フィル
ムは、(A)層及び(B)層の中間に他の熱可塑性樹脂
層、例えば、ガスバリヤーを付与するためナイロン、エ
バール、ポリエステル等を積層挿入してもよい。
【0022】本発明において、積層フィルムを構成する
各層の厚さは、特に限定されるものでなく、任意に選択
することができる。通常は、各層を約2〜1000μm
の範囲に形成する。また、(A)層と(B)層との厚み
の比率も、特に限定されるものでない。好ましくは、上
記のように(A)層はフィルムの柔軟性に寄与し、
(B)層は表面粘着性防止機能を果たすため、フィルム
を構成する各(A)層の厚さを総合計した(A)層の総
計厚みが、積層フィルム厚さの20〜99%、更に好ま
しくは30〜95%となるように構成する。
【0023】本発明の積層フィルムの製法は、特に限定
されるものでない。例えば、共押出積層法、ラミネーシ
ョン法、ドライラミネーション法等を用いることができ
る。これらの内、溶融接着する共押出積層法が好まし
い。具体的には、例えば、積層数に見合う押出機を用い
て溶融押出し、Tダイ法又はインフレーション法等の公
知の方法で溶融状態で積層した後、冷却ロール、水冷又
は空冷で冷却する方法を用いて、積層フィルムとするこ
とができる。
【0024】本発明の積層フィルムは、印刷性、ラミネ
ート、粘着剤塗布性を向上させるために表面処理を行う
ことができる。表面処理の方法としては、コロナ放電処
理、プラズマ処理、火炎処理、酸処理等が挙げられ、本
発明においてはいずれの方法をも用いることができる。
連続処理が可能であり、フィルムの製造過程の巻取り工
程前に容易に実施可能であることから、プラズマ処理、
火炎処理及びコロナ放電処理が好ましく、これらの中で
も簡便さの点からコロナ放電処理が最も好ましい。ま
た、本積層フィルムを一軸又は二軸延伸加工、圧空、真
空成形等することもできる。
【0025】本発明の積層フィルムは、上記のように積
層、冷却、固化された後、必要に応じ上記のような処理
をした後、巻き取られて次工程、例えば、印刷、ラミネ
ート、粘着剤塗布、ヒートシール等の二次加工工程を経
て目的とする用途に使用することができる。本発明の積
層フィルムは、それ自体でも各種用途に適用可能で有用
であるが、更にポリエステル、ナイロン、延伸ポリプロ
ピレンフィルム等とラミネートして、その機械的強度、
ガスバリヤー性、印刷性能等の機能を向上させることも
できる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。ただし、本発明は下記実施例により制限されるもの
ではない。なお、本発明の下記実施例において、各検査
項目の測定は下記の方法により行った。
【0027】〔引張特性〕引張試験を、JIS−Z17
02に準じて行い、(1)引張降伏強さ(kg/c
2 )、(2)引張破壊強さ(kg/cm2 )、(3)
引張伸び(%)、(4)引張弾性率(kg/cm2 )の
4項目で評価した。 〔ヘイズ:Haze(%)〕ASTM D1003に準
じて行った。 〔グロス:Gloss(%)〕ASTM D2457に
準じて行った。 〔エルメンドルフ引裂強度(kg/cm)〕JIS−P
8116に準じて行った。 〔ダートインパクト(g/26in)〕ASTM D1
709に準じて行った。
【0028】実施例1 〔(A)層樹脂組成物の調製〕A層を構成する樹脂組成
物としてプロピレン含量33wt%、エチレン4wt
%、ブテン−1含量63wt%、溶融粘度8800cp
s(190℃)の非晶性ポリオレフィン(ヒュルス社
製、商品名ベストプラスト508)とメルトフローレイ
ト(MFR)(230℃)=1.0g/10分の結晶性
ポリプロピレン(宇部興産(株)製、商品名 B301
H)とを50/50の重量比で混合し、温度200℃で
30分間溶融混練して調製した樹脂組成物を用いた。
【0029】上記で調製した樹脂組成物をA層に、また
密度0.91g/cm3 、メルトフローレイト(MF
R)(230℃)=9g/10分、融点138℃の結晶
性ポリプロピレン(宇部興産(株)製、商品名 RF3
95)をB層に用いた。外層/中間層/内層として
(B)/(A)/(B)が表1に示した厚み比となるよ
うにし、3層各々独立した3台の押出機及びこれに連結
した3層Tダイを用いて、溶融3層共押出した後、水冷
ロールで冷却し、引き取りロールで巻き取り表1に示し
た厚みの3層積層フィルムを得た。得られた各々3層積
層フィルムの特性を測定した。その結果を表1に示し
た。
【0030】実施例2 A層を構成する樹脂組成物をプロピレン39wt%、エ
チレン4wt%、ブテン−1 57wt%、溶融粘度8
300cps(190℃)の非晶性ポリオレフィン(ヒ
ュルス社製、商品名ベストプラスト608)と、メルト
フローレイト(MFR)(230℃)=1.0g/10
分の結晶性ポリプロピレン(宇部興産製、商品名 B3
01H)とを50/50の重量比で混合し、温度200
℃で30分間溶融混練して調製した樹脂組成物にした以
外は、実施例1と同様にして表1に示した全厚みの3層
積層フィルムの特性を測定し、その結果を表1に示し
た。
【0031】実施例3 A層を構成する樹脂組成物をプロピレン24wt%、エ
チレン12wt%、ブテン−1 64wt%、溶融粘度
19300cps(190℃)の非晶性ポリオレフィン
(ヒュルス社製、ベストプラスト520)とメルトフロ
ーレイト(MFR)(230℃)=1.0g/10分の
結晶性ポリプロピレン(宇部興産製、商品名 B301
H)とを50/50の重量比で混合し温度200℃で3
0分間溶融混練して調製した樹脂組成物にした以外は、
実施例1と同様にして表1に示した全厚みの3層積層フ
ィルムの特性を測定し、その結果を表1に示した。
【0032】実施例4 A層を構成する樹脂組成物をプロピレン43wt%、ブ
テン−1 57wt%、溶融粘度6150cps(19
0℃)の非晶性ポリオレフィン(レキセン社製、920
35)とメルトフローレイト(MFR)(230℃)=
1.0g/10分の結晶性ポリプロピレン(宇部興産
製、商品名 B301H)とを50/50の重量比で混
合し、温度200℃で30分間溶融混練して調製した樹
脂組成物にした以外は実施例1と同様にして表1に示し
た全厚みの3層積層フィルム特性を測定しその結果を表
1に示した。
【0033】実施例5 A層を構成する樹脂組成物をプロピレン43wt%、ブ
テン−1 57wt%、溶融粘度11500cps(1
90℃)の非晶性ポリオレフィン(レキセン社製、92
036)とメルトフローレイト(MFR)(230℃)
=1.0g/10分の結晶性ポリプロピレン(宇部興産
製、商品名 B301H)とを50/50の重量比で混
合し温度200℃で30分間溶融混練して調製した樹脂
組成物にした以外は、実施例1と同様にして表1に示し
た全厚みの3層積層フィルム特性を測定し、その結果を
表1に示した。
【0034】実施例6 実施例1において、A層、B層の厚さを変えた以外は全
く同様に行った。
【0035】実施例7 実施例2において、A層、B層の厚さを変えた以外は全
く同様に行った。
【0036】実施例8 実施例3において、A層、B層の厚さを変えた以外は全
く同様に行った。
【0037】実施例9 実施例4において、A層、B層の厚さを変えた以外は全
く同様に行った。
【0038】実施例10 実施例5において、A層、B層の厚さを変えた以外は全
く同様に行った。
【0039】比較例1 フィルム原料として、密度0.92g/cm3 、メルト
インデックス(MI)(230℃)=0.9g/10分
の低密度ポリエチレン(LDPE)(宇部興産(株)
製、商品名RF019)を用い、押出機、リング状ダイ
スを備えたインフレーションフィルム成形装置を用い
て、チューブ状フィルムを巻き取り、厚み50μmのL
DPE単層フィルムを得た。得られたフィルムの特性を
測定し、その結果を表1に示した。
【0040】比較例2〜5 フィルム原料として、それぞれ、密度0.92g/cm
3 、MI(230℃)=0.8g/10分の線状低密度
ポリエチレン(LLDPE)(宇部興産(株)製、商品
名FB123M)、密度0.91g/cm3 、MI(2
30℃)=1.5g/10分の超低密度ポリエチレン
(VLDPE)(宇部興産(株)製、商品名Z517
A)、密度0.93g/cm3 、MI(230℃)=
2.0g/10分、酢酸ビニル含量15重量%のエチレ
ン・酢酸ビニル共重合体(EVA)(宇部興産(株)
製、商品名V215)、密度0.96g/cm3 、MI
(230℃)=0.1g/10分の高密度ポリエチレン
(HDPE)(東ソー(株)製、商品名6000)(比
較例5)を用いて、比較例1と同様にして、表1に示し
た厚さの、LLDPE単層フィルム(比較例2)、VL
DPE単層フィルム(比較例3)、EVA単層フィルム
(比較例4)及びHDPE単層フィルム(比較例5)を
得た。得られた各フィルムの特性を測定し、その結果を
表1に示した。
【0041】比較例6 実施例1で用いた3層積層フィルム成形装置を用い、実
施例1で(B)層用樹脂組成物の成分に用いた結晶性ポ
リプロピレンと同一原料を各押出機から溶融3層共押出
した以外は、実施例1と同様にして、60μmのフィル
ムを得た。得られたフィルムの特性を測定し、その結果
を表1に示した。
【0042】
【表1】
【0043】上記実施例及び比較例より、本発明の
(A)層及び(B)層からなる3層積層フィルムは、比
較例のフィルムに比し、透明性、柔軟性、耐熱性、機械
的強度のバランスがとれたフィルムであることが分か
る。
【0044】
【発明の効果】本発明の積層フィルムは、透明性、ヘイ
ズ、グロスが良好で、かつ、柔軟性と耐熱性、腰の強
さ、機械的強度特に耐衝撃性と耐引裂き性に優れた軟質
フィルムであり、環境汚染で社会的な問題となっている
軟質塩化ビニルフィルムに代わり、各種用途に適用する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 真鍋 孝文 大阪府大阪市北区曽根崎新地2−2−16桜 橋東洋ビル7階 宇部レキセン株式会社内 (72)発明者 江本 向雄 大阪府堺市築港新町3−1 宇部興産株式 会社堺工場内 (72)発明者 永安 功 大阪府堺市築港新町3−1 宇部興産株式 会社堺工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ブテン−1またはブテン−1およ
    びプロピレン(但し、プロピレン成分含有率が50重量
    %以上を除く)成分含有率が50重量%以上の非晶質の
    ポリオレフィンを20〜100重量%と結晶性ポリプロ
    ピレンを80〜0重量%含有してなる樹脂組成物からな
    る層、及び(B)結晶性ポリプロピレン樹脂からなる層
    とが、少なくとも2層に積層されるフィルムで、かつ、
    両外面層の少なくとも1層が前記(B)層により構成さ
    れてなる積層フィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6372324B1 (en) 1997-02-28 2002-04-16 Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. Soft transparent polyethylene resin sheet and process for producing the same
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