JP3029374B2 - 積層フィルム - Google Patents
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Description
チック板等の表面を保護するのに好適な表面保護用積層
フィルム基材の提供に関する。
ー鋼板、アルミニューム板、カラーアルミニューム板、
各種のプラスチック板、アルミニューム銘板、プラスチ
ック銘板及び化粧合板等が運搬あるいは加工等される際
に、表面を保護するため、ポリエチレン系樹脂、ポリプ
ロピレン系樹脂、エチレン−プロピレン系共重合体等の
ポリオレフィン系樹脂やポリ塩化ビニル系樹脂等からな
る軟質フィルム、シート等が表面保護材として使用され
ている。更に、例えばステンレス鋼板等の深絞り加工を
する場合には、塩化ビニル系樹脂からなる剥離性塗料が
表面保護材として使用されることも多かった。
レフィン系樹脂からなるフィルムを基材とする表面保護
用フィルムは、例えば深絞り加工する際には、柔軟性が
乏しいため深絞り加工性が悪く、また、深絞り終了後に
フイルムを剥離する際には、引き裂け易く、完全に剥離
できない傾向があり問題になっている。軟質塩化ビニル
系フィルムを基材とした表面保護フィルムでは、可塑剤
等が多量に含まれているため衛生性に問題があり、また
廃棄時の燃焼の際、塩素ガス等による環境汚染の問題も
あった。更に軟質塩化ビニル系フィルムは温度の変化に
よりモジュラスの変化が大きく、破れが発生し易い傾向
があり問題となっている。また、ポリ塩化ビニル系樹脂
からなる剥離性塗料を使用する場合は、衛生性や環境汚
染等の問題があった。
裂性、耐溶剤性、衛生性に優れ、環境汚染がなく、温度
変化に伴うモジュラス強度の変化等が少ない積層フィル
ムを提供することにある。本発明者らは前記目的を達成
するために鋭意研究を続けた結果、特定の非晶質系ポリ
オレフィン樹脂と結晶性ポリプロピレン系樹脂とを特定
比率で混合してなる混合樹脂層(A)とポリオレフィン
系樹脂からなる樹脂層(B)とを共押出してなる少なく
とも3層構成の積層フィルムが上記目的を達成すること
を見出し本発明に到達した。
ろは、プロピレン及び/又はブテン−1成分が50重量
%以上含有する非晶質系ポリオレフィン樹脂20〜10
0重量%と結晶性ポリプロピレン系樹脂80〜0重量%
との混合物からなる混合樹脂層(A)とメルトフローレ
ート(MFR)が2.0g/10min.以上のポリオ
レフィン系樹脂を主成分とするポリオレフィン系樹脂層
(B)が、(B)/(A)/(B)の順序となるように
共押出して積層させてなる少なくとも3層構成であり、
その総厚みが20μ以上であるところにあり、更にはプ
ロピレン及び/又はブテン−1成分を含有する非晶質系
ポリオレフィン樹脂がポリプロピレン、ポリブテン−
1、プロピレン・エチレン共重合体、ブテン−1・エチ
レン共重合体、ブテン−1・プロピレン共重合体、ブテ
ン−1・プロピレン・エチレン三元共重合体、プロピレ
ン・ヘキセン−1・オクテン−1三元共重合体、ブテン
−1・ヘキセン−1・オクテン−1三元共重合体、プロ
ピレン・ヘキセン−1・4−メチルペンテン−1三元共
重合体、ブテン−1・ヘキセン−1・4−メチルペンテ
ン−1三元共重合体から選ばれた少なくとも一種である
点にあり、更にその特徴とするところは、ポリオレフィ
ン系樹脂層(B)を構成するポリオレフィン系樹脂がホ
モポリプロピレン重合体、プロピレン系ランダム共重合
体、プロピレン系ブロック共重合体から選ばれた少なく
とも一種であるところにある。
金属板等の表面に被着せしめた場合に、引っ掻き強度、
押し切り強度、ヤゲン曲げ加工性に優れ、伸長(深絞
り)時の残留歪率が小さいものである。この際、引っ掻
き強度とは鉛筆硬度試験機(図3)を用い所定の重量を
付加してフィルム表面を引っ掻きその状態を官能で評価
する試験法であり、押し切り強度とは、フィルム表面の
荷重を変化させ、先端が0.5mmRの治具を2mm/
min.の速さで降下させ、フィルム表面が切断される
際の重量を測定する試験機(図2)で得られる数値であ
る。更に、ヤゲン曲げ加工試験とは、ヤゲン曲げ試験機
(図4)を用いて所定のスパン(幅)を有する表面保護
フィルムが被着された金属板を曲げた時に発生する切
れ、キズを所定の判定規準に従って判定する方法であ
る。以下課題を解決するための手段について詳述する。
系ポリオレフィン樹脂としては、プロピレン及び/又は
ブテン−1成分の含有量が50重量%以上である非晶質
系ポリオレフィン樹脂、プロピレン及び/又はブテン−
1と他のα−オレフィンとの共重合体及びそれらの混合
物を例示できる。
ては、結晶性ポリプロピレン製造時に副製するアタクチ
ックポリプロピレンや、プロピレン及び/又はブテン−
1と他のα−オレフィンとの共重合体を例示できる。他
のα−オレフィンとしてはポリプロピレン、ポリブテン
−1、エチレン・プロピレン共重合体、ブテン−1・エ
チレン共重合体、ブテン−1・プロピレン共重合体、ブ
テン−1・プロピレン・エチレン三元共重合体、プロピ
レン・ヘキセン−1・オクテン−1三元共重合体、ブテ
ン−1・ヘキセン−1・オクテン−1三元共重合体、プ
ロピレン・ヘキセン−1・4−メチルペンテン−1三元
共重合体、ブテン−1・ヘキセン−1・4−メチルペン
テン−1三元共重合体等のプロピレン及び/又はブテン
−1含有量が中成分(50重量%以上)である重合体を
挙げることができる。
騰n−ヘキサン不溶分が70重量%以下、好ましくは6
0重量%以下であり、数平均分子量が1,000〜20
0,000、更に好ましくは1,500〜100,00
0のものを例示できる。プロピレン及び/又はブテン−
1成分の含有量が50重量%未満の場合は結晶性ポリプ
ロピレン系樹脂との相溶性が低下する傾向があり好まし
くない。また沸騰n−ヘキサン不溶分が70重量%を越
えると非晶質部分の比率が少なく、成膜されるフィルム
に充分な柔軟性を付与させることができない。更に、数
平均分子量が200,000を超えるとフィルムの成膜
が難しく、1,000未満では機械的強度が低下する傾
向があり好ましくないが、特に制限はない本発明では、
上記非晶質系ポリオレフィン樹脂は1種類または2種類
以上組み合わせて用いてもよく、特に制限はない。
プロピレン系樹脂としては、沸騰n−ヘキサン不溶分が
90%以上のアイソタクチックポリプロピレン等を例示
できる。 この場合、プロピレンは単独重合体、又は立
体規則性を有するアイソタクチックプロピレンと他のα
−オレフィンとの共重合体でもよい。α−オレフィンと
しては、炭素数2〜8のα−オレフィン、例えばエチレ
ン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテ
ン−1、オクテン−1等が好ましい。就中、プロピレン
系重合体としてはエチレン成分30重量%以下、好まし
くは1〜25重量%含有するプロピレン・エチレンラン
ダム共重合体、プロピレン・エチレンブロック共重合体
及びこれ等の混合物、ブテン系重合体としては、ブテン
−1を20重量%以下含有するプロピレン・ブテン−1
ランダム共重合体、プロピレン・ブテン−1ブロック共
重合体及びこれ等の混合物等が好ましいが、特に制限は
ない。
系ポリオレフィン樹脂及び/又は結晶性ポリプロピレン
系樹脂として、変性した非晶質系ポリオレフィン樹脂、
結晶性ポリプロピレン系樹脂等も使用できる。変性物と
しては、上記非晶質系ポリオレフィン樹脂、結晶性ポリ
プロピレン系樹脂に、例えばマレイン酸、フマル酸、ア
クリル酸、イタコン酸、メタアクリル酸等の不飽和カル
ボン酸及び/又はそれらのエステル、酸無水物、金属塩
及びそれ等の誘導体を共重合、例えばグラフト重合して
変性されたものが好適に用いられる。より好ましいもの
としては、特に制限はないが無水マレイン酸により変性
されたものを例示できる。
ポリオレフィン樹脂単独、又は非晶質系ポリオレフィン
樹脂と結晶性ポリプロピレン系樹脂とからなり、非晶質
系ポリオレフィン樹脂を20〜100重量%、結晶性ポ
リプロピレン系樹脂80〜0重量%となるように配合し
て得ることができる。この際、非晶質系ポリオレフィン
樹脂が20重量%未満(結晶性ポリプロピレン系樹脂が
80重量%超える)では、十分な柔軟性を得ることがで
きない。
オレフィン樹脂及び結晶性ポリプロピレン系樹脂を混合
する方法としては、特に制限はないが、例えば、ニーダ
ー、バンバリーミキサー、ロール等の混練機、リボンブ
レンダー、ヘンシェルミキサー等の混合機、一軸又は二
軸押出機を用いて加熱溶融混練して行う方法等を例示で
きる。
各種の添加剤、例えば充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、
光安定剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、核
剤、難燃剤、顔料、染料、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、水酸化マグネシウム、マイカ、タルク、クレー等を
混合することができる。更に、その他の熱可塑性樹脂、
熱可塑性エラストマー、ゴム類等を配合することがで
き、その添加量、配合量は必要に応じて、適宜添加、配
合すればよく、特に制限はない。
レフィン系樹脂を主成分とするポリオレフィン系樹脂層
としては、前記A層に用いられる結晶性ポリプロピレン
系樹脂と同種のものでよいが、メルトフローレート(2
30℃、2.16kg)が2.0g/10min.以
上、より好ましくは3.0〜80g/10min.のポ
リオレフィン系樹脂を主成分とするものが好ましい。メ
ルトフローレートが2.0g/10min.未満では、
例えば共押出成形(特にTダイス共押出)の際に、A層
との相互溶融流動性が悪く、流れムラが発生し易くフィ
ルム表面に好ましくない模様(例えば、シャークスキ
ン)等が発生する傾向があり好ましくない。この際、成
形時の厚み安定性の面からは、メルトフローレートが3
0g/10min.以下が特に好ましい。
フィン系樹脂層の少なくとも1表面に溶剤系接着剤、粘
着剤等を塗布して表面保護用粘着性積層フィルムにする
場合には、耐溶剤性が必要であり、B層を形成するポリ
オレフィン系樹脂としては、融点150℃以上のホモポ
リプロピレン系樹脂を用いるのが好ましい。
てB層の特性を疎外しない範囲内で第3成分、例えば他
の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、ゴム類等を加
えることは一向にさしつかえない。第3成分として、特
に好ましい物は、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチ
レン・アクリレート共重合体、エチレン・メタアクリル
酸共重合体等を例示できる。特に本発明の積層フィルム
基材に接着剤、粘着剤等をコートする場合に、均一塗布
性等が良くなるという効果もあるが、加えなくてもよ
く、特に制限はない。
脂には、所望に応じて各種の添加剤、充填剤等を配合し
てもよい。具体的には、耐熱安定剤、酸化防止剤、光安
定剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、核剤、
難燃剤、顔料、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸
バリウム、水酸化マグネシウム、マイカ、タルク、クレ
ー等を例示できる。
したA層及びB層を、通常、交互に積層して構成するの
が好ましい。積層するA層及びB層の積層数は、少なく
ともB/A/Bの3層から構成され、B層の外側、すな
わち両外表面層に、上記のB層もしくは低粘着性樹脂か
らなる層で構成されれば3層以外でもよい。
樹脂からなる層を両外表面にする理由は、A層に使用さ
れる非晶質系ポリオレフィン樹脂が強い粘着性を示すた
めに、A層を外表面となるような構成ではブロッキング
性が強く、成膜した積層フィルムを紙管等に巻き取り、
再び巻き出すことが困難になるためである。そのため通
常では、離型紙を介してA層を巻き取り、次いで該A層
に押出しラミネーション法、ドライラミネーション法等
でB層を積層する方法等が採用されているが、この方法
は、操作がわずらわしく、生産性が低下する等の欠点が
ある。本発明では、共押出法を用いて、低粘着性のB層
が両外表面層となるように成膜することが必須である。
こうすることにより上記のような問題点を解決した積層
フィルムが得られる。
/A/B、又はB/A/B/A/B等の構成のA層、及
びB層の中間、もしくはB層外側に該積層フィルムの特
性を疎外しない他の熱可塑性樹脂、例えばナイロン、エ
チレン・酢酸ビニル共重合体けん化物、ポリエステル、
ポリ塩化ビニリデン等の樹脂層を設けてもよい。本発明
の具体的な構成としては次のものを例示する。例えば B/A/B B/C/A/B、C/B/A/B、 B/A/B/A/B、B/C/A/B/C、C/B/A
/B/C、 B/C/A/C/B、C/B/C/A/B、 C/B/C/A/C/B、C/B/C/A/B/C、 C/B/C/A/C/B/C 等を例示できる。 但し A:非晶質ポリオレフィン系樹脂と結晶性ポリプ
ロピレン樹脂の混合物B:ポリオレフィン系樹脂 C:A、B以外の樹脂(例えば、ナイロン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体けん化物、ポリエステル、ポリ塩化
ビニリデン系樹脂等を例示できる。)
用途によって決定されるが20μ以上が好ましい。例え
ば、金属鋼板の深絞り加工の表面保護用として用いる場
合は約40μ以上、自動車のボディー成形等の表面保護
用として用いる場合は約50μ以上、更に金属鋼板の重
加工、曲げ加工等の場合には約60〜120μ以上を例
示できる。各層の厚み構成は、A層の総合計厚みが、積
層フイルム総厚みの20〜99%、更に好ましくは30
〜95%が望ましい。
えば、表面保護用に用いる場合、表面保護の機能が発揮
されなくなり易い。例えば、深絞り加工及び曲げ加工等
の場合には強度等が弱く、破れ等が発生する傾向があ
り、更に、被表面保護材料から積層フィルムを剥離する
場合には完全には剥離できず、例えは被表面保護材料の
表面に該積層フィルムが残る場合もあり好ましくない。
処理を施してもよく、特に制限はない。表面処理の方法
としては、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、
酸処理及びエンボス加工等が例示できる。上記表面処理
の中では、フィルム、シートの製造工程中に組込み連続
処理ができ、操作性が容易なコロナ放電処理が特に好ま
しいが、特に制限はない。上記表面処理を行うことによ
り、本発明の積層フィルムは印刷性、ラミネート適性、
粘着剤や接着剤等の塗布性及び耐ブロッキング性等が向
上される。
例えば表面保護用粘着性積層フィルルムとして使用でき
るが、更に粘着性等を向上させるために、該フィルムの
表面に粘着剤、接着剤等を塗布してもよい。粘着剤、接
着剤としては、特に制限はなく、例えば、天然ゴム系、
アクリル系、ポリイソブチレン系、スチレン−イソブチ
レン−スチレン共重合体、スチレン−ブチレン−スチレ
ン共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン
共重合体等が例示できる。
要求される材料に用いられる場合には、該フィルムの劣
化を防止する目的でA層及び/又はB層樹脂に炭酸カル
シウム、酸化チタン、カーボンブラック等からなる顔料
を添加し着色フィルムとしてもよく、特に制限はない。
質系ポリオレフィン樹脂と結晶性ポリプロピレン系樹脂
を特定比率で配合してなる樹脂層(A)とポリオレフィ
ン系樹脂を主成分とする樹脂層(B)とを共押出して積
層した、少なくとも3層構成である。こうすることによ
り、柔軟性、深絞り加工性、機械的強度、耐引裂強度、
耐溶融性、衛生性が優れ、環境汚染の問題がなく、かつ
温度変化に対するモジュラス変化が少ないものとなる。
また、該フィルムは、特に、金属板等の加工、運搬等の
際の表面保護のために、金属板等の表面を被着した場合
でも、引っ掻き強度、押し切り強度、ヤゲン曲げ加工性
に優れ、伸長時の残留歪率の少ない表面保護用粘着性積
層フィルム基材として好適に使用することができる。
に、金属板、プラスチック板、印刷された紙、化粧合
板、或はそれ等を用いた製品の表面保護基材として好適
に使用できるものであるが、これ等以外の各種用途にも
使用できる。例えば、食品包装、ストレッチフィルム、
ストレッチラベル、繊維包装等の包装用フィルム、メデ
ィカル用途、粘着テープの基材、土木・建築分野の建材
フィルム等としても好適に使用することができ、特に制
限はない。
説明する。下記実施例において、各検査項目の測定は下
記の方法に従って測定した。 引張強伸度:JIS−K−6872に準じて測定した。 引裂強度:JIS−P−8116に準じて測定した。 ヤング率:JIS−K−6892に準じて初期弾性率を
測定した。 メルトフローレート(MFR):JIS−K−7210
準じて測定した。 モジュラス:伸度が所定の値になったときの引張強度で
あり、JIS− K−6872に準じて測定した。
%及びブテン−1含有量35重量%とからなる、密度
0.86g/cm3、溶融粘度が10,000cps
(190℃)の非晶質系ポリオレフィン樹脂50重量%
と、密度0.90g/cm3、メルトフローレート(M
FR)(230℃)1.0g/10min.の結晶性ラ
ンダムポリプロピレン系樹脂50重量%とを混合し、2
30℃で30分間溶融混練して造粒されたペレット状の
樹脂を用いた。B層を構成する樹脂としては、融点14
2℃、密度0.90g/cm3、メルトフローレート
(MFR)(230℃)9.0g/10min.のエチ
レン含有量3重量%のエチレン−プロピレンランダム共
重合体を用いた。上記で得られた樹脂をA層、B層とし
て用い、B/A/Bの3層構成の積層フィルムが表1に
示した厚さとなるように、各々独立した3台の押出機の
2台にB層を構成する樹脂を、他の1台にA層を構成す
る樹脂を供給した。次いで、3台の押出機に連結した3
層Tダイスから、溶融共押出せしめた後、エアーナイフ
及び表面温度が約40℃の引き取りロールで冷却して積
層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性を表1
に示し、更に、温度変化に伴なう10%モジュラスの変
化を図1に示した。得られた積層フィルムを表面保護用
フィルムとして、SUS304(厚さ1.1mm)及び
アルミ板(厚さ1.1mm)に被着せしめ、押し切り強
度、引っ掻き強度、ヤゲン曲げ加工試験を行い、その結
果を表2、表3、表4に示した。
1℃、密度0.90g/cm3、メルトフローレート
(MFR)(230℃)13.0g/10min.のホ
モポリプロピレン系樹脂を用いること及び厚み構成以外
は参考例1と同様にして積層フィルムを得た。得られた
積層フィルムの特性を表1に示した。
8℃、密度0.90g/cm3、メルトフローレート
(MFR)(230℃)1.45g/10min.のホ
モポリプロピレン系樹脂を用いること以外は参考例1と
同様にして積層フィルムを得た。該積層フィルムは表面
に流れ模様、スジ等が発生し、またフィルムの幅方向
(横方向)の厚み安定性が悪いものであった。該積層フ
ィルムの特性を表1に示した。
フィルムの特性および温度変化に伴なう10%モジュラ
スの変化を表1、図1に示した。更に、該フィルムを参
考例1と同様にしてSUS304(厚さ1.1mm)及
びアルミニューム板(厚さ1.1mm)の表面に被着し
た後、押し切り強度、引っ掻き強度、ヤゲン曲げ加工を
行なった。その結果を表2、表3、表4に示す。
ィルムの特性及び温度変化に伴なう10%モジュラスの
変化を表1、図1に示した。更に、参考例1と同様にし
てSUS304(厚さ1.1mm)及びアルミニューム
板(厚さ1.1mm)の表面に被着した後、押し切り強
度、引っ掻き強度、ヤゲン曲げ加工を行なった。その結
果を表2、表3、表4に示す。
例1の積層フィルムは、比較例1、2、3に比し、特に
破断伸度が優れているために柔軟性があり、また引裂強
度が強いため、例えば、表面保護用粘着性積層フィルム
として金属表面に被着して深絞り用途に用いた場合、深
絞り加工性に優れ、また、深絞り加工終了後フィルムを
剥離する場合にも、フィルムの破れ、裂け等が発生しな
いために表面保護用フィルムが残ることがない。また、
図1から明らかなように、参考例1の表面保護用粘着性
積層フィルムは、比較例2、3のポリ塩化ビニル系樹脂
やポリエチレン系樹脂からなる表面保護用粘着性フィル
ムよりも温度変化に伴なうモジュラスの変化が小さいた
め、例えば深絞り加工の際、温度の変化によって剥離や
破断する等の好ましくない現象も起こらないものであ
る。
例えばSUS304或はアルミニューム板等を被着した
参考例1の表面保護用粘着性積層フィルム基材は、SU
S304或はアルミニューム板表面を被着せしめた比較
例2のポリ塩化ビニル系表面保護フィルムや比較例3の
ポリエチレン系表面保護フィルムより押し切り強度、引
っ掻き強度、ヤゲン曲げ加工性が優れたものである。
深絞り性、機械的強度、耐溶剤性、衛生性が優れ、環境
汚染の問題もなく、しかも温度変化によるモジュラスの
変化も少ない等の極めて優れた特性を有している。特
に、SUS304、アルミニューム板等の金属板、プラ
スチック板、印刷紙、化粧合板、或はそれらを用いた製
品等の表面保護にも好適に使用できる。更に、本発明の
積層フィルムは上記の表面保護以外の各種用途、例え
ば、食品包装、ストレッチフィルム、ストレッチラベ
ル、繊維包装等の包装用フィルム、輸液バックフィルム
等のメディカル用途、粘着テープの基材、土木・建築分
野の建材フィルム等としても好適に使用することがで
き、今後の用途拡大が期待できるものである。
したものである。
Claims (2)
- 【請求項1】プロピレン及び/又はブテン−1成分を5
0重量%以上含有する非晶質系ポリオレフィン樹脂20
〜100重量%と結晶性ポリプロピレン系樹脂80〜0
重量%との混合物からなる混合樹脂層(A)とメルトフ
ローレート(MFR)が2.0g/10min.以上、
融点150℃以上のホモポリプロピレン系樹脂を主成分
とするポリオレフィン系樹脂層(B)とが、(B)/
(A)/(B)の順序となるように共押出して積層させ
てなる少なくとも3層構成であり、かつ、その総厚みが
20μ以上であり、ポリオレフィン系樹脂層(B)の少
なくとも1表面に溶剤系接着剤又は溶剤系粘着剤を塗布
してなる表面保護用粘着性積層フィルム。 - 【請求項2】金属鋼板の深絞り加工の表面保護用として
用いる請求項1記載の表面保護用粘着性積層フィルム。
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