JPH07276584A - 積層フィルム - Google Patents

積層フィルム

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JPH07276584A
JPH07276584A JP7697394A JP7697394A JPH07276584A JP H07276584 A JPH07276584 A JP H07276584A JP 7697394 A JP7697394 A JP 7697394A JP 7697394 A JP7697394 A JP 7697394A JP H07276584 A JPH07276584 A JP H07276584A
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英之 飯谷
Iwao Tsuruya
巌 鶴谷
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)プロピレンおよび/またはブテン−1
成分含有率が50重量%以上の非晶質のポリオレフィン
を20〜100重量%と結晶性ポリプロピレンを80〜
0重量%含有する混合物100重量部に対してエチレン
系樹脂を0.5〜50重量部配合してなる樹脂組成物か
らなる層と、(B)エチレン系樹脂からなる層から構成
される積層フィルム。 【効果】 本発明の積層フィルムは焼却時に塩素ガス、
塩化水素を発生しない軟質ポリオレフィン系フィルムと
して軟質塩化ビニルフィルムやビニロンフィルムに匹敵
する柔軟性、機械的性質、低温ヒートシール性を有し、
特にその層間接着強度の高い積層フィルムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリオレフィン系積層フ
ィルムに関する。さらに詳しくは、軟質塩化ビニルフィ
ルムやビニロンフィルムに匹敵し得る軟質ポリオレフィ
ン系フィルムとして、柔軟性、機械的強度、低温ヒート
シール性に優れるとともに特にその層間接着強度が高い
積層フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、軟質フィルムとしては可塑剤を含
む軟質塩化ビニルフィルムが多く用いられてきた。しか
し、軟質塩化ビニル樹脂は、可塑剤やモノマーのブリー
ドアウトによる毒性や転移の問題、また焼却時の塩化水
素の発生による酸性雨の問題などの社会的要因を抱えた
状態にある。
【0003】一方、上記軟質塩化ビニルフィルムに似た
軟質フィルムとしては、エチレン・酢酸ビニル共重合
体、低密度ポリエチレン、アイオノマーなどエチレンを
主体とするものがある。しかし、これらのエチレンを主
体とする軟質フィルムは、透明性、ヘイズ、グロスなど
の点で軟質塩化ビニルフィルムに劣る上、耐熱性や腰の
強さに劣るという欠点もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うな状況に鑑み、透明性、ヘイズ、グロスなどが良好で
あり、柔軟性、耐熱性、腰の強さ、低温ヒートシール性
などに優れるとともに特にその層間接着強度が高い積層
フィルムの提供を目的とする。また、本発明は上記のよ
うな特徴から、各種用途、例えば、食品包装、繊維包装
などの包装用フィルム、輸液バックなどのメディカル用
途、金属保護フィルム、粘着テープの基材、土木・建築
分野における建材用フィルムなどに好適に用いられるフ
ィルムの提供を目的とする。発明者らは、上記目的のた
め鋭意研究を重ねた結果、特定組成を有する非晶質のポ
リオレフィン、または該非晶質のポリオレフィンと結晶
性ポリプロピレンの混合物に対してエチレン系樹脂を所
定の比率で配合してなる層と、エチレン系樹脂からなる
層とから構成される積層フィルムが上記目的に適合する
ことを見出し、本発明を完成した。
【0005】
【問題を解決するための手段】本発明によれば、(A)
プロピレンおよび/またはブテン−1成分含有率が50
重量%以上の非晶質のポリオレフィンを20〜100重
量%と結晶性ポリプロピレンを80〜0重量%含有する
混合物100重量部に対してエチレン系樹脂を0.5〜
50重量部配合してなる樹脂組成物からなる層、および
(B)エチレン系樹脂からなる層から構成されてなる積
層フィルムが提供される。
【0006】
【作用】本発明の積層フィルムは、上記のように構成さ
れ、プロピレンおよび/またはブテン−1を含有する非
晶質のポリオレフィンと結晶性ポリプロピレンおよび所
定の比率のエチレン系樹脂とからなる層と、エチレン系
樹脂からなる層とを、共押出しまたはラミネートなどで
積層複合化することにより、透明性、ヘイズ、グロスに
優れ、かつ柔軟性、機械的強度、低温ヒートシール性に
優れるとともに特にその層間接着強度が高いフィルムと
なる。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の(A)層に用いられる非晶質のポリオレフィン
(以下、「非晶質ポリオレフィン」という。)は、プロ
ピレンおよび/またはブテン−1の含有率が50重量%
以上である非晶質のオレフィンポリマーであればよい。
例えば、非晶性ポリプロピレンやポリブテン−1あるい
はプロピレンやブテン−1と他のα−オレフィンとの共
重合体を用いることができる。非晶質ポリオレフィンの
プロピレンおよび/またはブテン−1成分含有量が50
重量%未満の場合は、結晶性ポリプロピレンとの相溶性
が低下するので好ましくない。
【0008】上記非晶質ポリオレフィンとは、沸騰n−
ヘプタン不溶分、すなわち、沸騰n−ヘプタンによるソ
ックスレー抽出不溶分が70重量%以下、好ましくは6
0重量%以下のものである。沸騰n−ヘプタン不溶分が
70重量%より大きいと、非晶質部分の比率が少なくな
り、得られるフィルムに目的とする十分な柔軟性を付与
することができない。また、上記した(A)層の非晶質
ポリオレフィンは、好ましくは数平均分子量が1,00
0〜200,000、好ましくは1,200〜100,
000、さらに好ましくは1,500〜20,000で
ある。数平均分子量が200,000を超えるとフィル
ム成形が難しく、1,000未満では機械的強度が低下
する。本発明において、上記非晶質ポリオレフィンは、
1種または2種以上を組合わせて用いることができる。
【0009】上記非晶性ポリプロピレンとしては、結晶
性ポリプロピレン製造時に副生するアタクチックポリプ
ロピレンを用いてもよいし、原料から目的生産して用い
てもよい。この際、プロピレンまたはブテン−1と他の
α−オレフィンとの共重合体は、所定のプロピレンまた
はブテン−1成分を含有するように原料から生産して用
いることができる。また、目的生産する場合、例えば、
塩化マグネシウムに担持したチタン担持型触媒とトリエ
チルアルミニウムを用いて水素の存在下/または水素の
不存在下で、原料モノマーを重合して得ることができ
る。原料供給の安定性および品質の安定性の観点から、
目的生産された所定の非晶質ポリオレフィンを使用する
のが好ましい。また、該当する好適な市販品があれば、
適宜市販品を選択して用いることができる。
【0010】本発明の(A)層の非晶質ポリオレフィン
として、具体的には、上記プロピレン成分含有量など所
定の特性を有するポリプロピレン、プロピレン・エチレ
ン共重合体、プロピレン・ブテン−1共重合体、プロピ
レン・ブテン−1・エチレン−3元共重合体、プロピレ
ン・ヘキセン−1・オクテン−1−3元共重合体、プロ
ピレン・ヘキセン−1・4−メチルペンテン−1−3元
共重合体などのプロピレン成分が主成分である非晶質ポ
リオレフィンが挙げられる。また、上記ブテン−1成分
含有量など所定の特性を有するポリブテン−1、ブテン
−1・エチレン共重合体、ブテン−1・プロピレン共重
合体、ブテン−1・プロピレン・エチレン−3元共重合
体、ブテン−1・ヘキセン−1・オクテン−1−3元共
重合体、ブテン−1・ヘキセン−1・4−メチルペンテ
ン−1−3元共重合体などのブテン−1成分が主成分で
ある非晶質ポリオレフィンも挙げられる。非晶質ポリオ
レフィンが、プロピレン・エチレン共重合体の場合に
は、エチレン成分含有量が0〜30重量%、好ましくは
1〜20重量%のものが望ましい。エチレン成分含有量
が、30重量%より大きくなると、得られるフィルムが
柔らかくなりすぎる。
【0011】本発明の(A)層の非晶質ポリオレフィン
がプロピレン・ブテン−1共重合体の場合には、プロピ
レンが主成分の共重合体と、ブテン−1が主成分の共重
合体と、プロピレン、ブテン−1が主成分の共重合体と
がある。これら主成分が50重量%以上、残りの成分が
50重量%未満、好ましくは1〜45重量%、さらに好
ましくは5〜44重量%のものが望ましい。プロピレン
・ブテン−1共重合体は、いずれも引張伸び、反撥弾性
率、凝集力が大きく、(A)層の非晶質ポリオレフィン
として随意に用いることができる。具体的には、例え
ば、アメリカのレキセン(Rexene)社のレクスタ
ック(REXTAC)などの市販品を用いることができ
る。
【0012】本発明の(A)層に用いられる結晶性ポリ
プロピレンは、押出成形、射出成形、ブロー成形用など
として通常市販されているポリプロピレンを包合し、沸
騰n−ヘプタン不溶性のアイソタクチックポリプロピレ
ンをいう。この場合、プロピレン単独重合体でもよく、
また、立体規則性を有するアイソタクチックポリプロピ
レンと他のα−オレフィンとの共重合体であってもよ
い。上記結晶性ポリプロピレンは、市販品を用いてもよ
いし、また製造して用いてもよい。結晶性ポリプロピレ
ンの製造方法は、特に制限されるものでなく、従来の結
晶性ポリプロピレンの製造方法の中から適宜選択して適
用することができる。
【0013】また、結晶性ポリプロピレンとの共重合に
用いられるα−オレフィンとしては、炭素数2〜8のα
−オレフィン、例えば、エチレン、ブテン−1、ペンテ
ン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1な
どが好ましい。これらの中でも、特に、エチレンまたは
ブテン−1が好適である。
【0014】本発明において、上記結晶性ポリプロピレ
ンとして、好ましくは、プロピレン単独重合体、エチレ
ン成分を30重量%以下、好ましくは1〜25重量%含
有するプロピレン・エチレンのランダム共重合体または
ブロック共重合体、ブテン−1を20重量%以下含有す
るプロピレン・ブテン−1のランダム共重合体またはブ
ロック共重合体が挙げられる。これらの内、本発明の樹
脂組成物のフィルムやシートなどの用途からエチレンま
たはブテン−1とプロピレンとの共重合体が、特に好ま
しい。上記(A)層の結晶性ポリプロピレンは、1種ま
たは2種以上を組合わせて用いることができる。本発明
の(A)層に用いられるエチレン系樹脂としては、低密
度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、超低密度ポ
リエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン
およびエチレンを主成分とする共重合体が挙げられる。
この共重合体には、エチレンと、プロピレン、ブテン、
ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテンなどのオレフ
ィン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエ
ステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの不飽和カルボ
ン酸エステル、および不飽和カルボン酸の金属塩のうち
から選ばれた1種または2種以上のコモノマーとの共重
合体または多元共重合体が含まれる。もちろん、2種以
上の重合体または共重合体を混合使用してもよい。
【0015】さらにまた、本発明における(A)層の非
晶質ポリオレフィンおよび/または結晶性ポリプロピレ
ンおよびエチレン系樹脂は、変性したものを使用するこ
とができる。上記非晶質ポリオレフィンまたは結晶性ポ
リプロピレンまたはエチレン系樹脂を、例えば、アクリ
ル酸、メタアクリル酸、エタアクリル酸、マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸および/
またはそれらのエステル、酸無水物、金属塩などのその
誘導体、不飽和物のアミド、アミノ化合物、グリシジル
メタアクリレート、ヒドロキシメタアクリレートなどを
用いて変性して用いることができる。これらの変性物の
うち無水マレイン酸、無水イタコン酸により変性された
ものが好適に用いられ、より好適には無水マレイン酸に
より変性されるものが用いられる。
【0016】本発明において、(A)層の非晶質ポリオ
レフィンと結晶性ポリプロピレンおよびエチレン系樹脂
とが配合された樹脂組成物の調製方法は、特に制限され
るものでなく、従来のポリプロピレン組成物の製法で慣
用されている方法、例えば、ニーダー、バンバリーミキ
サー、ロールなどの混練機、一軸または二軸押出機など
を用いて加熱溶融混練して行うことができる。また、本
発明においては、上記(A)層を構成する樹脂組成物に
所望に応じて各種添加剤、充填材、例えば、耐熱安定
剤、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤、核剤、
軟燃剤、顔料または染料、炭酸カルシウム、硫酸カルシ
ウム、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、マイカ、タ
ルク、クレーなどを添加することができる。さらにま
た、その他の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、ゴ
ム類などを、必要に応じて配合することができ、また、
これらを架橋配合させることもできる。特に軟燃性を付
与する際には、水酸化マグネシウム、マグネシウムの炭
酸塩が多層フィルムに対して、20〜60重量部添加さ
れる。
【0017】本発明の(A)層の樹脂組成物は、上記非
晶質ポリオレフィン単独、または上記非晶質ポリオレフ
ィンと結晶性ポリプロピレンの混合物に対してエチレン
系樹脂を所定の比率で混合したものとからなる。非晶質
ポリオレフィンは20〜100重量%、好ましくは25
〜100重量%となるように配合する。非晶質ポリオレ
フィンが20重量%未満では、十分な柔軟性を得ること
ができない。また、エチレン系樹脂は、非晶質ポリオレ
フィン単独または非晶質ポリオレフィンと結晶性ポリプ
ロピレンの混合物100重量部に対して0.5〜50重
量部配合する。エチレン系樹脂が0.5重量部未満では
(A)層、(B)層間の接着強度を高めることができな
い。またエチレン系樹脂が50重量部を越えると、柔軟
性に欠けるとともに透明性が悪くなり好ましくない。
【0018】本発明の(B)層に用いられるエチレン系
樹脂は、(A)層に用いたエチレン系樹脂として上述し
たものが用いられ、同一のものであっても、異なるもの
であってもよい。また、(A)層と同様に変性したもの
を使用することもできる。
【0019】これらのエチレン系樹脂の中では、積層フ
ィルム全体の柔軟性の点から、23℃でのショアD硬度
が50以下のものが特に好ましい。ショアDが50以下
のものとしては、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリ
エチレン、超低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、ア
イオノマーなどが挙げられる。
【0020】本発明の積層フィルムは、上記した(A)
層および(B)層を、通常、交互に積層して構成され、
積層する(A)層および(B)層の積層数は特に制限さ
れないが、少なくとも2層から構成される。
【0021】また、(A)層または(B)層の外側に他
の材料からなる層を必要により積層したものであっても
よい。ここで他の層としては、例えばガスバリヤーを付
与するためにナイロン、ポリビニルアルコール、けん化
エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエステルなどを挙
げることができる。
【0022】本発明において、積層フィルムを構成する
各層の厚さは、特に限定されるものでなく、任意に選択
することができる。通常は、各層を約2〜1000μm
の範囲に形成する。また、(A)層と(B)層との厚み
の比率も、特に限定されるものでない。本発明における
積層フィルムには一般的なフィルムの他、展開すればフ
ィルム形状を有するパイプ、チューブ、ボトル、ベロー
ズなども含まれる。
【0023】本発明の積層フィルムの製法は、特に限定
されるものでない。例えば、熱プレス法、共押出積層
法、ラミネーション法、ドライラミネーション法などを
用いることができる。
【0024】本発明の積層フィルムは、印刷性、ラミネ
ート、粘着剤塗布性を向上させるために表面処理を行う
ことができる。表面処理の方法としては、コロナ放電処
理、プラズマ処理、火炎処理、酸処理などが挙げられ、
本発明においてはいずれの方法をも用いることができ
る。連続処理が可能であり、フィルムの製造過程の巻取
り工程前に容易に実施可能であることから、プラズマ処
理、火炎処理およびコロナ放電処理が好ましく、これら
の中でも簡便さの点からコロナ放電処理が最も好まし
い。また、本積層フィルムを一軸または二軸延伸加工、
圧空、真空成形などすることもできる。
【0025】本発明の積層フィルムは、上記のように積
層、冷却、固化された後、必要に応じ上記のような処理
をした後、巻き取られて次工程、例えば、印刷、ラミネ
ート、粘着剤塗布、ヒートシールなどの二次加工工程を
経て目的とする用途に使用することができる。本発明の
積層フィルムは、それ自体でも各種用途に適用可能で有
用であるが、さらにポリエステル、ナイロン、延伸ポリ
プロピレンフィルムなどとラミネートして、その機械的
強度、ガスバリヤー性、印刷性能などの機能を向上させ
ることもできる。
【0026】
【発明の効果】本発明の積層フィルムは焼却時に塩素ガ
ス、塩化水素を発生しない軟質ポリオレフィン系フィル
ムとして軟質塩化ビニルフィルムやビニロンフィルムに
匹敵する柔軟性、機械的性質、低温ヒートシール性を有
し、特にその層間接着強度の高い積層フィルムである。
【0027】
【実施例】
実施例1〜4 (A)層を構成する樹脂組成物として、プロピレン含有
量65重量%、ブテン−1含有量35重量%、数平均分
子量Mn6500、沸騰n−ヘプタン不溶分が5重量%
の非晶質ポリオレフィン(商品名 REXTAC RT
2780、レキセン社製)、密度0.90g/cm3
メルトフローレイト(MFR)(230℃)=1.0g
/10分の結晶性ポリプロピレン(商品名 B301
H、宇部興産(株)製)および密度0.92g/c
3 、メルトフローレイト(MFR)(230℃)=
7.0g/10分の低密度ポリエチレン(商品名 L7
19、宇部興産(株)製)を用い、表1に示した組成比
で200℃に加熱したブラベンダー混練機で溶融攪拌混
合して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物をプレス
温度200℃、プレス圧50kg/cm2 で予熱時間5
分、加圧時間1分プレス成形して厚さ約100μmのフ
ィルムを得た。 (B)層には(A)層を構成する樹脂組成物に用いたの
と同一の低密度ポリエチレン(商品名 L719、宇部
興産(株)製)を用いて、上記と同一の条件でプレス成
形して厚さ約100μmのフィルムを得た。上記のよう
にして得られた(A)層の両側に(B)層を熱融着(温
度200℃、圧力1kg/cm2 )して積層フィルムを
作製した後、180°剥離試験により(A)、(B)層
間の接着強度を測定した。180°剥離試験は、引張試
験機により50mm/分の速度で行った。結果を表1に
示す。
【0028】実施例5 (A)層を構成する樹脂組成物として、低密度ポリエチ
レンの代わりに密度0.920g/cm3 、MFR=
1.0g/10分の線状低密度ポリエチレン(商品名
FA120N、宇部興産(株)製)を表1に示した組成
比で用いた以外は実施例1〜4と同様にして積層フィル
ムを作製して接着強度を測定した。結果を表1に示す。
【0029】実施例6 (A)層を構成する樹脂組成物として、低密度ポリエチ
レンの代わりに密度0.94g/cm3 、MFR=15
g/10分、酢酸ビニル濃度19重量%のエチレン−酢
酸ビニル共重合体(商品名 V319、宇部興産(株)
製)を表1に示した組成比で用いた以外は実施例1〜4
と同様にして積層フィルムを作製して接着強度を測定し
た。結果を表1に示す。
【0030】比較例1 (A)層を構成する樹脂組成物が非晶質ポリオレフィン
と結晶性ポリプロピレンのみからなり、エチレン系樹脂
を配合しない以外は実施例1〜4と同様にして積層フィ
ルムを作製して接着強度を測定した。結果を表1に示
す。
【0031】
【表1】
【0032】実施例7〜12 (A)層を構成する樹脂組成物として表2に示した組成
比で用い、(B)層に線状低密度ポリエチレン(商品名
FA120N、宇部興産(株)製)を使用した以外は
実施例1〜4と同様にして積層フィルムを作製して接着
強度を測定した。結果を表2に示す。
【0033】比較例2 (A)層を構成する樹脂組成物が非晶質ポリオレフィン
と結晶性ポリプロピレンのみからなり、エチレン系樹脂
を配合しない以外は実施例7〜12と同様にして積層フ
ィルムを作製して接着強度を測定した。結果を表2に示
す。
【0034】
【表2】
【0035】実施例13〜18 (A)層を構成する樹脂組成物として表3に示した組成
比で用い、(B)層にエチレン−酢酸ビニル共重合体
(商品名 V319、宇部興産(株)製)を使用した以
外は実施例1〜4と同様にして積層フィルムを作製して
接着強度を測定した。結果を表3に示す。
【0036】比較例3 (A)層を構成する樹脂組成物が非晶質ポリオレフィン
と結晶性ポリプロピレンのみからなり、エチレン系樹脂
を配合しない以外は実施例13〜18と同様にして積層
フィルムを作製して接着強度を測定した。結果を表3に
示す。
【0037】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯谷 英之 大阪府枚方市中宮北町3番10号 宇部興産 株式会社枚方研究所内 (72)発明者 鶴谷 巌 東京都品川区東品川2丁目3番11号UBE ビル5F 宇部レキセン株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)プロピレンおよび/またはブテン
    −1成分含有率が50重量%以上の非晶質のポリオレフ
    ィンを20〜100重量%と結晶性ポリプロピレンを8
    0〜0重量%含有する混合物100重量部に対してエチ
    レン系樹脂を0.5〜50重量部配合してなる樹脂組成
    物からなる層と、(B)エチレン系樹脂からなる層から
    構成される積層フィルム。
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