JPS6347807Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、一般家庭の厨房室に用いられ、ガス
レンジからの煙や油塵を排出するための換気扇用
フードに関するものである。

従来例の構成とその問題点 一般家庭の厨房において、効率のよい換気が望
まれており、多量の煙や油塵などが発生した場合
換気扇用フードの下面開口からの吸込だけでは十
分に排気出来ず、換気扇用フード前面を伝わり上
方に散乱してしまう。又換気扇用フードは一体に
構成されているため、油で汚れた時は換気扇用フ
ードの下面の開口から手を入れて掃除する必要が
あり相当の苦労が強いられており、施工時におい
ても一体となつている為相当の重量であり施工性
も良くない。

以下第１図、第２図を参照しながら上述したよ
うな従来の換気扇用フードについて説明する。

第１図は従来の換気扇用フードの斜視図、第２
図は断面図を示すものである。第１図において、
１０１はフード本体、１０２は前面押しボタンス
イツチ、１０３は副吸込口で、傾斜したフード本
体１０１の前面の上方に設けられている。１０４
は風を羽根１０５に導くオリフイス、１０６は羽
根１０５を回転するための電動送風機、１０７は
外風を防ぐシヤツタである。フード本体１０１は
一体に構成されておりその下面が開口されており
主吸込口１０８を構成している。

以上のような構成された換気扇用フードについ
て以下その動作について説明する。

一体となつたフード本体１０１の背面に電動送
風機１０６を取り付け、調理時に発生する煙や湯
気を下方の主吸込口１０８から吸引し、電動送風
機１０６により屋外に排気するもので、煙量の多
い場合など下方の主吸込口１０８で吸込み切れな
い煙を、副吸込口１０３より吸込むようになつて
いる。またその操作は前面の押しボタンスイツチ
１０２により行なう。

しかしながら上記のような構成では、油煙を取
り扱うため、煙が大量に発生した時、一定の大き
さの副吸込口１０３の開口では、十分に吸込むこ
とができない。またフード本体１０１の前面上方
に副吸込口１０３が設けられている為油煙等の換
気に伴い副吸込口１０３のまわりに汚れが付着
し、外から見ると汚れが目立ち、見苦しい。また
フード本体１０１が一体のものとして構成されて
いるので非常に掃除が不便であつた。すなわち、
電動送風機１０６およびフード本体１０１が油で
汚損された時は、フード本体１０１の下方の主吸
込口１０８から手を入れて掃除する必要があり相
当の苦労が強いられており、施工時においても一
体となつたフード本体１０１は相当の重量であり
施工性の面においても良くなかつた。

考案の目的 本考案は上記従来の欠点を解消するもので、煙
捕集効率を良くし、フロントフードを着脱自在に
することにより、掃除性、施工性を良くした換気
扇用フードを提供するものである。

考案の構成 この目的を達成するために本考案の換気扇用フ
ードは前面と下面を開口したフード本体と、この
フード本体の前面開口をおおい下部を回転用の支
点として前記フード本体に着脱自在に取付け、上
方に開閉出来る副吸気口を有するフロントフード
から構成されており、この構成によつて多量の煙
がもれた場合副吸気口を開き効率のよい排気を行
なうとともに、フロントフードを取外すことによ
つて掃除する際フード本体にも手が容易に入りや
すくまた、施工する際においても分割化すること
により軽量化を計つて、施工しやすくするもので
ある。

実施例の説明 以下本考案の一実施例について第３図〜第５図
を参照しながら説明する。

図において１は下面と前面が開口している箱状
をなすフード本体、２はこのフード本体１の前面
開口をおおうように着脱可能に取り付けられ、下
部の軸１４ａを支点として手前又は後方へ回動さ
せてフード本体１との間に形成される上部副吸込
口８が開閉出来るフロントフード、３はフード本
体１の後面に取り付けられた電動送風機で、４は
その羽根で、５はその電動機である。６は外風を
防ぐシヤツタ、７は壁面に設けられた木枠であ
る。そして、前記フロントフード２の上面にはフ
ード本体１との間に形成された副吸込口８があ
る。９はスイツチ、１０はフード本体１の下面に
開口している主吸込口、１１は電装部分をおおう
配線ボツクス、１２はフロントフード２を収納す
るためのスリツト、１３は整流板、１４はフロン
トフード２の下部をフード本体１に回動自在に支
持している軸１４ａのツマミである。

以上のように構成された換気扇用フードについ
て以下その動作を説明する。電動送風機３の運転
にて調理により発生した多量の煙は主吸込口１０
より吸込まれほとんどの煙は開いたシヤツタ６よ
り屋外に排出される。しかし、煙量が多い場合十
分に主吸込口１０より煙を捕集することができな
い。そこでフロントフード２を手前へ回動させて
フード本体１とフロントフード２の上面の間に形
成された副吸込口８を開くことにより、まずフー
ド本体１とフロントフード２によつて形成される
フード内の容積が大きくなり、主吸込口１０から
吸込まれる煙量が増加する。それでももれて上昇
していく煙は開かれた副吸込口８から吸込まれ
る。このようにして煙は効率よく捕集される。又
フード本体１とフロントフード２を分割すること
により、フロントフード２を着脱自在にし、掃除
性を向上させると共にフードを分割化しているこ
とで、所定位置へ取付ける時はフード本体１、そ
してフロントフード２の順で施工できる。さら
に、副吸込口８は室内から汚れが見えないように
フロントフード２に上方に開口させて形成してい
るので、たとえば煙量が少なく電動送風機３を低
速運転すると、主吸込口１０から吸込まれた煙の
一部はそのまま上昇して副吸込口８から外部へも
れてしまうことがあるが、このようなときは、副
吸込口８を閉じてもれを防止することができる。

考案の効果 以上のように本考案は換気扇用フードをフード
本体とフロントフードとに分割化し、下部を回転
用の支点としてフロントフードの上面に開閉自在
に副吸込口を設けることにより、煙量が多量に発
生した場合は、フロントフードを回動し副吸込口
を開口し、フード内の容積を大きくして吸込量を
増すとともに、フード外にもれた煙を副吸込口か
ら吸込み、また副吸込口の汚れを室内から見えな
いようにしたため、主吸込口から吸込まれた煙の
一部が、そのまま上昇して副吸込口からもれてし
まいやすくなつたが、これは副吸込口を閉じて防
止することができ、このようにして捕集の効率を
よくし、同時に分割化することにより掃除性、施
工性の面においても、良くなりその実用効果は大
なるものがある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の換気扇用フードの斜視図、第２
図は第１図の断面図、第３図は本考案の一実施例
における斜視図、第４図は同断面図、第５図は同
分解斜視図である。 １……フード本体、２……フロントフード、８
……副吸込口、１０……主吸込口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下面に主吸込口を有し、前面が開口している箱
   状をなすフード本体と、このフード本体の前面開
   口をおおい下部を回転用の支点として前記フード
   本体に着脱自在に取付け、前記フード本体の前面
   との間に上方に開口した副吸込口を開閉自在とな
   るように構成したフロントフードとを備えた換気
   扇用フード。