JPS6344272Y2

JPS6344272Y2 -

Info

Publication number: JPS6344272Y2
Application number: JP17443184U
Authority: JP
Priority date: 1984-11-19
Filing date: 1984-11-19
Publication date: 1988-11-17
Also published as: JPS6188840U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、車両に装着して貨物や車椅子等を積
み降ろすための昇降装着に係り、とくに箱形車両
の後部に装着するのに適した昇降装着に関する。

（従来の技術）従来、この種の昇降装置として、第７図に示す
ように車両床面のベースボツクス１にアツパ・ア
ーム２及びロア・アーム３を枢着し、それらの先
端にサイドフレーム４を設けて平行四辺形リンク
機構を構成し、該サイドフレーム４の下端に貨物
や車椅子を載せるプラツトホーム５を取り付ける
とともに、前記平行四辺形リンク機構の４箇所の
支軸のうち対角線上の支軸間に油圧シリンダ６を
設けたものが提案されている。

この場合、油圧シリンダ６としては単動シリン
ダを用いるのが一般的であり、プラツトホーム５
の下降動作は自重によるが、プラツトホーム５が
最も上昇した時はアツパ・アーム２が垂直に立ち
上がつていて回動しにくい状態となるため、ロ
ア・アーム３を右回りに回動させるようにスプリ
ング機構７がさらに付加されている。

（考案が解決しようとする問題点）ところで、第７図の構成であると、アツパ・ア
ーム２の上昇限において、シリンダ６のピストン
ロツドとアツパ・アーム２枢着点との距離L₁が
比較的大きく、換言すれば上昇限でのアツパ・ア
ーム２を回動させる回転力が大きく、アツパ・ア
ーム２の動きを規制するストツパ等への衝撃が大
きくなる欠点を生じる。また、上昇限より各アー
ムを自重により右回りに回動させるために、スプ
リング機構７を設けているため、コスト高となる
欠点もある。

（問題点を解決するための手段）本考案は、上記の点に鑑み、車両の開口部にア
ツパ・アーム及びロア・アームを有する平行リン
ク機構を設け、前記アツパ・アーム及びロア・ア
ーム先端側にサイドフレームを枢着し、該サイド
フレーム下端部にプラツトホームを設けた構成に
おいて、前記アツパ・アームの車両側枢着点と前
記ロア・アームの車両側枢着点との間にシリンダ
の一端を枢着し、該シリンダの他端を前記アツ
パ・アーム先端側の前記サイドフレーム枢着点に
枢着することにより、アツパ・アーム上昇限での
回転力を必要最小限として円滑なアーム回動動作
を可能にした昇降装置を提供しようとするもので
ある。

（実施例）以下、本考案に係る昇降装置の実施例を図面に
従つて説明する。

第１図乃至第６図において、箱形車両１０の床
面には、ベースボツクス１が据え付け固定され、
これに等しい長さのアツパ・アーム２及びロア・
アーム３が枢着されている。

ここで、アツパ・アーム２の具体的な枢着構造
としては、第３図乃至第５図に示すように、アツ
パ・アーム２及びベースボツクス１にピン１１を
挿通し、該ピン１１の両端をフランジ１２でベー
スボツクス１に固定する等の構成が採用されてい
る。

また、ロア・アーム３の具体的な枢着構造とし
ては、第３図乃至第５図に示すように、ロア・ア
ーム３を２枚の板状フレーム３Ａ，３Ｂ（中間位
置で相互に一体化されている）で構成し、板状フ
レーム３Ａを前記床面に固定された下部ブラケツ
ト１３の支持板１４Ａ，１４Ｂ間に配置し、支持
板１４Ａ，１４Ｂの穴１７及び板状フレーム３Ａ
の取り付け穴１６にピン１５を挿通し、該ピン１
５のフランジ部をベースボツクス１に螺子止めす
るとともに、板状フレーム３Ｂの取り付け穴１８
を前記下部ブラケツト１３の支持板１４Ｃに予め
固着された内側支持ピン１９に嵌込む構造等が採
用されている。なお、板状フレーム３Ｂには左右
のロア・アーム３の動きを一致させるためのバラ
ンス軸２０が熔接等で固定されている。このよう
なロア・アーム３の枢着構造により、後述の油圧
シリンダ６のピストンロツドの傾動を妨げないよ
うにしている。

前記アツパ・アーム２及びロア・アーム３の先
端にはサイドフレーム４がピン２１，２２で枢着
され、該サイドフレーム４の下端に貨物や車椅子
を載せるプラツトホーム５がピン２７で取り付け
られている。ここで、前記アツパ・アーム２及び
ロア・アーム３のベースボツクス１に対する枢着
間隔と、サイドフレーム４に対する枢着間隔とは
等しく設定されていて平行四辺形リンク機構を構
成している。また、プラツトホーム５はヒンジ２
３を介して連結された折り畳み可能な構造と成つ
ている。

各アーム２，３を回動させるための油圧シリン
ダ６の一端（ピストンロツド側）は、前記アツ
パ・アーム２のベースボツクス１への枢着点と前
記ロア・アーム３のベースボツクス１への枢着点
との間においてピン２５を介してベースボツクス
１に枢着される。また、シリンダ６の他端はアツ
パ・アーム２とサイドフレーム４との枢着点すな
わちピン２１に枢着されている。なお、シリンダ
６内にはピストンロツドを縮動する方向に付勢す
るばね２６が内蔵されている。

（実施例の作用）以上の構成において、サイドフレーム４に装着
されたプラツトホーム５は荷役時（昇降時）は、
アツパ・アーム２及びロア・アーム３が平行リン
クを成しているため、常に水平を維持している。

今、シリンダ６に油圧が加えられていなけれ
ば、アツパ・アーム２及びロア・アーム３の先端
は自重により下がり、プラツトホーム５は地面Ｅ
に着地した状態となつている。この時、シリンダ
６はもつとも縮んだ状態である。シリンダ６に油
圧が加わると、ピストンロツドが伸び、アツパ・
アーム２及びロア・アーム３が左回りに回動して
プラツトホーム５は水平を維持しながら車両床面
の高さにまで上昇する。このプラツトホーム５の
昇降動作を利用して貨物や車椅子の積み込み積み
下ろしを行う。

荷役を行わない場合には、第２図のようにシリ
ンダ６によりアツパ・アーム２及びロア・アーム
３を直立状態とし、さらにプラツトホーム５を折
り畳んで垂直に立て掛け、止め具３０でロツクす
る。この状態では、箱形車両１０内に昇降装置全
体が引き込まれる。

前記シリンダ６内のばね２６は、第２図の状態
からプラツトホーム５を引き出したとき、あるい
は荷役時に各アーム２，３が上昇限にきたとき、
アツパ・アーム２及びロア・アーム３の先端を右
回りに回動させ、プラツトホーム５が自重で円滑
に降下するようにしている。

（考案の効果）以上説明したように、本考案の昇降装置によれ
ば、第６図を示した、アツパ・アーム２の上昇限
において、シリンダ６のピストンロツドとアツ
パ・アーム２枢着点との距離L₂を、従来例の第
７図のL₁よりも小さくでき、換言すれば上昇限
でのアツパ・アーム２を回動させる回転力を比較
的小さくすることができる。従つて、アツパ・ア
ーム２の動きを規制するストツパ等への衝撃を小
さくすることができる。また、上昇限より各アー
ムを自重により右回りに回動させるために、従来
例の第７図のスプリング機構７の代わりにシリン
ダ６内にばね２６を設けているため、コスト低減
を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る昇降装置の実施例であつ
て荷役時の状態を示す側面図、第２図は格納状態
を示す側面図、第３図は実施例の要部を示す斜視
図、第４図は実施例の一部を省略した正面図、第
５図はロア・アームの枢着構造を示す分解斜視
図、第６図は実施例の作用を示す説明図、第７図
は従来例を示す説明図である。１……ベースボツクス、２……アツパ・アー
ム、３……ロア・アーム、４……サイドフレー
ム、５……プラツトホーム、６……油圧シリン
ダ、１０……箱形車両、２６……ばね。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) 車両の開口部にアツパ・アーム及びロア・ア
ームを有する平行リンク機構を設け、前記アツ
パ・アーム及びロア・アーム先端側にサイドフ
レームを枢着し、該サイドフレーム下端部にプ
ラツトホームを設けるとともに、前記アツパ・
アームの車両側枢着点と前記ロア・アームの車
両側枢着点との間にシリンダの一端を枢着し、
該シリンダの他端を前記アツパ・アーム先端側
の前記サイドフレーム枢着点に枢着したことを
特徴とする昇降装置。 (2) 前記シリンダが単動シリンダであつて、その
ピストンロツドを縮動方向に付勢するばねを内
蔵している実用新案登録請求の範囲第１項記載
の昇降装置。