JP2997446B2 - 荷受台の昇降装置 - Google Patents

荷受台の昇降装置

Info

Publication number
JP2997446B2
JP2997446B2 JP10032268A JP3226898A JP2997446B2 JP 2997446 B2 JP2997446 B2 JP 2997446B2 JP 10032268 A JP10032268 A JP 10032268A JP 3226898 A JP3226898 A JP 3226898A JP 2997446 B2 JP2997446 B2 JP 2997446B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pin
lever
lifting
supported
cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10032268A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11208357A (ja
Inventor
均 藤澤
Original Assignee
株式会社パブコ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社パブコ filed Critical 株式会社パブコ
Priority to JP10032268A priority Critical patent/JP2997446B2/ja
Publication of JPH11208357A publication Critical patent/JPH11208357A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2997446B2 publication Critical patent/JP2997446B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,荷受台を昇降させ
荷物の搬入,搬出をするための昇降装置に関し,特に安
全かつ確実な荷受台の動作および傾斜面に対して追随す
る荷受台の動作を行わしめる昇降装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図1および2に示されているように,昇
降装置Aは一般に貨物自動車などの車両Bの後部に取り
付けられ,不使用時または走行中は荷受台Cを立起さ
せ,使用時に荷受台Cを水平に維持しながら上下に昇降
させ,荷物の搬入,搬出を容易にする。
【0003】このような昇降装置は,図3に示されてい
るようなもので(たとえば特願平8-272922号を参照),
その昇降装置1はシャシ2に支持されたブラケット2’,
2’に固着されたフレーム3に取り付けられている。その
フレーム3を回転自在に貫通するシャフト4の両端に昇降
アーム5,5が固定(支持点a)され,そのアームの他端
が荷受台6の下側にピン支持(支持点b)(回転自在な
取付け)されている(図4において破線で示されてい
る)。このアームにはバンパ7が取り付けられ両アーム
が一体的となっている。
【0004】図4に示されているように,ブラケット
2’の一方の下端に,チルト用シリンダー8の一端がピン
支持(支持点d)され,その他端が荷受台6の下側にピ
ン支持(支持点c)されている。また,図5に示されて
いるように,他方のブラケット2’の下端に,昇降用シ
リンダー9の一端がピン支持され,その他端が荷受台の
下側にピン支持(支持点b’(この点は支持点bに対応
する荷受台の反対側の点))されている。
【0005】図4および図5に示されているように,荷
受台6を水平に維持し(このとき,支持点a,b,dお
よびcは平行四辺形を形成する),さらに図4に示され
ているように,チルト用シリンダー8を伸縮すると,荷
受台6は支持点b(b’)を中心に揺動する。また,各
支持点による平行四辺形を維持したまま,図5に示され
ているように,昇降用シリンダー9を伸縮すると,荷受
台は水平に維持されたまま,最上位(荷受台から車両の
荷箱にまたはその逆に荷物を出し入れする位置)と最下
位(地面に荷受台が水平に接する位置)との間を昇降す
る。
【0006】そして,荷受台が接地したとき,図6に示
されているように,チルト用シリンダー8が収縮する
と,荷受台は支持点b’(b)を中心に回転して,傾斜
(首振り)を行い,地面にそうようになり,荷受台から
またはそこへの荷物の移動が容易となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような昇降装置
は,チルト用シリンダー,昇降用シリンダーの二つのシ
リンダーにより荷受台の揺動,昇降を行うことができる
が,シリンダーをアームがわりに使用するため,シリン
ダーに剛性が要求される。さらに,接地した荷受台を揺
動させるために,荷受台が接地したことを検出し,それ
からチルト用シリンダーを作動させるという制御が必要
となっていた。
【0008】また,シリンダーの伸長に限界があること
から,シリンダーにより支持点同士を連結するこの種の
装置の使用には制限がある。
【0009】さらに,一つのシリンダーにより荷受台を
昇降させるためには,アームと荷受台との連結を強化す
る必要があり,各支持点におけるクリアランスを小さく
せざるを得ず,そのため円滑な動作が行われにくい場合
がある。一組のアームをバンパーにより連結して一体的
にすることが円滑な動作に有益であるが,荷受台が接地
する地面等がフレームに対して(左右に)傾斜している
とき(このような面を「傾斜した接地面」という),ア
ーム,シリンダーおよび荷受台が剛性をもって連結され
ているため,荷受台を傾斜した接地面に追随させること
が難しい。
【0010】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので,その目的は,荷受台の昇降の間,各支持点が
確実に平行四辺形を形成する機構をもつ荷受台の昇降装
置を提供することである。
【0011】本発明の他の目的は,一種類のシリンダー
によって荷受台の昇降,傾斜を行うことができる荷受台
の昇降装置を提供することである。
【0012】さらに,本発明の目的は,荷受台の接地か
ら傾斜の動作に連続的に移行できる荷受台の昇降装置を
提供することである。
【0013】さらに,本発明の他の目的は,荷受台を傾
斜した接地面に追随させることのできる荷受台の昇降装
置を提供することである。
【0014】さらに,本発明の他の目的は,アームがバ
ンパーやメンバーにより一体的となっていても,荷受台
を傾斜した接地面に追随させることのできる荷受台の昇
降装置を提供することである。
【0015】さらに,本発明の他の目的は,コンパクト
になった荷受台の昇降装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の車両に取り付けられる荷受台の昇降装置は,車両の
シャシに取り付けられる,対面した一組の第一のプレー
,および第一のプレートのそれぞれに隣接しかつ対面
して,前記シャシに取り付けられる一組の第二のプレー
トと,第二のプレートのそれぞれ対面してかつレバー
支持ピンにより回転自在にピン支持されるが,ストッパ
部により回転が制限される一組のレバーと,各一端が各
第一のプレートに第一のピンによりピン支持され,各他
端が,荷受台を支持できる各リンクに,そのリンクを荷
受台にピン支持する第二のピンによりピン支持される一
組の第一のアームと,各一端が各リンクに第三のピンに
よりピン支持され,各他端が各レバーに第四のピンによ
りピン支持され,第一のアームの下方に位置する一組の
第二のアームと,一端が第二のアームに第一のシリンダ
ー支持ピンによりピン支持され,他端がレバーに第二の
シリンダー支持ピンによりピン支持される,第二のアー
ムの下方に位置し,かつ当該昇降用シリンダーの伸縮に
より第二のアームを回転させ,荷受台を昇降させる昇降
用シリンダーと,から構成される。
【0017】ここで,荷受台は,第二のピンを中心に揺
動,傾斜可能である。また,レバーがストッパ部と当接
しているときは,第一,第二,第三および第四のピンは
平行四辺形を形成し,リンクは荷受台と当接する。
【0018】レバー支持ピンの位置は,レバーがストッ
パ部と当接しつつ,荷受台が下降して最下位に位置する
前の位置で,第四のピンの位置がレバー支持ピンと第三
のピンとを通過する第一の直線より上に位置するように
決定される。
【0019】第二のシリンダー支持ピンの位置は,前記
レバー支持ピンと前記第一のシリンダー支持ピンとを通
過する第二の直線の下方に位置するように決定される。
【0020】レバー支持ピンの位置,第四のピンの位置
および第二のシリンダー支持ピンの位置は,最上位と最
下位の間の荷受台の昇降の間,レバーをストッパー部に
当接させるために,第二のシリンダー支持ピンに作用す
る力のレバー支持ピンに関するモーメントが第四のピン
に作用する力のレバー支持ピンに関するモーメントと等
しいかまたはそれより大きくなるように決定される。
【0021】このようにピン支持の位置が決定される
と,荷受台の昇降中,第四のピンの位置がレバー支持ピ
ンと第三のピンとを通過する直線より下に位置している
ときは,レバーにはストッパー部に押し付ける力が作用
し,この平行四辺形は崩れることなく,荷受台は,確実
に水平に維持される。第四のピンの位置がレバー支持ピ
ンと第三のピンとを通過する直線より上に位置したと
き,第四のピンの位置に作用する力は,レバーをストッ
パー部から離すように作用するものの,第二のシリンダ
ー支持ピンに作用する力のレバー支持ピンに関するモー
メントが第四のピンに作用する力のレバー支持ピンに関
するモーメントより大きいことから,レバーはストッパ
部に当接し続け,平行四辺形は崩れることがない。
【0022】荷受台が最下位に位置したとには,第四の
ピンの位置はレバー支持ピンと第三のピンとを通過する
直線より上に位置していることから,昇降用シリンダー
が収縮すると,レバーはストッパ部から離れるようにレ
バー支持ピンを中心に回転する。これにより,上記平行
四辺形は崩れ,荷受台は傾斜して接地面にそって傾斜す
ることができる。接地面が左右,前後に傾斜していても
荷受台を傾斜に追随させて,傾斜させることができる。
【0023】また,装置にはレバーをストッパー部に押
し付けるための弾性部材が設けられることが望ましい。
【0024】荷受台を上昇させるときは,シリンダーを
伸長させて,レバーを回転させ,ストッパ部に当接せ
る。これにより荷受台は水平に移行し,第一,第二,第
三および第四のピンは平行四辺形を形成し,これにより
荷受台を水平に維持して上昇できる。
【0025】第二のアーム同士はバンパーやメンバーに
より連結してもよく,第一のプレートと第二のプレート
とが同一でも,別個でもよい。また,昇降用シリンダー
は,第二のアームのそれぞれに取り付けられてもよい。
【0026】さらにまた,リンクは,一端が互いにピン
支持された二つの部材から構成されてもよい。この場
合,一方の部材の他端が第二のピンにより荷受台に支持
され,他の部材の他端が第二のアームの一端に第三のピ
ンにより支持される。この場合,リンクは,レバーがス
トッパ部と当接したとき,第一,第二,第三および第四
のピンが平行四辺形を形成するように,部材同士の相対
回転を制限するストッパを有する。
【0027】
【発明の実施の形態】図7は,本発明の荷受台の昇降装
置10が貨物自動車Bのシャシ13の後方下端に取り付けら
れ,荷受台Cが水平になった状態の側面図を示す。この
貨物自動車Bは荷箱の後部から貨物の搬入,搬出を行う
ことから,昇降装置10は車両の後部に設けられている
が,荷箱の側面から貨物の搬入,搬出を行う車両の場合
は,車両の側面に取り付けられ得る。
【0028】昇降装置10は以下で説明するように,不使
用時には,荷受台Cを立起させ(図2を参照),使用時
には,荷受台Cを水平に維持して,最上位と最下位との
間を昇降させる。また,荷受台Cが地面や所定の高さを
もったプラットフォーム等に接地したときは,荷受台C
を接地面にそって傾斜(首振り)させる。
【0029】昇降装置10は一組のプレート11にそれぞれ
取り付けられたフレーム12を介して,シャシ13に固定さ
れるが,この昇降装置に組み付けられる荷受台Cは図8
にも示されているように在来のもので,三角形の補強部
材14が縦方向に一対取り付けられ,さらに補強部材14’
が好適に横方向に設けられている。これにより,これら
補強部材により荷受台は剛性となっている。さらに,補
強部材14と整合するように取付プレート14”が荷受台C
の裏面に固着され,その取受プレート14”に第二のピン
19により略三角形のリンク16がピン支持(回転自在の支
持)されている。このリング16の側面は補強部材14’の
側面と当接可能となっている。
【0030】フレーム12には一対の内側(第一の)プレ
ート17が固定され(図8),それらプレート17に一組の
第一のアーム18の一端が第一のピン15によりピン支持
(回転自在の支持)されている。各第一のアーム18の他
端は第二のピン19によりリンク16にピン支持されてい
る。
【0031】取付プレート17の外側の外側(第二の)プ
レート17’(図7(A),図8)の間で,略三角形のレ
バー20がレバー支持ピン21によりピン支持されている。
したがって,このレバー20はピン21を中心に回転可能で
あるが,フレーム12に設けられたストッパ部12’により
回転が制限される。以下で説明するように,荷受台Cが
最上位と最下位との間を昇降するとき,レバー20はスト
ッパ部12’に当接している。
【0032】第一のアーム18の下方に位置する一組の第
二のアーム22のそれぞれの一端がそれぞれのリンク16に
第三のピン23によりピン支持されている。アーム22のそ
れぞれの他端はレバー20に第四のピン24によりピン支持
されている。
【0033】レバー20がストッパ部12’に当接している
とき,第一のピン15,第二のピン19,第三のピン23,お
よび第四のピン24が平行四辺形(図において,一点鎖線
により示されいる)を形成し,かつリンク16が荷受台C
の補強部材14’の側壁と当接し,荷受台Cを水平に支持
するように,各ピンの位置は決定される。
【0034】第二のアーム22の下方で,一端が第一のシ
リンダー支持ピン25aによりピン支持され,他端がレバ
ー20に第二のシリンダー支持ピン25bにより支持される
昇降用シリンダー25が設けられている。このシリンダー
25は主にその伸縮により第二のアーム22を第四のピン24
を中心に回転させ,荷受台Cを昇降させるためのもの
で,したがって,有効な回転モーメントを生ずるよう
に,第一のシリンダー支持ピン25aはできるだけ第二の
アーム22の一端側に,第二のシリンダー支持ピン25bは
できるだけレバー20の下端に位置させることが望まし
い。
【0035】レバー20をストッパ部12’に押し付けるた
めのスプリング25’がレバー支持ピン21に配置され,第
二のシリンダー支持ピン25bにその押付け力を作用させ
ている。このスプリングは,以下で説明するように,よ
り安全を確保するためのものであり,装置を構成する上
で必須の要素となるものではない。
【0036】第二のアーム22にはさらに,バンパー26が
取り付けられ,二つの第二のアーム22は一体的となって
いる。バンパー26は,車両を保護するとともに,後方か
らの小型車等の潜り込みを防止するためのもので,本願
発明の昇降装置において必須の構成をなすものではな
い。
【0037】バンパーはアームを一体的にするため,荷
受台をフレームに対して左右に傾斜した接地面(これを
「傾斜した接地面」という)に追随させる機構と相反す
るものと考えられていたが,本発明の昇降装置のおいて
は,バンパーがアームに固定されていても,以下で説明
するように,荷受台を,傾斜した接地面に追随させるこ
とができる。
【0038】前述したように,荷受台Cは不使用時,走
行時には立起させておく必要があるが,そのために,補
強部材14内にチルト(揺動)用シリンダー14aが収納さ
れ,その先端が荷受台Cの下面にピン支持され,他端が
リンク16にピン支持されている。したがって,図7
(B)に示されているように,シリンダー14aが伸長す
ると,荷受台Cは第二のピン19を中心に回転し,立起す
ることができる。
【0039】上述したように,各ピン(15,19,23,2
4)の位置は平行四辺形を形成するように決定される
が,平行四辺形を維持するためには,レバー20がストッ
パ12’に接していなければならない。接していると,第
二のアーム22は,昇降用シリンダー25の伸長により,各
ピンが形成する平行四辺形を維持したまま,第四のピン
24を中心として回転し,荷受台は水平のまま昇降するこ
とになる。
【0040】図9(A)に示されているように,本発明
において,レバー支持ピン21の位置は,荷受台が最下位
に至る前に,第四のピン24の位置がレバー支持ピン21と
第三のピンとを通過する第一の直線より上に位置するよ
うに,決定される。
【0041】荷受台Cは,その自重(およびその上に載
置される荷物)の重さに基づく回転力は第四のピン24の
位置に作用するモーメントとなり,レバー20をレバー支
持ピン21を中心に回転させようとする。したがって,荷
受台が下降して最下位に位置する前の位置で,第四のピ
ン24の位置がレバー支持ピン21と第三のピンとを通過す
る直線より上に位置するように,レバー支持ピンが位置
づけられたとき,その位置でレバー20には,レバー支持
ピンを中心に,ストッパ部12’から離れるように回転力
が作用する。レバー20がストッパ部12’から離れては前
記平行四辺形は維持できなくなる。
【0042】一方,荷受台の自重等に基づく回転力は,
昇降用シリンダー25を介して,第二のシリンダー支持ピ
ン25bに作用し,レバー20をストッパ部12’に押しつけ
るようにレバー支持ピン21を中心に回転させようとす
る。
【0043】したがって,第四のピン24の位置が前記直
線より上に位置するように,レバー支持ピン21を決定し
ても,レバー支持ピン21の位置,第四のピン24の位置お
よび第二のシリンダー支持ピン25bの位置を,第二のシ
リンダー支持ピン21に作用する力のレバー支持ピンに関
するモーメントが第四のピン24に作用する力のレバー支
持ピンに関するモーメントと等しいか,または大きくな
るように決定すると,レバー20はストッパ部12’と当接
し,前述の平行四辺形は維持され,リンク16により水平
に支持された荷受台Cは昇降できる。
【0044】このようにピンの位置が決定されると,昇
降用シリンダーから引き続きオイルを抜くことで,荷受
台Cを水平に維持したまま下降させることができる。
【0045】そして,荷受台Cが地面に接したとき,荷
受台の自重等は地面で支えられ(荷受台の自重等の下方
への力はレバーを時計回りに回転させようとするが,こ
の下方への力が地面により支持されると,この回転力は
なくなる),レバーはより(反時計回りに)回転しよう
とする。そのために,シリンダーにはレバーにより圧縮
力が作用する。したがって,昇降用シリンダーから引き
続きオイルを抜き,そのシリンダーの長さを減少させる
と,レバー20はストッパ部12’から離れるようにレバー
支持ピン21を中心に(図において反時計回りに)回転す
る。第四のピン24もレバー支持ピン21を中心に回転し,
それとともに第二のアーム22が引き寄せられる。その引
き寄せにより,リンク16は第二のピン19を中心に(図に
おいて時計回り)に回転し,第三のピン23の位置が後方
(図において左側)に移動する(図10(A))。これ
により,荷受台Cは水平に保持されなくなり,第二のピ
ン19を中心に回転して,接地面にそって傾斜する。この
ように,本発明において,荷受台の下降から傾斜までの
動作を,オイルを抜くことで自動的(連続的)に行うこ
とができる。
【0046】上記のようなモーメントの関係をとるに
は,レバー支持ピン21と第四のピン24との間の距離をよ
り短くすることになるが(短くすることにより第四のピ
ン24に作用する力のレバー支持ピン21に関するモーメン
トが小さくなる),このことにより,レバー支持ピン21
と第二のシリンダー支持ピン25bとの距離を小さくする
ことができる。
【0047】したがって,第四のピン24の位置を前記直
線より上に位置するように各支持ピンの位置を決定する
ことにより,荷受台の自動的な傾斜動作に加え,レバー
を小型にすることができる。
【0048】また,上記モーメントの関係をとるように
ピンの位置が決定されると,レバー20はストッパ部12’
に押し付けられるが,車両に積載する荷物の重さによ
り,車高が変化し,第一および第二のアームの揺動角も
変化し,そのために一旦決定したレバー支持ピン,第四
のピン,第二のシリンダー支持ピンの位置を変える必要
も出てくる。また,荷受台上における急激な重量の変化
において前記のモーメントも一時的に変化することもあ
る。このようなときでも,ストッパ部12’へのレバー20
の接触を確保するために,図示の実施例ではスプリング
25”が配置されている。
【0049】スプリング25’を配置した場合,荷受台C
が接地したとき,レバー20によるシリンダー25への圧縮
力が生じないことがある。このようなときは,レバー20
を回転させ,各ピン(15,19,23,24)が形成する平行
四辺形を崩すために,収縮動作が可能な複動シリンダー
(内部ピストンの反対側(伸長側)にオイルを供給し
て,さらなる収縮できるシリンダー)を利用する必要が
ある。
【0050】以上のように各ピンの位置が決定された昇
降装置において,荷受台Cを最上位から下降させるため
に,まず,昇降用シリンダーからオイルを順次抜き,シ
リンダーを収縮させる。前述のとおり,レバー20はスト
ッパ12’に当接していることから,各ピン(15,19,2
3,24)が形成する平行四辺形は維持され,したがって
荷受台Cは水平に維持されている。荷受台Cが図9のよ
うに接地面に接したとき,引き続き昇降用シリンダーか
らオイルを抜き収縮させると,レバー20がストッパ部1
2’より離れるように回転し,それによりリンク16が回
転して,荷受台Cが接地面にそって傾斜(首振り)する
(図10)。
【0051】荷受台の上昇には,上記操作を逆に行うこ
とで達成できる。すなわち,昇降用シリンダーを伸長さ
せると,レバー20はレバー支持ピン21を中心に回転し,
ストッパ部12’と接する一方で,第二のアーム22を押し
出し,リンク16を第二のピン19を中心に回転させ,荷受
台Cの補強部材14’の側壁と接触させ,荷受台Cを水平
に移動させる。そして,各ピンが平行四辺形を形成した
とき,さらに昇降用シリンダーを伸長させると,荷受台
Cは水平に維持されたまま最下位から最上位へと上昇す
る。このような上昇操作を行うために,昇降用シリンダ
ーが伸長したとき,レバー20をストッパ部12’に押し付
けるように回転させる必要がある。そのためには,荷受
台Cが傾斜したとき(図10),第二のシリンダー支持
ピン25bの位置は,その位置(25b)がレバー支持ピン21
と第一のレバー支持ピン25aとを通過する第二の直線よ
り下に位置するように決定する必要がある。
【0052】上記動作の説明は,最上位と最下位との間
の荷受台の昇降,および傾斜について行ったが,所定の
高さに荷受台が接地しても傾斜動作を行うことができ
る。
【0053】図9(A)に示されているように,所定の
高さのプラットフォームに荷受台が接地したとする。こ
のとき,昇降用シリンダー25(この図では,図が複雑に
ならないようにシリンダーは破線により示されている)
を収縮させると,レバー20はレバー支持ピン21を中心と
して(反時計回りに)回転し,図10と同様に,第二の
アーム22が引き寄せられ,リンク16は第二のピン19を中
心に時計回りに回転し,荷受台を傾斜せることができ
る。
【0054】この実施例において,第二のアームはバン
パーにより一体的に連結されていることから,昇降用シ
リンダーは,いずれか一方の第二のアームに連結すれ
ば,上述した昇降動作,傾斜動作を行うことができる。
しかし,第二のアームのそれぞれに昇降用シリンダーを
連結することが円滑な動作のために望ましい。
【0055】いままでの説明は,接地面がフレームに対
して平行な場合についてであったが,接地面がフレーム
に対して左右に傾斜しているときに,荷物の搬入,搬出
を行う場合がある。このような場合,荷受台を傾斜した
接地面に追随して傾斜することが,円滑な荷物の搬入,
搬出を行う上で必要となる。一方,アームにバンパーを
設けると,アーム同士が一体となるため,荷受台を傾斜
した接地面に追随させることが困難と考えられている。
【0056】しかし,上記構成をもつ本発明の装置は,
第二のアーム同士がバンパー(またはメンバー)により
連結されていても,荷受台をこのような傾斜した接地面
に追随させることができる。これを図11を参照して説
明する。
【0057】図11(A)に示されているように,フレ
ーム12に対して接地面が傾斜しているとする。
【0058】このような接地面に荷受台Cを接地させて
も,片側のリンク(この例では,左側のリンク(図11
(B)を参照)は接地するが反対側のリンク(図11
(C)を参照)は浮いた状態にある。
【0059】この状態で,昇降用シリンダー25,25’を
収縮させると,前述したようにレバー20,20’が回転
し,第二のアーム22,22’を引き寄せ,リンク16,16’
が回転する。さらに,浮いた側のシリンダー25’を収縮
させると(第二のアーム同士はバンパーにより連結して
いるために,片側のみのシリンダーを収縮させることは
困難でるようにみえるが,各ピンでの支持には,円滑な
動作,取付を容易にするためになどにより,クリアラン
スが設けられ,事実上,第二のバンパ同士が連結されて
いても,片側のみのシリンダーを収縮させることができ
る),第二のアーム22’がさらに引き寄せられる。この
とき,アーム22,22’同士はバンパにより連結している
ため,第三のピン23,23’に高さはほとんど変化しない
が,浮いた側のリンク16’は回転することから,浮いた
側の第二のピン19’は第二のピン19の位置より下がるこ
とになる。
【0060】かくして,浮いていない側の第二のピン19
の高さはほとんど変化しなものの,浮いた側の第二のピ
ン19’の高さは,リンク16’のさらなる回転により,
下がり,荷受台は,傾斜をもつ接地面に追随して傾斜
し,荷受台の先端は左右に傾斜した接地面にも接するこ
とができる。
【0061】接地面の傾斜(フレームに対する左右の傾
斜)が様々であっても,その傾斜に荷受台を追随させる
ことが望ましい。図12はさらにこのような追随を可能
にする構成を示す。
【0062】この実施例ではリンク16は二つのリンク16
a,16bとからなり,それらはピン支持されている。リン
ク16aの先端は第二のピン19により取付プレート14”に
ピン支持され,リンク16bの先端は第三のピン23により
第二のアーム22にピン支持されている。リンク16aに
は,荷受台Cが最上位と最下位との間で昇降する間,リ
ンク同士が相対回転しないようにストッパ16a’が設け
られている。
【0063】このように二つのリンク構成をとると,荷
受台を接地し,さらに昇降用シリンダー25が収縮する
と,レバーが前記のように回転するのみならず,リンク
16bもリンク同士をピン支持する点を中心に回転する。
そのため,図12(A)に示されているように,第二の
ピン19と第四のピン23との間が,一つのリンク(この場
合は,ピンの間の距離は変化しない)と異なり,短くな
る。したがって,このような二つのリンクをもつ場合
は,第二のピンの位置19を更に下げることができ,図1
1で説明した以上に荷受台の傾斜面への追随を可能にす
る。
【0064】
【効果】本発明に従うことで、荷受台の昇降の間,構成
要素(各ピンの位置)は平行四辺形を形成し,したがっ
て荷受台は確実に水平を維持している。そして,荷受台
は昇降用シリンダーの収縮により下降し,接地したと
き,さらに昇降用シリンダーが収縮することで,荷受台
は接地面にそって傾斜することから,下降から傾斜まで
を連続した動作となる(傾斜から上昇も同様)。
【0065】また,このように一種類の昇降用シリンダ
ーにより,荷受台の昇降,傾斜が行えることから,構造
の単純化,制御の単純化を図ることができる。
【0066】さらに,接地面が左右に傾斜している場合
でも,シリンダーの操作により,荷受台を支持するピン
の位置が下がり,荷受台を傾斜した接地面に追随させる
ことができる。このことは,荷受台を支持するアームが
バンパにより連結され一体化していても,本発明の装置
において,荷受台を傾斜した接地面に追随させることが
できる。
【0067】また,本発明に組み入れられたリンクによ
り,より一層荷受台を傾斜した接地面に追随させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】先行技術の荷受台の昇降装置を後方に取り付け
た車両の側面図である。
【図2】先行技術の荷受台の昇降装置を後方に取り付け
た車両の背面図である。
【図3】先行技術の荷受台の昇降装置の斜視図である。
【図4】先行技術の昇降装置において,荷受台の揺動状
態の側面を示す。
【図5】先行技術の昇降装置において,荷受台の昇降状
態の側面を示す。
【図6】先行技術の昇降装置において,荷受台の傾斜
(首振り)状態の側面を示す。
【図7】車両に取り付けられた本発明の荷受台の昇降装
置の側面図であり,図7(A)は昇降用シリンダーの基
部の取付を示す部分拡大図であり,図7(B)は立起さ
せた荷受台の一部側面図である。
【図8】車両に取り付けられた本発明の荷受台の昇降装
置の背面図である。
【図9】本発明の荷受台の昇降装置の昇降および接地状
態の側面図を示す。
【図10】本発明の荷受台の昇降装置の傾斜(首振り)
状態の部分側面図であり,図10(A)は荷受台のリン
クの拡大図である。
【図11】図11(A)は荷受台が傾斜した接地面に追
随した状態の左右のアームの略示図であり,図11
(B)は荷受台が傾斜した接地面に追随した状態の昇降
装置の部分左側面図であり,図11(C)は荷受台が傾
斜した接地面に追随した状態の昇降装置の部分右側面図
である。
【図12】他のリンクの構成を採用した本発明の荷受台
の昇降装置の部分側面図であり,図12(A)はリンク
の部分拡大図である。
【符号の説明】
15 第一のピン 19 第二のピン 20 レバー 21 レバー支持ピン 22 第二のアーム 23 第三のピン 24 第四のピン 25 昇降用シリンダー 25’ スプリング

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両に取り付けられる荷受台の昇降装置で
    あって, 車両のシャシに取り付けられる,対面した一組の第一の
    プレートおよび該第一のプレートのそれぞれに隣接し
    かつ対面して,前記シャシに取り付けられる一組の第二
    のプレートと, 前記第二のプレートのそれぞれに対面してかつレバー支
    持ピンにより回転自在にピン支持されるが,前記シャシ
    に取り付けられるストッパ部により回転が制限される一
    組のレバーと, 各一端が前記各第一のプレートに第一のピンによりピン
    支持され,各他端が,荷受台を支持できる各リンクに,
    そのリンクを前記荷受台にピン支持する第二のピンによ
    り,ピン支持される一組の第一のアームと, 各一端が前記各リンクに第三のピンによりピン支持さ
    れ,各他端が前記各レバーに第四のピンによりピン支持
    され,前記第一のアームの下方に位置する一組の第二の
    アームと, 一端が前記第二のアームに第一のシリンダー支持ピンに
    よりピン支持され,他端が前記レバーに第二のシリンダ
    ー支持ピンによりピン支持される,前記第二のアームの
    下方に位置し,かつ当該昇降用シリンダーの伸縮により
    前記第二のアームを回転させ,前記荷受台を昇降させる
    昇降用シリンダーと, から構成され, 前記荷受台は,前記第二のピンを中心に揺動,傾斜可能
    であり, 前記レバーが前記ストッパ部と当接しているとき,前記
    第一,前記第二,前記第三および前記第四のピンは平行
    四辺形を形成し, 前記レバー支持ピンの位置は,前記レバーが前記ストッ
    パ部と当接しつつ,前記荷受台が下降して最下位に位置
    する前の位置で,前記第四のピンの位置が前記レバー支
    持ピンと前記第三のピンとを通過する直線より上に位置
    するように決定され, 前記第二のシリンダー支持ピンの位置が,前記レバー支
    持ピンと前記第一のシリンダー支持ピンとを通過する第
    二の直線の下方に位置するように決定される,ことを特
    徴とする荷受台の昇降装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の荷受台の昇降装置であ
    って,前記レバー支持ピンの位置,前記第四のピンの位
    置および第二のシリンダー支持ピンの位置は,最上位と
    最下位の間の荷受台の昇降の間,前記レバーを前記スト
    ッパー部に当接させるために,前記第二のシリンダー支
    持ピンに作用する力のレバー支持ピンに関するモーメン
    トが前記第四のピンに作用する力のレバー支持ピンに関
    するモーメントと等しいかまたはそれより大きくなるよ
    うに決定される,ことを特徴とする荷受台の昇降装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の荷受台の昇降
    装置であって,さらに,前記レバーを前記ストッパー部
    に押し付けるための弾性部材を有する,ことを特徴とす
    る荷受台の昇降装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の荷受台の昇降装置であ
    って,前記昇降用シリンダーが二つあり,それぞれが前
    記各第二のアームと前記各レバーとにピン支持される,
    ことを特徴とする荷受台の昇降装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の荷受台の昇降装置であ
    って,前記第二のアーム同士を連結するバンパーまたは
    メンバーを更に有する,ことを特徴とする荷受台の昇降
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の荷受台の昇降装置であ
    って,前記第一のプレートと前記第二のプレートが同一
    である,ことを特徴とする荷受台の昇降装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の荷受台の昇降装置であ
    って,一端が前記荷受台にピン支持され,他端が前記リ
    ンクにピン支持される,前記荷受台を揺動するための揺
    動シリンダーを更に有し,前記荷受台は,該揺動シリン
    ダーの伸縮により前記第二のピンを中心に揺動できる,
    ことを特徴とする荷受台の昇降装置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の荷受台の昇降装置であ
    って,前記リンクは,一端が互いにピン支持された二つ
    の部材から成り,一方の部材の他端が前記荷第二のピン
    により前記荷受台に支持され,他の部材の他端が前記第
    二のアームの一端に前記第三のピンにより支持され,前
    記リンクはさらに,前記レバーが前記ストッパ部と当接
    したとき,前記第一,第二,第三および第四のピンが平
    行四辺形を形成するように,前記部材同士の相対回転を
    制限するストッパを有する,ことを特徴とする荷受台の
    昇降装置。
JP10032268A 1998-01-30 1998-01-30 荷受台の昇降装置 Expired - Fee Related JP2997446B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10032268A JP2997446B2 (ja) 1998-01-30 1998-01-30 荷受台の昇降装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10032268A JP2997446B2 (ja) 1998-01-30 1998-01-30 荷受台の昇降装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11208357A JPH11208357A (ja) 1999-08-03
JP2997446B2 true JP2997446B2 (ja) 2000-01-11

Family

ID=12354266

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10032268A Expired - Fee Related JP2997446B2 (ja) 1998-01-30 1998-01-30 荷受台の昇降装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2997446B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11208357A (ja) 1999-08-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7028458B2 (ja) 貨物自動車用リフト装置
JP2997446B2 (ja) 荷受台の昇降装置
JP2997445B2 (ja) 荷受台の昇降装置
JPS6344272Y2 (ja)
JP3035470B2 (ja) テールゲートリフタのゲート板傾斜制御装置
JP4172988B2 (ja) 荷受台昇降装置
JP2875218B2 (ja) 荷受台の昇降装置
JP4169568B2 (ja) 荷受台昇降装置
JP3058866B2 (ja) 荷受台昇降装置を備えた車輌の後部バンパー
JPH08259192A (ja) 片上げ式自動車整備用リフト
JP3871519B2 (ja) 荷受台昇降装置のアーム構造
JPS5817051B2 (ja) 荷役車輌における荷受台の昇降装置
JPH11198706A (ja) 道板装置を備えた荷受台昇降装置
JP3517581B2 (ja) 荷受台昇降装置付車両におけるリヤバンパ装置
JP2001233114A (ja) 車両における荷卸し装置
JP2002036937A (ja) パレット運搬用車両
JPH11342871A (ja) キャブオーバトラックのキャブチルト装置
JPH06191341A (ja) ダンプ車の荷台傾斜装置
JP3917831B2 (ja) 荷受台昇降装置のアーム構造
JPH0443015B2 (ja)
JPH106841A (ja) 車両用リフター
JP2009101725A (ja) 荷受台
JP4108520B2 (ja) 荷受台昇降装置
JP3883044B2 (ja) 荷受台昇降装置
JP2593801Y2 (ja) 荷台傾斜装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081029

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091029

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees