JPS6342840Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車部品の取付構造に係り、特に芯
材とその表面を覆うフイニツシヤとからなる部品
を車体側被取付部材に結合するようにした自動車
部品の取付構造に関する。

従来、この種の部品取付構造として、例えば第
１図に示すように、シート１のサイド側に設けら
れたリクライニングシート機構２の操作レバー３
の取付構造を例にとつて説明すれば、この操作レ
バー３は第２図に示すように、中心部に螺子挿通
孔１６を有する金属製の板状芯材５と、操作レバ
ー３形成時にこの芯材５の周囲を覆うべく一体的
に成形され、操作レバー３の握り部として形成さ
れる硬質プラスチツクのフイニツシヤ４とで構成
されたものがあつた。そして、この操作レバー３
はリクライニングシート機構２のベースプレート
６とラツチポール７との一部を連結するシヤフト
８の一端に芯材５が螺子等の締結部材９によつて
締付固定されることにより、リクライニングシー
ト機構２に取付けられていた。

しかしながら、このような操作レバー３の取付
構造にあつては、芯材５をシヤフト８に固定する
ための締結部材９の頭部が外部に露出している構
造となつていたので、シート１の側方から締結部
材９の頭部が見えてしまい外観品質上見映えの悪
いものとなつていた。また、従来見映え向上の解
決策として、例えば、締結部材９の頭部をフイニ
ツシヤ４と同一材料からなるキヤツプ（図示せ
ず）で目隠しする手段等も考えられていたが、こ
の場合には部品点数や取付工数が増加するという
別の問題が生じ、全面的な解決には至つてなかつ
た。

本考案は上述の観点に立つてなされたものであ
り、被取付部材に取付けられる部品の結合部を部
品の一部を構成するフイニツシヤで目隠しするこ
とによつて、上記従来の問題点の解決を図つたも
のである。即ち、本考案は上記問題点を解決する
ための手段として、フイニツシヤには芯材に着脱
自在に取付けられる係止部とフイニツシヤ装着時
に芯材と被取付部材との結合部を覆う目隠部とが
形成される一方、この目隠部と芯材との間に溝部
を形成し、該目隠部によつて締結部材を覆い隠す
ようにしたことを特徴としている。

以下添付図面に示すシートのリクライニングシ
ート機構の操作レバーの取付構造を例にとつて本
考案を詳細に説明する。

第３図に示す一実施例においてリクライニング
シート機構２のベースプレート６とラツチポール
７との一部はシヤフト８により連結されており、
このシヤフト８の一端部側には螺子等の締結部材
９により固着された操作レバー３が取付けられて
いる。この操作レバー３は下端部に螺子挿通孔１
６を有する縦長形状の金属板芯材１０と、この芯
材１０の表面を覆う硬質プラスチツクからなるフ
イニツシヤ１１とで構成されており、このフイニ
ツシヤ１１で操作レバー３の握り部の形状を形づ
くつている。このフイニツシヤ１１は第３図に示
すように、上部後面側が幾らか膨出した形状に形
成され、操作レバー３を握つた時の感触を良くす
ると共に、前面側が略平面状に形成されていて、
レバーとしての外観品質を良くしている。このよ
うな外側形状を有するフイニツシヤ１１におい
て、上部側には前記芯材１０の上側部１２が差込
まれるための係止部としての係止穴１３が後面側
から上方内部に向かつて設けられており、またフ
イニツシヤ１１の下部側にはその後面側に上下方
向に沿つて凹状の溝部１４が形成されており、該
溝部１４に対応したフイニツシヤ１１前面側によ
つて芯材１０をシヤフト８に結合している締結部
材９の目隠部１５を形成している。

従つて、上記フイニツシヤ１１を装着する場合
には、予めシヤフト８の一端に締結部材９によつ
て芯材１０を取付けておき、芯材１０の上側部１
２にフイニツシヤ１１の係止穴１３を差込むだけ
でフイニツシヤ１１が固定され、かつ芯材１０の
下部およびシヤフト８への結合部はフイニツシヤ
１１の目隠部１５によつて覆い隠される。そのた
め、このような取付構造によればフイニツシヤ１
１の装着が容易となり、また、従来のように芯材
１０の結合部が外側から見えないので見映えを向
上させることができる。

第４図は本考案に係る部品取付構造の他の実施
例を示したものであり、芯材１０に装着されるフ
イニツシヤ１１の固定をより確実なものにしたも
のである。即ち、この実施例において、芯材１０
にはシヤフト８との結合部分の直上部において、
上側部１２が僅かに前方側に突出するような段差
が形成される一方、フイニツシヤ１１側には、前
記上側部１２が差込まれる係止穴１３がフイニツ
シヤ１１の略中心部において、その長手方向に設
けられている。また芯材１０とシヤフト８との結
合部は前記実施例と同様、後面側に設けられた溝
部１４によつて形成された目隠部１５によつて外
側から覆い隠される。なお、この実施例では芯材
１０とシヤフト８との結合はめでおこなわれ、
従つて頭部を低く形成でき溝部１４に嵌り込める
ようになつている。

従つて、この実施例にあつては、先の実施例に
比べて芯材１０の上側部１２とフイニツシヤ１１
の係止穴１３との係合部分が増大し、かつ、フイ
ニツシヤ１１の略中心部に芯材１０が位置してい
るので、フイニツシヤ１１の固定が強固となると
ともに、操作レバー３自体としての強度も上げる
ことができる。また、この実施例ではシヤフト８
に結合される芯材１０の結合部分がフイニツシヤ
１１の溝部１４内に嵌め込まれる構造としたか
ら、フイニツシヤ１１の厚さを薄くすることがで
きる。

尚、上記いずれの実施例もリクライニングシー
ト機構２の操作レバー３の取付構造について説明
したが、本考案はこれに限定されるものではな
く、他のシートの操作レバーあるいはグローブボ
ツクスの把手部、アームレスト、アシストグリツ
プ等の部品の取付構造にも広く適用することがで
き、この場合にも上記実施例と同様の効果を奏す
ることができる。

以上説明したように、本考案に係る自動車用部
品の取付構造によれば、フイニツシヤには芯材に
着脱自在に取付けられる係止部とフイニツシヤ装
着時に芯材と被取付部材との係合部を覆う目隠部
とを形成する一方、この目隠部と芯材との間に溝
部を形成したから、フイニツシヤ装着時には上記
目隠部によつて結合部が外側から見えず、従来の
ように部品点数を増加することなく見映えを良く
することができ、車室内の外観品質を向上させる
という効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は自動車のシートの斜視図、第２図は従
来のシート操作レバーの一例を示す断面説明図、
第３図は本考案に係る部品取付構造をシートの操
作レバーに適用した場合の一実施例を示す断面説
明図、第４図は本考案の他の実施例を示す断面説
明図である。 ８……シヤフト（被取付部材）、９……締結部
材、１０……芯材、１１……フイニツシヤ、１３
……係止穴（係止部）、１４……溝部、１５……
目隠部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 芯材と、その表面を覆うフイニツシヤとからな
   る部品を被取付部材に締結部材によつて結合する
   ようにした自動車用部品取付構造において、 上記フイニツシヤには芯材に着脱自在に取付け
   られる係止部とフイニツシヤ装着時に芯材と被取
   付部材との結合部を覆う目隠部とが形成される一
   方、この目隠部と芯材との間に溝部を形成したこ
   とを特徴とする自動車用部品取付構造。