JPS6242569Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はウインドモールをボデイーパネルと
ウインドガラスの接合部に止着するウインドモー
ル止着用のクリツプに関するものである。

従来、自動車のボデイーパネルとフロントまた
はリアのウインドガラスとの接合部（第１図Ｘ−
X′断面等）に装着されるウインドモールの止着
は、第２図に示すような構造のものが一般的であ
つた。

すなわち、接合部分において、ボデイーパネル
１を緩やかな低段に形成し、この段部分にウイン
ドガラス２を設置するとともに、これを覆い隠す
ようにウインドモール３を被覆する一方、このウ
インドモール３はボデイーパネル１に溶接された
スタツド４に取り付けられるクリツプ５によつて
固着していた。しかし、これによるとクリツプ５
を取り付けるためのスタツド４はボデイーパネル
１にスタツド溶接によつて固着されるが、このス
タツド溶接するための工具スペースの関係上Ｖな
る空間が必要となり段差Ｈが大きくなつて空気抵
抗を増すとともに、意匠的にも劣るものとなつて
いた。

そこで、この考案はウインドモール３を止着す
べきクリツプの弾性復帰力を利用し、簡単で迅速
な止着構造を提供することで前記欠点の解消を図
つたものである。

以下、この考案の具体的な実施例を図面を参照
して説明する。

第３図、第４図はこの考案に係るウインドモー
ル止着用のクリツプの作用状態を示す要部断面図
であるが、このクリツプ５は翼部と脚部からなる
略Ｔ字状をしており、このうち、翼部をモール側
係合部５ａ，５ａ、脚部を本体側係合部５ｂとす
る。

モール側係合部５ａ，５ａをウインドモール３
の内部に形成された同じく係合部３ａ，３ａに嵌
合させ、予め下方にわん曲させた変形状態イに
し、接合部における本体側へ上から接近させる。
すると、本体側係合部５ｂの下端がボデイーパネ
ル１等の本体側に接当し、上方への押圧力を受け
るから、今度は上方へわん曲する正規状態ロに弾
性復帰し、モール側係合部５ａ，５ａはウインド
モール３に、本体側係合部５ｂはウインドガラス
２等の本体側にそれぞれ係合し、強固に固定され
る。したがつて、このクリツプ５は弾性材で構成
する必要があるが、必ずしもウインドモール３の
全長に亘つて設ける必要はなく、適宜な長さのも
のを何ケ所か設ければよい。さらに、このクリツ
プ５は前記正規状態ロであれば安定な恒常状態が
維持でき、変形状態イにしても、暫時この状態を
継続できるものでなければならない。

第５図、第６図はそれぞれ他の実施例を示すも
のであるが、第５図は本体側係合部５ｂをボデイ
ーパネル１に係合させたものであり、第６図はボ
デイーパネル１とウインドガラス２双方に係合さ
せたものである。

この考案は前記のような構成からなり、また作
用をするので、以下の効果が期待できる。

まず、スタツド４を使用しないため、ウインド
ガラス２とボデイーパネル１の段差Ｈを従来のも
のより小さくすることができ、意匠的にも優れた
ものになる上、空気抵抗を減じ得、低燃費につな
がるとともに、風切り音も小さくなる。

また、このクリツプ５を使用するウインドモー
ル３の止着はクリツプ５をウインドモール３内に
嵌着し、接合部の上から単に落し込めばよいので
あるから、スタツド４を使用する場合に比べて止
着が簡単になり、工数も減じてコストダウンを図
ることもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図はウインドモール取付個所を示す自動車
の斜視図、第２図は従来のウインドモール止着構
造を示す要部断面図、第３図、第４図はこの考案
に係るウインドモール止着用のクリツプの止着状
態を示す要部断面図、第５図、第６図は同じく他
の実施例を示す要部断面図である。 符号、１……ボデイーパネル、２……ウインド
ガラス、３……ウインドモール、５……クリツ
プ、５ａ……クリツプのモール側係合部、５ｂ…
…クリツプの本体側係合部、イ……クリツプの変
形状態、ロ……クリツプの正規状態。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ボデイパネル１とウインドガラス２の接合部に
   ウインドモール３を止着するウインドモール止着
   用のクリツプ５において、このクリツプ５が、左
   右の翼状をしたモール側係合部５ａ，５ａと、脚
   部を構成する本体側係合部５ｂとからなる、断面
   ほぼＴ字状をなし、かつ、上記モール側係合部５
   ａ，５ａが、それぞれ下方にわん曲させた変形状
   態から、これが上方にわん曲する正規状態に、弾
   性的に変形可能なものであることを特徴とするウ
   インドモール止着用のクリツプ。