JPS6340204Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、金属製胴を有するポツト等の底体取
付構造に関するものである。

従来、金属製胴を有するポツト等の底体取付け
方法としては種々の形式のものがあるが、ポツト
の胴は、一般に、底部に向つて広がつている点を
利用して胴の底部開口を内方にカーリングし、こ
のカーリング部と胴内壁との間に、内面にねじ部
を有する環状リングを位置させ、この環状リング
に底体を押圧しながらそのねじ部を螺合して取付
けるようになつている。

ところで、近年、デザインの多様化につれて、
胴が底部に向つて先細となつた、つまり従来と逆
形状をした胴を備えたポツト等が提案されるに至
つた。

この形式のものでは、前記のように取付リング
を胴に装着しても、底体を螺合とすると、上方に
向つて末広がりとなつているため取付リングを固
定することができず、胴に底体を取付けることが
できない。

したがつて、本考案は、金属製胴の形状如何に
かかわらず底体を取付けることのできる金属製胴
を有するポツト等の底体取付構造を提供すること
を目的とする。

つぎに、本考案を一実施例である図面にしたが
つて説明する。

図において、１は底部開口が先細りとなつたま
ほう瓶の金属製胴、３は前記胴１の底部開口内縁
に上方に向けて設けた金属製底リング、９は取付
リング、１６は前記取付リング９に螺着した締め
上げ体２３を有する底体、２５は前記締め上げ体
２３により締め上げられ、図示しない肩体との間
に取付けられた中瓶である。

前記底リング３は、第２図、第３図に示すよう
に、中央がややくびれた環状の凹部４を有し、ま
た下端に段部５を有するとともに、上部に１ケ所
回り止め用の切欠き６を有する。７はメツキ液排
出孔である。そして前記底リング３は胴１に溶接
で固着するか、胴１をカーリングして形成しても
のである。

前記取付リング９は可撓性の合成樹脂からな
り、第４図〜第６図に示すように、上部内側にね
じ部１１を、下方に環状舌部１２を有するととも
に、舌部１２には基部１０が前記底リング３の上
端に載置すると、凹部４に嵌合する爪部１３が全
周等間隔に３個所設けられ、また、舌部１２の一
部には前記切欠き６内に嵌合する厚肉の突条１４
が設けてある。

さらに、基部１０の外方には、装着時に胴１の
内壁面に圧着する環状の薄肉フランジ１５が設け
てある。

一方、前記底体１６は、外側部に前記取付リン
グ９のねじ部１１と螺合するねじ部１７を、その
下部に前記底リング３の段部５に嵌合するフラン
ジ部１８を有するとともに、中央にはねじ部２０
を有する締め上げ体装着孔１９が設けてある。な
お、２１は薄肉となつたシール片である。また、
２２は前記底体１６に設けた装飾用金属板、２４
は締め上げ体２３に設けたねじ部である。

つぎに、前記構成からなるポツトの底体取付方
法を説明する。

まず、胴１の底部開口内縁に底リング３を、た
とえば、溶接により固着したのち、中瓶２５を底
リング３の開口を通して胴１内に挿入する。その
後、取付リング９を胴１内に弾性を利用して挿入
するとともに、その突起１４を底リング３の切欠
き６と対応させ、爪部１３を凹部４に嵌合するこ
とにより、取付リング９を回り止めして底リング
３に取付ける。ついで前記取付リング９のねじ部
１１にねじ部１７を螺合して底体１６を取付け
る。

この場合、取付リング９は底リング３に対して
回り止めされており、かつ、爪部１３が凹部４に
嵌合しているため、底体１６の取付リング９との
螺合時に、取付リング９が上方に抜けることなく
スムーズに螺合し、螺合につれて、取付リング９
は下方に引張られ、底体１６は確実に胴１下部に
取付けられる。

このように底体１６が取付けられると、胴１の
下方に設けたビス孔２からビス８により取付リン
グ９と底体１６が胴１と一体化される。

その後、締め上げ体２３を回転して、従来同
様、中瓶２５を肩体に押圧して固定するものであ
る。

なお、前記のようにして底体１６が取付けられ
ると、取付リング９の薄肉フランジ１５は胴１の
内壁を圧着し、中瓶２５の破損時における液体の
外部への漏洩を防止する。また、底体１６のシー
ル片２１も締め上げ体２３の外周に圧着するた
め、前記同様、液体の漏洩を防止する。

以上の説明で明らかなように、本考案によれ
ば、底体は、胴に設けた底リングに、取付リング
を回り止めするとともに抜け止めして取付け、底
体をこの取付リングに螺合することにより底リン
グを挟着して取付けるものである。したがつて、
底部に向つて絞られた形状の胴にあつても、底体
を従来同様確実に装着することができる。また、
底体は、底リングの段部に嵌合しているため、取
付リングと強固に固着される。

なお、従来の胴にも適用できることは勿論であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる底体取付構造をまほう
瓶に適用した場合の一部断面図、第２図は底リン
グの正面図、第３図は第２図の平面図、第４図は
取付リングの断面図、第５図は第４図の一部平面
図で、第６図は第４図の一部拡大断面図である。 １……胴、３……底リング、４……凹部、５…
…段部、６……切欠き、９……取付リング、１１
……ねじ部、１３……爪部、１４……突起、１６
……底体、１７……ねじ部、１８……フランジ
部、２０……ねじ部、２３……締め止げ体、２４
……ねじ部、２５……中瓶。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底部に向かつて先細となつた筒状の金属製胴の
   底部開口内縁に、中央外周に凹部を有し、この凹
   部の上部に回り止め用切欠きを、下方に段部を有
   する底リングを前記胴下端に上方に向けて設ける
   とともに、前記凹部と嵌合する抜止め用爪部と前
   記切欠きに嵌合する突起を有し、かつ、内側にね
   じ部を有する取付リングを前記底リング上部に取
   付け、前記ねじ部に外周端に前記段部に嵌合する
   フランジ部を有する底体を螺合して構成したこと
   を特徴とする金属製胴を有するポツト等の底体取
   付構造。