JPS6340119Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、搬送始端側の掛張輪体支持ブラケツ
トと搬送終端側の掛張輪体支持ブラケツトとを、
起伏自在な係止爪を枢着し、かつ、前記各輪体間
に亘つて回動自在に掛張された無端チエーンの刈
取穀稈搬送経路側でかつ、前記係止爪の突出側に
沿つて位置するチエーン振止めレールを介して一
体連結し、前記チエーン振止めレールの穀稈搬送
終端部分の外側面に、搬送穀稈の穂先部分を脱穀
部側に移行案内するための剛性のガイドカバーの
立上り部を固着してあるこンバインの刈取穀稈搬
送供給部構造に関する。

この種のコンバインの刈取穀稈搬送供給部構造
は、搬送始端側の掛張輪体支持ブラケツトと搬送
終端側の掛張輪体支持ブラケツトならびに、チエ
ーン振止めレールとを一体連結して穂先搬送フレ
ームを構成したことにより、例えば、前記チエー
ンの全周を覆うような単一のケースフレームに、
各掛張輪体に対する取付けブラケツトやチエーン
振止めレールを組付ける場合に比して、部品点数
のみならず、プレス金型の使用数も可及的に削減
することが可能で、装置全体を組付け面及び経済
面で有利に構成することができる反面、前記チエ
ーン振止めレールの振止め作用部に連なる角部が
プレス加工によつてなだらかな曲面に形成されて
いるため、この角部では係止爪に絡み付いた草や
ワラ屑などを掻き落すことができず、その結果、
草やワラ屑などが掛張輪体の軸受部に巻きついて
作動不良やベアリングの破損等のトラブルを惹き
起す問題があり、これを回避するには別途、掻き
落し具を付設する必要があつた。

本考案は、上述のようなトラブル発生を、この
種の簡易フレーム構造のもつ利点を何等損なうこ
となく、また、本来付設の前記ガイドカバーを有
効利用して確実、良好に回避することができるよ
うにせんとする点に目的を有する。

本考案によるコンバインの刈取穀稈搬送供給部
構造は、冒記したものにおいて、前記ガイドカバ
ーの前記立上り部上縁を前記チエーン振止めレー
ルの振止め作用部上面よりも上方で前記係止爪下
面に近接するように突出させてある事を特徴とす
る。

即ち、搬送穀稈の脱穀部への移行を円滑、良好
化するために本来付設されているガイドカバーの
前記チエーン振止めレールへの取付け用立上り部
上縁をもつて前記係止爪に絡み付いた草やワラ屑
などを良好に掻落すスクレーパーの役目を果すよ
うにしたから、特別なスクレーパーを別途設ける
必要がなく、前記ガイドカバーの立上り部上縁を
上述のように構成するだけの簡単な改造のみをも
つて、この種の簡易フレーム構造がもつ利点を何
等阻害することなく、前述のトラブル発生を確
実、良好に回避し得るに至つた。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図で示すように、脱穀部１及び左右一対の
クローラ走行装置２を備えた本機の前部に、左右
一対の引起し装置３，３、バリカン型の刈取装置
４、刈取穀稈の株元部を挾持搬送する装置５なら
びに、刈取穀稈の穂先側を係止してこれを前記株
元挾持搬送装置５との協働によつて漸次横倒し姿
勢に変更し乍ら前記脱穀部１の入口プレート６及
び脱穀フイードチエーン７に搬送供給する穂先係
止搬送装置８を有する刈取前処理部Ａを駆動昇降
自在に連結支持させてあるコンバインにおいて、
前記穂先係止搬送装置８は次の如く構成されてい
る。

即ち、第２図、第３図で示すように、搬送始端
側の掛張スプロケツト９を回転自在に支持するブ
ラケツト１０と搬送終端側の２つの掛張スプロケ
ツト１２，１２を回転自在に支持するブラケツト
１３とを、起伏自在な係止爪１４を枢着し、かつ
前記各スプロケツト９，１２，１２′間に亘つて
回動自在に掛張された無端チエーン１５の刈取穀
稈搬送経路側で、かつ、前記係止爪１４の突出側
に沿つて位置するチエーン振止めレール１６及び
前記係止爪１４を刈取穀稈搬送経路に沿つて起立
姿勢で移動させるためのガイドレール１７を介し
て一体連設するとともに、前記チエーン１５に刈
取穀稈搬送経路を挾んで相対向する搬送ガイド杆
１８を前記株元挾持搬送装置５のレール台１９に
支持された搬送カバー２０の上部に、前記チエー
ン１５に対する遠近方向に一定範囲内で取付け位
置調節自在に取付け、かつ、前記チエーン振止め
レール１６の穀稈搬送終端部分の外側面に、搬送
穀稈の穂先部分を脱穀部１側に移行案内するため
の硬質樹脂製の第１ガイドカバー２１の立上り部
２１Ａを固着し、更に、この第１ガイドカバー２
１の後端部に、その自由後端が前記入口プレート
６上に重合位置するゴム製の第２ガイドカバー２
２を固着している。

而して、前記第１ガイドカバー２１の前記立上
り部２１Ａ上縁２１ａを前記チエーン振止めレー
ル１６の振止め作用部１６Ａ上面よりも上方で前
記係止爪１４下面に近接するように突出させてこ
の突出上縁２１ａの脱穀部１側角部を、前記係止
爪１４に絡み付いた草やワラ屑などを掻き落すた
めのスクレーパーに兼用構成している。

また、第４図で示すように、前記入口プレート
６を、穀稈供給台部分６Ａと立上り壁部分６Ｂと
に分割するとともに、これら両分割部分６Ａ，６
Ｂを前記脱穀部１の前側板１Ａに対して横軸芯及
び縦軸芯周りで夫々揺動開閉ならびに所期の穀稈
供給案内姿勢で固定連結自在に構成している。

尚、第５図で示すように、前記立上り部２１Ａ
上縁２１ａの脱穀部１側角部を横外側方に向かつ
て先鋭に突出させても良い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るコンバインの刈取穀稈搬送
供給部構造の実施の態様を例示し、第１図はコン
バイン前部の側面図、第２図は要部の平面図、第
３図は要部の拡大断面図、第４図は入口プレート
の斜視図、第５図は他の実施例を示す要部の拡大
断面図である。 ９，１２……掛張輪体、１０，１３……支持ブ
ラケツト、１４……係止爪、１５……無端チエー
ン、１６……チエーン振止めレール、１６Ａ……
振止め作用部、２１……ガイドカバー、２１Ａ…
…立上り部、２１ａ……上縁。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 搬送始端側の掛張輪体９支持ブラケツト１０
   と搬送終端側の掛張輪体１２支持ブラケツト１
   ３とを、起伏自在な係止爪１４を枢着し、か
   つ、前記各輪体９，１２間に亘つて回動自在に
   掛張された無端チエーン１５の刈取穀稈搬送経
   路側でかつ、前記係止爪１４の突出側に沿つて
   位置するチエーン振止めレール１６を介して一
   体連結し、前記チエーン振止めレール１６の穀
   稈搬送終端部分の外側面に、搬送穀稈の穂先部
   分を脱穀部１側に移行案内するための剛性のガ
   イドカバー２１の立上り部２１Ａを固着してあ
   るコンバインの刈取穀稈搬送供給部構造におい
   て、前記ガイドカバー２１の前記立上り部２１
   Ａ上縁２１ａを前記チエーン振止めレール１６
   の振止め作用部１６Ａ上面よりも上方で前記係
   止爪１４下面に近接するように突出させてある
   ことを特徴とするコンバインの刈取穀稈搬送供
   給部構造。 前記ガイドカバー２１が樹脂製の一体もので
   ある実用新案登録請求の範囲第項に記載のコ
   ンバインの刈取穀稈搬送供給部構造。