JPH0117954Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、脱穀部への刈取穀稈搬送供給装置の
終端部から脱穀フイードチエーンの始端部に亘つ
て、搬送穀稈の株元部を横外側方に払い出す杆を
設けてあるコンバインにおける刈取穀稈搬送供給
部構造に関する。

株元払出杆をフイードチエーンの始端部に設け
る場合、従来は刈取穀稈の株元側を確実にフイー
ドチエーンに受け渡すために前記株元払出杆の後
端部をフイードチエーンの横外側へ延設させてい
た。

しかしながら、前記構成によれば、株元払出杆
９の搬送供給装置に対する相対角度が大きいもの
となつて、刈取穀稈の株元側と株元払出杆との摺
接抵抗も大となり、結果、刈取穀稈が穂先先行の
状態で脱穀部に供給される不具合が発生し易い傾
向にあつた。

本考案は、前記株元払出杆に対する簡単な改良
をもつて、この株元払出杆によつて横外側方に払
い出された搬送穀稈の株元部を脱穀フイードチエ
ーンに確実、スムーズに受け渡すことができ、そ
の上、前記株元払出杆との間での摺接抵抗によつ
て刈取穀稈が穂先先行の状態で脱穀部に供給され
ることをも極力、抑制することができるようにせ
んとする点にある。

即ち、本考案によるコンバインにおける刈取穀
稈搬送供給部構造は、冒記したものにおいて、前
記株元払出杆の後端部を、前記フイードチエーン
の始端部における上向き経路部分で、かつ、その
フイードチエーンの左右リンクプレート間に入り
込ませてあることを特徴とするものであり、前記
株元払出杆によつて横外側方に払い出された搬送
穀稈の株元部を、前記株元払出杆の左右両側部に
おいて前記脱穀フイードチエーンの左右リンクプ
レートによつて下方から迎えに行く状態で持ち上
げ搬送することができるから、この株元払出杆か
らフイードチエーンへの搬送穀稈株元部の受け渡
しを従来通り確実、スムーズに行なうことができ
るとともに、前記フイードチエーンによつて掻上
げ移送される搬送穀稈のみならず、これに絡み付
き状態で隣接する後続の搬送穀稈をも株元払出杆
から早めに浮上させることが可能で、かつ、株元
払出杆の搬送供給装置に対する相対角度を従来よ
りも小さくできたことと相俟つて、この株元払出
し杆との間での摺接抵抗によつて刈取穀稈が穂先
先行の状態で脱穀部に供給されることも極力、抑
制することができる。しかも、前記株元払出杆の
後端をフイードチエーンの左右リンクプレート間
に入り込ませるだけで前述の効果を達成すること
ができるから、実施も容易であるとともに、前記
株元払出杆の後端に他物が引つ掛かつたりするお
それを無くす効果も奏するものにできた。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図で示すように、脱穀部１及び左右一対の
クローラ走行装置２を備えた本機の前部に、引起
し装置３、バリカン型刈取装置４及び刈取穀稈を
前記脱穀部１の脱穀フイードチエーン５に搬送供
給する装置６を有し、かつ、前記刈取装置４側か
ら機体前方に向かつて分草デバイダー７…の支持
杆８…を延設してある刈取前処理部Ａを、前記刈
取穀稈搬送供給装置６の搬送終端近くの横軸芯周
りで駆動昇降自在で、かつ、前方に一定範囲内で
引き出し離間移動ならびに固定自在に連結してあ
るコンバインにおいて、第２図、第３図で示す如
く、前記刈取穀稈搬送供給装置６の終端部から脱
穀フイードチエーン５の始端部に亘つて、搬送穀
稈の株元部を横外側方に払い出す杆９を、前記脱
穀フイードチエーン５のチエーンフレーム５Ａか
ら前方に延出した棒状の支持部材１０の先端に固
着するとともに、前記株元払出杆９の後端部９ａ
を、上面視及び側面視において前記脱穀フイード
チエーン５の始端部における上向き経路部分で、
その左右リンクプレート５ａ，５ａ間に入り込ま
せている。

前記刈取穀稈搬送供給装置６は、刈取穀稈の株
元部を挾持搬送する装置６Ａと刈取穀稈の穂先側
を係止してこれを前記株元挟持搬送装置６Ａとの
協働によつて漸時横倒し姿勢に変更し乍ら搬送す
る穂先係止搬送装置６Ｂとから構成されており、
かつ、前記株元挟持搬送装置６Ａの下側部に、そ
の株元挟持搬送経路を横断する状態で前記株元払
出杆９の前端部９ａが配設されている。

また、第４図で示すように、前記デバイダー支
持杆８…のうち、前記脱穀フイードチエーン５と
は反対側の横外側部に位置する支持杆８の前端側
に、植立穀稈を走行装置２の前端部外方にまで移
行案内する分草杆１１を左右揺動自在に枢着し、
この分草杆１１の途中に固着した取付け部材１２
を、前記支持杆８の刈取装置４側近くに固着した
ブラケツト１３に対して横方向姿勢の長孔１４の
範囲内で、つまり、前記分草杆１１の後端部１１
ａが平面視においてクローラベルトの横外側部に
突出位置する第１状態からクローラベルト内に突
入位置する第２状態までの範囲内で位置調節自在
に固定連結している。そして特に、中割り作業時
においては、前記分草杆１１を前記の第２状態で
固定することにより、バツク時における植立穀稈
の分草杆１１内側への入り込みを良好に抑制する
ことができる。また、エンジン等のメンテナンス
のために刈取前処理部Ａを本機に対して前方に引
き出す場合には、前記分草杆１１を前記の第１状
態で固定することにより、刈取前処理部Ａを分草
杆１１に邪魔されることなくスムーズに引き出す
ことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るコンバインにおける刈取穀
稈搬送供給部構造の実施の態様を例示し、第１図
はコンバイン前部の側面図、第２図、第３図は要
部の平面図と側面図、第４図は分草杆の取付け部
を示す平面図である。 １……脱穀部、５……脱穀フイードチエーン、
５ａ……リンクプレート、６……刈取穀稈搬送供
給装置、９……株元払出杆。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 脱穀部１への刈取穀稈搬送供給装置６の終端
   部から脱穀フイードチエーン５の始端部に亘つ
   て、搬送穀稈の株元部を横外側方に払い出す杆
   ９を設けてあるコンバインにおける刈取穀稈搬
   送供給部構造において、前記株元払出杆９の後
   端部を、前記フイードチエーン５の始端部にお
   ける上向き経路部分で、かつ、そのフイードチ
   エーン５の左右リンクプレート５ａ，５ａ間に
   入り込ませてある事を特徴とするコンバインに
   おける刈取穀稈搬送供給部構造。 ２ 前記株元払出杆９が前記フイードチエーン５
   側に取付けられている実用新案登録請求の範囲
   第１項に記載のコンバインにおける刈取穀稈搬
   送供給部構造。