JPS5941943Y2 - コンバインにおける搬送供給部のカバ−取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、機体に対して刈取搬送部が昇降動する所謂刈
取回動形コンバインＫ＞いて、刈取搬送部の受継搬送チ
ェノから脱穀装置のフィートチエン始端部にかけての殻
稈搬送供給部を合理的に被覆するカバー構造に関する。

コンバインでは、刈取側から搬送される殻稈の稈元側を
受継搬送チェノによって脱穀装置のフィートチエン始端
部に受継供給するとともに、穂先側を上部搬送体により
脱穀装置の供給口にむけて送給し、横倒し姿勢で脱穀装
置に供給するようになすのが一般的である。

ところで、上記のような殻稈搬送供給構造では、殻稈の
稈元部を挾持移送する受継搬送チェノからフィートチエ
ン始端部にかけての作動部分が、コンバイン機体全体の
一側外端部に位置することになるので、その作動部分が
露出したままであると、障害物に接近して作業する場合
には接触によって損傷事故を起し易いし、また、作業者
或いは他の者が触れ易い作動部分には防護手段を講じる
ことと規定する農機安全基準を満すうえからもカバーで
被覆する必要がある。

しかし乍ら、受継搬送チェノからフィートチエン始端部
にかけての搬送供給部をカバ一体で覆う場合、コンバイ
ンが刈取回動形であると、受継搬送チェノは機体に対し
て昇降動する刈取搬送部側に設けられ、またフィートチ
エンは機体に対して不動の脱穀装置側に設けられて、刈
取搬送部の昇降動に伴い両チェンの相対位置が変化し、
昇降動の位置によってはカバ一体が干渉して昇降動を阻
害してしまうことになる。

そのため、従来のものでは、受継搬送チェノの部分のみ
を覆うカバ一体を刈取搬送部側に設けて、しかも、刈取
搬送部が大きく上昇してもフィートチエン側に干渉しな
いよう充分な隙間をもたせた形状にして実施しているの
で、刈取搬送部を例えば作業態勢に下降させた場合には
、上記の隙間が極端に大きくなってしまい、受継搬送チ
ェノからフィートチエン始端部を覆えるどころか、受継
チェノをも完全には覆うことができず不完全なものとな
っているのである。

本考案は上述の実状に鑑み、従来のもので発生していた
問題点を解消する装置の提供を目的として実施するもの
で、更に加えて、上部搬送体に対応する殻稈支持部と、
フィートチエン始端部に対応する殻稈支持部の役目をも
一挙に遂し合理的にかつ良好に殻稈を受継供給させるカ
バー取付構造を提供するものである。

すなわち本考案は、機体に搭載した脱穀装置の前方にお
ける支点を中心にして刈取搬送部が機体に対して上下動
するようになし、刈取搬送部の刈取側から搬送される殻
稈の稈元側を受継搬送チェノにより脱穀装置のフィート
チエン始端部に受継供給するとともに、穂先側を上部搬
送体により脱穀装置の供給口側へ送給する構成のコンバ
インにかいて、前記受継搬送チェノの上方部分には、前
端部を支持金に対して上下に動くことができる取付具を
介して取付けるカバ一体を設け、このカバ一体の前端部
から一直線状に後方へ延出する１側縁部を上部搬送体に
そわせると共に、上部搬送体の下方からフィートチエン
の先端にかけて位置する受継搬送チェノの上方を覆わせ
、更に、カバ一部の他側の後部側方に形成される直線状
縁辺の案内部を、フィートチエンの傾斜始端部上方にそ
わせるようにして構成したことを特徴とする。

そして上記のような特徴のある構成としたことによって
、本考案では以下のような利点が期待できる。

■ 刈取回動形のコンバインで、刈取搬送部の昇降動に
伴い受継搬送チェノとフィートチエンの相対位置が変化
するにかかわらず、受継搬送チェノからフィートチエン
始端部にかけての搬送供給部を、刈取搬送部の昇降に支
障を与えることなく一体力バーで充分に覆わせ、刈取搬
送部がどの位置にある場合も確実な安全状態にすること
ができる。

■ 一体形のカバ一体の１側縁部を上部搬送体に沿わせ
て、上部搬送体に対応する殻稈安内部になすとともに、
カバ一体の他側後方側縁をフィートチエンの傾斜始端部
上方に沿わせて、その傾斜始端部に対応する案内部とす
るので、案内部を別に設ける必要がなくなり、また、殻
稈は種部、稈元部ともに継目なしの案内部で案内されな
がらスムーズに姿勢変更されて搬送される。

次に、図面に示す実施例について説明する。

第１図はコンバインの側面図を示し、履帯式走行体５の
上方に脱穀装置Ａを搭載して、該装置Ａにかけるフィー
トチエン２の始端部２ａを前方側へ傾斜するとともに上
方に挾扼桿６を対設し、排藁側に訃ける排藁ベルト７の
終端部側にカッター８を装設する。

脱穀装置Ａの前方には刈取搬送部Ｃを装設するが、該装
置Ａの前方における支点Ｏを中心に油圧装置９により刈
取薄送部Ｃが上下動するよう昇降自在にして、該刈取搬
送部Ｃの最前部に分草板１０を、その後方には傾斜する
引起し装置１１を装着し、引起し装置１１の後方下部に
はレシプロ式刈刃１２を横設して、刈刃１２の上方には
相互に噛合する掻込輪１３，１３’を並設し、一方の掻
込輪１３の下方から後方へ向けて下部搬送チェノＤを斜
設するとともに挾扼杆ｄを対設し、該チェノＤの上方に
はタイン３′式の上部搬送体３を斜設して、下部搬送チ
ェノＤの後部上方からフィートチエン２の始端部２ａに
かけて受継搬送チェノ１を延出し構成する。

筐た、受継搬送チェノ１は上部搬送体３下方のスプロケ
ット１４からフィートチエン２先端寄りのスプロケツ）
１５ 、１５’に掛廻して平面傾斜状に延設し支持枠
１６に架設した挾扼杆１７の始端側を上部搬送体３の下
方からフィートチエン２先端にかけて受継搬送チェノ１
に対応させ延設し、上部搬送体３の後方端部３ａを脱穀
装置Ａの供給口４前方における供給板４′上にのぞませ
て構成する。

Ｂは板金製のカバ一体で、七〇前端部１８を支持金１９
に対して上下に動くことができる取付具２０を介して取
付け、前端部１８から一直線状に延出する側縁部２１を
上部搬送体３にそわせて、上部搬送体３の下方からフィ
ートチエン２先端にかけて延出する受継搬送チェノ１が
上方に露出する部分となるその上方をカバ一部により被
覆するとともに、カバ一体Ｂの後部側方に形成する直線
状縁辺の案内部すをフィートチエン２の傾斜始端部２ａ
上方にそわサユ取付ける。

しかして、コンバイン作業において、刈刃１２により切
断されるとともに掻込輪１３，１３’により掻込まれる
殻稈の稈元側は下部搬送チェノＤと挾扼杆ｄに挾扼され
ながら後方へ搬送され、穂先側は上部搬送体３のタイ７
３′により係送される。

下部搬送チェノＤの後部から受継搬送チェノ１と挾扼杆
１７の間に受継ぎされる殻稈の稈元側はそのまま側部後
方寄りに搬送されてチェノ１終端からフィートチエン２
先端上に送り出されるが、始端部２ａの傾斜方向にそっ
て上方を延長するカバ一体Ｂの案内部すに釦ける縁辺が
稈元側を上方から支持し摺らせながら始端部２ａに係送
されるよう案内し、穂先側はタイン３′により係送され
ていく間に殻稈は水平方向に変更され、稈元側はフィー
トチエン２と挾扼桿６の間に、穂先側は供給口４に供給
されて脱穀される。

尚、刈取搬送部Ｃが支点Ｏ中心で上下動する際、カバ一
体Ｂはその案内部すがフィートチエン２の傾斜始端部２
ａに接当しているにかかわらず取付金２０部で支持金１
９に対し動き得るので上下動に支障を生ずることはない
。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図はコンバインの側
面図、第２図は要部の平面図、第３図はカバ一体の側面
図、第４図はその平面図である。 １・・・・・・受継搬送チェノ、Ａ・・・・・・脱穀装
置、２・・・・・・フィートチエン、３・・・・・・上
部搬送体、４・・・・・・供給口、Ｂ・・・・・・カバ
一体、ｂ・・・・・・案内部、５・・・・・・走行体、
２ａ・・・・・・始端部、６・・・・・・挾扼桿、７・
・・・・・排藁ベルト、８・・・・・・カッター、Ｃ・
・・・・・刈取搬送部、Ｏ・・・・・・支点、９・・・
・・・油圧装置、１０・・・・・・分草板、１１・・・
・・・引起し装置、１２・・・・・・刈刃、１３，１３
’・・・・・・掻込輪、Ｄ・・・・・・下部搬送チェノ
、ｄ・・・・・・挾扼杆、３′・・・・・・タイン、１
４，１５，１５’−・・・・・スプロケット、１６・・
・・・・支持枠、１７・・・・・・挾扼杆、３ａ・・・
・・・端部、４′・・・・・・供給板、１８・・・・・
・前端部、１９・・・・・・支持金、２０・・・・・・
取付金、２１・・・・・・側縁部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機体に搭載した脱穀装置Ａの前方にかける支点Ｏを中心
   にして刈取搬送部Ｃが機体に対して上下動するようにな
   し、刈取搬送部Ｃの刈取側から搬送される殻稈の稈元側
   を受継搬送チェノ１により脱穀装置Ａのフィートチエン
   ２始端側に受継供給するとともに、穂先側を上部搬送体
   ３による脱穀装置Ａの供給口４側へ送給する構成のコン
   バインに卦いて、前記受継搬送チェノ１の上方部分には
   、前端部１８を支持金１９に対して上下に動くことがで
   きる取付具２０を介して取付けるカバ一体Ｂを設け、こ
   の男バ一体Ｂの前端部１８から一直線状に後方へ延出す
   るｌ側縁部２１を上部搬送体３にそわせると共に、上部
   搬送体３の下方からフィートチエン２の先端にかけて位
   置する受継搬送チェノ１の上方を覆わせ、更に、カバ一
   部の他側の後部側方に形成される直線状縁辺の案内部す
   を、フィートチエン２の傾斜始端部２ａ上方にそわせる
   ようにしたことを特徴とする搬送供給部のカバー取付構
   造。