JPS633917Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自転車、オートバイ等に用いられるブ
レーキレバー装置のハウジングに関する。

従来、ブレーキレバー装置のハウジングは一体
成形物であつたため、当然にその材質は一種類に
限られていた。その材質としては、装飾効果を得
ようとすれば軽合金材が適当であろうし、強度を
得てコストを低減しようとすれば鉄材が適当であ
ろう。しかし材質が一種類に限られていたので、
どちらか一方の性質のもつ長所しか得られなかつ
た。そこで本考案は軽合金材と鉄材の２つの部材
を接合してつくることにより両材質のもつ長所を
備え、しかも組付けに手間を要しないハウジング
を提供することを目的とし、その特徴とするとこ
ろは、ハンドル３の左右両側に固定されるブレー
キレバー装置１のハウジングであつて、 ハンドル３の左右方向中央部側を臨む内側壁５
ｂと、ハンドル３の外側方側を臨む外側壁５ａ
と、ハンドル３の前方側を臨み且つ内・外両側壁
５ｂ，５ａを連結する前壁６とを有し、内・外両
側壁５ｂ，５ａにブレーキレバー１８が枢支さ
れ、前壁６にボーデンワイヤ２０のアウターワイ
ヤ２１が受具２２を介して支持され、前壁６の切
欠２３にボーデンワイヤ２０のインナーワイヤ２
４が挿通されて、ブレーキレバー１８に連結され
たものにおいて、 軽合金材から成る第１部材７と、鉄材から成る
第２部材８とを有し、第１部材７は、外側壁５ａ
と前壁６とを有し、第２部材８は内側壁５ｂを有
し、第１部材７の前壁６と第２部材８の内側壁５
ｂの対応する端縁部に、相互に係合せしめられて
第１・第２両部材７，８を接合する係合部１４，
１４と被係合部１６，１６とが形成されたことを
特徴とするブレーキレバー装置のハウジングであ
る。

以下、本考案の実施例を図面に基づき説明す
る。

第１図乃至第３図において、ブレーキレバー装
置１のハウジング２は自転車のハンドル３にバン
ド４を介して固定されている。ハウジング２はハ
ンドル３の左右方向中央部側を臨む内側壁５ｂ
と、ハンドル３の外側方側を臨む外側壁５ａと、
ハンドル３の前方側を臨み且つ内・外両側壁５
ｂ，５ａを連結する前壁６を有する断面Ｕ字形
で、第１部材７と第２部材８を接合してなる。

ここで第１部材７は軽合金材で第２部材８は鉄
材で、ハンドル３に取付けた時に自転車本体に対
し外側が軽合金材の第１部材７としている。各部
材７，８は第４図及び第５図に示すように打ち抜
いた抜材を折り曲げることにより形成する。すな
わち、第１部材７は破線で仕切られた外側壁５ａ
部分、前壁６部分及び下壁９ａ部分を互いに直角
になるよう破線に沿つて内側に折り曲げ、フラン
ジ１０部分はハンドル３に沿うように外側へ破線
に沿つて折り曲げることにより形成されている。
また第２部材８は破線で仕切られた内側壁５ｂ部
分と下壁９ｂ部分を互いに直角になるよう破線に
沿つて内側に折り曲げ、連結部１１をハンドル３
に沿うように外側へ破線に沿つて折り曲げ、フラ
ンジ１２部分を内側壁５ｂと直角になるよう外側
へ破線に沿つて折り曲げることにより形成されて
いる。

次に前壁６の側端中程と上方には鉤部１３，１
３を有する係合部１４，１４が突設され、第２部
材８の内側壁５ｂの側端中程と上方には長孔１
５，１５を有する被係合部１６，１６が突設さ
れ、該長孔１５，１５それぞれに前記係合部１
４，１４それぞれが挿入され、両部材７，８の一
方を他方に対して長孔１５，１５長手方向にずら
すことにより被係合部１６，１６に鉤部１３，１
３が係合される。また内・外側壁５ｂ，５ａには
挿通孔１７ａ，１７ｂが設けられており、両側壁
５ａ，５ｂ間に位置されたブレーキレバー１８を
枢支する枢支軸１９が挿通される。該枢支軸１９
はその両端をかしめることによりハウジング２に
固定されている。また前壁６には図示しないブレ
ーキ装置に連係するボーデンワイヤ２０のアウタ
ーワイヤ２１が受具２２を介して支持されると共
に、切欠２３にインナーワイヤ２４が挿通され、
該インナーワイヤ２４がブレーキレバー１８に連
結している。そして第１部材７のフランジ１０に
設けられた長孔２５に前記バンド４の一端が引つ
掛けられ、バンド４の他端に挿通されたボルト２
６が第２部材８のフランジ１２に設けられた丸孔
２７に挿通されてナツト２８が螺合されることに
よりハウジング２はハンドル３に固定されること
になる。

上記ハウジング２は、被係合部１６，１６の長
孔１５，１５に挿入された係合部１４，１４の鉤
部１３，１３が被係合部１６，１６に係合される
ことにより第１部材７と第２部材８が接合され、
内・外側壁５ｂ，５ａに枢支軸１９が固定され、
バンド４によりハンドル３に固定されているため
に、第１部材７と第２部材８に固接する手間が省
けて組付けが容易である。そして第１部材７が軽
合金材で第２部材８が鉄材であるため、ハウジン
グ２全体を軽合金材でつくるよりも強度が大き
く、コストも低減でき、ハウジング２全体を鉄材
でつくるよりも大きな装飾効果を得ることができ
る。

本考案によれば、ハウジング２の比較的よく目
につく外側壁５ａと前壁６を第１部材７、即ち、
軽合金材により構成し、ハウジング２のあまり目
につかない内側壁５ｂを第２部材８、即ち、鉄材
により構成したので、ハウジング２全体を鉄材に
より構成するよりも大きな装飾効果を得ることが
できると共に、ハウジング２全体を軽合金材で構
成するよりも強度を大とできて、コストも低減で
き、しかも、ハウジング２の過半分を軽合金材で
構成したので、ハウジング２を比較的軽量にでき
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示しており、第１図は
ブレーキレバー装置の正面図、第２図は第１図の
下面図、第３図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第４
図は断面Ｌ字形部材の展開図、第５図は断面Ｉ字
形部材の展開図である。 ２……ハウジング、５ａ，５ｂ……外・内側
壁、６……前壁、７……第１部材、８……第２部
材、１８……ブレーキレバー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ハンドル３の左右両側に固定されるブレーキレ
   バー装置１のハウジングであつて、 ハンドル３の左右方向中央部側を臨む内側壁５
   ｂと、ハンドル３の外側方側を臨む外側壁５ａ
   と、ハンドル３の前方側を臨み且つ内・外両側壁
   ５ｂ，５ａを連結する前壁６とを有し、内・外両
   側壁５ｂ，５ａにブレーキレバー１８が枢支さ
   れ、前壁６にボーデンワイヤ２０のアウターワイ
   ヤ２１が受具２２を介して支持され、前壁６の切
   欠２３にボーデンワイヤ２０のインナーワイヤ２
   ４が挿通されて、ブレーキレバー１８に連結され
   たものにおいて、 軽合金材から成る第１部材７と、鉄材から成る
   第２部材８とを有し、第１部材７は、外側壁５ａ
   と前壁６とを有し、第２部材８は内側壁５ｂを有
   し、第１部材７の前壁６と第２部材８の内側壁５
   ｂの対応する端縁部に、相互に係合せしめられて
   第１・第２両部材７，８を接合する係合部１４，
   １４と被係合部１６，１６とが形成されたことを
   特徴とするブレーキレバー装置のハウジング。