JPS59296Y2 - 自動二輪車のハンドルカバ−装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動二輪車のバンドルカバー装置に関するもの
である。

更に詳細には、一本のパイプ材を成形したステアリング
バンドルバイブの中間部をフロントフォークのトップブ
リッジ上に結着するとともに、フロントフォークのトッ
プブリッジ上に前後に分割され、少くとも後半体にはコ
ンビネーションスイッチ部を設けたバンドルカバー半体
相互を結着し、バンドルパイプの取付部の外観性向上、
機能性向上を図った自動二輪車のバンドルカバー装置に
関する。

自動二輪車のバンドルパイプはフロントフォークと車体
側のヘッドパイプとを繋ぐトップブリッジ上に結着され
、この結着はトップブリッジ上に上下のホルダーを設け
てこの間にバンドルパイプを挟着したり、或はバンドル
パイプにステーを溶接し、トップブリッジに結着してい
るが、前者、後者ともに結着部が露出し、又前者にあっ
てはトップブチツジへのホルダ下部の成形等面倒であり
、更に後者にあって溶接痕が露出し、表面処理しても良
好な外観性は得られ難い。

一方、トップブリッジ部分である操向部周辺にはヘッド
ライトその他の部品が配設され、又好ましくはこの部分
にコンビネーションスイッチやインジケータ等が設けら
れるのが望ましい。

本考案者等はかかるバンドルパイプ取付上の問題及びこ
の部分に設けられる機器に鑑み、バンドルパイプ取付部
を改善すべく本考案をなしたものである。

本考案の目的は、一本のパイプ材よりなるバンドルパイ
プの中間部をトップブリッジ上に結着し、この部分を前
後に分割されたカバー半体を結合して覆い、少くともカ
バー半体の後半体にはコンビネーションスイッチ部を設
け、好ましくは前半体の前部にはヘッドライトカバーを
一体に設ける如くし、バンドルパイプ結着部の外観性向
上、機能上向上等を図った自動二輪車のバンドルカバー
装置を提供する。

次に本考案の好適一実施例を添付図面に従って詳述する
。

これにより本考案の更なる目的及び利点を明らかにする
。

第１図は自動二輪車フロント部の側面図、第２図は同正
面図、第３図は同平面図で、自動二輪車１のフロントフ
ォーク２，２の下部をなすボトムケース３間に前車輪４
を支持し、上部をなすフォークパイプ５の上下にはボト
ムブリッジ６、トップブリッジ７が連結され、これら６
，７はフレーム８の前端部に設けたヘッドチューブ９に
ステアリングシャフトを介して支持されている。

トップブリッジ１上にはステアリングハンドルパイプ１
０を結着する。

ハンドルパイプ１０はパイプ材の成形品よりなり、中間
部に下方への四部を形成し、凹部の底により水平な取付
部１０ ａ、これの両端から上方へ起立した左右の部分
１０ｂ、１０ｂ、この各起立部１０ ｂ、１０ ｂ上端
から斜めに各外方へ対称的に各折曲された操作部１０Ｃ
，ＩＯＣが各形成される。

これらの各部分は一体に成形されるとともに、各起立部
１０ｂ、１０ｂはフロントフォーク２の左右のフォーク
パイプ５，５の軸線延長上にある如く、或はこれに近似
する如く取付状態で形成される。

即ち、この起立部１０ ｂ、 １０ ｂの正面における
スパンはフォークパイプ５，５のスパンとし、又側面は
フォークパイプ５の延長上にある如くする。

これを第１８図で明示した。このハンドパイプ１０の中
央の取付部１０ ａには断面Ｃ型で、下端前後に取付片
１１ ａ、 １１ ａを折曲延出したステー１１を例え
ば溶接し、取付片１１ａ。

１１ ａに設けた孔１１ ｂ・・・を介して取付部ｉｏ
ａをトップブリッジ７上に横断する如くネジ１２等で
結着する。

取付状態を第８図で示した。以上のハンドルパイプの取
付部民辺部、即ちトップブリッジ７上及び周辺部をカバ
ー１３で覆う。

カバー１３は合成樹脂で成形された前後の半体よりなり
、後半体１４は前端部１４ ａを左右方向に直線状に形
成され、底部１５は後方へ図示例では平面三角形に成形
されてトップブリッジ７の後部を覆う如く形成されてい
る。

そして中央部にはパイロットランプ等をモットするイン
ジケータ部１６が、又右にはコンビネーションスイッチ
部１７が形成されている。

インジケータ部はランプを囲む窓１６ ａを備え、又コ
ンビネーションスイッチ部１７は具体的にはスイッチの
周りを囲む如く膨出し、窓１７ ａからスィッチ１９端
面が露出する。

そして半体１４の端縁１４ ａには第６図に示される如
く段部１４ ｂを形成しその一部、即ち半体上面の中央
部左右には保合突起１８が垂下突設されている。

この半体１４の起壁１４Ｃの一部には前方への凹部１４
ｄを設け、一方既述のステー１１上には鋼板製等のブラ
ケット２０を溶接等して起設し、半体１４の凹部１４
ｄ端面をブラケツ１へ２０に当て、ネジ２１で双方を結
着する。

かくして半体１４はステー１１．即ちトップブリッジ７
側に結合される。

尚ハンドルパイプ１０の起立部１０ ｂ、 １０ ｂは
半休１４．２２の各端縁両側に設けた半円状の大部１４
ｅ、２２ｅから上方へ延出され、大部１４ｅ、２２ｅは
接合してパイプ挿通用の丸孔が形成される。

一方、カバー１３の前半体２２は後端縁２２ ａを前記
後半体１４の端縁１４ ａと対向する如く直線状に形成
され、前記段部１４ ｂと対称的な段部２２ ｂが形成
されている。

前半体２２の前部にはヘッドライトの外周を囲み、前面
にヘッドライト２９の前面が臨む開口２３を有するヘッ
ドライトカバ一部２４が一体に形成され、且つカバー２
４は後部が下方へ延出２５されてヘッドチューブ９を正
面から隠す如く左右のフォークパイプ５，５間にあって
ボトムブリッジ６迄延出される。

そしてヘッドライトカバ一部２４の上面手前側にはスピ
ードメータ等のメータ類を囲み、メータ３０の上面のみ
が臨む開口２６を備えるメータカバ一部２７が設けられ
る。

この前半体２２の端縁２２ ａに近い部分には係合孔２
８を備え、この孔２８に前半体１４の端縁１４ ａに垂
下突設した係合突起１Ｂを係合せしめ、これを第７図で
示し、半休１４．２２の端縁１４ａ、２２ａは段部相互
で第６図の如く係合し、前・後の半休を接合する。

かくしてハンドルパイプ１０のトップブリッジ７上への
取付部は前後の分割半賀２２，１４の接合体よりなるカ
バー１３で覆われ、このカバー１３はインジケータ部１
６、コンビネーションスイッチ部１７、ヘッドライトカ
バ一部２４、メータカバ一部２７を備える。

従って外観性は向上し、又カバー１３で周辺機器のカバ
ーを兼ねるためこの点での外観性、機能性は向上するこ
ととなる。

更にフロントフォーク２，２の略延長上に配したハンド
ルパイプ起立部１０ｂ、１０ｂをもカバー１３の左右部
で夫々覆ったため、車体の上下方向に長い形状のカバー
１３であってもハンドルパイプ起立部１０ｂ、１０ｂで
勿バー１３の左右部を各支持する構造によりカバー１３
の剛性が向上することとなる。

第９図乃至第１７図は本考案の変更実施例を示し、自動
二輪車の構造は既述と同一で、従って同一部分に同一符
号を付し、その説明は省略する。

カバー１１３は前後の半休１１４．１２２よりなる。

後半体１１４は既述と略同様の構造で、右側にコンビネ
ーションスイッチ部１１７を備える。

そして前半体１２２は後半体１１４と類似形状で、ヘッ
ドライトケース部やメータカバ一部は備えず、トップブ
リッジ７の前半上を覆う如く形成されている。

端縁１１４ ａ、 １２２ ａは一方が凹部１１４ｂを
、又他方が突部１２２ｂを備え、接合状態で双方は凹突
係合する（第１６図、第１７図参照）。

半休１１４．１２２の対向する内側面にはリブ１１４
ｆ、 １２２ ｆが対向する如く突設され、リブ１１４
ｆ、 １２２ ｆの下部には対称的に半円状の大部１
１４ ｇ、 １２２ ｇが設けられ、接合状態でパイプ
１０の取付部両端を囲む円孔を形成し、又半体１１４．
１２２の上面左右には半円状の尖部１１４ｅ、 １２２
ｅを備え、接合状態で円孔を形成し、パイプの起立部
１０ ｂ、 １０ ｂを囲む。

尚図示例では前半体１２２の正面に尖部１２２ｈを設け
、バンドルパイプの取付部を露出したが、これを設けず
、正面を隠しても良いことは勿論である。

ところで各半休１１４．１２２の対向部には各対向方向
に筒状ボス部１３１．１３２を同一軸心で設け、前半体
１２２のボス部１３２には筒状のインサートナツト１３
３を嵌着し、後半体１１４のボス部１３１端面からビス
１３４を挿入螺合し、半休１１４．１２２を螺締結合す
る。

半休１１４．１２２は大部１２２ ｇ、 １１４ ｇ、
１２２ ｅ。１１４ｅ間にパイプの各部１０ ａ、
１０ ｂ、 １０ ｂを挾持し、トップブリッジ７上に
バンドルパイプ取付部を覆う如く設けられることとなる
。

本実施例ではヘッドライトカバー１３５はカバー１１３
とは別体に設けて前面に取り付ける。

以上で明らかな如く本考案によれば、凹型取付部をもつ
一本のパイプから成形されたバンドルパイプの取付部を
覆い、この部分の外観性を向上せしめ、又取付部はこれ
により溶接の仕上、外観性向上のための表面処理等が不
要となり、製作が容易となる。

特にカバーにコンビネーションスイッチ部、ヘッドライ
トカバー、メーターカバ一部を付設することによりこれ
らの外観性、機能性の向上を図り、又これらを一体に成
形することにより部品点数の減少を図り、更にはバンド
ルパイプ起立部をフロントフォークの延長上に配し、カ
バーを設けることによりフロントフォークとの一体感が
得られ、外観性、機能性の向上感を得せしめる他、ヘッ
ドライトカバー、メーターカバーの取付部品は必要なく
なり、部品点数の減少、組立性向上等実用的効果顕著で
ある。

更にフロントフォークの略延長上に配したバンドルパイ
プ起立部をもカバーの左右部で覆うようにしたため、カ
バーを車体の上下方向へ長い形状に形成することが可能
となり、且つ車体の上下方向に長い形状のカバーであっ
てもバンドルパイプ起立部で斯かるカバーを支持する構
造によってカバーの剛性が向上する。

従ってカバーの肉厚を厚くすることなくカバーを形成す
ることが可能となり、カバーの軽量化に資する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は自動二
輪車前部の側面図、第２図は同正面図、第３図は同平面
図、第４図はカバーの側面図、第５図は同平面図、第６
図は第４図６−６線の接合状態の断面図、第７図は第５
図７−７線の同様の図、第８図はパイプとカバーとの結
合部の断面図、第９図は変更実施例のカバーを取り付け
た自動二輪車の側面図、第１０図は同正面図、第１１図
は同平面図、第１２図は同カバー単体の正面図、第１３
図は同側面図、第１４図は同背面図、第１５図は同平面
図、第１６図は第１４図の１６−１６線拡大断面図、第
１７図は第１３図の１７−１７線の部分拡大断面図、第
１８図はバンドルパイプの取付を示す正面図である。 尚図面中１は自動二輪車、７はトップブリッジ、１０は
バンドルパイプ、１１．１２はこれの取付部、１３はカ
バー、１４は後半体、１７はコンビネーションスイッチ
部、２２は前半体である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一本のパイプ材で形成せるステアリングバンドルパイプ
   の中間部をフロントフォークのトップブリッジ上に結着
   するようにした自動二輪車において、前記トップブリッ
   ジ上に、前後に分割され、少なくとも後半体にはコンビ
   ネーションスイッチ部を設けたバンドルカバー半体相互
   を結合して前記バンドルパイプの結着部を覆うとともに
   、バンドルパイプの左右の起立部を左右のフロントフォ
   ークの略延長上に夫々配し、各バンドルパイプ起立部を
   も上記バンドルカバーの左右部で夫々覆ったことを特徴
   とする自動二輪車のバンドルカバー装置。