JPS6336712Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、電気かみそりやドライヤー等の小
型電気機器やその付属品等を収容して携帯する際
に用いるケースの改良に係り、特に、上、下ケー
スの開放角度を大きくして据え置き、展示用とし
ても使えるようにするとともに、開放角度が大き
くできるにも係わらず、がたつきなく確実に上、
下ケースを施錠できるようにしたケース構造を提
供することを目的とする。

この考案は上記目的を達成するために、従来の
上、下ケースの単関節ヒンジに代え、上、下ケー
ス間に枢着ケースを介在して、上、下ケースが
各々枢着ケースに対して独立して回動できるよう
２関節ヒンジを設けたものである。

またこの考案は、２関節ヒンジとすることによ
り、大きくなつた開放角度を展示用として使用す
るとき及び閉じた状態での施錠を確実にするため
回動規制部により所定角度回動規制したものであ
る。

以下この考案の実施例を電気かみそり用ケース
を例に図面により説明する。

１，２はABS樹脂やポリプロピレン樹脂等の
合成樹脂製上、下ケースで、後端を枢軸ケース３
で開閉自在に枢着されている。

下ケース２には、高圧ポリエチレン樹脂のよう
な柔軟な合成樹脂製の製品皿ケース４が装着され
ており、第１図に示すように、電気かみそり５、
電源コード６、掃除用ブラシ７、携帯用ソフトケ
ース８が収納される各々の位置決め凸起９，１
０，１１，２５，２６が形成されている。

電気かみそり５の位置決め凸起９は、電気かみ
そり５の下部を抱持するように、オーバーハング
状に形成されて不要意なガタつきを防止している
が、電気かみそり５を取り出す際には、位置決め
凸起９が柔軟な樹脂で成形されているため、電気
かみそり５を強く引き起こせば、位置決め凸起９
が外方へ変形し、容易に取り出せる。このため、
電気かみそり５を収容する空間は、電気かみそり
５の形状と同一寸法ですむことになる。

電源コード６のプラグ部６ａの位置決め凸起１
１は、プラグ部６ａにフランジ部６a′を設けるこ
とにより、弾性挾持する。またブラシ７の位置決
め凸起２５は、側方ブラシ毛７ａの先端が製品皿
ケース４に当接しない高さに、高く突設してい
る。

次に、上、下ケース１，２の枢着構造について
第２図により詳述する。

第２図において、上、下ケース１，２の後端に
は各々突片１２，１３が一体に形成され、枢着部
Ｓとしての枢軸孔１４，１５と、一方の回動規制
部K₁としてのこの枢軸孔１４，１５を中心とす
るガイド凹溝１６，１７が形成されている。

上、下ケース１，２を枢着する枢軸ケース３の
両端壁には、前記枢軸孔１４，１５と嵌合する枢
着受部Ｔとしてのボス１８，１９と、このボス１
８，１９から一方向に延出された他方の回動規制
K₂としてのストツパーリブ２０，２１が形成さ
れ、ストツパーリブ２０，２１は、前記ガイド凹
溝１６，１７に沿つて回動し、その回動量を規制
されている。

第３図は、上ケース１を閉じた状態を示してい
るが、前記ストツパーリブ２０，２１はガイド溝
１６，１７に衝き当り、それ以上回動できなくな
つている。

特にこの場合、上、下ケース１，２は前端側
で、上ケース１側の弾性フツク２２と、下ケース
２側の係止突起２３とを係合することにより施錠
されているが、第４図に示す解錠時、指Ｗから受
ける力Ｐは、上ケース１を下ケース２に対し後端
側へ押すように作用する。しかし、上、下ケース
１，２は、枢軸ケース３により異なる２点で枢着
されているにもかかわらず、上ケース１は後端側
へ横ずれせずに、位置決めされている。これは枢
軸ケース３のストツパーリブ２０，２１が、ガイ
ド凹溝１６，１７で回動規制され、しかも、その
回動規制方向が、第３図に矢印Ｈで示すように逆
方向の回動を規制するように構成されているから
である。このため、弾性フツク２２の係合力は弱
まることなく施錠され、また解錠時の操作力も確
実に作用する。

このような異なる離れた２点で枢着される上、
下ケース１，２は第５図に示すように展示を兼ね
た置台としても使える。

この場合は、第６図に示すように上ケース１が
スタンドとなり、下ケース２が上方に位置するよ
うに下ケース２を回動させるが、一方のストツパ
ーリブ２０はガイド凹溝１６に沿つて回動すると
ともに、他方のストツパーリブ２１もガイド凹溝
１７に沿つて回動し、所定角度回動した後、回動
規制される。

なお、下ケース２の背面には、透孔２４（第１
図参照）を設け、第７図に示すように壁から突設
したネジ（図示せず）等に引掛けて使用すること
もできる。

この場合、上、下ケース１，２及び枢軸ケース
３は一直線状に並び、壁面に沿う。

上記実施例は、電気かみそり用ケースを例に説
明したが、他の携帯用小型電気機器用のケースと
しても同様のケース構造としうるものである。

また、上記実施例では、上、下ケース１，２側
の枢着部Ｓとして、枢軸孔１４，１５を設け、枢
軸ケース３側の枢着受部Ｔとして、ボス１８，１
９を設けたが、これら凹凸関係は逆配置すること
も可能であり、回動規制部K₁，K₂としてのガイ
ド凹溝１６，１７及びストツパーリブ２０，２１
も逆配置することも可能である。

以上述べたように、この考案は小型電気機器お
よび付属品を収容する箱型上、下ケース１，２
と、この上、下ケース１，２の各々の後端に枢着
部Ｓを形成し、これら枢着部Ｓ間に、枢軸ケース
３の枢着受部Ｔを係合して、上、下ケース１，２
および枢軸ケース３を独立して回動可能に連結す
るとともに、前記上、下ケース１，２側の枢着部
Ｓと枢軸ケース３側の枢着受部Ｔの周辺に、相互
に関係する回動規制部K₁，K₂をそれぞれ形成し、
該回動規制部K₁，K₂によつて上、下ケース１，
２を枢軸ケース３に対してそれぞれ所定の開き角
度で回動規制できるようにしたので、従来の単関
節ケースに比べ、２関節ケースとなり、上、下ケ
ース１，２及び枢軸ケース３は各々隣接するケー
スに対してのみ自由に回動でき、大きな開放角度
を有することになつて、上、下ケース１，２を反
転させて展示用として使用することができ、また
前記枢着部Ｓと枢着受部Ｔ間に回動規制部K₁，
K₂を設けることにより回動角度を制限すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る実施例の全体外観斜視
図、第２図は同実施例の要部拡大斜視図、第３図
は同実施例の垂直断面図、第４図は同実施例の開
放操作状態図、第５図は同実施例を開放して展示
用として用いた状態図、第６図は第５図に示す展
示時の作用説明図、第７図は同実施例の吊り下げ
用として用いた状態図である。 １……上ケース、２……下ケース、３……枢軸
ケース、K₁，K₂……回動規制部、Ｓ……枢着部、
Ｔ……枢着受部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 小型電気機器および付属品を収容する箱型上、
   下ケース１，２と、この上、下ケース１，２の
   各々の後端に枢着部Ｓを形成し、これら枢着部Ｓ
   間に、枢軸ケース３の枢着受部Ｔを係合して、
   上、下ケース１，２および枢軸ケース３を独立し
   て回動可能に連結するとともに、前記上、下ケー
   ス１，２側の枢着部Ｓと枢軸ケース３側の枢着受
   部Ｔの周辺に、相互に関係する回動規制部K₁，
   K₂をそれぞれ形成し、該回動規制部K₁，K₂によ
   って上、下ケース１，２を枢軸ケース３に対して
   それぞれ所定の開き角度で回動規制できるように
   したことを特徴とする小型電気機器用ケース。