JPS6335208A - 真空容器入り耐熱神仏具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐熱性に富み金色に輝く真空容器入り耐熱神
仏具に関する。さらに詳しくは、遺体の火葬時に遺体と
共に焼却しても変形せず、しかも金色の輝きを維持しう
る真空容器入り耐熱神仏具に関する。

〔従来の技術〕

遺体を火葬する際、故人の遺品を遺体と共に燃やすこと
はよく行なわれている。しかながら、火葬時の炉内温度
は１２００℃前後にもなるため、殆んどのものは灰化す
るか溶融変形してしまう。

それにもかかわらず、火葬に付された遺体は若干の骨灰
として残るだけであるため、故人を偲ぶ有形のものが遺
体の火葬後に残っていることを望む声がある。

〔発明で解決しようとする問題点〕

そうした火葬時に共に収め、火葬後にも残り、故人を偲
ぶものとして供養するのに適当なものとしては、たとえ
ば小型の仏像や仏具、その他仏教に限らず宗教の儀式に
供される神具、たとえば十字架などがあげられる。それ
らのものは通當神々しさを表わすために金色に彩色また
はメッキされている。

こうした神仏具を遺体と共に火葬に付すばあい、前記の
ごとく炉内温度が１２００℃前後にもなるため、材料と
してはまず耐熱性に富むものでなければならない。また
そうした神仏具は複雑な形状のものが多く、成形性に優
れていることが要求される。

さらに、金色を呈する材料として現在使用されているも
のは、金、銅系金属および窒化チタンがあるが、金およ
び銅系金属は耐熱性に劣る。

窒化チタンコーティングは耐熱性には優れているが空気
雰囲気中で長時間高温に曝すと酸化してしまい黒色に変
色してしまうという問題がある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明はこうした問題が解決された神仏具を提供するも
のであり、かかる神仏具は、１３５０℃の熱に耐えうる
耐熱材料製であってその表面に窒化チタンのコーティン
グ層を有しており、かつ実質的に真空状態に保たれた石
英ガラス製容器に封入されてなるものである。

〔作用および実施例〕

本発明の神仏具は耐熱材料に耐熱性の窒化チタンコーテ
ィング層が強固に設けられているので、耐熱性の点につ
いては充分火葬の際の温度に耐えうる。さらに、石英ガ
ラス（軟化温度は通常的１５００℃）製の容器に入れら
れかつ容器内部が実質的に真空状態に保たれているので
、窒化チタンコーティング層の酸化を抑制することがで
き、金色の輝きを維持することができる。

用いる耐熱材料としては少なくとも１　Ｂ　５０　’Ｃ
の温度で変形変質しないものであればよく、さらに加工
が容易であるものが好ましい。そのような耐熱材料とし
ては、超耐熱合金またはセラミックスがあげられる。超
耐熱合金としてはたとえばコバルトを基本とするコバル
ト基耐熱合金、ニッケルを基本とするニッケル基耐熱合
金、高＝　　３　− ニッケルを含む鉄を基本とする高ニッケル鉄耐熱合金な
どがあげられる。コバルト基耐熱合金の例としてはたと
えばＣｏが５５〜６０、Ｃ「が２０〜３０、任意成分が
Ｍｏ５ｗ、旧またはＴＩである合金、ニッケル基耐熱合
金としてはたとえばＮ１が４０〜７５、Ｃｒが１５〜２
５、ＭＯが３〜１０、任意成分がＰｅ５ｔｓＴ１などで
ある合金、高ニツケル鉄基耐熱合金としてはたとえばＰ
ｅが３０〜５０、Ｃｒが１３〜３５、Ｎｉが２０〜３５
、任意成分がＭＯ％　Ｍｎ５８１などである合金などが
あげられる。セラミックスとしてはたとえばアルミナ（
ＡＩ＋２０３）、ジルコニア（ＺｒＯ２）を主成分とす
る酸化物系セラミックスがあげられる。アルミナおよび
ジルコニアの含有量は通常それぞれ約８０重量２６以上
および約９０重量２６以上であるのが好ましい。含ジル
コニアセラミックスのばあいは酸化イツトリウムが約５
重量％配合されているものがとくに好ましい。

金色を呈する窒化チタンのコーティング層の形成法とし
ては、化学蒸着法（ＣＶＤ法）または物理蒸着法（ＰＶ
Ｄ法）が採用される。ＰＶＤ法はＣＶＤ法に比して、コ
ーティング条件を適宜選定することにより純金（２４Ｋ
）に近い色調のものを容易にうろことができる。

また耐熱材料として超耐熱合金を用いるばあいは、窒化
チタンコーティングのまえに白金やロジウムなどの電気
メッキ層を下地として設けると、窒化チタンの金色をよ
り一層そのままの色調で保つことができる。なおセラミ
ックスのばあいはそのような下地処理は特に必要とされ
ない。

こうして作製された耐熱神仏具は石英ガラス製の容器に
減圧下で密封される。石英ガラスの軟化温度は通常１５
００℃前後であるが、炉内温度において軟化しないもの
であればよい。また、内部が見えるように透明であるの
が好ましい。

石英ガラス容器への封入は、容器内を真空状態に保った
まま石英ガラスの開口部付近をバーナーなどにより加熱
溶融して開口部を封入すればよい。容器の形状は封入す
る神仏具の形状によって適宜決定すればよい。

真空状態にする目的は、容器内の酸素を減らして窒化チ
タンコーティング層の酸化を防止することにある。した
がって、真空の程度は酸化により窒化チタンの金色が変
色しない程度であればよく、通常的１Ｏ−２Ｔｏｒｒよ
りも高い真空度であればよい。また、残存酸素を窒化チ
タンと反応するまえに取り込むためのゲッターを容器内
に入れておけば、真空状態が高くなくても窒化チタンの
酸化を抑制することができる。ゲッターとしては、たと
えば金属チタンがあり、容積比で表面積のできるだけ大
きい状態で使用されることが望ましい。またそうしたゲ
ッターを耐熱性のセラミックスファイバーと共に用いる
ことにより、石英ガラス製容器の内側からの衝撃による
破損防止の役目をも果す。

本発明において石英ガラス製容器に封入する神仏具とし
ては、宗教によって種々のものがあげられ、たとえば各
種の仏像、仏具、十字架、神具などが例示できるが、こ
れらのみに限定されるものではない。大きさは、火葬後
仏壇などの祭壇に収めることのできる大きさが好ましい
。

図面に神仏具として仏像を用いたばあいの実施例の一部
切欠側面図を示す。（１）は仏像であり耐熱金属を鋳造
して作製されその表面に窒化チタンコーティング層が設
けられているものである。この仏像（１）は内部が真空
状態に保たれた石英ガラス製容器（２）に封入されてい
る。（３）は石英ガラス製容器の封止部である。容器（
２）と仏像（１）との間にセラミックスファイバーと共
にゲッター（４）を配置すれば、残存酸素の捕捉ができ
ると共に仏像と容器との間のクツションの作用をも果す
。

封入され、た神仏具は火葬後石英ガラス製容器を割って
取り出せばよい。

〔発明の効果〕

本発明によるときは、火葬時の高温にも耐えかつ金色の
輝きを失うことのない神仏具を提供することができ、故
人の遺体と共に火葬に付することにより故人を偲ぶ糧と
なる祭器とすることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の神仏具の一部切欠側面図である。 （１）：仏　像 （２）：石英ガラス製容器 （４）：酸素ゲッター

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　１３５０℃の熱に耐えうる耐熱材料製であってその
   表面に窒化チタンのコーティング層を有してなる神仏具
   が石英ガラス製容器に封入され、かつ該容器内が実質的
   に真空状態に維持されている真空容器入り耐熱神仏具。 ２　耐熱材料が超耐熱金属であり、かつ窒化チタンコー
   ティング層の下地にメッキ層が設けられてなる特許請求
   の範囲第１項記載の神仏具。 ３　石英ガラス製容器内に酸素ゲッターが入れられてな
   る特許請求の範囲第１項記載の神仏具。 ４　酸素ゲッターが金属チタンである特許請求の範囲第
   ３項記載の神仏具。