JPH0559464A - 耐酸化性TiAl系金属間化合物材料およびその製造方法 - Google Patents

耐酸化性TiAl系金属間化合物材料およびその製造方法

Info

Publication number
JPH0559464A
JPH0559464A JP24236291A JP24236291A JPH0559464A JP H0559464 A JPH0559464 A JP H0559464A JP 24236291 A JP24236291 A JP 24236291A JP 24236291 A JP24236291 A JP 24236291A JP H0559464 A JPH0559464 A JP H0559464A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intermetallic compound
based intermetallic
tial
surface layer
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24236291A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinari Fujiwara
良也 藤原
Toshio Tokune
敏生 徳根
Sakae Tsunashima
栄 綱島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP24236291A priority Critical patent/JPH0559464A/ja
Publication of JPH0559464A publication Critical patent/JPH0559464A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温耐酸化性の優れたTiAl系金属間化合
物材料を提供する。 【構成】 TiAl系金属間化合物よりなる主体1に、
Al2 Ti系金属間化合物よりなり、且つ主体1と一体
の中間層2と、(Al,Ge)3Ti系金属間化合物よ
りなり、且つ中間層2と一体の表層3とを形成する。表
層3は非常に緻密であって、外部からの酸素の侵入拡散
を防止する機能を有する。また中間層2は主体1の酸化
を防止する機能を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐酸化性TiAl系金
属間化合物材料およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】TiAl系金属間化合物材料は、比強度
の優れた耐熱材料として期待されているが、800℃を
超える高温下においては耐酸化性が低下する、といった
不具合がある。
【0003】そこで、Al3 Ti系金属間化合物よりな
る耐酸化性表層を備えたTiAl系金属間化合物材料が
開発された。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記T
iAl系金属間化合物材料は高温酸化性雰囲気中に長時
間曝されると、表層において、酸素の侵入拡散に起因し
たAlの内部拡散に伴ってTi濃度が高くなるため、そ
の表層の耐酸化性が大幅に低下してしまうため実用に耐
えるものではない、ということが判明した。
【0005】本発明は前記に鑑み、第3元素であるGe
を添加することにより優れた高温耐酸化性を有する表層
を備えた前記TiAl系金属間化合物材料およびその製
造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る耐酸化性T
iAl系金属間化合物材料は、TiAl系金属間化合物
よりなる主体と、(Al,Ge)3 Ti系金属間化合物
よりなり、且つ前記主体と一体の表層とを備えているこ
とを特徴とする。
【0007】本発明に係る耐酸化性TiAl系金属間化
合物材料の製造方法は、25原子%以上、75原子%以
下のAlを含有し、残部がTiであるTiAl系金属間
化合物組成分と、0.01原子%以上、1原子%以下の
Geとを含有する中間材を製造し、次いで前記中間材に
熱処理を施して、(Al,Ge)3 Ti系金属間化合物
よりなる表層を形成することを特徴とする。
【0008】
【実施例】図1において、耐酸化性TiAl系金属間化
合物材料Cは、TiAl系金属間化合物よりなる主体1
と、Al濃度の高いTiAl系金属間化合物、例えばA
2 Ti系金属間化合物よりなり、且つ主体1と一体の
中間層2と、(Al,Ge)3 Ti系金属間化合物より
なり、且つ中間層2と一体の表層3とより構成される。
【0009】表層3は非常に緻密であって、外部からの
酸素の侵入拡散を防止する機能を有し、また中間層2は
主体1の酸化を防止する機能を有する。
【0010】このような表層3を単独で備えるか、また
は表層3および中間層2の両層を備えることによって、
TiAl系金属間化合物材料Cは優れた高温耐酸化性を
発揮する。
【0011】耐酸化性TiAl系金属間化合物材料Cの
製造に当っては、25原子%以上、75原子%以下のA
lを含有し、残部がTiであるTiAl系金属間化合物
組成分に、0.01原子%以上、1原子%以下のGeを
添加して中間材を溶製し、次いで中間材に熱処理を施し
て、(Al,Ge)3 Ti系金属間化合物よりなる表層
3を形成する、といった方法が採用される。
【0012】ただし、Al含有量が25原子%未満で
は、(Al,Ge)3Ti系金属間化合物が生成され
ず、一方、75原子%を超えると、Alのα相が現出す
るため高温下での使用が不可能となる。またGe含有量
が0.01原子%未満では、(Al,Ge)3 Ti系金
属間化合物が生成されず、一方、1原子%を超えると、
表層3の厚さが増すため、その表層3が脆化してクラッ
ク等が発生する。
【0013】次に具体例について説明する。
【0014】47原子%のAlを含有し、残部がTiで
あるTiAl系金属間化合物組成分に0.3原子%のG
eを添加して素材を得た。次いで、素材を非消耗アーク
溶解炉を用いて、Ar雰囲気下で溶解することによりイ
ンゴットを得た。この溶解工程では、金属間化合物の均
一性を向上させるため、先ず、1回目の溶解(表側から
の溶解)を行った後、インゴットを裏返して2回目の溶
解(裏側からの溶解)を行い、この表側からの溶解およ
び裏側からの溶解を1サイクルとして2サイクル繰返し
た。その後インゴットに、真空中、1300℃、3時間
の均質化処理を施して中間材を得た。
【0015】中間材を機械加工によって、直径12mm、
長さ12mmの小型短柱状に形成し、次いでその中間体
に、大気中、900℃、1時間の熱処理を施して、主体
(Ti−47原子%Al)上に中間層2および表層3を
備えた耐酸化性TiAl系金属間化合物材料(以下、本
発明材料という)Cを得た。この場合、表層3における
Ge含有量は10数%程度である。
【0016】図2は、Geを含有していない比較例Ti
Al系金属間化合物材料(以下、比較例材料という)C
1 を示し、その比較例材料C1 は、47原子%Alを含
むTiAl系金属間化合物よりなる主体1と、Al3
i系金属間化合物よりなり、且つ主体1と一体の表層3
とより構成される。
【0017】同様にGeを含有していない比較例材料C
2 を用意した。この比較例材料C2 は、その主体が50
原子%Alを含有する点を除いて、比較例材料C1 と同
一構造を有する。
【0018】次に、本発明材料Cおよび両比較例材料C
1 ,C2を用いて高温酸化テストを行った。
【0019】そのテストは、マッフル炉内のアルミナ磁
性るつぼ中に各材料C,C1 ,C2 を静置し、炉内温度
を600〜900℃に設定すると共に炉内に十分に大気
を循環させ、100時間に亘って行われた。
【0020】図3は、高温酸化テスト後における本発明
材料Cを示し、同図(a)は、金属組織を示す電子顕微
鏡写真(750倍)であり、同図(b)は、(a)に対
応する断面図である。表層3上にスケール4が発生して
おり、そのスケール4は、表層3上に在って、Al2
3 およびTiO2 よりなる内層部5と、その内層部5上
に在ってAl2 3 よりなる外層部6とを有する。
【0021】図4は、本発明材料CのEPMA(電子プ
ローブマイクロアナライザ)による線分析結果を示す。
図中、線aがTi含有量に、また線bがAl含有量に、
さらに線cがGe含有量にそれぞれ該当する。
【0022】図4より、中間層2においてAl濃度が高
いことが判る。また表層3においては、GeがAlと置
換したため、Ge濃度が高くなる一方、Al濃度が低下
していることが判る。この場合、表層3におけるGe含
有量は約13.4重量%である。
【0023】図5は、高温酸化テスト後における比較例
材料C1 を示し、同図(a)は、金属組織を示す電子顕
微鏡写真(750倍)であり、同図(b)は、(a)に
対応する断面図である。表層3においては、酸素の侵入
拡散に起因してAlの内部拡散が生じたためにTi濃度
が高くなり、その結果、表層3はTi3 Al系金属間化
合物より構成されている。また表層3上にスケール4が
発生しており、そのスケール4は、表層3上に在って、
Al2 3 よりなる内層部5と、その内層部5上に在っ
てAl2 3 およびTiO2 よりなる外層部6とを有す
る。
【0024】図6は、比較例材料C1 のEPMA(電子
プローブマイクロアナライザ)による線分析結果を示
す。図中、線aがTi含有量に、また線bがAl含有量
にそれぞれ該当する。図5より、表層3においては、T
i濃度が高くなる一方、Al濃度が低下していることが
判る。
【0025】図7は、高温酸化テスト結果を示す。図
中、線dが本発明材料Cに、また線eが比較例材料C1
に、さらに線fが比較例材料C2 にそれぞれ該当する。
【0026】この種耐熱材料における酸化増量上限値
は、線gで示すように、10g/m2 である。この酸化
増量上限値において、図7から明らかなように、本発明
材料Cは、比較例材料C1 に比べて高温耐酸化性が10
0℃以上向上しており、また比較例材料C2 に比べて約
80℃向上している。これは、(Al,Ge)3 Ti系
金属間化合物よりなる表層3の単独機能またはその表層
3およびAl2 Ti系金属間化合物よりなる中間層2の
協働機能に起因する。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、表層の材質、または表
層および中間層の材質を前記のように特定することによ
って、高温下における耐酸化性を大幅に向上させたTi
Al系金属間化合物材料を提供することができる。
【0028】また本発明によれば、前記のように優れた
高温耐酸化性を備えた前記材料を容易に量産することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明TiAl系金属間化合物材料の要部概略
断面図である。
【図2】比較例TiAl系金属間化合物材料の要部概略
断面図である。
【図3】(a)は、高温酸化テスト後の本発明TiAl
系金属間化合物材料の金属組織を示す顕微鏡写真であ
り、(b)は、(a)に対応する要部概略断面図であ
る。
【図4】高温酸化テスト後の本発明TiAl系金属間化
合物材料のEPMAによる線分析結果を示すグラフであ
る。
【図5】(a)は、高温酸化テスト後の比較例TiAl
系金属間化合物材料の金属組織を示す顕微鏡写真であ
り、(b)は、(a)に対応する要部概略断面図であ
る。
【図6】高温酸化テスト後の比較例TiAl系金属間化
合物材料のEPMAによる線分析結果を示すグラフであ
る。
【図7】高温酸化テストにおける加熱温度と酸化増量と
の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 主体 2 中間層 3 表層 C TiAl系金属間化合物材料

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 TiAl系金属間化合物よりなる主体
    (1)と、(Al,Ge)3 Ti系金属間化合物よりな
    り、且つ前記主体(1)と一体の表層(3)とを備えて
    いることを特徴とする耐酸化性TiAl系金属間化合物
    材料。
  2. 【請求項2】 TiAl系金属間化合物よりなる主体
    (1)と、Al濃度の高いTiAl系金属間化合物より
    なり、且つ前記主体(1)と一体の中間層(2)と、
    (Al,Ge)3 Ti系金属間化合物よりなり、且つ前
    記中間層(2)と一体の表層(3)とを備えていること
    を特徴とする耐酸化性TiAl系金属間化合物材料。
  3. 【請求項3】 25原子%以上、75原子%以下のAl
    を含有し、残部がTiであるTiAl系金属間化合物組
    成分と、0.01原子%以上、1原子%以下のGeとを
    含有する中間材を製造し、次いで前記中間材に熱処理を
    施して、(Al,Ge)3 Ti系金属間化合物よりなる
    表層を形成することを特徴とする耐酸化性TiAl系金
    属間化合物材料の製造方法。
JP24236291A 1991-08-29 1991-08-29 耐酸化性TiAl系金属間化合物材料およびその製造方法 Pending JPH0559464A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24236291A JPH0559464A (ja) 1991-08-29 1991-08-29 耐酸化性TiAl系金属間化合物材料およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24236291A JPH0559464A (ja) 1991-08-29 1991-08-29 耐酸化性TiAl系金属間化合物材料およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0559464A true JPH0559464A (ja) 1993-03-09

Family

ID=17088057

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24236291A Pending JPH0559464A (ja) 1991-08-29 1991-08-29 耐酸化性TiAl系金属間化合物材料およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0559464A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000516666A (ja) 高融点金属用酸化保護層
US3059326A (en) Oxidation resistant and ductile iron base aluminum alloys
JPS62250142A (ja) 高温保護被覆
JPH0559464A (ja) 耐酸化性TiAl系金属間化合物材料およびその製造方法
JP3079116B2 (ja) コーティング膜およびその成膜方法
JPH05283149A (ja) 表面絶縁性に優れたヒーター材料とその製造方法
Suzuki et al. Improvement in oxidation resistance of the Ti-31∼ 39 mass% Al alloys by heat treatment under a low partial pressure oxygen atmosphere
US3216806A (en) Oxidation resistant coatings on niobium
US3622308A (en) Hafnium base alloy (iridium)
JP2510055B2 (ja) 耐酸化性に優れたヒ―タ材の製造方法
JPH05125519A (ja) ニオブ合金の拡散被覆処理法
JPH076038B2 (ja) 耐酸化性Fe−Cr−Al系合金
JPH03199358A (ja) 高靭性TiAl金属間化合物系Ti合金材の製造法
JPH02146496A (ja) 金属溶融用るつぼ
JPH0113901B2 (ja)
JP2580689B2 (ja) Ti−Al合金粉末焼結体およびその製造方法
JPH0925557A (ja) 外面耐食管の製造方法
Wlodek Properties of Vanadium‐Columbium Alloys
JPS5856740B2 (ja) 施釉用銀合金
JPH05345942A (ja) 耐酸化性の優れたTi基合金
JPH1072636A (ja) 磁歪部材およびその製造方法
JPS63227728A (ja) 溶解ルツボおよび溶解法
JP2001271165A (ja) Ti−Al系合金の耐高温酸化性の表面改質方法
JPH04116130A (ja) 金属間化合物の製造方法
JPS6048577B2 (ja) 強化Ptの製造方法