JPH08308892A - 葬儀用耐熱仏像 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 遺体と共に火葬しても変形・変色することの
ない仏像を提供する。 【構成】 仏像１本体はセラミックス製であり、表面に
は純金焼付塗装が施してあるので、少なくとも１２００
℃の高温にも耐え、変形・変色することがない。仏像１
は、石英ガラス製のガラス容器２内に収納され、同じく
石英ガラス製の底ブタにより封入されている。ガラス容
器２は、火葬の間に与えられる外部からのショックから
仏像１を保護し、他のガラス製品や金属製品が溶融して
仏像１に付着するのを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は観音仏像などの仏像に関
し、特に葬儀において遺体とともに火葬することのでき
る葬儀用耐熱仏像に関する。

【０００２】

【従来の技術】葬儀において遺体を火葬する際に、個人
の使用していた物や好きだった物を棺に納め、共に火葬
することが行われている。この際、火葬時の温度は１２
００℃もの高熱のため、形、色とも原形をとどめない物
となり、故人を忍ぶための遺品としては意味がなかっ
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】故人を忍ぶための遺品
として、また故人と共に浄火で清められた中から出た物
として、最適なのは仏像である。仏像であれば、共に火
葬することにより故人の霊を供養するとともに、故人を
浄土へ導くという意味があり、火葬後には仏壇に安置
し、あるいは携帯することによって、遺族の故人に対し
心よりの冥福を願う気持ちを表すことができる。しかし
ながら、従来火葬時の高温に耐えうるような仏像は存在
しなかった。

【０００４】よって本発明の目的は、故人の遺体と共に
火葬しても、変形・変色することのない仏像を提供する
ことにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項１に記載の発明は、葬儀において遺体と共に火
葬される仏像であって、少なくとも１２００℃の熱に対
して変形・変色することのない材料で製造して葬儀用耐
熱仏像を構成した。

【０００６】請求項２に記載の発明は、本体はセラミッ
ク製であり、本体表面には純金焼付塗装を施して請求項
１に記載の葬儀用耐熱仏像を構成した。

【０００７】請求項３に記載の発明は、石英ガラス製容
器に収納して請求項１に記載の葬儀用耐熱仏像を構成し
た。

【０００８】

【作用】本発明は上記の構成としたので、次のような作
用を奏する。

【０００９】請求項１に記載の発明に係る葬儀用耐熱仏
像は、葬儀において遺体と共に棺の中に入れ、火葬した
としても、１２００℃の熱に対し、変形・変色すること
がない。

【００１０】請求項２に記載の発明に係る葬儀用耐熱仏
像は、本体がセラミック製で、本体表面には純金焼付塗
装が施してあるので、１２００℃の熱に対し、変形・変
色することがない。

【００１１】請求項３に記載の発明に係る葬儀用耐熱仏
像は、石英ガラス製容器に収納されており、石英ガラス
製容器は１２００℃の熱にも変形することなく剛性を保
持しているので、外部からのショック等に対し収納され
ている仏像を保護することができる。

【００１２】

【実施例】以下図示の実施例について説明する。

【００１３】図１は、本発明に係る葬儀用耐熱仏像の一
実施例を示す正面図である。

【００１４】同図において、仏像１は観音仏像であり、
円筒状のガラス容器２内に収納されている。ガラス容器
２は１５００℃の高温にも軟化することのない石英ガラ
ス製であり、同じく石英ガラス製の円形の底ブタ３によ
り封止される。仏像１は、底部を底ブタ３に接着するこ
とにより、ガラス容器２内に固定されている。底ブタ３
とガラス容器２とは、バーナーにより加熱溶融して接合
される。

【００１５】仏像１はセラミックス製であり、表面には
純金焼付塗装が施してある。仏像１の本体を構成するセ
ラミックスは少なくとも１２００℃の温度で変形変質せ
ず、さらに仏像を成形するための加工が容易であるとい
う特質がある。その他、例えば超耐熱合金等を利用して
もよい。表面の純金焼付塗装は、１２００℃の高熱に対
しても溶融したり剥離したりすることはなく、また高温
の空気雰囲気下でも酸化することもない。

【００１６】本実施例に係る仏像１は、ガラス容器２内
に収納されたまま、葬儀において遺体と共に火葬され
る。仏像１は上述のようにセラミックス製であり、表面
には純金焼付塗装が施されているので、炉内の１２００
℃の高温にも耐え、変形・変色することがない。

【００１７】また、仏像１はガラス容器２により保護さ
れているので、火葬の途中で早く焼けるように棺内を掻
き回す際に与えられるショックから仏像１を守ることが
できる。さらにまた、棺内には酒びんなどのガラス製品
やプラスチック製品、金属製品が入れられることがあ
り、これらの物が高温により溶融し、仏像１に付着して
汚れるのを防止することができる。

【００１８】変形・変色することなく火葬を経た仏像１
は、故人の霊を供養し、遺体を浄土に導き、故人と共に
浄火の中から出たという遺品としての価値が大きく、故
人を忍ぶのに最適な遺品であるということができる。

【００１９】仏像１はガラス容器２から取り出された
後、遺族により故人を忍ぶために仏壇中に安置され、あ
るいはポケットやハンドバックに入れて携帯される。携
帯のためには、仏像１の寸法は、５〜２０ｃｍ程度が望
ましい。

【００２０】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明
の要旨の範囲内において適宜変形実施可能であることは
言うまでもない。

【００２１】

【発明の効果】以上のように請求項１に記載の発明に係
る葬儀用耐熱仏像によると、火葬を経ても変形・変色し
ないので、遺体と共に火葬することにより、遺品として
最適であるという価値を有する。

【００２２】請求項２に記載の発明に係る葬儀用耐熱仏
像は、セラミックス製の本体に純金焼付塗装が施してあ
るので、火葬を経ても変わらず金色に輝く仏像を得るこ
とができる。またセラミックス製なので成形が容易であ
る。

【００２３】請求項３に記載の発明に係る葬儀用耐熱仏
像は、石英ガラス製容器に収納されているので、火葬の
間に外部から与えられるショックや汚れの付着などから
仏像を保護することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明に係る葬儀用耐熱仏像の一実施
例を示す正面図である。

【符号の説明】

１ 仏像 ２ ガラス容器 ３ 底ブタ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 葬儀において遺体と共に火葬される仏像
   であって、少なくとも１２００℃の熱に対して変形・変
   色することのない材料で製造されたことを特徴とする葬
   儀用耐熱仏像。
2. 【請求項２】 本体はセラミック製であり、本体表面に
   は純金焼付塗装を施した請求項１に記載の葬儀用耐熱仏
   像。
3. 【請求項３】 石英ガラス製容器に収納された請求項１
   に記載の葬儀用耐熱仏像。